JP2662625B2 - ドーム状コンクリート構造物の構築方法 - Google Patents

ドーム状コンクリート構造物の構築方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ドーム状コンクリート構造物の構築方法に
係わり、詳しくは、例えばLPGの貯蔵タンクを構成する
コンクリート製のドーム屋根の如く、ドーム形の天板を
有し内部が密閉された鋼製のスチール殻の上面に前記天
板を下型枠としてドームコンクリートを打設することに
より構築されるドーム状コンクリート構造物の構築方法
に関する。
〔従来の技術〕 従来、この種のコンクリート構造物の構築方法として
は、第12図に示す如き方法が採られきた。図は、例えば
LPGを貯蔵するための貯蔵タンクを構成するドーム屋根
を例にとったもので、本図において、全体として符号1
が貯蔵タンク、2はドーム状に形成された天板2aを有す
る鋼製のスチール殻、3はスチール殻2の前記天板2a以
外の部分に対して施工されたコンクリート、4はスチー
ル殻2の天板2aに対して施工され、ドーム屋根1a(ドー
ム状コンクリート構造物)を構成するドームコンクリー
トである。スチール殻2は、内部の密閉状態とすること
ができるものとなっている。
天板2aにドームコンクリート4を打設してドーム屋根
1aを構築するには、スチール殻2の内部に総足場(足
場)5を組み立て、該足場5を支保工としてスチール殻
2の天板2aを支持した後、天板2a上面にドームコンクリ
ート4を打設することにより行っていた。またその際の
ドームコンクリート4の打設は、天板2aを下型枠として
単にコンクリートを下方から上方に打ち上げてて行くこ
とによってなされていた。
しかしながら上記工法にあっては、足場5の仮設のた
めの仮設材料費および工数が膨大なものとなる上、タン
ク内作業、高所作業となるために作業能率が悪く、かつ
危険も伴うものであった。
そこで近年では、上記のようなドーム状コンクリート
構造物を構築するにあたり、前記スチール殻2の内圧を
圧縮空気等を送り込むことなどにより高め、この上昇し
た内圧によって天板2a上に打設されるドームコンクリー
トを支持させる工法(例えば特開昭58−110758号公報、
「コンクリート製タンクにおけるドーム屋根の構築方
法」)が提供されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記圧縮空気サポート方式によれば、前記
総足場5に換えて圧縮空気をスチール殻2内部に送り込
むことで、天板2aを内部から支持することが可能となる
ため、上記足場5を排除して、作業能率の向上、大幅な
コスト低減、および工期短縮が実現されるものとなる。
しかしながら、この方式にあっても下記の如き問題が
生じていた。
すなわち、ドームコンクリート4を天板2a上に打設し
ていくと、その漸次増加していくコンクリート重量によ
り、内圧が加えられているとはいえ天板2aが弾性変形を
生ずる。そして、この変形は、前記総足場方式に比べか
なり大きいため、コンクリートの先行打設箇所にひび割
れが発生し、品質低下を招くおそれがあった。特にドー
ムの肩部S、すなわち天板2aの外周部近傍は、天板2a上
にコンクリート重量が載置された時にもっとも応力が集
中する部位となるため、この肩部におけるコンクリート
にクラッチが生じ易いものとなる。また、天板2aは、大
気温度変化によるスチール殻2の内圧変化や日照条件等
によっても大きな変位を生じ、例えば本出願人の実験に
よれば、内圧Pを初期状態のままで放置した場合、大気
温度が30℃を越えると、日照によって鋼板(天板2a)温
度が60℃以上にも上昇し(第11参照)、大形ドーム屋根
では天板2aが上向きに15mm以上変位し、硬化中のコンク
リートにことごとくクラックが発生した。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、上記の
如く施工性に優れた圧縮空気サポート方式を実施するに
あたり、前記天板2aのコンクリート重量による弾性変形
および温度変化に伴う膨張・収縮による上記影響を極力
(または全く)受けないようにした、ドーム状コンクリ
ート構造物の構築方法を提供せんとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1の発明は、ドーム形の天板を有し内部が密閉
されてなるスチール殻の前記天板上面に、該天板を下型
枠としてドームコンクリートを打設することにより構築
されるドーム状コンクリート構造物の構築方法であっ
て、前記スチール殻の内圧を大気圧以上に上昇させる工
程と、前記天板の外周部にコンクリートを打設してアン
カー部を形成する工程と、該アンカー部が形成された
後、ドームコンクリートを該アンカー部に連続させてリ
ング状に打設することによりスチール殻の肩部を形成す
る工程と、該肩部が形成された後、ドームコンクリート
を前記ドーム天板のセンター部から前記肩部に向ってリ
ング状に打設する工程と、を有することを特徴とするも
のである。
また、請求項2の発明は、請求項1項記載のドーム状
コンクリート構造物の構築方法において、前記スチール
殻の内圧を、前記ドームコンクリート打設時に生ずる該
スチール殻の経時的変位に応じ制御することを特徴とす
るものである。
〔作用〕
天板の外周部(アンカー部)を形成した後、このアン
カー部に連続する肩部を固める(肩部の構築を先に完了
させる)ことで、後から打設するドームコンクリートに
対しては、実質的に天板のスパンが小さいものとなる。
このため、最も高い応力が生じるこの天板の肩部の変形
が極力抑えられる。
また、天板は、そのセンター部に重量が載置された時
の変位が最も大きいものとなるが、肩部形成後、センタ
ー部よりリング状にドームコンクリートを打設すること
により、大きい変位を打設の初期に発生させてしまい、
後から打設されるコンクリートに変形によるひずみを与
えないようにすることができる。
さらに、スチール殻の内圧を、ドームコンクリート打
設時に生ずる該スチール殻の経時的変位に応じ制御する
ことにより、スチール殻の天板を、常にほぼ一定したレ
ベルに保持しておくことが可能とる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を貼付の図面を参照しながら説
明する。
第1図ないし第6図は、本発明を第12図で示した如き
貯蔵タンクのドーム屋根に適用した例を示したもので、
第12図に示したものと同じ構成要素には同符号を付して
その説明を簡略化する。
第1図は、既にコンクリート3が、スチール殻2にお
ける天板2a以外の部分に対して施工され、貯蔵タンク1
の側壁1bまでが完成された状態を示している。ここまで
の施工性は従来工法に準じて行なわれる。以下、ドーム
屋根1aの施工手順を説明する。
まず第1図に示す如く、スチール殻2の気密テストを
行ってスチール殻2の気密性を確認し、それと同時に、
該スチール殻2の変位特性を把握する。
次に、天板2a上に鉄筋6を組み込む。このとき、該鉄
筋6の重量により天板2aが構造的に危険な状態となる場
合には、スチール殻2の内圧Pを上昇させてサポートす
ることもできる。
鉄筋6の組み込みが完了したら、第2図の如く天板2a
の外周部にコンクリートを打設してアンカー部7を形成
する。アンカー部7は側壁部1bを構成するコンクリート
3と一体に形成され、これにより天板2aは側壁部1bと一
体に固定されたものとなる。
前記アンカー部7が所定強度に達したら、スチール殻
2の内圧Pを、ドームコンクリートを打設しても耐え得
るだけの圧力に上昇させる。この内圧Pの値の決定法、
および制御方法に関しては後述するものとする。
次いで第3図および第6図に示すように、上記状態で
の内圧Pを保持したまま、ドームコンクリート4(4A)
を天板2aの外周部近傍に前記アンカー部7に連続させて
リング状に打設することによりドームの肩部を形成す
る。このとき、前記ドームコンクリート4Aは、コンクリ
ート重量が偏重しないように均等に打設する。
前記ドームコンクリート4Aに所定の強度が発現し、ド
ーム屋根1aの肩部Sが形成されたならば、第4図および
第6図に示すように、ドームコンクリート4(4B)を天
板2aのセンター部からその肩部Sに向って、つまり外周
方向にリング状に打設する。この場合のドームコンクリ
ート4Bも、コンクリート重量が偏重しないよう均等に打
設する。
そして、前記アンカー部7およびドームコンクリート
4の各コンクリートが所定の強度に達したら、スチール
殻2の内圧Pを徐々に解放して大気圧に戻す。
以上の手順により、貯蔵タンク1のドーム屋根1a(ド
ーム状コンクリート構造物)が完成される。
次いで以下に、前記ドームコンクリート4を打設する
際のスチール殻2内圧力Pおよび天板2aの変位量の制御
方法について説明する。
第1の方式 まず、上記制御を行うシステムの構成を第9図に示
す。図中、符号10は空気圧縮機ユニット、11は該圧縮機
ユニット10からの圧縮空気をスチール殻2に送り込むた
めの圧縮空気供給ライン、12は前記圧縮空気供給ライン
11に介在された制限オリフィス、13は同じく流量計、14
はスチール殻2の内圧Pを計測する圧力計、15,16はス
チール殻2の鋼板温度を計測する熱電対、17,18,19はス
チール殻2内温度を計測する熱電対、20は温度表示計、
21はスチール殻2の内圧を維持するための水を貯留する
水封タンク、22はスチール殻の内圧を維持するための水
封ライン、23は天板2aの変位を監視するトランシットで
ある。
次に、ドームコンクリート4打設中における上記シス
テムによるスチール殻2(天板2a)の変位制御法につい
て説明する。
まずスチール殻2の開口部(図示せず)を全て閉じ
て、配管を含めた気密テストを実施する。
コンクリート打設中、ドームに作用する外部荷重を想
定し、それに相当する値を目標に、空気圧縮ユニット10
を運転して内圧Pを昇圧し始め、同時にドームコンクリ
ート4の打設を開始する。ここでドームコンクリート4
の打設要領は上記説明に従って実施する。
打設中の内圧Pの管理は、前記トランシット23によっ
て、天板2aのレベル変化をみながら行い、内圧は飽くま
で参考値である。ドームコンクリート4の打設中および
硬化中、空気圧縮機ユニット10を連続運転してもよい
し、間欠運転してもよい。連続運転の場合は、流量を絞
って運転する。
そして、ドームコンクリート4の打設中、内圧Pを加
えているにも拘わらず天板2aのレベルが下方に変位しよ
うとする場合には、前記圧縮空気供給ライン11よりスチ
ール殻2内にさらに圧縮空気を送り込んでその内圧Pを
上昇させ、天板2aのレベルを保つようにする。
また一方、ドームコンクリート4の打設中、コンクリ
ート重量が載置されるにも拘わらず温度上昇等により天
板2aが上方に変位しようとする場合には、前記水封タン
ク21内に貯留された水Wの液面を下げる。この液面の下
降は、ドレンライン24に設けられたバルブ25を解放する
ことによりなされる。前記液面を下げると、スチール殻
2内の保持圧力が下がるから、スチール殻2の内圧Pは
その液面レベルにつり合う圧力にまで降圧され、かつそ
の低い圧力が維持された状態となるわけである。逆に、
液面レベルを上げた場合には、スチール殻2内の保持圧
力は上昇し、内圧Pを高い値で保つことが可能となる。
液面レベルを上げるには、水供給ライン26より水封タン
ク21内に水Wを注水すればよい。
そして、これら上記の制御を行うに当たっては、前記
熱電対15〜19により検知されるスチール殻2内の温度変
動および天板2aの温度変動、さらには大気圧変動を考慮
して行う。
第2の方式 次に、内圧Pおよび天板2aの変位量の制御を行うシス
テムの第2の方式を第10図に示す。
この第2の方式と前記第1の方式との最大の相異点
は、天板2aの変位制御を自動化した点である。このシス
テムにおいて、第7図に示したものと同じ構成要素のも
のには同符号を付してその説明を省略する。
空気圧縮機ユニット10からスチール殻2に至る圧縮空
気供給ライン11には、電磁開閉式の制御バルブ27が介さ
れている。また、スチール殻2の内圧を下げるための減
圧ライン28にも、同様に電磁開閉式の制御バルブ29が介
されている。さらに、天板2aの頂部には、該天板2aの変
位を検出するための変位計30が付設されている。この変
位計30には、作動範囲を自由に設定することのできる上
限スイッチ31と下限スイッチ32とがそれぞれ接続されて
いる。そしてこれら上限・下限スイッチ31,32からの信
号が、それぞれ信号ライン33,34を介して前記制御バル
ブ27,29に送出されるようになっている。その他の構成
は上記第1方式と同様である。
この第2の方式によるシステムでは、ドームコンクリ
ート4打設中における天板2aの変位が、前記変位計30に
より自動的に検出される。そして、天板2aの変位量が上
限値あるいは下限値に至った時点で、前記上限スイッチ
31または下限スイッチ32が作動され、それぞれの状況に
応じて、前記制御バルブ27,29に動作信号が送出され
る。つまり、圧縮空気供給中において上限スイッチ31が
作動した場合には、圧縮空気供給ライン11に設けられた
制御バルブ27が閉じられ、また、圧縮空気の供給が停止
状態にありながらやはり上限スイッチ31が作動した場合
には、減圧ライン28に設けられた制御バルブ29が開か
れ、内圧Pが降下する。
このようにして、ドームコンクリート4の打設中、天
板2aの変位は自動的に許容範囲内に制御されるものとな
る。
以上の如く本実施例によれば、貯蔵タンク1のドーム
屋根1aを構築すべく天板2a上にドームコンクリート4を
打設するにあたり、まず天板2aの肩部Sを施工するの
で、ドームコンクリートの打設時に生ずるスチール殻2
の変位がこの肩部Sに及ぼす影響を排除でき、この肩部
Sの品質を確保することができる。またこのように、天
板2aの肩部Sを先に固めることで、天板2aのスパン
(径)を実質的に小さくすることができ、後から打設さ
れるドームコンクリート4に対して、天板2aの強度特性
が向上されたものとなる。従って、続いて天板2aセンタ
ー部に打設されるドームコンクリート4B打設時の天板2a
の変形が小さくなり、このドームコンクリート4Bの品質
も確保されるものとなる。
さらに、外周部(肩部S)に続いて打設するドームコ
ンクリート4Bは、これを天板2aのセンター部より外周に
向ってリング状にかつ均等に打設するためさらにその品
質が保証されるものとなる。これは、ドームコンクリー
ト4打設時の天板2aの変位量は、打設位置がドームのセ
ンターに近い程大きくなるものであって、このようにド
ームコンクリート4Bをセンター部から打設することによ
り、大きい変位を打設の初期段階に発生させてしまうと
ともに、その変形により生じるひずみを吸収することが
できるからである。また、このようにリング状均等にコ
ンクリートを打設することにより、天板2aに対する偏重
荷重を防止して、ドームコンクリート4のひび割れ防止
上、さらに有利なものとなる。
そしてさらに、ドームコンクリート4の打設の際、前
記スチール殻2の内圧を、ドームコンクリート4打設時
に生ずるスチール殻2(天板2a)の経時的変位に応じて
制御すれば、スチール殻2の変形を確実に防止し得る。
従って、本発明をこのように内圧制御を行いながら実施
した場合には、上述したドームコンクリート4の打設方
法による天板2aの変形抑制作用と相埃って、クラックの
発生等、これらスチール殻2の変形に起因するドームコ
ンクリート4の品質低下を完全に防止することができる
ものとなる。
なお、本実施例においては、スチール殻2の変位制御
手段として、上記2つの方式を説明したが、該制御手段
としては上述のものに限定されず、要は、天板2aの上下
変位が予め定められた許容範囲を越えた場合に、その変
位を、スチール殻2の内圧Pを操作することにより前記
許容範囲内に戻すことのできるように構成されたシステ
ムであればよい。さらに、この、スチール殻2の変位制
御法は、従来の圧搾空気サポート方式によるドーム状コ
ンクリート構造物の構築に適用してもよく、その場合で
も上記作用が発揮されるから、天板2aの過剰な変位を抑
制することにより、ドームコンクリートの品質向上を貢
献するものとなる。
なお、実施例においては本発明を、貯蔵タンク1のド
ーム屋根1aに適用した例を示したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、従来工法により施工されていた
全てのドーム状コンクリート構造物に適用することがで
きることは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上説明したとおり、本発明によれば、ドーム状コン
クリート構造物を構築すべく天板上にドームコンクリー
トを打設するにあたり、まず天板のアンカー部〜肩部を
施工するので、ドームコンクリートの打設時に生ずるス
チール殻の変位がこの肩部に及ぼす影響を排除でき、こ
のドーム肩部の品質を確保することができる。またこの
ように、天板の肩部を先に固めることで、天板のスパン
を実質的に小さくして天板の強度特性を向上させ、後続
して打設されるドームコンクリート打設時の天板の変形
を小さくし、ドームコンクリートの品質を確保すること
ができる。しかも、肩部に続いて打設するドームコンク
リートは、これを天板のセンター部より外周に向ってリ
ング状にかつ均等に打設するため、大きい変位を打設の
初期段階に発生させるとともにその変形により生じる応
力を吸収して打設されたコンクリートにひずみを生じさ
せず、さらにその品質が保証されるものとなる上、この
ようにドームコンクリートをリング状均等に打設するこ
とにより、天板に対する偏荷重も防止して、ドームコン
クリートのひび割れ防止上さらに有利なものとなる。
また、請求項2に記載した発明によれば、ドームコン
クリート打設時に生ずるスチール殻の変形を確実に防止
し得、請求項1記載の発明によって得られる天板の変形
抑制作用と相埃って、クラックの発生等スチール殻の変
形に起因するドームコンクリートの品質低下を完全に防
止することができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第8図は本発明の一実施例を示したもの
で、第1図〜第5図はそれぞれ、貯蔵タンクのドーム屋
根(ドーム状コンクリート構造物)の構築状況を工程順
に示した部分立断面図、第6図は同ドーム屋根の施工手
順を示した平面図、第7図は当実施例に係る貯蔵タンク
の完成状態を示す全体立断面図、第8図は同じく平面断
面図、第9図および第10図は請求項2記載の発明に係る
変位制御システムのを示すもので第9図はその一実施例
による概略構成図、第10図は同じく他の実施例による概
略構成図、第11図は大気温度と天板の変位との関係を示
すグラフ、第12図は従来工法の一例を示すもので貯蔵タ
ンクの全体立断面図である。 1……貯蔵タンク、 1a……ドーム屋根(ドーム状コンクリート構造物)、 2……スチール殻、2a……天板、 4……ドームコンクリート、 7……アンカー部、S……肩部。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドーム形の天板を有し内部が密閉されてな
    るスチール殻の前記天板上面に、該天板を下型枠として
    ドームコンクリートを打設することにより構築されるド
    ーム状コンクリート構造物の構築方法であって、 前記スチール殻の内圧を大気圧以上に上昇させる工程
    と、前記天板の外周部にコンクリートを打設してアンカ
    ー部を形成する工程と、該アンカー部が形成された後、
    ドームコンクリートを該アンカー部に連続させてリング
    状に打設することによりスチール殻の肩部を形成する工
    程と、該肩部が形成された後、ドームコンクリートを前
    記天板のセンター部から前記肩部に向ってリング状に打
    設する工程と、 を有することを特徴とするドーム状コンクリート構造物
    の構築方法。
  2. 【請求項2】請求項1項記載のドーム状コンクリート構
    造物の構築方法において、前記スチール殻の内圧を、前
    記ドームコンクリート打設時に生ずる該スチール殻の経
    時的変位に応じ制御することを特徴とするドーム状コン
    クリート構造物の構築方法。
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