JP2661548B2 - 半導体受光素子 - Google Patents

半導体受光素子

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JP2661548B2
JP2661548B2 JP6144272A JP14427294A JP2661548B2 JP 2661548 B2 JP2661548 B2 JP 2661548B2 JP 6144272 A JP6144272 A JP 6144272A JP 14427294 A JP14427294 A JP 14427294A JP 2661548 B2 JP2661548 B2 JP 2661548B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信や光情報処理、
光計測等で用いられる半導体受光素子において、主にア
バランシェ増倍型半導体受光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、1〜1.6μm 帯の光通信用半導
体受光素子として、InP基板上に格子整合したIn
0.53Ga0.47As層(以下InGaAs層と略す)を光
吸収層とするPIN型半導体受光素子(「光通信素子工
学」、米津氏著、工学図書株式会社刊、371頁(19
83)に記載)、アバランシェ増倍型半導体受光素子
(エレクトロニクス・レタ−ズ(Electronic
s Letters)1984年,20巻,pp653
−654に記載)が知られている。特に、後者は、アバ
ランシェ増倍作用による内部利得効果及び高速応答を有
する点で、長距離通信用として実用化されている。
【0003】図7に、典型的なInGaAs−APDの
構造図(アバランシェ増倍型半導体受光素子は以下AP
Dと略す。)を示す。動作原理は、InGaAs光吸収
層13で発生した光キャリアの中で、正孔キャリアが電
界によりInPアバランシェ増倍層14に注入される。
InPアバランシェ増倍層14は、高電界が印加されて
いるのでイオン化衝突が生じ、増倍特性に至る。この場
合、素子特性上重要な雑音・高速応答特性は、増倍過程
でのキャリアのランダムなイオン化プロセスに支配され
ていることが知られている。具体的には、増倍層である
InP層の電子と正孔のイオン化率に差がある程、イオ
ン化率比が大きくとれ(電子及び正孔のイオン化率をそ
れぞれα、βとすると、α/β>1の時には電子、β/
α>1の時には正孔が、イオン化衝突を起こす主キャリ
アとなるべきである。)、素子特性上望ましい。
【0004】ところが、イオン化率比(α/βまたはβ
/α)は、材料物性的に決定されており、InPでは高
々β/α=2程度である。これは、低雑音特性を有する
Siのα/β=20と大きな違いがあり、より低雑音及
び高速応答特性を実現するために、画期的な技術革新が
要求されている。
【0005】これに対し、近年、アバランシェ増倍型半
導体受光素子において、増倍層に超格子構造を適用し、
伝導帯不連続エネルギーによる電子のイオン化促進を意
図した超格子APDあるいはStaircase AP
Dが研究されている。特に、InAlAs/InAlG
aAs超格子層を増倍層とした超格子APDにおいて、
利得帯域幅積120GHzが報告されている(アイ・イ
ー・イー・イー フォトニクス テクノロジー レター
ズ(IEEE photonics Technolo
gy Letters)1993年、5巻、pp675
−677に記載)。また、InAlAs−InAlGa
As組成傾斜多周期層を増倍層としたStaircas
e APDにおいては、超格子APDを越える高増倍特
性が報告されている(ジャパン・ジャーナル・アプライ
ド・フィジックス(Jpn.J.Appl.Phy
s.)1994年、33巻、pp.L32−34に記
載)。
【0006】図8に、典型的なInAlAs/InAl
GaAs超格子APDの構造図を示す。素子形成は、ま
ず気相成長法でn型InP基板1上にn+ 型InPバッ
ファ層2、n+ 型InAlAsバッファ層3、n- 型I
nAlAs/InAlGaAs超格子増倍層4、p+
電界緩和層5、p- 型光吸収層6、p+ 型InPキャッ
プ層7及びp+ 型InGaAsコンタクト層8を順次積
層する。その後、Br系エッチャントでメサ形成をし、
SiNxをパッシベーション膜9として表面に堆積させ
る。その後、n側10及びp側11にオーミック電極を
蒸着して完成する。入射光12は表面から入射する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術の項で述べ
たように、従来の超格子APDでは伝導帯不連続エネル
ギーにより電子の衝突イオン化を促進させることを目的
としている。しかしながら、例えば、従来のInAlA
s/InAlGaAs超格子APDあるいはInAlA
s−InAlGaAs Staircase APDの
例で言うならば、増倍層内の最小禁制帯幅1.0eV程
度に対し、伝導帯不連続エネルギーは0.3eV程度で
ある。キャリアが衝突イオン化を生じるためのエネルギ
ー、即ち、イオン化閾値エネルギーは、経験上禁制帯幅
の1.5倍程度と知られており、この関係から上記超格
子APDあるいはStaircase APDにおける
イオン化閾値エネルギーに対する伝導帯不連続エネルギ
ーの寄与は高々20%程度にすぎない。
【0008】本発明の目的は、伝導帯不連続エネルギー
差を大きくするための組成傾斜層を挿入することにより
上述の課題を解決し、キャリアが1回の伝導帯不連続差
を経験することにより1回の衝突イオン化を生じさせ、
雑音特性が極めて優れた高感度・高速半導体受光素子を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明の半
導体受光素子は、半導体基板上に光吸収層及び増倍層等
を積層して形成する半導体受光素子において、該増倍層
が超格子構造で形成され、かつ、該超格子構造の増倍井
戸層と増倍障壁層の間に、伝導帯不連続差を増倍井戸層
禁制帯幅の1倍程度以上に大きくするための歪組成傾斜
層が挿入されていることを特徴とする。
【0010】また、本発明の第2の発明の半導体受光素
子は、半導体基板上に光吸収層及び増倍層等を積層して
形成する半導体受光素子において、該増倍層のエネルギ
ーバンドが鋸歯上の組成傾斜多周期層で形成され、か
つ、該増倍層の最大禁制帯幅組成と最小禁制帯幅組成の
間に、伝導帯不連続差を増倍層最小禁制帯幅の1倍程度
以上に大きくするための歪組成傾斜層が挿入されている
ことを特徴とする。
【0011】あるいは、本発明の第3の発明の半導体受
光素子は、上記の素子において、該歪組成傾斜層に隣接
して歪緩和層が挿入されていることを特徴とする。
【0012】
【作用】図1は、本発明の請求項1の発明の半導体受光
素子を説明するための図であり、超格子増倍層のバンド
図を示す。増倍層障壁層15としてIn0.52Al0.48
s、増倍井戸層16としてIn0.5 Al0.23Ga0.27
sを用い、及び両者の間に、伝導帯不連続差が増倍井戸
層禁制帯幅の1.5倍以上の大きさになるように、In
0.52Al0.48AsからIn0.2 Al0.8 Asまで連続的
に組成傾斜した歪層17を挿入している。このヘテロ構
造においては、図1に示すように最小禁制帯幅である増
倍井戸層の禁制帯幅は1.06eVであり、一方、伝導
帯不連続差(ΔEc)は1.05eVとなる。前述のよ
うにキャリアが衝突イオン化を生じるためのエネルギ
ー、即ち、イオン化閾値エネルギーは、経験上、禁制帯
幅の1.5倍程度であるから、上記増倍層バンド構造に
おけるイオン化閾値エネルギーに対する伝導帯不連続差
(ΔEc)の寄与は66%程度と、従来例の超格子AP
DやStaircase APDより3倍以上大きくな
る。
【0013】また電界印加による電子の高エネルギー化
も寄与するので、増倍層内に注入された電子は、伝導帯
不連続エネルギー(ΔEc)を1回経ることによりほぼ
1回の衝突イオン化が生じる確率が増大する。ここで、
この大きなΔEcによるイオン化率比(α/β)増大の
みならず、イオン化が生じる場所をも規定することにな
る(ΔEc=1.05eVの界面のみで衝突イオン化が
生じる)ので増倍率の揺らぎが抑圧され、過剰雑音指数
Fの低減が実現できる。このことは、増倍層全体におい
て衝突イオン化の確率が連続的に分布する通常のAPD
の極限の過剰雑音指数F=2を越える低雑音特性が得ら
れることを意味する。
【0014】また電子は、ΔEcのみにより衝突イオン
化に必要なエネルギーのうちの66%のエネルギーを得
ることができるので、電界印加による電子の加速がほと
んどいらず、10V以下の低電圧駆動が可能である。
【0015】尚、上記歪組成傾斜層の平均歪量は−1.
05%。無歪の増倍障壁層と増倍井戸層の1周期厚を2
00オングストローム、歪組成傾斜層厚50オングスト
ロームと仮定すると、増倍層全体の平均歪量は−0.2
1%となる。よって、増倍層厚0.2μm 程度では臨界
膜厚以下となり、ミスフィット転位は導入されない。
【0016】図2は、本発明の請求項2の発明の半導体
受光素子を説明するための図であり、InAlGaAs
Staircase APDの増倍層の鋸歯状バンド
図を示す。組成傾斜層1周期の構成は、無歪のIn0.5
Al0.23Ga0.27As−In0.52Al0.48As組成傾斜
層18及び、伝導帯不連続差が増倍層最小禁制帯幅の
1.5倍以上の大きさになるように、In0.52Al0.48
AsからIn0.2 Al0. 8 Asまで連続的に組成傾斜し
た歪層17からなっている。
【0017】このヘテロ構造においては、図2に示すよ
うに最小禁制帯幅である増倍井戸層の禁制帯幅は1.0
6eVであり、一方、伝導帯不連続差(ΔEc)は1.
05eVとなる。前述のようにキャリアが衝突イオン化
を生じるためのエネルギー、即ち、イオン化閾値エネル
ギーは、経験上、禁制帯幅の1.5倍程度であるから、
上記増倍層バンド構造におけるイオン化閾値エネルギー
に対する伝導帯不連続差(ΔEc)の寄与は66%程度
と、従来例の超格子APDやStaircase AP
Dより3倍以上大きくなる。
【0018】また電界印加による電子の高エネルギー化
の寄与するので、増倍層内に注入された電子は伝導帯不
連続エネルギー(ΔEc)を1回経ることによりほぼ1
回の衝突イオン化が生じさせる。つまり、この大きなΔ
Ecによるイオン化率比(α/β)増大のみならず、イ
オン化が生じる場所をも特定できる(ΔEc=1.05
eVの界面のみでイオン化が生じる)ので増倍率の揺ら
ぎは完全に抑圧され、過剰雑音指数F=1が実現でき
る。このことは、増倍層全体において衝突イオン化の確
率が連続的に分布する通常のAPDの極限の過剰雑音指
数F=2を越える究極の低雑音特性を意味する。
【0019】また電子は、ΔEcのみにより衝突イオン
化に必要なエネルギーのうち66%のエネルギーを得る
ことができるので、電界印加による電子の加速がほとん
どいらず、10V以下の低電圧駆動が可能である。
【0020】尚、上記歪組成傾斜層の平均歪量は−1.
05%。無歪の増倍障壁層と増倍井戸層の1周期厚を2
00オングストローム、歪組成傾斜層厚50オングスト
ロームと仮定すると、増倍層全体の平均歪量は−0.2
1%となる。よって、増倍層厚0.2μm 程度では臨界
膜厚以下となり、ミスフィット転位は導入されない。
【0021】さらに請求項1の発明の構造に比べて、以
下の優位性がある。請求項2の発明の構造のバンド構造
では、電子に対するエネルギー障壁が全くないので、走
行電子のパイルアップ、あるいはエネルギーロスがな
く、最大帯域の改善が図れる。また電子のパイルアップ
がないので、内部電界降下によるイオン化率劣化も回避
できる。また、請求項1の発明の素子の構造において
は、価電子帯不連続エネルギー(ΔEv)は0.45e
Vと大きな値を持ち、正孔のパイルアップが懸念される
が、請求項2の発明の素子のバンド構造においては、無
電界時でも価電子帯は正孔の走行を加速する方向に傾斜
しており、走行正孔がΔEvを乗り越えるための付加的
なエネルギーを与えている。これより、請求項1の発明
のバンド構造より正孔のパイルアップを緩和でき、高速
特性を得ることができる。
【0022】図3は、本発明の請求項3の発明の半導体
受光素子を説明するための図であり、InAlGaAs
Staircase APDの増倍層の鋸歯状バンド
図を例として示す。組成傾斜層1周期の構成は、無歪の
In0.5 Al0.23Ga0.27As−In0.52Al0.48As
組成傾斜層18、伝導帯不連続差が増倍層最小禁制帯幅
の1.5倍以上の大きさになるように、In0.52Al
0.48AsからIn0.2 Al0.8 Asまで連続的に組成傾
斜した歪層17、及びIn0.77Ga0.23As歪補償層1
9からなっている。この構造では、伝導帯不連続エネル
ギー(ΔEc)は1.37eVとなり、最小禁制帯幅で
ある歪補償層の禁制帯幅0.6eVに比べ、2.28倍
の大きなエネルギー差を有することになる。前述のよう
にキャリアが衝突イオン化を生じるためのエネルギー、
即ち、イオン化閾値エネルギーは、経験上、禁制帯幅の
1.5倍程度であり、上記増倍層バンド構造において、
電子は伝導帯不連続エネルギー(ΔEc)を1回経るこ
とにより確実に1回の衝突イオン化が生じる。つまり、
この大きなΔEcによるイオン化率比(α/β)増大の
みならず、イオン化が生じる場所をも特定できる(ΔE
c=1.37eVの界面でイオン化が生じる)ので増倍
率の揺らぎは完全に抑圧され、過剰雑音指数F=1が実
現できる。このことは、増倍層全体において衝突イオン
化の確率が連続的に分布する通常のAPDの極限の過剰
雑音指数F=2を越える究極の低雑音特性を意味する。
また電子は、ΔEcのみにより衝突イオン化のエネルギ
ーを得ることができるので、電界印加による電子の加速
がほとんどいらず、10V以下の低電圧駆動が可能であ
る。尚、上記歪組成傾斜層の平均歪量は−1.05%。
In0.77Ga0.23As歪補償層の歪量は+1.6%であ
り、両者の層厚をそれぞれ50オングストローム及び3
0オングストロームとすると平均歪量は−0.06%と
なる。ここで、無歪の増倍障壁層と増倍井戸層の1周期
厚を200オングストロームと仮定すると、増倍層全体
の平均歪量は−0.02%となる。よって、増倍層厚
0.2μm 程度では臨界膜厚以下となり、ミスフィット
転位は導入されない。請求項3の発明の構造では、歪補
償層が挿入されているので、請求項1または2の発明の
構造と比べて、結晶中の歪応力を小さくでき、欠陥や転
位の導入をより少なくできる。これより、この欠陥等を
介した過剰暗電流を一層低減できる。
【0023】
【実施例】請求項1の発明の実施例について、図面を用
いて詳細に説明する。図4は、本発明の一実施例により
形成されたアバランシェ増倍型受光素子の断面図であ
る。
【0024】構造としては、まず、InP(100)基
板1上にn+ 型InPバッファ層2(n=7×1017cm
-3)を0.3μm 、n+ 型InAlAsバッファ層3
(n=7×1017cm-3)を0.3μm 、ノンドープn+
型ヘテロ周期構造増倍層20を0.25μm 、p+ 型I
nP電界緩和層5(p=5×1017cm-3)を0.1μ
m、p- 型InGaAs光吸収層6(p=8×1015cm
-3)を0.9μm 、p+ 型InPキャップ層7(p=1
×1018cm-3)を0.1μm 、そしてp+ 型InGaA
sコンタクト層8(p=5×1018cm-3)を0.2μm
積層する。ここで、上記ヘテロ周期構造増倍層は、12
0オングストローム厚のn- 型In0.52Al0.48As増
倍障壁層15、80オングストローム厚のn- 型In
0.5 Al0.23Ga0.27As増倍井戸層16及びそれらの
間に挿入された50オングストローム厚のn- 型In
0.52Al0.48As−In0.2 Al0.8 As歪組成傾斜層
17から構成されている(図1参照)。
【0025】その後、パッシベーション膜として表面に
SiNx膜9を1500オングストローム堆積させ、n
側電極10として、AuGe/Niを1500オングス
トローム、TiPtAuを500オングストローム堆積
する。また、p側電極11として、AuZnを1500
オングストローム堆積することにより、素子構造を完成
する。
【0026】上述した素子構造のもとで、作用に述べた
原理により、電子のイオン化が増大され、実効イオン化
率比(α/β比)5、最大帯域15GHz、利得帯域幅
積150GHz、また量子効率70%の低雑音・高速応
答特性を有するアバランシェ増倍型半導体受光素子を実
現した。本発明による素子構造は、具体的には、MOV
PE、MBE、ガスソースMBE等の成長技術により、
作製することができる。
【0027】請求項2の発明の実施例について、図面を
用いて詳細に説明する。図5は、本発明の一実施例によ
り形成されたアバランシェ増倍型受光素子の断面図であ
る。
【0028】構造としては、まず、InP(100)基
板1上にn+ 型InPバッファ層2(n=7×1017cm
-3)を0.3μm 、n+ 型InAlAsバッファ層3
(n=7×1017cm-3)を0.3μm 、ノンドープn+
型ヘテロ周期構造増倍層21を0.25μm 、p+ 型I
nP電界緩和層5(p=5×1017cm-3)を0.1μ
m、p- 型InGaAs光吸収層6(p=8×1015cm
-3)を0.9μm 、p+ 型InPキャップ層7(p=1
×1018cm-3)を0.1μm 、そしてp+ 型InGaA
sコンタクト層8(p=5×1018cm-3)を0.2μm
積層する。ここで、上記ヘテロ周期構造増倍層は、20
0オングストローム厚のn- 型In0.5 Al0.23Ga
0.27As−In0.52Al0.48As無歪組成傾斜層18と
50オングストローム厚のn- 型In0.52Al0.48As
−In0.2 Al0.8 As歪組成傾斜層17から構成され
ている。その後、パッシベーション膜として表面にSi
Nx膜9を1500オングストローム堆積させ、n側電
極10として、AuGe/Niを1500オングストロ
ーム、TiPtAuを500オングストローム堆積す
る。また、p側電極11として、AuZnを1500オ
ングストローム堆積することにより、素子構造を完成す
る。
【0029】上述した素子構造のもとで、作用に述べた
原理により、電子のイオン化が増大され、実効イオン化
率比(α/β比)5、最大帯域18GHz、利得帯域幅
積160GHz、また量子効率70%の低雑音・高速応
答特性を有するアバランシェ増倍型半導体受光素子を実
現した。本発明による素子構造は、具体的には、MOV
PE、MBE、ガスソースMBE等の成長技術により、
作製することができる。
【0030】請求項3の発明の実施例について、図面を
用いて詳細に説明する。図6は、本発明の一実施例によ
り形成されたアバランシェ増倍型受光素子の断面図であ
る。
【0031】構造としては、まず、InP(100)基
板1上にn+ 型InPバッファ層2(n=7×1017cm
-3)を0.3μm 、n+ 型InAlAsバッファ層3
(n=7×1017cm-3)を0.3μm 、ノンドープn+
型ヘテロ周期構造増倍層22を0.28μm 、p+ 型I
nP電界緩和層5(p=5×1017cm-3)を0.1μ
m、p- 型InGaAs光吸収層6(p=8×1015cm
-3)を0.9μm 、p+ 型InPキャップ層7(p=1
×1015cm-3)を0.1μm 、そしてp+ 型InGaA
sコンタクト層8(p=5×1015cm-3)を0.2μm
積層する。ここで、上記ヘテロ周期構造増倍層は、20
0オングストローム厚のn- 型In0.5 Al0.23Ga
0.27As−In0.52Al0.48As無歪組成傾斜層18と
50オングストローム厚のn- 型In0.52Al0.48As
−In0.2 Al0.8 As歪組成傾斜層17及び30オン
グストローム厚のn- 型In0.77Ga0.23As歪補償層
19から構成されている。その後、パッシベーション膜
として表面にSiNx膜9を1500オングストローム
堆積させ、n側電極10として、AuGe/Niを15
00オングストローム、TiPtAuを500オングス
トローム堆積する。また、p側電極11として、AuZ
nを1500オングストローム堆積することにより、素
子構造を完成する。
【0032】上述した素子構造のもとで、作用に述べた
原理により、電子のイオン化が増大され、実効イオン化
率比(α/β比)10、最大帯域18GHz、利得帯域
幅積200GHz、また量子効率70%の低雑音・高速
応答特性を有するアバランシェ増倍型半導体受光素子を
実現した。本発明による素子構造は、具体的には、MO
VPE、MBE、ガスソースMBE等の成長技術によ
り、作製することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明による半導体受光素子は、長距離
光通信に使用される1μm 帯の受光素子において、高感
度・高速特性を有し、且つ、高信頼性を有する素子を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明(請求項1)の作用を説明するための図
である。
【図2】本発明(請求項2)の作用を説明するための図
である。
【図3】本発明(請求項3)の作用を説明するための図
である。
【図4】本発明(請求項1)の実施例を説明するための
図である。
【図5】本発明(請求項2)の実施例を説明するための
図である。
【図6】本発明(請求項3)の実施例を説明するための
図である。
【図7】従来例のInGaAs APDの構造図であ
る。
【図8】従来例の超格子APDの構造図である。
【符号の説明】
1 n型InP基板 2 n+ 型InPバッファ層 3 n+ 型InAlAsバッファ層 4 n- 型InAlAs/InAlGaAs超格子増倍
層 5 p+ 型InP電界緩和層 6 p- 型InGaAs光吸収層 7 p+ 型InPキャップ層 8 p+ 型InGaAsコンタクト層 9 SiNxパッシベーション膜 10 n側オーミック電極 11 p側オーミック電極 12 入射光 13 n- 型InGaAs光吸収層 14 n型InP増倍層 15 n- 型In0.52Al0.48As増倍障壁層 16 n- 型In0.5 Al0.23Ga0.27As増倍井戸層 17 n- 型In0.52Al0.48As−In0.2 Al0.8
As歪組成傾斜層 18 n- 型In0.5 Al0.23Ga0.27As -In0.52
Al0.48As無歪組成傾斜層 19 n- 型In0.77Ga0.23As歪補償層 20 n- 型ヘテロ周期構造増倍層 21 n- 型ヘテロ周期構造増倍層 22 n- 型ヘテロ周期構造増倍層 23 n型InPキャップ層 24 p+ 型受光領域 25 p- 型ガードリング領域

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に光吸収層及び増倍層等を積
    層して形成する半導体受光素子において、該増倍層が超
    格子構造で形成され、かつ、該超格子構造の増倍井戸層
    と増倍障壁層の間に、伝導帯不連続差を増倍井戸層禁制
    帯幅の1倍程度以上に大きくするための歪組成傾斜層が
    挿入されていることを特徴とする半導体受光素子。
  2. 【請求項2】半導体基板上に光吸収層及び増倍層等を積
    層して形成する半導体受光素子において、該増倍層のエ
    ネルギーバンドが鋸歯状の組成傾斜多周期層で形成さ
    れ、かつ、該増倍層の最大禁制帯幅組成と最小禁制帯幅
    組成の間に、伝導帯不連続差を増倍層最小禁制帯幅の1
    倍程度以上に大きくするための歪組成傾斜層が挿入され
    ていることを特徴とする半導体受光素子。
  3. 【請求項3】歪組成傾斜層に隣接して歪緩和層が挿入さ
    れていることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の半導体受光素子。
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