JP2886165B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネ
ルに関するものであり、さらに詳しくは水分の侵入によ
る劣化を防ぎ、長期間の使用に耐えうる放射線画像変換
パネルに関する。
(従来の技術) X線画像のような放射線画像は病気診断用などに多く
用いられている。
このX線画像を得るために、ハロゲン化銀感光材料に
代わって蛍光体から直接画像を取出すX線画像変換方法
が工夫されている。
この方法は、被写体を透過した放射線(一般にX線)
を蛍光体に吸収せしめ、しかるのち、この蛍光体を例え
ば光または熱エネルギーで励起することによりこの蛍光
体が上記放射線吸収により蓄積している放射線エネルギ
ーを蛍光として放射せしめ、この蛍光を検出して画像化
する方法である。
具体的には、例えば、米国特許3,859,527号公報及び
特開昭55−12144号公報には輝尽性蛍光体を用い可視光
線または赤外線を輝尽励起光とした放射線画像変換方法
が開示されている。
この方法は支持体上に輝尽性蛍光体層(以下「輝尽
層」と略称する)を形成した放射線画像変換パネル(以
下「変換パネル」と略称する)を使用するもので、この
変換パネルの輝尽層に被写体を透過した放射線を当てて
被写体各部の放射線透過度に対応する放射線エネルギー
を蓄積させて潜像を形成し、しかる後にこの輝尽層を輝
尽励起光で走査することによって各部の蓄積された放射
線エネルギーを放射させてこれを光に変換し、この光の
強弱による光信号により画像を得るものである。
この最終的な画像はハードコピーとして再生してもよ
いし、CRT上に再生してもよい。
この放射線画像変換方法において使用される変換パネ
ルは、放射線画像情報を蓄積したのち輝尽励起光の走査
によって蓄積エネルギーを放出するので、走査後に再度
放射線画像の蓄積を行うことができ、繰返し使用が可能
である。
そこで、前記変換パネルは、得られる放射線画像の画
質を劣化させることなく長期間または多数回繰り返しの
使用に耐える性能を有することが望ましい。そのために
は、前記変換パネルの輝尽層が外部からの物理的または
化学的刺激から充分に保護される必要がある。
従来の変換パネルにおいては、上記の問題の解決を図
るため、変換パネルの支持体上の輝尽層面を被覆する保
護層を設ける方法がとられてきた。この保護層は、例え
ば特開昭59−42500号公報に開示されているように、保
護層用塗布液を輝尽層上に直接塗布して形成されるか、
またはあらかじめ別途形成した保護層を輝尽層上に接着
する方法により形成されている。
保護層としては一般的には有機高分子からなる薄い保
護層が用いられている。このような薄い保護層が用いら
れるのは、変換パネルの鮮鋭性の低下を防ぐためであ
る。
輝尽層を有する変換パネルの鮮鋭性と保護層厚みの関
係を空間周波数1lp/mmおよび2lp/mmのMTF(変調伝達関
数)を用いて第1表に示す。なお、第1表においてPET
はポリエチレンテレフタレートフィルムである。
第1表に示すように保護層が厚いほど鮮鋭性が低下す
る。この原因としては、入射した輝尽励起光の輝尽層表
面での反射散乱光が保護層−空気界面で反射され、輝尽
層へ再入射することが挙げられる。保護層が厚いほど反
射散乱光はより遠くまで到達し、対象画素外の画素の情
報を混入させるので、鮮鋭性が低下するのである。
X線撮影に用いる一般型の増感紙−フィルム系におい
て、1lp/mmの場合のMTFは約65%、2lp/mmの場合は約35
%を示すので、変換パネルにおいても前記増感紙−フィ
ルム系の数値より劣ることは好ましくなく、したがって
保護層の厚さは10μm以下が望ましい。
しかしながら、常用される有機高分子からなる薄い保
護層はある程度の水分および/または湿気に対し透過性
であり、そのため輝尽層が水分を吸収する結果、変換パ
ネルの放射線感度の低下または放射線照射後に輝尽励起
光照射を受けるまでの間の蓄積エネルギーの減衰(フェ
ーディング)が大きく、得られる放射線画像の画質のば
らつきおよび/または劣化をもたらしている。
例えば、厚さ10μmのPETの透湿度は約60g/m2・24hr
であり、1日に単位面積当たり60gもの水分を透過す
る。膜厚10μmの延伸ポリプロピレン(以下、「OPP」
と略称する)でも約15g/m2・24hrである。
また、前述のような薄い保護層を有する従来の変換パ
ネルにおいては、保護層の表面硬度が小さいため搬送時
における搬送ローラ等の機械部分との接触により保護層
表面に傷を生じたり、また薄い保護層では耐衝撃性が不
充分なため輝尽層中に亀裂、折れを生じ易く、得られる
放射線画像の画質が繰り返し使用していくうちに劣化す
るという問題点がある。
一方、保護層を厚くすれば、薄いための欠陥は解消で
きるが、前述のように鮮鋭性が低下する。この相反する
事象を越えて、鮮鋭性を損なうことなく防湿性、強度、
耐衝撃性の面からの改良が望まれている。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のとおり、従来の輝尽性蛍光体を用いた変換パネ
ルにおいて、画像の鮮鋭性を向上させるべく薄い保護層
を使用した場合には、外部からの化学的刺激、特に水分
または湿気の侵入により得られる放射線画像のばらつき
や劣化などを生じ、また、外部からの物理的刺激により
輝尽層の破損などが生じるという問題点がある。一方、
このような化学的、物理的刺激からの保護を目的とし
て、厚い保護層を使用した場合には画像の鮮鋭性が低下
してしまうという問題点がある。
そこで本発明は、画像の鮮鋭性を何ら損なうことなく
輝尽層を外部からの物理的刺激および化学的刺激、特に
水分に対して充分保護することができ、輝尽層の高感
度、高鮮鋭性および高粒状性を長期間にわたり維持し、
良好な状態で使用することが可能である耐久性および耐
用性の高い変換パネルを提供することを目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の変換パネルは、支持体と保護層の間に輝尽性
蛍光体層を有する放射線画像変換パネルであって、 該輝尽性蛍光体層の周縁部をとり囲んで設けられた保
護層保持部材と、 該輝尽性蛍光体層と該保護層の間に設けられた、該保
護層より屈折率の低い低屈折率層とを有し、 該輝尽性蛍光体層は、該保護層、該保護層保持部材お
よび該支持体により形成される空間内に外部雰囲気から
遮断されて設けられていることを特徴とする。
本発明の変換パネルの構成を第1図に基づいて説明す
る。第1図は本発明の変換パネルの一例を示す概略断面
図であり、第2図は本発明の変換パネルの平面図であ
る。図中の数字は、それぞれ1は保護層、2は低屈折率
層、3は輝尽層、4は支持体、5は保護層保持部材を表
す。
本発明の変換パネルは、第1図および第2図に示すと
おり、支持体4上に、輝尽層3、低屈折率層2および保
護層1をこの順序で有するものであるが、さらにその構
成要素として保護層保持部材5を含むものである。輝尽
層3は保護層保持部材5により外部雰囲気から遮断され
た状態でその周縁部を包囲されているものであり、この
保護層保持部材5の一端は支持体4に密着されており、
他の一端は保護層1に密着されている。また、輝尽層3
の周縁部と保護層保持部材5は接触していても、離れて
いてもよい。したがって、本発明の変換パネルにおける
低屈折率層2および輝尽層3は、保護層1、支持体4お
よび保護層保持部材5により外部雰囲気から遮断された
状態で構成されているものである。
本発明の変換パネルにおいて保護層を形成するものと
しては、透光性がよく、シート状に成形できるものを用
いることができる。さらに、保護層は輝尽励起光および
輝尽発光を効率よく透過するために、広い波長範囲で高
い光透過率を示すものが好ましく、この光透過率が80%
以上のものがさらに好ましい。
このようなものとしては、例えば、石英、硼珪酸ガラ
ス、化学的強化ガラスなどの板ガラスや、PET、OPP、ポ
リ塩化ビニルなどの有機高分子化合物を挙げることがで
きる。ここで例えば、硼珪酸ガラスは330nm〜2.6μmの
波長範囲で80%以上の光透過率を示し、石英ガラスでは
さらに短波長にいても高い光透過率を示す。
保護層を形成するものとしては、光透過率とともに防
湿性が優れていることから板ガラスが好ましい。
保護層の厚さは、実用上は30μm〜4mmであり、良好
な防湿性を得るためには100μm以上が好ましい。この
保護層の厚さが200μm以上の場合には耐久性、耐用性
に特に優れた変換パネルを得ることができ好ましい。な
お、保護層の厚さは、防湿性の点から保護層の透湿度が
10g/m2・24hr以下、好ましくは5.0g/m2・24hr以下とな
るようにすることが好ましい。透湿度はカップ法(JIS
Z0208)によって測定した。
さらに保護層を形成するものとしては、自己形状保持
性を有するものが好ましい。したがって、構成材料の材
質によってはこのような特性が発現するような厚さのも
のを適宜選択することが好ましい。
また、保護層の表面に、MgF2等の反射防止層を設ける
と、輝尽励起光および輝尽発光を効率よく透過するとと
もに、鮮鋭性の低下を小さくする効果もあり好ましい。
保護層の屈折率は特に制限されないが、実用上は1.4
〜2.0の範囲が一般的である。
保護層は、必要に応じて2層以上を設けることができ
る。
本発明の変換パネルの低屈折率層は、保護層よりも屈
折率の低い材質からなり、この層が存在することによ
り、保護層を厚くしても鮮鋭性の低下を小さくすること
ができる。また、本発明の変換パネルにおいては、低屈
折率層は保護層保持部材により設けられており外部雰囲
気から遮断された状態で存在するものである。このよう
に保護層保持部材を用いることにより低屈折率層を設け
ることで保護層の厚さを実質的により厚くすることがで
きるために、変換パネルの防湿性および耐久性を一層向
上させることができる。
低屈折率層は、空気、窒素、アルゴンなどの不活性ガ
スなどの気体からなる層および真空層などの屈折率が実
質的に1である層;エタノール(屈折率1.36)、メタノ
ール(屈折率1.33)およびジエチルエーテル(屈折率1.
35)などの液体からなる層にすることができる。低屈折
率層はこれら以外にも、例えば、CaF2(屈折率1.23〜1.
26)、Na3AlF6(屈折率1.35)、MgF2(屈折率1.38)、S
iO2(屈折率1.46)などからなる層にすることもでき
る。
本発明の変換パネルの低屈折率層としては、気体層ま
たは真空層であることが、鮮鋭性の低下を防止する効果
が高いことから好ましい。
低屈折率層の厚さは0.05μm〜3mmまでが実用的であ
る。
本発明の低屈折率層に、鮮鋭性の低下を小さくすると
いう効果を充分に付与するためには低屈折率が輝尽層と
密着状態にあることが好ましい。したがって、低屈折率
層が液体層、気体層および真空層の場合にはそのままで
よいが、低屈折率層を上記のCaF2、Na3AlF6、MgF2、SiO
2などで保護層の表面に形成した場合などには、輝尽層
と低屈折率層を例えば接着剤などにより密着させる。こ
の場合には接着剤の屈折率は輝尽層の屈折率に近似した
ものであることが好ましい。
本発明の変換パネルで用いる保護層保持部材として
は、低屈折率層を外部雰囲気から遮断した状態で形成す
ることができるものであれば特に制限されず、ガラス、
セラミックス、金属、プラスチックなどを用いることが
できる。
また、保護層保持部材は、その透湿度が10g/m2・24hr
以下であることが好ましい。この透湿度があまり大きす
ぎる場合には、外部から侵入する水分により輝尽性蛍光
体が劣化するために好ましくない。
保護層保持部材の厚さ(第1図中のa)は、輝尽層の
厚さ以上の厚さであればよいものである。すなわち、保
護層保持部材の厚さは輝尽層の厚さと同じ厚さか、また
はその厚さを超える厚さである。
保護層保持部材と輝尽層の厚さが同じ場合は、例えば
低屈折率層が真空層の場合である。この場合には、輝尽
層と保護層との間に光学的に不連続になるように真空層
が存在していれば低屈折率層としては十分であり、した
がって二つの層は接した状態であってもよい。
保護層保持部材の厚さが輝尽層の厚さを超える場合
は、保護層保持部材の厚さは形成しようとする低屈折率
層の厚さに関連して決定することができる。
保護層保持部材の幅(第1図中のb)は、主にこの保
護層保持部材と支持体および保護層との密着部分の防湿
性(前記透湿度)に関連して決定されるものであり、1
〜30mmが好ましい。この保護層保持部材の幅があまり小
さすぎる場合には保護層保持部材の安定性、強度および
防湿性の点から好ましくない。また、あまり大きすぎる
場合には必要以上に変換パネルが大型化するために好ま
しくない。なお、保護層保持部材と支持体及び保護層と
の密着部分の透湿度は、10g/m2・24hr以下であることが
好ましい。
保護層保持部材は、支持体と保護層に密着しているこ
とが変換パネルに防湿性を付与する点および低屈折率層
の層厚を一定に保持する点から必要である。ここで保護
層保持部材を支持体および保護層に密着させるには、例
えば、接着剤などを用いるが、この接着剤としては防湿
性を有するものが好ましい。具体的には、エポキシ系樹
脂、フェノール系樹脂、シアノアクリレート系樹脂、酢
酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、エチレン酢酸ビニル系樹脂、ポリ
オレフィン系樹脂、クロロプレン系ゴム、ニトリル系ゴ
ム等の有機高分子系接着剤や、シリコーン系接着剤など
を用いることができる。これらのなかでも半導体や電子
部品の封止に用いられるエポキシ系樹脂やシリコーン系
樹脂は耐湿性が優れているので好ましく、特にエポキシ
樹脂系接着剤は透湿度が低く好適である。
なお、保護層保持部材と支持体または保護層保持部材
と保護層との密着部分の接着性を向上させる目的で、保
護層保持部材、支持体および保護層の他の層との接触面
を下引き層を設けたり、粗面化処理を施すこともでき
る。
本発明の変換パネルにおいて輝尽層を構成する輝尽性
蛍光体とは、最初の光もしくは高エネルギー放射線が照
射された後に、光的、熱的、機械的、化学的または電気
的等の刺激(輝尽励起)により、最初の光もしくは高エ
ネルギー放射線の照射量に対応した輝尽発光を示す蛍光
体であるが、実用的な面からは500nm以上の励起光によ
って輝尽発光を示す蛍光体が好ましいものである。この
ような輝尽性蛍光体としては、例えば特開昭48−80487
号公報に記載されているBaSO4:Ax、特開昭48−80489号
公報に記載されているSrSO4:Ax、特開昭53−39277号公
報に記載されているLi2B4O7:Cu,Ag等、特開昭54−47883
号公報に記載されているLi2O・(B2O2)x:Cu及びLi2O・
(B2O2)x:Cu,Ag等、米国特許3,859,527号公報のSrS:C
e,Sm,SrS:Eu,Sm、La2O2S:Eu,Smおよび(Zn,Cd)S:Mn,X
で示される蛍光体が挙げられる。
また、特開昭55−12142号公報に記載されているZnS:C
u,Pb蛍光体、一般式BaO・xAl2O3:Euで示されるアルミン
酸バリウム蛍光体、および一般式、MIIO・xSiO2:Aで示
されるアルカリ土類金属珪酸塩系蛍光体が挙げられる。
また、特開昭55−12143号公報に記載されている一般
式、 (Ba1-x-yMgxCay)FX:Eu2+ で示されるアルカリ土類弗化ハロゲン化物蛍光体、特
開昭55−12144号公報に記載されている一般式、 LnOX:xA で示される蛍光体、特開昭55−12145号公報に記載され
ている一般式、 (Ba1-xMII x)FX:yA で示される蛍光体、特開昭55−84389号公報に記載され
ている一般式、 BaFX:xCe,yA で示される蛍光体、特開昭55−160078号公報に記載され
ている一般式、 MIIFX・xA:yLn で示される稀土類元素付活2価金属フルオロハライド蛍
光体、一般式、ZnS:A、CdS:A、(Zn,Cd)S:A、ZnS:A,X
及びCdS:A,Xで示される蛍光体、特開昭59−38278号公報
に記載されている下記いずれかの一般式、 xM3(PO4・NX2:yA M3(PO42:yA で示される蛍光体、下記のいずれかの一般式、 nReX3・mAX2′・xEu nReX3・mAX2′:xEu,ySm で示される蛍光体、および特開昭61−72087号公報に記
載されている下記一般式、 MIX・aMIIX2′・bMIIIX3″:cA で示されるアルカリハライド蛍光体および特開昭61−22
8400号公報に記載されている一般式、 MIX:xBi、示されるビスマス不活アルカリハライド蛍
光体等が挙げられる。特にアルカリハライド蛍光体は、
蒸着・スパッタリング等の方法で輝尽層を形成しやすく
好ましい。
しかし、本発明の変換パネルに用いられる輝尽性蛍光
体は、前述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を
照射した後輝尽励起光を照射した場合に輝尽発光を示す
蛍光体であればいかなる蛍光体であってもよい。本発明
の変換パネルは、外部からの水分の侵入を防止できるの
で、例えば蛍光体としてアルカリ土類フロオロハライド
蛍光体、アルカリハライド蛍光体などの水分により劣化
し易いものも用いることができる。
本発明の変換パネルにおける輝尽層は、前記の輝尽性
蛍光体の少なくとも一種類を含む1もしくは2以上の輝
尽層から成る輝尽層群であってもよい。また、それぞれ
の輝尽層に含まれる輝尽性蛍光体は同一であってもよい
が異なっていてもよい。
輝尽層の形成方法としては、特開昭56−12600号公報
に記載の塗布法を適用することができ、また蒸着などの
気相堆積法などを適用することができる。
気相堆積法で形成された輝尽層は、塗布法で形成され
た輝尽層よりも蛍光体の充填密度が高くなり、放射線感
度が高くなる。
変換パネルの輝尽層の層厚は、目的とする変換パネル
の放射線に対する感度、輝尽性蛍光体の種類等によって
異なるが、結着剤を含有しない場合10〜1000μmの範
囲、さらに好ましくは30〜800μmの範囲から選ばれる
のが好ましく、結着剤を含有する場合で20〜1000μmの
範囲、さらに好ましくは50〜500μmの範囲から選ばれ
るのが好ましい。
本発明において使用される支持体としては各種高分子
材料、ガラス、セラミックス、金属等が挙げられる。
高分子材料としては例えばセルロースアセテート、ポ
リエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ド、ポリイミド、トリアセテート、ポリカーボネートな
どのフィルムが挙げられる。金属としては、アルミニウ
ム、鉄、銅、クロム等の金属シートもしくは金属板また
は該金属酸化物の被覆層を有する金属シートまたは金属
板が挙げられる。ガラスとしては化学的強化ガラスおよ
び結晶化ガラスなどが挙げられる。またセラミックスと
してはアルミナおよびジルコニアの焼結板などが挙げら
れる。
また、これら支持体の層厚は用いる支持体の材料等に
よって異なるが、一般的には80μm〜5mmであり、取り
扱いが容易であるという点から、好ましくは200μm〜3
mmである。この支持体の層厚は、防湿性の点からその透
湿度が10g/m2・24hr以下になるような厚さであることが
好ましく、さらには5g/m2・24hr以下になるような厚さ
であることが好ましい。
これら支持体の表面は滑面であってもよいし、輝尽層
との接着性を向上させる目的でマット面としてもよい。
また、支持体の表面は凹凸面としてもよいし、個々に独
立した微小タイル状板を密に配置した表面構造としても
よい。
さらに、これら支持体上には、輝尽層との密着性を向
上させる目的で輝尽層が設けられる面に下引層を設けて
もよいし、必要に応じて光反射層、光吸収層等を設けて
もよい。
本発明の変換パネルによりいっそうの防湿性を付与す
るためには、保護層と支持体の側縁部または保護層保持
部材の周縁部を封止してもよい。この封止の方法として
は、例えばガラス融着による封止法やエポキシ樹脂系の
接着剤による封止法を適用することができる。
また、本発明の変換パネルにおいては、保護層は支持
体の役割を兼ねることもできる。その場合には本発明で
いう支持体は実質的に輝尽層を支持する機能を発揮しな
くてもよい。
次に本発明の変換パネルの製造方法を、その一例を掲
げて説明する。
まず、塗布法や気相堆積法により支持体上に輝尽層を
形成したのち、この輝尽層を包囲するように保護層保持
部材を支持体上に接着剤で密着させる。次にこの保護層
保持部材の他の一端(支持体の接着部分との反対部分)
を同様にして保護層と密着させる。この一連の工程を通
常の雰囲気中で行うことにより、空気層の低屈折率層に
することができる。また、保護層保持部材の一部に設け
た空隙から液体を注入するか、または真空にすることに
より低屈折率層を液体層または真空層にすることができ
る。
本発明の変換パネルは、第3図に概略的に示される放
射線画像変換方法に用いられる。
すなわち、放射線発生装置41からの放射線は、被写体
42を通して変換パネル43に入射する。
この入射した放射線はパネル43の輝尽層に吸収され、
そのエネルギーが蓄積され、放射線透過像の蓄積像が形
成される。
次にこの蓄積像を輝尽励起光源44からの輝尽励起光で
励起して輝尽発光の強弱は蓄積された放射線エネルギー
量に比例するので、この光信号を例えば光電子増倍管等
の光電変換装置45で光電変換し、画像再生装置46によっ
て画像として再生し、画像表示装置47によって表示する
ことにより、被写体の放射線透過像を観察することがで
きる。
(実施例) 次に本発明を実施例によって説明する。
実施例1〜3および比較例1、2 500μm厚の結晶化ガラス支持体に、蒸着装置でアル
カリハライド蛍光体(RbBr;0.0006T1)を300μmの厚さ
になるように蒸着して輝尽層を形成した。次いで、支持
体上に、前記輝尽層を包囲するようにして幅5mmのガラ
スシートをエポキシ樹脂系接着剤で接着した。このガラ
スシートは、低屈折率層の厚さが第2表に示すようにな
るような厚さのものを選択した。その後、80℃、10-3to
rrの条件で真空乾燥を1時間行った。次に、前記ガラス
シートの他の一面と第2表に示す保護層を前記と同様に
して接着した。この一連の工程を通常の雰囲気中で行う
ことにより、低屈折率層を空気層にして、本発明の変換
パネルを得た。なお、第2表中のかっこ内の数値は屈折
率である。
また、実施例と同様の支持体、輝尽層を用い低屈折率
層を形成することなく、輝尽層に2種類の保護層(PET
及びガラス)をポリウレタン系接着剤で密着させた。な
お、輝尽層は、実施例1〜3と同様にして幅5mmのガラ
スシートとエポキシ樹脂系接着剤により輝尽層の周縁を
封止した。こうして得られたものをそれぞれ比較例1及
び2とした。ここで比較例1(保護層がPETのもの)
は、鮮鋭性の向上を主として製造したものであり、比較
例2(保護層がガラスのもの)は防湿性の向上を主とし
て製造したものである。
実施例4〜9 保護層および保護層保持部材として第3表に示すもの
を用いた以外は実施例1〜3と同様にして本発明の変換
パネルを得た。
実施例10、11 保護層保持部材と保護層及び支持体を密着するための
接着剤としてフェノール樹脂系接着剤(実施例10)及び
シリコーン樹脂系接着剤(実施例11)を用いた以外は、
実施例9と同様にして本発明の変換パネルを得た。
実施例12、13及び比較例3 BaFBr:Eu輝尽性蛍光体8重量部とポリビニルブチラー
ル樹脂1重量部とを溶剤(シクロヘキサノン)5重量部
を用いて混合、分散し、輝尽層形成用の塗布液を調製し
た。次にこの塗布液を水平に置いた500μm厚の結晶化
ガラス上に均一に塗布し、自然乾燥させて約300μm厚
の輝尽層を形成した。その後、支持体上に前記輝尽層を
包囲するように幅5mmのガラスシートをエポキシ樹脂系
接着剤で接着した。このガラスシートは、低屈折率層の
厚さが第4表に示すようになるような厚さのものを選択
した。次に、80℃、10-3torrの条件で真空乾燥を1時間
行った。その後、前記ガラスシートの他の一端と第4表
に示す保護層を前記と同様にして接着した。この一連の
工程を通常の雰囲気で行うことにより、低屈折率層を空
気層にして本発明の変換パネルを得た。
また、前記実施例と同様の支持体、輝尽層を用い低屈
折率層を形成することなく輝尽層に保護層としてPETを
ポリウレタン系接着剤で密着させたものを比較例3とし
た。ここで比較例3は、鮮鋭性の向上を主として製造し
たものである。
次に、各実施例および比較例の変換パネルについて、
防湿性および鮮鋭性を評価した。結果を第5表に示す。
防湿性は、気温40℃、相対湿度95%の条件下に変換パ
ネルを60日間放置して強制劣化させたのちの感度低下率
及びフェーディング低下率から評価した。試験方法は下
記の通りである。
感度低下率P 強制劣化試験前の変換パネルに、管電圧80kVpのX線
を10mR照射後、5秒間において半導体レーザ光(780n
m、20mW)で輝尽励起し、輝尽発光を光電子増倍管で光
電変換し、得られた電気信号の大きさから劣化試験前の
変換パネルの感度Sst(5sec)を求めた。また、同様にし
て劣化試験後の変換パネル感度S60(5sec)を求めた。
得られた各感度から次式; により感度低下率を求めた。
フェーディング低下率Q 強制劣化試験前の変換パネルのフェーディング:F
ST(X線を照射してからレーザ光で信号を読み取るまで
の間における蓄積エネルギーの減衰率)を下記の方法で
求めた。まず、管電圧80kVpのX線を10mR照射後、5秒
間おいて半導体レーザ光(780nm、20mW)で輝尽励起
し、輝尽発光を光電子増倍管で光電変換して得られた電
気信号の大きさから感度Sst(5sec)を求めた。同様にし
て、X線照射後120秒間おいて輝尽励起して得られた電
気信号の大きさから感度Sst(120sec)を求めた。得られ
た各感度から次式; により劣化試験前のフェーディングFstを求めた。
同様にして強制劣化試験後の変換パネルのフェーディ
ングF60を次式; により求めた。
このようにして得られたFSTとF60とから次式; によりフェーディング低下率を求めた。
鮮鋭性 鮮鋭性は強制劣化試験前の変換パネルについて、変調
伝達関数(MTF)を空間周波数1lp/mmおよび2lp/mmで求
めて評価した。
第5表の実施例1〜11の変換パネルは、厚い保護層を
有しているにもかかわらず鮮鋭性の低下が少なく、十分
に臨床に耐えるものであった。これに対して比較例2の
変換パネルは550μm厚のガラスを輝尽層に密着して用
いたために鮮鋭性の低下が著しかった。また、劣化試験
による感度低下率、フェーディング低下率は実施例の変
換パネルでは小さく、十分な耐湿性を有していた。一
方、比較例1の変換パネルは薄い保護層を用いているた
め、水分による劣化が著しく、臨床に耐えるものではな
かった。
第5表の実施例12、13の変換パネルも鮮鋭性が優れて
いた。また、劣化試験による感度低下率、フェーディン
グ低下率は比較例3の変換パネルに比べて少なく、十分
な耐湿性を有していた。
[発明の効果] 本発明の画像変換パネルは、優れた耐久性および耐湿
性を有しており、外部からの化学的および物理的刺激に
よっても感度、フェーディングおよび鮮鋭性等の変換パ
ネル特性の低下が非常に小さいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の変換パネルの概略断面図であり、第2
図は本発明の変換パネルの概略平面図であり、第3図は
変換パネルを用いる放射線画像変換方法の説明図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−15500(JP,A) 特開 昭60−211398(JP,A) 特開 昭60−211399(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21K 4/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体と保護層の間に輝尽性蛍光体層を有
    する放射線画像変換パネルであって、 該輝尽性蛍光体層の周縁部をとり囲んで設けられた保護
    層保持部材と、 該輝尽性蛍光体層と該保護層の間に設けられた、該保護
    層より屈折率の低い低屈折率層とを有し、 該輝尽性蛍光体層は、該保護層、該保護層保持部材およ
    び該支持体により形成される空間内に外部雰囲気から遮
    断されて設けられていることを特徴とする放射線画像変
    換パネル。
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