JP2662094B2 - 4″−デオキシエリスロマイシン誘導体 - Google Patents

4″−デオキシエリスロマイシン誘導体

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JP2662094B2 JP5512713A JP51271393A JP2662094B2 JP 2662094 B2 JP2662094 B2 JP 2662094B2 JP 5512713 A JP5512713 A JP 5512713A JP 51271393 A JP51271393 A JP 51271393A JP 2662094 B2 JP2662094 B2 JP 2662094B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、エリスロマイシンA及びBの新規な4″−
デオキシエリスロマイシン誘導体およびこれらの化合物
を含む医薬組成物、並びに胃腸障害の治療および診断・
治療器具を近位の小腸に設置し易くするための該化合物
の使用に関する。さらに本発明は、該発明に使用される
合成中間体に関する。
発明の背景 消化管、即ち胃腸(GI)管の主要機能は、バランスの
取れた水、電解質及び栄養素を身体に供給することであ
る。これを達成するためには、食物は、消化、吸収、分
泌に適切な速度で胃腸管にそって移動する必要がある。
通常、食物は一般に蠕動と称されているプロセスで筋起
電力複合体として知られている平滑筋群の収縮が媒介と
なる推進運動によって充分に調和を取って胃腸管を通っ
て送られる。
正常な運動パターンに欠陥があると、痛みを伴い、身
体を衰弱させる慢性の障害を招き得る。例えば、下部食
道括約筋が不全であるか、または弱かったりすると、し
ばしば未消化の食物が胃から食道に逆流してしまい、食
道炎になる可能性がある。前方運動剤(運動強化剤とも
呼ばれる)は、(a)下部食道括約筋の加圧力を増大さ
せ、それによって逆流を阻止し、(b)食道の蠕動力を
増大させて食道から胃への食物の送り込みを容易にし、
且つ(c)胃を空にすることを促進し、それによって逆
流対象の食物をさらに減少させる作用を有しているため
に、逆流食道炎の治療に有効である。
しかし、この障害の治療には改良型前方運動剤が求め
られている。ベタネコールのような現在使用されている
コリン作用剤およびメトロクロプラミドのようなドーパ
ミン作用性受容体遮断剤は、重大な問題点を有してい
る。例えばベタネコールは、老齢の患者への使用は避け
るべきであり、一方メトロクロプラミドは、治療指数の
幅が狭く、顕著な中枢神経系(CNS)副作用があり、黄
体刺激ホルモンの分泌を促進することが知られている。
胃もたれ、糖尿病性胃アトニー、食欲不振、胆嚢内容
うっ滞、外科手術誘発無力性腸閉塞および慢性便秘(結
腸無力症)のような他の胃腸管運動関連障害を有してい
る患者も、前方運動剤による治療の恩恵を受けるであろ
う。さらに、前方運動剤は、近位の小腸への経小腸栄養
補給管の挿入の間のような診断・治療器具設置の際の助
けとなり得る。
あまり一般的ではないが、痛みが激しく破壊的なもう
一つの胃腸管運動障害は、慢性の胃腸偽閉塞である。こ
の障害の重症患者は、経口摂食には耐えられず、完全な
非経口栄養を必要とする。メトクロプラミドおよびベタ
ネコールもこの障害の治療に使用されるが、しばしば結
果は思わしくない。前方運動剤は、この障害に付随した
苦痛の軽減に有効であるだけでなく、重症の場合には、
胃ゾンデ吸引による上部胃腸管の減圧によって治療をし
易くするために使用することも可能である。前方運動剤
を使用して胃の運動が増大すると、必要とされるチュー
ブが腸内に設置し易くなることが判明した。
大環状ラクトン(マクロライド)前方運動剤が公知で
ある。例えば、J.S.Giddaらは、1990年1月3日に公開
されたヨーロッパ特許出願第0349100号において、胃腸
運動強化剤として使用するための12員マクロライドを開
示している。S.Omura及びZ.Itohは、1987年6月30日に
発行された米国特許第4,677,097号、1987年3月25日に
公開されたヨーロッパ特許出願第215,355号、および198
7年3月11日に公開されたヨーロッパ特許出願第213,617
号において、消化管収縮運動の刺激剤として有効なエリ
スロマイシンA,B,CおよびDの誘導体を開示している。
さらに、T.Sunazukaらは、Chem.Pharm.Bull.37(10):2
701-2709(1989)において、胃腸運動刺激作用を有する
8,9−アンヒドロエリスロマイシンA−6,9−ヘミアセタ
ールおよび9,9−ジヒドロエリスロマイシンA−6,9−エ
ポキシドの四級誘導体を開示している。しかしこれらの
いずれの引用例も、4″−デオキシエリスロマイシン誘
導体を開示しておらず、従って、これらの引用例の化合
物は、本発明のものとは異なっており、本発明には、予
期せぬ程の前方運動作用を有する、4″−デオキシエリ
スロマイシンの新規なN−置換誘導体が開示されてい
る。
エリスロマイシンの4″−デオキシ誘導体は、S.Mori
motoらによる、1989年5月23日発行のUS4,833,236;H.Fa
ublらによる、1987年2月3日発行のUS4,640,910および
L.A.Freibergらによる、1987年7月21日発行のUS4,681,
872において、抗菌剤として記載されている。これらの
引用例は、4″−デオキシエリスロマイシン誘導体が前
方運動作用を有していることは示唆していない。4″−
デオキシエリスロマイシンのN−置換誘導体が高度の前
方運動作用を有していることは今回見いだされたのであ
る。この発見は、副作用が少なく治療上有効な物質の製
造を可能にした。
発明の要旨 本発明の一つの態様において、式(I) (式中、点線はC8-C9間に存在することのある第2の結
合である)の大環状前方運動剤および医薬上許容可能な
その塩が提供される。式(I)において、R1およびR11
の中の一方は水素であり、他方はメチルである。あるい
は、R11はメチルであり、R1はヒドロキシであるか若し
くはR5およびそれらが結合されている炭素と一緒になっ
て式−O−C(X)−O−(式中Xは酸素原子又は硫黄
原子である)である環状炭酸を形成している。
式(I)のR2およびR3はそれぞれ、水素、低級アルキ
ル、ハロ置換低級アルキル、シアノ置換低級アルキル、
ヒドロキシ置換低級アルキル、アミノ置換低級アルキ
ル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級シクロアル
キル、低級シクロアルキルメチルおよびベンジルから構
成される群から選択されるか、または一緒になって、そ
れが結合されている窒素と共に3−7員複素環を形成す
るように、−(CH2)n−(式中、nは2〜6である)
である。
式(I)のR4は、存在しないか、または、低級アルキ
ル、低級アルケニル、低級アルキニルおよびベンジルか
ら構成される群から選択され、R4は、存在するときに
は、四級アンモニウム塩を形成するように、医薬上許可
可能な対イオンを随伴している。
式(I)のR5は、ヒドロキシおよび−OR9(式中、R9
は、低級アルキル、低級アルカノイルおよび−S(O)2CH3
から選択される)から構成される群から選択されるか、
または、R1およびそれらが結合されている炭素と一緒に
なって、式−O−C(X)−O−(式中Xは酸素原子又
は硫黄原子である)である環状炭酸を形成している。
式(I)のR6は、水素および低級アルキルから構成さ
れる群から選択される。
式(I)のR7は、水素およびメチルから構成される群
から選択される。
本発明のさらなる態様において、治療上有効量の本発
明の化合物および医薬上許容可能な担体を含む、胃腸管
の収縮運動を刺激するための医薬組成物が提供される。
本発明のもう一つの態様において、食道の逆流、糖尿
病性胃アトニー、小児の軽症胃アトニー、術後の麻痺性
イレウス、偽性腸閉塞、胆嚢うっ滞、食欲不振、胃炎、
嘔吐および慢性便秘のような胃腸運動の悪化を特徴とす
る障害の治療を必要とする患者に治療上有効量の本発明
の化合物を投与することを含む、ヒトまたは下等哺乳類
の上記障害の治療法が提供される。本発明はその関連態
様において、経小腸栄養補給管のような診断・治療器具
を近接小腸内に設置するような処置を必要とするヒトま
たは下等哺乳類に、治療上有効量の本発明の化合物を投
与することを含む、上記器具を近位の小腸内に設置し易
くする方法を提供する。
本発明のさらにもう一つの態様において、(i)対応
4″−デオキシエリスロマイシン誘導体の形成に好適な
条件下に、エリスロマイシンの4″−チオカルボニルイ
ミダゾリル誘導体をトリル(トリメチルシリル)シラン
と反応させる段階、および(ii)対応3′−N−デスメ
チル−3′−N−エチルヘミケタルエリスロマイシン誘
導体の形成に好適な条件下に、エリスロマイシンの3′
−N−デスメチルヘミケタル誘導体を、ヨウ化エチルの
ようなハロゲン化アルキルおよびジイソプロピルエチル
アミンのような立体障害塩基と反応させる段階の中の一
つ以上の段階を含む上記化合物の製造法が提供される。
発明の詳細な説明 本発明は、胃腸の前方運動剤でかる式(I)の新規な
化合物および医薬上許容可能なその塩を含んでいる。こ
れらの化合物は、インビトロスクリーニング検定におい
て、驚異的に有効な運動強化剤ではあるが、抗菌作用は
ごく低いことが示された。さらに、本発明の化合物は、
インビボでも試験が行われ、予想外の生体内利用率を有
することが見いだされた。
本発明の化合物の好ましい実施態様は、R11がメチル
である式(I)の化合物、特に、R1が水素である化合
物、即ち、エリスロマイシンBの誘導体である化合物で
ある。また、R4が存在しない、および/またはR2および
R3の中の一方が水素または低級アルキル(メチル以外
の)である式(I)の化合物も好ましい。本発明の好ま
しい化合物を形成することになる式(I)による他の置
換体は、(i)R5がヒドロキシであり;(ii)R6が水素
であり;および/または(iii)R7がメチルである式
(I)の化合物である。
本発明の化合物の代表的なエリスロマイシン誘導体
は、以下を含む: 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイシン
A−6,9−ヘミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイシン
B−6,9−ヘミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デス
メチルエリスロマイシンA−6,9−ヘミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デス
メチル−3′−N−エチルエリスロマイシンA−6,9−
ヘミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−プロ
パルギルエリスロマイシンA−6,9−ヘミケタル臭化
物; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デス
メチルエリスロマイシンB−6,9−ヘミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デス
メチル−3′−N−エチルエリスロマイシンB−6,9−
ヘミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−プロ
パルギルエリスロマイシンB−6,9−ヘミケタル臭化
物; 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−8−エピ−6,9
−エポキシエリスロマイシンA; 9−デオキソ−3′−N−デスメチル−4″,6−ジデ
オキシ−8−エピ−6,9−エポキシエリスロマイシンA; 9−デオキソ−3′−N−デスメチル−4″,6−ジデ
オキシ−8−エピ−3′−N−エチル−6,9−エポキシ
エリスロマイシンA; 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−8−エピ−6,9
−エポキシ−3′−N−プロパルギルエリスロマイシン
A臭化物; 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシ
エリスロマイシンA; 9−デオキソ−3′N−デスメチル−4″,6−ジデオ
キシ−6,9−エポキシエリスロマイシンA; 9−デオキソ−3′−N−デスメチル−4″,6−ジデ
オキシ−6,9−エポキシ−3′−N−エリスロマイシン
A;および 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシ
−3′−N−プロパルギルエリスロマイシンA臭化物。
特に好ましい本発明の代表的な化合物は、8,9−アン
ヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デスメチルエリス
ロマイシンB−6,9−ヘミケタルおよび8,9−アンヒドロ
−4″−デオキシ−3′−N−デスメチル−3′−N−
エチルエリスロマイシンB−6,9−ヘミケタルである。
本明細書に使用されている「アミノ置換低級アルキ
ル」という用語は、1個または2個のアミノ基で置換さ
れた下記に定義されているような低級アルキル基を指し
ている。
本明細書に使用されている「シアノ置換低級アルキ
ル」という用語は、シアノ成分で置換された、下記に定
義されているような低級アルキル基を指している。
本明細書に使用されている「ハロ置換低級アルキル」
という用語は、それぞれフッ素、塩素、臭素およびヨウ
素から選択されか1個または2個のハロゲン原子で置換
された、下記に定義されているような低級アルキル基を
指している。
本明細書に使用されている「ヒドロキシ置換低級アル
キル」という用語は、1個または2個のヒドロキシ基で
置換された下記に定義されているような低級アルキル基
を指している。
本明細書に使用されている「低級アルカノイル」とい
う用語は、式、−C(O)R10(式中、R10はメチルまた
はエチルでかる)を有する基を指している。
本明細書に使用されている「低級アルケニル」という
用語は、1個の二重結合を有しているか、またはC6-C8
のときには、場合によってアリール、プロペニルなどを
含むがそれらには限定されない、第2の二重結合をも有
する直鎖または分岐鎖のC3-C8炭化水素基を指してい
る。
本明細書に使用されている「低級アルキル」という用
語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル
などを含むが、それらには限定されない、直鎖または分
岐鎖のC1-C8飽和炭化水素基を指している。
本明細書に使用されている「低級アルキニル」という
用語は、プロピニルなどを含むがそれらには限定されな
い、直鎖または分岐鎖のC3-C8炭化水素基を指してい
る。
本明細書に使用されている「低級シクロアルキル」と
いう用語は、シクロプロピル、シクロブチルなどを含む
がそれらには限定されない,C3-C7環式飽和炭化水素基
を指している。
本明細書に使用されている「低級シクロアルキルメチ
ル」という用語は、シクロプロピルメチル、シクロブチ
ルメチルなどを含むがそれらには限定されない、メチレ
ン基を介して結合されている上記定義の低級シクロアル
キル基を指している。
本明細書に使用されている「胃の遅排出」という用語
は、胃の出口の機械的な閉塞によるものではない、胃の
内容物の小腸への排出が遅いことを指している。重症の
胃運動機能不全の患者は、難治性の吐き気、嘔吐および
胃内容うっ滞に悩まされている可能性がある。これは、
若年の患者の場合には成長の阻害または顕著な体重減、
大人の場合には栄養失調を招く。(J.Willis Hurst編,
“Medicine for the Practicing Physician(第2
版)",Butterworth Publishers,Boston(1988),pp.136
4−6参照。) 本明細書に使用されている「軽症胃アトニー」という
用語は、胃の麻痺を指している。
本明細書に使用されている「偽性腸閉塞」という用語
は、便秘、仙痛および嘔吐を特徴とするが、開腹手術
(腹部外科)しても器官閉塞が見られない状態を指して
いる。
本明細書に使用されている「麻痺性または無力症イレ
ウス」という用語は、腸運動の阻害の結果発生する腸の
閉塞を指している。
本明細書に使用されている「逆流食道炎」という用語
は、頻発または慢性の胃の内容物の食道への逆流の結果
発症する食道の炎症を指している。
「医薬上許容可能な塩」とは、健全な医学的判断の範
囲内で相当の有利/不利率に相応した、過度の毒性、刺
激、アレルギー反応など無しに、ヒトまたは下等動物の
組織に接触して使用するのに好適であり、且つその企図
された使用に効果的な、式(I)の化合物の酸付加塩を
意味している。
医薬上許容可能な塩は、当該技術分野において周知で
ある。例えば、S.M.Bergeらは、J.Pharmaceutical Scie
nces(1977),66:1−19において、医薬上許容可能な塩
を詳細に記載している。医薬上許容可能な、非毒性の酸
付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸
および過塩素酸のような無機酸、または酢酸、シュウ
酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸若しくは
マロン酸のような有機酸で形成されるか、またはイオン
交換のような当該技術分野で使用されている他の方法を
使用して形成されたアミノ基の塩が含まれる。他の医薬
上許容可能な塩には、硝酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、ギ
酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、3−フェニルプロピオン酸
塩、ショウノウ酸塩、アジピン酸塩、安息香酸塩、オレ
イン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン
酸塩、乳酸塩、フマル酸塩、アスコルビン酸塩、アスパ
ラギン酸塩、ニコチン酸塩、p−トルエンスルホン酸
塩、ショウノウスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、2
−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、グルコン酸塩、グル
コヘプタン酸塩、ラクトビオナート、グリセロリン酸
塩、ペクチン酸塩、ラウリル硫酸塩、アルギン酸塩、シ
クロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシ
ル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン
酸塩、ヘキサン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、パ
モエート、過硫酸塩、ピバラート、プロピオン酸塩、ウ
ンデカン酸塩などが含まれており、常法に従って調製す
ることが可能である。代表的なアルカリまたはアルカリ
土類金属塩には、ナトリウム、カルシウム、カリウム、
マグネシウム塩などが含まれる。R4が存在するときに形
成される四級アンモニウム塩化合物用の医薬上許容可能
な対イオンには、ハロゲン化物(特に臭化物およびヨウ
化物)、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、
硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩およびアリールスル
ホン酸塩が含まれる。
本明細書に使用されている「医薬上許容可能な担体」
という用語は、非毒性、不活性固体状、半固体状若しく
は液状増量剤、希釈剤、封入材またはすべてのタイプの
補助製剤を意味する。医薬上許容可能な担体として働き
得る材料のいくつかの例としては、ラクトース、グルコ
ースおよびスクロースのような糖類;コーンスターチお
よびポテトスターチのようなスターチ類;セルロースお
よびナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセ
ルロースおよび酢酸セルロースのようなその誘導体;粉
末トラガカント;モルト;ゼラチン;タルク;ココアバ
ターおよび座薬ワックスのような賦形剤;ピーナッツ
油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、コー
ン油および大豆油のような油類;プロピレングリコール
のようなグリコール;グリセリン、ソルビトール、マン
ニトールおよびポリエチレングリコールのようなポリオ
ール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルのよう
なエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化ア
ルミニウムのような緩衝剤;アルギン酸;発熱物質を含
まない水;生理的食塩水;リンガー溶液;エチルアルコ
ールおよびリン酸塩バッファー溶液、並びに医薬製剤に
使用される他の非毒性適合物質がある。湿潤剤、乳化剤
およびラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグ
ネシウムのような滑沢剤、並びに着色料、剥離剤、コー
ティング剤、甘味料、調味料および芳香剤、保存剤およ
び抗酸化剤もまた、調剤者の判断に従って組成物中に入
れてよい。
本発明の化合物の「治療上有効量」とは、すべての医
学的治療に適用可能な、相当の有利/不利率で胃腸障害
を治療するに充分な量を意味している。しかし、本発明
の化合物および組成物の一日当たりの総使用量は、健全
な医学的判断の範囲内で、担当医師によって決定される
ものと理解されよう。すべての特定の患者に対する治療
上有効な特定の投与量レベルは、治療を受ける障害およ
び該障害の程度;使用される特定の化合物の作用;使用
される特定の組成物;患者の年齢、体重、全身的な健康
状態、性別および食事;使用される特定の化合物の投与
時間、投与経路および排出率;治療期間;使用される特
定の化合物と組み合わせるかまたは同時に使用される薬
剤を含むさまざまな要素、並びに医学分野において周知
の要素などによる。
単一または分割投与でヒトまたは他の哺乳類に投与さ
れる本発明の化合物の一日当たりの総投与量は、例え
ば、約0.0001〜約25mg/kg体重の範囲の量であってよ
い。より好ましくは、一日当たりの投与量は、約0.005
〜約10mg/kg体重であるか、または、さらに好ましく
は、約0.005〜約2mg/kg体重である。単一投与の組成物
は、一日当たりの投与量を構成するような量またはその
約量を含んでいてよい。一般に、本発明による治療方式
は、そのような治療を必要とするヒトの患者に、複数回
または単一回の投与で本発明の化合物を一日当たり約1m
g〜約100mg投与することを含んでいる。
経口投与用の液状投与形態は、水のような当該技術分
野で一般に使用される不活性希釈剤を含む医薬上許容可
能な乳剤、微小乳濁液、溶液、懸濁液、シロップおよび
エリキシルを含んでいてよい。さらにそのような組成物
は、湿潤剤のような補助剤;乳化若しくは懸濁剤および
甘味料、調味料若しくは芳香剤を含んでいてよい。
例えば、無菌の水性または油性の注射可能懸濁液とし
ての注射可能製剤は、好適な分散剤若しくは湿潤剤およ
び懸濁剤を用いて、公知の技術に従って処方してよい。
無菌の注射可能製剤は、例えば、1,3−ブタンジオール
溶液のような、非毒性の非経口的に受容可能な希釈剤ま
たは溶媒中の注射可能無菌溶液、懸濁液または乳濁液で
あってよい。使用してよい許容可能な担体および溶媒に
は、水、リンガー溶液、U.S.P.および塩化ナトリウム等
張溶液がある。さらに、無菌の不揮発性油が、溶媒また
は懸濁媒体として従来から使用されている。このため
に、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含むす
べての無菌の不揮発性油を使用することが可能である。
さらに、オレイン酸のような脂肪酸も注射可能製剤の調
製に使用してよい。
注射可能製剤は、例えば細菌抑留フィルターにかけて
濾過するか、または、使用直前に無菌水若しくは他の注
射可能な無菌媒体中に溶解若しくは分散し得る無菌の固
体組成物状の滅菌剤を取り込むことによって滅菌可能で
ある。
薬剤の効果を持続させるために、皮下注射または筋肉
内注射した薬剤の吸収を遅らせることが望ましい場合が
多い。このための最も一般的な方法は、水溶性の低い結
晶または非結晶材料の懸濁液を注射することである。薬
剤の吸収率は、薬剤の溶解率に従い、溶解率は、例え
ば、その結晶のサイズおよび結晶質の形態のような薬剤
の物理的状態に従う。薬剤の吸収を遅らせるもう一つの
方法は、油溶液または油懸濁液状で薬剤を投与すること
である。さらに注射可能なデポー剤形態も、薬剤および
ポリラクチドーポリグリコリドのような生体分解性ポリ
マーとから微小カプセルマトリックスを形成することに
よって製造可能である。薬剤とポリマーとの比率および
ポリマーの組成に応じて、薬剤の放出率を制御すること
が可能である。他の生体分解性ポリマーの例としては、
ポリーオルトエステルおよびポリアンヒドリドが含まれ
る。注射可能デポー剤も、身体の組織と適合するリポソ
ーム若しくは微小乳濁液中に薬剤を混入することによっ
て製造可能である。
経口投与用の固形投与形態には、カプセル、錠剤、ピ
ル、粉末、ピルおよび顆粒が含まれる。そのような固形
の投与形態において、活性化合物を、スクロース、ラク
トースまたはスターチのような1種以上の不活性希釈剤
と混合してもよい。そのような投与形態は、通常行われ
ているように、不活性希釈剤以外に、例えば、錠剤滑沢
剤並びにステアリング酸マグネシウムおよび微晶セルロ
ースのような他の錠剤補助剤のような付加物質を含んで
いてよい。カプセル、錠剤およびピルの場合の投与形態
は、緩衝剤を含んでいてもよい。さらに錠剤およびピル
は、腸溶コーティングおよび他の放出制御コーティング
を加えて調製してもよい。
同様なタイプの固形組成物はまた、ラクトース若しく
は乳糖のような賦形剤、並びに高分子量のポリエチレン
グリコールなどを用いた軟および硬充填ゼラチンカプセ
ルにおいて増量剤として使用してもよい。
活性化合物は、微小カプセル封入形態で1種以上の上
記記載の賦形剤と組み合わせてもよい。錠剤、糖衣剤、
カプセル、ピルおよび顆粒などの固形投与形態は、腸溶
コーティングおよび医薬製剤技術分野において周知の他
のコーティングのようなコーティングおよび外被をつけ
て調剤してよい。固形投与形態は、場合によって不透明
化剤を含んでいてよく、活性成分のみを、または好まし
くは腸管の特定の部分内で、場合によって遅滞させて放
出する組成のものであってよい。使用可能な包埋化合物
の例としては、重合性物質およびワックスがある。
患者に投与すると、生体内で親化合物に転換される不
安定誘導体、即ちプロドラッグの形成によって、本発明
の化合物の送出がさらに改善される。プロドラッグは、
当該技術分野においては周知であり、例えば、本発明の
化合物を2′位でエステル化または他の誘導体化するこ
とによるような、医薬上許容可能且つ生理的に分解可能
な基の添加によって調製することが可能である。(プロ
ドラッグについての徹底的な論考が、A.C.S.Symposium
SeriesのVol.14のT.HiguchiおよびV.Stellaによる“Pro
-drugs as Novel Delivery Systems"およびBioreversib
le Carriers in Drug Design,Edward B.Roche編,Americ
an Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1
987に発表されており、どちらの文献も本明細書に引用
されて組み込まれる。)そのようなプロドラッグは当業
者には周知のものであり、本発明の化合物と同等な作用
を有するものとみなされるであろうと思われる。
本発明の化合物は、以下に示されている反応図式I〜
VIによって合成することができ、該図式において、R1-R
3は式(I)に関して定義されている基に相当する。
図式I エリスロマイシンA若しくはBを、無水酢酸若しくは
塩化アセチルのような2′−ヒドロキシ基のアセチル化
に好適な試薬で処理する。式2の2′−O−アセチル化
合物を、室温で、塩化メチレン、ベンゼン、トルエンな
どのような好適な溶媒中の1,1′−チオカルボニルジイ
ミダゾールで処理することにより、式3の化合物に転換
させ、4″−チオカルボニルイミダゾリル誘導体3を得
る。次いで、3を、110℃で4〜5時間、トルエン、ベ
ンゼンなどのような不活性反応溶媒中の水素化トリブチ
ルスズおよびα,α−アゾビス(イソブチロニトリル)
(AIBN)と反応させることにより、4″−チオカルボニ
ルイミダゾリル基を脱離し、4″−デオキシ化合物4を
得る。式4の化合物に、2′−O−アセチル化位でソル
ボリシスを加え、式5の化合物を得、該化合物を、氷酢
酸のような適切な非水性酸で式6のヘミケタルに転換さ
せる。
上記合成の好ましく且つ新規な変異態においては、3
の水素化トリブチルスズとの上記脱離反応に代わって、
トリス(トリメチルシリル)シラン(Me3Si)3SiHとの間
で行われる。この改善により、次の反応段階でより容易
に精製される4″−デオキシ中間体4が与えられる。
図式2 上記図式1に記載されているように調製した式6のヘ
ミケタルのデスオサミン部分のジメチルアミノ基を、酢
酸ナトリウムのような好適な塩基の存在下にヨウ素で処
理することにより、3′−N−デスメチルヘミケタル誘
導体に転換させ、次いでチオ硫酸ナトリウムを添加し
て、式7の化合物を得る。アセトアルデヒドの存在下に
7を水素化して、3′−N−デスメチル−3′−N−エ
チルヘミケタル誘導体8を得る。6をアセトニトリル中
の臭化プロパルギルのような好適なアルキル化剤と反応
させて、3′−N−プロパルギルエリスロマイシンヘミ
ケタル誘導体9を得る。
式9の化合物の調製に使用され得る他のアルキル化剤
には、臭化エチルのような低級アルキルハロゲン化物、
ハロ置換低級アルキルハロゲン化物、シアノ置換低級ア
ルキルハロゲン化物、ヒドロキシ置換低級アルキルハロ
ゲン化物、塩化メチルアリルのような他の低級アルケニ
ルハロゲン化物、臭化プロパルギルのような低級アルキ
ニルハロゲン化物、低級シクロハルキルハロゲン化物、
シクロプロピルメチルのような低級シクロアルキルメチ
ルハロゲン化物、およびベンジルハロゲン化物が含まれ
る。
上記の水素化/アルキル化段階(アセトアルデヒドが
関与する)の好ましい代替段階としては、中間体7を、
例えばヨウ化エチルのようなアルキルハロゲン化物およ
び例えばジイソプロピルエチルアミンのような立体障害
塩基と反応させて、3′−N−デスメチル−3′−N−
エチルヘミケタル誘導体8を形成する。この新規な反応
は、より容易に完了し、従って既に述べた水素化より収
率が高い。
図式3 式6の8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマ
イシンヘミケタル誘導体も、白金のような好適な触媒の
存在下に水素化することによって、式10のエポキシエリ
スロマイシン誘導体に転換させ得る。エポキシエリスロ
マイシン誘導体のデスオサミン部分の3′−N−ジメチ
ルアミノ基を、図式2に記載されているように転換さ
せ、N−デスメチル−、N−デスメチル−N−エチル
−、およびN−プロパルギル−エポキシエリスロマイシ
ン誘導体(それぞれ、11、12および13)を得る。
図式4 上記の図式1に記載のように調製した2′−O−アセ
チル−4′−デオキシエリスロマイシン(式4)を、炭
酸エチレン、カルボニルジインダゾール若しくはチオカ
ルボニルジイミダゾールのような好適な炭酸誘導体と反
応させ、11,12−環状炭酸に転換させて、式14の炭酸誘
導体を得る。イソプロパノールのような好適な溶媒の存
在下に、14を室温で数時間ホウ水素化ナトリウムと反応
させて15を得る。式15の化合物を、ピリジンのような好
適な溶媒の存在下に、トリフルオロメタンスルホン酸無
水物と反応させて、エポキシ誘導体16に転換させる。反
応中間体16を、アルコール溶媒(例えば、エタノール、
メタノールなど)の存在下に、室温で数時間、脱アセチ
ル化し、化合物17を得る。17を、炭酸カリウムのような
好適な塩基で処理し、式18の化合物を得る。
図式5 式18のエポキシエリスロマイシン誘導体(図式4で上
記に記載のように調製した)のデスオサミン部分の3′
−N−ジメチルアミノ基を、図式2に記載したように転
換させ、N−デスメチル、N−デスメチル−N−エチル
−およびN−プロパルギル−エポキシエリスロマイシン
誘導体(それぞれ、19、20および21)を得る。
図式6 式(I){式中、R1はメチルであり、R11は水素(即
ち、12−エピエリスロマイシンBの誘導体)である}の
化合物は、C−12位で以下の転位から出発して調製して
よい。4−N,N−ジメチルアミノピリジンのような好適
な塩基を用い、塩化メチレンのような好適な溶媒中で、
約20℃で24時間、塩化ベンジルオキシカルボニルで処理
することによって、式2の化合物を式22の化合物に転換
させる。次いで、約−78℃で1〜2時間、ナトリウムへ
キサメチルジシラジドのような塩基の存在下に、テトラ
ヒドロフランのような溶媒中で、反応中間体22をチオホ
スゲンで処理し、チオ炭酸化合物23を得る。
次いで、トルエンのような溶媒中で、化合物23を水素
化トリブチルスズおよびα,α−AIBNで処理し、式24の
化合物を得、メタノール中で還流させて該化合物から
2′−O−アセチル基を除去し、次いでクロマトグラフ
ィーにかけて精製する。次いで、得られた式25の化合物
をメタノールのような溶媒中に溶解し、室温で約1時
間、10%/Pd/C上で水素化分解してカルボベンジルオキ
シカルボニル基を除去し、式26のヘミケタルを得る。次
いで、本明細書中に開示されている化学を用いて、4″
−ヒドロキシ基を除去し、本発明の12−エピ化合物を得
る。
上記の図式は、本発明の例示的且つ非限定的実施例を
参照することにより、よりよく理解されるであろう。
実施例1 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイシンA
−6,9−ヘミケタル 段階1:2′−O−アセチルエリスロマイシンA(1−
1) 塩化メチレン350ml中に溶解したエリスロマイシンA
(23g、本出願人から販売されている)溶液に、無水酢
酸(3.5ml,1.2eq.)を周囲温度で加えた。反応混合物を
室温で12時間撹拌した。塩化メチレン溶液を、1%重炭
酸ナトリウム溶液100mlで2度、水100mlで1度洗浄し、
無水硫酸ナトリウム上で脱水、濾過した。真空下に溶媒
を除去し、白色固体を得、アセトニトリルから再結晶化
し、収率71%の生成物を得た。
段階2:2′−O−アセチル−4″−O−イミダゾリルチ
オノカルボニルエリスロマイシンA(1−2) 塩化メチレン100ml中の2′−O−アセチルエリスロ
マイシンA(9.75g,12.565mmol,上記の段階1に記載の
ように調製した)溶液に、ジメチルアミノピリジン(3.
07g,0.0253mol)、次いで1,1′−チオカルボニルジイミ
ダゾール(3.36g,18.85mmol)を加え、室温で16時間か
き混ぜ、追加の1,1′−チオカルボニルジイミダゾール
0.5eqを加えた。反応をさらに12時間継続させた。混合
物を塩化メチレン100mlで希釈し、重炭酸ナトリウム150
ml、水(100mlで3回)および塩水200mlで順次洗浄し
た。得られた溶液を濾過、真空下に硫酸ナトリウム上で
脱水し、2′−O−アセチル−4″−O−イミダゾリル
チオノカルボニルエリスロマイシンAを得た。
段階3:2′−O−アセチル−4″−デオキシエリスロマ
イシンA(1−3) 乾トルエン50ml中の2′−O−アセチル−4″−O−
イミダゾリクチオノカルボニルエリスロマイシンA(1.
0g,1.1mmol,上記の段階2に記載のように調製した)溶
液中で、110℃で加熱しながら窒素ガスを発泡させた。
この溶液に、水素化トリブチルスズ(0.4ml,1.2eq)、
α,α−AIBN(18mg)およびトルエン5mlを110℃で5時
間かけて加えた。添加完了後、混合物をさらに30分間撹
拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をシリカゲル(CHCl
3:CH3OH:NH4OH;95:5:0.5)上で精製し、収率65%の標
記化合物を得た。
段階4:4″−デオキシエリスロマイシンA 2′−O−アセチル−4″−デオキシエリスロマイシ
ンA(1.48g,2.0mmol,上記の段階3に記載のように調製
した)を、メタノール50ml中に溶解し、4時間還流加熱
し、室温で一晩撹拌した。溶媒を真空下に除去し、粗生
成物をシリカゲル(CHCl3:CH3OH:NH4OH;95:5:0.5)上
のクロマトグラフィーにかけ、収率70%の標記化合物を
得た。
段階5:8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイ
シンA−6,9−ヘミケタル 4″−デオキシエリスロマイシンA(160mg,2.0mmol,
上記の段階4に記載のように調製した)を、氷酢酸中に
溶解し、室温で3時間撹拌した。真空下に40℃で混合物
から酢酸を蒸発させた。粗生成物を塩化メチレン50ml中
に溶解し、冷飽和重炭酸ナトリウム30ml、水30mlおよび
塩水30mlで順次洗浄した。溶液を硫酸ナトリウム上で脱
水、シリカゲル(CHCl3:CH3OH:NH4OH;100:10:1)上の
クロマトグラフィーにかけて、収率59%の標記化合物を
得た。
実施例2 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイシンB
−6,9−ヘミケタル 段階1:2′−O−アセチルエリスロマイシンB(2−
1) 実施例1の段階1の手順により、但しエリスロマイシ
ンAの代わりにエリスロマイシンBを用いて、標記化合
物(44g,62.9mmol,収率86%)を調製した。
段階2:2′−O−アセチル−4″−O−イミダゾリルチ
オノカルボニルエリスロマイシンB(2−2) 実施例1の段階2の手順によって、但し2′−O−ア
セチルエリスロマイシンAの代わりに2′−O−アセチ
ルエリスロマイシンB(2.97g,4.0mmol)を用いて、標
記化合物(収率57%)を調製した。
段階3:2′−O−アセチル−4″−デオキシエリスロマ
イシンB(2−3) 実施例1の段階3の手順により、但し2′−O−アセ
チル−4″−O−イミダゾリルチオノカルボニルエリス
ロマイシンAの代わりに2′−O−アセチル−4″−O
−イミダゾリルチオノカルボニルエリスロマイシンB
(1.93g,0.0022mol)を用いて、標記化合物(収率44
%)を調製した。
段階4:4″−デオキシエリスロマイシンB(2−4) 実施例1の段階4の手順により、但し2′−O−アセ
チル−4″−デオキシエリスロマイシンAの代わりに
2′−O−アセチル−4″−デオキシエリスロマイシン
B(100mg,1.0mmol)を用いて、標記化合物(収率73
%)を調製した。
段階5:8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイ
シンB−6,9−ヘミケタル 実施例1の段階5の手順により、但し4″−デオキシ
エリスロマイシンAの代わりに4″−デオキシエリスロ
マイシンB(60mg,0.08mmol)を用いて、標記化合物
(収率85%)を調製した。
実施例3 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デスメ
チルエリスロマイシンA−6,9−ヘミケタル 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイシン
A−6,9−ヘミケタル(170mg,0.24mmol,上記の実施例1
に記載のように調製した)を、メタノール10ml中に溶解
した。酢酸ナトリウム(189mg,5.73eq.)およびヨウ素
(70mg,1.13eq.)を加え、混合物に光りを当てながら2
時間撹拌した。10%チオ硫酸ナトリウムを撹拌しながら
滴下し、混合物を脱色した。塩化メチレン(100ml)を
加え、混合物を、10%重炭酸ナトリウム20ml、水20mlで
洗浄、次いで濾過し、真空下に濾液を蒸発させた。粗生
成物をシリカゲル(CHCl3:CH3OH:NH4OH;90:10:1.0)
上のクロマトグラフィーにかけ、収率91%の標記化合物
を得た。
実施例4 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デスメ
チル−3′−N−エチルエリスロマイシンA−6,9−ヘ
ミケタル 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デス
メチルエリスロマイシンA−6,9−ヘミケタル(69mg,0.
1mmol,上記の実施例3に記載のように調製した)をメタ
ノール20ml中に溶解し、アセトアルデヒド0.1mlの存在
下に、10%Pd/C100mg上で、4気圧で12時間水素化し
た。混合物を濾過し、真空下に溶媒を除去した。粗生成
物をシリカゲル(CHCl3:CH3OH:NH4OH;95:5:0.5)上の
クロマトグラフィーにかけ、標記化合物(収率65%)を
得た。
実施例5 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−プロパ
ルギルエリスロマイシンA−6,9−ヘミケタル臭化物 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイシン
A−6,9−ヘミケタル(25mg,0.035mmol,上記の実施例4
に記載のように調製した)のアセトニトリル溶液に、臭
化プロパルギル(トルエン中の80重量%,3.1eq,0.010m
l)を加え、混合物を5時間撹拌した。溶媒を蒸発さ
せ、混合物を酢酸エチル10mlずつで数回すり砕いた。白
色残留物として標記化合物を得、真空下に乾燥し、標記
化合物(収率92%)を得た。
実施例6 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デスメ
チルエリスロマイシンB−6,9−ヘミケタル 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイシン
B−6,9−ヘミケタル(112mg,0.17mmol,上記の実施例2
に記載のように調製した)を上記実施例3に記載のよう
に反応させ、白色固体として標記化合物(収率83%)を
得た。
実施例7 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デスメ
チル−3′−N−エチルエリスロマイシンB−6,9−ヘ
ミケタル 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デス
メチルエリスロマイシンB−6,9−ヘミケタル(62mg,0.
01mmol,上記実施例6に記載のように調製した)を上記
実施例4に記載のように反応させ、標記化合物(収率65
%)を得た。
実施例8 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−プロパ
ルギルエリスロマイシンB−6,9−ヘミケタル臭化物 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイシン
B−6,9−ヘミケタル(22mg,0.03mmol,上記の実施例2
に記載のように調製した)を乾アセトニトリル3ml中に
溶解した。臭化プロパルギル(3.1eq.)を加え、混合物
に上記実施例5の条件を課し、標記化合物(収率92%)
を得た。
実施例9 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−8−エピ−6,9−
エポキシエリスロマイシンA ジフルオロ酢酸(2.0eq.)を含む氷酢酸20ml中の8,9
−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイシンA−6,
9−ヘミケタル(212mg,0.03mmol,上記実施例1に記載の
ように調製した)溶液を酸化第二白金(200mg)上で12
時間水素化した。酢酸アンモニウム(100mg)を加え、3
0分間撹拌した。混合物を濾過、40℃で真空下に溶媒を
除去した。残渣をクロロフォルム50ml中に再懸濁し、重
炭酸ナトリウム25mlで2度、水25mlで1度洗浄した。硫
酸ナトリウム上で有機相を脱水、濾過、真空下に溶媒を
除去して、残留物を得、シリカゲル(CHCl3:CH3OH:NH
4OH;95:5:0.5)上のクロマトグラフィーにかけて精製
し、収率42%の標記化合物を得た。
実施例10 9−デオキソ−3′−N−デスメチル−4″,6−ジデオ
キシ−8−エピ−6,9−エポキシエリスロマイシンA 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−8−エピ−6,9
−エポキシエリスロマイシンA(171mg,0.24mmol,上記
実施例9に記載のように調製した)を、上記実施例3に
記載のように反応させ、収率63%の標記化合物を得た。
実施例11 9−デオキソ−3′−N−デスメチル−4″,6−ジデオ
キシ−8−エピ−3′−N−エチル−6,9−エポキシエ
リスロマイシンA 9−デオキソ−3′−N−デスメチル−4″,6−ジデ
オキシ−8−エピ−6,9−エポキシエリスロマイシンA
(90mg,0.13mmol,上記実施例10に記載のように調製し
た)を、実施例4に記載のように反応させ、収率53%の
標記化合物を得た。
実施例12 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−8−エピ−6,9−
エポキシ−3′−N−プロパルギルエリスロマイシンA
臭化物 アセトニトリル中の9−デオキソ−4″,6−ジデオキ
シ−8−エピ−6,9−エポキシエリスロマイシンA(21.
5mg,0.031mmol,上記実施例9に記載のように調製した)
に、室温で臭化プロパルギル(トルエン中の80重量%,
3.1eq.0.010ml)を加え、6時間撹拌した。溶媒を蒸発
させ、得られた残渣を上記実施例5に記載のように酢酸
エチルですり砕き、収率93%の標記化合物を得た。
実施例13 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシエ
リスロマイシンA 段階1:2′−O−アセチル−11,12−O−カルボニル−
4″−デオキシエリスロマイシンA(13−1) 2′−O−アセチル−4″−デオキシエリスロマイシ
ンA(340mg,0.45mmol,上記実施例1の段階3に記載の
ように調製した)をトルエン5ml中に溶解した。カルボ
ニルイミダゾール(290mg,1.79mmol)およびジメチルア
ミノピリジン(112mg,0.9mmol)を加え、混合物を80℃
で2.5時間撹拌した。塩化メチレン(100ml)を加え、混
合物を塩水50mlおよび水50mlで順次洗浄した。有機相を
硫酸ナトリウム上で脱水、濾過、蒸発させて、得られた
残留物をシリカゲル(CH3CN:NH4OH;100:2)上のクロマ
トグラフィーにかけて、2′−O−アセチル−11,12−
O−カルボニル−4″−デオキシエリスロマイシンAを
得た(収率73%)。
段階2:2′−O−アセチル−11,12−O−カルボニル−
4″−デオキシ−9,9−ジヒドロエリスロマイシンA(1
3−2) 2′−O−アセチル−11,12−O−カルボニル−4″
−デオキシエリスロマイシンA(250mg,0.32mmol,上記
の段階1に記載のように調製した)をイソプロパノール
5ml中に溶解した。ホウ水素化ナトリウム(72mg,1.9mmo
l)を加え、混合物を室温で8時間撹拌し、次いで0℃
でさらに12時間放置した。リン酸塩緩衝液を加え、混合
物のpHを7に調整し、次いで塩化メチレン50mlを加え
た。混合物を、リン酸塩緩衝液50mlで3回、水50mlで1
回抽出した。得られた有機相を、硫酸ナトリウム上で脱
水、濾過、真空下に蒸発させて、得られた残渣を、シリ
カゲルクロマトグラフィー(CH3CN:NH4OH;98:2)にか
けて、2′−O−アセチル−11,12−O−カルボニル−
4″−デオキシ−9,9−ジヒドロエリスロマイシンAを
得た。
段階3:2′−O−アセチル−11,12−O−カルボニル−9
−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシエリ
スロマイシンA(13−3) 2′−O−アセチル−11,12−O−カルボニル−4″
−デオキシ−9,9−ジヒドロエリスロマイシンA(100m
g,0.126mmol,上記の段階2に記載のように調製した)を
塩化メチレン中に溶解し、溶液を−10℃に冷却した。ピ
リジン(0.05ml)およびトリフルオロメタンスルホン酸
無水物(0.05ml,0.63mmol)を加え、混合物を−10℃で
3時間撹拌した。水性飽和重炭酸ナトリウム(10ml)、
次いで塩化メチレン10mlを加えた。混合物をふりまぜ、
有機相を塩水10mlおよび水10mlで順次洗浄し、硫酸ナト
リウム上で脱水、濾過し、濾液を真空下に蒸発させた。
残渣をシリカゲル(CHCl3:MeOH:NH4OH:95:5:0.5)上で
精製し、2′−O−アセチル−11,12−O−カルボニル
−9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシ
エリスロマイシンA(収率75%)を得た。
段階4:11,12−O−カルボニル−9−デオキソ−4″,6
−ジデオキシ−6,9−エポキシエリスロマイシンA(13
−4) 2′−O−アセチル−11,12−O−カルボニル−9−
デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシエリス
ロマイシンA(70mg,0.09mmol,上記の段階3に記載のよ
うに調製した)をメタノール中に溶解し、混合物を室温
で12時間撹拌した。溶媒を真空下に除去し、残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィー(CHCl3:MeOH:NH4OH:95:5:0.
5)にかけて精製し、11,12−O−カルボニル−9−デオ
キソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシエリスロマ
イシンA(収率94%)を得た。
段階5:9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキ
シエリスロマイシンA 11,12−O−カルボニル−9−デオキソ−4″,6−ジ
デオキシ−6,9−エポキシエリスロマイシンA(51mg,0.
07mmol,上記の段階4に記載のように調製した)をメタ
ノール3ml中に溶解した。炭酸カリウム(13.5mg,0.09mm
ol)を加え、混合物を室温で2日間撹拌した。塩化メチ
レン(25ml)を加え、混合物を、リン酸塩緩衝液15mlと
2度分配し、次いで塩水25mlおよび水20mlで順次抽出し
た。有機相を硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過、真空下
に蒸発させた。残渣をシリカゲル(EtOAc:MeOH:NH4OH;1
0:0.5:0.5)上のクロマトグラフィーにかけて、9−デ
オキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシエリスロ
マイシンA(収率45%)を得た。
実施例14 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−3′−N−デスメ
チル−6,9−エポキシエリスロマイシンA 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシ
エリスロマイシンA(151mg,0.21mmol,上記の実施例13
に記載のように調製した)をメタノール10ml中に溶解、
実施例3に記載のように反応させ、シリカゲルクロマト
グラフィー(EtOAc:MeoH:NH4OH:10:0.5:0.3)にかけて
精製し、収率91%の標記化合物を得た。
実施例15 9−デオキソ−3′−N−デスメチル−4″,6−ジデオ
キシ−6,9−エポキシ−3′−N−エチルエリスロマイ
シンA 9−デオキソ−3′−N−デスメチル−4″,6−ジデ
オキシ−6,9−エポキシエリスロマイシンA(91mg,0.13
mmol,上記の実施例14に記載のように調製した)を実施
例4に記載のように反応させ、標記化合物(収率74%)
を得た。
実施例16 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシ−
3′−N−プロパルギルエリスロマイシンA臭化物 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシ
エリスロマイシンA(26mg,0.037mmol,上記の実施例13
に記載のように調製した)を上記実施例3に記載のよう
に反応させ、標記化合物(収率100%)を得た。
実施例17 8,9−アンヒドロ−12−エピエリスロマイシンB−6,9−
ヘミケタル 段階1:2′−O−アセチル−11−O−ベンジルオキシカ
ルボニルエリスロマイシンA(17−1) 2′−O−アセチルエリスロマイシンA(9.75g,13mm
ol)(実施例1の段階1に記載のように調製した)を塩
化メチレン60ml中に溶解した。ジメチルアミノピリジン
(7.67g,63mmol)およびベンジルオキシカルボニルクロ
リド(7.17ml,50mmol)を窒素下に−30℃で加えた。混
合物を−20℃に温め、一晩撹拌した。混合物を塩化メチ
レン100mlで希釈し、水性の5%KH2PO4と水性の1%K2H
PO4との1:1混合物100mlで連続3回洗浄した。有機相
を、塩水150mlで1回洗浄し、Na2SO4上で脱水、濾過
し、濾液を真空下に蒸発させた。シリカゲル(CH3CN:N
H4OH;100:0.5)上のクロマトグラフィーにかけ、収率79
%の標記化合物を得た。
段階2:2′−O−アセチル−4″−O−ベンジルオキシ
カルボニル−11,12−O−チオノカルボニルエリスロマ
イシン−6,9−ヘミケタル(17−2) 2′−O−アセチル−11−O−ベンジルオキシカルボ
ニルエリスロマイシンA(250mg,0.3mmol)をテトラヒ
ドロフラン(5ml)中に溶解した。1Mのナトリウムヘキ
サメチルジシラジド(0.6ml)、次いでチオホスゲン
(0.025ml)を−78℃で加えた。水性の5%KH2PO4と水
性の1%K2HPO4との混合物(100ml)を加え、混合物を
塩化メチレン150mlで抽出した。有機相を、緩衝液100ml
で1回、次いで塩水100mlで洗浄し、Na2SO4上で脱水、
濾過、真空下に蒸発させた。シリカゲル(CH2Cl2:CH3O
H:NH4OH;95:5:0.5)上のクロマトグラフィーにかけ、
収率57%の標記化合物を得た。
段階3:2′−O−アセチル−8,9−アンヒドロ−4″−O
−ベンジルオキシカルボニル−12−エピエリスロマイシ
ンB−6,9−ヘミケタル(17−3) 2′−O−アセチル−4″−O−ベンジルオキシカル
ボニル−11,12−O−チオノカルボニルエリスロマイシ
ン−6,9−ヘミケタル(75mg,0.08mmol)を乾トルエン25
ml中に溶解し、上記実施例1の段階3に記載のように水
素化トリブチルスズで処理した。得られた生成物をシリ
カゲル(CHCl3:CH3OH:NH4OH;95:5:0.5)上のクロマト
グラフィーにかけ、試料50%の標記化合物を得た。
段階4:8,9−アンヒドロ−4″−O−ベンジルオキシカ
ルボニル−12−エピエリスロマイシンB−6,9−ヘミケ
タル(17−4) 2′−O−アセチル−4″−O−ベンジルオキシカル
ボニル−11,12−O−チオノカルボニルエリスロマイシ
ン−6,9−ヘミケタル15mg(0.017mmol)から出発して、
実施例1の段階4に記載の手順を用いて、標記化合物
(試料93%)を調製した。
段階5:8,9−アンヒドロ−12−エピエリスロマイシンB
−6,9−ヘミケタル 上記に記載のように調製した、8,9−アンヒドロ−
4″−O−ベンジルオキシカルボニル−12−エピエリス
ロマイシンB−6,9−ヘミケタル(14mg,0.016mmol)を
メタノール5ml中に溶解した。混合物を10%Pd−C(25m
g)上で1時間水素化した。混合物を濾過助剤に通し、
真空下に蒸発させ、シリカゲル(CHCl3:CH3OH:NH4OH;
90:10:1)上のクロマトグラフィーにかけ、100%の収率
の標記化合物を得た。
上記実施例の化合物の物理的特性を下記の表1に示
す。
実施例18 インビトロ前方運動および抗菌作用 下記の手順を用いて、ラビットの小腸から分離した平
滑筋ストリップの収縮を誘導する能力について、本発明
の化合物のインビトロ試験を行った。
ラビットを犠牲にし、十二指腸を15cm素早く切除し、
氷冷調整リンガー溶液(塩化ナトリウム120mM、重炭酸
ナトリウム25mM、塩化カリウム4.7mM、塩化カルシウム
1.25mM、硫酸マグネシウム1.20mMおよびグルコース5.6m
M)中に入れた。縦筋層を鈍的剥離によって円形筋から
分離し、10×20mmのストリップ状に切り分けた。二つ折
したストリップを、1gの機械的予備荷重をかけて組織浴
10ml中で2個のフックの間で垂直につるした。上部フッ
クを等張力トランスデューサーに接続し、その移動を、
グラスポリグラフに記録した。組織浴は、37℃の調整を
リンガー溶液を含んでおり、pHを7,5に維持するため
に、95%酸度/5%二酸化炭素で連続的にガス処理した。
少なくとも60分間の安定期の後で、容積100μl中で
増大する最終濃度のメタコリン(10-7 M,10-6 Mおよび10
-6 M)を加えることによって、収縮性用量反応シリーズ
を行った。投与の間に、浴溶液を少なくとも3回取り替
えた。
メタコリン用量反応シリーズの完了後、10-10 M〜10-4
Mの範囲の少なくとも5種の濃度の試験溶液を用いて、
メタコリン用量反応シリーズ用に使用したのと同一の手
順により、テスト化合物の用量反応曲線を開始した。投
与の間に、組織を繰り返し洗浄し、10-5 Mメタコリンに
対する収縮反応を記録して筋肉試料の一貫性を確かめて
研究を完了した。収縮反応は、最大収縮能についてのパ
ーセンテイジで表した。最大収縮能の半値(ED50値)お
よびED50値の負の対数(pED50)を示す試験化合物の濃
度を用量反応曲線から推測した。公知の胃腸前方が運動
剤であるエリスロマイシンAと比較したpED50値を表2
に示す。これらのデータから、本発明の化合物が有効な
前方運動剤であることが明らかである。
次いで,本発明の化合物を前方運動治療の場合には望
ましくない副作用であると見做される抗菌力についてテ
ストした。当該技術分野において周知の方法(寒天培地
段階希釈法)を用いて力値検定を行った。下記の表3に
示されたデータにより明らかなように、本発明の化合物
は抗菌力が非常に低いことが判明した。
上記の詳細な説明およびそれに付随した実施例は、単
に例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではな
く、本発明は添付請求項およびそれと均等なものによっ
てのみ限定されるものである。開示されている実施例に
種々の変更および修正が加えられることは、当業者には
明らかであろう。本発明の精神および範囲を逸脱しない
限り、化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成、製剤
および/または本発明の使用法を非限定的に含むそうし
た変更および修正が可能である。
フロントページの続き (72)発明者 クライン,ラリー・エル アメリカ合衆国、イリノイ・60045、レ イク・フオーレスト、ワシントン・ロー ド・26 (72)発明者 フアーイフ,ラーミン アメリカ合衆国、イリノイ・60045、レ イク・フオーレスト、ノース・ワシント ン・36 (56)参考文献 特開 昭62−120397(JP,A) 特開 昭63−107994(JP,A) 特開 昭58−49396(JP,A) 米国特許4948782(US,A) 米国特許4681872(US,A) 米国特許4833236(US,A) Chem.Pharm.Bull., 37(10),1989,p.2701−2709

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 {式中、点線は場合により第2のC8-C9結合であり、 (i)R1およびR11の中の一方が水素であり、他方がメ
    チルであるか、または(ii)R11がメチルであり、R
    1は、ヒドロキシであるか、若しくはR5およびそれらが
    結合されている炭素と一緒になって式−O−C(X)−
    O−(式中Xは酸素原子又は硫黄原子である)である環
    状炭酸を形成し、 R2およびR3は、それぞれ 水素、 低級アルキル、 ハロ置換低級アルキル、 シアノ置換低級アルキル、 ヒドロキシ置換低級アルキル、 アミノ置換低級アルキル、 低級アルケニル、 低級アルキニル、 低級シクロアルキル、 低級シクロアルキルメチル、および ベンジル; から構成される群から選択されるか、またはR2およびR3
    は一緒になって、それらが結合されている窒素と共に3
    〜7員複素環を形成するように、−(CH2)n−(式
    中、nは2〜6である)であり、 R4は、存在しないか、または 低級アルキル、 低級アルケニル、 低級アルキニル、および ベンジル から構成される群から選択され、R4が存在するときに
    は、四級アンモニウム塩を形成するように、医薬上許容
    可能な対イオンを随伴し、 R5は、ヒドロキシおよび−OR9(式中、R9は、 低級アルキル、 低級アルカノイル、および −S(O)2CH3 から構成される群から選択される)から構成される群か
    ら選択されるか、または、R1およびそれらが結合されて
    いる炭素と一緒になって式−O−C(X)−O−(式中
    Xは酸素原子又は硫黄原子である)である環状炭酸を形
    成し、 R6は、水素および低級アルキルから構成される群から選
    択され、 R7は、水素およびメチルから構成される群から選択され
    る}を有する化合物および医薬上許容可能なその塩。
  2. 【請求項2】R1が水素である請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】R2およびR3の中の少なくとも一つが、
    (i)水素および(ii)メチル以外の低級アルキルから
    構成される群から選択される請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】R4が存在しない請求項2に記載の化合物。
  5. 【請求項5】R5がヒドロキシである請求項2に記載の化
    合物。
  6. 【請求項6】R6が水素である請求項2に記載の化合物。
  7. 【請求項7】R7がメチルである請求項2に記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】R5がヒドロキシ、R6が水素、R7がメチルで
    ある請求項2に記載の化合物。
  9. 【請求項9】8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリス
    ロマイシンA−6,9−ヘミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシエリスロマイシンB
    −6,9−ヘミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デスメ
    チルエリスロマイシンA−6,9−ヘミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デスメ
    チル−3′−N−エチルエリスロマイシンA−6,9−ヘ
    ミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−プロパ
    ルギルエリスロマイシンA−6,9−ヘミケタル臭化物; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デスメ
    チルエリスロマイシンB−6,9−ヘミケタル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デスメ
    チル−3′−N−エリスロマイシンB−6,9−ヘミケタ
    ル; 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−プロパ
    ルギルエリスロマイシンB−6,9−ヘミケタル臭化物; 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−8−エピ−6,9−
    エポキシエリスロマイシンA; 9−デオキソ−3−N−デスメチル−4″,6−ジデオキ
    シ−8−エピ−6,9−エポキシエリスロマイシンA; 9−デオキソ−3−N−デスメチル−4″,6−ジデオキ
    シ−8−エピ−3′−N−エチル−6,9−エポキシエリ
    スロマイシンA; 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−8−エピ−6,9−
    エポキシ−3′−N−プロパルギルエリスロマイシンA
    臭化物; 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシエ
    リスロマイシンA; 9−デオキソ−3′−N−デスメチル−4″,6−ジデオ
    キシ−6,9−エポキシエリスロマイシンA; 9−デオキソ−3′−N−デスメチル−4″,6−ジデオ
    キシ−6,9−エポキシ−3′−N−エチルエリスロマイ
    シンA;および 9−デオキソ−4″,6−ジデオキシ−6,9−エポキシ−
    3′−N−プロパルキルエリスロマイシンA臭化物 から構成される群から選択された請求項1記載の化合
    物。
  10. 【請求項10】8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−
    3′−N−デスメチルエリスロマイシンB−6,9−ヘミ
    ケタル、および 8,9−アンヒドロ−4″−デオキシ−3′−N−デスメ
    チル−3′−N−エチルエリスロマイシンB−6,9−ヘ
    ミケタル から構成される群から選択された化合物。
  11. 【請求項11】治療上有効量の請求項2の化合物および
    医薬上許容可能な担体を含む前方運動医薬組成物。
  12. 【請求項12】治療上有効量の請求項10の化合物および
    医薬上許容可能な担体を含む前方運動医薬組成物。
  13. 【請求項13】エリスロマイシンの4″−チオカルボニ
    ルイミダゾリル誘導体を、対応4″−デオキシエリスロ
    マイシン誘導体の形成に好適な条件下に、水素化トリブ
    チルスズと反応させる段階を含む請求項1又は2に記載
    の化合物の製造法。
  14. 【請求項14】エリスロマイシンの3′−N−デスメチ
    ルヘミケタル誘導体を、対応3′−N−デスメチル−
    3′−N−エチルヘミケタルエリスロマイシン誘導体の
    形成に好適な条件下に、アセトアルデヒド存在下に水素
    化させる段階を含む請求項1又は2に記載の化合物の製
    造法。
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