JP2663018B2 - 静電像現像剤および静電像現像方法 - Google Patents

静電像現像剤および静電像現像方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等に
おいて形成される静電潜像を現像するために用いられる
静電像現像剤、およびこの静電像現像剤を用いて有機光
導電性半導体よりなる感光体の表面に形成された静電潜
像を現像するための静電像現像方法に関するものであ
り、特に有機光導電性半導体よりなる感光体の表面に形
成された負の静電潜像を現像する場合に好適な静電像現
像剤および静電像現像方法に関するものである。
[従来の技術] 一般に、電子写真法においては、光導電性材料よりな
る感光層を有する感光体に均一な静電荷を与えた後、画
像露光を行うことにより当該感光体の表面に静電潜像を
形成し、この静電潜像を現像剤により現像してトナー画
像が形成される。得られたトナー画像は紙等の転写材に
転写された後、加熱あるいは加圧などにより定着されて
複写画像が形成される。
感光体の感光層の形成に用いられる光導電性材料とし
ては、例えばセレン、酸化亜鉛、硫化カドミウムとの無
機光導電性材料、ポリビニルカルバゾール等の高分子系
化合物もしくは低分子量化合物よりなる有機光導電性材
料等が知られている。
このうち、ポリビニルカルバゾールに代表される高分
子系光導電性材料により形成された感光層を有する有機
感光体は、無機系のものに比べ成膜性が良好であるため
低コストで感光体を製造することができ、また人体に対
して毒性がない等の利点があり、近年注目されている
が、反面、感度が低く、またコロナ帯電工程あるいは露
光工程において早期に劣化しやすいため耐久性が劣り、
また環境条件によって感度あるいは電荷保持能が変化し
やすいため、無機光導電性よりなる感光層を有する感光
体に比していまだ劣っており、高性能の光導電性材料の
開発が望まれている。
一方、上記の問題点を克服するために、近年、有機光
導電性材料として低分子量のものを用いることが提案さ
れている。低分子量の有機光導電性材料は、一般にバイ
ンダー樹脂中に対する分散性が良好であるため、得られ
る感光層は当該有機光導電性材料が微粒子状に均一に分
散されたものとなり、その結果感度が比較的高い感光体
を得ることができ、また感光層を有機光導電性材料を、
バインダー樹脂中に分散させて形成することにより、成
膜性が良好となり、そのため高い生産性で感光体を製造
することができ、そのうえ使用可能な低分子量の光導電
性材料の種類が多く、そのため適宜選択された低分子量
の光導電性材料を用いることにより従来よりも優れた性
能を有する感光体を得ることが可能である。このよう
に、低分子量の有機光導電性材料により形成された感光
層を有する有機感光体は、従来の感光体に比して好まし
いものである。
しかして、有機光導電性材料は、通常、正の電荷が移
動することにより光導電性を示すものであるため、有機
光導電性材料により形成された感光層を有する有機感光
体の表面に形成する静電潜像の極性は負であることが好
ましい。そして負の静電潜像を現像するためには、正帯
電性のトナーを有する現像剤を用いることが必要であ
る。
しかしながら、従来において広く用いられているセレ
ン等よりなる感光層を有する感光体においては、その表
面に形成される静電潜像の極性が正とされるため、当該
静電潜像の現像には負帯電性のトナーを有する現像剤が
用いられ、そのため負帯電性のトナーを有する現像剤の
研究開発は相当になされているが、上記のように有機感
光体の現像に用いられる正帯電性のトナーを有する現像
剤の研究開発は、いまだ遅れていて十分な正帯電性のト
ナーを有する現像剤が得られていないのが実情である。
一方、静電潜像を現像する方法としては、湿式現像法
と、環式現像法とが知られている。前者の湿式現像法
は、液体現像剤を用いるため悪臭を放つ問題点があり、
また転写材を乾燥するために高いエネルギーを必要とし
て高速複写が困難である問題点がある。後者の環式現像
法は、そのような問題点を有せず、静電潜像の現像法と
して好ましく用いることができる。
乾式現像法に用いられる現像剤としては、磁性体を含
有してなる磁性トナーのみよりなりいわゆる1成分系現
像剤と、磁性体を含有しない非磁性トナーと磁性を有す
るキャリアとよりなるいわゆる2成分系現像剤とが知ら
れている。
前者の1成分系現像剤は磁性トナーのみよりなりキャ
リアを有しないため、トナー同士による若干の摩擦帯電
およびトナーと現像器内に配置された現像スリーブもし
くは現像剤層の高さを規制するための規制ブレード等と
の摩擦帯電によりトナーを放電させることとなり、その
結果正に帯電したトナーと負に帯電したトナーとが共に
存在し、しかも摩擦帯電量が小さいため、基本的には現
像が不安定なものとなりやすい問題点がある。具体的に
は、例えば感光体上の非画像部にもトナーが付着して、
最終定着画像にカブリが発生したり、あるいは感光体上
の画像部に付着するトナー量が不十分となって最終定着
画像の濃度が低くなる問題点がある。
また、磁性トナーに用いられる磁性体は、通常親水性
を有しており、この親水性の磁性体がトナー粒子の表面
に露出した状態で含有されることが多いため、湿気によ
りトナーの摩擦帯電電荷がリークしやすく、また高湿雰
囲気下においては、転写工程において、転写材として通
常用いられる転写紙への静電気的な転写が不良となって
転写紙へのトナーの転写率が低くなり、その結果最終定
着画像の濃度が低下する問題点がある。また、磁性トナ
ーに用いられる磁性体は、通常負帯電性を有するため、
磁性トナーを適正な帯電量で正に帯電させることが困難
であり、そのため逆極性のトナーの割合が多く存在し、
結局最終定着画像において濃度が低下し、また画像ムラ
が生ずる問題点がある。
これに対して後者の2成分系現像剤は、トナーと、キ
ャリアとにより構成され、キャリアはトナーを所望の極
性に帯電させる機能を有するものであるため、トナーに
適正な極性でしかも適正な帯電量で摩擦帯電電荷を付与
することができ、上記1成分系現像剤に比して格段に優
れた摩擦帯電性を有する現像剤を得ることが可能であ
る。また、キャリアとして所望の特性を有するものを選
択することにより、トナーの帯電量を相当程度制御する
ことが可能となる。
しかしながら、最終定着画像を良好なものとするため
には、現像剤の摩擦帯電性が良好であるのみでは十分で
あり、現像器内において摩擦帯電電荷が付与された現像
剤の粒子が凝集せずに良好な状態で現像空間に搬送され
ることが必要である。
すなわち、2成分系現像剤においては、トナーが静電
気的凝集力により凝集して塊状化しやすいものである場
合には、トナー粒子をキャリア粒子中に均一な濃度で分
散することが困難となり、その結果トナーとキャリアと
の摩擦帯電性が低下して摩擦帯電量の低いトナーの割合
が増大し、現像工程においては感光体上の非画像部にト
ナーが付着して最終定着画像においてカブリが発生し、
また弱帯電量トナーが多く存在して、トナーとキャリア
との静電気的な付着力が小さくなり、そのため磁気ブラ
シ現像法において、キャリア粒子を磁気力により自転さ
せながら当該キャリア粒子に付着したトナー粒子を現像
空間に搬送する場合に、キャリア粒子の自転による遠心
力によりトナー粒子が飛散するようになり、その結果複
写機内に配置された帯電器、露光光学系等の各機器を汚
染して、最終定着画像に画像ムラ等の画像不良が発生す
る問題点がある。
しかして、従来の負帯電性トナーにおいては、トナー
粒子よりも小径の微粒子を、トナー粒子と混合すること
により、トナー粒子の表面にシリカ微粒子を付着させ、
これによりトナーの塊状化を防止して高い流動性を得る
ことがなされている。
しかしながら、従来用いられているシリカ微粒子は負
帯電性が強いため、正帯電性のトナーを得る場合に、当
該トナーにシリカ微粒子を混合してトナー粒子の表面に
付着させると、得られるトナーは負帯電性のものとな
り、その結果感光体上に形成された負の静電潜像と同極
性になって、静電気的な現像を行うことができない問題
点がある。
このような事情から、最近、正帯電性の微粒子の研究
開発が進められているが、ここで新たな問題点のことが
判明した。
すなわち、この正帯電性の無機微粒子は、トナーに混
合されることにより、トナー粒子に被着された状態で保
持され、そしてこれがキャリア粒子に混合されて撹拌さ
れることにより、トナーに正の摩擦帯電電荷が付与され
るが、従来の2成分系現像剤においては、鉄粉粒子より
なるキャリアが用いられているため、現像器内において
トナーとキャリアとが撹拌されるときに、トナー粒子の
表面に被着していた正帯電性の無機微粒子が、物理的も
しくは静電気的な付着力によりキャリア粒子の表面に転
移するようになり、そしてその転移量はキャリアを繰り
返して使用する度毎に増加し、その結果トナーとキャリ
アとの摩擦帯電特性が変化し、逆帯電量のトナーが増加
し、さらには逆極性すなわち負に帯電するトナーが増加
し、結局得られる画像においては、カブリ、画像の一部
が欠ける現象(画像ヌケ)、画像の濃淡の差が現れる現
象(画像ムラ)、画像の周辺部の濃度が低下する現象
(画像ボケ)、画像に帯状の濃淡の差が現れる現象(画
像カスレ)が発生し画像が不鮮明となる問題点がある。
また、多数回にわたり画像を形成する場合には、トナ
ーの正帯電性が著しく低下し、その結果早期に画像濃度
が低くて不鮮明な画像となり、現像剤の耐久性が低い問
題点がある。
また、弱帯電量のトナーあるいは逆極性のトナーは飛
散しやすいため、これが装置内の汚染するようになり、
その結果画像に汚れ等が発生して不鮮明な画像となる問
題点がある。
この様な欠点を解決する方法として、特開昭63−1696
59号公報にキャリアとしてスチレン−アクリル系共重合
体を磁性粒子に被覆してなるキャリアと、トナーとし
て、スチレン−アクリル系共重合体を含有するトナーを
用いる方法が提案されている。この方法に従えば、確か
に前述の様な問題点の大部分は解決できるが、低湿下で
画像面積比率の少ない原稿をオリジナルとして、長期間
の繰り返し複写を行った場合、正帯電性無機微粒子は、
過剰に帯電して、静電的な付着力により、樹脂被覆キャ
リア表面に転移し、結局上記と同様の問題点を生じてし
まう。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は以上の如き事情に基いてなされたものであっ
て、その目的は、 (1)良好な正帯電性を有し、画像濃度が高くてカブリ
のない良好な画質の画像を多数回にわたり安定に形成す
ることができる静電像現像剤を提供すること、 (2)環境条件に左右されずに(特に低湿環境に於いて
も)良好な画像を安定に形成する事ができる静電像現像
剤を提供すること、 (3)有機光導電性感光体に形成された負の静電潜像を
トナーの飛散を伴わずに良好に現像することができる静
電像現像方法を提供すること、 にある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明の静電像現像剤は、スチレン−アクリル系共
重合体を磁性体粒子に被覆してなるキャリアと、酸価
が2以下のスチレン−アクリル系共重合体を含有してな
るトナーと、アミノ変性シリコーンオイルで処理され
たカーボンブラックとを含有してなる事を特徴とする。
本発明の静電像現像方法は、上記静電像現像剤を用
い、有機光導電性半導体よりなる感光体の表面に形成さ
れた負の静電潜像を接触型磁気ブラシ現像法により現像
することを特徴とする。
〈キャリア〉 キャリアの被覆層を形成するためのスチレン−アクリ
ル系共重合体としは、以下にあげるモノマーの共重合体
が用いられる。例えば、ビニルモノマーとしては、スチ
レン,α−メチルスチレン,p−メチルスチレン,p−t−
ブチルスチレン,p−クロルスチレン等のスチレン誘導
体;メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタク
リル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸ペ
ンチル,メタクリル酸ヘキシル,メタクリル酸ヘプチ
ル,メタクリル酸オクチル,メタクリル酸ノニル,メタ
クリル酸デシル,メタクリル酸ウンデシル,メタクリル
酸ドデシル,メタクリル酸グリシジル,メタクリル酸メ
トキシエチル,メタクリル酸プロポキシエチル,メタク
リル酸ブトキシエチル,メタクリル酸メトキシエチレン
グリコール,メタクリル酸エトキシジエチレングリコー
ル,メタクリル酸メトキシエチレングリコール,メタク
リル酸ブトキシトリエチレングリコール,メタクリル酸
メトキシジプロピレングリコール,メタクリル酸フェノ
キシエチル,メタクリル酸フェノキシジエチレングリコ
ール,メタクリル酸フェノキシテトラエチレングリコー
ル,メタクリル酸ベンジル,メタクリル酸シクロヘキシ
ル,メタクリル酸テトラヒドロフルフリル,メタクリル
酸ジシクロペンテニル,メタクリル酸ジシクロペンテニ
ルオキシエチル,メタクリル酸N−ビニル−2−ピロリ
ドン,メタクリロニトリル,メタクリルアミド,N−メチ
ロールメタクリルアミド,メタクリル酸エチルモルホリ
ン,ジアセトンアクリルアミド,アクリル酸メチル,ア
クリル酸エチル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブチ
ル,アクリル酸ペンチル,アクリル酸ヘキシル,アクリ
ル酸ヘプチル,アクリル酸オクチル,アクリル酸ノニ
ル,アクリル酸デシル,アクリル酸ウンデシル,アクリ
ル酸ドデシル,アクリル酸グリシジル,アクリル酸メト
キシエチル,アクリル酸プロポキシエチル,アクリル酸
ブトキシエチル,アクリル酸メトキシジエチレングリコ
ール,アクリル酸エトキシジエチレングリコール,アク
リル酸メトキシエチレングリコール,アクリル酸ブトキ
シトリエチレングリコール,アクリル酸メトキシジプロ
ピレングリコール,アクリル酸フェノキシエチル,アク
リル酸フェノキシジエチレングリコール,アクリル酸フ
ェノキシテトラエチレングリコール,アクリル酸ベンジ
ル,アクリル酸シクロヘキシル,アクリル酸テトラヒド
ロフルフリル,アクリル酸ジシクロペンテニル,アクリ
ル酸ジシクロペンテニルオキシエチル,アクリル酸N−
ビニル−2−ピロリドン,アクリル酸グリシジル,アク
リロニトリル,アクリルアミド,N−メチロールアクリル
アミド,ジアセトンアクリルアミド,アクリル酸エチル
モルホリン,ビニルピリジン等の1分子中に1個のビニ
ル基を有するビニルモノマーや、ジビニルベンゼン,グ
リコールとメタクリル酸あるいはアクリル酸との反応生
成物,例えばエチレングリコールジメタクリレート,1,3
−ブチレートグリコールジメタクリレート,1,4−ブタン
ジオールジメタクリレート,1,5−ペンタンジオールジメ
タクリレート,1,6−ヘキサンジオールジメタクリレー
ト,ネオペンチルグリコールジメタクリレート,ジエチ
レングリコールジメタクリレート,トリエチレングリコ
ールジメタクリレート,ポリエチレングリコールジメタ
クリレート,トリプロピレングリコールジメタクリレー
ト,ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールエス
テルジメタクリレート,トリメチロールエタントリメタ
クリレート,トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト,ペンタエリトリットテトラメタクリレート,トリス
メタクリロキシエチルホスフェート,トリス(メタクリ
ロイルオキシエチル)イソシアヌレート,エチレングリ
コールジアクリレート,1,3−ブチレングリコールジアク
リレート,1,4−ブタンジオールアクリレート,1,5−ペン
タンジオールジアクリレート,1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート,ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト,ジエチレングリコールジアクリレート,トリエチレ
ングリコールジアクリレート,ポリエチレングリコール
ジアクリレート,トリプロピレンジアクリレート,ヒド
ロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト,トリメチロールエタントリアクリレート,トリメチ
ロールプロパントリアクリレート,ペンタエリトリット
テトラアクリレート,トリスアクリロキシエチルホスフ
ェート,トリス(メタクリロイルオキシエチル)イソシ
アヌレート,メタクリル酸グリシジルとメタクリル酸あ
るいはアクリル酸のハーフエステル化物,ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂とメタクリル酸あるいはアクリル酸の
ハーフエステル化物,アクリル酸グリシジルとメタクリ
ル酸あるいはアクリル酸のハーフエステル化物等の1分
子中に2個以上のビニル基を有するアクリルモノマー
や、アクリル酸2−ヒドロキシエチル,アクリル酸2−
ヒドロキシプロピル,アクリル酸ヒドロキシブチル,ア
クリル酸2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピ
ル,メタクリル酸2−ヒドロキシエチル,メタクリル酸
2−ヒドロキシプロピル,メタクリル酸ヒドロキシブチ
ル,メタクリル酸−2ヒドロキシ3フェニルオキシプロ
ピル等といったヒドロキシル基を有するアクリルモノマ
ーを挙げることができる。
これらのビニルモノマーは、懸濁重合、乳化重合、溶
液重合等公知の方法で共重合される。これらの共重合体
は、重量平均分子量が10,000〜70,000であるものが好ま
しい。またこの共重合体にメラミンアルデヒド架橋ある
いは、イソシアネート架橋させてもよい。
本発明に使用されるキャリアの芯材の材質としては、
例えば表面酸化または未酸化の鉄、ニッケル、コバル
ト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合
金または酸化物などが使用できるが、好ましくは金属酸
化物、より好ましくはフェライト粒子が使用できる。ま
たその製造方法としては特別な制約はない。
キャリア芯材の平均粒径は、一般に30〜110μmであ
ることが好ましく、35〜80μmであることが更に好まし
い。この平均粒径が30μm未満では、キャリアが潜像保
持体上に現像(トナーとともに転写)され易くなり、潜
像保持体やクリーニングブレードを傷つけ易くなる。一
方、キャリアの平均粒径が110μmより大きいと、キャ
リアのトナー保持能が低下し、ベタ画像の不均一さ、ト
ナー飛散、カブリ等が発生し易くなる。このようなキャ
リア芯材は、磁性材料のみから構成されていてもよく、
また磁性材料と非磁性材料との結合体から構成されてい
てもよく、更には二種以上の磁性粒子の混合物であって
も良い。
前述したキャリア芯材の表面を上記被覆樹脂で被覆す
る方法としては、該樹脂を溶剤中に溶解もしくは懸濁せ
しめて芯材表面に塗布し、上記樹脂を磁性粒子等からな
る芯材に付着せしめる方法が好ましい。
上記被覆樹脂の処理量は被覆材の成膜性や耐久性から
一般に総量でキャリア芯材に対し0.1〜30重量%(好ま
しは0.5〜20重量%)が望ましい。
〈トナー〉 本発明に用いるトナーは、その構成単位として、酸価
が2以下のスチレン−アクリル系共重合体を含有してな
るトナーである。基本的には、当該スチレン−アクリル
系共重合体よりなるバインダー中に、着色剤、その他の
添加剤が含有されて構成される粒子粉末であり、その平
均粒径は、通常、5〜20μm程度であることが好まし
い。また、その他の添加剤としては、例えば定着性向上
剤、荷電制御剤、クリーニング性向上剤等を用いること
ができる。
前記スチレン−アクリル系共重合体は、基本的には、
スチレン系単量体およびアクリル系単量体より得られる
共重合体である。スチレン系成分は、トナーに好適な離
型性を付与することができる耐オフセット性を向上させ
ることができると共に、トナーを硬質化することができ
てキャリアとの摩擦により好適な正の摩擦帯電性を発揮
させることができ、その結果現像性および転写性が良好
で鮮明な画像を得ることができる。そして、アクリル酸
もしくはそのエステルおよび/またはメタクリル酸およ
びそのエステル成分は、トナーに良好な定着性を付与す
ることができて優れた定着強度の画像を形成することが
できる。
前記スチレン−アクリル系共重合体としては、重量平
均分子量Mwが50,000〜1,000,000、数平均分子量Mnが2,0
00〜40,000、これらの比Mw/Mnの値が6.0〜60の範囲内に
あるものを好ましく用いることができる。
前記スチレン−アクリル系共重合体を得るために用い
ることができるスチレン系単量体の具体例としては、例
えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチ
ルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキ
シルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノ
ニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデ
シルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルス
チレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン
等を挙げることができる。これらの単量体は単独で用い
てもよいし、あるいは複数のものを組合せて用いてもよ
い。
また、前記スチレン−アクリル系共重合体を得るため
に用いることができるアクリル系成分としては、例えば
アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデ
シル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエ
チル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のα−
メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸
もしくはメタクリル酸誘導体;その他を挙げることがで
きる。これらの単量体は単独で用いてもよいし、あるい
は複数のものを組合せて用いてもよい。
前記スチレン−アクリル系共重合体の製造方法として
は、特に限定されず、種々の方法を用いることができ
る。具体的には、例えば溶液重合法、懸濁重合法、乳化
重合法等を用いることができる。
本発明に用いるスチレン−アクリル系共重合体は酸価
が2以下、好ましくは1以下、特に好ましくは0.5以下
が良い。酸価が過大であるとトナーの負帯電性の傾向が
強くなり、適正な正帯電性が得られない。
上記トナーにおいては、任意の適当な顔料や染料が着
色剤として使用可能である。例えば、カーボンブラッ
ク、フタロシアニンブルー、群青、キナグリドン、ベン
ジジンイエローなど公知の染顔料が用いられる。
また、荷電制御剤として、アミノ化合物、第4級アン
モニウム化合物および有機染料、特に塩基性染料とその
塩、ベンジルジメチル−ヘキサデシルアンモニウムクロ
ライド、デシル−トリメチルアンモニウムクロライド、
ニグロシン塩基、ニグロシンヒドロクロライド、サフラ
ニンγ及びクリスタルバイオレット、等を添加しても良
い。
熱ロール定着時の離型性を良くする目的で低分子量ポ
リエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリス
タリンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス
等のワックス状物質を0.5〜5重量%程度加えることも
出来る。
上記したトナーの構成は、一般に行われている混合−
粉砕法によるトナーに用いてもよく、またマイクロカプ
セルトナーに用いることも可能である。
〈カーボンブラック〉 本発明において現像剤の一構成成分をなすカーボンブ
ラックとしては、粒子径が10〜70mμのものが好ましく
使用でき、その中でも導電性ファーネスブラックやオイ
ルファーネスブラック等が特に好ましい。
上記のカーボンブラックの処理に用いる側鎖にアミン
を有するシリコーンオイルとしては、(I)式で表わさ
れる構成単位を含むシリコーンオイルが使用できる。
(ここで、R1は、水素、アルキル基、アリール基、又は
アルコキシル基を表わし、R2はアルキレン基、又はフェ
ニレン基を表わし、さらにR3,R4は水素、アルキル基、
或いはアリール基を表わす。ただし、上記アルキル基、
アリール基、アルキレン基、及びフェニレン基はアミン
を含有しても良いし、また、帯電性を損ねない範囲でハ
ロゲン等の置換等を有しても良い。) 上記のシリコーンオイルの中でも、アミン当量(アミ
ン1個あたりの当量(g/eqiv.)で、シリコーンオイル
の分子量を1分子あたりのアミンの数で割った値)が、
2000以下のもの、特に1000以下のものが好ましく、25℃
における粘度が100cps以下のものがカーボンブラックの
処理用として適している。
本発明のシリコーンオイルのカーボンブッラックに対
する添加量としては、カーボンブラック100重量部に対
して5〜50重量部が好ましく、加熱下で処理すると、特
に優れた効果が得られる。
一方、本発明の処理カーボンブラックの適用量として
は、現像剤に対して、0.01〜10wt%のときに効果を発揮
し、特に好ましくは0.05〜3wt%添加した際に優れた安
定性を有する正帯電性の現像剤が得られる。
本発明において、Mw,Mnの値はゲル・パーメーション
・クロマトグラフィーによって測定した値から算出し
た。測定条件は、温度25℃で溶媒としてテトラヒドロフ
ランを毎分1mlの流速で流し、試料濃度8mg/mlのテトラ
ヒドロフランの試料溶液を0.5ml注入して測定する。な
お、カラムとしては、103〜2×106の分子量領域を適確
に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラムを複
数本組合せるのが良く、例えば、waters社製のμ−styr
agel 500,103,104,105の組合せや昭和電工社製のshodex
A−802,803,804,805の組合せが良い。試料の分子量測
定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単
分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対
数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用
の標準ポリスレン試料としては、例えば、Pressure Che
mical Co.製或いは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×1
02,2.1×103,4×103,1.75×104,5.1×104,1.1×105,3.9
×105,8.6×105,2×106,4.48×106のものを用い、少な
くとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適
当である。また、検出基にはRI(屈折率)検出器を用い
る。
本発明において酸価の値は試料1gを中和するのに要す
る水酸化カリウムのmgをもって表わされる数値であっ
て、以下のようにして測定される。可溶成分2gをトルエ
ン/エタノール=2/1の混合溶媒200gに溶解し、フェノ
ールフタレインを指示薬として0.1N水酸化カリウム溶液
で滴定する。
〈現像方法〉 次に本発明の静電像現像方法について説明する。
本発明の静電像現像方法においては、有機感光体の表
面に形成された負の静電線像を、上記の如き特定のキャ
リアと、上記の如き特定のトナーと、アミノ変性シリコ
ーンオイル処理カーボンブラック粒子とを含有してなる
特定の静電像現像剤により現像してトナー画像を形成す
る。
本発明に使用する有機感光体としては、ポリビニルカ
ルバゾール等の有機光導電性ポリマーを用いたもの及び
低分子量の有機光導電性物質を絶縁性ポリマーをバイン
ダーとして用いたものなどがある。これらのうち電荷輸
送層と電荷発生層とからなる積層型感光体が本発明にお
いて好ましく用いられるが、電荷発生層は、スーダンレ
ッド、ダイアンブルー、ジエナスグリーンBなどのアゾ
顔料、アルゴールイエロー、ピレンキノン、インダンス
レンブリリアントバイオレットRRPなどのキノン顔料、
キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ、チオイン
ジゴ等のインジゴ顔料、インドファーストオレンジトナ
ーなどのビスベンゾイミダゾール顔料、銅フタロシアニ
ンなどのフタロシアニン顔料、キナクリドン顔料等の電
荷発生性物質を、ポリエステル、ポリスチレン、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロ
ース、ポリアクリル酸エステル類、セルロースエステル
などの結着剤樹脂に運産して形成される。その厚さは0.
01〜1μ、好ましくは0.05〜0.5μ程度が良い。
また、電荷輸送層は主鎖又は側鎖にアントラセン、ピ
レン、フェナントレン、コロネンなどの多環芳香族化合
物又はインドール、カルバゾール、オキサゾール、イソ
オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾー
ル、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、
トリアゾールなどの含窒素環式化合物を有する化合物、
ヒドラゾン化合物等の正孔輸送性物質を成膜性のある樹
脂に溶解させて形成される。これは電荷輸送性物質が一
般的に低分子量で、それ自身では成膜性に乏しいためで
ある。そのような樹脂としては、ポリカーボネート、ポ
リメタクリル酸エステル類、ポリアリレート、ポリスチ
レン、ポリエステル、ポリサルホン、スチレン−アクリ
ロニトリルコポリマー、スチレン−メタクリル酸メチル
コポリマー等が挙げられる。電荷輸送層の厚さは5〜20
μが好ましい。電荷輸送層のような感光体の表面層を構
成する樹脂としては、耐摩耗性、油滑性等の性質も重要
であるが、本発明の目的を有効に達成する意味から樹脂
としてDSCによって測定されるピーク位置でのTgが60℃
以上特に80℃以上であることが好ましい。
本発明に用いる現像装置の一例を第1図に示す。
本図において、1は有機感光体であり、2は現像スリ
ーブであり、例えばアルミニウムなどの非磁性材料製で
あり、その内部に多極マグネット3が配置されている。
スリーブ2、多極マグネット3の少なくとも一方を回転
せしめることにより、現像剤4を矢印の方向に搬送し、
現像剤4はブレード5により規制されて、現像剤層6を
形成する。この現像剤層6は多極マグネットの磁気力に
より、現像粒子がブラシ状に起立した状態(磁気ブラ
シ)になる。このスリーブ状の現像剤層6は現像部で、
感光体1に接触する様に設定される。スリーブ2と感光
体1との間には直流あるいは交流のバイアス電圧を印加
しても良い。7はクリーニングブレードであり、このク
リーニングブレードは、現像後に現像スリーブ2上に残
った現像剤をかき取り除去するためのものである。8は
現像剤収容部であり、9は撹拌スクリューであり、現像
剤4を構成するトナーとキャリアとが均一に混合され
る。現像剤4のうち、キャリアは、繰り返し使用される
のに対してトナーは、現像の度毎に、消費されるのでト
ナーホッパー10から新しいトナーがトナー搬送部材11に
よりメッシュ状トナー補給開口部12を通して現像収容部
8に補給される。
本発明の現像剤および現像方法を適用し、画像形成す
る際に用いることができる具体的な画像形成装置の一例
を第2図に示すがこれは本発明をなんら限定するもので
はない。
感光体1上に静電潜像を形成する工程を説明する。一
次帯電器29により感光体1を帯電させた後原稿21をハロ
ゲンランプ24で照射しその反射光IAをレンズ群26及び反
射ミラー25によって感光体1上に結像させ潜像を形成す
る。
このようにして形成された潜像を、前述した現像工程
を用い現像器31で同時に現像し、顕像化する。感光体1
上に形成されたトナー像は、静電転写分離帯電器35で転
写材38に転写後、転写材38を感光体1より分離した定着
器37で定着させ画像を得る。また感光体1はブレードク
リーナ部33転写残トナーをクリーニングし前露光ランプ
28で除電され繰り返し使用される。
以上の様な、画像形成手段によれば、アミノ変性シリ
コーンオイル処理カーボンブラック粒子により、現像剤
に好適な離型性が付与され、また現像が過剰に帯電する
事が防止されるために、現像剤の有機感光体表面に対す
る物理的な付着力が小さい。このため転写工程において
は静電気的な転写手段により良好な転写を行うことがで
き、画像濃度が高くて画像ムラのない鮮明な画像を確実
に形成することが可能となる。
また、現像剤の転写性が良好であることから、転写工
程を経た後に有機感光体に残留する現像剤が少量とな
り、従ってクリーニング工程においては、残留した現像
剤のクリーニングが容易となり、しかも、アミノ変性シ
リコーンオイル処理カーボンブラック粒子が存在するこ
とにより上記と同様な理由により、現像剤の有機感光体
表面への付着力が小さく、その結果容易に現像剤をクリ
ーニングする事が可能となる。
また、現像剤のクリーニング性が良好であるため、ク
リーニングブレードの有機感光体への圧接力を小さくし
た状態で良好なクリーニングを達成することができ、従
ってクリーニングブレードによって有機感光体の表面が
摩耗して当該有機感光体の特性が早期に劣化することが
防止され、有機感光体の使用寿命を著しく長くすること
ができる。
また、定着工程においては、溶融した現像剤の表面と
熱ローラとの間にアミノ変性シリコーンオイル処理カー
ボンブラック粒子が介在することにより、離型作用が得
られ、また、粒子内部のカーボンブラックの導電性によ
り、定着ローラー表面の負極性への帯電が防止されるた
めに、現像剤の熱ローラーへの転移付着が防止され、そ
の結果オフセット現像に起因する画像汚れを防止でき
る。
[実施例] 実施例1 上記混合物150℃に加熱し2軸ルーダーにて溶融混練
した後に冷却し、冷却物を機械式粉砕機にて開口径1mm
の金網を通過する程度まで粗粉砕し、次いで風力式粉砕
機・ジェットミルにて約10μmに微粉砕した。この微粉
砕品を風力式分級機アルピネ100MZR分級機にて体積平均
粒径が11〜13μmとなる様に分級し、正荷電性の黒色粉
末を調製した。
一方、粒子径がおよそ30mμの導電性ファネスブラッ
ク100重量部を激しく撹拌しながら、アミン当量700、25
℃における粒度が50cpsの側鎖にアミンを有するシリコ
ーンオイル15重量部をキシレンにて4位に希釈した液を
噴霧する。さらに撹拌を続けながら撹拌槽を約280℃ま
で昇温し、2時間保持する。その後、冷却し、アミノ変
性シリコーンオイル処理カーボンブラックを得た。
前記、黒色粉末に上記の処理カーボンブラックを0.8w
t%添加し、トナーとした。
スチレン−メタクリル酸エチル共重合体(モノマー比
75:25,重量平均分子量50,000)10gをアセトン:メチル
エチルケトン(1:1)混合溶媒500mlに溶解し、被覆液を
調製し、この被覆液により平均粒径70μmのフェライト
粒子1kgを流動化ベッド装置を用いて被覆した。溶剤除
去後90℃−1時間乾燥し、後工程を経て、コーティング
キャリアを得た。
前記トナー6重量部と上記スチレン−アクリル樹脂被
覆キャリア100重量部とを混合し、現像剤とした。
この現像剤を複写機NP−3725(キヤノン社製)のカラ
ー現像器に適用した。通常環境に於いては、カブリのな
い鮮明な画像が得られ、画像反射濃度も1.46と高かっ
た。
さらに、現像剤の低湿下での耐久性を調べるために20
℃、5RH%の環境下で画像面積比率25の原稿をオリジナ
ルとして、10万枚の繰り返し複写を行ったところ、初期
と変わらない高画質・高画像濃度の画像が得られ、ま
た、複写機内部でのトナー飛散、クリーニング不良、定
着ローラの汚れ、オフセットによる画像の汚れ等は、ま
ったく発生しなかった。
また高温高湿環境(30℃、90RH%)下でも、カブリの
ない鮮明な画像が得られ、画像反射濃度も1.40と高かっ
た。
また、どの環境下でも良好な転写性を示し、画像ヌケ
や線画の飛散りは、認められなかった。
比較例1 実施例1のアミン変性シリコーンオイル処理カーボン
ブラックのかわりに同様の方法で処理したアミノ変性シ
リコーンワニス処理シリカを用いる以外は、実施例1と
同様にして現像剤を得た。この現像剤を、実施例1と同
様の方法で評価した。
通常環境に於いては、問題はなかったが、低湿環境下
での繰り返し複写テストでは、3万枚過ぎから画像濃度
が低下しカブリ、トナー飛散も発生した。
実施例2 粒子径が約20mμのオイルファネスブラック100重量部
をアミン当量1100、25℃での粘度65cpsの側鎖にアミン
を有するシリコーンオイル20重量部で、実施例1と同様
にして処理した。
上記処理カーボンブラックを実施例1で用いた処理カ
ーボンブラックのかわりに用いる以外は、実施例1と同
様にして、現像剤を得た。この現像剤を実施例1と同様
にして評価したところ、実施例1と同様に良好な結果が
得られた。
実施例3 粒子径が約60mμのオイルファネスブラック100重量部
をアミン当量500、25℃の粘度75cpsの側鎖にアミンを有
するシリコーンオイル20重量部で、実施例1と同様にし
て処理した。
上記処理カーボンブラックを実施例1で用いた処理カ
ーボンブラックのかわりに用いる以外は、実施例1と同
様にして、現像剤を得た。この現像剤を実施例1と同様
にして評価したところ、実施例1と同様に良好な結果が
得られた。
実施例4 スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体(モノマー7
0:30,重量平均分子量47,000)10gを実施例1と同様にし
て、平均粒径65μmのフェライト粒子1kgに処理し、ス
チレン−アクリル樹脂被覆キャリアを得た。
上記、スチレン−アクリル樹脂被覆キャリアを用いる
以外は実施例1と同様にして、現像剤を得た。
この現像剤を実施例1と同様にして、評価したとこ
ろ、実施例1と同様な良好な結果が得られた。
[発明の効果] 本発明の静電像現像剤によれば、スチレン−アクリル
系共重合体よりなる被覆槽を有してなるキャリアと特定
の共重合体を含有してなるトナーと、アミノ変性シリコ
ーンオイルで処理されたカーボンブラックとを含有して
なるので、これらの相乗作用によりトナーに正でしかも
適正な帯電量の摩擦帯電電荷を確実に付与することがで
き、その結果画像濃度が高くてカブリのない良好な画質
の画像を多数回にわたり安定に形成することができる。
また、トナーの良好な正の摩擦帯電性が環境条件に左右
されずに安定して得られるので、高湿環境条件下におい
ても画像濃度が高くてカブリのない良好な画質の画像を
多数回にわたり安定に形成することができる。
さらに、低湿環境条件下において、画像面積比率の低
い原稿を長期間繰り返し複写を行っても、画像濃度の高
い、カブリのない良好な画質の画像を多数回にわたり安
定に形成することができる。
すなわち、トナーに含有されるスチレン−アクリル系
共重合体の酸価が2以下であるため、その負帯電性の傾
向が小さく、トナーが良好な正の摩擦帯電性を有するも
のとなる。
また、トナーに含有されるスチレン−アクリル系共重
合体は一般に硬質な特性を有するため、トナーの物理的
な付着性が小さく、その結果トナーをキャリアに十分均
一に分散混合することができ、トナーに高い確率で安定
した摩擦帯電電荷を付与することができる。
また、トナーがスチレン−アクリル系共重合体を含有
してなるため、アミノ変性シリコーンオイルで処理した
カーボンブラック粒子のトナー粒子に対する付着性が高
く、その結果現像器内において撹拌されるときにもアミ
ノ変性シリコーンオイルで処理したカーボンブラック粒
子が安定して、トナー粒子に保持された状態となり、ト
ナーの優れた摩擦帯電性が安定に発揮される。
この様にトナーが正の摩擦帯電性を有するものである
うえ、静電像現像剤がアミノ変性シリコーンオイルで処
理したカーボンブラック粒子を含有してなるので、トナ
ーの正の摩擦帯電性が、一層良好になる。さらに、アミ
ノ変性シリコーンオイルで処理された粒子がカーボンブ
ラックなので、電気抵抗が低く、低湿環境条件下で、画
像面積比率の低い原稿を繰り返し、複写を行うという過
剰に帯電しやすい状況でも、粒子表面に生じる過剰な電
荷が蓄積されず、適正な帯電量を維持しつづける。その
ため、アミノ変性シリコーンオイルで処理されたカーボ
ンブラック粒子はトナー粒子表面に安定に保持されつづ
ける。またトナー自身の帯電量も適正値に安定に維持す
る。
しかもキャリアがスチレン−アクリル系共重合体より
なる被覆層を有してなるものであるため、キャリア粒子
の表面エネルギーが小さくなると共に表面の滑り性が向
上し、従って、アミノ変性シリコーンオイルで処理され
たカーボンブラックのキャリア粒子への付着が生じにく
く、またトナー物質のキャリア粒子への付着が生じにく
くなり、その結果トナーの良好な正の摩擦帯電性が長期
間にわたり安定に発揮されるようになる。
また、スチレン−アクリル系共重合体により被覆され
てなるキャリアは、環境条件の変化に対してもその摩擦
帯電性が安定しているため、特に高湿環境条件下におい
てもトナーに安定した摩擦帯電電荷を付与することがで
き、環境依存性の小さい優れた現像剤とすることができ
る。
また、スチレン−アクリル系共重合体により被覆され
てなるキャリアは耐衝撃性に優れているため、多数回に
わたり繰り返して使用に供することができ、現像剤の耐
久性が格段に優れたものとなる。
また、本発明の静電像現像剤は、特定のキャリアと特
定のトナーと特定の微粒子とを組合せてなるため、現像
器内におけるわずかな撹拌により直ちにトナーに適正な
摩擦帯電電荷を付与することができ、従って画像の形成
を間欠的に行う場合においても、トナーの帯電量が不足
することに起因して生ずるカブリあるいは画質の低下を
伴うことなく、良好な画像を形成することができる。
本発明の静電像現像方法によれば、上記の如き特定の
現像剤を用いて接触型磁気ブラシ現像法により、有機感
光体なわち有機光導電性半導体よりなる感光体の表面に
形成された負の静電潜像を現像するため、生産コストが
低くてしかも毒性がないという有機感光体の利点を損な
うことなく、当該有機感光体に形成された負の静電潜像
をトナー粒子の飛散を伴わずに良好に現像することがで
きる。すなわち、上記特定の現像剤は優れた正帯電性を
有しているので、適正な帯電量で正に帯電されるように
なり、そのためキャリア粒子およびトナー粒子が現像ス
リーブ上において均一なブラシ状に並ぶ薄い層状の形態
で担持され、しかもこのような形態の現像剤層(磁気ブ
ラシ)がそのような形態を保持したまま安定に現像空間
に搬送されるようになり、トナー粒子の飛散による汚染
の発生を防止することができる。
また、アミノ変性シリコーンオイルで処理したカーボ
ンブラック粒子の存在により現像剤に優れた流動性が付
与されるので、現像スリーブ上に均一で揃った磁気ブラ
シを形成することができ、このため接触型磁気ブラシ現
像法を用いて良好な現像を達成することが可能となる。
結局、本発明の現像剤および現像方法によれば、カブ
リが発生せず、しかも画像ムラ、画ヌケ、画像ボケ、画
像カスレのない鮮明で良好な画質の画像を環境条件に左
右されることなく多数回にわたり安定に形成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に用いる現像装置の一例を示す説明
図、第2図は、本発明の現像剤および現像方法を適用し
画像形成を行う際に用いることができる画像形成装置の
一例を示す説明図である。 1……有機感光体、2……現像スリーブ 3……多極マグネット、4……現像剤 5……規制ブレード、6……現像剤層 21……原稿 33……ブレードクリーナー器 35………静電転写分離帯電気 37……熱ローラー定着器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−182759(JP,A) 特開 昭55−26518(JP,A) 特開 平2−219063(JP,A) 特開 昭63−71862(JP,A) 特開 昭63−174060(JP,A) 特開 昭63−169658(JP,A) 特開 昭62−52564(JP,A) 特開 昭61−275863(JP,A) 特開 昭63−169659(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン−アクリル系共重合体を磁性体
    粒子に被覆してなるキャリアと、酸価が2以下のスチ
    レン−アクリル系共重合体を含有してなるトナーと、
    アミノ変性シリコーンオイルで処理されたカーボンブラ
    ックとを含有してなる事を特徴とする静電像現像剤。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の静電像現像剤を用い、
    有機光導電性半導体よりなる感光体の表面に形成された
    負の静電潜像を接触型磁気ブラシ現像法により現像する
    ことを特徴とする静電像現像方法。
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