JP2942961B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents
放射線画像変換パネルInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネル
に関し、詳しくは１枚のプレートで独立に二つの画像が
記録できる放射線画像変換パネルに関する。
に関し、詳しくは１枚のプレートで独立に二つの画像が
記録できる放射線画像変換パネルに関する。
輝尽性蛍光体に放射線（Ｘ線、α線、β線、γ線、紫
外線等）を照射すると、この放射線のエネルギーの一部
が蛍光体に蓄積記録され、その後その蛍光体に励起光を
照射すると、蓄積されていたエネルギーに応じて蛍光体
が輝尽発光する。
外線等）を照射すると、この放射線のエネルギーの一部
が蛍光体に蓄積記録され、その後その蛍光体に励起光を
照射すると、蓄積されていたエネルギーに応じて蛍光体
が輝尽発光する。
放射線画像変換パネルは、このような特性を持つ輝尽
性蛍光体層を有するパネル（以下、特別の場合を除き単
にパネルと称する）であり、人体等の放射線（Ｘ線）画
像を潜像として記録可能であり、この潜像部分をレーザ
光等の励起光で照射すれば、その潜像の濃度に対応した
強度の輝尽発光が起こる。従って、その輝尽発光光をフ
ォトマル（光電子増倍管）等の光検出機で検出して適宜
処理すれば、記録されていた放射線画像を得ることが可
能である。この最終的画像は、ハードコピーとして再生
されてもよいし、CRT上に再生されてもよい。
性蛍光体層を有するパネル（以下、特別の場合を除き単
にパネルと称する）であり、人体等の放射線（Ｘ線）画
像を潜像として記録可能であり、この潜像部分をレーザ
光等の励起光で照射すれば、その潜像の濃度に対応した
強度の輝尽発光が起こる。従って、その輝尽発光光をフ
ォトマル（光電子増倍管）等の光検出機で検出して適宜
処理すれば、記録されていた放射線画像を得ることが可
能である。この最終的画像は、ハードコピーとして再生
されてもよいし、CRT上に再生されてもよい。
上記の如くパネルは最終的な記録媒体に画像を与える
ために一時的に画像情報を蓄積するものであるから、最
終画像を与えた後で潜像は消去され、再使用される。
ために一時的に画像情報を蓄積するものであるから、最
終画像を与えた後で潜像は消去され、再使用される。
通常１枚のパネルには一つの画像しか記録できず、効
率及びコストの面からも１枚のパネルで二つの画像が独
立に記録、読取、消去できるパネルの開発が望まれてい
る。
率及びコストの面からも１枚のパネルで二つの画像が独
立に記録、読取、消去できるパネルの開発が望まれてい
る。
本発明の目的は、１枚のプレートで二つの画像が独立
に記録、読取、消去可能な放射線画像変換パネルを提供
することにある。
に記録、読取、消去可能な放射線画像変換パネルを提供
することにある。
本発明の上記目的は、少なくとも１層の光及び放射線
を遮断する遮断層と、該遮断層の両側に設けられた輝尽
性蛍光体層とを有し、該輝尽性蛍光体層の各々に独立し
た放射線画像の記録及び読取を行えることを特徴とする
放射線画像変換パネルによって達成された。
を遮断する遮断層と、該遮断層の両側に設けられた輝尽
性蛍光体層とを有し、該輝尽性蛍光体層の各々に独立し
た放射線画像の記録及び読取を行えることを特徴とする
放射線画像変換パネルによって達成された。
以下、本発明をより具体的に説明する。
本発明において用いる輝尽性蛍光体は、最初の光もし
くは光エネルギー放射線が照射された後に、光的、熱
的、機械的、化学的又は電気的等の刺激（輝尽励起）に
より、最初の光もしくは高エネルギー放射線の照射量に
対応した輝尽発光を示す蛍光体であるが、例えば特開昭
48−80487号に記載されるBaSO4:AX、特開昭48−80489号
に記載されるSrSO4:AX、特開昭53−39277号のLi2B4O7:C
u,Ag等、特開昭54−47883号のLi2O・（B2O2）x:Cu及びL
i2O・（B2O2）x:Cu,Ag等、米国特許3,859,527号のSrS:C
e,Sm、SrS:Eu,Sm,La2O2S:Eu,Sm及び（Zn,Cd）S:Mnで表
される蛍光体、特開昭55−12142号に記載されるZnS:Cu,
Pb蛍光体、一般式BaO・xAl2O3:Euで表されるアルミン酸
バリウム蛍光体、一般式MIIO・xSiO2:Aで表されるアル
カリ土類金属珪酸塩系蛍光体、特開昭55−12143号に記
載される一般式（Ba1−ｘ−yMgxCay）FX:eEu2+で表され
るアルカリ土類弗化ハロゲン化物蛍光体、特開昭55−12
144号に記載される一般式LnOX:xAで表される蛍光体、特
開昭55−12145号に記載される一般式（Ba1xMIIx）FX:yA
で表される蛍光体、特開昭55−84389号に記載される一
般式BaFX:xCe,yAで表される蛍光体、特開昭55−160078
号に記載される一般式MIIFX・xA:yLnで表される希土類
元素付活２価金属フルオロハライド蛍光体、一般式ZnS:
A、CdS:A、（Zn,Cd）S:A、ZnS:A,X及びCdS:A,Xで表され
る蛍光体、特開昭59−38278号に記載される下記一般式x
M3（PO4）２・NX2:yA及びM3（PO4）2:yAで表される蛍光
体、下記一般式nReX3・mAX′2:xEu及びnReX3・mAX′2:x
Eu,ySmで表される蛍光体、及び下記一般式MIX・aMIIX′
２・bMIIIX″3:cAで表されるアルカリハライド蛍光体及
び特開昭61−228400号に記載の一般式MIX:xBiで表され
るビスマス付活アルカリハライド蛍光体等が挙げられ
る。
くは光エネルギー放射線が照射された後に、光的、熱
的、機械的、化学的又は電気的等の刺激（輝尽励起）に
より、最初の光もしくは高エネルギー放射線の照射量に
対応した輝尽発光を示す蛍光体であるが、例えば特開昭
48−80487号に記載されるBaSO4:AX、特開昭48−80489号
に記載されるSrSO4:AX、特開昭53−39277号のLi2B4O7:C
u,Ag等、特開昭54−47883号のLi2O・（B2O2）x:Cu及びL
i2O・（B2O2）x:Cu,Ag等、米国特許3,859,527号のSrS:C
e,Sm、SrS:Eu,Sm,La2O2S:Eu,Sm及び（Zn,Cd）S:Mnで表
される蛍光体、特開昭55−12142号に記載されるZnS:Cu,
Pb蛍光体、一般式BaO・xAl2O3:Euで表されるアルミン酸
バリウム蛍光体、一般式MIIO・xSiO2:Aで表されるアル
カリ土類金属珪酸塩系蛍光体、特開昭55−12143号に記
載される一般式（Ba1−ｘ−yMgxCay）FX:eEu2+で表され
るアルカリ土類弗化ハロゲン化物蛍光体、特開昭55−12
144号に記載される一般式LnOX:xAで表される蛍光体、特
開昭55−12145号に記載される一般式（Ba1xMIIx）FX:yA
で表される蛍光体、特開昭55−84389号に記載される一
般式BaFX:xCe,yAで表される蛍光体、特開昭55−160078
号に記載される一般式MIIFX・xA:yLnで表される希土類
元素付活２価金属フルオロハライド蛍光体、一般式ZnS:
A、CdS:A、（Zn,Cd）S:A、ZnS:A,X及びCdS:A,Xで表され
る蛍光体、特開昭59−38278号に記載される下記一般式x
M3（PO4）２・NX2:yA及びM3（PO4）2:yAで表される蛍光
体、下記一般式nReX3・mAX′2:xEu及びnReX3・mAX′2:x
Eu,ySmで表される蛍光体、及び下記一般式MIX・aMIIX′
２・bMIIIX″3:cAで表されるアルカリハライド蛍光体及
び特開昭61−228400号に記載の一般式MIX:xBiで表され
るビスマス付活アルカリハライド蛍光体等が挙げられ
る。
本発明の蛍光体層は塗布方法、気相堆積方法のいづれ
によってもよい。特にアルカリハライド蛍光体は、蒸
着，スパッタリング等の方法で蛍光体層を形成させ易
い。
によってもよい。特にアルカリハライド蛍光体は、蒸
着，スパッタリング等の方法で蛍光体層を形成させ易
い。
しかし、本発明に係るパネルに用いられる輝尽性蛍光
体は、前述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を
照射した後輝尽励起光を照射した場合に輝尽発光を示す
発光体であればいかなる蛍光体であってもよい。
体は、前述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を
照射した後輝尽励起光を照射した場合に輝尽発光を示す
発光体であればいかなる蛍光体であってもよい。
又、それぞれの蛍光体層に含まれる輝尽性蛍光体は同
一であってもよいが異なっていてもよい。
一であってもよいが異なっていてもよい。
本発明のパネルの発光体層の層厚は、目的とする変換
パネルの放射線に対する感度、輝尽性蛍光体の種類等に
よって異なるが、結着剤を含有しない場合10μｍ〜1000
μｍの範囲、更に好ましくは20μｍ〜800μｍの範囲か
ら選ばれるのが好ましく、結着剤を含有する場合で20μ
ｍ〜1000μｍの範囲、更に好ましくは50μｍ〜500μｍ
の範囲から選ばれるのが好ましい。
パネルの放射線に対する感度、輝尽性蛍光体の種類等に
よって異なるが、結着剤を含有しない場合10μｍ〜1000
μｍの範囲、更に好ましくは20μｍ〜800μｍの範囲か
ら選ばれるのが好ましく、結着剤を含有する場合で20μ
ｍ〜1000μｍの範囲、更に好ましくは50μｍ〜500μｍ
の範囲から選ばれるのが好ましい。
本発明において、遮断層の遮断とは、放射線及び光を
通過させないという意味である。
通過させないという意味である。
ここで光とは励起光、発光及び消去光の中の少なくと
も一つをさす。励起光及び発光の遮断は、両側の画像を
同時に読み取る時、消去光の遮断は遮断層を挟んで反対
側の画像が存在する時及び読み取っている時に消去する
場合に必要である。
も一つをさす。励起光及び発光の遮断は、両側の画像を
同時に読み取る時、消去光の遮断は遮断層を挟んで反対
側の画像が存在する時及び読み取っている時に消去する
場合に必要である。
輝尽励起光に対しては500〜900nm、特に600〜800nm、
発光は300〜500nm、特に370〜420nm、消去光は100〜300
nm、特に500〜2000nmの波長の光が好ましい。励起光及
び／又は消去光に対する遮断層としては、遮断層を透過
する光量が、遮断層を挟んで反対側の画像の励起光及び
／又は消去光の光量の0.01％以下となる物質であれば如
何なるものも使用できる。又、発光に対する遮断層とし
ては、遮断層を透過した後の光量が、反対側の画像の発
光量の0.01％以下となる物質であればよい。これらの遮
断層としては、Al,Mg,Ag,Inなどの金属以外にカーボ
ン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化鉄などが好まし
い。
発光は300〜500nm、特に370〜420nm、消去光は100〜300
nm、特に500〜2000nmの波長の光が好ましい。励起光及
び／又は消去光に対する遮断層としては、遮断層を透過
する光量が、遮断層を挟んで反対側の画像の励起光及び
／又は消去光の光量の0.01％以下となる物質であれば如
何なるものも使用できる。又、発光に対する遮断層とし
ては、遮断層を透過した後の光量が、反対側の画像の発
光量の0.01％以下となる物質であればよい。これらの遮
断層としては、Al,Mg,Ag,Inなどの金属以外にカーボ
ン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化鉄などが好まし
い。
放射線遮断層とは、通常医療用に用いられる管球電圧
40〜150kvの電圧のＸ線において、遮断層を通過するＸ
線量が遮断層を挟んで反対側の画像の照射Ｘ線量の１％
以下、好ましくは0.1％以下となる物質ならば如何なる
ものも使用できる。特にZn,Al,Cd,Au,Ag,Cr,Co,Sn,W,T
i,Fe,Cu,Pb,Ni,Mo,Ta,Nb,Vなどの金属や、その合金が本
発明の効果をより発揮するので好ましい。これらの物質
の厚さが増大するほど遮断効果は大きくなるが、同一厚
さで比較するとPbが最も遮断効果が高く好ましい。
40〜150kvの電圧のＸ線において、遮断層を通過するＸ
線量が遮断層を挟んで反対側の画像の照射Ｘ線量の１％
以下、好ましくは0.1％以下となる物質ならば如何なる
ものも使用できる。特にZn,Al,Cd,Au,Ag,Cr,Co,Sn,W,T
i,Fe,Cu,Pb,Ni,Mo,Ta,Nb,Vなどの金属や、その合金が本
発明の効果をより発揮するので好ましい。これらの物質
の厚さが増大するほど遮断効果は大きくなるが、同一厚
さで比較するとPbが最も遮断効果が高く好ましい。
これらの物質はＸ線だけでなく、光遮断層も兼ねるこ
とができ好ましい。
とができ好ましい。
又、放射線遮断層としてのみ用いるならばPbを含有し
た鉛ガラスなども用いることができる。
た鉛ガラスなども用いることができる。
又、放射線遮断層としては、前記金属以外にも金属化
合物として安定に存在するアルカリ金属、アルカリ土鎖
金属等であってもよく、金属化合物を吸収層に用いる場
合には使用できる金属の種類が増えて好ましい。
合物として安定に存在するアルカリ金属、アルカリ土鎖
金属等であってもよく、金属化合物を吸収層に用いる場
合には使用できる金属の種類が増えて好ましい。
又、これらの金属の難溶性もしくは不溶性の化合物、
特に酸化物、水酸化物、金属塩等が好ましい。
特に酸化物、水酸化物、金属塩等が好ましい。
又、これらの金属又は金属化合物を光遮断層と兼ねて
用いる場合は、該物質が白色金属化合物、特に白色の金
属酸化物、金属水酸化物、金属塩であると遮断層が輝尽
励起光又は輝尽発光の反射層となり感度が向上するので
より好ましい。
用いる場合は、該物質が白色金属化合物、特に白色の金
属酸化物、金属水酸化物、金属塩であると遮断層が輝尽
励起光又は輝尽発光の反射層となり感度が向上するので
より好ましい。
放射線遮断層の厚さは、用いる放射線の電圧や遮断層
のＸ線吸収率によって異なるが、例えば80kv、10mRのＸ
線量で遮断層の両側の画像を読み取る場合、遮断層とし
てＸ線吸収率の大きな鉛を用いた場合でも3mmの厚さが
必要である。
のＸ線吸収率によって異なるが、例えば80kv、10mRのＸ
線量で遮断層の両側の画像を読み取る場合、遮断層とし
てＸ線吸収率の大きな鉛を用いた場合でも3mmの厚さが
必要である。
これらの放射線及び光遮断層は、シート状に加工した
り又は他の材質に蒸着したりして用いられる。この場
合、他の材質は剛性の高い方が好ましい。
り又は他の材質に蒸着したりして用いられる。この場
合、他の材質は剛性の高い方が好ましい。
又、遮断層に用いる物質は粉末としてバインダーに分
散して塗設されてもよいし、気相堆積法により輝尽性蛍
光体層間に設けてもよい。
散して塗設されてもよいし、気相堆積法により輝尽性蛍
光体層間に設けてもよい。
本発明のパネルは、２層の蛍光体層を放射線及び光遮
断層の両側に有することが必須であるが、更に支持体や
保護層を有してもよく、種々の層構成が可能である。
断層の両側に有することが必須であるが、更に支持体や
保護層を有してもよく、種々の層構成が可能である。
支持体としては各種高分子材料、ガラス、セラミック
ス、金属等を用いることができる。
ス、金属等を用いることができる。
高分子材料としては例えばセルロースアセテートフィ
ルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテート、ポリ
カーボネート等のフィルムが挙げられる。金属として
は、アルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属シート又は
金属板あるいは該金属酸化物の被覆層を有する金属シー
ト又は金属板が挙げられる。ガラスとしては化学的強化
ガラスや結晶化ガラスなどが挙げられる。又、セラミッ
クスとしてはアルミナやジルコニアの焼結板などが挙げ
られる。
ルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテート、ポリ
カーボネート等のフィルムが挙げられる。金属として
は、アルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属シート又は
金属板あるいは該金属酸化物の被覆層を有する金属シー
ト又は金属板が挙げられる。ガラスとしては化学的強化
ガラスや結晶化ガラスなどが挙げられる。又、セラミッ
クスとしてはアルミナやジルコニアの焼結板などが挙げ
られる。
これら支持体の表面は滑面であってもよいし、蛍光体
層との接着性を向上させる目的でマット面としてもよ
い。また、支持体の表面は凹凸面としてもよいし、個々
に独立した微小タイル状板を密に配置した表面構造とし
てもよい。
層との接着性を向上させる目的でマット面としてもよ
い。また、支持体の表面は凹凸面としてもよいし、個々
に独立した微小タイル状板を密に配置した表面構造とし
てもよい。
更に、これら支持体上には、蛍光体層との接着性を向
上させる目的で蛍光体層が設けられる面に下引層を設け
てもよい。
上させる目的で蛍光体層が設けられる面に下引層を設け
てもよい。
保護層としては、透光性が良くシート状に形成できる
ものを用いることができる。例えば石英、硼珪酸ガラ
ス、化学的強化ガラスなどの板ガラスや、PET、OPP、ポ
リ塩化ビニルなどの有機高分子が挙げられる。
ものを用いることができる。例えば石英、硼珪酸ガラ
ス、化学的強化ガラスなどの板ガラスや、PET、OPP、ポ
リ塩化ビニルなどの有機高分子が挙げられる。
保護層は単一層であってもよいし、多層でもよく材質
の異なる２種以上の層からなっていてもよい。例えば２
層以上の有機高分子膜を複合したフィルムを用いること
ができる。このような複合高分子フィルムの製法として
は、ドライラミネート、押出ラミネート又は共押出コー
ティングラミネートなどの方法が挙げられる。２層以上
の保護層の組合せとしては有機高分子同士に限られるも
のではなく、板ガラス同士や板ガラスと有機高分子層な
どが挙げられる。例えば板ガラスと高分子層とを組合せ
る方法としては、保護層用塗布液を板ガラス上に直塗布
して形成するか、あるいはあらかじめ別途形成した高分
子保護層を板ガラス上に接着する方法があげられる。な
お２層以上の保護層は互いに密着状態にあってもよい
し、離れていてもよい。
の異なる２種以上の層からなっていてもよい。例えば２
層以上の有機高分子膜を複合したフィルムを用いること
ができる。このような複合高分子フィルムの製法として
は、ドライラミネート、押出ラミネート又は共押出コー
ティングラミネートなどの方法が挙げられる。２層以上
の保護層の組合せとしては有機高分子同士に限られるも
のではなく、板ガラス同士や板ガラスと有機高分子層な
どが挙げられる。例えば板ガラスと高分子層とを組合せ
る方法としては、保護層用塗布液を板ガラス上に直塗布
して形成するか、あるいはあらかじめ別途形成した高分
子保護層を板ガラス上に接着する方法があげられる。な
お２層以上の保護層は互いに密着状態にあってもよい
し、離れていてもよい。
又、保護層として板ガラスを用いた場合には、極めて
耐湿性に優れており特に好ましい。
耐湿性に優れており特に好ましい。
保護層は輝尽励起光及び輝尽発光を効率よく透過する
ために、広い波長範囲で高い透過率を示すことが望まし
く、透過率は80％以上が好ましい。例えば石英ガラス、
硼珪酸ガラスなどが挙げられる。硼珪酸ガラスは330nm
〜2.6μｍの波長範囲で80％以上の透過率を示し、石英
ガラスでは更に短波長においても高い透過率を示す。
ために、広い波長範囲で高い透過率を示すことが望まし
く、透過率は80％以上が好ましい。例えば石英ガラス、
硼珪酸ガラスなどが挙げられる。硼珪酸ガラスは330nm
〜2.6μｍの波長範囲で80％以上の透過率を示し、石英
ガラスでは更に短波長においても高い透過率を示す。
又、保護層の表面にMgF2などの反射防止層を設ける
と、輝尽励起光及び輝尽性発光を効率よく透過するとと
もに鮮鋭性の低下を小さくする効果もあり好ましい。
と、輝尽励起光及び輝尽性発光を効率よく透過するとと
もに鮮鋭性の低下を小さくする効果もあり好ましい。
以下、図を用いて本発明の実施例を述べる。
第１図〜第７図は、いずれも本発明に係るパネルの断
面図を示すものであり、蛍光体層１の輝尽性発光体とし
ては全てアルカリハライド（RbBr;0.0006Tl）を用い
た。
面図を示すものであり、蛍光体層１の輝尽性発光体とし
ては全てアルカリハライド（RbBr;0.0006Tl）を用い
た。
実施例１ 放射線遮断層5mm厚の鉛ガラス２の片面に蛍光体を300
μｍ蒸着して蛍光体層１を形成した（パネル基体とい
う）。別に光遮断層（500μｍ厚のカーボン蒸着）３の
片面にも蛍光体を300μｍ蒸着してパネル基体とした。
（基体のサイズは400×500mm、蛍光体層の蒸着領域は37
0×470mm） 次いでパネル基体の蛍光体の存在しない面同士をEVA
系接着剤を用いて接着し、第１図のような構成の両面に
蛍光体層を有するパネルを得た。
μｍ蒸着して蛍光体層１を形成した（パネル基体とい
う）。別に光遮断層（500μｍ厚のカーボン蒸着）３の
片面にも蛍光体を300μｍ蒸着してパネル基体とした。
（基体のサイズは400×500mm、蛍光体層の蒸着領域は37
0×470mm） 次いでパネル基体の蛍光体の存在しない面同士をEVA
系接着剤を用いて接着し、第１図のような構成の両面に
蛍光体層を有するパネルを得た。
実施例２ ２枚の支持体（1mm厚の結晶化ガラス）４の片面に蛍
光体を300μｍ蒸着してパネル基体とした。放射線及び
光遮断層（3mm厚のPbシート）５の両面にエポキシ系樹
脂を付与し、上記パネル基体の非蒸着面を接着し第２図
の構成のパネルを得た。
光体を300μｍ蒸着してパネル基体とした。放射線及び
光遮断層（3mm厚のPbシート）５の両面にエポキシ系樹
脂を付与し、上記パネル基体の非蒸着面を接着し第２図
の構成のパネルを得た。
実施例３ 放射線及び光遮断層（3mm厚のPbシート）５の両面に
蛍光体を300μｍずつ蒸着して第３図の構成のパネルを
得た。
蛍光体を300μｍずつ蒸着して第３図の構成のパネルを
得た。
実施例４ ２枚の放射線及び光遮断層（3mm厚のPbシート）５の
片面に蛍光体を250μｍ蒸着したパネル基体を、支持体
（1mm厚の結晶化ガラス）４の両面にEVA系接着剤を用い
て接着し、第４図の構成のパネルを得た。
片面に蛍光体を250μｍ蒸着したパネル基体を、支持体
（1mm厚の結晶化ガラス）４の両面にEVA系接着剤を用い
て接着し、第４図の構成のパネルを得た。
実施例５ 実施例１における２枚のパネル基体を支持体（1mm厚
の結晶化ガラス）４の両面にエポキシ系樹脂を用いて接
着し、第５図の構成のパネルを得た。
の結晶化ガラス）４の両面にエポキシ系樹脂を用いて接
着し、第５図の構成のパネルを得た。
実施例６ 実施例３と同様に作成したパネルにおいて、蛍光体の
存在しない放射線及び光遮断層５の周辺部にEVA系接着
剤を付与し、スペーサを用い保護層（1mm厚の硼珪酸ガ
ラス）６を第６図のように両面に接着して、低屈折率層
として空気層を有するパネルを得た。
存在しない放射線及び光遮断層５の周辺部にEVA系接着
剤を付与し、スペーサを用い保護層（1mm厚の硼珪酸ガ
ラス）６を第６図のように両面に接着して、低屈折率層
として空気層を有するパネルを得た。
実施例７ 支持体（1mm厚の硼珪酸ガラス）４に蛍光体300μｍを
蒸着した。別に放射線及び光遮断層（3mm厚のPbシー
ト）５にも蛍光体300μｍを蒸着した。４の蛍光体層に
５の蛍光体とは反対の面を接着し、更に４の蛍光体の存
在しない周辺部に実施例６と同様にして保護層を接着し
て設け、第７図のパネルを得た。
蒸着した。別に放射線及び光遮断層（3mm厚のPbシー
ト）５にも蛍光体300μｍを蒸着した。４の蛍光体層に
５の蛍光体とは反対の面を接着し、更に４の蛍光体の存
在しない周辺部に実施例６と同様にして保護層を接着し
て設け、第７図のパネルを得た。
実施例１〜７で得た各パネル試料は、それぞれ第８図
に示すような放射線画像変換方法を用いて、胸部Ｘ線画
像をCRT管上に得た。Ｘ線の照射条件は、両面共80kv10m
Rで被写体とＸ線管球の距離を1.5mとした。Ｘ線曝射後
は、プレート上部に設置されていた読取系（光ファイバ
ーと励起光源フィルター）がプレート位置まで下降し、
両面の画像を読み取った。これによって被写体の連続撮
影時間が大幅に短縮された。又、反復使用しても本発明
のパネルの損傷は殆どなく、画像の鮮鋭性も充分な品質
であった。
に示すような放射線画像変換方法を用いて、胸部Ｘ線画
像をCRT管上に得た。Ｘ線の照射条件は、両面共80kv10m
Rで被写体とＸ線管球の距離を1.5mとした。Ｘ線曝射後
は、プレート上部に設置されていた読取系（光ファイバ
ーと励起光源フィルター）がプレート位置まで下降し、
両面の画像を読み取った。これによって被写体の連続撮
影時間が大幅に短縮された。又、反復使用しても本発明
のパネルの損傷は殆どなく、画像の鮮鋭性も充分な品質
であった。
少なくとも２層の輝尽性蛍光体層と少なくとも１層の
遮断層を有し、前記輝尽性蛍光体層の少なくとも１層が
前記遮断層により他の層と分離されている放射線画像変
換パネルによって、１枚のプレートの両面に各々一つ
宛、計二つの画像が独立に記録、読取、消去可能とな
り、コスト面で有益である。
遮断層を有し、前記輝尽性蛍光体層の少なくとも１層が
前記遮断層により他の層と分離されている放射線画像変
換パネルによって、１枚のプレートの両面に各々一つ
宛、計二つの画像が独立に記録、読取、消去可能とな
り、コスト面で有益である。
又、片側の画像の記録、読取、消去が反対側の画像の
状態（記録、読取、消去）に関係なく独立に行えるの
で、効率の面からも非常に有効である。
状態（記録、読取、消去）に関係なく独立に行えるの
で、効率の面からも非常に有効である。
更に、２層の蛍光体層を有することにより、パネルの
反りも軽減し安定生産も可能となった。
反りも軽減し安定生産も可能となった。
第１図〜第７図はいずれも本発明の放射線画像変換パネ
ル態様の具体的構造例の断面図で、１は蛍光体層、２は
放射線遮断層、３は光遮断層、４は支持体、５は放射線
及び光遮断層、６は保護層を示す。第８図は放射線画像
変換方法を説明する図である。
ル態様の具体的構造例の断面図で、１は蛍光体層、２は
放射線遮断層、３は光遮断層、４は支持体、５は放射線
及び光遮断層、６は保護層を示す。第８図は放射線画像
変換方法を説明する図である。
Claims (1)
- 【請求項１】少なくとも１層の光及び放射線を遮断する
遮断層と、該遮断層の両側に設けられた輝尽性蛍光体層
とを有し、該輝尽性蛍光体層の各々に独立した放射線画
像の記録及び読取を行えることを特徴とする放射線画像
変換パネル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27636389A JP2942961B2 (ja) | 1989-10-24 | 1989-10-24 | 放射線画像変換パネル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27636389A JP2942961B2 (ja) | 1989-10-24 | 1989-10-24 | 放射線画像変換パネル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03137600A JPH03137600A (ja) | 1991-06-12 |
| JP2942961B2 true JP2942961B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=17568385
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27636389A Expired - Lifetime JP2942961B2 (ja) | 1989-10-24 | 1989-10-24 | 放射線画像変換パネル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2942961B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3480516B2 (ja) * | 1993-09-20 | 2003-12-22 | 富士写真フイルム株式会社 | 放射線画像変換パネルおよび放射線画像読取方法 |
| JP5566861B2 (ja) * | 2010-01-08 | 2014-08-06 | 富士フイルム株式会社 | 可搬型放射線撮影装置 |
-
1989
- 1989-10-24 JP JP27636389A patent/JP2942961B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03137600A (ja) | 1991-06-12 |
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Legal Events
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