JP2660720B2 - 粉体移送用の縦型一軸偏心ねじポンプ - Google Patents

粉体移送用の縦型一軸偏心ねじポンプ

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JP2660720B2 JP63124087A JP12408788A JP2660720B2 JP 2660720 B2 JP2660720 B2 JP 2660720B2 JP 63124087 A JP63124087 A JP 63124087A JP 12408788 A JP12408788 A JP 12408788A JP 2660720 B2 JP2660720 B2 JP 2660720B2
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    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、メリケン粉、セメント、顔料などの各種
粉体を移送するための縦型一軸偏心ねじポンプに関する
ものである。
[従来の技術] 従来、一軸偏心ねじポンプは、非粘性の液体や粘性を
有する液体などの移送に使用されている。また、ねじポ
ンプは、横向きに設置して使用される横型と、縦向きに
して使用される縦型とがある。いずれもその主要構成
は、例えば、特開昭60−142078号公報や特開昭62−2978
1号公報に記載されているように、雌ねじ形ステータ内
に挿入した雄ねじ形ロータを、駆動装置の駆動軸に連結
したコネクチングロッドを介し偏心センターを中心に回
転させ、ステータの横断面長円形孔内をその長軸方向に
移動回転する横断面円形のロータによるポンピング作用
によって、被移送物をステータ内に吸い込み、ステータ
を通して吐出させるというものである。
ところで、この種の一軸偏心ねじポンプは、上記した
とおり液体移送に用いられており、構造的に粉体の移送
には不適であるとされ、僅かに第3図に示すような粉体
移送用のポンプが知られているに過ぎなかった。その粉
体移送用のポンプは、横型で、ロータcとコネクチング
ロッドdとの連結部付近の吸込室k上方の、ポンプケー
シングaに、ホッパーを兼用した粉体供給口eが形成さ
れており、その粉体供給口eから吸込室k内に投入され
た粉体を、ステータbを通して粉体吐出口fおよび吐出
ノズルjから吐出させる構造になっている。また、吸込
室kの底部および粉体吐出口f付近には、それぞれに圧
縮空気の噴出口g,hが設けられていて、空気流によって
粉体の移送を補助するようにしてある。そして、前記粉
体供給口eから供給される粉体は、圧縮空気の噴射口g
からの空気によって流動化され、また圧縮空気の噴射口
hから噴射される圧縮空気の流れによって吐出ノズルj
から移送されるものである。
また、従来、粉体移送に主として用いられている方法
としては、ブロワー等により圧縮空気を粉体の移送管中
に送り込み、ホッパー等に投入した粉体をフィーダーで
一定量ずつ前記移送管内に送り出しながら、空気流によ
って所定の場所へ移送する、いわゆる空気輸送がある。
[発明が解決しようとする課題] 上記した従来の粉体移送用の一軸偏心ねじポンプで
は、粉体の移送に際してあらかじめ粉体を供給口e内に
投入する必要がある。したがって、ドラム缶などの容器
に収容された粉体をポンプで直接吸い込んで、所定の場
所へ移送することはできない。また、吸込室k側の噴出
口gからの圧縮空気の噴出は必須のもので、噴射口gか
ら空気を噴出しなければ供給口e内より投入された粉体
部分にブリッジが生じ、粉体がステータb内に吸い込ま
れなくなる恐れがある。
また、空気輸送により粉体を移送する方法では、粉体
容積の数倍の空気とともに粉体が移送されるため、移送
後に空気をバグフィルター等で分離する必要があるほ
か、ブロワー等の容量も非常に大きなものを要するた
め、設備が大型になり、また、前者と同様にあらかじめ
粉体をホッパー等に投入しておかなければならない。こ
の発明は上述の点に鑑みなされたもので、特に圧縮空気
をポンプ内で噴射させなくても、容器に収容された粉体
をポンプ下端の吸込口から直接粉体を吸い込んで所定の
場所へ移送することができる、縦型の一軸偏心ねじポン
プを提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 上記した目的を達成するために、この発明の一軸偏心
ねじポンプは、ポンプケーシングの上端に備えた駆動装
置の駆動軸に連結したコネクチングロッドを介して、雌
ねじ形ステータ内に挿入した雄ねじ形ロータを回転する
形式の縦型一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ロータの
下端にプロペラシャフトを突設して該シャフトを前記ス
テータ下端の粉体吸込口より下方へ突出させ、該シャフ
トの粉体の吸込羽根を取着し、前記ステータ上端の吐出
口に近接させてポンプケーシングに粉体搬出口を開設
し、前記コネクチングロッドの前記粉体搬出口の上方
に、粉体の撹拌羽根を取着するとともに、該撹拌羽根の
上端に隣接してコネクチングロッド周囲に遮蔽板を装着
し、遮蔽板の周縁部が回動自在に嵌入可能な環状溝部材
を前記ポンプケーシングに形設している。
請求項2記載のように、前記吸込羽根を取り囲む円筒
状ガードを、前記ポンプケーシングの下端に配設するこ
とができる。
請求項3記載のように、前記シャフトの下端部に大形
の吸込羽根を取着するとともに、シャフトの中間部に小
形の吸込羽根を取着し、小形の吸込羽根を取り囲む粉体
吸込筒を、前記ポンプケーシングの下端に配設すること
が好ましい。
請求項4記載のように、前記大形の吸込羽根を取り囲
む円筒状ガードを、前記ポンプケーシングの下端に配設
してもよい。
特に、移送距離が長くなる場合には、請求項5記載の
ように、圧縮空気(通常、1〜3kg/cm2程度)の噴射口
を、前記ステータの吐出口附近に、またはその吐出口附
近と吸込附近口に設ければよい。
[作用] 上記した構成を有するこの発明の縦型一軸偏心ねじポ
ンプによれば、例えば容器内に収容された粉体を他の場
所へ移送する場合に、容器内の紛体上にポンプ下端の吸
込口部を位置させ、駆動装置によりロータを回転させる
と、ロータとともに吸込口部の吸込羽根が回転し、容器
内の粉体が撹拌流動化されながらステータ内に吸い込ま
れる。ステータ内に吸い込まれた粉体はロータとのポン
ピング作用によって吐出口側へ勢いよく送られたのち、
撹拌羽根の回転によって、吐出口付近の粉体が撹拌され
て流動化され、粉体の圧密による流路の閉塞が防止され
るとともに、ポンプケーシングの上部への粉体の流入が
遮蔽板で防止される。そして、粉体は流速が低下しない
うちにその吐出口に近接したポンプケーシングの粉体搬
出口から(移送管を通って)移送される。
吸込羽根を取り囲む円筒状ガードを設けた請求項2又
は4のポンプによれば、ガードによって吸込羽根が保護
される。
請求項3のポンプによれば、粉体の吸込口部で、大形
の吸込羽根とともに吸込筒内の小形の吸込羽根が同時に
回転して粉体をステータ内へ吸い込む。特に小形の吸込
羽根は吸込筒内で回転するため、吸込力が高くなる。
請求項5のポンプによれば、ステータの吐出口附近、
またはその吐出口附近と吸込口附近から噴射される圧縮
空気によって粉体の移送が促進され、粉体を長距離にわ
たって移送し得る。
[実施例] 次に、この発明の縦型一軸偏心ねじポンプの実施例を
図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一軸偏心ねじポンプを示す縦断面図
である。図において、偏心ねじポンプ1は、ポンプケー
シング2の上端に設けた駆動装置(モータ)3によって
駆動される。モータ3の駆動軸3aは、ポンプケーシング
2内に挿入され、ベアリング3bにより回動自在に支承さ
れている。ポンプ1の主要部は、横断面円形の雄ねじ形
ロータ6と、ロータ6の2倍のピッチからなる横断面長
円形の内孔面をもつ雌ねじ形ステータ5からなり、ロー
タ6がステータ5内に回動自在に挿入されている。そし
て、ステータ5は円筒状ケーシング5′に装填された状
態で、ポンプケーシング2内の下端部に、その周囲に間
隙を設けて配設されている。また、ロータ6は前記モー
タ3の駆動軸3aとコネクチンングロッド4を介して連結
されている。この状態で、ロータ6の回転中心軸Mは、
駆動軸3aの回転中心軸Nに対しe(第2図)偏心してい
る。このため、ロータ6の偏心回転を許容できるよう
に、コネクチンングロッド4と、駆動軸3aおよびロータ
6との間にはそれぞれユニバーサルジョイント4a,4bを
介在させてある。
前記ステータ5の下端の吸込口5a側において、ロータ
6の下端中心部にシャフト10を下向きに突設している。
このシャフト10の下端部には、一対の大形の吸込羽根7
を、シャフト10の反時計方向(第2図)への回転時に上
向きの吸込力が発生するように傾斜させて取着し、また
シャフト10の中間部に一対の小形の吸込羽根8を同様に
上向きの吸込力が発生するように傾斜させて取着してい
る。なお、前記吸込羽根7の先端部には縦向きの補助羽
根7aを、粉体が中央部に集められるように傾斜させて取
り付けている。更に、ポンプケーシング2の下端に柵状
の円筒形ガード9を、吸込羽根7を取り囲むように取り
付け、また、ポンプケーシング2の下端のガード9内に
円筒状の吸込筒を、吸込羽根8を取り囲むように取り付
けている。
2aは粉体搬出口で、この搬出口2aは、ポンプケーシン
グ2のステータ5上端の吐出口5bに可及的に近接した位
置に、開設してある。また、吐出口5bの上方において、
コネクチンングロッド4の周囲に、円形板状の遮蔽板4c
が取着され、その遮蔽板4cの下面に一対の撹拌羽根4d
が、粉体をポンプケーシング2内の周辺に拡散させる方
向に傾斜させて取着されている。また、ポンプケーシン
グ2の遮蔽板4cの周囲には、遮蔽板4cの周縁部が回動自
在に嵌入可能な環状溝部材12を形設してある。なお、図
中、4′は、遮蔽板4cとステータ5との間に形成された
吐出室である。更に、この発明のポンプ1は、上記した
ように縦向きにして使用するだけでなく、ポンプ1を傾
斜しても同様に容器等から粉体を所定の場所へ移送でき
る。
次に、上記した実施例のポンプの作動態様について説
明する。例えば容器内に収容された粉体を他の場所へ移
送する場合に、容器内の粉体上に、ステータ5下端の吸
込口5a側のガード9を載置する。この状態で、モータ3
によりロータ6を回転させると、ロータ6とともにその
下端のシャフト10に取着した吸込羽根7,8が回転し、こ
れらの吸込羽根7,8によって容器内の粉体が撹拌流動化
されながらステータ5内に吸い込まれる。そして、ステ
ータ5内に吸い込まれた粉体は、ロータ6とのポンピン
グ作用によってステータ5内をその吐出口5b側へ勢いよ
く送られ、吐出室4′に入る。そして、粉体は流速が低
下しないうちにその吐出口5bに近接したポンプケーシン
グ2の粉体搬出口2aからこの搬出口2aに接続された移送
管(図示せず)を通って移送される。なお、吐出室4′
の上部付近の粉体は、撹拌羽根4dによって撹拌流動化さ
れながら吐出室4′内の周囲に拡散され、搬出口2aから
送り出されるため、粉体が吐出室4′内に滞留しない。
また、吐出室4′の上端は遮蔽板4aで遮蔽されているの
で、その上方のポンプケーシング2内には粉体が流入し
ない。
ところで、粉体の移送距離が非常に長くなる場合に
は、例えば、第1図において、矢印Aの位置に圧縮空気
(通常、1〜3kg/cm2程度)の導入管を接続してポンプ
ケーシング2とステータ5のケーシング5′との間隙内
に圧縮空気を流入させるとともに、矢印BとCの位置に
噴射口を開設しておき、流入させた圧縮空気をステータ
5の吸込口5a付近と吐出口5b付近から噴射させるように
すればよい。また、噴射口を1つだけにする場合は、吐
出口5b側(矢印B)に設ける方が効果的である。
[発明の効果] この発明の粉体移送用の縦型一軸偏心ねじポンプは、
上記のように構成したので、下記の効果を奏する。
(1)従来の粉体移送用のポンプのように、圧縮空気を
ポンプ内で噴射させなくても、粉体を移送できるので、
圧縮空気源が不要で、ポンプ自体の構造を含め設備全体
の構造が簡単になる。また、粉体の吸い込み時に粉体と
ともに吸い込まれる空気量は非常に少ないので、従来の
空気輸送のように移送後に空気を分離する必要がなく、
しかも大容量のブロワー等も不要である。更に、粉体の
圧密による吐出側流路の閉塞が撹拌羽根による粉体の撹
拌作用により防止されるとともに、ポンプケーシング内
の上部への粉体の流入が遮蔽板で防止される。
(2)収容された粉体をポンプ下端の吸込口から粉体を
直接吸い込んで所定の場所へ移送することができるの
で、従来の粉体移送用の横型一軸偏心ねじポンプのよう
に、粉体を供給口に投入してやる必要がなく、作業が簡
単である。
(3)請求項2又は4のポンプによれば、ガードによっ
て吸込羽根が保護される。
(4)請求項3のポンプによれば、ステータ内への粉体
の吸込能力が高くなる。
(5)請求項5のポンプによれば、圧縮空気によって粉
体の移送が促進されるので、粉体の移送距離が長くなる
場合に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す縦型一軸偏心ねじポンプ
の縦断面図、第2図は第1図の底面図、第3図は従来例
の縦断面図である。 1……一軸偏心ねじポンプ、2……ポンプケーシング、
2a……粉体搬出口、3……モータ(駆動装置)、4……
コネクチングロッド、4c……遮蔽板、4d……撹拌羽根、
5……ステータ、5a……吸込口、5b……吐出口、6……
ロータ、7,8……吸込羽根、9……ガード、10……シャ
フト、11……吸込筒、12…環状溝部材。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポンプケーシングの上端に備えた駆動装置
    の駆動軸に連結したコネクチングロッドを介して、雌ね
    じ形ステータ内に挿入した雄ねじ形ロータを回転する形
    式の縦型一軸偏心ねじポンプにおいて、 前記ロータの下端にプロペラシャフトを突設して該シャ
    フトを前記ステータ下端の粉体吸込口より下方へ突出さ
    せ、該シャフトに粉体の吸込羽根を取着し、前記ステー
    タ上端の吐出口に近接させてポンプケーシングに粉体搬
    出口を開設し、 前記コネクチングロッドの前記粉体搬出口の上方に、粉
    体の撹拌羽根を取着するとともに、該撹拌羽根の上端に
    隣接してコネクチングロッド周囲に遮蔽板を装着し、遮
    蔽板の周縁部が回転自在に嵌入可能な環状溝部材を前記
    ポンプケーシングに形設したことを特徴とする粉体移送
    用の縦型一軸偏心ねじポンプ。
  2. 【請求項2】前記吸込羽根を取り囲む円筒状ガードを、
    前記ポンプケーシングの下端に配設した請求項1に記載
    の粉体移送用の縦型一軸偏心ねじポンプ。
  3. 【請求項3】前記シャフトの下端部に大形の吸込羽根を
    取着するとともに、シャフトの中間部に小形の吸込羽根
    を取着し、小形の吸込羽根を取り囲む粉体吸込筒を、前
    記ポンプケーシングの下端に配設した請求項1に記載の
    粉体移送用の縦型一軸偏心ねじポンプ。
  4. 【請求項4】前記大形の吸込羽根を取り囲む円筒状ガー
    ドを、前記ポンプケーシングの下端に配設した請求項3
    に記載の粉体移送用の縦型一軸偏心ねじポンプ。
  5. 【請求項5】圧縮空気の噴射口を、前記ステータの吐出
    口附近に、またはその吐出口附近と吸込口附近に設けた
    請求項1〜4のいずれかに記載の粉体移送用の縦型一軸
    偏心ねじポンプ。
JP63124087A 1988-05-20 1988-05-20 粉体移送用の縦型一軸偏心ねじポンプ Expired - Lifetime JP2660720B2 (ja)

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