JP2662411B2 - ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法

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JP2662411B2 JP63068962A JP6896288A JP2662411B2 JP 2662411 B2 JP2662411 B2 JP 2662411B2 JP 63068962 A JP63068962 A JP 63068962A JP 6896288 A JP6896288 A JP 6896288A JP 2662411 B2 JP2662411 B2 JP 2662411B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (A)産業上の利用分野 本発明は、ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法に関する
もので、特に、近赤外領域に分光感度をもつ高感度ハロ
ゲン化銀写真乳剤製造における安定化、つまり再現性の
向上、および乳剤状態での経時における安定性、さらに
は、その乳剤が塗布された感光材料に高い保存安定性を
有せしめる技術に関するものである。
(B)従来技術及びその問題点 近年、ハロゲン化銀写真感光材料を、レーザービーム
で走査露光し、画像記録することが盛んに行なわれるよ
うになっている。連続調の写真等を網分解するスキャナ
ー、電送されてきた画像を出力するためのファクシミ
リ、印刷分野で文字原稿を出力するために用いられる電
解写植用の出力機等がその代表的な機器である。
これらの出力機に使用されるレーザー光源としては、
Ar,Krなどのイオンレーザーや、He−Ne、He−Cdなどの
ガスレーザーがあるが、これらを用いた装置は、高価、
装置が大規模、短寿命などの欠点を有している。一方、
エレクトロニクス分野における新素材の開発・実用化に
伴ない、最近、半導体レーザーが新たなレーザー光源と
して注目されてきている。そして、その発振波長も730
〜780nmの近赤外光にまでせまってきており、安価、装
置がコンパクトという利点とあわせて、今後の画像出力
用レーザー光源の主流になると考えられる。
このような用途に用いるための感光材料は、この近赤
外領域に分光感度を有する必要があるが、赤外光から近
赤外光に至る比較的長い波長域での分光増感技術につい
ては、古くから多くの研究がなされており、例えば好適
なポリメチンシアニン色素、メロシアニン色素等が数多
く報告されている。また、ポリメチン色素の安定性を向
上させるため、メチン鎖に置換基を導入するなどの改良
もなされてきた。例えば、USP2,839,403号、同2,839,40
4号、同2,875,058号、同2,882,158号、同3,148,065号、
同3,253,925号、同3,357,833号、同3,623,881号などが
例として挙げられる。
また、増感色素を2種以上併用したり、あるいは、増
感色素とある種の化合物を併用することにより分光感度
を向上させる強色増感技術も数多く研究され報告がなさ
れている。例えば、USP3,592,657号、同3,635,721号、
同3,649,288号、同3,669,672号、同3,674,499号、同3,6
95,888号、同3,994,733号などが例として挙げられる。
さらに、この赤外感光材料の乳剤経時安定性及び保存
による安定性向上のため、安定剤の添加に関する報告も
いくつかみられる。例えば、特開昭59−191032、特願昭
62−170793などが例としてあげられる。
しかしながら、現状では、感光材料メーカーは、高品
質の赤外感光材料を安定して製造する技術を得たと言い
得るレベルにまでは達していない。上記のごとく、数多
くの研究により、赤外領域における分光感度の向上には
著しい進歩が確かに認められる。しかし、その増感色素
のもつ化学的不安定性、熱的不安定性等のため、 赤外増感色素溶液、あるいは赤外増感色素分散液の
添加方法あるいは条件のわずかな変化で、特性が変化し
やすい(乳剤調製時の低再現性)。
乳剤製造後、塗布するまでの乳剤状態での経時によ
って特性が変化しやすい(経時不安定性)。
感光材料の保存によって、特性が変化しやすい(保
存による不安定性)。
という3大問題については未解決と言っても過言ではな
いのである。そのため、従来技術による高感度という特
性を保ちながら、再現性の高い、かつ乳剤経時安定性の
高いさらに感光材料の保存によって特性の変化しない乳
剤製造に関する新規の技術開発が切望されている。
(C)発明の目的 本発明の目的は、近赤外領域に分光感度をもつ高感度
で安定な、つまり、高再現性を有するハロゲン化銀写真
感光乳剤の製造方法を提供することにある。
さらに本発明のもう一つの目的は、上記感光乳剤にお
いて、その塗布された感光材料が、高い保存安定性を有
する乳剤の製造方法を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、上記感光乳剤において、
乳剤状態での経時において高い安定性を有する乳剤の製
造方法を提供することにある。
(D)発明の構成 本発明の上記目的は、700nmより長波長領域に極大分
光感度を有する増感色素の少なくとも一つを有するハロ
ゲン化銀写真乳剤の製造において、上記赤外増感色素溶
液あるいは上記赤外増感色素分散液の少なくとも一つの
乳剤への添加時の撹拌条件が下記の(1)または(2)
の条件を満たすことを特徴とするハロゲン化銀赤外写真
感光乳剤の製造方法によって達成することができた。
(条件1) でかつ、 0<θ<θmin (θminはdSsens./dθが最小となるθ)を満たす撹拌条
件。
ここでSsens.は極大分光増感波長における乳剤の、写
真感度(単位は任意)、θは混合完了時間(秒)を示
す。
(条件2) 0.90×(Smax−Smin)<Ssens.−Smin<Smax−Smin を満たす撹拌条件。
ここで、Smaxは、(条件1)に示す撹拌条件内でのSs
ens.値を示す。
また、Sminは、 でかつ、 θ>θmin を満たす撹拌条件内でのSsens.値を示す。なお、Ssen
s.、θminについては(条件1)で示すものと同じであ
る。
この条件は、添加する赤外増感色素の種類、また種類
は同一でも溶媒の種類あるいは濃度、分散状態等によっ
て異なるものであり、S−θ相関の実測により求めるべ
きものである。(この条件下では、色素の添加速度等の
添加方法に関わる条件は、感光材料メーカーで通常採用
している常識的な条件である限り、影響はない。) なおθは実測によってもよいが、 の範囲に対しては、一般式 によっても算出可能である。ここで、Kは比例定数であ
り、一般には0.1とおける。
また、nは撹拌速度(r.p.s)、dは、撹拌翼の翼長
(m)、Dは、撹拌槽の槽径(m)、Nqdは、無次元吐
出流量数を示し、 Nqd=qb/nd3 で定義される。ここでqdは撹拌翼の羽根板より吐出され
た液流(m3/sec)を示し、撹拌翼の種類によって異な
る。また、Npは、 により定義される動力数(無次元)を示す。
ここで、Pは撹拌所要動力(Kgm2/sec3)、pは液の
密度(Kg/m3)を示す。
この一般式による算出については、亀井三郎編“化学
機械の理論と計算,第2版”(産業図書株式会社1975年
発行)に詳しい記載がある。
可視光領域に極大分光感度を与える増感色素では、そ
の溶液あるいは分散液の添加時の撹拌条件が特性を劇的
に変化せしめるという事象は皆無と言ってよく、あった
としてもごく、特殊な条件に限定される。一方、赤外領
域に極大分光感度を与えるような増感色素では、その複
雑な構造、及び、不安定性のために、溶液あるいは、分
散液の状態で乳剤中へ添加されても、添加時の撹拌条件
によって吸着量、吸着状態に差が生じ、これか写真特性
に大きな影響を及ぼす。
乳剤への増感色素の添加方法については、USP3,469,9
87号、同3,822,135号、特開昭50−80826号、同51−7462
4号等に研究例があるが、上記不安定要素の除去に有効
な手段とはなっておらず、このような赤外増感色素に特
有と言える諸問題を掲げ、それに対する対策として研究
されている例はない。
一方、本発明は、赤外増感色素の溶液、あるいは分散
液の添加時の撹拌条件を制御することにより、ハロゲン
化銀表面に増感色素分子を最適な状態で選択的に吸着せ
しめ、高感度でかつ、高再現性の、さらに、その最適な
状態で吸着した増感色素分子の安定性のゆえに、乳剤状
態での経時安定性が高く良好な保存性を有する乳剤を製
造するという全く新規の手法である。
本発明に用いられる700nmより長波長領域に極大分光
感度を有する増感色素は、例えばUSP2,095,854号、同2,
095,856号、同2,955,939号、同3,482,978号、同3,552,9
74号、同3,573,921号、同3,582,344号、同3,623,881号
明細書等に記載されたものであることが出来る。
好ましくは、例えば次の一般式(I)〜(IV)で表わ
される色素が用いられる。
一般式(I) 一般式(II) 一般式(III) 一般式(IV) 一般式(I)〜(IV)に於て、Z1及びZ2は、各々同一
でも異なっていてもよく、それぞれ5員または6員含窒
素複素環を形成するのに必要な原子群を表わす。R1及び
R2は、各々同一でも異なっていてもよく、それぞれアル
キル基、アルケニル基を表わす。R3は、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基を表わす。R4〜R10は、各々同
一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を表わ
す。但し、R6とR7あるいはR8とR9とは互に連結して5員
又は6員環を形成することもできる。R11及びR12は、各
々同一でも異なっていてもよく、それぞれアルキル基、
アリール基を表わし、R11とR12とは互に連結して5員又
は6員環を形成することもできる。Yは、硫黄原子、酸
素原子、N−R13(R13はアルキル基)を表わす。Xは
酸アニオンを表わす。l、m、n、p及びqはそれぞれ
1又は2を表わす。
Z1及びZ2の具体例としては、チアゾール、ベンゾチア
ゾール、ナフト〔1,2−d〕チアゾール、ナフト〔2,1−
d〕チアゾール、ナフト〔2,3−d〕チアゾール、セレ
ナゾール、ベンゾセレナゾール、ナフト〔2,1−d〕セ
レナゾール、ナフト〔1,2−d〕セレナゾール、オキサ
ゾール、ベンゾオキサゾール、ナフト〔1,2−d〕オキ
サゾール、ナフト〔2,1−d〕オキサゾール、ナフト
〔2,3−d〕オキサゾール、2−キノリン、4−キノリ
ン、3,3−ジアルキルインドレニン、イミダゾール、ベ
ンズイミダゾール、ナフト〔1,2−d〕イミダゾール、
ピリジン等の含窒素複素環を挙げることがでできる。こ
れらの複素環は、アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、ブチル、トリフルオロメチル等)、アリール基(例
えば、フェニル、トリル等)、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、カ
ルボキシ基、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル等)、ハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素、沃素)、アラルキル基
(例えば、ベンジル、フェネチル等)、シアノ基、アル
ケニル基(例えば、アリル等)等の置換基を1または2
以上有してもよい。
R1、R2に於て、アルキル基としてはメチル、エチル、
プロピル、ブチル等の低級アルキル基、β−ヒドロキシ
エチル、γ−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシアルキ
ル基、β−メトキシエチル、γ−メトキシプロピル等の
アルコキシアルキル基、β−アセトキシエチル、γ−ア
セトキシプロピル、β−ベンゾイルオキシエチル等のア
シルオキシアルキル基、カルボキシメチル、β−カルボ
キシエチル等のカルボキシアルキル基、メトキシカルボ
ニルメチル、エトキシカルボニルメチル、β−エトキシ
カルボニルエチル等のアルコキシカルボニルアルキル
基、β−スルホエチル、γ−スルホプロピル、δ−スル
ホブチル等のスルホアルキル基、ベンジル、フェネチ
ル、スルホベンジル等のアラルキル基等、アルケニル基
としてはアリル等が挙げられる。
R3としては、上記R1、R2で述べたようなアルキル基、
アルケニル基ならびにフェニル、トリル、メトキシフェ
ニル、クロロフェニル、ナフチル等のアリール基が挙げ
られる。
R4〜R10は、水素原子、ハロゲン原子(例えば塩素、
臭素、沃素、フッ素)、R1、R2で述べたようなアルキル
基、アリール基あるいはR1、R2で述べたようなアルキル
をもつアルコキシ基(すなわちOR1基)であり、R6とR7
あるいはR8とR9とで形成される5員または6員環は、低
級アルキル基等で置換されていてもよい。R11及びR
12は、R1、R2で述べたようなアルキル基、アリール基を
表わし、R11とR12とは互に連結して5員又は6員環を形
成することもできる。R13はR1、R2で述べたようなアル
キル基が挙げられる。
Xの酸アニオンとしては、メチル硫酸、エチル硫酸等
のアルキル硫酸イオン、チオシアン酸イオン、トルエン
スルホン酸イオン、塩素、臭素、沃素等のハロゲンイオ
ン、過塩素酸イオン等であり、色素がベタイン類似構造
をとる場合には存在しない。
以下に具体例を例示する。
増感色素は、乳剤を塗布するまでのハロゲン化銀写真
乳剤調製過程の任意の時期に添加することができるが、
ハロゲン化銀写真乳剤の化学熟成後、塗布されるまでの
間が好ましい。また、添加量は1×10-7〜1×10-3モル
/モルAg、好ましくは1×10-6〜1×10-4モル/モルAg
である。
増感色素の溶媒は、水、エチルアルコール、メチルア
ルコール、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン等を
単独で用いてもよく、あるいは、これらを混合したもの
を用いてもよい。また、増感色素が不溶な溶媒中に分散
した状態で添加してもよい。増感色素の添加方法につい
ては上記の方法に限定されるものではなく、USP3,469,9
87号、同3,822,135号に記載されている方法、特開昭50
−80826号、同51−74624号等に記載されている方法によ
ってもよい。
さらに、増感色素の添加濃度、速度等の添加条件につ
いては制限はない。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、公知の種々の方
法によって調製することができる。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、いわゆるシ
ングルジェット方式あるいはダブルジェット方式といわ
れる混合法のいずれを用いて調製されてもよいが、好ま
しくは後者を用いて調製された単分散乳剤を用いるのが
良い。また、本発明に用いられるハロゲン化銀結晶の晶
癖は、立方体、八面体、十四面体、平板状結晶のいずれ
でもよく、粒子径も特に制限はないが、好ましくは0.1
μm〜2.0μmの平均粒径のものが良い。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、公知の方法
によって化学増感することができる。硫黄増感剤として
は、例えばチオ硫酸塩、チオ尿素、アリルイソチアシア
ネート、シスチン、ローダニンや、USP1,574,944号、同
2,278,947号、同2,410,689号、同2,440,206号、同3,18
7,458号、同3,415,649号、同3,501,313号等に記載され
ているような含硫黄化合物を用いることができる。また
硫黄増感と共に、USP2,448,060号、同2,540,086号、同
2,556,245号、同2,566,263号に記載されている白金パラ
ジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウムのような貴
金属の塩を用いる増感法を組み合わせて用いることがで
きる。また、カリウムクロロオーレート、オーリックト
リクロリド等の各種の金化合物やパラジウムクロリド等
のパラジウム化合物等による増感法を組み合せて用いる
ことができる。
本発明においては、たとえばメルカプトテトラゾー
ル、メルカプトトリアゾール、ベンゾトリアゾール、ベ
ンゾイミダゾール等の公知の安定剤、カブリ防止剤やポ
リアルキレンオキサイド、チオエーテル化合物、四級ア
ンモニウム塩化合物等の各種の現像促進剤を用いること
ができる。
本発明に用いられる親水性コロイドとしては、ゼラチ
ン、コロイド状アルブミン、カゼインなどの蛋白質カル
ボキシメチルセルローズ等のセルロース誘導体、寒天、
アルギン酸ナトリウム、澱粉等の糖誘導体、ポリビニー
ルアルコール、ポリアクリルアミド等の合成ポリマー等
を単独あるいは適当な比率で混合して用いることができ
る。
本発明に用いられる支持体としては、セルロースアセ
テートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム
等のフィルム類やバライタ又はポリエチレン、ポリプロ
ピレン等を塗布又はラミネートした紙等の通常写真感光
材料に用いられているものであればいずれでも良い。
本発明で得られる感光材料では、各種の強色増感技術
を単独あるいは、組み合わせて用いることができる。
また、本発明により得られる感光材料にはこれらの他
に硬膜剤、界面活性剤、帯電防止剤、可塑剤、マット
剤、イラヂェーション防止剤等の各種化合物を、材料の
性質をコントロールするために含むことができる。
なお、各種化合物の添加時期は、増感色素添加の前で
も後でもどちらでもよい。
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、む
ろんこの記述により本発明が制限されるものではない。
(E)実施例 pAgコントロールドダブルジェット法により、平均粒
子径0.25μmの立方体単分散のヨウ臭化銀乳剤を調製し
た。ヨウ化銀の含有量は1.5モル%とし、粒子全体に平
均に分布するようにした。
この乳剤は定法により硫黄−金増感した後1−フェニ
ル−5−メルカプトテトラゾールを添加し、ここに撹拌
条件を変化させて増感色素溶液を添加した。その後ベタ
イン型フッ素化界面活性剤と硬膜剤としてホルマリンを
加えた乳剤を下引加工したポリエチレンテレフタレート
フィルムベース上に、銀が3.8g/m2となるように塗布し
た。
こうして得られた各サンプルを露光、現像処理して感
度値を測定した。
露光にはキセノンランプを用い、782nmに透過光ピー
クを有する干渉フィルターを通して10-4秒で露光した。
感度値は透過濃度3.2を得るのに必要な露光量の逆数と
して求めた。
(実施例1) 図1には、例示増感色素(Dye−1)を用い、同一容
器(プロペラ式円筒型混合撹拌容器、30用)で、回転
数だけを変化させて(他条件は固定)、θを変化させ、
実測θ値とFresh時の感度値Ssens.(上述)の相関の測
定結果を示す。この図には、各θにおけるSsens.値のバ
ラツキと平均値、及び本発明で請求する条件を満たす撹
拌条件に相当するθ値の範囲(以後、添加最適撹拌条件
域BSCと称する)を矢印で示している。
この結果より、BSCにおいて最も高感度でかつ、最も
再現性が高くなっていることがわかる。なお、Dye−1
は、0.025%メタノール溶液で、2.2×10-5モル/モルAg
となるように添加した。また感度は、BSC内の感度を100
として相対的に表わした。
一方、下記に示す構造をもつような可視光領域に分光
感度を持つ増感色素では、図1に示したようなSsens.−
θの相関はなく、いずれのθでもSsens.は一定となっ
た。
(実施例2) 表1には、実施例1と同じ条件で製造した乳剤を40℃
で4時間、及び8時間経時してからフィルムベースに塗
布した場合と実施例1と同じ条件で製造した感光材料
(フィルムベースに塗布したもの)を、つまりFreshの
感光材料を50℃相対湿度80%の条件で、120時間強制経
時した場合の感度を示す。BSC外の点としては、−dSsen
s./dθが最大となる点を代表として選んだ。
感度値は、BSC内のFresh時感度を100として相対感度
で表わした。
この結果より、BSC内の条件で増感色素を添加した方
が乳剤状態での経時安定性、および、塗布した感光材料
の保存安定性がはるかにすぐれていることは明らかであ
る。
(実施例3) 表2に、実施例1と同じ容器で、各種例示増感色素を
用い、その際のBSC内とそれ以外におけるFresh時感度と
そのバラツキ、及び40℃で8時間乳剤状態で経時してか
らフィルムベースに塗布した場合と、未経時乳剤を塗布
した感光材料をつまりFreshの感光材料を50℃相対湿度8
0%の条件で120時間強制経時した場合の感度値を示す。
BSC外の点としては−dSsens./dθが最大となる点を代表
として選んだ。
感度値は各増感色素のBSC内のFresh時感度を100とし
て相対感度で表わした。
色素はすべて、0.025%溶液で、2.2×10-5モル/モル
Agとなるように添加した。増感色素の溶媒は、それぞれ Dye−2:N,N−ジメチルホルムアミド/メタノール−1/1 Dye−10:N,N−ジメチルホルムアミド Dye−14: 〃 Dye−24:メタノール を用いた。
この結果より、どの増感色素を用いた場合でも、BSC
内で、Fresh時感度が高いレベルで安定しており、乳剤
経時、保存安定性も明らかにすぐれていることがわか
る。
(F)発明の効果 本発明の方法は、近赤外領域に分光感度をもつ高感度
で安定な、つまり高再現性を有する、かつ、乳剤状態で
の経時安定性が高く、さらに、その塗布された感光材料
が高保存安定性を有する乳剤の製造方法である。
【図面の簡単な説明】
図1は、例示増感色素(Dye−1)を用い、θとSsens.
の相関の測定結果を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】700nmより超波長領域に極大分光感度を有
    する増感色素の少なくとも一つを有するハロゲン化銀写
    真乳剤の製造において、上記赤外増感色素溶液あるいは
    上記赤外増感色素分散液の少なくとも一つの乳剤への添
    加時の撹拌条件が下記の(1)または(2)の条件を満
    たすことを特徴とするハロゲン化銀赤外写真感光乳剤の
    製造方法。 (条件1) でかつ、 0<θ<θmin (θminはdSsens./dθが最小とするθ) を満たす撹拌条件。 ここでSsens.は極大分光増感波長における乳剤の写真感
    度(単位は任意)、θは混合完了時間(秒)を示す。 (条件2) 0.90×(Smax−Smin)<Ssens.−Smin<Smax−Smin を満たす撹拌条件。 ここで、Smaxは、(条件1)に示す撹拌条件内でのSsen
    s.値を示す。 また、Sminは、 でかつ、 θ>θmin を満たす撹拌条件内でのSsens.値を示す。なお、Ssen
    s.、θminについては(条件1で示すものと同じであ
    る。)
JP63068962A 1988-03-23 1988-03-23 ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法 Expired - Lifetime JP2662411B2 (ja)

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