JP2658985B2 - 加速度センサおよびその製造方法 - Google Patents

加速度センサおよびその製造方法

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JP2658985B2
JP2658985B2 JP7163892A JP16389295A JP2658985B2 JP 2658985 B2 JP2658985 B2 JP 2658985B2 JP 7163892 A JP7163892 A JP 7163892A JP 16389295 A JP16389295 A JP 16389295A JP 2658985 B2 JP2658985 B2 JP 2658985B2
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祐司 近藤
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    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
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    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
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    • G01P2015/0822Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass
    • G01P2015/0825Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass
    • G01P2015/0828Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass the mass being of the paddle type being suspended at one of its longitudinal ends

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加速度センサ及びその製
造方法に関し、特に重り部の加速度による移動を静電容
量の変化として検出する加速度センサ及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の加速度センサは、重り部に電極を
設け、外部から加速度が印加されたときに固定電極との
間で静電容量が変化する現象を利用するもの、あるいは
重り部に抵抗を設け、その抵抗値の歪により加速度を検
出するものなど各種の方式が用いられている。なお、以
下は静電容量方式を例にとって説明する。
【0003】図7は従来の一例を示す加速度センサの断
面図である。図7に示すように、従来の加速度センサ
は、重り部8を梁部7で支持されたセンサチップ2a
と、上下にサンドイッチ状に固定される上部ストッパ1
および下部ストッパ3とから構成されている。上部スト
ッパ1には上部固定電極4が固定され、また下部ストッ
パ3には下部固定電極5がそれぞれ固定されるととも
に、重り部8にはこれらの固定電極に対向するように、
上部可動電極9aおよび下部可動電極10が設けられ
る。
【0004】実際の加速度検出動作は、外部からの加速
度印加があると、重り部8が対応して上あるいは下に動
き、これにより固定電極4と可動電極9aによって形成
される容量および固定電極5と可動電極10によって形
成される容量の値が変化するので、これらを測定するこ
とにより加速度の大きさを検出している。
【0005】かかる加速度センサの構造を実現するため
には、すなわちセンサチップ2aを作成するためには、
可動電極9a,10を形成するための重り部8をシリコ
ン基板の裏面よりエッチングして形成するので、重り部
8の断面が台形になる。このため、上部可動電極9aお
よび下部可動電極10の面積が大きく異なり、例えばセ
ンサチップ2aのサイズが3mm×3mmとしたときに
は、両可動電極の面積比が3:1程度になってしまう。
【0006】特に、シリコン基板より重り部8を形成す
るには、異方性エッチングといわれる化学的エッチング
処理が一般に使用される。この異方性エッチングの場
合、多くはシリコン結晶の面方位(111)面のエッチ
ングレートが低いことを利用している。上述した図7の
従来例においては、面方位(100)のシリコンウェー
ハを使用するので、重り部8の台形部の稜線に沿った面
が面方位(111)になっている。
【0007】また、この例の外に静電容量式の加速度セ
ンサにおいて、可動電極面に溝を設けたものも特開平5
−26903号公報等で知られている。
【0008】図8はかかる従来の他の例を示す加速度セ
ンサの断面図である。図8に示すように、この加速度セ
ンサはパイレックスガラス等の絶縁基板21,23とそ
れらに挟まれたシリコン基板22との三層構造からな
り、絶縁基板21,23の内側の面にはそれぞれ金属薄
膜導体よりなる固定電極25,26が形成される。これ
らの絶縁基板21,23は陽極接合によりシリコン基板
22と接着される。
【0009】また、シリコン基板22に形成される可動
電極24は、上下両面にエアダンパ低減用溝27を作っ
ており、このような構造的配慮をなすことにより、エア
ダンパ低減機能を果している。具体的には、電極面に設
けた溝の各端部がその電極のいずれかの辺に開口してい
れば、溝内の通気性が確保される。その結果、可動電極
24が加速度に応じて変位し電極間の空間が減少すれ
ば、気体がこの溝を通って対向電極側の空間に流れるた
め、気体の粘性抵抗が減少し、エアダンピングが低減す
る。
【0010】なお、かかるセンサは、可動電極24を形
成するために、シリコン基板22の両面より異方性エッ
チングを行って形成している。
【0011】図9は一般的な加速度センサを用いたスイ
ッチドキャパシタ回路図である。図9に示すように、ス
イッチSWと容量Cfおよび演算増幅器30を備えたス
イッチドキャパシタ回路は、その入力側に前述した図7
等の加速度センサ29の2つの容量C1,C2が接続さ
れる。2つの容量C1,C2には電圧V1,V2が供給
され、差電圧を演算して演算増幅器30より出力電圧V
scが出力される。
【0012】このようなスイッチドキャパシタ回路に用
いられるセンサの電極面積の違いがオフセット電圧を発
生させる原因となっている。すなわち、センサ29のオ
フセットに起因するスイッチドキャパシタ回路の出力電
圧をVofとし、振動や衝撃による本来の感度出力をV
sとすると、Vsc=Vof+Vsと表わされる。理想
的には、Vofは0で、感度出力Vsのみが出力Vsc
として観測されることが望まれる。
【0013】ここで、オフセットによる出力電圧Vof
は、次のとおりに表わされる。
【0014】 Vof=(V2×C2−V1×C1)/Cf つまり、センサ29の製造時に印加電圧V1,V2を一
定にした場合、センサ29の容量C1,C2がばらつく
と、このばらつきがそのままオフセット電圧Vofのば
らつきになる。
【0015】一方、このオフセット電圧Vofのばらつ
きを調整するために、例えばC1:C2=1:3と仮定
したとき、印加電圧V1をV2の3倍にする必要があ
る。一般的な電源電圧を5Vとした場合には、V1=
3.75V.V2=1.25Vとなる。
【0016】しかるに、加速度によりセンサ29の容量
C2の変化量ΔC2がいくら大きく変化しても、センサ
容量C2側に印加した電圧V2との積でしか電圧出力と
しては出力されないので、V2を1.25Vの何分の1
程度しかダイナミックレンジをとることができない。要
するに、センサ29の容量比が異ることにより、センサ
容量の大きい側の印加電圧が低下し、この電圧によって
センサ出力電圧Vscのダイナミックレンジが制限され
てくる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の加速度
センサ及びその製造方法は、異方性エッチングを用いて
形成する構造では、重り部が台形となるため、可動電極
の上部電極と下部電極の面積が大きく異なる。このた
め、センサの出力を信号処理する回路のオフセット電圧
がばらつくという欠点がある。また、このセンサのオフ
セット電圧を調整するために、センサの上部容量および
下部容量にそれぞれ印加する電圧を変えた場合には、セ
ンサそのもののダイナミックレンジが狭まるという欠点
がある。
【0018】一方、図8などのように、重り部あるいは
可動電極を上下両面より加工して製作する構造では、重
り部あるいは可動電極の形成工程が複雑になり、歩留り
の低下および加工工数の増加を招くという欠点がある。
しかも、かかる可動電極に設けられる溝は、エアダンパ
を低減させ可動電極の応答速度を速めることを意図して
いるため、重り部あるいは可動電極を台形に加工した場
合には、可動電極と2つの対向する固定電極との間の容
量値が揃わず、検出加速度にオフセットが生ずという欠
点がある。
【0019】本発明の目的は、かかる容量値のばらつき
を補償することのできる加速度センサを及びその製造方
法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の加速度センサ
は、振動や重力等の自然量を電気信号に変換する加速度
センサにおいて、上部に導電体で形成した第1の固定電
極を持つ下部基板と、下部に導電体で形成した第2の固
定電極を持つ上部基板と、半導体基板に機械加工もしく
はエッチング加工を施こすことにより中央部に梁部によ
って支持され且つ前記第1および前記第2の固定電極に
対向する位置に第1および第2の可動電極を備えた重り
部を形成するとともに前記下部基板と前記上部基板との
間に接合されるセンサ基板とを有し、前記第1の可動電
極または前記第2の可動電極あるいは前記第1の固定電
極または前記第2の固定電極の一方に容量調整溝を形成
し、前記第1の固定電極と前記第1の可動電極および前
記第2の固定電極と前記第2の可動電極によって形成さ
れる2つの容量の容量差を調整して構成される。
【0021】本発明の加速度センサは、振動や重力等の
自然量を電気信号に変換する加速度センサにおいて、上
部に導電体で形成した第1の固定電極を持つ透明な下部
基板と、下部に導電体で形成した第2の固定電極を持つ
透明な上部基板と、半導体基板に機械加工もしくはエッ
チング加工を施こすことにより中央部に梁部によって支
持され且つ前記第1および前記第2の固定電極に対向す
る位置に第1および第2の可動電極を備えた重り部を形
成するとともに前記下部基板と前記上部基板との間に接
合されるセンサ基板とを有し、前記第1の固定電極また
は前記第2の固定電極の少なくとも一方に容量調整溝を
形成し、前記第1の固定電極と前記第1の可動電極およ
び前記第2の固定電極と前記第2の可動電極によって形
成される2つの容量の容量差を調整して構成される。
【0022】次に、本発明の加速度センサの製造方法
は、下部基板の上部に導電体からなる第1の固定電極を
形成する工程と、上部基板の下部に導電体からなる第2
の固定電極を形成する工程と、センサ基板の中央部に梁
部で支持される重り部を形成する工程と、前記重り部の
上面あるいは下面に容量調整のための溝を形成する工程
と、前記溝を形成した重り部の前記上面および前記下面
に第1および第2の可動電極を形成し且つ短絡する工程
と、前記上部基板および前記センサ基板を接合する工程
と、前記上部基板を接合した前記センサ基板に前記下部
基板を接合する工程とを含んで構成される。
【0023】さらに、本発明の加速度センサの製造方法
は、半導体基板に機械加工もしくはエッチィング加工を
施して振動や重力等の自然量を電気信号に変換する加速
度センサの製造方法において、透明な下部基板の上部に
導電体からなる第1の固定電極を形成する工程と、透明
な上部基板の下部に導電体からなる第2の固定電極を形
成する工程と、センサ基板の中央部に梁部で支持される
重り部の上下に第1および第2の可動電極を形成し短絡
する工程と、前記上部基板および前記センサ基板を接合
する工程と、前記上部基板を接合した前記センサ基板に
前記下部基板を接合する工程と、前記第1,第2の固定
電極のいずれかに前記上部基板または前記下部基板の外
側よりレーザ光線を用いた電極パターントリミングを行
って容量調整溝を形成する工程とを含んで構成される。
【0024】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0025】図1は本発明の加速度センサの第1の実施
例を示すセンサの断面図である。図1に示すように、本
実施例は静電容量式加速度センサであり、振動や重力等
によって生ずる加速度の量を電気信号に変換する機能を
有している。このセンサは3つの基板からなり、上部に
導電体で形成した下部固定電極5を持つ絶縁下部基板と
しての下部ストッパ3と、下部に導電体で形成した上部
固定電極4を持つ絶縁上部基板としての上部ストッパ1
と、半導体基板に機械加工もしくはエッチング加工を施
こすことにより中央部に梁部7によって支持され且つ固
定電極4,5に対向する位置に上部可動電極9,下部可
動電極10を備えた重り部8を形成してなるセンサチッ
プ2とを有する。このセンサチップ2は下部ストッパ3
と上部ストッパ1との間に接合され、センサ基板とな
る。本実施例では、上部固定電極4と上部可動電極9お
よび下部固定電極5と下部可動電極10によって2つの
容量が形成されるが、可動電極9,10の面積に差が生
じるため、これら2つの容量に容量差がある。かかる場
合の容量差を調整するために、本実施例では、上部可動
電極9に容量調整溝6を形成する。
【0026】具体的には、パイレックスガラス等の絶縁
基板からなる上部ストッパ1および下部ストッパ3の内
側は、ニッケル(Ni)などの金属薄膜体からなる固定
電極4,5を蒸着して形成される。また、これらのスト
ッパ1,3とシリコン基板から形成されるセンサチップ
2は、静電接着により接着される。なお、これらのスト
ッパ1,3には、図示省略したスルーホールを設け、電
極を電気的に外部に取出し、信号処理回路によって容量
変化を電圧変換する。
【0027】ここで、信号処理回路の一例としては、図
9で説明したように、スイッチドキャパシタ回路が用い
られ、容量変化の検出が行われる。
【0028】すなわち、加速度がセンサに印加された場
合、スイッチドキャパシタ回路の出力Vscは、次の
(1)式で表される。
【0029】 Vsc=〔V2(C2−ΔC2)−V1(C1+ΔC1)〕/Cf…(1) この(1)式において、V1,V2はそれぞれセンサの
上部容量C1(電極4と電極9間の容量)および下部容
量C2(電極5と電極10間の容量)に印加される電圧
であり、ΔC1およびΔC2は加速度により容量C1,
C2の変化する量である。
【0030】実際には、上部容量C1は可動電極9の面
積と、これと同一な上部固定電極4の面積との間で形成
される容量である。また、下部容量C2も同様に、上部
可動電極10の面積と、これと同一な下部固定電極5の
面積との間で形成される容量である。
【0031】かかる容量型センサに加速度が印加される
と、加速度の向きと逆向きに重り部8が移動するが、こ
れはセンサの重り部8に慣性力が作用するためである。
一例として、加速度が下部固定電極5側から上部固定電
極4側の方向に印加された場合、センサの重り部8は下
部固定電極5に近付く。このため、センサの上部容量C
1の容量値は減少するとともに、下部容量C2の容量値
は増加する。これは各容量の容量値が電極間距離に反比
例することによる。
【0032】一方、センサのオフセット電圧は、V2C
2−V1C1として表現されるので、センサの初期オフ
セットをキャンセルするためには、V2C2=V1C1
とすればよい。このオフセットをキャンセルするには、
印加電圧を調整する方法と、容量値を調整する方法とが
あり、本実施例では後者の方法を採用している。
【0033】要するに、本実施例は各容量の印加電圧V
1,V2をセンサの容量C1,C2に合わせて調整する
のではなく、印加電圧V1,V2を一定値にするととも
に容量値C1,C2を予め調整し、オフセット電圧をキ
ャンセルするようにしたものである。
【0034】図2は本発明の加速度センサの第2の実施
例を示す加速度センサの断面図である。図2に示すよう
に、本実施例も振動や重力等の加速度の自然量を電気信
号に変換する機能を有しており、上部に導電体で形成し
た下部固定電極5を持つ透明な下部基板としての下部ス
トッパ3と、下部に導電体で形成した上部固定電極4を
持つ透明な上部基板としての上部ストッパ1と、半導体
基板に機械加工もしくはエッチング加工を施こすことに
より中央部に梁部7によって支持され且つ固定電極5,
4にそれぞれ対向する位置に可動電極10,9を備えた
重り部8を形成するとともに下部ストッパ3と上部スト
ッパ1との間に接合されるセンサ基板としてのセンサチ
ップ2とを有する。
【0035】本実施例においては、上部固定電極4およ
び下部固定電極5の両方に2つの容量の容量差を調整す
るための容量調整溝6を形成したものである。なお、こ
の容量調整溝6を形成する電極は上部固定電極4または
下部固定電極5のいずれか一方に形成したものでもよ
い。
【0036】図3は本発明の加速度センサの第3の実施
例を説明するための上部ストッパの平面図である。図3
に示すように、本実施例はセンサの上部ストッパ1の内
面に被着された上部固定電極4に容量調整溝に変わるス
リットを形成することにより、電極面積を調整したもの
である。すなわち、上部固定電極4の面積を補正するた
め、所定量を削る第1のスリット11Aあるいは完全に
切断してしまう第2のスリット11Bを設けたものであ
る。また、これらのスリット11A,11Bは下部スト
ッパに形成してもよい。
【0037】次に、上述した2〜3の加速度センサの各
製造方法について説明する。
【0038】図4(a)〜(d)はそれぞれ図1に示す
加速度センサの製造方法を説明するための工程順に示し
たセンサチップの断面図である。ここでは、センサに用
いるセンサチップ2の可動電極9,10の形成までの工
程を示す。
【0039】まず、図4(a)に示すように、センサチ
ップ2となるウェーハ状シリコン基板12の表面および
裏面にマスク材としてのシリコン酸化膜13を形成し、
裏面に穴開けを行ってパターニングする。なお、このシ
リコン酸化膜13はシリコン窒化膜を用いてもよい。
【0040】ついで、図4(b)に示すように、シリコ
ン基板12の裏面から異方性エッチングを行って凹部1
4を形成することにより、基板中央部に梁部の領域と重
り部の領域を形成する。
【0041】また、図4(c)に示すように、シリコン
基板12の表面、特に重り部8の上面からも異方性エッ
チングを行って電極調整用の溝6を形成する。
【0042】さらに、図4(d)に示すように、シリコ
ン基板12に残っているマスク材としてのシリコン酸化
膜13を除去した後、重り部8の上面および下面に上部
可動電極9および下部可動電極10を形成し、これら両
可動電極間を接続する。これら両可動電極9,10間を
接続するステップは図示省略している。実際に、これら
の可動電極9,10は金属膜をシリコン基板12の表面
に蒸着またはスパッタリングにより形成したり、あるい
はシリコン基板12に高濃度の不純物(燐またはボロ
ン)を拡散して形成する。
【0043】かかるステップにより、センサチップ2が
形成されるが、例えば上部可動電極9のサイズ1.5m
m×1.4mmに1μm角で且つ0.1μmの溝6が形
成される。また、重り部8の反対側に設けられる下部可
動電極10のサイズは、1.05mm×0.95mmで
あり、容量調整のための溝6を形成することにより、両
可動電極9,10の面積サイズがほぼ同一となる。この
溝6の位置は、可動電極が形成される領域内の位置であ
れば、どの位置でもよく、面積を合わせる機能のみを持
っていれば、一部の電極部を切り離した状態にしてもよ
い。
【0044】図5(a)〜(d)はそれぞれ図1に示す
加速度センサの製造方法を説明するための工程順に示し
た上部ストッパの断面図である。ここでは、センサに用
いる上部ストッパ1の固定電極4の形成工程を示すが、
下部ストッパ3についても同様とする。
【0045】まず、図5(a)に示すように、透明なス
トッパ用基板15に、前述したセンサ基板同様、シリコ
ン酸化膜16を形成し、上部固定電極短絡用の穴を形成
するためのパターニングを行う。
【0046】ついで、図5(b)に示すように、ストッ
パ用基板15の裏面よりパターニング位置から化学エッ
チングを行って凹部17を形成することにより、下部か
ら上部に抜ける穴を形成する。この凹部17の作製に
は、他にサンドブラストやドリルなどの機械的加工方法
も可能である。
【0047】また、図5(c)に示すように、シリコン
酸化膜16を除去した後、ストッパ用基板15の両面に
金属めっき層18を被着する。この金属めっきには、ニ
ッケル(Ni),金(Au)等の導電性金属を用いる。
当然、穴部17にも金属めっき層18が形成されるの
で、上下面は電気的に等電位になり、上の面は外部導出
用、下の面は上部容量形成のための電極となる。また、
前述した図1のセンサにおいて、上部ストッパ1および
下部ストッパ3共に、この外部導出用の穴部については
省略している。
【0048】さらに、図5(d)に示すように、ストッ
パ用基板15の両面に形成した金属めっき層18のう
ち、センサとして必要な部分、すなわち上部固定電極4
のみを残し、他の部分はエッチングにより除去すること
により、上部ストッパ1が形成される。
【0049】図6(a),(b)はそれぞれ図1に示す
加速度センサの製造方法を説明するための工程順に示し
たセンサチップと上部,下部ストッパの断面図である。
ここでは、センサを構成する3つの基板の接着工程を示
す。
【0050】まず、図6(a)に示すように、ここでは
上部固定電極4を被着した上部ストッパ1と、重り部8
に容量調整溝6を設け且つ可動電極9,10を形成した
センサチップ2とを接着剤19により接着する。この接
着方法は、接着剤19を介して化学的に接着してもよ
く、また静電接着のように、高温中で高電界を印加する
ことにより接着してもよい。なお、センサチップ2にお
ける重り部8を基板の中央部に支持する梁部7について
は片側のみを示し、他の片側(左側)は穴部17の位置
での断面を示している。
【0051】ついで、図6(b)に示すように、上部ス
トッパ1を接合したセンサチップ2の反対面に下部スト
ッパ3を接着剤20を介して接合する。
【0052】このような工程を経た後、ウェーハ状の3
層基板をダイシングして各チップに分離する。
【0053】次に、前述した図2および図3の加速度セ
ンサの製造方法について説明する。すなわち、前者の製
造にあたっては、下部固定電極5を形成した透明な下部
ストッパ3と、上部固定電極4を形成した透明な上部ス
トッパ1との間に、重り部8や可動電極9,10を形成
したセンサ基板2を接合する。しかる後、外部よりレー
ザ等により上部固定電極4および下部固定電極5の少な
くとも一方にトリミング加工を施し、容量調整溝6を形
成する。このレーザトリミングは、薄膜もしくは厚膜で
形成した抵抗体をレーザ光線で調整するレーザトリミン
グと称される調整方法と同様である。
【0054】また、後者の製造にあたっては、3つの基
板を接合した後に、上部基板1の上部固定電極4にレー
ザ光線でカットしたスリット11Aを形成したり、ある
いは一部の面積を減少させるためにスリット11Bを形
成したりする。
【0055】要するに、電極部の一部をレーザ光により
プラズマ化してパターンを変更しているが、加速度セン
サの上部ストッパ1や下部ストッパ3にガラス等の透明
な基板材料を使用することにより、基板の外側から内側
の固定電極部を加工することが可能になる。勿論、3つ
の基板を接合する前に、各固定電極にレーザトリミング
加工を施しておいても、容量値を調整することは可能で
ある。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の加速度セ
ンサは、重り部に形成する可動電極、特に面積の大きい
方にエッチングして溝を形成することにより、可動電極
と固定電極によって得られる2つの容量の値を均一にす
ることができ、検出加速度の直線性を実現できるという
効果がある。
【0057】また、本発明の加速度センサの製造方法
は、電極面積を予めエッチングにより合わせておくこと
に加え、レーザトリミングを用いて固定電極に対する電
極面積の調整を行うことにより、センサ組立後の容量の
ばらつきを制御することができるという効果がある。特
に、上部容量および下部容量のばらつきの原因となる電
極間隙のばらつきが生じていても、このばらつきをレー
ザトリミングを用いセンサ組立後に調整できるため、歩
留りの向上や加工工数の削減を実現できるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加速度センサの第1の実施例を示す加
速度センサの断面図である。
【図2】本発明の加速度センサの第2の実施例を示す加
速度センサの断面図である。
【図3】本発明の加速度センサの第3の実施例を説明す
るための上部ストッパの平面図である。
【図4】図1に示す加速度センサの製造方法を説明する
ための工程順に示したセンサチップの断面図である。
【図5】図1に示す加速度センサの製造方法を説明する
ための工程順に示した上部ストッパの断面図である。
【図6】図1に示す加速度センサの製造方法を説明する
ための工程順に示したセンサチップと上部,下部ストッ
パの断面図である。
【図7】従来の一例を示す加速度センサの断面図であ
る。
【図8】従来の他の例を示す加速度センサの断面図であ
る。
【図9】一般的な加速度センサを用いたスイッチドキャ
パシタ回路図である。
【符号の説明】
1 上部ストッパ 2 センサチップ 3 下部ストッパ 4 上部固定電極 5 下部固定電極 6 容量調整溝 7 梁部 8 重り部 9 上部可動電極 10 下部可動電極 11A,11B スリット 12 シリコン基板 13,16 シリコン酸化膜 14,17 穴(凹)部 15 ストッパ用基板 18 金属めっき層 19,20 接着剤
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−304449(JP,A) 特開 平6−265573(JP,A) 特開 平7−191056(JP,A) 特開 平6−222075(JP,A) 特開 平5−256871(JP,A) 特開 平3−131767(JP,A) 特開 平5−26903(JP,A) 実開 平5−50364(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動や重力等の自然量を電気信号に変換
    する加速度センサにおいて、上部に導電体で形成した第
    1の固定電極を持つ下部基板と、下部に導電体で形成し
    た第2の固定電極を持つ上部基板と、半導体基板に機械
    加工もしくはエッチング加工を施こすことにより中央部
    に梁部によって支持され且つ前記第1および前記第2の
    固定電極に対向する位置に第1および第2の可動電極を
    備えた重り部を形成するとともに前記下部基板と前記上
    部基板との間に接合されるセンサ基板とを有し、前記第
    1の可動電極または前記第2の可動電極あるいは前記第
    1の固定電極または前記第2の固定電極の一方に容量調
    整溝を形成し、前記第1の固定電極と前記第1の可動電
    極および前記第2の固定電極と前記第2の可動電極によ
    って形成される2つの容量の容量差を調整することを特
    徴とする加速度センサ。
  2. 【請求項2】 振動や重力等の自然量を電気信号に変換
    する加速度センサにおいて、上部に導電体で形成した第
    1の固定電極を持つ透明な下部基板と、下部に導電体で
    形成した第2の固定電極を持つ透明な上部基板と、半導
    体基板に機械加工もしくはエッチング加工を施こすこと
    により中央部に梁部によって支持され且つ前記第1およ
    び前記第2の固定電極に対向する位置に第1および第2
    の可動電極を備えた重り部を形成するとともに前記下部
    基板と前記上部基板との間に接合されるセンサ基板とを
    有し、前記第1の固定電極または前記第2の固定電極の
    少なくとも一方に容量調整溝を形成し、前記第1の固定
    電極と前記第1の可動電極および前記第2の固定電極と
    前記第2の可動電極によって形成される2つの容量の容
    量差を調整することを特徴とする加速度センサ。
  3. 【請求項3】 下部基板の上部に導電体からなる第1の
    固定電極を形成する工程と、上部基板の下部に導電体か
    らなる第2の固定電極を形成する工程と、センサ基板の
    中央部に梁部で支持される重り部を形成する工程と、前
    記重り部の上面あるいは下面に容量調整のための溝を形
    成する工程と、前記溝を形成した重り部の前記上面およ
    び前記下面に第1および第2の可動電極を形成し且つ短
    絡する工程と、前記上部基板および前記センサ基板を接
    合する工程と、前記上部基板を接合した前記センサ基板
    に前記下部基板を接合する工程とを含むことを特徴とす
    る加速度センサの製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板に機械加工もしくはエッチィ
    ング加工を施して振動や重力等の自然量を電気信号に変
    換する加速度センサの製造方法において、透明な下部基
    板の上部に導電体からなる第1の固定電極を形成する工
    程と、透明な上部基板の下部に導電体からなる第2の固
    定電極を形成する工程と、センサ基板の中央部に梁部で
    支持される重り部の上下に第1および第2の可動電極を
    形成し短絡する工程と、前記上部基板および前記センサ
    基板を接合する工程と、前記上部基板を接合した前記セ
    ンサ基板に前記下部基板を接合する工程と、前記第1,
    第2の固定電極のいずれかに前記上部基板または前記下
    部基板の外側よりレーザ光線を用いた電極パターントリ
    ミングを行って容量調整溝を形成する工程とを含むこと
    を特徴とする加速度センサの製造方法。
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