JP2658721B2 - 空気圧駆動式衝撃機構 - Google Patents

空気圧駆動式衝撃機構

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JP2658721B2
JP2658721B2 JP9151992A JP9151992A JP2658721B2 JP 2658721 B2 JP2658721 B2 JP 2658721B2 JP 9151992 A JP9151992 A JP 9151992A JP 9151992 A JP9151992 A JP 9151992A JP 2658721 B2 JP2658721 B2 JP 2658721B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝撃シリンダ内に摺動
自在に収容された衝撃ピストンを圧縮空気圧力で衝撃的
に駆動して、衝撃ピストンに結合されたドライバにより
釘を打ち込む釘打機等に使用される空気圧駆動式の衝撃
機構に関する。
【0002】
【従来技術】圧縮空気圧でシリンダ内に収容されたピス
トンを衝撃的に駆動して、該ピストンに結合したドライ
バにより釘等の固着具を被打込材に打ち込む空気圧駆動
式の釘打機が知られている。この従来の釘打機の衝撃機
構は図7(a)にその概要を示すように、工具ハウジン
グ内に固定配置された衝撃シリンダ80内にドライバ8
2を一体に結合した衝撃ピストン81が摺動自在に収容
されており、衝撃ピストン81の上方のシリンダ内に圧
縮空気が導入されることによって衝撃ピストン81が図
中下方向に駆動されてドライバ82が釘を被打込材に打
ち込むようにされている。
【0003】上記シリンダ80内に導入された圧縮空気
は衝撃ピストン81を図中下方向に駆動すると同時に事
実上閉鎖されている衝撃シリンダ80の上端の内壁面に
作用して衝撃シリンダ80を上方へ移動させる反力を生
じさせる。この反力は衝撃ピストン81の衝撃駆動と同
時に工具ハウジングとともに衝撃シリンダ80の下端部
に設置した緩衝用バンパ83の位置を上方へ移動させて
しまい、衝撃ピストンが本来の停止位置より上方位置で
バンパ83によって停止されることになり打込力不足の
状態となってしまう。
【0004】作業者は上記反動による工具の浮き上がり
を極力小さくするために工具を被打込材に充分押しつけ
て駆動する必要があり、垂直な壁面や天井面への施工時
や不安定な足場上での作業に過大な労力を要するもので
ある。又この押しつけ力のバラつきにより工具の浮き上
がり量が変動し打込力のバラつきを発生させる結果を招
来する。
【0005】上記従来の衝撃機構における工具の反動を
無くして安定した打込力が得られる無反動式の釘打機が
例えば実開平3−29272号公報に示すように既に提
案されている。図7(b)にその概要を示すようにこの
釘打機の衝撃機構は、衝撃ピストン91を摺動自在に収
容した衝撃シリンダ90をハウジング94に対して摺動
可能に配置してピストン停止用のバンパ93をハウジン
グに配置した機構となっており、衝撃シリンダ90内に
導入した圧縮空気により衝撃ピストン91を下方に駆動
させると同時に、衝撃シリンダ90に発生する該衝撃ピ
ストン91の駆動の反力により衝撃シリンダ90をハウ
ジング93に対して上方に移動させて、衝撃シリンダ9
0への反動力をハウジング94に伝達させない機構とな
っている。
【0006】これによりピストン停止用のバンパ93の
被打込材に対する位置の変動がなく従って衝撃ピストン
91の停止位置が常に一定となり一定の打込力が維持で
きるものである。しかしながら、可動の衝撃シリンダ9
0を初期の下死点位置に戻すための圧縮バネ95や圧縮
空気による付勢力が可動の衝撃シリンダ90とハウジン
グ94間に形成されているため、可動の衝撃シリンダ9
0の反動による移動が上記付勢手段である圧縮バネ95
等を介してハウジング94に伝搬されて完全な無反動に
はならない。上記衝撃機構において可動の衝撃シリンダ
90の下方向への付勢を空気圧力を利用して行わせ、衝
撃ピストン91の駆動に同期させて付勢圧縮空気を大気
に排出することにより完全に無反動状態にする改良技術
が提案されているが、そのための機構が複雑となり工具
のコストが高くなる等の問題を有している。
【0007】一方釘打機等の衝撃工具の作業環境とし
て、例えば釘打機においては下地材に上材を打ち止めす
る場合に上材の変形等により両材料間に隙間が発生する
ことがあり、釘打機を上材表面に押しつけて上材と下地
材を密着させて施工する必要が生ずる。前述の従来の無
反動式の釘打機であっても釘打機を押しつけて施工する
ことは必要であり、不安定な足場上での作業では過大な
労力を必要とする上危険をも伴うものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】衝撃ピストンを駆動す
る際の反作用で工具のハウジングが被打込材表面から離
反する方向に移動することを確実に防止するとともに、
釘打機の駆動と同期させて釘打機のハウジングを被打込
材方向へ向けて移動させる作用力を生じさせることが可
能な空気圧駆動式の釘打機等に使用できる衝撃機構を提
供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、工具のハウジング内に固定配置された衝撃シ
リンダと、該衝撃シリンダ内に摺動自在に収容された衝
撃ピストンとを備え、前記衝撃シリンダ内の衝撃ピスト
ン上面に圧縮空気を導入することにより衝撃ピストンを
駆動するようにした衝撃機構において、上記衝撃シリン
ダの衝撃ピストンの上方室に臨んでおり、上記衝撃ピス
トンの上向きの有効面積より大きくかつ衝撃ピストン上
面と相対する下向きの有効面を備えた反動吸収部材を、
上記衝撃ピストンの作動軸線方向に摺動可能に配置して
設けたことを特徴とするものである。又、工具のハウジ
ング内に固定配置されるとともに衝撃ピストンを摺動自
在に収容した衝撃シリンダを備え、該衝撃シリンダの上
端に該衝撃シリンダの内径より大きい内径のサブシリン
ダを直線上に連設して形成するとともに、該サブシリン
ダ内に前記衝撃ピストンの外径より大きい外径のウエイ
トピストンを摺動自在に収容配置し、上記両ピストンの
間のシリンダ内に圧縮空気を導入するための開口をシリ
ンダ壁に形成したことを特徴とするものである。更に、
衝撃ピストンを摺動自在に収容するとともに上端が解放
された衝撃シリンダをハウジング内に固定配置して設
け、該衝撃シリンダの外周側に該衝撃シリンダの内径よ
り大きい内径の可動スリーブを軸線方向に衝動自在に配
置し、該可動スリーブの上端を閉止してスリーブ内面に
衝撃ピストンの断面積より大きい下向きの圧縮空気作用
面を形成し、衝撃シリンダ内の衝撃ピストン上面と可動
スリーブ内に圧縮空気を導入する開口を可動スリーブの
側壁に形成したことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明は、衝撃ピストンを圧縮空気圧力で駆動
する際に、同じ圧縮空気圧力で衝撃ピストンの断面積よ
り大きい有効面を備えた反動吸収部材を衝撃ピストンと
反対方向に駆動させることによって、衝撃ピストンの駆
動に関連して発生する反力の全てを、上記反動吸収部材
を反対方向に駆動する際に発生する反力の一部で全て吸
収でき衝撃ピストンの駆動による上反力を全く生じない
ようにできる。また反動吸収部材を駆動させることによ
り生ずるの反力の残余を、シリンダを介してハウジング
に作用させることによりハウジングを衝撃ピストンの駆
動と同期して下向きに移動作用を行わせることができ
る。
【0011】
【発明の効果】上記衝撃機構を釘打機に使用した場合
に、釘打込時に釘打機ボディを上方向に浮き上がらせる
反動力が全く発生しないため、衝撃ピストンの停止位置
が一定となり打込状態が安定する。又ハウジングに下向
きの作用力が発生するように衝撃ピストンと反動吸収部
材の径差を大きく設定すれば、釘打機を被打込材に強く
押しつけて釘打ち作業する必要が無くなり、釘打ち作業
が楽に行えるものである。
【0012】
【実施例】図1は本発明の釘打機の衝撃機構の概要を示
すものであり、下面に向けて突出するドライバ3を一体
に結合した衝撃ピストン2がハウジングに固定配置され
た衝撃シリンダ1内に摺動自在に収容されている。ハウ
ジングの下方には前記ドライバ3を摺動自在に案内する
筒状のノーズ部材4が形成されており、該ノーズ部材4
の上端面には衝撃ピストン2の衝撃力を緩衝して停止さ
せるバンパ5が配置されている。上記衝撃シリンダ1の
上端には該衝撃シリンダ1の内径より大きい内径のサブ
シリンダ6が一体に形成されており、該サブシリンダ6
内には衝撃ピストン2より大きい外径の反動吸収部材で
あるウエイトピストン7が摺動自在に配置されている。
該ウエイトピストン7の上端とハウジングの上壁内面の
間には圧縮バネ8が介在されており、該圧縮バネ8によ
りウエイトピストン7は常時下死点位置へ付勢されてお
り、一方衝撃ピストン2は図示しないピストン戻し装置
により通常時上死点位置に配置されている。
【0013】衝撃ピストン2の待機位置とウエイトピス
トン7の下死点位置との間のシリンダ内に圧縮空気を導
入するための給気口9が両シリンダ1,6の境目の壁に
形成されており、図示しないメインバルブ機構によって
圧縮空気が両ピストン2,7の間に供給される。シリン
ダ内に導入された圧縮空気は一方で衝撃ピストン2を下
方向に駆動してその下面に結合したドライバ3により予
めノーズ部材4内に配置されている釘をノーズ部材4内
から打ち出し所定の被打込材に打込みを行う。更に圧縮
空気は他方でサブシリンダ6内のウエイトピストン7を
上方に向けて駆動させる。
【0014】衝撃ピストン2は衝撃シリンダ1内でピス
トンの有効径に相当する下向きの駆動力F1を圧縮空気
圧によって受ける。又圧縮空気は衝撃シリンダ1とサブ
シリンダ6の径差部に形成されるシリンダ内の肩部1’
に下向きの作用力F2を発生させて衝撃シリンダを下方
向に駆動させる。更に圧縮空気はサブシリンダ6内のウ
エイトピストン7を有効径に相当した駆動力F3で上向
きに駆動する。ここで衝撃ピストン2と肩部1’の合計
の有効面積とウエイトピストン7の有効面積が等しいこ
とから各部材に作用する力の大きさはF1とF2の合計
がF3と等しくなる。それぞれの部材が駆動される際の
反力は各部材の駆動力F1,F2,F3と同じ大きさで
方向が逆向きに発生するが、F1とF2の合成した上向
きの反力がF3の下向きの反力で相殺されて事実上衝撃
シリンダ1やハウジングに作用する上向きの反動力は生
じない。一方で衝撃シリンダ1の肩部1’に圧縮空気が
作用して衝撃シリンダ1を下向きに駆動する駆動力F2
により衝撃シリンダ1を介してハウジングが下向きに駆
動されることになる。
【0015】ここでウエイトピストン7を下死点方向へ
向かう付勢力を生じさせている圧縮バネ8を介して、ウ
エイトピストン7が上方への駆動されるに伴いハウジン
グを上方へ移動させる力が作用するが、前述の両シリン
ダ1,6の径差で形成される肩部1’に圧縮空気が作用
して生ずる衝撃シリンダ1を下方向に駆動させる力と上
記圧縮バネ8を介しての上向きの作動力とを相殺させる
ことによって完全に反動を無くすることが可能である。
又上記径差を大きく設定して衝撃シリンダを下方向へ移
動させる力を大きくすることにより釘の打込みと同期さ
せてハウジングを被打込材を押圧させる作用を生じさせ
ることが可能である。
【0016】次に本発明の衝撃吸収機構を採用した釘打
機の実施例について図2及び図3によって説明する。図
2において釘打機の外郭を形成するとともにグリップ部
12内に圧縮空気を貯留するメインチャンバ13を形成
した衝撃シリンダ11が固定配置されており、該衝撃シ
リンダ15内には下面側に向けてドライバ16を突出結
合した衝撃ピストン14が摺動自在に収容されている。
前記ハウジング11の下部には前記衝撃ピストン14に
結合されたドライバ16を摺動自在に案内する筒状のノ
ーズ部材17が固定されており、該ノーズ部材17の一
部にはノーズ部材17内へ釘を供給するための開口18
が形成され、図示しないマガジンから順次相互に連結さ
れた釘をノーズ部材17へ送り込むために釘供給機構1
9が配置されている。又衝撃シリンダ15の下端を支持
しているハウジング11の底面には前記衝撃ピストン1
4の衝撃力を緩衝して停止させるバンパ20が配置され
ている。
【0017】前記衝撃シリンダ15の上端には衝撃シリ
ンダ15の内径より大きい内径のサブシリンダ21が同
軸上に一体に形成されており、該サブシリンダ21内に
ウエイトピストン22が摺動可能に配置されている。該
ウエイトピストン22はハウジング11の上部を閉鎖し
ているシリンダキャップ23との間に介在した圧縮バネ
24により常時下死点位置に付勢されている。前両シリ
ンダ15,21の接合部には両シリンダの径差によって
肩部25が形成されており、該肩部25に係止されてウ
エイトピストン22下死点位置でまた衝撃ピストン14
を上死点位置で停止させるためのをピストンストップ2
6が配置されている。該ピストンストップ26の下面側
には衝撃ピストン14の上面に形成した突起部と係合し
て衝撃ピストン14を上死点位置に保持するピストン保
持部26’が形成されている。
【0018】衝撃シリンダ15とサブシリンダ21の間
のシリンダ壁にシリンダ内へ圧縮空気を導入し又はシリ
ンダ内の圧縮空気をシリンダ外へ放出するための給気口
27が形成されており、前記サブシリンダ21の外周面
とシリンダキャップ23の内壁面間に形成された環状の
空隙部に配置された環状のメインバルブ28によって前
記給気口27がメインチャンバ13と排気口29とに選
択的に接続される。該メインバルブ28はバルブの上端
面が臨んでいる制御室30内の圧縮空気圧力によって作
動制御され、該制御室30は手動操作のトリガレバー3
1や前記ノーズ部材17の先端に突出配置された安全装
置32などによって操作されるトリガバルブ33と空気
通路34で接続されている。
【0019】前記ウエイトピストン22はドライバ16
を含んだ衝撃ピストン14に対して充分大きな重量を有
するように例えば鉄等の材料で形成されており、衝撃ピ
ストン14がバンパ20に当接して停止される時間内に
シリンダキャップ23の内壁面に衝突する事がないよう
にあまり大きいストローク移動しないように考慮され
る。またウエイトピストン22の上面にはシリンダキャ
ップ23の内壁面との衝突の際に衝撃を緩衝し騒音を小
さくするための弾性部材35が配置されている。
【0020】次に上記実施例による釘打機の作動につい
て説明する。通常時には図2に示すように衝撃ピストン
14は衝撃シリンダ15内の上死点位置にピストンスト
ップ26によって保持されて位置しており、ウエイトピ
ストン22は圧縮バネ24の作用で前記ピストンストッ
プ26の上面に当接した下死点位置に位置している。上
記両ピストン14,22の間のシリンダ内はメインバル
ブ28が制御室30内にトリガバルブ33を介して供給
されている圧縮空気の作用で下死点位置に位置している
ことにより排気口29と接続されて大気圧となってい
る。
【0021】安全装置32を操作しトリガレバー31を
手動操作することによりトリガバルブ33を作動させる
とメインバルブ28の制御室30内の圧縮空気が空気通
路34を経由してトリガバルブ28から大気に放出さ
れ、これによりメインバルブ28がその下端へ作用して
いるメインチャンバ13内の圧縮空気圧力により上方へ
移動する。メインバルブ28の上方への移動により給気
口27が排気口29と遮断されると同時にメインチャン
バ13と接続されてシリンダ内にメインチャンバ13内
の圧縮空気が導入される。圧縮空気の作用により衝撃ピ
ストン14とウエイトピストン22はそれぞれ反対方向
に衝撃駆動される。
【0022】衝撃ピストン14は衝撃シリンダ15内を
下方に駆動される際に衝撃ピストン14と一体のドライ
バ16がノーズ部材17内に予め供給されていた釘をノ
ーズ部材17から打ち出し、ノーズ部材17の下端に配
置された被打込材に打ち込む。一方ウエイトピストン2
2は圧縮バネ24に抗して上方に駆動される。衝撃ピス
トン14の駆動の際に発生する反動力は衝撃ピストン1
4より大径のウエイトピストン22の上方への移動によ
って全て吸収されてハウジング11を上方へ移動させる
反動力は全く生じない。衝撃ピストン14より大径のウ
エイトピストン22が上方へ駆動されることによる反力
の一部は前記衝撃ピストン14の反力と相殺されるが、
衝撃ピストン14との径差分によって生ずる反力が衝撃
シリンダ15とサブシリンダ21の径差部に形成された
肩部25に下向きに発生し、この反力は衝撃シリンダ1
5を介してハウジング11に伝わってハウジング11を
下向きに移動させる。
【0023】上記ウエイトピストン22の上方への移動
に伴って、前記ウエイトピストン22とシリンダキャッ
プ23の間に介在した圧縮バネ24を介してシリンダキ
ャップ23即ちハウジング11に上向きの力が作用する
が、この圧縮バネ24を介しての力の大きさと前記径差
部分の肩部25によって生ずる下向きの駆動力の大きさ
を同等になるように、上記径差を設定すれば事実上ハウ
ジング11の反動による上方への移動は全く無くなる。
また径差をより大きく設定して径差によって発生する下
向きの反力の方が大きくなるようにしてハウジング11
に下向きの作動力を積極的に生ずるようにする事も可能
である。
【0024】釘の打込の終了後トリガレバー31や安全
装置32の操作が解除されてトリガレバー31が初期状
態に復帰するとメインバルブ28の制御室30内に圧縮
空気が再び供給されてメインバルブ28が下方位置に復
帰する。メインバルブ28の復帰により両シリンダ1
5,21内が排気口29を介して大気に接続されシリン
ダ内の圧縮空気が排出される。衝撃ピストン14は衝撃
シリンダの周囲に形成されているリターンチャンバ36
内に貯圧された圧縮空気を下面にうけて上死点に上昇復
帰されてピストンストップ26に形成された係止部2
6’に係止されて停止する。一方ウエイトピストン22
は圧縮バネ24の作用でピストンストップ26の上面と
当接する下死点に復帰する。
【0025】次に本発明の別の実施例について図4,5
により説明する。この実施例においては上端が解放され
た衝撃シリンダ50がハウジング51内に固定して配置
されており、該衝撃シリンダ50内に下面に向けてドラ
イバ52を一体結合した衝撃ピストン53が摺動自在に
配置されている。前記衝撃シリンダ50の外周面には可
動スリーブ54が配置されており、該可動スリーブ54
はその外周側にハウジング51に対して固定して配置さ
れているガイドスリーブ55の内周面と前記衝撃シリン
ダ50の外周面によって案内されて衝撃シリンダ50の
軸方向に摺動自在とされている。
【0026】上記可動スリーブ54の内径は衝撃シリン
ダ50の壁厚さ分だけ衝撃シリンダ50より大径に形成
されており、上端はスリーブキャップ56によって閉鎖
されて可動スリーブ54内と衝撃シリンダ50内の衝撃
ピストン53上方とが共通の空間を形成している。スリ
ーブキャップ56の下面には衝撃ピストン53との衝撃
的な衝突を緩衝しかつ衝撃ピストン53上面に形成した
突出部を係止して衝撃ピストン53を上死点位置に保持
する保持部57’を形成したピストンストップ57が固
定して設けられている。更にスリーブキャップ56の上
面には可動スリーブ54とシリンダキャップ58との衝
突を緩衝する緩衝部材59が配置されている。またスリ
ーブキャップ56とシリンダキャップ58内壁面との間
に圧縮バネ60が介在されて可動スリーブ54を下死点
方向に常時付勢している。なお可動スリーブ54の下端
をその下死点位置で支持する衝撃シリンダ50の外周部
に形成した段部61に、可動スリーブ50と衝撃シリン
ダ50Sの衝撃的衝突を緩衝するクッション62が配置
されている。
【0027】上記可動スリーブ54の円筒壁の上方部分
には給気口63が形成され、更にガイドスリーブ55の
円筒壁に透孔64が形成されており、ガイドスリーブ5
5の外周側に配置されたメインバルブ65を介して前記
共通のシリンダ内を排気口66とメインチャンバ67と
に選択的に接続するようにされている。メインバルブ6
7は前記ガイドスリーブ55の外周面とシリンダキャッ
プ58の内壁面との間に形成された環状の空間内に配置
されており、その上端面が臨んでいる制御室68内に通
路69を経由して供給され又は排出される空気圧力によ
り作動制御される。
【0028】通常時可動スリーブ54は圧縮バネ60に
より下死点位置に配置されており、衝撃ピストン53は
可動スリーブ54に形成したピストンストップ57の保
持部57’により保持されて上死点位置に保持されてい
る。図示しないトリガバルブの操作によりメインバルブ
65が上方に作動すると、前記共通のシリンダ内に圧縮
空気が導入される。圧縮空気の作用で衝撃ピストン53
と可動スリーブ54は互いに反対方向に駆動され衝撃ピ
ストン53はドライバ52によって釘を打ち込み、可動
スリーブ54は衝撃ピストン53より大きな面に圧縮空
気の作用を受けて圧縮バネ60に抗して上方へ移動す
る。
【0029】衝撃ピストン53を駆動する際の上向きの
反力は可動スリーブ54を駆動する際の下向きに生ずる
反力の一部で相殺され、可動スリーブ54によって生ず
る反力の残余が衝撃シリンダ50と可動スリーブ54の
径差の部分に発生して衝撃シリンダ50を下方向に移動
させる力となって発生しハウジングを下方向に作動させ
る力となる。衝撃シリンダ50と可動スリーブ54の内
径差を可動スリーブ54が上動する際に圧縮バネ60を
介してハウジング51に伝わる押し上げ力と同等か又は
それ以上に設定することによって、衝撃ピストン53の
駆動時の反力を全く無くするか又は衝撃ピストン53の
駆動時にハウジング51を被打込材方向に積極的に移動
させるができる。
【0030】図6は上記本発明の実施例と従来の釘打機
について実射した際のハウジングに作用する作用力をハ
ウジングの変位量として計測した実験データを示すグラ
フである。グラフは横軸に時間経過、縦軸にハウジング
の垂直方向の変位量を方向とともに示している。図6
(a)は図7(a)に示す従来の釘打機による計測結果
であり、従来の釘打機ではメインバルブが作動してシリ
ンダ内に圧縮空気が導入された直後(A)からハウジン
グが上方に変位し始め、衝撃ピストンが下死点に到達し
た時点(B)では被打込材表面からL1だけ浮き上がっ
ていることが明かである。図6(b)は本発明実施例に
よる径差部を圧縮バネを介しての作用力よりも大きく設
定した釘打機を実射したときのハウジングの変位量を示
すもので、前記従来技術とは逆に圧縮空気がシリンダ内
に導入された時点(A)からハウジングが下方向に変位
している状態が示されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衝撃機構の反動吸収作用の基本原理を
示す概要構成図である。
【図2】本発明の第1の衝撃機構を実施した釘打機の実
施例を示す縦断側面図である。
【図3】図2の実施例における釘打機の作動状態を示す
要部縦断側面図である。
【図4】本発明の別の形の衝撃機構を釘打機に採用した
実施例の要部縦断側面図である。
【図5】図4の実施例における釘打機の衝撃機構の作動
状態を示す要部縦断側面図である。
【図6】釘打機の衝撃機構の駆動時におけるハウジング
の変位を計測した結果を示すグラフであり、(a)は従
来の釘打機の衝撃機構の計測結果、(b)は本発明の衝
撃機構による計測結果を示すものである。
【図7】従来の衝撃機構による反動の発生状態を示す概
要機構図である。
【符号の説明】
1 衝撃シリンダ 2 衝撃ピストン 3 ドライバ 4 ノーズ部材 5 バンパ 6 サブシリンダ 7 反動吸収部材 8 圧縮バネ 11 ハウジング 15 衝撃シリンダ 14 衝撃ピストン 16 ドライバ 20 バンパ 21 サブシリンダ 22 ウエイトピストン(衝撃吸収部材) 50 衝撃シリンダ 51 ハウジング 52 ドライバ 53 衝撃ピストン 54 可動スリーブ(衝撃吸収部材) 56 スリーブキャップ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具のハウジング内に固定配置された衝撃
    シリンダと、該衝撃シリンダ内に摺動自在に収容された
    衝撃ピストンとを備え、前記衝撃シリンダ内の衝撃ピス
    トン上面に圧縮空気を導入することにより衝撃ピストン
    を駆動するようにした衝撃機構において、上記衝撃シリ
    ンダの衝撃ピストンの上方室に臨んでおり上記衝撃ピス
    トンの上向きの有効面積より大きくかつ衝撃ピストン上
    面と相対する下向きの有効面を備えた反動吸収部材を、
    上記衝撃ピストンの作動軸線方向に摺動可能に配置して
    設けたことを特徴とする圧縮空気作動式衝撃機構。
  2. 【請求項2】工具のハウジング内に固定配置されるとと
    もに衝撃ピストンを摺動自在に収容した衝撃シリンダを
    備え、該衝撃シリンダの上端に該衝撃シリンダの内径よ
    り大きい内径のサブシリンダを直線上に連設して形成す
    るとともに、該サブシリンダ内に前記衝撃ピストンの外
    径より大きい外径のウエイトピストンを摺動自在に収容
    配置し、上記両ピストンの間のシリンダ内に圧縮空気を
    導入するための給気口をシリンダ壁に形成したことを特
    徴とする圧縮空気作動式衝撃機構。
  3. 【請求項3】衝撃ピストンを摺動自在に収容するととも
    に上端が解放された衝撃シリンダをハウジング内に固定
    配置して設け、該衝撃シリンダの外周側に該衝撃シリン
    ダの内径より大きい内径の可動スリーブを軸線方向に衝
    動自在に配置し、該可動スリーブの上端を閉止してスリ
    ーブ内面に衝撃ピストンの断面積より大きい下向きの圧
    縮空気作用面を形成し、衝撃シリンダ内の衝撃ピストン
    上面と可動スリーブ内に圧縮空気を導入する給気口を可
    動スリーブの側壁に形成したことを特徴とする圧縮空気
    作動式衝撃機構。
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