JP2656797B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネ
ルに関するものであり、さらに詳しくは、防湿性が優れ
ており、優れた耐久性および耐用性を有し、しかも鮮鋭
性に優れた放射線画像変換パネルに関する。
(従来の技術) X線画像のような放射線画像は病気診断用などに多く
用いられている。
このX線画像を得るために、ハロゲン化銀感光材料に
代わって蛍光体層から直接画像を取出すX線画像変換方
法が工夫されている。
この方法は、被写体を透過した放射線(一般にX線)
を蛍光体に吸収せしめ、しかるのち、この蛍光体を例え
ば光または熱エネルギーで励起することによりこの蛍光
体が上記放射線吸収により蓄積している放射線エネルギ
ーを蛍光として放射せしめ、この蛍光を検出して画像化
する方法である。
具体的には、例えば、米国特許3,859,527号公報及び
得開昭55−12144号公報には輝尽性蛍光体を用い可視光
線または赤外線を輝尽励起光とした放射線画像変換方法
が開示されている。
この方法は支持体上に輝尽性蛍光体層(以下「輝尽
層」と略称する)を形成した放射線画像変換パネル(以
下「変換パネル」と略称する)を使用するもので、この
変換パネルの輝尽層に被写体を透過した放射線を当てて
被写体各部の放射線透過度に対応する放射線エネルギー
を蓄積させて潜像を形成し、しかる後にこの輝尽層を輝
尽励起光で走査することによって各部の蓄積された放射
線エネルギーを放射させてこれを光に変換し、この光の
強弱による光信号により画像を得るものである。
この最終的な画像はハードコピーとして再生してもよ
いし、CRT上に再生してもよい。
この放射線画像変換方法において使用される変換パネ
ルは、放射線画像情報を蓄積したのち輝尽励起光の走査
によって蓄積エネルギーを放出するので、走査後に再度
放射線画像の蓄積を行うことができ、繰返し使用が可能
である。
そこで、前記変換パネルは、得られる放射線画像の画
質を劣化させることなく長期間または多数回繰り返し使
用に耐える性能を有することが望ましい。そのために
は、前記変換パネルの輝尽層が外部からの物理的または
化学的刺激から充分に保護される必要がある。
従来の変換パネルにおいては、上記の問題の解決を図
るため、変換パネルの支持体上の輝尽層面を被覆する保
護層を設け、変換パネル周縁を密閉し、輝尽層を保護す
る方法がとられてきた。
この保護層は、例えば特開昭59−42500号広報に開示
されているように、保護層用塗布液を輝尽層上に直接塗
布して形成されるか、あるいはあらかじめ別途形成した
保護層を輝尽層上に接着する方法により形成されてい
る。
また、変換パネル周縁の密閉には、例えば有機高分子
溶液中に変換パネルの周縁部のみを浸漬するか、あるい
は周縁部に有機高分子溶液を塗布して高分子膜を形成し
てシールする方法、周縁部をシール剤により封止し、シ
ール剤を固定部材により外側から固定する方法(特開昭
61−237100号公報)、周縁部が保護層の延長部分により
被覆された状態でシールする方法(特開昭61−237100号
公報)等が用いられている。
保護層としては一般的には有機高分子からなる薄い保
護(層厚十μm程度)層が用いられている。しかしなが
ら、常用される有機高分子からなる薄い保護層はある程
度の水分および/または湿気に対し透過性であり、その
ため輝尽層が水分を吸収する結果、変換パネルの放射線
感度の低下または放射線照射後に輝尽励起照射を受ける
までの蓄積エネルギーの減衰(フェーディング)が大き
く、得られる放射線画像の画質のばらつきおよび/また
は劣化をもたらしている。
例えば、厚さ10μmのPETの透湿度は約60(g/m2・24h
r)であり、1日に単位面積当たり60gもの水分を透過す
る。膜厚10μm延伸ポリプロピレン(以下、「OPP」と
略称する)では約15(g/m2・24hr)である。
また、前述のような薄い保護層を有する従来の変換パ
ネルにおいては、保護層の表面硬度が小さいため搬送時
における搬送ローラ等の機械部分との接触により保護層
表面に傷を生じたり、また薄い保護層では耐衝撃性が不
充分なため輝尽層中に亀裂、折れ生じ易く、得られる放
射線画像の画質が繰り返し使用していくうちに劣化する
という問題点もある。
また前記のシール材により封止した変換パネルでも、
保護層を通して侵入してくる水分により、やはり蛍光体
が劣化するという問題は解消されていない。
(発明が解決しようとする課題) 上述のように従来の変換パネルにおいては外部からの
水分の侵入により蛍光体の劣化が生じ、その結果、放射
線に対する感度の低下、あるいは潜像退行性の劣化が生
じるという問題点があり、特にこの問題点は高温、高湿
度の雰囲気中で変換パネルを使用した場合に顕著に発現
する。
そこで本発明は、外部からの水分の侵入を防止し、優
れた耐久性および耐用性を有するとともに、優れた鮮鋭
性を有する変換パネルを提供することを目的とする。
また、本発明は、製造時の熱的ヒズミが少なく、支持
体、保護層、輝尽層に変形、損傷を生じることがない変
換パネルを提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の変換パネルは、支持体と保護層との間に、輝
尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、 前記輝尽性蛍光体層と前記保護層との間に設けられ
た、該保護層よりも屈折率の低い層を有し、 前記支持体と保護層との間に、前記輝尽性蛍光体層の
周縁部をとり囲んで設けられた、前記輝尽性蛍光体層の
厚さと同等またはそれ以上の厚さの第1の防湿部材と、
前記第1の防湿部材の外周縁部をとり囲んで設けられ
た、第2の防湿部材とを有し、第1の防湿部材の弾性率
が第2の防湿部材のそれより低い ことを特徴とする。
以下、本発明の変換パネルの構成を添付図面に基づい
て説明する。第1図および第3図は本発明の変換パネル
の1例を示す概略断面図であり、第2図は第1図に示す
変換パネルの概略平面図を表す(ただし、保護層および
支持体は省略している)。第1図〜第3図中において、
1は保護層、2は輝尽層、3は支持体、4は第1の防湿
部材、5は第2の防湿部材を表し、第3図中の6は低屈
折率層を表す。
本発明の変換パネルの構成を添付図面に基づいて説明
する。
本発明の変換パネルは、第1図および第2図に示すと
おり、支持体3上に、輝尽層2および保護層1をこの順
序で有するものであるが、さらにその構成要素として第
1の防湿部材4および第2の防湿部材5を含むものであ
る。第1の防湿部材は輝尽層2の周縁部に設けられてお
り、この第1の防湿部材4の一端は支持体3に密着され
ており、他の一端は保護層1に密着されている。また、
輝尽層2の周縁部と第1の防湿部材4は接触していて
も、離れていてもよい。この第1の防湿部材の周縁部分
の空隙、すなわち保護層1、第1の防湿部材4および支
持体3から形成される空隙には第2の防湿部材が充填さ
れている。本発明の変換パネルには、第3図で示すよう
に保護層1と輝尽層2との間に低屈折率層6を有してい
てもよい。低屈折率層6を有するものは厚い保護層1を
用いても画像の鮮鋭性が低下せず、また厚い保護層1を
用いているために保護層1を通しての水分の侵入による
低下もなく好ましい。
本発明の変換パネルにおいて保護層を形成するものと
しては、透光性がよく、シート状に成形できるものを用
いることができる。さらに、保護層は輝尽励起光および
輝尽発光を効率よく透過するために、広い波長範囲で高
い光透過率を示すものが好ましく、この光透過率80%以
上のものがさらに好ましい。
このようなものとしては、例えば、石英、硼珪酸ガラ
ス、化学的強化ガラスなどの板ガラスや、PET、OPP、ポ
リ塩化ビニルなどの有機高分子化合物を挙げることがで
きる。ここで例えば、硼珪酸ガラスは330nm〜2.6μmの
波長範囲で80%以上の光透過率を示し、石英ガラスでは
さらに短波長においても高い光透過率を示す。
保護層を形成するものとしては、光透過率とともに防
湿性が優れていることから板ガラスが好ましい。
保護層の厚さは、実用上は10μm〜3mmであり、良好
な防湿性を得るためには100μm以上が好ましい、この
保護層の厚さが200μm以上の場合には耐久性、耐用性
に優れた変換パネルを得ることができ好ましい。
なお、保護層の厚さは、防湿性の点から保護層の透湿
度が10g/m2・24hr以下、好ましくは5.0g/m2・24hr以下
となるようにすることが好ましい。透湿度はカップ法
(JIS Z0208)によって測定した。
また、保護層の表面に、MgF2等の反射防止層を設ける
と、輝尽励起光および輝尽発光を効率よく透過するとと
もに、鮮鋭性の低下を小さくする効果もあり好ましい。
保護層の屈折率は特に制限されないが、実用上は1.4
〜2.0の範囲が一般的である。
保護層は、必要に応じて2層以上を設けることができ
る。
本発明の変換パネルにおいて輝尽層を構成する輝尽性
蛍光体とは、最初の光もしくは高エネルギー放射線が照
射された後に、光的、熱的、機械的、化学的または電気
的等の刺激(輝尽励起)により、最初の光もしくは高エ
ネルギー放射線の照射量に対応した輝尽発光を示す蛍光
体であるが、実用的な面からはは500nm以上の励起光に
よって輝尽発光を示す蛍光体が好ましいものである。こ
のような輝尽性蛍光体としては、例えば特開昭48−8048
7号公報に記載されているBaSO4:AX、特開昭48−80489号
公報に記載されているSrSO4:AX、特開昭53−39277号公
報に記載されているLi2B4O7:Cu,Ag等、特開昭54−47883
号公報に記載されているLi2O・(B2O2)x:Cu及びLi2O・
(B2O2x:Cu,Ag等、米国特許3,859,527号公報のSrS:C
e,Sm、SrS:Eu,Sm、La2O2S:Eu,Smおよび(Zn,Cd)S:Mn,
で示される蛍光体が挙げられる。
また、特開昭55−12142号公報に記載されているZnS:C
u,Pb蛍光体、一般式BaO・xAl2O3:Euで示されるアルミン
酸バリウム蛍光体、および一般式、 MIIO・xSiO2:Aで示されるアルカリ土類金属珪酸塩系蛍
光体が挙げられる。また、特開昭55−12143号公報に記
載されている一般式、 (Bal-x-yMgxCay)FX:eEu2+で示されるアルカリ土類弗
化ハロゲン化物蛍光体、特開昭55−12144号公報に記載
されている一般式、 LnOX:xA で示される蛍光体、特開昭55−12145号公報に記載され
ている一般式、 (Bal-xMII x)FX:yA で示される蛍光体、特開昭55−84389号公報に記載され
ている一般式、 BaFX:xCe,yA で示される蛍光体、特開昭55−160078号公報に記載され
ている一般式、 MIIFX・xA:yLn で示される希土類元素付活2価金属フルオロハライド蛍
光体、一般式、ZnS:A、CdS:A、(Zn,Cd)S:A、ZnS:A,X
及びCdS:A,Xで示される蛍光体、特開昭59−38278号公報
に記載されている下記いずれかの一般式、 xM3(PO4・NX2:yA M3(PO42:yA で示される蛍光体、特開昭59−155487号公報に記載され
ている下記のいずれかの一般式、 nReX3・mAX′・xEu nReX3・mAX′2:xEu,ySm で示される蛍光体、および特開昭61−72087号公報に記
載されている下記一般式、 MIX・aMIIX′22・bMIIIX″3:cA で示されるアルカリハライド蛍光体等が挙げられる。特
にアルカリハライド蛍光体は、蒸着・スパッタリング等
の方法で輝尽層を形成しやすく好ましい。
しかし、本発明の変換パネルに用いられる輝尽性蛍光
体は、前述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を
照射した後輝尽励起光を照射した場合に輝尽発光を示す
蛍光体であればいかなる蛍光体であってもよい。本発明
の変化パネルは、外部からの水分の侵入を防止できるの
で、例えば蛍光体としてアルカリ土類フルオロハライド
蛍光体、アルカリハライド蛍光体などの水分により劣化
し易いものも用いることができる。
本発明の変換パネルにおける輝尽層は、前記の輝尽性
蛍光体の少なくとも一種類を含む一つ若しくは二つ以上
の輝尽層から成る輝尽層群であってもよい。また、それ
ぞれの輝尽層に含まれる輝尽性蛍光体は同一であっても
よいが異なっていてもよい。
輝尽層の形成方法としては特開昭56−12600号公報に
記載の塗布法を適用することができ、また蒸着などの気
相堆積法などを適用することができる。
気相堆積法で形成された輝尽層は、塗布法で形成され
た輝尽層よりも蛍光体の充填密度が高くなり、放射線感
度が高くなる。
変換パネルの輝尽層の層厚は、目的とする変換パネル
の放射線に対する感度、輝尽性蛍光体の種類等によって
異なるが、結着剤を含有しない場合10μm〜1000μmの
範囲、さらに好ましくは20μm〜800μmの範囲から選
ばれるのが好ましく、結着剤を含有する場合で20μm〜
1000μmの範囲、さらに好ましくは50μm〜500μmの
範囲から選ばれるのが好ましい。
本発明において使用される支持体としては各種高分子
材料、ガラス、セラミックス、金属等が挙げられる。
高分子材料としては例えばセルロースアセテート、ポ
リエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ド、ポリイミド、トリアセテート、ポリカーボネートな
どのフィルムが挙げられる。金属としては、アルミニウ
ム、鉄、銅、クロム等の金属シートもしくは金属板また
は該金属酸化物の被覆層を有する金属シートまたは金属
板が挙げられる。ガラスとしては化学的強化ガラスおよ
び結晶化ガラスなどが挙げられる。またセラミックスと
してはアルミナおよびジルコニアの焼結板などが挙げら
れる。
また、これら支持体の層厚は用いる支持体の材質等に
よって異なるが、一般的には80μm〜5mmであり、取り
扱いが容易であるという点から、好ましくは200μm〜3
mmである。支持体の層厚は、防湿性の点からその透湿度
が10g/m2・24hr以下になるような厚さであることが好ま
しく、さらには5.0g/m2・24hr以下になるような厚さで
あることが好ましい。
これら支持体の表面は滑面であってもよいし、輝尽層
との接着性を向上させる目的でマット面としてもよい。
また、支持体の表面は凹凸面としてもよいし、個々に独
立した微小タイル状板を密に配置した表面構造としても
よい。
さらに、これら支持体上には、輝尽層との接着性を向
上させる目的で輝尽層が設けられる面に下引層を設けて
もよいし、必要に応じて光反射層、光吸収層等を設けて
もよい。
本発明の変換パネルにおいては、支持体と保護層の間
に第1の防湿部材と第2の防湿部材を有し、第2の防湿
部材より第1の防湿部材の弾性率で低いことを最大の特
徴とするものである。ここで第2の防湿部材は、変換パ
ネル内部への外部雰囲気からの水分の侵入を防止するこ
とに資するものであり、第1の防湿部材は、第2の防湿
部材を通過した微量の水分の輝尽層側への侵入を防止す
ることに資するものである。
第1の防湿部材および第2の防湿部材は防湿性で、第
2の防湿部材より第1の防湿部材の弾性率が低ければ特
に制限されないが、第1の防湿部材は保護層を保持して
支持体と保護層を一定間隔に保つと同時に第2の防湿部
材を通過して侵入した微量水分の輝尽層側への侵入の防
止を目的とし、第2の防湿部材は、外部雰囲気からの水
分の侵入を未然に防止することを目的とするところか
ら、第1防湿部材の透湿性は第2の防湿部材の透湿性よ
りも低いことが好ましい。
したがって、かかる目的の相違から両防湿部材の透湿
能力は次のように規定されるものであることが好まし
い。すなわち、第1の防湿部材は透湿度が10g/m2・24hr
以下となるようなものが好ましく、5g/m2・24hr以下と
なるものがさらに好ましい。また、第2の防湿部材の透
湿度は、20g/m2・24hr以下のものが好ましく、10g/m2
24hr以下のものがさらに好ましい。ここで透湿度はカッ
プ法(JIS Z0208)により測定した。なお、防湿部材と
保護層および支持体との密着部分の透湿度は防湿部材の
透湿度と同程度かそれ以下であることが好ましい。
また第2の防湿部材としては、その目的から支持体お
よび保護層に密着できるものであることが必要である。
第1の防湿部材としては、例えばガラス、セラミック
ス、金属、高分子材料などのシートを加工したものが好
ましく用いられる。
ここでガラスを用いたものとしては、化学強化ガラ
ス、結晶化ガラスなどを挙げることができる。セラミッ
クスを用いたものとしては、アルミナ、ジルコニアなど
の焼結板などを挙げることができる。金属を用いたもの
としては、アルミニウム、鉄、銅、クロムなどの金属シ
ートもしくは金属板または前記金属シートもしくは金属
板の表面を前記金属の酸化物で被覆したものが挙げられ
る。高分子材料を用いたものとしては、セルロースアセ
テート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、
ポリアミド、ポリイミド、トリアセテート、ポリカーボ
ネート、ポリエチレン、エポキシ樹脂などのフィルム、
天然ゴム、プロピレンゴム、スチレンゴム、ブタジエン
ゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ブタジエンスチレン
ゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、イソプレンゴ
ム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、イソブチレン
ゴム、イソブチレンイソプレンゴム、アクリルゴム、多
硫化系合成ゴム、ウレタンゴムなどのシートが挙げられ
る。
第2の防湿部材としては、第1の防湿部材と同様のも
のを例示することができるが、それ以外にも二液ウレタ
ン系接着剤、二液型変成アクリレート系接着剤、二液型
変成アクリル系接着剤、二液型エポキシ系接着剤などの
二液を混合することにより重縮合または架橋反応して硬
化する樹脂や、X線、α線、β線、γ線、高エネルギー
中性子線、電子線、紫外線などの電磁波または粒子線を
照射することによりその電磁波または粒子線のエネルギ
ーを吸収して硬化する放射線硬化型樹脂などが挙げられ
る。
第1の防湿部材は、シート状の部材を用いる場合には
第5図に示されるような形状に加工された後、輝尽層を
包囲するように配置される。この第1の防湿部材と支持
体または保護層との密着に際しては、前記第2の防湿部
材として用いられる接着剤を好ましいものとして適用す
ることができる。なお、第1の防湿部材の防湿性が高
く、透湿度が5.0g/m2・24hr以下の場合には、第1の防
湿部材は実質的に保護層の保持のみを目的とするもので
もよい。この場合に第1の防湿部材は、支持体及び保護
層に密着する必要はない。
第2の防湿部材としてシート状のものを用いる場合に
は、これと支持体及び保護層とを密着する必要がある
が、このために用いる接着剤としては、前記第2の防湿
部材として用いられる接着剤を用いることができる。
本発明でいう弾性率とは縦弾性率(ヤング率)を意味
し、前記防湿部材は第2の防湿部材に対し第1の防湿部
材の弾性率が低くなるように選択される。第1の防湿部
材の弾性率を第2の防湿部材の弾性率よりも低くするこ
とにより、第2の防湿部材による変換パネルの封着に際
しての熱的ヒズミを吸収して変換パネルの保護層および
/または支持体の破損を防止することが可能となる。こ
のような第1の防湿部材−第2の防湿部材の組み合わせ
例としては、ウレタンゴム−ポリエチレン、ポリエチレ
ン−エポキシ樹脂、ポリアミド、−不飽和ポリエステ
ル、シリコンゴム−エポキシ樹脂などが挙げられる。
第1および第2の防湿部材の厚さは、いずれも輝尽層
の厚さと同等以上であれば特に制限されない。
第1および第2の防湿部材の幅は広いほど防湿性が高
くなるために好ましいが、実用的には1〜30mmであり、
好ましくは2〜10mmである。幅があまり狭すぎると防湿
性が低下するばかりか、ピンホールなどの欠陥によって
防湿性が著しく低下することがあり、幅があまり広すぎ
ると変換パネルの有効利用面積が減少するために好まし
くない。
本発明の変換パネルにおいては、さらに、第3図に示
すように輝尽層と保護層の間に低屈折率層を設ける。
この低屈折率層は、保護層よりも屈折率の低い材質か
らなり、この層が存在することにより、保護層を厚くし
ても鮮鋭性の低下を小さくすることができる。低屈折率
層を構成するものとしては、保護層よりも低屈折率のも
のであれば特に制限されない。
このように低屈折率層を設ける場合には、前記の第1
および第2の防湿部材の厚さを輝尽層の厚さと同じか、
それよりも厚くすることが必要である。第1および第2
の防湿部材の厚さが輝尽層の厚さと同じであっても、輝
尽層と保護層を接着剤などにより密着させなければ保護
層と輝尽層との間に低屈率を設けることができる。
この低屈折率層は、例えば、CaF2(屈折率1.23〜1.2
6)、NaAlF6(屈折率1.35)、MgF2(屈折率1.38)、SiO
2(屈折率1.46)などからなる層;エタノール(屈折率
1.36)、メタノール(屈折率1.33)およびジエチルエー
テル(屈折率1.35)などの液体からなる層または空気、
窒素、アルゴンなどの気体からなる層および真空層など
の屈折率が実質的に1である層にすることができる。
変換パネルの低屈折率層としては、気体層または真空
層であることが、鮮鋭性の低下を防止する効果が高いこ
とから好ましい。
低屈折率層の厚さは0.05μm〜3mmまでが実用的であ
る。
本発明の変換パネルにおいては、低屈折率層に鮮鋭性
の低下を小さくするという効果を充分に付与するために
は、低屈折率層が輝尽層と密着状態にあることが好まし
い。したがって、低屈折率が液体層、気体層および真空
層の場合にはそのままでよいが、低屈折率層を上記のCa
F2、Na3AlF6、MgF2、SiO2などで保護層の表面に形成し
た場合などには、輝尽層と低屈折率層を例えば接着剤な
どにより密着させる。この場合には接着剤の屈折率は輝
尽層の屈折率に近似したものであることが好ましい。
本発明の変換パネルにおいては、保護層は支持体の役
割を兼ねることもできる。その場合には本発明でいう支
持体は実質的に輝尽層を支持する機能を発揮しなくても
よい。
次に本発明の変換パネルの製造方法を、その一例を掲
げて説明する。
まず、蒸着法などの気相堆積法により支持体上に輝尽
層を形成したのち、第2図に示すようにして包囲するよ
うに第1の防湿部材を支持体上に接着剤で密着させる。
次にこの第1の防湿部材の他の一端(支持体の接着部分
との反対部分)を同様にして保護層と密着させる。その
後、第1図に示すようにして第2の防湿部材を充填する
ことにより変換パネルが得られる。
他の製造方法としては、第1の防湿部材を支持体(ま
たは保護層)に接着剤で密着させた後、第1の防湿部材
の外側に第2の防湿部材を設け、上から保護層(または
支持体)をかぶせて密着させる方法も適用できる。
本発明の変換パネルは、第4図に概略的に示される放
射線画像変換方法に用いられる。
すなわち、放射線発生装置41からの放射線は、被写体
42を通して変換パネル43に入射する。
この入射した放射線はパネル43の輝尽層に吸着され、
そのエネルギーが蓄積され、放射線透過像の蓄積像が形
成される。
次にこの蓄積像を輝尽励起光源44からの輝尽励起光で
励起して輝尽発光の強弱は蓄積された放射線エネルギー
量に比例するので、この光信号を例えば光電子増倍管等
の光電変更装置45で光電変換し、画像再生装置46によっ
て画像として再生し画像表示装置7によって表示するこ
とにより、被写体の放射線透過像を観察することができ
る。
(実施例) 次に本発明を実施例によって説明する。
実施例1〜6 500μm厚の結晶化ガラス支持体に、蒸着装置でアル
カリハライド蛍光体(RbBr;0006T1)を300μmの厚さに
なるように蒸着して輝尽層を形成した。次いで、第1図
および第2図のように、輝尽層と同じ厚さの、第1表に
示す第1の防湿部材をエポキシ樹脂系接着剤により接着
させた。その後、同様にして保護層を前記第1の防湿部
材に接着させた。次に、第1図および第2図に示すよう
に、第1表に示す第2の防湿部材を充填して本発明の変
換パネルを得た。
このようにして得られた本発明の変換パネルについ
て、防湿性および鮮鋭性を評価した。防湿性の結果を第
1表に併記する。
防湿性は、気温42℃、相対湿度95%の条件下に変換パ
ネルを50日間放置して強制劣化させたのちの感度低下率
及びフェーディング低下率から評価した。試験方法は下
記の通りである。
感度低下率P 強制劣化試験前の変換パネルに、管電圧80kVpのX線
を10mR照射後、5秒間おいて半導体レーザ光(780nm、2
0mW)で輝尽励起し、輝尽発光を光電子増倍管で光電変
換し、得られた電気信号の大きさから劣化試験前の変換
パネルの感度Sst(5sec)を求めた。また、同様にして劣
化試験後の変換パネル感度S50(5sec)を求めた。
得られた各感度から次式: により感度低下率を求めた。
フェーディング低下率Q 強制劣化試験前の変換パネルのフェーディング:F
SR(X線を照射してからレーザ光で信号を読み取るまで
の間における蓄積エネルギーの減衰率)を下記の方法で
求めた。まず、管電圧80kVpのX線を10mR照射後、5秒
間おいて半導体レーザ光(780nm、20mW)で輝尽励起
し、輝尽発光を光電子増倍管で光電変換して得られた電
気信号の大きさから感度Sst(5sec)を求めた。同様にし
て、X線照射後120秒間おいて輝尽励起して得られた電
気信号の大きさから感度Sst(120sec)を求めた。得られ
た各感度から次式; により劣化試験前のフェーディングFstを求めた。
同様にして強制劣化試験後の変換パネルのフェーディ
ングF50を次式; により求めた。
このようにして得られたFSTとF50とから次式: によりフェーディング低下率を求める。
鮮鋭性 鮮鋭性は強制劣化試験前の変換パネルについて、変調
伝達関数(MTF)を求めて評価した。
実施例7 輝尽層を下記の方法で形成したほかは実施例1と同様
にして変換パネルを得た。
輝尽層の形成方法は次のとおりである。まず、平均粒
子径2μmのBaBr:Eu蛍光体8重量部及びポリビニルブ
チラール(結着剤)1重量部を溶剤(シクロヘキサノ
ン)を用いて混合分散して塗布液とした。次に、この塗
布液を水平に置いた実施例1と同様の支持体上に均一に
塗布し、一昼夜放置して輝尽層を形成した。
得られた変換パネルについて実施例1〜6と同様の試
験を行った。結果を第1表に示す。
実施例8 第1の防湿部材の厚さを第1表に示すとおり、輝尽層
の厚さよりも厚くしたほかは実施例2と同様にして変換
パネルを得た。この変換パネルについて実施例1〜6と
同様の試験を行なった。結果を第1表に示す。
実施例9 第1の防湿部材の厚さを第1表に示すとおり、輝尽層
の厚さよりも厚くしたほかは実施例6と同様にして変換
パネルを得た。この変換パネルについて実施例1〜6と
同様の試験を行なった。結果を第1表に示す。
比較例1、2 実施例1および6において、防湿部材として第2の防
湿部材のみを用いたほかは同様にして、それぞれ変換パ
ネルを得た。この変換パネルについて実施例1〜6と同
様の試験を行った。結果を第1表に示す。
比較例3 RbBr:Tlを蛍光体として用い、塗布法により輝尽層を
形成し、さらに保護層として厚さ10μmのポリエチレン
テレフタレートを用い、第1および第2の防湿部材を用
いなかったほかは同様にして変換パネルを得た。この変
換パネルについて実施例1〜6と同様の試験を行なっ
た。結果を第1表に示す。
比較例4 ポリウレタン系接着剤を用いて保護層と輝尽層とを接
着したほかは実施例1と同様にして、変換パネルを得
た。この変換パネルについて実施例1〜6と同様の試験
を行った。結果を第1表に示す。
第1表より、実施例1〜9の本発明の変換パネルは高
温・高湿度下に長期間おかれても、初期の特製劣化が少
なく耐久性に優れていた。
これに対し、比較例1〜3のパネルでは水分の浸入に
よって蛍光対が劣化し、変換パネルの初期特性は著しく
劣化した。
なお、比較例4の変換パネルは、輝尽層と保護層とを
接着剤により接着したので厚い保護層を用いたことによ
る画像の鮮鋭性の低下が見られた。
実施例1〜6の変換パネルでは、輝尽層と保護層とは
接しているが、光学的に不連続な面が存在していたので
鮮鋭性の低下は見られなかった。
また、実施例1〜9の変換パネルでは、変換パネルの
熱的ヒズミによる損傷、反りなどの変形はまったく見ら
れなかった。
[発明の効果] 本発明の画像変換パネルは優れた防湿性および鮮鋭性
を有しており、高温、高湿度雰囲気中で長時間に亙って
使用した場合にもその初期性能を維持し、優れた耐久性
および耐用性を示す。また、製造時の熱的ヒズミによる
変換パネルの損傷がない。
【図面の簡単な説明】
第1図および第3図は、本発明の変換パネルの概略断面
図であり、第2図は第1図で示される変換パネルの概略
平面図であり、第4図は変換パネルを用いる放射線画像
変換方法の説明図であり、第5図は第1の防湿部材の加
工形状の一例である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体と保護層との間に、輝尽性蛍光体層
    を有する放射線画像変換パネルにおいて、 前記輝尽性蛍光体層と前記保護層との間に設けられた、
    該保護層よりも屈折率の低い層と、 前記支持体と保護層との間に、前記輝尽性蛍光体層の周
    縁部をとり囲んで設けられた、前記輝尽性蛍光体層の厚
    さと同時またはそれ以上の厚さの第1の防湿部材と、前
    記第1の防湿部材の外周縁部をとり囲んで設けられた、
    第2の防湿部材とを有し、第1の防湿部材の弾性率が第
    2の防湿部材のそれより低い ことを特徴とする放射線画像変換パネル。
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