JP2656663B2 - 電磁ポンプを備えたガンタイプ油バーナの脈燃防止装置 - Google Patents

電磁ポンプを備えたガンタイプ油バーナの脈燃防止装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に電磁ポンプを備え、これによって燃料
油を吸入圧送してノズルから吐出噴霧燃焼させるガンタ
イプ油バーナにおける所謂脈動燃焼と燃焼時の騒音なら
びに燃料油の吐出の脈動変化することによる不完全燃焼
ガスの排出を防止する所謂脈動防止装置に関する。
〔従来の技術〕 現在、市場に於ける小型のガンタイプ油バーナは殆ん
ど電磁ポンプを備えることが趨性である。
この種の電磁ポンプは商用交流電源の交流電流を半波
整流したパルスによって駆動することを通常とする。
すなわち50Hz;60Hzの商用交流電源を用いる場合、毎
秒50回もしくは60回の圧力プランジヤが往復運動する
が、この吐出脈動は、アキュムレータによって平滑化す
る手段が用いられる。
この種のアキュムレータは、ポンプの圧力側に対して
気密を保つダイヤフラム等の作動隔膜又はバランスプラ
ンジヤ及びこれらを前記圧力側に押圧してこれと平衡を
保つ弾性発條もしくは弾性ゴムなどの弾性体とを組合せ
た構成とすることが一般的である。
次に、殊更説明するまでもないが、念のために第5図
によって電磁ポンプを備えたガンタイプ油バーナの構成
の概要を説明する。
油槽68内の燃料油69は、吸入側配管67よりストレーナ
66を介して電磁ポンプ1に吸入され吐出側配管65を経て
ノズル61よりフアーネス70の火炉71内に吐出されて噴霧
し、点火トランス63に結線された点火栓62のスパークに
より着火され、風車64の回転により発生する風量を得て
定常燃焼に入る。
アキュムレータ2は、従来技術にあっては、第8図、
第9図、第10図に開示される従来例の様に電磁ポンプの
本体4″,4に配設されていた。
しかして、前記各従来技術においては、すなわち、従
来例の一部断面を表わす縦断説明図を示す第8図、第9
図および第9図のA−A断面を表わす第10図によってこ
れを説明すると、電磁ポンプコイル23′,23の軸心縦貫
孔に嵌設されたガイドケース5′,5内およびポンプ本体
4″,4に立設したシリンダ7内にそれぞれ嵌合し、互
いにタペット部31を介して当接しかつ補助バネ9と戻し
バネ10との間に圧支された電磁プランジャ6と圧力プラ
ンジャ8とが前記電磁ポンプコイル23′,23に付勢する
パルス電流によって往復運動することによって、燃料油
を矢印aの様に吸入接手11の吸入口12′,12からフイル
タ13′,13を介してポンプ本体4″,4内に吸入し、つ
ぎに吸入側逆止弁14′,14、圧力室33、吐出側逆止弁1
5′,15、通路32′,32からガイドケース5′,5内を貫流
して、該ガイドケース5′,5の上端部位に備えた遮断弁
機構3′,3の吐出接手16″,16に設けた吐出口17″,17
の下端で上流側に臨んで備えた遮断弁座18′,18を開
成している遮断弁体19′,19を経て吐出口17″,17から
矢印bの様に吐出される。
前記電磁ポンプコイル23′,23は継鉄24′,24を継鉄2
5′,25を介してポンプ本体4″,4に螺締結する等の方
法をもって吐出接手16″,16と共に固定される。
遮断弁機構3′,3は、電磁ポンプ停止時に、ポンプ内
の残留圧力もしくは、油槽68の燃料油69がポンプよりも
高所に設置されているときの油頭によって燃料油が火炉
71内に漏出することによるノズル孔の焦付や不燃ガスの
悪臭もしくは火災等を防止するためにポンプ停止時に吐
出口17″,17を遮断する所謂燃料遮断弁である。
その構成は、電磁ポンプ作動中には、電磁気プランジ
ヤ6が図に於て下方に往復行程の上死点を偏位して、遮
断弁体19′を遮断弁座18′から常に開成する特性を利用
して圧力プランジヤ8に連結した弁筒51の上部にバネに
より圧設した遮断弁体19′を備えて前記遮断弁座18′と
係合せしめたもの、もしくは前記ガイドケース5の上端
部位に設けた磁気ヘッド21に、遮断弁体19を備えた電磁
可動片20が電磁弁コイル22の通電または切電によってそ
こに発生する磁力とバネの反発力を交互に利用して吸着
と開離を行い、遮断弁機構を開閉する方法等である。
吐出側逆止弁15′,15から通路34を経て圧力調整機構3
5に導かれた圧力流体は、リリーフ弁座37に係合するリ
リーフ弁体36を押圧する調圧バネ38の反発力を加減し
て、ポンプの定常吐出圧力を例えば7kgf/cm2に調整し、
余剰の圧力流体は通路39を経て吸入口12′,12側に戻さ
れる。
アキュムレータ2には、前記通路34から圧力流体が導
かれ、作動隔膜29を加圧する。このアキュムレータ2
は、例えば、アキュムレータ本体26′,26″とキャップ2
7との間に前記作動隔膜29と弾性体28を気密を保って挟
設してなり、その伸縮によってポンプ脈動を平滑化させ
かつ蓄力作用をする。
以上の通り、前記従来技術で例示した様にこの種のポ
ンプとしてはポンプ本体の備えた吸入接手から吸入さ
れ、吐出接手から吐出する燃料油が前記ポンプ本体から
ガイドケース内を貫流する所謂インライン式の貫流型が
選ばれ近時ガンタイプ油バーナ用の電磁ポンプの殆んど
がこの型式となっている。
その理由は、電磁コイルに発生する電気的抵抗により
発生する熱を前記貫流する燃料油が吸収して温度上昇を
減少させ、従って電磁コイルを小型かつ耐久力を増す経
済性と、出力の増加、および燃料油中の溶存ガスなどを
細分化して速やかに燃料油共に吐出圧力の大きな変動を
防止する一方、電磁プランジヤとガイドケース間の摺動
摩擦抵抗に対してそこを通知する燃料油が潤滑性を与え
てこれを減殺し、それによって摺動部の摩擦を防ぐ耐久
性を付与するなどの効果があるからである。
しかして、前述した従来例を含めて、所謂貫流型の従
来技術においては、すべてアキュムレータをポンプ本体
に付設している。そして前記圧力室から直接このアキュ
ムレータに圧力流体を通路によって導いた場合も同様で
ある。
この様な従来技術におけるポンプの吐出液体の脈動状
態は第6図の2に示される。図において縦軸にポンプの
吐出圧力P kgf/cm2をとり、横軸に時間t msecをとっ
て、電磁ポンプコイルに50Hzを半波整流したパルス電流
を付勢したときの吐出圧力波形を表わしたものである。
50Hzの場合の周期は20msecであり、周期中の吐出圧力は
図示の様にミクロ的には1.5kgf/cm2程度の変動をしてい
る。
ブルドン管式の圧力形では、ポンプの運転中の吐出圧
力はブルドン管によるアキュムレータの作用効果を助
け、しかもブルドン管式の圧力計は極微小時間の圧力変
動を捉える能力が低いので吐出圧力は平滑化している様
に見えるが、圧力測定においてより分解能の高い圧電素
子を用いて測定すると図示の様に周期中の圧力変動は大
きいものである。
現在一般に電磁ポンプを備えた比較的小型のガンタイ
プ油バーナは、ブルドン式圧力計の耐久性に問題のある
点とコスト低減上これを備えていないのが現状である。
このようなポンプの吐出脈動は、ガンタイプ油バーナの
吐出噴霧燃焼時には当然脈動燃焼となり、これがきびし
く規制されている家庭用もしくは業務用の小型ボイラ、
瞬間給湯機、暖房機にこのバーナを用いるときは不完全
燃焼ガスならびに有害ガスおよび騒音の発生など公害に
つながる。因に、ガンタイプ油バーナの場合、燃料油の
燃焼量はポンプの吐出圧力の平方根に比例して変動する
ものである。
また、火炉内が充分に加熱されていないバーナ着火時
には、特に煤煙の発生量も比較的多くなる。
そして、ガンタイプ油バーナの場合は他の燃料蒸発式
バーナすなわち容器内にポンプから供給された燃料を予
熱気化させて燃焼させるものとは異なり、ポンプから圧
送吐出した霧化させた燃料油に直接着火燃焼させるか
ら、ポンプの吐出脈動はそのままバーナの脈動燃焼とな
り、毎分毎時の燃料の燃焼量は平均してマクロ的には変
動がなくても、周期間の脈燃燃焼量はミクロ的には変動
幅の大きいものである。
つぎに、ガンタイプ油バーナを備えた家庭用ならびに
小業務用の瞬間給湯機、暖房着などは頻繁に使用する際
や、室温保持にバーナの燃焼を細かく規制してオンオフ
繰返し省エネルギーを計る際にバーナの着火時の爆燃音
や油煙の発生を抑制するために、いわゆるバーナの軟着
火の目的をもって、、バーナ着火時に電磁ポンプの昇圧
遅延装置を設けることが近時要求されることが多い。
これは前述した様に、ノズルからの噴霧量は、吐出圧
力の平方根に比例するので、噴出圧力の低い時点、すな
わち噴霧量の少ない時点を捉えて、バーナに点火させ軟
着火することで前記トラブルを避けるものである。
前述した従来技術にもこの方法が採用されている。す
なわち第10図において、この昇圧遅延装置40を説明す
る。
調圧シリンダ44に摺動往復自在に嵌合して圧力側と背
圧力側とを区画している調圧プランジヤ45は、調圧バネ
46によって圧力側(図示する左側)に押圧されている。
この調圧プランジヤ45の図示の如くその軸心上の段付
貫孔には、これと隙間をもって本体4に立設した弁桿
42が嵌設され、該弁桿42には前記背圧側とと連通するオ
リフイス47と、調圧プランジヤ45の移動によって前記圧
力側を開閉するリング状の開閉弁体43を備える。
バーナを着火しようとして電磁ポンプを始動の際、ポ
ンプ内の圧力流体は通路41から入り調圧プランジヤ45を
調圧バネ46の反発力に抗して押して図の右側へ移動さ
せ、そこで先ず開閉弁体43が前記段付の貫孔を開成す
る。以下第7図の2によってこの昇圧遅延の状況を説明
する。第7図の2は、縦軸にポンプの吐出圧力P kgf/cm
2をとり、横軸に時間t msecをとる。
図において、P1′点が前記開閉弁体43の開成時のポン
プの吐出圧力である。つぎに前記弁桿42のオリフイス47
からポンプの圧力流体は絞られながら調圧バネ46の反発
力に抗して背圧側に調圧プランジヤ45をやや緩慢に移動
させ、抑制弁体48を押圧して止る。前記圧力側からオリ
フイス47を経て背圧側に廻った流体は通路49を経て吸入
口12側に回収される。この昇圧遅延過程のP1′からP2
間のP1′に近い時点で電気火花によって、バーナを点火
させ、吐出圧力の上昇と共にノズルからの噴霧燃料油を
燃焼させ、P3′点に至って定常吐出圧力例えば7kgf/cm2
を保って燃焼を継続させる。
この様の点火可能な吐出圧力P1′点までは、ポンプの
吐出圧力が急上昇し、そこで着火燃焼に入りや緩慢に
P2′まで至るので前述の理由で着火時の爆音が低くおさ
えられる。この昇圧遅延装置40の構成や作用効果につい
ては、さきに本出願人が提案し特開昭63−54516号公報
(特公平3−25695号公報)に開示された従来技術なら
びに特公昭63−64631号公報に開示されているので、こ
れ以上の説明は省略する。
この昇圧遅延装置を備えた従来技術においては、図示
の様に、周期毎の吐出圧力変動幅が甚だ大きい。従っ
て、バーナの脈燃の弊害を一層強め、かつ煤の発生も甚
だ多くなる。
〔発明が解決しようとする課題〕
解決しようとする問題点は、従来の電磁ポンプを備え
たガンタイプ油バーナが何れも電磁ポンプの吐出脈動を
平滑化させるアキュムレータを備えているにかかわら
ず、未だなお、脈動燃焼し、これによる燃焼騒音や、不
安定燃焼による悪臭、NOx、CO等有害ガスの増加および
煤煙の発生の要因となるポンプの吐出圧力の脈動の変動
が大きいことと、さらにバーナ着火時の爆燃防止のため
に昇圧遅延装置を備えたポンプを使用する場合に、その
着火時に煤煙や有害ガスの発生の多くなることを抑制防
止しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、市場でガンタイプ用バーナ用電磁ポンプと
して最も多く利用されているものの前記バーナの脈燃防
止装置に係わり、その手段は、すなわち電磁コイルにパ
ルス状断続電流を付勢することにより、前記電磁コイル
の軸心縦貫通孔に嵌設したガイドケース内を摺動往復す
る電磁プランジヤと連動して、シリンダ内を作動する圧
力プランジャの容積変化によって流体を吸入加圧し、ポ
ンプ内を貫流させてこれを吐出口からノズルに導き、燃
料油を噴出させるインライン型の電磁ポンプを備えたガ
ンタイプ油バーナーにおいて、前記ポンプと一体に構成
された吐出口の上流側端部の、吐出口に比較して非常に
小さい内径の弁座をポンプ停止時に閉塞する弁体を設け
た燃料の遮断弁機構を前記ポンプに内蔵させると共に、
前記弁座に臨む上流側至近距離に、ポンプ内気泡を上昇
集中させかつ脈動流体の流れ方向における前記流体の直
撃動圧を正面から受けるポンプ内の頂部対向面に開口を
配設し、この開口と流れ方向に平行な通路を介して連通
するアキュムレータを設け、もって前記電磁ポンプの吐
出脈動をさらに大幅に低減かつ平滑化し、前記バーナの
脈燃、騒音ならびに不完全燃焼ガス発生等の公害防止機
能を付与したことを特徴とする。
〔作用〕
前記した貫流型の電磁ポンプは、電磁プランジヤと連
動する圧力プランジヤ往復運動時、その往行程時にシリ
ンダ内の流体を圧力室および吐出側逆止弁を経て通路か
らガイドケース内に圧送し、その復行程時に流体をポン
プ内に吸入するが、燃料油は前記ガイドケースを含む内
部に充満した時点で、前記復行程時に圧力プランジヤと
シリンダ間の容積変化による量のみが吐出口から吐出さ
れるのである。すなわち、その往行程でシリンダからガ
イドケース内に圧送された燃料油は単に移動しただけで
吐出量とはならない。
そして、ポンプ本体内には吸入側逆止弁より下流側に
吐出側逆止弁およびそれぞれの通路を介して圧力調整機
構および昇圧遅延機構を含み、さらにガイドケース内に
も補助バネ、戻しバネ、さらには圧力プランジヤ、電磁
プランジヤならびに遮断弁機構などの運動体を含むから
ポンプ内部の前記貫流経路およびこれに繋がる前記各機
構経路には、燃料油中の溶存ガスやこれらの気泡の滞留
によって、従来技術の様にポンプ本体にアキュムレータ
を備えたものは、パスカルの原理に基づき圧力伝達され
るべき非圧縮性の燃料油を満たしているポンプの内部圧
力の極めて短時間内における変動に対応する圧力の伝達
特性が低下して、アキュムレータがポンプの圧力プラン
ジヤの往復行程ごとに、すなわち、前記パルスの周期ご
とに圧力波形に示される脈動圧力に対して蓄力と平滑作
用が不充分であるものと考えられる。このことをさらに
説明すると、ポンプ内部の前記昇圧遅延およびリリーフ
弁または減圧弁などの調圧機構の特に横置凹所の空洞に
は気泡が繋止滞留しやすく、この気泡の大小によりアキ
ュムレータの平滑作用に不同を来す一方、気泡が次第に
累積浮遊して上昇すると、これがさらにポンプの圧力変
動の度合を大きくする。
それにも増して、圧力の平滑化が不充分で脈動波形幅
の多い要因は、前述した様に、圧力プランジャのシリン
ダ内を往復作動時のガイドケース内の容積変化量が吐出
量となることで、これは圧力プランジヤの往復運動時の
容積変化による脈動の発生箇所が、本体に備えたアキュ
ムレータよりも下流にあることを意味し、その上流にア
キュムレータを備えても、その作用効果は減殺され、前
記圧力変動幅は大きい。この要因を排除するために本願
発明においては、前記燃料油の貫流経路の終端の前記遮
断弁体の上流に近接して、即ち、前述した圧力プランジ
ヤの往復運動時にガイドケース内の容積変化による脈動
の発生源の下流にアキュムレータを接続配設したことに
よって、ポンプの吐出脈動の圧力変動幅を従来技術にお
けるものの凡そ20%以下にまで減少させ、その蓄力平滑
作用を改善した。
そして、前記電磁ポンプに内蔵された遮断弁機構の弁
座は、その下流端部位の最上方部にある吐出接手の吐出
口の上流側に設けられているので、ポンプ内の前述した
気泡も上昇してそこに集まり、弁座を通って吐出口から
燃料油と共にノズル側に吐出される。
弁座の内径は、これに係合して閉塞する弁体との間の
洩れを防いて遮断能力を高めるために吐出口に比較して
非常に小径にして吐出流体を絞るようにしてある。それ
故、この弁座を通過するときの流体の流速が増大する反
面、減圧されるので、この弁座から至近距離に接続する
ように配設されたアキュムレータへの通路における気泡
もいっそう効果的に吸い込み排出させることができ、か
つ弁座を通過する気流は燃料油中に細分化混入されて通
過するので、気泡による前記影響をいっそう軽減させる
ことができる。
なお、その作用効果については、第6図の1、第7図
に示された通りであり、その詳細に関しては実施例の欄
で説明を補足する。
〔実施例〕
第1図は、本発明による装置の1実施例の一部断面を
表わした縦断面図、第2図は第1図のA−A断面説明図
である。第1図の実施例のものは、前記した第9図に示
す従来技術の改良で、貫流型の電磁ポンプ1の燃料油の
貫流経路の終端部の吐出口17に臨むように前記電磁ポン
プ1に内臓した遮断弁機構3の遮断弁座18から至近距離
の上流側に臨んで吐出接手16に設けた通路30を介して接
続されるアキュムレータ2を備えたものである。
従って、第2図に示される様に前記アキュムレータ2
はポンプ本体4に備える必要はなく、図示する断面積も
それだけ縮小された。これにより、ポンプを取付ける際
のスペースも縮小させるので、前述した瞬間給湯機や暖
房機もそれだけ小型に出来るもので、小型化を要望され
る家庭用、小業務用の機器には歓迎されるものである。
また、吸入接手11、吸入ならびに吐出側逆止弁14,1
5、圧力調整機構35、昇圧遅延装置40などは図示の様に
その断面が同一平面上にある必要もなく、必要に応じ
て、或るものは上部もしくは下部の水平面に配設しても
何等差支えなく、それによって一層平面上の取付スペー
スは縮小可能となる。
また、圧力調整機構35は、これを昇圧遅延装置40の抑
制弁体48の位置の図の右側にタンデム連節しても差支な
い。但しこの際には、抑制弁体48に代えて、リリーフ弁
座37とリリーフ弁体36を係合させ、調圧バネ38の反発力
が、圧力調整バネ46の反発力による昇圧遅延作用に影響
を与えない様な構成にすると共に、リリーフ弁体36の背
後にポンプの吐出圧力が所定値に達したときに閉成し、
所定圧力に達するまでは開成している開閉弁を設け(実
開平1−166777号公報参照)この開閉弁から通路39を介
して吸入口12に連通させることも可能である。この場合
には通路49を除去することが必要である。
図示する符号の同一数字のものは前記第9図、第10図
のものと同じであるので、その説明は省略する。
このようにして、前記した脈動圧力の発生源の下流に
アキュムレータ2を配設してなる本発明の装置によっ
て、ノズルからの燃料油の吐出圧力波形の変動幅は、第
6図の1に、また同じバーナ軟着火のための昇圧遅延装
置40による着火時の圧力変動波形は第7図の1にそれぞ
れ示す様に、従来技術のものに比して大幅に平滑化され
る。
第6図の1および第7図の1は、それぞれ縦軸に吐出
圧力P kgf/cm2、横軸に時間t msecをとってある。
なお、周知の様に、アキュムレータは、圧力変動波形
における波高の高い期間に内臓する弾性体が収縮してこ
の圧力を吸収し、波高の低い期間にこの弾性体が収縮時
に蓄えた圧力を放出するこのサイクルを繰返すことによ
って脈動圧力を平滑化すると共に蓄力作用を営み、この
種の電磁ポンプにアキュムレータを備えることによって
脈動を平滑せしめるのみならずその出力を増加させるも
のである。
しかし、従来技術における場合の様に吐出圧力の脈動
による圧力変動波形の幅が大きいことは、バーナの燃焼
量の変動も激しく、これに伴う燃焼用の風量が追随でき
ず、燃料の多いときは煤の発生も多くなり、騒音も高く
なり、これを繰返す結果となる。
これは、例えばヂーゼルエンジン車において、燃料油
を急にふかすと、煤煙と激しい騒音とを発生するのを街
頭においてしばしば散見することと同様で容易に理解さ
れよう。
本願発明の上記構成によって、ガンタイプ油バーナの
前述した従来技術による欠陥が大幅に改善されたもので
ある。
つぎに第3図は、本発明による装置の他の実施例の一
部断面を示す縦断面図、第4図は第3図のA−A断面説
明図である。
この第3図に示す実施例は、前記した第8図に示す従
来技術における遮断弁機構3′の遮断弁体19′の上流側
に近接して、吐出接手16′に通路30を介して接続するア
キュムレータ2を備えたものである。
従って、第4図に示すようにポンプ本体4′にはアキ
ュムレータを備えていない。
前記第1図の実施例において説明したリリーフ弁によ
る圧力調整機構35に代えて、本例の場合は減圧弁による
圧力調整機構35′を採用している。
この圧力調整機構35′は通路34から入る圧力流体の圧
力に対応し調圧バネ38′によって圧力側に押圧されてい
るバランスプランジヤ形の受圧作動体と連節する絞弁体
36′と係合する絞弁座37′との間を通過する流量を絞る
ことによってポンプの吐出圧力を所定値に制御する減圧
弁機構であって、燃料油はこれより通路32′を経てガイ
ドケース5′内に入り、それから貫流して吐出口17′か
ら吐出される。アキュムレータ2の作用と効果は、前述
した第1図に示す実施例の場合と同様である。
その他の図示した符号の同一数字のものは、前記第8
図、第2図と同じであるので、その説明は省略する。
第3図、第4図に示すこの実施例の装置による、ノズ
ルからの燃料油の吐出圧力波形の変動幅は、第6図の1
に示されるものとほぼ同様である。
昇圧遅延装置によるバーナ着火時の圧力変動波形は、
第7図の1に示されるものとほぼ同様で、実施例第1
図、第2図に示すものと同様の作用効果を得るものであ
る。従って、従来技術のものに比して、本願発明の上記
構成によるものは、ガンタイプ油バーナの脈動燃焼、騒
音、有害ガス、煤煙等の発生を極めて抑制減少させかつ
防止する。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明による電磁ポンプを備え
たガンタイプ油バーナの脈燃防止装置は、なかんずく特
許請求の範囲に記載された特徴により、電磁ポンプの貫
流経路の下流終端部、すなわちポンプと一体に構成され
た吐出口の上流側端部に臨む燃料の遮断弁機構の弁座の
上流側至近距離に、ポンプ内気泡を上昇集中させかつ脈
動流体の流れ方向における前記流体の直撃動圧を正面か
ら受けるポンプ内の頂部対向面に開口を配設し、この開
口と流れ方向に平行な通路を介して連通するアキュムレ
ータを設け、前記貫流経路の容積変化によるポンプ脈動
の発生源、すなわちシリンダよりも下流のガイドケース
内よりもさらに下流に接続したアキュムレータによって
ポンプの吐出脈動の畜力平滑化作用を効率よく行うこと
ができ、かつ前述したポンプ内部の溶存ガスか分離累積
拡大してこの圧縮性気泡のためにポンプの行程長の伸び
による脈動の増大、アキュムレータの圧力平滑化作用に
対する阻害等も、前記弁座の孔径を非常に小さくしてあ
ることによって、この弁座を通過するときの流体の速度
を増大させかつ減圧させることで、この弁座から至近距
離に接続して配設されているアキュムレータへの通路に
集まる気泡と共に燃料油中に細分化されて混入して速や
かに通過させ、前記気泡による影響をいっそう軽減させ
ることができる。
したがって、バーナの軟着荷時および定常燃焼時の脈
動燃焼を抑制かつ排除して、それによる騒音および振動
と有害ガスの発生および煤と不完全燃焼のための燃料油
の焦付き等の弊害を防止することによって騒音、振動、
有害ガス等の公害を防止し、機器取り付けのゆるみ、腐
食ならびにノズルの目詰まり等を排除し、ガンタイプ油
バーナを含む前記機器全体の耐久性、寿命を増大させる
ことができる。
アキュムレータをポンプ本体に設けないのでポンプ本
体の構造が簡単かつ小型となり、ポンプ自体の取付スペ
ースも減少し、バーナ全体も小型化できる経済性を与え
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の装置の1実施例の一部断面を表わす
縦断面図、 第2図は、第1図のA−A断面説明図、 第3図は、本発明の装置の他の実施例の一部断面を表わ
した縦断面図、 第4図は、第3図のA−A断面説明図、 第5図は、電磁ポンプを備えたガンタイプ油バーナの構
成を示す概要説明図、 第6図の1、第6図の2は、本発明の実施例および従来
技術による従来例の電磁ポンプをそれぞれ備えたガンタ
イプ油バーナにおけるノズルからの吐出圧力変動波形を
示す比較図、 第7図の1、第7図の2はバーナの軟着火のための昇圧
遅延装置を備えた本発明の実施例および同じく従来例と
の電磁ポンプをそれぞれ備えたガンタイプ油バーナにお
けるノズルからの吐出圧力変動波形を示す比較図、 第8図、第9図は、従来技術による電磁ポンプの一部断
面を表わした縦断面図、 第10図は、第9図に示す従来技術例のA−A断面説明図
である。 符号の説明 1,1′,1″……電磁ポンプ 2,2′……アキュムレータ 3,3′……遮断弁機構 4,4′,4″,4……ポンプ本体 5……ガイドケース 6……電磁プランジヤ 7……シリンダ 8……圧力プランジヤ 11……吸入接手 12……吸入口 14,14′……吸入側逆止弁 15,15′……吐出側逆止弁 16,16′……吐出接手 17,17′……吐出口 19,19′……遮断弁体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電磁コイルにパルス状断続電流を付勢する
    ことにより、前記電磁コイルの軸心縦貫孔に嵌設したガ
    イドケース内を摺動往復する電磁プランジヤと連動し
    て、シリンダ内を作動する圧力プランジヤの容積変化に
    よって、流体を吸入加圧し、ポンプ内を貫流させてこれ
    を吐出口からノズルに導き、燃料油を噴出させるインラ
    イン型の電磁ポンプを備えたガンタイプ油バーナーにお
    いて、 前記ポンプと一体に構成された吐出口の上流側端部の、
    吐出口に比較して非常に小さい内径の弁座をポンプ停止
    時に閉塞する弁体を設けた燃料の遮断弁機構を前記ポン
    プに内蔵させると共に、前記弁座に臨む上流側至近距離
    に、ポンプ内気泡を上昇集中させかつ脈動流体の流れ方
    向における前記流体の直撃動圧を正面から受けるポンプ
    内の頂部対向面に開口を配設し、この開口と流れ方向に
    平行な通路を介して連通するアキュムレータを設け、も
    って前記電磁ポンプの吐出脈動をさらに大幅に低減かつ
    平滑化し、前記バーナの脈燃、騒音ならびに不完全燃焼
    ガス発生等の公害防止機能を付与したことを特徴とする
    電磁ポンプを備えたガンタイプ油バーナの脈燃防止装
    置。
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