JP2663476B2 - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

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JP2663476B2
JP2663476B2 JP63019391A JP1939188A JP2663476B2 JP 2663476 B2 JP2663476 B2 JP 2663476B2 JP 63019391 A JP63019391 A JP 63019391A JP 1939188 A JP1939188 A JP 1939188A JP 2663476 B2 JP2663476 B2 JP 2663476B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、固体撮像素子、特に有効絵素領域外の周辺
領域上に染色層による反射防止層を有して成る固体撮像
素子に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、固体撮像チップの有効絵素領域外の周辺領
域上に染色層による反射防止層を有し、この反射防止層
上を覆ってスピンコーティングによるオーバーコート層
を被着形成して成る固体撮像素子において、反射防止層
の角部を丸く、或は斜めに切断する等の所謂非尖鋭状に
形成することによって、オーバーコート層の塗布時に生
ずる厚みむらを防ぎ、この厚みむらに基因した光の感度
むらによる画質劣化を回避するようにしたものである。
〔従来の技術〕
CCD撮像素子として、例えば第5図及び第6図に示す
ようにCCD撮像チップ(1)の有効絵素領域(2)にお
けるセンサ部(3)以外のAl遮光層上及び有効絵素領域
(2)外の周辺領域(4)上に、直接に黒フィルタ即ち
黒染色層(Bk)による反射防止層(5)を被着形成し、
この反射防止層(5)を覆うように全面にオーバーコー
ト層(6)を形成して成る白黒用のCCD撮像素子が提案
されている。この反射防止層(5)は所謂フレア防止の
ためのものである。第7図は周辺領域(4)の拡大図
で、有効絵素領域(2)の周辺部にはAl層(7),Al配
線(8)及び相対向する両辺部にパッド部(9)が形成
される。
第8図はカラーCCD撮像素子の場合であり、CCD撮像チ
ップ(1)の有効絵素領域(2)上に直接染色層による
カラーフィルタ(10)、この例ではイエロ染色層(Ye)
とシアン染色層(Cy)の2層によるイエロ(10Y)/グ
リーン(10G)/シアン(10C)の補色フィルタが被着形
成され、周辺領域(4)に表面の反射率を下げてフレア
防止のために補色フィルタより延長してイエロ染色層
(Ye)とシアン染色層(Cy)の2層からなる反射防止層
(8)が形成され、この反射防止層(11)及びカラーフ
ィルタ(10)を覆うように全面にオーバーコート層
(6)が被着形成されて成る。
上述による反射防止層(5)或はカラーフィルタ(1
0),反射防止層(11)はゼラチン,カゼイン等のベー
スを所定パターンに露光,現像して後、染色して構成さ
れる。
〔発明が解決しようとする課題〕
通常、CCD撮像チップ(1)上に直接被着形成する黒
色フィルタによる反射防止層(5)或はカラーフィルタ
(10)に用いられるゼラチン,カゼイン等による染色層
の膜厚は、要求される分光特性の関係で1〜2μmと厚
い。またフレア防止のために周辺領域(5)に設けられ
る反射防止層も同様に厚く、例えば第8図の場合には染
色層(Cy)及び(Ye)を重ねて反射率を下げるようにし
ているのでその反射防止層(11)の膜厚は更に厚くなっ
てしまう。
そして、オーバーコート層(6)は多数の撮像チップ
が形成されたウエハの状態でスピンコーティングによっ
て塗布形成される。しかるに、反射防止層(5)或はカ
ラーフィルタ(10),反射防止層(11)を構成する所謂
染色層パターンが厚い膜厚のためにオーバーコート層
(6)のコーティング・シーケンスにおいて、コーティ
ング時間が長いと第9図に示すようにチップ角部又はチ
ップ周辺からオーバーコート層(6)の厚みむらによる
放射状の光の感度むら(21)が生じ易くなり、またコー
ティング時間が短かいと第10図に示すように厚みむらに
よる額縁状の感度むら(13)が生じ易くなる。また、図
示せざるも反射防止層(5)又は(11)が形成されない
パッド部(9)からも厚みむらによる感度むらが生じ易
い。これらの感度むらはCCD撮像素子においては画質の
劣化となるものであった。
本発明は、上述の点に鑑み、オーバーコート層による
感度むらの発生を防ぎ、画質劣化を回避できるようにし
た固体撮像素子を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の固体撮像素子は、固体撮像チップ(1)の有
効絵素領域(2)外の周辺領域(4)上に染色層による
反射防止層(5)を有し、この反射防止層(5)の角部
を例えば丸く或は斜めに切除して非尖鋭状に形成し、こ
の反射防止層(5)上を覆ってオーバーコート層(6)
を被着形成して構成する。
反射防止層(5)は形成に際してパッド部(9)が形
成されている最外周辺を除いて形成するを可とする。
〔作用〕
上述の本発明構成によれば、周辺領域(4)上の反射
防止層(5)において、その角度を丸く(22)或は斜め
(21)に切除した非尖鋭状に形成したので、スピンコー
ティングによってオーバーコート層(6)を塗布形成す
る際、コーティング時間を長くしても放射状の厚みむら
が発生しにくくなる。また、反射防止層(5)はパッド
部(9)が形成されている最外周辺には形成されないの
でパッド部からの厚みむらも発生しない。勿論、コーテ
ィング時間を長くするので、額縁状のむらも発生しな
い。従って厚みむらによる放射状の感度むら(12),額
縁状の感度むら(13),パッド部からの感度むら等の発
生が防止され、画質劣化が回避される。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の固体撮像素子の実施例
を説明する。
第1図乃至第3図は白黒用のインターライン型CCD撮
像素子に適用した場合である。同図において、(1)は
CCD撮像チップ、(5)は有効絵素領域(2)のセンサ
部(3)以外のAl遮光層上及び周辺領域(4)上に直接
被着形成した黒染色層(Bk)による反射防止層である。
ここで反射防止層(5)は有効絵素領域(2)上に形成
さられると同様に有効絵素領域(2)外周のダミー絵素
を形成した絵素延長領域(15)上にも形成され、さらに
その外の周辺領域(4)に延長して形成される。この反
射防止層(5)を構成する黒染色層(Bk)は、CCD撮像
チップ(1)上に平坦化膜を介してゼラチン,カゼイン
等のベースを直接形成し、このベースを所定パターンに
露光し、現像して後、染色して形成される。
そして、本例では周辺領域(4)の反射防止層(5)
を形成する際にパッド部(9)の形成されている最外周
辺を除いて形成すると共に、特に四隅の角部が斜め(2
1)に切除される形状となるように形成する。次いで、
スピンコーティングによりオーバーコート層(6)を塗
布形成する。その後、ウエハより各固体撮像素子(16)
を切出す。
斯る構成によれば、周辺領域(4)上に角部が斜め
(21)に切除された反射防止層(5)を形成したので、
オーバーコート層(6)を形成する際に、コーティング
時間を長くしても放射状の厚みむらは発生しにくくな
り、勿論、額縁状の厚みむらも発生しない。また反射防
止層(5)はパッド部(9)の形成されている最外周辺
を除いて形成されるので、パッド部(9)よりの厚みむ
らも発生しない。従って、これら厚みむらによる放射状
の感度むら,額縁状の感度むら,パッド部(9)からの
感度むら等がなく画質のよい斯種CCD撮像素子が得られ
る。
第1図では周辺領域(4)における反射防止層(5)
の四隅を斜めに切除した構成としたが、第4図に示すよ
うに周辺領域(4)における反射防止層(5)の四隅を
丸く(22)形成して構成することもできる。このように
角部を丸く(22)形成した場合にも、第1図と同様にオ
ーバーコート層(6)による放射状の感度むらが生じな
い。
尚、上例は白黒用のCCD撮像素子に適用したが、その
他、前述の第8図に示すようにカラーフィルタ(10)を
延長して染色層(Cy)(Ye)を重ねて反射防止層(11)
を形成するようにしたカラーCCD撮像素子にも適用でき
る。
一方、n形半導体基板を用い、過剰電荷を基板側に流
す所謂縦型オーバーフロードレイン構造を有して成るCC
D撮像素子では、通常、周辺領域(4)からスメアが発
生しないので、周辺領域(4)にはAl遮光層が形成され
ていない。また、反射防止層を構成する染色層は上述の
ようにゼラチン,カゼイン等のネガ型レジストを使用し
ている。このため、露光エネルギーの大小によって、染
色層と下地との密着性及び染色層パターンのエッジ特性
が異なってくる。遮光層等のAl層の多い有効絵素領域
(2)とAl層の少ない周辺領域(4)とでは適正な露光
エネルギーが異なる。すなわち、Al層の多い有効絵素領
域(2)においてはゼラチン,カゼイン等のネガ型レジ
スト層を露光したとき、ネガ型レジスト層を通過した光
が下地のAl層で反射して再びネガ型レジスト層へ入り、
この反射光も露光エネルギーになるために、同じ光を入
射しても有効絵素領域(2)では露光エネルギーが大き
く、Al層の少ない周辺領域(4)では露光エネルギーが
小さい。従って、有効絵素領域(2)に露光エネルギー
を合せると周辺領域(4)で露光エネルギーが低くなり
反射防止層(5)の剥れが生じる懼れがあり、逆に周辺
領域(4)に露光エネルギーを合わせると有効絵素領域
(2)の染色層パターンのエッジ特性が悪くなり、CCD
撮像素子の欠陥のもととなるダストが発生する。ところ
で、周辺領域(4)にはAl配線(8)の密な所と、粗な
所があり、Al配線(8)間の間隔dが約20μm以内の密
なところでは有効絵粗領域(2)と同様に露光エネルギ
ーは大きい。
これが為に本発明では第3図に示すように、反射防止
層(5)を形成する周辺領域(4)において、Al配線
(8)の粗な所にAl配線(8)と20μm程度以内の間隔
をもってAl島領域(23)を形成し、周辺領域(4)の全
体をAl層の密な領域とする。尚、Al島領域(23)に帯電
が生じるのを防ぐために、Al島領域(23)をAl共通ライ
ン(24)に接続する。
このように構成することにより、有効絵素領域(2)
と周辺領域(4)を同じ最適露光条件に合せることが可
能になる。従って、フレアを増大させずに周辺領域
(4)での反射防止層(5)と下地との密着性が改善さ
れ、反射防止層(5)の剥れが阻止されると共に、有効
絵素領域(2)における染色層パターンのエッジ特性を
良くすることができる。ここではAl遮光層及びAl配線を
設けた構成であるが、反射率の高い他の金属材料で遮光
層及び配線を形成した構成にも適用できる。この場合に
は同じ金属材料による島領域(23)を形成するようにな
す。
尚、周辺領域(4)にAl島領域(23)を設ける構成
は、角部を丸く或は斜めに切除しない反射防止層を有る
場合にも適用でき、更には黒染色層(Bk)による反射防
止層(5)を設けた白黒用CCD撮像素子に限らず、前述
した染色層によるカラーフィルタ(10)を有し、このカ
ラーフィルタ(10)を延長して周辺領域に染色層を重ね
合せた反射防止層(11)を形成したカラーCCD撮像素子
にも適用できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、固体撮像チップの有効絵素領域外の
周辺領域上に直接染色層による反射防止層を形成し、こ
の反射防止層の角部を丸く或は斜めに切除する等、所謂
非尖鋭状に形成することにより、オーバーコート層のス
ピンコーティング時の厚みむらによる角部又は周辺から
の放射状の感度むら或は額縁状の感度むらの発生が回避
される。従ってこのような感度むらに基因した画質の劣
化が回避され、品質のよいこの種の固体撮像素子を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明による固体撮像素子の一例を
示す略線的平面図及びその断面図、第3図は第1図の周
辺領域の要部の拡大平面図、第4図は本発明の他の例を
示す要部の平面図、第5図及び第6図は従来の固体撮像
素子の例を示す略線的平面図及びその断面図、第7図は
第5図の周辺領域の要部の拡大平面図、第8図は従来の
固体撮像素子の他の例を示す断面図、第9図及び第10図
は夫々感度むらの例を示す平面図である。 (1)はCCD撮像チップ、(2)は有効絵素領域、
(3)はセンサ部、(4)は周辺領域、(5)は反射防
止層である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体撮像チップの有効絵素領域外の周辺領
    域上に染色層による反射防止層を有し、 上記反射防止層の角部は非尖鋭状に形成され、 上記反射防止層上を覆ってオーバーコート層が被着形成
    されて成る固体撮像素子。
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