JP2659525B2 - Husi−i型インヒビターの生物学的活性を有するタンパク質および前記タンパク質を含む製剤組成物 - Google Patents

Husi−i型インヒビターの生物学的活性を有するタンパク質および前記タンパク質を含む製剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、HUSI−I型インヒ
ビターの生物学的活性を有するタンパク質、そのような
タンパク質の製造方法およびそのようなタンパク質を含
む製剤組成物に関する。
【0002】
【従来技術】生体細胞および生物中で、酵素の活性は最
初に酵素のドゥノボ合成および化学修飾により調節され
る。細胞または生物の改変環境態および同時に高活性の
特異性酵素に対する速い適応が必要であるときに、常に
この酵素が多量にドゥノボ合成されることを意味しな
い。しばしば既に存在する酵素のプールが活性化され
る。例えば消化酵素(プロテアーゼ)がそれらの貯蔵形
態、いわゆるチモーゲンから活性プロテアーゼに転移さ
れる。必要なときに血液凝固因子が同様に不活性貯蔵形
態から生物学的活性形態に転移される。貯蔵酵素の公知
活性機構は特異性ペプチダーゼによる開裂、プロティン
キナーゼによるリン酸化、ベシクルからの遊離およびア
ロステリック配位子によるタンパク質立体配座の変更で
ある。過度の上記活性化反応および活性化酵素の長時間
効果はこれらの酵素の制御された分解または特異的阻害
により防がれる。例えば活性化プロティナーゼの生物学
的活性はしばしば特異的プロティナーゼインヒビターに
より阻害される。
【0003】過去数年に種々のプロティナーゼインヒビ
ターの臨床および病因の関連が認められた(1、2)。
リソソームプロティナーゼインヒビターが敗血症、リウ
マチ型の慢性疾患並びに上肺系の疾患の療法に適するこ
とが認められた。しかし現在、これらの疾患の治療に使
用できたと知られるプロティナーゼインヒビターは存在
しない。差当り、プロティナーゼインヒビターアプロチ
ニンが療法に使用されるだけである。アプロチニンは高
フィブリン溶解により生ずる術後出血の処置およびショ
ックの早期処置に使用される。
【0004】上記疾患の療法にはHUSI(ヒト−精漿
インヒビター)−I型インヒビターが適当であることが
できよう。それらはタンパク質である。HUSI−I型
インヒビターの群はプロティナーゼインヒビターHUS
I−I、CUSI−I(子宮頚分泌インヒビター)およ
びBSI(気管支分泌インヒビター)である。HUSI
−Iはヒト精漿からの酸耐性プロティナーゼインヒビタ
ーであり、グラニュロザイト(dranulozyt) のリソソー
ム顆粒からのプロティナーゼ例えばエラスターゼを阻害
する。HUSI−Iは単に他の細胞内または細胞外プロ
ティナーゼに対し低い阻害活性を示す。その分子量は約
11,000である。HUSI−Iの部分アミノ酸配列は
フリッツ(Fritz)(48)により発表された。
【0005】HUSI−Iのほかに、ヒト精漿中にさら
に酸耐性プロティナーゼインヒビター、すなわちHUS
I−IIが存在する(3)。その分子量は約6,500であ
る。HUSI−IおよびHUSI−IIは全く異なる阻害
スペクトルを有する。HUSI−IIの阻害活性はトリプ
シンおよびアクロシンに限定されるけれども、HUSI
−Iの最も顕著な性質はグラニュロザイトのリソソーム
顆粒からのプロテアーゼ例えばエラスターゼの特異的不
活性化である。その異なる生物学的活性のためにHUS
I−IIは従って非HUSI−I型インヒビターである。
【0006】酸耐性インヒビターCUSI−Iは子宮頚
分泌物から分離された(4)。CUSI−Iの分子量は
HUSI−Iとほゞ等しい。さらにHUSI−Iおよび
CUSI−Iは同様の阻害スペクトルを有する。オッテ
ルロニー免疫拡散試験においてHUSI−IおよびCU
SI−Iは抗HUSI−I抗体と免疫交差反応を示す
(5、6)。最後に、HUSI−IおよびCUSI−I
のアミノ酸分析は単に断片的に知られた限りほゞ等しい
(47)。
【0007】気管支分泌インヒビター(BSI)は気管
支分泌物から分離された(41、44、45、46)。
BSIの初めの25個のアミノ酸配列は(41)に不完
全に発表された。BSIは約10,000の分子量を有す
る。免疫試験において、BSIはウサギ抗HUSI−I
抗体と交差反応を示す(47)。BSIは酸耐性であ
り、プロティナーゼロイコザイト(leukozyte)エラスタ
ーゼ、カテプシンG、トリプシンおよびキモトリプシン
を阻害する。HUSI−I型インヒビターの生物学的活
性は実質的に知られているけれども、今までのところ、
これらのインヒビターはそれらが実質的に純粋な形態で
十分な量入手できなかったので治療目的に使用できなか
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、HU
SI−I型インヒビターの生物学的活性を有するタンパ
ク質を生物工学的方法により製造することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は哺乳動物のゲ
ノムから、殊にヒトのゲノムから誘導されるDNA配列
を提供することにより解決され、それは、好ましくは緊
縮条件下に図4および図5、および(または)図6およ
び図7記載のDNA配列にハイブリッド形成し、またH
USI−I型インヒビターの生物学的活性を有するタン
パク質をコードする。
【0010】本発明における「HUSI−I型インヒビ
ターの生物学的活性を有するタンパク質」という語はイ
ンヒビターHUSI−I、CUSI−IまたはBSIの
生物学的活性、すなわち、例えば天然タンパク質の免疫
特性および(または)天然タンパク質の特異的阻害性を
有する融合タンパク質および非融合タンパク質に関す
る。HUSI−I型インヒビターの生物学的活性を有す
る本発明のタンパク質の阻害活性は後に酵素キモトリプ
シンの抑制の測定により決定される。「緊縮条件下のハ
イブリッド形成」および「普通のハイブリッド形成条
件」という語に関しては(28)第387〜389頁お
よびボンナー(Bonner) ほか(28)が参照される。一
般にTm −15〜Tm −30、好ましくはTm −20〜
m −27が使用される。HUSI−I、CUSI−I
およびBSIのアミノ酸配列の単に一部を含む融合タン
パク質および非融合タンパク質は本発明においてHUS
I−I型インヒビターの生物学的活性を有するタンパク
質と称される。タンパク質のアミノ酸配列の部分領域は
また「ドメイン」と称される。
【0011】本発明の好ましい態様において、CUSI
−Iタンパク質の生物学的活性を有するタンパク質は、
図6および図7に示されるDNA配列によりコードされ
る。本発明のさらに好ましい態様において、DNA配列
によりコードされる。本明細書においては、PstIフラ
グメントの形態で pRH31および pRH34中に含ま
れる図4および図5および、図6および図7に示される
DNA配列についても言及する。
【0012】プラスミド pRH31および pRH34は
ドイッチェ・サムルング・フュア・ミクロオルガニスメ
ン〔Deutsche Sammlung fur Mikroorganismen (DSM) 〕
にそれぞれ寄託番号DSM3634およびDSM363
5で寄託された。プラスミドpRH31および pRH3
4またはそれらから誘導されたフラグメントおよび合成
オリゴヌクレオチドはHUSI−I型インヒビターの生
物学的活性を有するタンパク質、例えばHUSI−Iお
よびBSIをコードする他のDNA配列の同定および分
離に対するプローブとして適する。この結論は、今まで
のところ利用できるインヒビターHUSI−IおよびB
SIの一次構造データが不完全であるけれども大きい類
似を示すので専門家には可能である。これからDNAレ
ベルにおける高い配列同族関係が予想される。この高い
配列同族関係に基いて単に1つの遺伝子が3つのインヒ
ビターのすべてをコードすること、および個々のインヒ
ビターが組織特異性発現生成物であることを排除できな
い。
【0013】本明細書において、緊縮条件下の、前記D
NA配列の1つへのDNA配列ハイブリッド形成につい
ても言及する。該DNA配列は天然、半合成または合成
由来であり、それらは突然変異、ヌクレオチド置換、ヌ
クレオチド欠失、ヌクレオチド挿入またはヌクレオチド
領域の逆位による前記DNA配列の1つに関し、それら
はHUSI−I型インヒビターの生物学的活性を有する
タンパク質をコードする。
【0014】本明細書においては、さらに前記DNA配
列のクローニングおよび発現のためのベクターについて
も言及する。本発明において「ベクター」という語は例
えばプラスミド例えば pBR322、 pUC18、 pU
R290、 pWH701およびpSP6、あるいはウィ
ルスのゲノムおよびそのフラグメントまたは誘導体、例
えばλファージまたはファージM13のゲノムに関す
る。本発明の発現ベクター中に、前記DNA配列が表現
制御配列に適切に結合される。好ましい態様において遺
伝子の5′端における表現ベクターは次の配列:
【0015】
【化5】
【0016】を有するDNAフラグメントを含む。本発
明による表現制御配列(プロモーター系)として大腸菌
(E. coli) lacプロモーター、大腸菌trp プロモータ
ー、大腸菌リポタンパク質プロモーター、アルカリ性ホ
スファターゼプロモーター、λPL プロモーター、λP
R プロモーター、酵母表現制御配列または他の真核細胞
表現規制配列を用いることができる。本発明の殊に好ま
しいプラスミドはプラスミド pRH31(DSM363
4)および pRH34(DSM3635)である。他の
殊に好ましいプラスミドはプラスミド pRH31、 pR
H34および pRH1810(DSM3905)で構築
することができるプラスミド pRH24、 pRH21お
よび pBA17である。
【0017】さらに、前記ベクターで形質転換された好
ましい宿主生物としては種大腸菌(E. coli) の株、バ
シラス・サブチリス(Bacillus subtilis)または他の細
菌、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cere
visiae)、他の顕微鏡的小真菌、動物またはヒト細胞が
あげられる。本発明の主題はさらにHUSI−I型イン
ヒビターの生物学的活性を有するタンパク質である。本
発明のタンパク質はCUSI−Iタンパク質の生物学的
活性を示す。殊に好ましい態様において、CUSI−I
タンパク質の生物学的活性を有するタンパク質は図6お
よび図7に示されるアミノ酸配列を示す。他の殊に好ま
しい態様において、CUSI−Iタンパク質の生物学的
活性を有するタンパク質は次のアミノ酸配列:
【0018】Pro-Val-Asp-Thr-Pro-Asn-Pro-Thr-Arg-Ar
g-Lys-Pro-Gly-Lys-Cys-Pro-Val-Thr-Tyr-Gly-Gln-Cys-
Leu-Met-Leu-Asn-Pro-Pro-Asn-Phe-Cys-Glu-Met-Asp-Gl
y-Gln-Cys-Lys-Arg-Asp-Leu-Lys-Cys-Cys-Met-Gly-Met-
Cys-Gly-Lys-Ser-Cys-Val-Ser-Pro-Val-Lys-Ala-OH を有する。他の殊に好ましい態様においてCUSI−I
タンパク質の生物学的活性を有するタンパク質は次のア
ミノ酸配列:
【0019】Asp-Pro-Val-Asp-Tyr-Pro-Asn-Pro-Thr-Ar
g-Arg-Lys-Pro-Gly-Lys-Cys-Pro-Val-Thr-Tyr-Gly-Gln-
Cys-Leu-Met-Leu-Asn-Pro-Pro-Asn-Phe-Cys-Glu-Met-As
p-Gly-Glu-Cys-Lys-Arg-Asp-Leu-Lys-Cys-Cys-Met-Gly-
Met-Cys-Gly-Lys-Ser-Cys-Val-Ser-Pro-Val-Lys-Ala-OH を有する。本発明のタンパク質は、好ましくは実質上純
粋なタンパク質である。本発明はさらに、前記形質転換
した宿主生物の1つを普通の栄養培地中で培養し、場合
により遺伝子生成物の発現を誘発し、培養から、すなわ
ち培養細胞からおよび(または)普通培地から発現生成
物を分離し、場合により発現生成物をさらに制御酸加水
分解条件下に処理して部分加水分解し、ゲルクロマトグ
ラフィーにより水解物から所望の生物学的活性タンパク
質を分離することを含む前記タンパク質の製造方法に関
する。それらの用途により、得られたタンパク質を好ま
しくはクロマトグラフィー、例えばアフィニティークロ
マトグラフィーまたは高性能液体クロマトグラフィー
(HPLC)あるいはこれらの方法の組合せによりさら
に精製することができる。
【0020】本発明により製造されたタンパク質および
タンパク質フラグメントは、特に慢性気管支炎、慢性頚
部炎症の治療、並びに過剰の粘液分泌に関連する他の慢
性炎症過程およびそれから生ずる急性緊急状態の治療に
適する。それらはさらにショックの初期治療および、例
えば高フィブリン分解に基く術後出血の治療に適する。
相応して、HUSI−I型インヒビターの生物活性を有
するタンパク質有効量並びに普通の担体および(また
は)希釈剤および(または)アジュバントを含む製剤組
成物もまた本発明の主題である。上記有効量は、0.1mg
/kg/日〜20mg/kg/日である。治療にはHUSI−I型
インヒビターの生物学的活性を有するタンパク質は無菌
等張溶液の形態で、筋肉内、静脈内または皮下注射によ
り炎症領域に、場合により注入により投与することがで
きる。本発明において、スプレーの形態の製剤組成物ま
たは吸入製剤が好ましい。それらは活性成分の気管支の
管および肺の疾患部への直接適用により気道の疾患の治
療に殊に適する。
【0021】異質タンパク質を合成できる宿主生物を構
築するために多くの実験段階を行なうことが必要であ
る。最初に所望タンパク質の生合成に対する情報をもつ
遺伝子を同定して分離する。遺伝子の同定および分離に
は種々の方法がある。例えばCUSI−Iタンパク質の
生物学的活性を有するタンパク質をコードするDNA配
列の分離には、まずHUSI−Iタンパク質の部分タン
パク質配列データに基く合成オリゴヌクレオチドの2つ
の混合物を調製する。これらのオリゴヌクレオチドは6
個のアミノ酸をエンコード(encode) するDNA配列に
相補性である(図1 RH1およびRH2参照)。
【0022】CUSI−I、HUSI−I(48)およ
びBSI(41)の一次構造に関する不完全なデータを
基にして適当なオリゴヌクレオチド混合物を合成するこ
とができなかった。アミノ酸配列の公知データに対しト
リプシンフラグメント、ブロモシアノフラグメントまた
はNH2 末端の化学的に不均一な混合物を基にして得ら
れた(48)。そのように得られた部分配列はさらに本
発明により決定されたCUSI−Iタンパク質のアミノ
酸配列から30%以上偏位する。アミノ酸の配列中の既
に1つの簡単な不正確に決定されたアミノ酸がこのアミ
ノ酸配列から誘導されるオリゴヌクレオチドプローブの
作用を生じないことができることは十分に立証されてい
る。(48)中には例えばRH2の領域中のアミノ酸配
列がCys−Ser−Met−Gly−Met−Cysであると記載
されているが、しかしこの領域中の本発明により決定さ
れたアミノ酸配列はCys−Cys−Met−Gly−Met−C
ysである(図4参照)。
【0023】本発明によれば、 cDNAライブラリーは
合成オリゴヌクレオチドの前記混合物を用いてスクリー
ンされる。これらの cDNAライブラリーは出発物質と
してヒト頚部組織から mRNAで調製された。本発明に
よる cDNAライブラリー調製の出発物質として、また
ヒト肺の上部気道(死後10時間にとった剖検物質)の
組織からの mRNAを用いることができる(7)。供与
組織から分離された mRNAは常法で相補性DNA( c
DNA)分子の合成に使用され、それは最後にプラスミ
ド pBR322のPstI部位に挿入される。そのように
調製された cDNA分子で宿主生物、例えば大腸菌K1
2DH1、を形質転換し、常法でテトラサイクリンを含
む寒天平板上で培養する。CUSI−Iタンパク質の生
物学的活性を有するタンパク質をコードする cDNA配
列を有するプラスミドを含む形質転換宿主細菌のコロニ
ーはハイブリッド形成実験、いわゆるコロニーハイブリ
ッド法で同定される。
【0024】この実験には、レプリカニトロセルロース
フィルターを寒天平板上に成長する細菌コロニーから調
製する、サヤー(Thayer) (8)参照。レプリカニトロ
セルロースフィルターを次いでワリス(Wallace)(9)
に従い2つの前記オリゴヌクレオチド混合物でハイブリ
ッド形成する。陽性コロニーから、組換え体 cDNA含
有プラスミドを分離する。プラスミド中の cDNA挿入
の大きさが決定され、適当な大きさの挿入体を有するプ
ラスミドは cDNA挿入体のDNA配列の分析により一
層詳細に確認される。従って組換え体プラスミド pRH
31が分離される。
【0025】それはDSMに寄託番号DSM3634で
寄託されている。さらに頚部組織試料の mRNAからプ
ラスミド pRH31のDNA配列から誘導されたオリゴ
ヌクレオチドで調製した cDNAライブラリーをスクリ
ーニングし、ハイブリッド形成中のプローブとして作用
させることにより組換え体プラスミド pRH34を分離
する(図4、RH5参照)。組換え体プラスミド pRH
34の挿入体のDNA配列を決定すると、このプラスミ
ドがCUSI−Iタンパク質をコードする全領域を含む
ことを知ることができる。組換え体プラスミド pRH3
4はDSMに寄託番号DSM3635で寄託された。
【0026】プラスミド pRH31および pRH34中
に含まれる cDNA配列の援助で次に発現ベクターが構
築される。最初の組換え体プラスミド pRH24は中間
体として作用する組換え体プラスミド pRH1810か
ら調製される。組換え体発現プラスミド pRH24はC
USI−Iタンパク質の生物学的活性を有するタンパク
質をコードするプラスミド pRH34の領域、並びにシ
ャイン−ダルガルノ配列および翻訳由来をともに含む合
成DNAフラグメントを含む。組換え体発現ベクター p
RH24から誘導された発現生成物は図6及び図7に示
される全アミノ酸を含む。
【0027】さらに組換え体発現プラスミド pRH21
が調製される。このため、SauIIIAフラグメントがプ
ラスミド pRH31から切り出され、プラスミド pUR
290のBamHI制限部位中へ挿入される。そのように
構築された組換え体発現プラスミド pRH21から誘導
された発現生成物はN末端がβ−ガラクトシダーゼのア
ミノ酸配列からなり、59C−末端アミノ酸がCUSI
−Iタンパク質の最後の59アミノ酸に相当する融合タ
ンパク質である(図6及び図7参照)。58アミノ酸の
長さを有するポリペプチドを常法で、この発現生成物か
らアスパラギン酸−プロリン結合の酸加水分解により
(例えば10〜70%の酢酸またはギ酸、好ましくは約
30%酢酸または70%ギ酸で、約10〜30℃の範囲
内の温度、好ましくは室温で、20〜40時間処理する
ことにより)分離する。次いでゲルクロマトグラフィー
により精製する。この58アミノ酸の長さを有するポリ
ペプチドはCUSI−Iタンパク質の生物学的活性を有
する図6及び図7に記載されるタンパク質のC−末端ド
メインに相当する。
【0028】プラスミド pBA17は他の組換え体発現
プラスミドとして構築される。このためBamHI/Hin
f Iフラグメントがプラスミド pRH1810から切り
出され、末端を満たした後発現プラスミド pSP6に連
結される。発現プラスミドは連結のためにHind III 開
裂並びに次のムングビーン(Mungbean) ヌクレアーゼお
よびアルカリ性ホスファターゼによる処理により調製さ
れる。生じた組換え体発現プラスミド pBA17から得
られる発現生成物は59個のアミノ酸からなる。その配
列は図6及び図7中の59C−末端アミノ酸の1つに相
当する。発現生成物はCUSI−Iタンパク質の生物学
的活性を示す。
【0029】相当する形質転換した宿主生物による前記
タンパク質の発現は免疫沈殿10により、またはウエス
ターンプロット(Westerblot) 分析11、12により示
される。発現生成物の生物学的活性はプロティナーゼキ
モトリブシンの阻害により決定される。図面には次のよ
うに示される。
【0030】図1:HPLCにより精製し、トリプシン
によるタンパク質の酵素開裂により得られた天然CUS
I−Iタンパク質のフラグメントのアミノ酸配列。 合成オリゴヌクレオチドの2混合物が誘導された配列領
域はRH1およびRH2と称される。それらはアンダー
ラインされている。 図2:プラスミド pRH31の制限地図。 組換え体プラスミド pRH31が制限部位、P=Pst
I、E=EcoRI、B=BamHI、H=Hind III 、と
ともに示される。黒バーは cDNA挿入体を示し、円中
の矢はテトラセイクリン耐性遺伝子(tetr ) および中断
アンピシリン耐性遺伝子(amps ) を示す。
【0031】図3:プラスミド pRH31の cDNA挿
入の配列化方策の図式。 黒バーはプラスミド pRH31の500bp−PstIフラ
グメントを示し、黒矢はそれぞれの場合において配列反
応に相当する。白色非充填矢はCUSI−Iをコードす
る cDNA挿入体上の領域を示す。 図4及び図5:プラスミド pRH31のCUSI−I−
cDNAフラグメントのヌクレオチド配列。
【0032】二重鎖DNA配列が示される。CUSI−
I配列の読取り枠は cDNA挿入体の5′(G:C)ホ
モポリマー尾の直後に始まる。読取り枠は3文字記号で
示される90個のアミノ酸をエンコードする。さらに停
止コドンTGAの後に178個の塩基が示される。 図6及び図7:プラスミド pRH34のCUSI−I−
cDNAフラグメントのヌクレオチド配列。 二重鎖DNA配列が示される。DNA配列から誘導され
たアミノ酸が3文字記号で示される。位置59〜133
のヌクレオチドはCUSI−Iタンパク質のシグナルペ
プチドをエンコードする。
【0033】図8: pRH1807(プラスミド pRH
34のCUSI−I cDNAフラグメントを含む)のP
stI挿入の配列化方策。 各矢は配列実験を示す。 H=Hind III 、P=PstI、B=BamHI。 図9:調節可能プロモーターλPL の3′端にCUSI
−I遺伝子をもつ発現ベクター pRH24の構築図式。
【0034】ampr :アンピシリン耐性遺伝子 N−CUSI−I:CUSI−I−N末端をコードする
DNAフラグメント C−CUSI−I:CUSI−I−C末端をコードする
DNAフラグメント OL L :バクテリオファージλの左オペレーターおよ
びプロモーター領域 SD :シャインーダルガルノ配列またはリボソーム
結合部位 制限エンドヌクレアーゼの略号: B=BamHI、E=EcoRI、H=Hind III 、Hae=
HaeIII 、 P=PstI、Sph=SphI。
【0035】図10:プラスミド pRH34の制限地
図。 組換え体プラスミド pRH34が制限部位、P=Pst
I、E=EcoRI、B=BamHI、H=Hind III 、H
ae=HaeIII とともに示されている。黒バーは cDNA
挿入の位置を示し、円内の矢はテトラサイクリン耐性遺
伝子(tetr ) および破壊アンビシリン耐性遺伝子(am
ps ) の位置を示す。 図11:アミノ酸配列分析が生ずる興味ある観点。 配列の2つのシフトを無視すると分子中に存在する全シ
スティン残基が、タンパク質を2つに分け、それらを相
互の上に記したときに重ねることができる(アミノ酸1
〜54と55〜107)。
【0036】さらに、隣接アミノ酸がシスティン残基に
関してしばしば保存されることが認められる。この観察
に対して2つの異なる説明が存在する: (i) CUSIが2つのほぼ等しくたたまれたインヒ
ビター活性セグメント、すなわちトリプシンに対するも
のとロイコザイトエラスターゼまたはキモトリプシンに
対するもの、を含むことができる。 (ii) タンパク質はおそらく存在するドメインからの遺
伝子コードのレベル上で形成され、従って両ドメインが
互いに無関係に生じた。
【0037】図12:β−ガラクトシダーゼ融合タンパ
ク質として部分CUSI−I配列の発現に対するクロー
ニング方策。 黒バーは部分CUSI−I配列を、非充填バーはβ−ガ
ラクトシダーゼ遺伝子(lacZ)を表わし、円内の矢はテ
トラサイクリル耐性遺伝子(tetr ) またはアンビシリン
耐性遺伝子(ampr ) を示す。 P=PstI、S=Sau3A、E=EcoRI、H=HindI
II、 B=BamHI、p=lac プロモーター、o=lac オ
ペレーター。
【0038】図13:C−末端CUSI−Iドメイン
(=CUSI−I第2ドメイン)の発現のための発現ベ
クター pBA17の構築図式。 Ampr =アンピシリン耐性遺伝子 Ptac =tac プロモーター Tets =不活性テトラサイクリン耐性残基遺伝子 rrnBT1T2=リポソームRNA遺伝子の転写ターミネータ
ーシグナル
【0039】用いた次の略号は次の意味を有する: A578 578nmにおける吸収 DTT ジチオトレイトール Bis N,N,N′,N′−メチレンビスアクリル
アミド bp、 塩基対 D ドルトン DE(DEAE) ジエチルアミノエチル ds cDNA 二重鎖 cDNA dNTP デオキシヌクレオシド−5′−三リン酸 EDTA エチレンジアミン四酢酸 IgG 免疫グロブリン
【0040】IPTG イソプロピル−β−D−チ
オガラクトピラノシド32 P 相対質量32のリンの同位体 RPM 回転毎分32 S 相対質量35の硫黄同位体 SDS ドデシル硫黄ナトリウム ss cDNA 一重鎖 cDNA TPEG p−アミノフェニル−I−チオ−β−D
−ガラクトピラノシド
【0041】Tris トリスヒドロキシメチルア
ミノメタン U 酵素活性の単位 サルコシン N−ラウリルサルコシン α−(32P)−dCTP αリン酸残基中に同位体32Pを
有するデオキシシチジル−5′−三リン酸 LB培地 10g/l 酵素消化カゼイン〔シグマ
(Sigma)〕、5g/l酵母エキス(シグマ)、8g/l
NaCl、pH7.5 に調整。
【0042】実施例において、下記の方法および示した
物質が使用される。物質および方法はさらにマニアティ
ス(T. Maniatis)ほか28に記載されている。 (i)酵素 制限エンドヌクレアーゼ〔ベテスダ・リサーチ・ラボラ
トリー(Bethesda Research Laboratory)(BRL)〕お
よびT4−DNAリガーゼ〔ベーリンガー・マンハイム
(Boehringer Mannheim)〕並びに仔ウシ腸アルカリ性ホ
スファターゼ(ベーリンガー・マンハイム)、T4−ポ
リヌクレオチドキナーゼ(ベーリンガー・マンハイム)
およびムングビーンヌクレアーゼ〔ファルマシア(Phar
macia)〕は商業的に入手でき、製造者の指図書に従って
使用される。末端デオキシヌクレオチジルトランスフェ
ラーゼ(BRL)はセクション(vii)記載のように使用
される。大腸菌DNAポリメラーゼ(BRL)、リポヌ
クレアーゼH(BRL)並びにAMV逆転写酵素〔ライ
フ・サイエンス(Life Science) は(13)に従って使
用される。大腸菌ポリメラーゼI(クレノウフラグメン
ト)(ベーリンガー・マンハイム)は(14)記載のよ
うに使用される。
【0043】(ii)微生物 グラム陰性およびグラム陽性株、例えば大腸菌またはバ
シラス・サブチリス(Bacillus subtillis) の株はとも
にCUSI−Iの生物学的活性を有するタンパク質の発
現のための微生物として使用できる。CUSI−Iの生
物学的活性を有するタンパク質に対する構造遺伝子を含
む適当なベクターとともに真核生物例えばサッカロミセ
ス・セレビシェ(Saccharomyces cerivisiae) あるいは
哺乳動物細胞に対する通常の発現系も同様に使用でき
る。
【0044】本発明によれば大腸菌株K12MC106
1λ15(DSMに寄託番号DSM3631で寄託)が
完全天然CUSI−Iタンパク質の直接発現に使用され
る。その遺伝子型は次のように規定することができる:
ara D139、△(ara 、leu)7697、△lac X74、
galU- 、 galK- 、 hsr- 、 hsm+ 、 strA。本発明
によれば大腸菌株K12JM101〔アメリカン・タイ
プ・カルチャー・コレクション(American Type Culture
Collection)(ATCC)に寄託番号ATCC3387
6で寄託〕がβ−ガラクトシダーゼとCUSI−Iタン
パク質のC−末端ドメインとの間の融合タンパク質の発
現に使用される。その遺伝子型は次のように規定するこ
とができる:△(lac pro)、 thi、 Str A、Sup E、end
A、sbcB、hsd R- 、F′tra 、D36、 proAB、 lac
Ig、Z△M15。
【0045】合成 cDNAの挿入後(実施例1(c) 参
照)に得られた組換え体プラスミドの分離には大腸菌K
12DH1(ATCCに寄託番号ATCC33849で
寄託)が使用される(17)。その遺伝子型は次のとお
り規定することができる:F-、rec A1、end A1、g
yr A96、thi −1、hsd R17(rK - 、 m
+ )、sup E44、rel A1。プラスミドおよびλフ
ァージのプロモーターPL を含む新に構築された組換え
体プラスミドを分離するために、大腸菌K12野性型W
6菌を初めに形質転換する。これらの宿主細菌中でλP
L プロモーターは絶えず温度耐性λリプレッサーにより
ブロックされる。大腸菌K12野性型W6はDSMに寄
託番号DSM3632で寄託される。
【0046】(iii) ベクター 大腸菌の形質転換には、次の公知プラスミドが使用され
る。それらの若干は市販されている。 pBR322〔ATCC31344、(23)、ファル
マシア(Pharmacia 、Freiburg) 〕 pUC18〔DSMに寄託番号DSM3424で寄託、
(24)、ファルマシア(Pharmacia 、 Freiburg) pUR290〔DSM3417、(25)〕 pWH701〔DSM3633、(26)〕 大腸菌K12JMB9中の pRK248 cIts〔ATC
C33766、(27)、(49)〕 pSP6(DSM3904)、および pRH1810
(DSM3905)。
【0047】当業者はまた当業者に知られた宿主生物と
の関連で本発明に使用できる他の適当なベクターに明る
い。 (iv) ゲル電気泳動 DNAの長さにより、アガロースまたはポリアクリルア
ミドゲルがDNAフラグメントの分離に使用される。8
00bp以上のDNAフラグメントはTAE緩衝液(40
mM−Tris−酢酸塩、 pH 8.3、2mM−EDTA)中の
1〜1.2%アガロースゲルで、800bp以下のDNAフ
ラグメントはTBE緩衝液(60mM−Tris−塩基、60
mMホウ酸、1mMEDTA、pH 8.3)中の5%ポリアクリ
ルアミドゲル〔アクリルアミド/ビスアクリルアミド
(19:1)〕で分離される。 cDNAの分離のための
変性アガロースゲル電気泳動は例えばマクドネル(McDo
nnell)ほか(19)による1.2%アルカリ性アガロース
ゲル中で行なわれる。
【0048】mRNAの電気泳動分離は1.4%アガロー
スゲルおよび15mM水酸化メチル水銀で行なわれる。試
料は電気泳動にかけ、ベイレイ(Bailey) ほか(20)
の方法により変性することができる。SDS−ポリアク
リルアミドゲル中のタンパク質の分離にはレムリ(Laem
mli)(21)の方法が使用される。
【0049】(v)ゲル溶離法 1,000bp以下のDNAフラグメントの調製分離は5%
ポリアクリルアミドゲル中で行なわれる。フラグメント
の溶離はマクサム・アンド・ギルバート(22)に従っ
て行なわれる。そのように分離されたフラグメントをそ
れぞれサブクローニングおよび配列分析に用いた。
【0050】(vi) RNAの分離 ヒト組織からの全RNAはマニアチス(Maniatis) ほか
(28)の方法により分離される。全RNAの抽出の次
にCsCl−勾配遠心分離し、DNAを分離する(29)。
このため5.7M−CaCl 3ml、100mM−EDTAを1
6mlベックマン(Beckman)−SW27遠心分離管に入
れ、RNA溶液(1%N−ラウリルサルコシン中3〜4
mg核酸、5mM−Tris−HCl 、pH 7.5 、1mMEDTA、
4g/4mlCsCl )4mlで覆い、ベックマンSW−27
ローター中で15℃で17,000rpm で17時間遠心分
離にかける。
【0051】RNA沈降物をTE緩衝液(10 mM −Tris
−HCl 、pH 8.0、1mM−EDTA)中に再懸濁し、エタ
ノールで沈殿させ、最後にアビブほか(Aviv and Lede
r) (30)に従いオリゴ(dT) セルロース(タイプ
9、ファルマシア)よるポリ(A + ) mRNAの強化の
ためにクロマトグラフィーにかける。 mRNAを溶離液
からエタノールで沈殿させ70%エタノール中に−70
℃で保持する。 mRNA分離物の生存力はウサギ網状赤
血球リゼイト中の試験管内翻訳により(セクション(xv
i)参照)、または変性ゲル電気泳動により調べることが
できる。そのように分離された mRNAは次いで cDN
A合成およびノザンブロット(Northern blot)分析に使
用される。
【0052】(vii) cDNA合成 相補性一重鎖または二重鎖DNAはガブラー(Gubler)
ほか(13)に従って合成される。合成収率はα−〔32
P〕− dCTPの挿入によりスクリーニングし、生じた
cDNA分子の長さは1.2%アルカリ性アガロースおよ
び放射性標識標準DNA分子により決定される。 cDN
Aの3′末端のオリゴ(dC) ホモポリマーによるテーリ
ングは次の条件下に全量40μl で行なわれる:100
mM−K−カコジレート、pH 7.2、10mM−CoCl2 、1mM
−DTT、500μM dCTP、1〜2mg/ml cDN
A、600U/ml末端デオキシヌクレオチジルトランス
フェラーゼ。反応混合物を20℃で50分間インキュベ
ートし、反応をEDTAの添加(最終濃度20mM)によ
り停止させる。
【0053】0.3M酢酸ナトリウム溶液からエタノール
で沈殿させた後、沈殿した cDNAをTE緩衝液(10
mM−Tris−HCl 、pH8.0 、1mM−EDTA)中に懸濁さ
せ、PstI−開裂3′−オリゴ(dG)テールプラスミ
ド pBR322でハイブリッド形成する(100mM−Na
Cl、10mM−Tris−HCl 、pH 7.8、0.1mM−EDTA、
0.1〜0.3ng/μl cDNA、1.2ng/μl プラスミド
DNA)。ハイブリッド形成にはこの混合物を次いで6
5℃で5分間、56℃で45分間、43℃で45分間お
よび室温で15分間インキュベートする。次いでそれを
形質転換に直接使用する(セクション(ix)参照)。
【0054】(viii) ノザンブロット分析 RNAを変性ゲル電気泳動にかけ、トーマス(Thomas)
(31)に従いニトロセルロースフィルターに移す。前
ハイブリッド形成および5′−標識オリゴヌクレオチド
とのハイブリッド形成は(9)記載のように行なうこと
ができる(セクション(xi) 参照)。非特異的に結合し
たオリゴヌクレオチドはハイブリッド形成後ニトロセル
ロースフィルターの洗浄により、例えばフィルターを室
温で15分間、SSC緩衝液(900mM−NaCl、90mM
クエン酸ナトリウム、pH 7.0) 中の融点の2℃下で3分
間洗浄することにより除去することができる。融点はサ
グス(Suggs)ほか(32)に従って算出される。
【0055】(ix) 大腸菌の形質転換およびプラスミド
の分離 ドウノボ合成した cDNAを含む組換え体プラスミド
(実施例1(c) 参照)による形質転換のため大腸菌K1
2DH1のコンピテント細胞をハナハン(Hanahan)(1
7)に従って調製する。大腸菌K12種JM101、W
6およびMc1061の細胞をマンデルほか(Mandel a
nd Higa)(33)に従い形質転換する。プラスミドDN
Aは(34)記載の方法に従い1リットル培養から調製
される。プラスミドの迅速分析はホルメス(Holmes) ほ
か(35)に従って行なわれる。
【0056】(x)オリゴヌクレオチド合成 オリゴヌクレオチドはホスホアミダイト(phosphoamidi
te) 法(36)により合成される。オリゴヌクレオチド
は、例えばシャンドン・ハイパーシル(Shandon-Hypers
il) ODS(登録商標)(粒径5μm 、カラムサイズ4.6
×250mm)上の逆相クロマトグラフィーにより精製す
る。トリチル基を80%酢酸で除去した後、生成物を再
び上記カラム物質上でクロマトグラフィーにかけ、5′
端に標識した後20%ポリアクリルアミド中で分析する
(セクション(xi) 参照)。
【0057】この方法により2つのオリゴヌクレオチド
混合物、すなわちRH1およびRH2が合成される。こ
れらのオリゴヌクレオチド混合物はともにプローブとし
て使用される。2混合物中のオリゴヌクレオチド分子の
配列はHUSI−Iタンパク質のトリプシンフラグメン
トの適当なアミノ酸配列から誘導される(図1参照)。
これらのフラグメントのアミノ酸配列はマチレイト(W.
Machleidt) (50)に従って決定された。単に若干の
トリプシンフラグメントおよび若干のブロモシアノフラ
グメントの分析により公知HUSI−I配列を補正する
ことにより、本発明のオリゴヌクレオチド混合物に到達
することが可能になった。
【0058】オリゴヌクレオチド混合物はいわゆる「混
合プローブ」、すなわち遺伝子コードの退化に基く規定
された位置中で異なるオリゴヌクレオチドの混合物であ
る(9)。通常の「混合プローブ」の不利益はHPLC
によるオリゴヌクレオチドの高精製により、並びにその
定量的32Pリン酸化により補うことができた。オリゴヌ
クレオチド混合物RH1はCUSI−Iタンパク質のト
リプシンフラグメントT2のアミノ酸配列に相当する
(図1参照)。従って、オリゴヌクレオチド混合物は各
17塩基の長さを有する16種の異なるオリゴヌクレオ
チドを含む。配列は次のとおりである。
【0059】
【化6】
【0060】オリゴヌクレオチド混合物RH2はHUS
I−Iタンパク質のトリプシンフラグメントT3のアミ
ノ酸配列に相当する(図1参照)。従って、各17塩基
の長さを有する32種の異なるオリゴヌクレオチドが合
成される。それらは次の配列を有する:
【0061】
【化7】
【0062】(xi) DNAの放射性標識化 化学合成オリゴヌクレオチドおよび二重鎖脱リン酸化D
NAフラグメントのリン酸化は酵素T4−ポリヌクレオ
チド−キナーゼで20〜50μl 反応体積〔50mM−Tr
is−HCl 、 pH9.5、20mM−MgCl2 、1mM−EDT
A、10〜20pmol 5′−OH端基質、8μl γ−〔
32P〕−ATP(〜8,000 Ci/mmol)、0.2U/μl
T4−ポリヌクレオチドキナーゼ〕中で行われ、次に非
転化γ−〔 32P〕−ATPが調製用ゲル電気泳動、次に
ゲル溶離およびDE52(ジアミノジエチルセルロー
ス)〔ワットマン (Whatman)〕上のイオン交換クロマト
グラフィーにより分離される。DNA制限フラグメント
の5′−突出端をフォルケルト(Volkert)ほか(14)
に従って相補性α−〔32P〕−デオキシリボヌクレオシ
ド三リン酸の存在下に大腸菌DNAポリメラーゼIのク
レノウフラグメントで満たすことができる。組込まれな
いα−〔32P〕−dNTP3 はセファデックス(Sephad
ex)G−50上のゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーにより分離され、溶離画分を減圧下に濃縮する。
【0063】(xii) DNA配列分析 DNA分子の配列はマクサム・アンド・ギルバート(Max
am and Gilbert)(22)に従って決定される。 (xiii)β−ガラクトシダーゼ融合タンパク質の精製 CUSI−I−β−ガラクトシダーゼ融合タンパク質は
ウルマン (Ulmann)(37)に従ってアフィティークロ
マトグラフィーにより精製される。 (xiv) タンパク質のニトロセルロースフィルターへの移
動 SDS−ポリアクリルアミドゲル中で分離されたタンパ
ク質はトウビン(Towbin) ほか(12)に従いニトロセ
ルロースフィルターに移される。
【0064】(xv)CUSI−I阻害試験 CUSI−Iの生物学的活性を有するタンパク質の活性
はトリプシン(38 )およびキモトリプシン(39)の
阻害の測定により示される。 (xvi) mRNAの無細胞翻訳 網状赤血球リゼイト中のmRAの無細胞翻訳はペルハム
(Pelham)ほか(40)に従って、放射性標識アミノ酸
として1200Ci/mmolの比活性を有する35S−メチオ
ニンを用いて行われる。
【0065】
【実施例】実施例は発明の例示である。 参考例1 部分CUSI−Iタンパク質−特異性cDNAクローン
のクローニングおよび同定
【0066】(a)mRNAの分離および確認 全RNAまたはmRNAをヒト頸部組織(生検物質)か
らセクション (vi) 記載のように分離する。約1.6〜2.
2mgの全RNAが14〜17gの頸部組織から得られ
る。オリゴ(dT)−セルロース(タイプ9、ファルマ
シア)でアフィニティークロマトグラフィーによりポリ
(A+ )−mRNAを強化後、20〜25μg mRNA
/mg全RNAが得られる。これは約2.0〜2.5%mRN
Aの収率に相当する。変性アガロースゲル中のゲル電気
泳動分析によりRNAが分離中に分解しないことが示さ
れる。相当する結果はまたウサギ網状赤血球リゼイト中
の全およびポリ(A+ )−mRNAの試験管内翻訳から
得られる。
【0067】(b)CUSI−Iタンパク質−特異配列
の検出のための合成オリゴヌクレオチドによる分離した
mRNAのノザンブロット分析 ノザンブロット分析は頸部mRNA分離物中の特異mR
NA配列の確認のために行われる。アミノ酸Phe−Cys
−Glu−Met−Asp−GlyをコードするmRNAと相補
性であるオリゴヌクレオチド混合物RH1(図1参照)
はハイブリッド形成プローブとして作用する。
【0068】ハイブリッド形成中に得られたニトロセル
ロースフィルターにX線フィルム(「コダック (Kodak)
−X−o−mat −AR」〕にさらすことにより特異性シ
グナルが検出される。オリゴヌクレオチド混合物RH2
で陽性シグナルが認められなかったけれども、混合物の
オリゴヌクレオチド配列の1つは後に(配列化後)右配
列であると示された。ハイブリッド形成mRNA種の分
子の大きさをDNA標準分子と変性ゲル中で比較すると
ハイブリッド形成mRNAの長さが約650〜800塩
基であることが認められる。
【0069】(c)プラスミドpBR322によるcD
NAライブラリーの調製 4〜6μg のポリ(A+ )−mRNAをcDNA合成の
出発物質として用いる。一重鎖cDNAは約280ng
(約7%)である。合成一重鎖cDNA分子は約400
〜2,500ヌクレオチドの大きさを有する。280ng
のSScDNAから、約270ng の二重鎖cDNAが
第2鎖を合成するときに得られる。従って、二重鎖合成
の収率は約50%である。cDNA分子の3’端がホモ
ポリマー(dC)領域でテーリングされる。得られたc
DNA分子はハイブリッド形成反応中に、PstI開裂さ
れ3’端にホモポリマー(dG)領域でテーリングされ
たプラスミドpBR322の分子に付加する。
【0070】付加生成物は大腸菌K12DH1の形質転
換に使用される。次いで形質転換細胞をテトラサイクリ
ン耐性およびアンピシリン感受性について選択する。用
いた毎ng cDNA当り120形質転換細胞(12,00
0形質転換細胞/100ngds cDNA)が得られ
る。テトラサイクリン耐性およびアンピシリン感受性形
質転換細胞またはコロニーの割合は約80%である。こ
れらの形質転換細胞は貯蔵培養(培地:LB培地、10
g/リットル酵素消化カゼイン(シグマ)、8g/リッ
トルNaCl、 pH7.5、5g/リットル酵母エキス(シグ
マ)、20μg /mlテトラサイクリン、20%グリセリ
ン)としてミクロタイタープレート(98ウエル/プレ
ート)中で培養し、−20℃で保つ。
【0071】(d)CUSI−Iタンパク質特異性cD
NAによる組換え体プラスミドの同定 上記のように得られた6,000形質転換細胞の分析のた
め、コロニーハイブリッド形成がオリゴヌクレオチド混
合物RH1で行なわれる。オリゴヌクレオチド混合物の
活性は0.8μCi/pmolの比活性でハイブリッド形成体積
中約1×106cpm である。X線フィルムをハイブリッ
ド形成中に得られたフィルターの各−70℃で、2補強
スクリーンの存在下に12時間さらす。陽性シグナルが
検出される。
【0072】相当する形質転換細胞の貯蔵培養から出発
し、pRH31と称される組換え体プラスミドが0.5リ
ットル培養〔LB培地、10g/リットル酵素消化カゼ
イン(シグマ)、10g/リットルNaCl、5g/リット
ル酵母エキス(シグマ)、 pH7.5、20μg /mlテト
ラサイクリン)から精製される。制限エンドヌクレアー
ゼPstI、EcoR1,BamHI並びにHind III の使用
により組換え体プラスミドpRH31の制限地図が得ら
れる(図2参照)。cDNA挿入体は500bpの長さを
有する( 図2参照)。プラスミドpRH31はDSMに
寄託番号3634で寄託された。
【0073】(e)pRH31のcDNA挿入体の配列
分析 マクサム・アンド・ギルバート(22)に従う配列化の
ためにプラスミドpRH31からのPstIフラグメント
(500bp)をプラスミドpUC18中へ再クローンす
る。このためpRH31のDNA10μg を制限エンド
ヌクレアーゼPstI30Uで開裂し、アガロースゲル上
で調製的に分離し、得られた500bpフラグメントをゲ
ルから溶離する。さらにプラスミドpUC18のDNA
10μgを制限エンドヌクレアーゼPstIで開裂し、脱
リン酸し、フェノールおよびジエチルエーテルで抽出
し、最後に0.3mol 酢酸ナトリウム溶液からエタノール
で沈殿させる。
【0074】次のT4−DNAリガーゼ反応には0.2pm
olのプラスミドDNAおよび0.4pmolのPstIフラグメ
ントを用いる。得られた組換え体DNA分子を大腸菌K
12JM101の形質転換に用いる。アンピシリンを含
むLB平板(10g/リットルカゼイン、8g/リット
ルNaCl、5g酵母エキス、100μg /mlアンピシリ
ン)上で選択を行なう。アンピシリン耐性形質転換細胞
中に含まれる組換え体プラスミドはプラスミド迅速分析
により確認される。pRH31のPstIフラグメントを
反対配向で含む組換え体プラスミドpRH181および
pRH182が得られる。
【0075】図3に示される配列化方策はこれらのプラ
スミドの構築から生じ、それは単に容易なDNA配列化
のための補助構築として作用する。配列化(22)によ
り決定されたプラスミドpRH31の500bp PstI
フラグメントのヌクレオチド配列が図4及び図5に示さ
れる。配列は20(dG)−残基で5’−端で出発す
る。その後に273bpにわたって延びる読取り枠が続く
(図4及び図5、位置25〜297参照)。この読取り
枠は90個のアミノ酸をコードし、停止コドンTGAで
終る(図4及び図5参照)。ヌクレオチド配列から、オ
リゴヌクレオチド混合物RH1のオリゴヌクレオチドが
ヌクレオチド配列の位置208〜224と相補性である
こと、およびオリゴヌクレオチド混合物RH2のオリゴ
ヌクレオチドがヌクレオチド配列の位置247〜263
と相補性であることを知見できる。停止コドンTGAに
はさらに178bpが続く。ヌクレオチド配列の分析はC
USI−Iタンパク質のN末端セグメントをコードする
領域がヌクレオチド配列中に含まれないことを示す。
【0076】参考例2 全CUSI−Iタンパク質をコードするcDNAフラグ
メントによる組換え体プラスミドの分離 (a)オリゴヌクレオチドRH5の合成 CUSI−Iタンパク質をコードする全領域を含むcD
NAフラグメントを分離するためにオリゴヌクレオチド
RH5をホスファミダイト法(36)に従って合成す
る。オリゴヌクレオチドRH5は20塩基の長さを有す
る。それは図4及び図5に示されるコーディングDNA
鎖の位置31〜50と相補性であり、次の配列を有す
る:
【0077】 5’C A C T C A G G T T T C T T G T A T C T 3' オリゴヌクレオチドRH5を放射性標識し、cDNAフ
ラグメントがその5’端に少なくともプラスミドpRH
31の5’−末端領域を含む組換え体プラスミドを含む
形質転換細胞を新cDNAライブラリー中で同定するた
めにプローブとして使用される。
【0078】(b)CUSI−Iタンパク質の全コーテ
ィング領域による組換え体プラスミドを含む新cDNA
遺伝子ライブラリーの調製 プラスミドpBR322を用いる大腸菌中の新cDNA
ライブラリーを調製するためCUSI−Iタンパク質を
コードするmRNAを分離する。このためヒト頸部組織
からの全RNA250μg を、その大きさにより15 m
M水酸化メチル水銀を含む変性1.4%「低融点(LM
P)」アガロース中で電気泳動的に分離する(セクショ
ン(iv)参照) 。約700〜850塩基の長さを有するm
RNA約10μg がこのゲルから抽出により分離され
る。このmRNA4μg をcDNA合成に用い(セクシ
ョン (vii)参照) 、大腸菌K12DH1中へ導入する
(セクション(ix)参照) 。
【0079】53ng 二重鎖cDNAを有する4,300
形質転換細胞が得られる。形質転換細胞は5’標識オリ
ゴヌクレオチドRH5とのコロニーハイブリッド形成に
より分析される(参施例2(a)参照)。ハイブリッド
形成溶液中のオリゴヌクレオチドの活性は0.72μCi/
pmolの比活性で2×105 cpm /mlである。12形質転
換細胞が分離され、その組換え体プラスミドはオリゴヌ
クレオチドRH5とハイブリッド形成する。形質転換細
胞の貯蔵培養のアリコートで組換え体プラスミドを調製
し、PstI、BamHIおよびHind III による制限開裂
により地図が作られる。これらのプラスミドの11個が
プラスミドpRH31とほぼ同様の制限パターンを有
し、すなわちそれらは各380bpの1つのBamHI/P
stIフラグメントおよび約125bpの1フラグメント、
並びに約290bpの1つのHind III /PstIフラグメ
ントおよび約200bpの1フラグメントを含む。
【0080】PstIフラグメントの長さはそれぞれの場
合に約500bpである。1つのプラスミドのみが異なる
制限地図を示し、すなわちそれは285bpの1つのBam
HI/PstIフラグメントおよび約275bpの1フラグ
メント、並びに約450bpの1つのHind III /PstI
フラグメントおよび約105bpの1フラグメントを含
む。偏位組換え体プラスミドの挿入体の長さは約550
bpである。この組換え体プラスミドはpRH34と称さ
れる。その制限地図は図10に示される。プラスミドp
RH34はDSMに寄託番号DSM3635で寄託され
た。
【0081】(c)組換え体プラスミドpRH34の挿
入体のヌクレオチド配列 pRH34からのPstI−cDNAフラグメントおよび
pRH34からの両BamHI/PstIフラグメントはD
NAをPstIまたはPstIとBamHIで開裂し、アルカ
リ性ホスファターゼで処理した後プラスミドpUC18
のDNA中でサブクローンする。そのように構築したD
NA配列分析のための補助構築物である組換え体プラス
ミドはpRH1807(PstIフラグメント)、pRH
1808(N−末端BamHI/PstIフラグメント)お
よびpRH1809(C−末端BamHI/PstIフラグ
メント)と称される。
【0082】サブクローンしたDNAフラグメントの配
列はマクサム・アンド・ギルバート(22)に従って分
析する。組換え体プラスミドの配列化方策は図8から知
ることができる。pRH34からのcDNAフラグメン
トのヌクレオチド配列は図6及び図7に示される。それ
は位置25〜308のpRH31のcDNA挿入体の配
列に等しい(図4及び図5参照)。しかし、pRH34
のcDNA挿入体は5’−端で184bp長い。これらの
143bpはmRNAと相補性の配列に相当し、41bpは
PstI制限部位を含むdCTPによるcDNAのホモポ
リマーテーリングに由来する。 アミノ酸
【0083】
【化8】
【0084】はHUSI−1のインヒビターのN−末端
と同定された。アミノ酸コドンは分離されたDNA配列
の5’−末端ヌクレオチドから推論すると読取り枠のこ
の部分中に停止コドンが認められない。従って、読取り
枠中に出現するATGは開始に関与し、CUSI−Iタ
ンパク質の出発をコードする。さらに、分泌タンパク質
のシグナルペプチド構造は稀に25個のアミノ酸より長
い。シグナルペプチド間の制限部位および相当する天然
タンパク質は最もしばしばアミノ酸アラニン、セリンお
よびグリシンの後に認められ、従って、配列GlySer
が全く普通である。頸部分泌物からのヒトCUSI−I
タンパク質の一次構造は従って104個のアミノ酸から
なる。決定されたヌクレオチド配列によりエンコードさ
れるアミノ酸配列は、本発明以前に単に不完全に知られ
た気管支抗ロイコプロテアーゼのN−末端アミノ酸配列
(41)に実質的に等しい。
【0085】実施例1大腸菌中のCUSI−Iタンパク質の発現 (a)調節可能λPl プロモーターの下流に全CUSI
−IcDNAを含む発現プラスミドの構築 開始するために、RH6およびRH7と称される2つの
合成オリゴヌクレオチドを合成する。それらは互いに相
補性であり、最適リポソーム結合部位(42)に対する
配列、SalIおよびEcoR1制限部位並びに位置1〜位
置14のCUSI−Iのコーディング領域のヌクレオチ
ド配列をもつ。
【0086】両オリゴヌクレオチドを酵素T4−ポリヌ
クレオチド−キナーゼで5’−末端をリン酸化し、12
%のポリアクリルアミドゲル中で調製的に電気泳動的に
分離し、ゲルから溶離し、DE52でクロマトグラフィ
ーにかける。次のセファデックス(Sephadex)G−50
上のゲルパーミエーションクロマトグラフィー後、各オ
リゴヌクレオチド10pmolを混合し、90℃で変性し、
室温で徐冷することにより相互にハイブリッド形成させ
る。この方法で次の二重鎖DNAフラグメントが得られ
る:
【0087】
【化9】
【0088】第2分離成分はプラスミドpRH34の2
10bp(Hae III/BamHI)フラグメントであり、そ
れはさらにN−末端領域をコードする。このため、プラ
スミドpRH34、10μg を制限エンドヌクレアーゼ
Hae IIIおよびBamHIで開裂し、5%ポリアミドゲル
中で電気泳動的に分離する。210bpフラグメントを次
いでポリアクリルアミドゲルから溶離する。プラスミド
pRH1807(図8)は第3成分として、従ってベク
ターとして作用する(図9)。このため、このプラスミ
ド10μg を制限酵素EcoR1およびBamHIで開裂す
る。ベクターフラグメントをアルカリ性ホスファターゼ
で処理し、次いでフェノールで抽出し、エタノールで沈
殿させる。
【0089】3成分を連結するため(図9)、合成オリ
ゴヌクレオチド1pmolを互いにハイブリッド形成させ、
N−末端Hae III−BamHIフラグメント0.2pmolおよ
びベクターDNA0.03pmolと混合し30μl の反応体
積で5UT4−DNAリガーゼで互いに連結させる。大
腸菌K12株JM101を形質転換に使用する。得られ
た形質転換細胞のプラスミドを放射性標識オリゴヌクレ
オチドRH6でハイブリッド形成することによりスクリ
ーニングする。さらにSalI、EcoR1およびBamHI
に対する制限部位を調べ、相当するフラグメントの長さ
を決定する。正しい新に構築されたプラスミドはpRH
1810(DSM3905)と称される(図9)。
【0090】発現プラスミドを構築するため、ベクター
pWH701(26)10μg をEcoR1およびSphI
で開裂し、脱リン酸し、フェノールで抽出し、エタノー
ルで沈殿させる。プラスミドpRH1810からEcoR
1−SphIフラグメントを調製するため、DNA10μ
g をEcoR1およびSphIで開裂する。生じた525bp
フラグメントをゲル電気泳動により5%ポリアクリルア
ミドゲルでベクターから分離し、ゲルから溶離する。次
いで0.3pmolのベクターpWH701および1pmolのE
coR1−SphIフラグメントを互いに連結し、大腸菌K
12野性型W6へ案内する。生じた形質転換細胞のプラ
スミドをプラスミド迅速分析および次のアガロースゲル
電気泳動により確認する。組換え体発現プラスミドは挿
入のない発現プラスミドより280bp長い。新同定組換
え体発現プラスミドはpRH24と称され、次の発現実
験に使用される。図9に組換え体発現プラスミドpRH
24の構築図式が示される。
【0091】(b)発現プラスミドpRH24によるC
USI−IcDNAの大腸菌K12MC1061/pR
K248 cIts中の発現(15、27) 宿主菌株単独はλ−溶原でなく、すなわち、それはλc
Iリプレッサーを含まない。温度感受性リプレッサーλ
cI857に対する遺伝子情報はプラスミドpRK24
8 cIts上に局在化され、それはまた宿主細菌にテトラ
サイクリン耐性を与える(27)。30℃で、λPL
ロモーター支配転写が完全に抑圧される。42℃で温度
感受性 cI857リプレッサーがその不活性化形態中に
存在し、PL プロモーターの下流にある遺伝子が転写さ
れる。この大腸菌K12MC1061/pRK248 c
Itsを組換え体発現プラスミドpRH24で形質転換す
る。
【0092】λPL プロモーターの下流にあるCUSI
−I遺伝子の発現を誘発するため、LB培地(20μg
/mlテトラサイクリン、50μg /mlアンピシリン)2
00mlに大腸菌K12MC1061/pRK248 cI
ts/pRH24の一夜培養3mlを接種し、28℃で0.7
578 単位/mlの細胞密度まで培養する。次いで培養を
さらに42℃で振とうする。タンパク質分析を行なうた
め、発現の誘発前および誘発開始後種々の間隔で細胞試
料をとり、細胞(約1×109 細胞)を1A57 8 単位当
りに満たし、3分間12,000gで遠心分離し、細胞沈
降物を、さらにプロセッシングするまで−20℃に凍結
する。
【0093】実施例2 大腸菌K12MC1061/pRK248 cIts/pR
H24中のCUSI−Iタンパク質発現後の粗タンパク
質抽出物の確認 (a)ラビット抗HUSI−I抗血清との免疫交差反応
試験 細胞沈降物を60μl 破壊緩衝液(50mM−Tris−HCl
、 pH8.0、1mM−EDTA、2%トリトン−X−1
00)中に再懸濁し、40μl 還元緩衝液(4%SD
S、40%β−メルカプトエタノール、20%グリセリ
ン、0.1%ブロモフェノールブルー)を加える。次に試
料を100℃で5分間、次いで超音波浴中室温で5分
間、再び100℃で5分間インキュベートする。細胞破
壊体積20μlを13.5%SDS−ポリアクリルアミド
中で電気泳動的に分離し、免疫検定のためにニトロセル
ロース上に移す。
【0094】ニトロセルロースフィルターを、フィルタ
ー上の非特異的結合部位を飽和するために「ブロッキン
グ」緩衝液(50mM−Tris−HCl 、 pH7.4、200mM
−NaCl、0.05%ツイーン20、1.5%ゼラチン)で3
7℃で1時間インキュベートする。ウサギ抗HUSI−
I抗血清(「ブロッキング」緩衝液中1:600希釈)
を第1抗体反応に用い(インキュベーション:室温で2
時間)、ヒツジ抗ウサギIgG−ペルオキシダーゼ結合
体を第2抗体として用いる。ホースラディッシュ(horse
radish) ペルオキシダーゼの基質反応をジアミノベンジ
ジンで行なう。
【0095】(b)大腸菌中に発現されたプロティナー
ゼインヒビターの阻害活性試験 誘発(誘発開始6時間後)、および非誘発細胞試料を破
壊し、試験した。細胞沈降物(1A578 単位細胞)を5
0μl のリゾチーム破壊緩衝液(50mM−Tris−HCl 、
pH8.0、1mM−EDTA、1mg/mlリゾチーム)中に
懸濁し、室温で10分間インキュベートし、150μl
の50mM−Tris−HCl 、 pH8.0、1mM−EDTAで希
釈し、超音波浴中で室温で5分間インキュベートする。
非誘発および誘発細胞の粗抽出物のそれぞれ20μl お
よび80μl をキモトリプシン試験(39)で阻害活性
について試験する。試験結果は表1に示される。
【0096】
【表1】 表 1 大腸菌中に発現されたCUSI−I タンパク質の阻害活性の検出 2pmol酵素の インヒビター試験溶液 キモトリプシン活性 大腸菌抽出物 誘発 非誘発 − − − 100 20 − + 99.2 80 − + 89.7 20 + − 91.2 80 + − 56.4
【0097】大腸菌からのキモトリプシン非誘発粗抽出
物の活性と比較すると、誘発細胞の細胞抽出物による阻
害がそれぞれ8%および37%高い。 実施例3 大腸菌K12JM101中のβ−ガラクターゼ融合タン
パク質としてC−末端CUSI−Iドメインの発現 図11から知見できるように、CUSIインヒビターの
構造は遺伝子内重複により形成される2つのドメインか
らなるタンパク質分子と記載することができる。大腸菌
中のC−末端ドメインの発現のために、C−末端の59
個のアミノ酸をコードするDNA配列がプラスミドpU
R290(25)のβ−ガラクトシダーゼのC−末端を
エンコードするDNA配列で正しい読取り枠中に連結さ
れる。クローニング図式は図12に示される。
【0098】プラスミドpRH31、10μg を制限エ
ンドヌクレアーゼSau3Aで開裂し、5%ポリアクリル
アミドゲル中で調製的に分離し、320bpCUSI−I
部分フラグメントをゲルから溶離する。pUR290
(10μg )を酵素BamHIで開裂し、アルカリ性ホス
ファターゼで処理し、320bpフラグメントで連結す
る。第3の連結DNAを CaCl2処理大腸菌K12JM1
01細胞に導入する。クローンはLB−amp 寒天平板
〔10g/l酵素消化カゼイン(シグマ)、8g/lNa
Cl、5g/l酵母エキス(シグマ)、 pH7.5、100
μg /mlアンピシリン〕上で選択する。CUSI−I部
分フラグメントの2配向が組換え体プラスミド中に可能
であるので、プラスミド迅速分析を次のHind III 制限
で行なう。
【0099】プラスミドが165bpHind III フラグメ
ントを含むクローンをさらに分析する。これらのプラス
ミドの1つがpRH21として示される。融合タンパク
質発現の導入のため、100μg /mlアンピシリンを含
む100mgLB培地に、プラスミドpRH21で形質転
換した一夜培養からの大腸菌K12JM101菌を接種
する。培養を37℃でインキュベートし、細胞成長を5
78nmでモニターする。0.5 の光学密度(578nm)で
培養を500μ molIPTGに調整し、さらに37℃で
インキュベートする。融合タンパク質の導入は時間に依
存し、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析す
る。導入後、最初に排他的にCUSI−I−β−ガラク
トシダーゼ融合タンパク質が、後にまたβ−ガラクトシ
ダーゼが形成される。
【0100】抗−CUSI−I抗体との免疫反応を示す
ために、SDSゲル上で電気泳動的に分離した大腸菌粗
抽出物のタンパク質をニトロセルロースに移動させる。
融合タンパク質の特異的検出のためウエスターンブロッ
ト分析を実施例2(a)記載のように行なう。融合タン
パク質は次のように分離し、精製する:(37)に従
い、IPTGアナロゴンTPEGをCH−セファローズ
に結合させる。CUSI−I−β−ガラクトシダーゼ融
合タンパク質を精製するために、プラスミドpRH21
を含む種大腸菌K12JM101を50μg /mlアンピ
シリンを有する1リットルLB培地中で培養し、培地を
0.5m mol IPTGに調整することにより0.5A578
位/mlの細胞密度で誘発させる。1時間後誘発相を、培
養を4℃に急冷することにより停止させる。細胞を沈降
させ(5.5g重量、湿性)、溶解緩衝液(20mM−Tris
−HCl 、 pH7.4、20mM−MgCl2 、20mMβ−メルカ
プトエタノール)中に懸濁させ、超音波処理により破壊
する。
【0101】粗抽出物を約20mg/mlタンパク質濃度お
よび1.6mol NaClに調整し、TPEG−セファロース−
クロマトグラフィにかける。カラム物質を20mM−Tris
−HCl 、 pH7.4、10mMβ−メルカプトエタノール、
10mM−MgCl2 、1.6M NaClで洗浄した後、CUSI−
I−β−ガラクトシダーゼ融合タンパク質を100mMホ
ウ酸ナトリウム、10mMβ−メルカプトエタノール、 p
H10で溶離する。クロマトグラフィーはβ−ガラクト
シダーゼ活性の測定(43)によりモニターする。1リ
ットル培養が8mgの純CUSI−I−β−ガラクトシダ
ーゼ(90%)を生じた。さらに精製融合タンパク質が
また抗HUSI−I抗体と反応することが示された。
【0102】C−末端CUSI−Iドメインを開裂する
ため、そのように精製された融合タンパク質を10%ま
たは30%酢酸あるいは70%ギ酸に溶解する。酸感受
性アスパラギン酸−プロリン結合の存在(CUSI−I
のアミノ酸配列参照)が室温で24〜36時間の反応後
にC−末端CUSI−Iドメインの40〜60%の除去
を生ずる。この酸処理後、この完全なCUSI−Iドメ
インをG−75でゲル濾過により分離し、精製すること
ができる。
【0103】発現C−末端CUSI−Iドメインのアミ
ノ酸配列は次のとおり読み取る: Pro−Val−Asp−Thr−Pro−Asn−Pro−Thr−A
rg−Arg−Lys−Pro−Gly−Lys−Cys−Pro−Val
−Thr−Tyr−Gly−Gln−Cys−Leu−Met−Leu−
Asn−Pro−Pro−Asn−Phe−Cys−Glu−Met−A
sp−Gly−Gln−Cys−Lys−Arg−Asp−Leu−Lys
−Cys−Cys−Met−Gly−Met−Cys−Gly−Lys−
Ser−Cys−Val−Ser−Pro−Val−Lys−Ala−O
H。 この配列は全CUSI−Iタンパク質の位置50〜10
7と等しい。
【0104】実施例4大腸菌K12JM101中のC−末端CUSI−Iドメ
インの発現 実施例3から知見できるように、C−末端CUSI−I
ドメインを大腸菌K12JM101中にβ−ガラクトシ
ダーゼ融合タンパク質として発現できる。図13に示さ
れるように、C−末端59アミノ酸をエンコードするc
DNAを、C−末端CUSI−Iドメインを生タンパク
質として発現させるために読取り枠中にプラスミドpS
P6のアルカリ性ホスファターゼ遺伝子のシグナル配列
に連結させる。プラスミドpSP6はDSMに寄託番号
DSM3904で寄託された。
【0105】プラスミドpRH1860、30μg をB
amHIおよびHinf I で開裂する。DNAフラグメント
を8%ポリアクリルアミドゲル中で分離する。C−末端
ドメインをコードする175bpCUSI−I−DNAフ
ラグメントをゲルから溶離する。突出DNA端をDNA
ポリメラーゼのクレノウフラグメントにより満たす。プ
ラントエンドを有する182bp二重鎖DNA分子が得ら
れる。ベクターpSP6、3μg を制限エンドヌクレア
ーゼHind III で開裂する。突出一重鎖DNA端をムン
グビーンヌクレアーゼで分解し、5’−末端リン酸残基
をアルカリ性ホスファターゼで除去する。
【0106】そのように処理したベクター0.3pmolをC
−末端CUSI−I−DNAフラグメント1pmolで連結
する。株大腸菌K12DH1の形質転換コンピテント
(17)細胞を、得られた連結生成物の1/2で形質転
換する。クローンをLB−Amp寒天平板上で選択する。
4 クローンをオリゴヌクレオチドAH12とのコロニー
ハイブリッド形成により同定する。クローンのプラスミ
ドDNAは用いたプローブと相補性のDNA配列を含
む。オリゴヌクレオチドAH12はCUSI−I−cD
NAクローンのヌクレオチド配列241〜258と相補
性である。それは配列: 5′C C T G T T G A C A C C C C A A A C 3′ を有する。
【0107】プラスミド迅速分析並びにDNAのHind
III およびBamHIによる開裂により、クローンは挿入
体として540bpDNAフラグメントを含むと同定され
る。このDNAフラグメントはプロモーター領域Ptac
、アルカリ性ホスファターゼの、C−末端CUSI−
Iドメインに対するcDNA配列のシグナルペプチド配
列からなる。そのように構築されたプラスミドはpBA
17と称される。次いでコンピテント大腸菌K12JM
101細胞を構築発現プラスミドpBA17のDNAで
形質転換する。C−末端CUSI−Iドメインを発現す
るため、LB−Amp培地250mlに、得られた形質転換
細胞を接種する。次いでインキュベーションを37℃で
行なう。
【0108】細胞成長を578nmにおける濁りの測定に
よりモニターする。0.97の光学密度で、発現を誘発す
るためにIPTGを0.5 mMの最終濃度に加える。1A
578単位細胞のアリコートを発現の誘発前後に種々の時
間でとり(第II表参照)、12,000gで3分間遠心分
離し、細胞沈降物を−20℃で貯蔵する。発現生成物は
次の配列で59個のアミノ酸を有する: Asp−Pro−Val−Asp−Thr−Pro−Asn−Pro−T
hr−Arg−Arg−Lys−Pro−Gly−Lys−Cys−Pro
−Val−Thr−Tyr−Gly−Gln−Cys−Leu−Met−
Leu−Asn−Pro−Pro−Asn−Phe−Cys−Glu−M
et−Asp−Gly−Gln−Cys−Lys−Arg−Asp−Leu
−Lys−Cys−Cys−Met−Gly−Met−Cys−Gly−
Lys−Ser−Cys−Val−Ser−Pro−Val−Lys−A
la−OH。
【0109】大腸菌中に発現されたC−末端CUSI−
Iドメインの阻害活性試験 キモトリプシン阻害試験(39)を実施例2記載のよう
に行なう。キモトリプシンに対する大腸菌粗抽出物の阻
害活性の増加を時間に依存してモニターする。それぞれ
の場合に大腸菌リゼイト(100μl )の半分を阻害活
性について試験する。結果は表IIに示される。
【0110】
【表2】 表 II 大腸菌中に発現されたC−末端CUSI− I−ドメインの阻害活性の測定 ─────────────────────────────── 2pmol酵素の 誘発前試料 mIU/ml キモトリプシン活性 (時間) 培 養 (%) ─────────────────────────────── 2 0.624 90 2.5 1.88 75 3 2.00 77 ────────────────────────────── 誘発後(時間) 1 4.83 67 2 6.57 67 3 7.24 67 4 9.56 64 5 8.00 67 6 10.66 60 21 16.96 37 ──────────────────────────────
【0111】表III にブダペスト条約に従って寄託した
微生物が示される。
【0112】
【表3】 表 III 微 生 物 寄託所 寄託番号 ─────────────────────────────── B. coli K12 MC1061 DSM 3631 B. coli K12 JM101 ATCC 33876 B. coli K12 DH1 ATCC 33849 B. coli K12 W6 DSM 3632 pBR322 ATCC 31344 pUC18 DSM 3424 pUR290 DSM 3417 pWH701 DSM 3633 pRK248cIts ATCC 33766 pRH31 DSM 3634 pRH34 DSM 3635 pSP6 DSM 3904 pRH1810 DSM 3905 ─────────────────────────────
【0113】参照文献 (1)Bodmerほか、Schweiz, med. Wschr., 144,13
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【図面の簡単な説明】
【図1】HUSI−Iのトリプシンフラグメントのアミ
ノ酸配列を示す図である。
【図2】プラスミドpRH31の制限地図である。
【図3】プラスミドpRH31のcDNA挿入の配列化
方策を示す図式である。
【図4】プラスミドpRH31のCUSI−IのcDN
Aフラグメントのヌクレオチド配列を示す図である。
【図5】プラスミドpRH31のCUSI−IのcDN
Aフラグメントのヌクレオチド配列を示す図である。
【図6】プラスミドpRH34のCUSI−I−cDN
Aフラグメントのヌクレオチド配列を示す図である。
【図7】プラスミドpRH34のCUSI−I−cDN
Aフラグメントのヌクレオチド配列を示す図である。
【図8】pRH1807のPstI挿入の配列化方策を示
す図である。
【図9】発現ベクターpRH24の構築図式である。
【図10】プラスミドpRH34の制限地図である。
【図11】CUSI−Iインヒビターの遺伝子内重複に
対する相同アプローチを示す図である。
【図12】β−ガラクトシダーゼ融合タンパク質として
部分CUSI−I配列の発現に対するクローニング方策
を示す図である。
【図13】C−末端CUSI−Iドメイン(=CUSI
−I第2ドメイン)の発現のための発現プラスミドpB
A17の構築図式である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 9/99 A61K 37/64 ACA // C12N 15/09 ZNA ACD C12P 21/02 9282−4B C12N 15/00 ZNAA (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 ヴェルネル マッハライト ドイツ連邦共和国 8000 ミュンヘン 83コーボルトストラーセ 63 (72)発明者 ウルズラー ゼーミュレル ドイツ連邦共和国 7290 フロイデンシ ュタット シュトゥムペンガルテンヴェ ーク 14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸配列: 物学的活性を有するタンパク質。
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列: 有するタンパク質。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のタンパク
    質、並びに普通の担体および(または)希釈剤および
    (または)アジュバントを含む、過剰の粘液分泌に関連
    する慢性炎症疾患ならびにそれから生ずる緊急状態、慢
    性気管支炎及び慢性頸部炎症の治療、高フィブリン分解
    による術後の出血の治療およびショックの初期治療用の
    製剤組成物。
  4. 【請求項4】 スプレーまたは吸入製剤とした、請求項
    3記載の製剤組成物。
  5. 【請求項5】 アミノ酸配列: 物学的活性を有するタンパク質。
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