JP2657088B2 - 鉄道車両の車軸のブレーキ装置 - Google Patents

鉄道車両の車軸のブレーキ装置

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鉄道車両の車軸のブレーキ装置に係わる。
この種の車両のブレーキ装置としては、ディスク１つ
及びパッド２つからなる一般的なディスクブレーキを複
数個使用する空気ブレーキ装置が知られている。
電車の運転速度は高速電車（trains a grande vitess
e）が出現して以来著しく速くなっており、そのためブ
レーキ装置もより効果的なものが求められている。本発
明の目的はこのような効果的なブレーキ装置を提供する
ことにある。
航空機及び競技用自動車の分野では、複数の同心ディ
スクを含むボックス、例えば「カーボン・オン・カーボ
ン」ボックス、摩擦によって互いに協働する３つのディ
スク、即ち制動すべき軸に連結された１つのディスクと
車両の台車枠に連結された２つの側方ディスクとを含む
ボックスを用いるブレーキ装置が使用されている。
これらのディスクボックスは鉄道分野ではまだ使用さ
れたことがない。
そこで本発明は、車両の台車枠に弾性的に接続された
鉄道車両車軸のブレーキ装置であって、同心ディスクボ
ックスを少なくとも１つ含むことを特徴とするブレーキ
装置を提供する。
鉄道車両の車軸にこのような同心ディスクボックスを
使用するためには、様々な技術的問題を解決しなければ
ならない。
その１つとして先ず、ディスクを互いに接近させるブ
レーキ装置が車軸と台車枠の相対位置に関係なく機能す
るようにすることが必要である。
周知のように、台車の車軸はいかなる鉄道状態でも車
両の誘導及び防振を確実に行う種々の連接手段によって
台車枠に弾性的に連結される。その結果、車軸と台車枠
との間には様々な相対運動が生じる。
本発明のブレーキ装置はどのような車軸−台車枠構成
でも効果を発揮し、特に左伝導（prises degauche）及
び旋回車軸付き台車の場合に有効であり、制動動作が停
止した時に可動ディスク及び固定ディスクを同一間隔で
分離させて、これらディスクが全く接触し合わないよう
にすることができる。
本発明のブレーキ装置の特徴は、ディスクボックスが
車軸に同軸的に固定されたカーボンディスクと、この第
１ディスクを挾んでこれと平行に配置された２つのカー
ボンディスクとを含み、これら２つのディスクが車軸と
同軸の２つの半部材によって夫々支持され、これら半部
材が軸受によって車軸から分離され、このブレーキ装置
が２つのレバーを含み、これらのレバーに前記半部材が
１つずつ連接され、前記レバーの第１端部が玉継手によ
って台車枠に固定された２つのジャッキの端部に玉継手
を介して連接され、前記レバーの第２端部が第１の接続
手段によって互いに接続され、この第１接続手段が前記
ジャッキを互いに接続する第２接続手段と協働して車軸
と台車枠に対して移動できるようになっていることにあ
る。
以下、添付図面に基づき非限定的具体例を３つ挙げ
て、本発明をより詳細に説明する。
第１図及び第２図に部分的に示されている車軸１はレ
ール３上を走る車輪２のような車輪を備えている。
符号４及び4Aは台車枠の構成部材であり、車軸はこの
台車枠に一般的手段（図示せず）を介して弾性的に連結
されている。
車軸１にはカーボン−カーボンディスクブレーキボッ
クス６が接続されている。このボックスは２つの半部材
61、及びハブ63からなる。
前記ハブは車軸に固定され、車軸と共に回転する。
前記半部材は例えばボールベアリング64及び65のよう
な軸受によってハブから分離される。ハブ63にはカーボ
ンディスク66が固定され、このディスクが半部材61及び
62に夫々固定された２つのカーボンディスク67及び68と
協働して制動を行う。
制動は半部材61及び62を互いに接近する方向に圧迫す
ることによって実施される。この圧迫は２つのレバー11
及び21によって行われる。各レバーはジャッキによって
制御され、レバー11はジャッキ41で、レバー21はジャッ
キ51で制御される。
このブレーキ装置は完全な対称構造を有し、レバー11
及び21は全く同じであるため、ここではレバー11の種類
及び制御についてだけ詳述する。
レバー11は２つの分岐11A及び11Bからなるホーク状部
分を含み、前記分岐は車軸１と直角の単軸13A、13Bに沿
って半部材61上に配置された２対の耳12A及び12Bに連接
される。レバー11はまた、２つの分岐11C、11Dからなる
ホーク状部分が玉継手連接手段11E、11Fを介してジャッ
キ41のロッドに連結される。レバー21を同様にして半部
材62に連結される。このレバーには耳22A、軸23A及び連
接手段21Eが対応する。
複動空気ジャッキ41はアーム42及び玉継手43を介して
台車枠に固定される。
ジャッキ51も同様にアーム52及び玉継手53を介して台
車枠に固定される。
これら２つのジャッキは更に、台車枠４に固定された
アーム46に固定的に取り付けられたビーム45を介して互
いに接続される。
軸11E及び21Eの端部の垂直応力は鉛直に配置された２
つの連接棒、例えば玉継手式連接手段72によって台車枠
4Aに連結されると共に玉継手式連接手段73によって軸11
Eに連結される連接棒71に伝達される。
レバー11及び21の支点は夫々フランジ形のタイ・ロッ
ド31及び32からなる。フランジ31は31A及び31B部分でレ
バー11の分岐11A及び11Bに連接され、且つナット33A及
び33Bによって固定される。この連接は単式であり、車
軸１と直交し且つディスク平面と平行にのびる軸線をも
つ。
フランジ32も同様にしてレバー21に固定される。この
場合は第１図に示すようにナット34Aが使用される。
フランジ31及び32は、車軸１と平行な軸線に沿って相
互間に遊撃が生じるように、ネジ／ナット式固定手段3
5、36により互いに接続される。そのためネジを通す孔
は細長くなっている。
このブレーキは下記のように機能する。
ブレーキが第１図の解放位置にある時にジャッキ41及
び51に（図示してない圧縮空気分配器によって）空気を
送るとロッドが矢印F1及びF2の方向に移動する。
その結果レバーが軸33A、33B、34A、34Bを中心に回動
して前記半部材を互いに接近させるため、ディスク67及
び68がディスク66と接触する。
ブレーキを解放させる場合にはジャッキを逆に操作し
て半部材を離反させればよい。
レバー及びジャッキが玉継手上に配置され且つ支点と
なるタイ・ロッドが連接手段と共に構成されているた
め、本発明のブレーキ装置は車軸が大きな角距離をもっ
て台車枠から離反した場合にも機能し得る。
また、長さの短いレバーを複数個使用することによっ
て応力が減少するために、装置を大きくしなくてもディ
スクに大きな応力を加えることができる。
本発明のブレーキ装置は車軸の軸線と直交する平面に
対して完全に対称的であるため、ディスク66と固定ディ
スク67との間の距離及び固定ディスク68との間の距離が
必ず同等になる。
このような対称的構造にすると、圧迫が完全に軸線方
向に従って実施されるという利点も得られる。
第３図及び第４図に示した変形例では、レバー11及び
21がモノブロックフランジ80を支点とし、このフランジ
が車軸１に対して直角であり且つディスクの平面と平行
な軸81A、81B、82A、82Bをもつ簡単な連接手段によって
アーム11A、11B、21A、22Bの端部に連接される。台車枠
４、4Aと車軸１との間に角遊撃が生じるように、ジャッ
キ41及び51を連結するビーム45は、該ビーム45を車軸１
と直交するアーム46の軸線46Bを中心に回転できるよう
に連結する連接手段46Aによってアーム46に固定され
る。
この構造は、第１図及び第２図の構造と同じ利点を有
する他に、装置を更に小型化できるという利点を有す
る。
第5A図及び第６図の変形例ではレバー11及び21が、玉
継手式連接手段93、94、95、96を介して端部11A、21A及
び11B、21Bに連接された２つのタイ・ロッド91及び92に
よって互いに連結される。
２つのジャッキを相互に接続するビーム45は台車枠４
に固定されたアーム46に固定的に取り付けられる。
第5A図及び第６図の装置の変形例として、第5B図に示
すように、ビーム45を軸線方向リンク46Aによってアー
ム46に接続することもできる。このリンクは（第３図及
び第４図の具体例と同様に）ビーム45がアーム46の軸線
46Bを中心に回転できるように連結する。
但しその場合は、玉継手式連接手段93、94、95、96に
代えて第３図及び第４図に示すような鉛直方向単軸を使
用する。
第5A図及び第６図の装置及びその前述のごとき変形例
は、第３図及び第４図の装置と同じ利点を有する他に、
装置の重量をある程度軽くできるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の第１具体例のブレーキ装置を備えた車
軸の簡略部分平面図、第２図は第１図に対応する側面
図、第３図は本発明の第２具体例のブレーキ装置を備え
た車軸の簡略部分平面図、第４図は第３図に対応する側
面図、第5A図は本発明の第３具体例のブレーキ装置を備
えた車軸の簡略部分平面図、第5B図は第5A図の一変形例
を示す部分説明図、第６図は第5A図に対応する側面図で
ある。 １……車軸、4,4A……台車枠、11,21……レバー、41,51
……ジャッキ、66……ディスクボックス。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】同心ディススクを備えた少くとも一つのデ
    ィスクボックスを含む車軸のブレーキ装置であって、デ
    ィスクボックスが車軸に同軸的に固定された第１のカー
    ボンディスクと、この第１ディスクの両側にこれと平行
    に配置された２つのカーボンディスクとを含み、これら
    ２つのディスクが車軸と同軸の２つの半部材によって夫
    々支持され、これら半部材が軸受によって車軸から分離
    されており、当該ブレーキ装置が２つのレバーを含み、
    これらのレバーに前記半部材が１つずつ連接され、前記
    レバーの第１端部が玉継手によって台車枠に固定された
    ２つのジャッキの端部に玉継手を介して連接され、前記
    レバーの第２端部が第１手段によって互いに接続され、
    この第１手段が前記ジャッキを互いに接続する第２手段
    と協働して車軸が台車枠に対して移動できるようになっ
    ている車軸のブレーキ装置。
  2. 【請求項２】前記第１手段が２つのフランジからなり、
    各フランジが、車軸と直交し且つディスク平面と平行に
    延びる軸線をもつヒンジによって前記レバーの第２端部
    に夫々１つずつ接続され、またこれら２つのフランジ
    が、ディスク平面と平行な平面上でこれらフランジ間に
    遊間を生じさせることができる連結部材によって互いに
    接続され、ジャッキを相互接続する前記第２手段が台車
    枠に固定されたアームに固定的に取り付けられたビーム
    を含む請求項１に記載の装置。
  3. 【請求項３】前記第１手段がモノブロックフランジから
    なり、このフランジが車軸に対して直角であり且つディ
    スクの平面と平行な軸をもつヒンジによって前記レバー
    の第２端部に連接され、ジャッキを相互接続する前記第
    ２手段が、車軸と直交する軸線を中心に回転できるよう
    に、一軸連接手段を介して台車枠に連結されたビームを
    含む請求項１に記載の装置。
  4. 【請求項４】前記第１手段が玉継手を介してレバーの第
    ２端部に連接されたタイ・ロッドを含み、ジャッキを相
    互接続する前記第２手段が台車枠に固定されたアームに
    固定的に取り付けられたビームを含む請求項１に記載の
    装置。
  5. 【請求項５】前記第１手段が車軸と直交し且つディスク
    平面と平行に延びる軸線をもつヒンジによってレバーの
    第２端部に連接されたタイ・ロッドを含み、ジャッキを
    相互接続する前記第２手段が、車軸と直交する軸線を中
    心に回転できるように、一軸連接手段を介して台車枠に
    接続されたビームを含む請求項１に記載の装置。
  6. 【請求項６】各レバーが２つの分岐を含み、連接手段、
    ヒンジ又はタイ・ロッドの数が２倍である請求項１から
    ５のいずれか一項に記載の装置。
  7. 【請求項７】ジャッキ側に位置するレバーの各端部が、
    一端において玉継手を介して台車枠に連接されると共に
    他端において玉継手を介して前記レバーに連接される鉛
    直方向タイ・ロッドを介して台車枠に接続される請求項
    １から６のいずれか一項に記載の装置。
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JPH01240362A (ja) 1989-09-25
CA1328084C (fr) 1994-03-29
FR2626541B1 (fr) 1990-05-18
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