JP2662228B2 - 歯周病原性菌検査薬 - Google Patents

歯周病原性菌検査薬

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は歯周病原性菌検査薬、さらに詳しくは、歯周
病巣から採取した検体中の歯周病原性菌である、トレポ
ネーマ・デンティコーラ(Treeponema denticola)を特
異的に、かつ、簡便、迅速に検出できる検査薬に関す
る。 従来の技術および問題点 近年、歯周疾患に関する細菌学的研究が進み、歯周疾
患病巣部に多くのスピロヘータが検出され、種々の臨床
的指標と高い相関性を示すことが判明している。また、
嫌気性のグラム陰性桿菌が主要な歯周疾患の原因菌であ
ることも判明しており、その中でも特に、バクテロイデ
ス・ジンジバリス(Bacteroides gingivalis)などの黒
色色素産生バクテロイデス(Black−pigmented Bactero
ides)が注目され、その病原性について多数の報告がな
されている。 そこで、口腔内におけるこれらの原因菌の存在を検知
し、歯周疾患の罹患や進行を診断あるいは予測し、歯周
疾患の試料、予防に、臨床的に応用する試みがなされて
いる。 しかしながら、細菌学的方法によるこれらの原因菌の
検知によれば、暗視野顕微鏡の使用、嫌気性菌の取扱と
いう高度な技術、特殊な設備等を必要とし、操作が煩雑
で、培養や結果の判断にも長い時間や熟練を要するとい
う欠点があり、臨床的に実用変するには困難な点が多
い。また、免疫学的な面から、これらの原因菌に対する
液性免疫である血中の抗体価を測定したり、細菌性免疫
であるリンパ球幼若化反応を測定し、原因菌の存在を検
知する試みもなされているが、検体試料の調整に煩雑な
操作を必要とする問題があり、やはり、実用化はなかな
か困難である。 このような事情にかんがみ、本発明者らは、臨床的に
実用化できる歯周疾患原因菌の検知を可能とすべく、鋭
意研究を重ねた。その結果、トレポネーマ・デンティコ
ーラが非常に特異的なペプチダーゼ様酵素活性を有し、
ある種の基質を用い、これにキレート剤を添加すること
により、この酵素活性を特異的に、かつ、簡便、迅速に
検出できることを見出した。 これまで、口腔内のスピロヘータやバクテロイデス・
ジンジバリスがトリプシン様酵素やフィブリン分解酵素
を産生することは知られているが[ジャーナル・オブ・
クリニカル・マイクロバイオロジー(Journal of Clini
cal Microbiology),97〜102,1982年1月;マイクロバ
イオス・レターズ(Microbios Letters),25,157〜16
0,1984年;ジャーナル・オブ・ペリオドンタル・リサー
チ(Journal of Periodontal Research),21,100,1986
年]、臨床症状と相関性や検出の特異性の点で、これら
の酵素を指標とすることは困難である。 問題点を解決するための手段 本発明は、検体中のペプチダーゼ様酵素活性を測定す
ることにより、歯周病原性菌を検出するための検査薬で
あって、 式:X−Arg−Y [1] [式中、Argはアルギニン残基、Xはフェニル骨格を持
つアミノ酸保護基、Yはアルギニン残基のC末端に結合
する発色基を意味する] で示される化合物を該酵素の基質とし、これにキレート
剤を添加してなることを特徴とする歯周病原性菌検査薬
を提供するものである。 本発明の検査薬を用いれば、唾液、歯垢、歯肉溝浸出
液などのような検体を、好ましくは、pH6.0〜9.0の条件
下、式[1]の基質と反応させ、その水解活性の強弱を
発色反応により測定することにより、簡便かつ迅速に、
歯周病原性菌を検出することができる。 基質として用いる式[1]の化合物は公知であるか、
少なくとも、公知のペプチド合成法によって容易に製造
できるものであり、式[1]のX基で示されてアミノ基
保護基はペプチド合成に用いられる公知のアミノ基保護
基のうちでフェニル骨格を持つものであればいずれのも
のでもよく、例えば、ベンゾイル基、カルボベンゾキシ
基、p−トルエンスルホニル基、p−メトキシベンゾイ
ルオキシカルボニル基などが挙げられる。 Y基の発色基は、発色による酵素活性の測定(紫外
部、可視部、赤外部の吸収、螢光の測定によるものを包
含する)に用いられるものいずれでもよく、例えば、β
−ナフチルアミン、4−メトキシ−2−ナフチルアミ
ン、p−ニトロアニリン、p−ニトロフェノール、7−
アミノ−4−メトキシクマリン、5−アミノイソフタル
酸ジメチルエステル、7−アミノ−4−トリフルオロメ
チルクマリンなどから由来する基が挙げられる。特に、
適当な発色試薬により、肉眼的に判定可能な発色を示す
β−ナフチルアミン、4−メトキシ−2−ナフチルアミ
ン、p−ニトロアニリン、p−ニトロフェノール由来の
基が好ましい。 添加剤として用いるキレート剤としては、キレート作
用を有するものであればいずれのものでもよいが、好ま
しくは、エチレンジアミン四酢酸(以下、EDTAとい
う)、エチレングリコールビス(β−アミノエチルエー
テル)−N,N,N,N−四酢酸(以下、EGTAという)などが
挙げられる。 本発明の検査薬は、式[1]の化合物が検体由来のペ
プチダーゼ様酵素の基質として反応できる形態のもので
あればいずれでもよく、もっとも基本的には、式[1]
の化合物の水溶液にキレート剤を添加したものでよく、
好ましくは、測定時、pH6.0〜9.0となるように緩衝剤を
含有させる。用いる緩衝剤は通常用いられるものいずれ
でもよく、例えば、トリス塩酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、
ホウ酸緩衝剤、ベロナール緩衝剤、HEPES緩衝剤などを
用いることができる。該水溶液は、式[1]の化合物、
キレート剤および、所望により、緩衝剤を蒸留水に溶解
するような公知の方法で製造することができ、要すれ
ば、さらに、防腐剤、抗生物質などの他の添加物を適宜
配合することができる。 式[1]の化合物の最終濃度100nM〜100mMの範囲、キ
レート剤の最終濃度2mM〜200mM、また、緩衝剤は最終濃
度1mM〜1Mの範囲で使用することが好ましく、前記の水
溶液は、これらの濃度の式[1]の化合物、キレート
剤、および所望により緩衝剤を含有し、そのまま直接、
検査に供することのできる形態にすることができ、ある
いは、使用時、適宜蒸留水で所望の濃度に希釈する濃厚
液の形態とすることもできる。 本発明の検査薬には、これらの水溶液の形態のもの
を、さらに、公知の方法により乾燥粉末化、顆粒化した
もののごとき固形の形態のもの、粉末成分を混合した粉
末、その顆粒化物のごとき固形の形態のもの、あるい
は、液状の形態のものをろ紙、ペーパーディスク、スポ
ンジ、高分子物などの担体に含浸させるものも包含され
る。 さらに、本発明の検査薬には、式[1]の化合物およ
びキレート剤を含有する試薬と、緩衝液、発色試薬など
の他の試薬を組合わせてなるキットも包含される。 発色試薬は、式[1]の化合物におけるY基に応じて
適宜選択でき、Yがβ−ナフチルアミン、4−メトキシ
−2−ナフチルアミン、p−ニトロアニリン、p−ニト
ロフェノール由来の基の場合、例えば、ファーストガー
ネットGBCやファーストブルーBBあるいはこれらのジア
ゾニウム塩や塩化亜鉛との塩のごとき塩などを、水、エ
タノール、酢酸緩衝液、2−メトキシエタノールあるい
はこれらの混合溶液などに0.01〜5重量%の濃度で溶解
した溶液や、0.5〜5Mの水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、酢酸などの水溶液が用いられる。これらの溶液ま
たはその濃厚液、さらには固形化物を式[1]の化合物
およびキレート剤を含有する試薬と組合わせてキットと
して用いることができる。 本発明の検査薬を用いて検査を行なうには、まず、検
体を採取する。検体の採取は公知の方法で行なってもよ
く、例えば、歯肉溝浸出液や唾液はろ紙、キャピラリ
ー、ペーパーポイントなどで採取でき、歯垢は綿棒、キ
ュレット、スケラーなどで採取できる。 ついで、式[1]の化合物濃度100nM〜100mMおよびキ
レート剤の濃度2mM〜200mMを含有する本発明の検査薬と
検体を、例えば、試験管、マイクロタイタープレート、
セル、バイアル瓶、プラスチック・キュベットなどの中
で接触させ、好ましくは、pH6.0〜9.0で水解反応を行な
わせる。この反応は、通常25〜45℃でおこなわれ、反応
時間は検体や反応温度により異なるが、37℃で15分〜72
時間程度の反応が好ましい。 反応終了後、必要であれば、発色試薬を添加し、発色
の有無・強弱を肉眼あるいは分光光度計や蛍光光度計で
判定し、これにより、検体中のペプチダーゼ様酵素活性
の有無・強弱を判断し、歯周疾患の罹患や進行を診断あ
るいは予測する。 実験および実施例 つぎに、実験および好ましい実施例を挙げて本発明を
さらに詳しく説明する。 実験1 各種口腔内嫌気性細菌のペプチダーゼ様酵素活性 口腔内の嫌気性細菌であるトレポネーマ・デンティコ
ーラ(Treponema denticola)4株、バクテロイデス・
ジンジバリス5株、バクテロイデス・インターミーディ
アス(Bacteroides intermedius)3株、バクテロイデ
ス・コーポリス(Bacteroides corporis)2株、バクテ
ロイデス・メラニノジェニカス(bacteroides melanino
genicus)3株、バクテロイデス・デンティコーラ(Bac
teroides denticola)2株、アクチノマイセス・イスラ
エリー(Actinomyces israelli)2株、アクチノバチ
ルス・アクチノマイセテムコミタンス(Actinobacillus
actinomycetemcomitans)4株およびフゾバクテリウ
ム・ヌクレータム(Fusobacterium nucleatum)3株の
ペプチダーゼ様酵素気質に対する水解活性をつぎのとお
り測定した。 トレポネーマ属の細菌はTYGVS培地を用い、37℃で7
日間、他の細菌はブレイン・ハート・インフェージョン
・ブロスを用い、37℃で48〜72時間嫌気的に培養し、培
養液を希釈して、各々、660nmにおける吸光度が1.0の細
菌懸濁液を調製した。 種々の発色基を有するペプチダーゼ様酵素の基質化合
物を0.1Mトリス塩緩衝液(pH7.0)に20mMの濃度で溶解
し、基質溶液を調製した。 この基質溶液1.5mlに、前記の細菌懸濁液0.5mlを加
え、37℃で60分間反応させた。反応終了後、β−ナフチ
ルアミン由来の発色基を有する基質には、発色試薬(10
%ツィーン20を含有する1M酢酸緩衝液(pH4.2)にジア
ゾニウム塩ガーネットGBCを0.5mg/mlの濃度で溶解して
調整)0.6mlを加え、15分後に525nmにおける吸光度を分
光光度計に測定した。また、パラニトロアニリン由来の
発色基を有する基質は、そのままの状態で410nmにおけ
る吸光度を分光光度計にて測定した。 水解活性は、各細胞のβ−ナフチルアミン遊離量およ
びパラニトロアニリン遊離量の平均値に基づき、つぎの
とおり表示した。 −:遊離量<5ナノモル/ml ±:遊離量5〜<10ナノモルml +:遊離量10〜<20ナノモル/ml ++:遊離量20〜<40ナノモル/ml +++:遊離量40〜<80ナノモル/ml ++++:遊離量80ナノモル/ml以上 結果を第1表に示す。第1表中、基質化合物の略号は
つぎのとおりである。 BzAβNA:ベンゾイル−アルギニン−β−ナフチルアミド CxAβNA:N−カルボベンゾキシ−アルギニン−β−ナフ
チルアミド BzApNA:ベンゾイル−アルギニン−p−ニトロアニリド BxApNA:N−カルボベンゾキシ−p−ニトロアニリド BzApNP:ベンゾイル−アルギニン−p−ニトロフェノー
ル CzApNP:N−カルボベンゾキシ−p−ニトロフェノール 第1表に示すごとく、口腔内嫌気性細菌のうち、歯周
疾患原因菌であるスピロヘータ(トレポネーマ・デンテ
ィコーラ)およびバクテロイデス・ジンジバリスが特異
的なペプチダーゼ様酵素活性を示し、式[1]で示され
る化合物を特異的に水解する。 実験2 バクテロイデス・ジンジバリスおよびトレポネーマ・デ
ンティコーラのキレート剤存在下での、ベンゾイル−ア
ルギニン−p−ニトロアニリド水解活性−1 歯周病原性菌であるトレポネーマ・デンティコーラ4
株を用い、各種添加剤存在下での、ベンゾイル−アルギ
ニン−p−ニトロアニリド水解活性を測定した。 ベンゾイル−アルギニン−p−ニトロアニリドを0.1M
トリス塩酸緩衝液(pH7.0)に10mMの濃度で溶解し、基
質溶液を調製した。 添加剤としては、10mMシステイン塩酸塩、2mMジイソ
プロピルフルオルリン酸、20mMEDTA、10mMシステイン塩
酸塩と2mMジイソプロピルフルオルリン酸を混合したも
のを調製し、基質溶液1.5mlに対して、添加剤0.5mlおよ
び菌懸濁液0.5mlを加えた後、37℃で24時間反応させ
た。該菌懸濁液は、菌数をそれぞれ2.5、5.0、7.5、10.
0×106個/50μに調製したものを用いた。 反応終了後、反応後の410nmにおける吸光度を分光光
度計にて測定した。 結果を第1図に示す。 第1図に示すごとく、キレート剤を加えることによ
り、トレポネーマ・デンティコーラを特異的に検出する
ことができる。 実験3 バクテロイデス・ジンジバリスおよびトレポネーマ・デ
ンティコーラの各種添加剤存在下での、ベンゾイル−ア
ルギニン−p−ニトロアニリド水解活性−2 実験2と同様の反応系を用いて、添加剤の種類を変え
て、各種添加剤存在下での、ベンゾイル−アルギニン−
p−ニトロアニリド水解活性を測定した。 水解活性は、各細菌のβ−ナフチルアミン遊離量およ
びパラニトロアニリン遊離量の平均値に基づき、つぎの
とおり表示した。 −:遊離量<5ナノモル/ml ±:遊離量5〜<10ナノモルml +:遊離量10〜<20ナノモル/ml ++:遊離量20〜<40ナノモル/ml +++:遊離量40〜<80ナノモル/ml 結果を第2表に示す。表中の添加剤の略号はつぎのと
おりである。 n0:添加剤無添加 Cys:システイン塩酸塩 DTT:ジチオスレイトール ME:2−メルカプトエタノール DFP:ジイソプロピルフルオルリン酸 EDTA:エチレンジアミン四酢酸 EGTA:エチレングリコールビス(β−アミノエチルエー
テル)−N,N,N,N−四酢酸 第2表に示すごとく、キレート剤を用いることによ
り、トレポネーマ・デンティコーラを特異的に検出する
ことができる。 実験4 臨床所見との相関−1 臨床所見上、健常であると認められる者15名および歯
周炎患者20名から、各々、滅菌スケーラーにより歯肉縁
下歯垢検体を採取し、リンガー液1.5mlに分散し菌懸濁
液を調製した。この菌懸濁液5.7μをスライドガラス
上におき、直径22mmのカバーガラスをのせ、周囲をシー
ルした後、暗視野顕微鏡下で細菌の形態により、スピロ
ヘーターを選び、その数を10視野数えた。また、このリ
ンガー液0.5mlを、実験2と同様の反応系を用い、同様
にして水解活性を測定した。 添加剤として、EDTAを実験2と同様の濃度を用いた。 結果を第2図および第3図に示す。 第2図および第3図に示すごとく、水解活性は添加剤
を加えることにより、スピロヘーター量、臨床所見と相
関する。 実施例1 ベンゾイル−アルギニン−p−ニトロアニリドの20mM
蒸留水溶液を調製し、基質溶液とした。 0.2Mリトス−塩酸緩衝液(pH7.0)を調整し、緩衝液
として用いた。 40mM EDTAを含有する蒸留水溶液を調製し、添加剤溶
液とした。 これらを組合わせて、本発明の歯周病原性菌検査薬キ
ットとした。 このキットは、つぎのようにして歯周疾患の診断ある
いは予測に用いることができる。 被検者の歯肉溝にペーパーポイントを30秒間挿入して
検体を採取する。基質溶液0.1mlおよび緩衝液0.9mlを混
合し、これに検体を添加剤溶液で懸濁し20分間放置した
ものを1ml加え、37℃で一昼夜反応させる。反応終了
後、色調を肉眼観察する。検体を添加しない対照と比較
し、褐色の強弱を判定する。黄色の呈色はトレポネーマ
・デンティコーラの感染を示す。 実施例2 N−ベンゾイル−アルギニン−4−メトキシ−2−ナ
フチルアミド5ミリモルを、ペーパーディスク(径0.6c
m)に含浸させて基質試薬を調整した。 0.1Mリン酸緩衝液(pH7.2)を調整し、緩衝液として
用いた。 10%ツイーン20を含有するIM酢酸緩衝液(pH4.0)に
ジアゾニウム塩ガーネットGBCを0.5mg/mlの濃度で溶解
し、発色試薬とした。 これらと、実施例1におけると同様に調製した添加剤
溶液を組合せて、本発明の歯周病原性菌検査薬キットと
した。 このキットは、つぎのようにして歯周疾患の検査ある
いは予測に用いることができる。 緩衝液400μと添加剤溶液400μをバイアル瓶に入
れ、これに被検者から採取した混合唾液100μを加
え、さらに基質試薬のペーパーディスクを加え、37℃で
4時間反応させる。反応終了後、発色試薬を加え、実施
例1と同様に肉眼観察して判定する。赤色の呈色はトレ
ポネーマ・デンティコーラの感染を意味する。 実施例3 N−カルボベンゾキシ−アルギニン−β−ナフチルア
ミド5ミリモルをアンプル(内径5mm,長さ3cm)内で凍
結乾燥させて基質試薬とした。 0.05Mトリス−塩酸塩緩衝液(pH7.5)を調製し、緩衝
液とした。 10%ツィーン20を含有する1M酢酸緩衝液(pH4.2)に
ジアゾニウム塩ファーストブルーBを1mg/mlの濃度で溶
解し、発色試薬とした。これらと実施例1におけると同
様に調製した添加剤溶液を組合せて、本発明の歯周病原
性菌検査薬キットとした。 このキットは、つぎのようにして歯周疾患の検査ある
いは予測に用いることができる。 被検者の歯肉溝にペーパーストリップを30秒間挿入し
て検体を採取する。緩衝液1mlを基質含有アンプルに入
れ基質を溶解させる。これに検体を添加剤溶液で懸濁し
20分間放置したものを1ml加え、37℃で一昼夜反応させ
る。反応終了後、発色試薬0.8mlを加え、実施例2と同
様に肉眼観察して判定する。 実施例4 ベンゾイル−アルギニン−p−ニトロフェノールを0.
05Mリン酸緩衝液(pH7.2)で200ナノモル/mlとなるよう
に調整し、これに添加剤として400ナノモルEGTAを加
え、その100μを円形ろ紙(径1cm)に含浸乾燥させ、
キュベット(内径1cm)底に挿入したものを、本発明の
歯周病原性菌検査薬キットとした。 このキットほ、つぎのようにして歯周疾患の検査ある
いは予測に用いることができる。 被検者から採取した混合唾液100μをキュベットに
加え、37℃で4時間反応させる。反応終了後、実施例1
と同様に肉眼観察して判定する。 発明の効果 本発明の検査薬を用いれば、特殊な設備や高度の技術
を必要とせずに、簡便かつ迅速に歯周疾患の罹患や進行
を客観的に診断あるいは予測することができ、これによ
り、歯周疾患の治療や予防を適切に行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は、各種添加剤存在下でのベンゾイル−アルギニ
ン−p−ニトロアニリド水解活性を測定した結果を示す
グラフ、第2図および第3図は、各々、ベンゾイル−ア
ルギニン−p−ニトロアニリド水解活性とスピロヘータ
ー数の相関を示すグラフである。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.検体中のペプチダーゼ様酵素活性を測定することに
    より、歯周病原性菌を検出するための検査薬であって、 式:X−Arg−Y [1] [式中、Argはアルギニン残基、Xはフェニル骨格を持
    つアミノ酸保護基、Yはアルギニン残基のC末端に結合
    する発色基を意味する] で示される化合物を該酵素の基質とし、これにキレート
    剤を添加してなることを特徴とする歯周病原性菌検査
    薬。 2.該キレート剤がエチレンジアミン四酢酸またはエチ
    レングリコールビス(β−アミノエチルエーテル−N,N,
    N,N−四酢酸である前記第(1)項の歯周病原性菌検査
    薬。
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