JP2659908B2 - 耐火二層管の防火区画体貫通部の防火措置工法 - Google Patents

耐火二層管の防火区画体貫通部の防火措置工法

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JP2659908B2
JP2659908B2 JP6092201A JP9220194A JP2659908B2 JP 2659908 B2 JP2659908 B2 JP 2659908B2 JP 6092201 A JP6092201 A JP 6092201A JP 9220194 A JP9220194 A JP 9220194A JP 2659908 B2 JP2659908 B2 JP 2659908B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内管及びこの内管を被
覆し、耐火性を有する外管からなる耐火二層管が防火区
画体に形成された貫通孔内を貫通する耐火二層管の防火
区画体貫通部の防火措置工法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に硬質塩化ビニル等の合成樹脂から
なる内管を耐火性外管、例えば繊維強化モルタル被覆管
で被覆した耐火二層管は、内管が合成樹脂製であること
から内周面が滑らかで耐薬品性、耐水性に優れ、かつ外
管が耐火性及び断熱性に優れることから、建造物の給水
管、排水管、換気用の通気管及び配電管等に広く使用さ
れている。
【0003】この耐火二層管を建造物の防火区画体、例
えば壁、天井、床等に形成される貫通孔に貫通配設した
場合には耐火二層管と貫通孔との間の隙間をセメントモ
ルタル等の耐火材で埋戻す等の耐火措置が義務付けら
れ、一般に広く実施されている。
【0004】また他の防火措置としては、耐火性能の維
持が可能な石綿、ロックウール等の無機質繊維を配合し
たモルタルを、防火区画体の裏面に裏板を当接して耐火
二層管と貫通孔との間の隙間に充填する埋戻し湿式工法
がある。
【0005】更に他の防火措置としては、防火区画体の
裏面に裏板を仮押えし、耐火二層管と貫通孔との間の隙
間にロックウールを所定量、例えば300kg/m3
上均一になるように充填するロックウールの充填による
埋戻し乾式工法がある。このロックウールの充填による
埋戻し乾式工法にあっては、所定量均一に充填する作業
は困難であり、かつロックウール充填後裏板を撤去する
ことから建造物の振動、地震等で充填物であるロックウ
ールが落下して耐火性能の低下を招く等の不具合があ
る。
【0006】この対策としてロックウールの充填量を所
定量、例えば100kg/m3 に減らし、このロックウ
ールの落下防止のための亜鉛鉄板、ケイカル板等からな
る落下防止遮蔽板を取り付けて遮蔽する埋戻し乾式工法
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記防火区画
体に形成した貫通孔と耐火二層管との間に生じる隙間を
セメントモルタル等で埋戻すセメントモルタルによる埋
戻し湿式工法にあっては防火区画体の裏面に裏板を仮押
接してセメントモルタルを均一に充填する埋戻し作業は
厄介であり、かつ充填材が経時硬化するに従って収縮
し、亀裂および剥離が発生することから耐火二層管と充
填材との間に隙間が生じ長期に亘る耐火性能の確保が困
難であり、その養生期間に長期を要し、施工期間の長期
化に伴い施工費の増大を招く等の不具合を生じることが
ある。
【0008】また、セメントモルタルの経時硬化による
収縮を回避するため石綿、ロックウール等の無機質繊維
を配合する上記埋戻し湿式工法では、配合する石綿によ
る環境への悪影響を招き、かつロックウールにあっては
耐アルカリ性に劣り、長期に亘る耐火性能の確保が困難
である。更に前記同様、その養生に長期間を要するもの
である。またこれら埋戻し湿式工法にあっては建造物の
振動及び地震、温度変化等による防火区画体と耐火二層
管との相対的変位に起因する耐火二層管の亀裂及び破損
等を誘発することがある。
【0009】更に、ロックウールを充填して落下防止遮
蔽板を取り付ける埋戻し乾式工法は、落下防止遮蔽板の
取り付け作業が厄介でかつ熟練を要することから施工費
の増大を招き、また亜鉛鉄板製の落下防止遮蔽板は高熱
伝導体であることから遮蔽板を厚くする必要がありその
取付作業性の低下を更に増大させ、かつ腐食等により長
期間に亘る安定した耐火性能を得ることは困難である等
の不具合がある。
【0010】従って本発明の目的は、長期に亘って安定
した耐火性能の確保が図れ、かつ作業の簡素化及び工期
の短縮及び施工費の大幅な軽減が得られる耐火二層管の
防火区画体貫通部の防火措置工法を提供することにあ
る。
【0011】上記目的を達成するための本発明による耐
火二層管の防火区画体貫通部の防火措置工法は、内管及
びこの内管を被覆する耐火性を有する外管からなる耐火
二層管が防火区画体に形成された貫通孔内を貫通する耐
火二層管の防火区画体貫通部の防火措置工法において、
不燃性を有する無機質断熱繊維からなる円筒体の外周を
挿入案内板で圧縮状態にして該円筒体を貫通孔内に挿入
し、挿入後挿入案内板を抜脱して円筒体を耐火二層管の
外周面と、この耐火二層管が貫通する上記貫通孔の内周
面との間に生じる間隙部に耐火二層管を包囲し、かつ貫
通孔内に嵌合して耐火二層管外周面と貫通孔内周面とに
よって圧縮されて間隙部を閉鎖する状態で介在させるこ
とを特徴とするものである。上記目的を達成するための
本発明による他の耐火二層管の防火区画体貫通部の防火
措置工法は、内管及びこの内管を被覆する耐火性を有す
る外管からなる耐火二層管が防火区画体に形成された貫
通孔内を貫通する耐火二層管の防火区画体貫通部の防火
措置工法において、不燃性を有する無機質断熱繊維から
なる円筒体を防火区画体打設時に防火区画体内に一体的
に埋設して設置し、該円筒体が耐火二層管の耐火二層管
の外周面とこの耐火二層管が貫通する上記貫通孔の内周
面との間に生じる間隙部に耐火二層管を包囲し、かつ耐
火二層管外周面と貫通孔内周面とによって圧縮されて間
隙部を閉塞する状態で介在させることを特徴とするもの
である。
【0012】
【実施例】以下、本発明における耐火二層管の防火区画
体貫通部の防火措置工法の一実施例を図によって説明す
る。
【0013】図1は、例えば天井等の防火区画体1に形
成された貫通孔2内を耐火二層管3が貫通する貫通部の
要部断面図である。
【0014】防火区画体1は、例えばコンクリート製で
あって、防火区画体1の所定場所に耐火二層管3を挿通
して配管するための貫通孔2が形成されている。一方こ
の貫通孔2内を貫通する耐火二層管3は硬質塩化ビニル
管等の合成樹脂製の内管4と、この内管4を被覆する耐
火性及び耐熱性を有する断熱管、例えば繊維強化モルタ
ル被覆管等の外管5とを有する。
【0015】この耐火二層管3の外周面3aと、耐火二
層管3が貫通する防火区画体1に開口する貫通穴2の内
周面2aとの間に生じる間隙部に、耐火二層管3の外周
を包囲し、かつ貫通孔2内に嵌合する不燃性を有する無
機質断熱繊維からなる図2に斜視図を示すような円筒体
6を耐火二層管3の外周面3aと貫通孔2の内周面2a
とによって圧縮し、かつ間隙部を閉塞状態に介在させる
ことにより、貫通部の防火措置が施される。
【0016】防火区画体に開口する貫通孔2の内周面2
aと耐火二層管3の外周面3aとの間に介装される上記
円筒体6の材質はセラミック繊維を主成分とし、若干の
バインダを有し、図2に示す非装着状態において、その
繊維密度が80〜350kg/m3 でかつ厚さtは6〜
100mmで耐火性能及び施工性において充分対応し得
るが、耐火試験及び施工実験により密度250kg/m
3 程度で厚さtが10〜40mm程度が望ましい。また
装着した際、耐火二層管3の外周面3aと貫通孔2の内
周面2aとによって厚さtが0〜10mm程度、望まし
くは2〜4mm程度圧縮された状態で貫通孔2の内周面
2aと耐火二層管3の外周面3a間に介装されることが
好ましい。
【0017】更に貫通孔2の内周面2aと円筒体6の外
周面6aとの当接部及び円筒体6の内周面6bと耐火二
層管3の外周面3aとの当接部に耐火塗料を塗布するこ
とにより、より一層の耐火性能等を確保することも可能
である。
【0018】また施工後に円筒体6の下部等に耐火性塗
料のような耐火性を有する材料を塗布することにより円
筒体6の固形性乃至固着性を高め、円筒体6の密度を例
えば80kg/m3 以下に下げることを可能にして、そ
の価格を下げることも可能である。また、異種の無機質
断熱繊維からなる円筒体を重層して構成することも可能
である。
【0019】円筒体6の材質としては、上記セラミック
繊維の他にロックウール繊維(密度40〜240kg/
3、望ましくは80〜130kg/m3)、ガラス繊
維、シリカ繊維(密度30〜240kg/m3、望まし
くは60〜100kg/m3)及びその他の不燃性を有
する無機質断熱繊維を用いることが可能であり、このよ
うな不燃性を有する無機質断熱繊維からなる円筒状材を
適宜寸法に切断することにより容易に、かつ安価に円筒
体6を得ることが可能である。
【0020】また円筒体6は、円弧状に分割された2
個、または3個以上に分割された円弧状の円筒体部材に
よって構成することも、また寸法調整のためのすり割り
を有する環状に形成することも可能である。更に不燃性
を有する無機質断熱繊維からなる紐状体を環状に巻回し
て形成することも可能である。
【0021】更にこのようにして形成された円筒体6を
網状体、望ましくは不燃性を有する無機質断熱繊維から
なる網状体によって被覆して円筒体の変形を防止するよ
うに構成してもよい。
【0022】また円筒体は、セラミック繊維、ロックウ
ール繊維、ガラス繊維、シリカ繊維等の複数種類の不燃
性を有する無機質断熱繊維を適宜混合して形成すること
も可能である。
【0023】このように形成された円筒体6は、図3に
要部斜視図を示すように予め防火区画体1の貫通孔2内
に挿通して配管しようとする耐火二層管3の外周面3a
の適宜位置に耐火二層管3の外周を包囲するように円筒
体6を固着し、この耐火二層管3に固着した円筒体6
入案内板(図示せず)で圧縮状態に被装し、耐火二層
管3の配管作業の際、耐火二層管3と共に貫通孔2内に
円筒体6を挿入し、かつ挿入後、挿入案内板を抜脱する
ことにより円筒体6を圧縮した状態で耐火二層管3の外
周面3aと貫通孔2の内周面2a との間隙部に、この間
隙部を閉塞するように介在せしめることにより、耐火二
層管3の配管作業と同時に貫通部の防火措置が施され
る。
【0024】耐火二層管3への円筒体6の固着は、耐火
二層管3の外周面3aと円筒体6の内周面6bとを互い
に接着剤による接着固定、あるいは円筒体6の貫通する
中空部6c内へ耐火二層管3を圧入し、耐火二層管3を
包囲する円筒体6の復元力に伴う耐火二層管3の外周面
3aに作用する円筒体6の内周面6bによる圧接力によ
って一体的に固着する。
【0025】接着剤により耐火二層管3と円筒体6とを
固着する場合には、耐火二層管3の外周面3aと円筒体
6の内周面6bとの密着性を良好にするために、耐火二
層管3の外径に対し、円筒体6の内径寸法を0〜2mm
程度小とすることが好ましい。一方耐火二層管3の外周
面3aに作用する円筒体6の内周面6bによる圧接力に
よって一体的に固着する場合には、耐火二層管3の外径
に対して円筒体6の内径寸法を1〜20mm程度小とす
ることにより達成される。
【0026】図4は、本発明における他の耐火二層管の
防火区画体貫通部の防火措置工法を説明する要部断面説
明図であって、図1乃至図3と対応する部位に同一符号
を付することで詳細な説明は省略するが、円筒体6を挿
入案内板(図示せず)によって圧縮状態に被装して貫通
孔2内へ挿入して挿入案内板を抜脱することにより予め
防火区画体1に開口する貫通孔2の内周面2aに円筒体
6を固着し、この貫通孔6の内周面2aに固着した円筒
体6の中空部6cに耐火二層管3を圧入して配管するこ
とにより、円筒体6を貫通孔2の内周面2aと耐火二層
管3の外周面3aとによる圧縮した状態で耐火二層管3
の外周面3aと貫通孔2の内周面2aとの間に間隙部を
閉塞するように介在せしめることにより貫通部の防火措
置を施すものである。
【0027】貫通孔2の内周面2aへの円筒体6の固着
は、貫通孔2の内周面2aと円筒体6の外周面6aとを
互いに接着剤による接着固定、あるいは貫通孔2内へ円
筒体6を圧入し、円筒体6の復元力に伴う貫通孔2の内
周面2aに作用する円筒体6の外周面6aの圧接力によ
って一体的に固設する。
【0028】接着剤による防火区画体1の貫通孔2の内
周面2aと円筒体6とを固着する場合には、貫通孔2の
内周面2aと円筒体6の外周面6aとの密着性の向上を
図るために、貫通孔2の内径に対し、円筒体6の外径寸
法を0〜2mm程度大とすることが好ましい。また貫通
孔2の内周面2aに作用する円筒体6の外周面6aによ
る圧接力によって一体的に固着する場合には、貫通孔2
の内径に対し、円筒体6の外径寸法を1〜30mm程
度、好ましくは10mm程度大とすることによって達成
される。
【0029】更に他の本発明における耐火二層管の防火
区画体貫通部の防火措置工法について図5に示す要部断
面斜視図によって説明する。
【0030】防火区画体1例えば壁をコンクリート等に
よって打設する際に設けられる型枠7、7間の配管をす
べき位置に予め円筒体6を設置し、この型枠7、7間に
コンクリート等を打設し、養生後型枠7、7を撤去する
ことにより防火区画体1と円筒体6とを一体的に形成す
る。しかる後、円筒体6の中空部6cに耐火二層管3を
圧入して配管することにより円筒体6の外周面6aによ
って防火区画体1に形成される貫通孔2の内周面2aと
耐火二層管3の外周面3aとの間に介在する円筒体6を
内周面2aと外周面3aとによって圧縮した状態下で耐
火二層管3を支持するものである。
【0031】図6は、防火区画体1が床である場合の防
火措置工法を示す要部断面斜視図であって、コンクリー
ト等によって打設する際に設けられる型枠7上の配管す
べき位置に予め円筒体6を設置し、この型枠7上にコン
クリートを打設し、養生後型枠7を撤去することにより
防火区画体1と円筒体6とを一体的に形成する。しかる
後、円筒体6の中空部6cに耐火二層管3を圧入して配
管するものである。
【0032】この防火措置工法によれば防火区画体1の
コンクリート等の打設によって円筒体6が所定位置に設
けられることから、コンクリート等の養生後、直ちに耐
火二層管3の配管が可能になり、円筒体6を耐火二層管
3に固着、または貫通孔2の内周面2aに固着する作業
が省略され、更に作業の簡素化及び工期の短縮化が得ら
れる。
【0033】以上説明した実施例においては、防火区画
体1の貫通孔2の内周面2aと耐火二層管3との間に1
個の円筒体6を介装したが、複数、例えば2個の円筒体
に分離し、耐火二層管3の軸線方向に積層することによ
り耐火二層管3の外周形状のバラツキ乃至耐火二層管3
を連結するための管継手(図示せず)が貫通孔2内にま
で及ぶように配管された場合等により円筒体内を貫通す
る耐火二層管3等の外径等が変化する場合にも容易に耐
火二層管3等の外周面に倣って変形して密着性を確保し
て耐火性能の向上を更に図ることも可能であり、この場
合積層する円筒体間に耐火塗料を塗布することが望まし
い。
【0034】また図7に防火区画体1が壁である場合
を、図8に防火区画体1が床である場合を要部断面斜視
図で示すように、防火区画体1が、互に対向する区画体
1a、1aによって構成されるものにおいて、各区画体
1a、1aの所定場所に耐火二層管を挿通して配管する
ための貫通孔2、2を形成し、貫通孔2、2の内周面2
a、2aと耐火二層管の外周面との間に生じる間隙部に
前記円筒体6を圧縮し、かつ間隙部を閉塞状態に介在さ
せることにより、対向する区画体1a、1a間に架け渡
されるように配設することも可能である。この場合も前
記した実施例同様、円筒体を耐火二層管外周に固着して
円筒体6を耐火二層管と共に貫通孔2、2に挿入するこ
とも、また貫通孔2、2の内周面2a、2aに円筒体6
を予め固着して円筒体6に耐火二層管を挿入すること
も、更に防火区画体1を打設する際に円筒体6を一体的
に埋設して設置することも可能であり、この工法によれ
ば従来のように対向する区画体1aと1aとの間に生じ
る隙間に、防火のための充填材が入り込むことが回避で
きる。
【0035】
【発明の効果】以上説明した本発明による耐火二層管の
防火区画体貫通部の防火措置工法によれば、不燃性を有
する無機質断熱繊維からなる円筒体を挿入案内板を用い
て或いは防火区画体を打設する際同時に防火区画体に設
置し、防火区画体に形成される貫通孔の内周面と耐火二
層管の外周面との間に円筒体を介在させて防火措置を施
すことから、従来の貫通孔の内周面と耐火二層管との間
にセメントモルタル乃至セメントモルタルと無機質繊維
との配合材を埋め込み養生する埋戻し湿式工法に比較し
てセメントモルタル等の埋戻し作業及びその養生が不要
になり、かつ仮押接する裏板の設置及び撤去作業が不要
になり、またロックウールを充填する埋戻し乾式工法に
比べ厄介な落下防止遮蔽板の取り付け作業及びロックウ
ールの充填作業が省略される等作業の簡素化が得られ、
工期の短縮が図れ、円筒体が安価に得られることと相俟
って施工費の低減が確保できる。また円筒体が無機質断
熱繊維によって充分に断熱され、かつ炭酸化による劣
化、腐食及びセメントモルタル等のような経時硬化によ
る収縮、亀裂等の発生がなく、更に建造物の振動、地震
及び温度変化等による耐火二層管と防火区画体との相対
的な変位を許容した状態を維持しつつ長期間に亘る安定
した耐火性能が確保できる等本発明特有の効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における耐火二層管の防火区画体貫通部
の防火措置工法の一実施例を説明する要部断面図であ
る。
【図2】本実施例に用いられる円筒体の斜視図である。
【図3】本実施例を説明する要部断面斜視図である。
【図4】本発明における耐火二層管の防火区画体貫通部
の防火措置工法の更に他の実施例を説明する要部断面斜
視図である。
【図5】本発明における耐火二層管の防火区画体貫通部
の防火措置工法の更に他の実施例を説明する要部断面斜
視図である。
【図6】本発明における耐火二層管の防火区画体貫通部
の防火措置工法の更に他の実施例を説明する要部断面斜
視図である。
【図7】本発明における耐火二層管の防火区画体貫通部
の防火措置工法の更に他の実施例を説明する要部断面斜
視図である。
【図8】本発明における耐火二層管の防火区画体貫通部
の防火措置工法の更に他の実施例を説明する要部断面斜
視図である。
【符号の説明】
1 防火区画体 2 貫通孔 2a 内周面 3 耐火二層管 3a 外周面 4 内管 5 外管 6 円筒体 6a 外周面 6b 内周面 7 型枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺垣 拓志 東京都港区芝大門2丁目12番10号 浅野 スレート株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−217085(JP,A) 特開 昭60−8587(JP,A) 特開 昭63−30588(JP,A) 特開 平4−8981(JP,A) 特開 平3−168491(JP,A) 実公 平2−40376(JP,Y2)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内管及びこの内管を被覆する耐火性を有す
    る外管からなる耐火二層管が防火区画体に形成された貫
    通孔内を貫通する耐火二層管の防火区画体貫通部の防火
    措置工法において、不燃性を有する無機質断熱繊維から
    なる円筒体の外周を挿入案内板で圧縮状態にして該円筒
    体を貫通孔内に挿入し、挿入後挿入案内板を抜脱して円
    筒体を耐火二層管の外周面と、この耐火二層管が貫通す
    る上記貫通孔の内周面との間に生じる間隙部に耐火二層
    管を包囲し、かつ貫通孔内に嵌合して耐火二層管外周面
    と貫通孔内周面とによって圧縮されて間隙部を閉塞する
    状態で介在させることを特徴とする耐火二層管の防火区
    画体貫通部の防火措置工法。
  2. 【請求項2】円筒体が、耐火二層管外周面に耐火二層管
    外周を包囲せしめて円筒体を固着し、この耐火二層管に
    固着した円筒体を耐火二層管と共に前記貫通孔に挿入し
    て耐火二層管外周面と貫通孔内周面との間に介在せしめ
    られる請求項1記載の耐火二層管の防火区画体貫通部の
    防火措置工法。
  3. 【請求項3】耐火二層管への円筒体の固着が、接着剤に
    よる接着によってなされる請求項2記載の耐火二層管の
    防火区画体貫通部の防火措置工法。
  4. 【請求項4】耐火二層管への円筒体の固着が、耐火二層
    管を包囲する円筒体の復元力により耐火二層管外周面に
    作用する円筒体の圧接力によってなされる請求項2記載
    の耐火二層管の防火区画体貫通部の防火措置工法。
  5. 【請求項5】貫通孔内周面に円筒体の外周が固着され、
    固着された円筒体に耐火二層管を挿入する請求項1記載
    の耐火二層管の防火区画体貫通部の防火措置工法。
  6. 【請求項6】貫通孔内周面への固着が、接着剤による接
    着によってなされる請求項5記載の耐火二層管の防火区
    画体貫通部の防火措置工法。
  7. 【請求項7】貫通孔内周面への円筒体の固着が、貫通孔
    内に嵌合される円筒体の復元力により貫通孔内周面に作
    用する円筒体の圧接力によってなされる請求項5記載の
    耐火二層管の防火区画体貫通部の防火措置工法。
  8. 【請求項8】内管及びこの内管を被覆する耐火性を有す
    る外管からなる耐火二層管が防火区画体に形成された貫
    通孔内を貫通する耐火二層管の防火区画 体貫通部の防火
    措置工法において、不燃性を有する無機質断熱繊維から
    なる円筒体を防火区画体打設時に防火区画体内に一体的
    に埋設して設置し、該円筒体が耐火二層管の外周面とこ
    の耐火二層管が貫通する上記貫通孔の内周面との間に生
    じる間隙部に耐火二層管を包囲し、かつ耐火二層管外周
    面と貫通孔内周面とによって圧縮されて間隙部を閉塞す
    る状態で介在させることを特徴とする耐火二層管の防火
    区画体貫通部の防火措置工法。
  9. 【請求項9】貫通孔内周面に外周が固着された円筒体に
    耐火二層管を挿入する請求項8記載の耐火二層管の防火
    区画体貫通部の防火措置工法。
  10. 【請求項10】円筒体が、網状体によって被覆されてい
    る請求項1〜9の1つに記載の耐火二層管の防火区画体
    貫通部の防火措置工法。
  11. 【請求項11】円筒体が、セラミック繊維からなる請求
    項1〜10の1つに記載の耐火二層管の防火区画体貫通
    部の防火措置工法。
  12. 【請求項12】円筒体が、ロックウール繊維からなる請
    求項1〜10の1つに記載の耐火二層管の防火区画体貫
    通部の防火措置工法。
  13. 【請求項13】円筒体が、ガラス繊維からなる請求項1
    〜10の1つに記載の耐火二層管の防火区画体貫通部の
    防火措置工法。
  14. 【請求項14】円筒体が、シリカ繊維からなる請求項1
    〜10の1つに記載の耐火二層管の防火区画体貫通部の
    防火措置工法。
  15. 【請求項15】円筒体が、防水処理されている請求項1
    〜10の1つに記載の耐火二層管の防火区画体貫通部の
    防火措置工法。
  16. 【請求項16】円筒体が、複数種類の不燃性を有する無
    機質断熱繊維からなる請求項1〜10の1つに記載の耐
    火二層管の防火区画体貫通部の防火措置工法。
  17. 【請求項17】円筒体が、異種の無機質断熱繊維からな
    る円筒体を重層して構成される請求項1〜10の1つに
    記載の耐火二層管の防火区画体貫通部の防火措置工法。
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