JP2656593B2 - 水平偏向・高圧回路 - Google Patents

水平偏向・高圧回路

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JP2656593B2 JP64000068A JP6889A JP2656593B2 JP 2656593 B2 JP2656593 B2 JP 2656593B2 JP 64000068 A JP64000068 A JP 64000068A JP 6889 A JP6889 A JP 6889A JP 2656593 B2 JP2656593 B2 JP 2656593B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、陰極線管を受像管や表示管として用いたテ
レビジョン受像機やディスプレイ装置などにおける水平
偏向・高圧回路の改良に関するものである。
テレビジョン受像機やディスプレイ装置などにおい
て、水平偏向回路は、一般に水平偏向コイルにのこぎり
波電流を流し、発生する磁界によって電子ビームを偏向
させて陰極線管面上に水平方向のラスタを描出する回路
であり、高圧回路は、一般に、前記電子ビームの偏向動
作に伴うその帰線期間に発生する帰線パルスをフライバ
ックトランスにより昇圧、整流し高圧として前記陰極線
管に供給する回路であるが、両回路は普通一体的に構成
されているので、ここではその意味で水平偏向・高圧回
路という用語を用いている。
〔従来の技術〕
かかる水平偏向・高圧回路においては、画面の水平方
向ラスタの位置を調整することのできる水平センタ回路
が負荷されている。
従来の水平センタ回路は、直流電源に接続された可変
抵抗を、水平センタ用等チョークコイルを介して水平偏
向コイルに接続することにより、該コイルに水平センタ
電流を流し、この可変抵抗の抵抗値を変えて、水平セン
タ電流の大きさを変化させ、それによって水平表示位置
を変えていた。しかし、この場合、大電力用の可変抵抗
が必要であり、発熱量も多かった。そこで、トランジス
タのPusu−Pull方式を用いた水平センタ回路の検討が行
なわれてきた。かかる検討によって生れた水平センタ回
路の例としては、特開昭48−3220号公報に記載のものを
挙げることができる。
第9図は、かかるPusu−Pull方式を用いた従来の水平
センタ回路を付加された水平偏向・高圧回路を示す回路
図である。
同図において、1は水平ドライブパルス入力端子、2
は水平出力トランジスタ、3はダンパダイオード、4は
変調ダイオード、5は第1の共振コンデンサ、6は第2
の共振コンデンサ、7は水平偏向コイル、8は第1の走
査コンデンサ、9は変調コイル、10は第2の走査コンデ
ンサ、11は水平センタ用チョークコイル、12,13,16,55,
56は抵抗、14,15は水平センタ用トランジスタ、18は可
変抵抗、19,20はコンデンサ、21,22,25はダイオード、2
3は水平センタサ回路、24はフライバックトランス、26
は高圧出力端子、30は変調用チョークコイル、31は+B
電源入力端子、32は高圧安定化回路、42はサイズ安定化
回路、43,44,45は水平センタ回路23の電源電圧の入力端
子、51は水平センタ電流出力端子を示す。
以下、回路動作を説明する。
第9図において、水平偏向コイルと第1の共振コンデ
ンサ5の共振周波数は、変調コイル9と第2の共振コン
デンサ6の共振周波数とほぼ等しくなるように設定さ
れ、上記2つの共振回路は直列に接続されている。以
下、この回路をダイオード変調回路と称する。
この回路で水平偏向コイル7を流れる電源のpeak to
peak(以下、p−p値と称する)を電源IDY、変調コイ
ル9を流れる電流のp−p値を電流Im、ダンパダイオー
ド3と変調ダイオード4の接続点から第1の走査コンデ
ンサ8と変調コイル9の接続点に流れる電流のp−p値
を電流Imodとすると、電流IDYは電流Imと電流Imodの和
で表わされる。よって、電流Imを変化させると電流IDY
を変えることができるので、第2の走査コンデンサ10の
両端間電圧vCにより水平偏向電流IDY(水平サイズ)を
制御できる。
高圧安定化回路32は、抵抗55,56によって分圧、検出
された高圧出力電圧を図示せざる基準電圧と比較し、高
圧出力端子26から出力される高圧が常に一定になるよう
に、水平偏向・高圧回路の電源電圧(+B)を制御して
出力している。
サイズ安定化回路42は、水平偏向・高圧回路の電源電
圧(+B)の変動を高圧安定化回路32の出力電圧から検
出し、この変動分を打ち消すようにサイズ補正電圧を、
変調用チョークコイル30を介して、第2の走査コンデン
サ10の両端に印加して水平偏向電流IDY(水平サイズ)
を制御している。
水平センタ回路23では、フライバックパルスをフライ
バックトランス24によって変圧し、ダイオード21,22、
コンデンサ19,20で整流,平滑し電源としている。可変
抵抗18の抵抗値を変えると、水平センタ用トランジスタ
14,15のベースバイアス電圧が変化し、水平センタ用ト
ランジスタ14又は15が導通して、水平偏向コイル7に直
流の水平センタ電流が流れ、水平表示位置を左右に変化
させることができる。チョークコイル11は、フライバッ
クパルスが側路されるのを防ぐために接続されている。
第9図において、+B電源から供給される水平偏向・
高圧回路の電源電圧は、高圧安定化回路32の働きによ
り、ビーム電流の変化に対し、高圧が一定になるように
変化する。したがって、水平センタ回路23の電源電圧も
変化する。
このため、水平センタ用トランジスタ14,15のコレク
タ電圧がアンバランスになり、この2つのトランジスタ
のコレクタ電圧を分圧して形成しているベース電圧が変
化し、水平センタ電流に交流成分がのる。
この交流成分のため、従来の水平センタ回路23を用い
て画面におけるラスタの水平表示位置を左右に変える
と、ビーム電流の変化による水平表示サイズの変動量が
左右で異なり、画像歪み(くの字状に歪むので画像くね
りと云うこともある。)を生じるという問題が生じる。
上記したベース電圧の変化について、第9A図,第9B図
を用いて説明する。第9A図は水平センタ用トランジスタ
14が導通,15が非導通時の動作波形、第9図は水平セン
タ用トランジスタ14が非導通,15が導通時の動作波形で
ある(ウィンドパターン表示時)。
第9A図,第9B図中、(T1+T2+T3)は1垂直周期に相
当する。また、v1,v2は水平センタ用トランジスタ14,15
のコレクタ電圧、vEB(第9図参照)は水平偏向・高圧
回路の電源電圧、ΔvEBはウィンド表示期間(T2)にビ
ーム電流が変化し、高圧安定化回路32が働いたために生
じた水平偏向・高圧回路の電源電圧の変動分、v1′,
v2′は、フライバックトランス24に内部抵抗があるた
め、水平センタ用トランジスタ14又は15が導通し電流が
流れた時に変化する水平センタ用トランジスタ14,15の
コレクタ電圧、Δv1,Δv2は上記水平センタ用トランジ
スタ14,15のコレクタ電圧の変動分、Δvx,Δvy
vx′,Δvy′,Δv1′,Δv2′はウィンド表示期間
(T2)における、水平センタ用トランジスタ14,15のコ
レクタ電圧の変動分を示す。
また、以下の計算では第9図において、抵抗16を無視
し、水平センタ用トランジスタ14のコレクタ端子に接続
されている可変抵抗18の一端からセンタタップまでの抵
抗値をR1、可変抵抗18の他端(水平センタ用トランジス
タ15のコレクタ端子に接続されている)からセンタタッ
プまでの抵抗値をR2として計算している(抵抗16を考慮
した場合、水平センタ用トランジスタ14,15のベース電
圧の変化は軽減される)。
第9A図において、水平センタ用トランジスタ14が導通
すると、コレクタ電圧はv1′になり、T2期間における高
圧安定化回路32による交流分ΔvxはΔvx′になる。これ
は上記したように、フライバックトランス24に内部抵抗
があるため生じる。
第9A図に示した、T1及びT3期間における、水平センタ
用トランジスタ14,15のベース電圧vB1(T1)は下記の
(1)式で表わされる。
第9A図中のT2期間における水平センタ用トランジスタ
14,15のベース電圧vB1(T2)は下記の(2)式で表わされ
る。
Δvx,Δvyは下記の(4),(5)式で与えられる。
Δvx=ΔvEB+Δv1′ ……(4) Δvy=ΔvEB−Δv2′ ……(5) ただし、Δv1′=Δv2′(フライバックトランス24の
端子43と端子44の間、端子44と端子45の間は巻線は同じ
巻線とする) 上記(4)式,(5)式中、Δv1′,Δv2′は、フラ
イバックトランス24の一次巻線と水平センタ用巻線(端
子43と端子44の間の巻線)の巻数比をn:1とすると、下
記(6)式のようになる。
よって、上記(4)式,(5)式に(6)式を代入する
と下記の(7)式,(8)式が得られる。
また、Δv1′はv1′とvEBの電位差に比例するので、
Δvx′について下記(9)式が得られる。
上記(6)式を(9)式に代入すると下記の如く(1
0)式を得る。
Δvx′,Δvy′に関する上記(8)式,(10)式を水
平センタ用トランジスタ14,15のベース電圧を表わす上
記(3)式に代入する。
上記(11)式の右辺中、3項目が水平センタ用トラン
ジスタ14,15のベース電圧の変化分に相当する。また、
上記(11)式の右辺の3項目が正ならば、水平センタ電
流が増加する方向に交流成分が発生する。上記(11)式
の右辺の3項目が正になる条件を下記(12)式に示す。
同様に、第9B図において、水平センタ用トランジスタ
15が導通すると、コレクタ電圧はv2′になり、T2期間に
おける高圧安定化回路32による交流分ΔvyはΔvy′にな
る。T1,T3期間における、水平センタ用トランジスタ14,
15のベース電圧は下記の(13)式で表わされる。
第9B図のT2期間における水平センタ用トランジスタ1
4,15のベース電圧vB2(T2)は下記(14)で表わされる。
Δv2′はvEBとv2′の電位差に比例するので、Δvy
について下記(15)式が得られる。
Δvx,Δvy′に関する上記(7)式,(15)式を、水
平センタ用トランジスタ14,15のベース電圧を表わす上
記(14)式に代入するの下記(16)式を或る。
上記(16)式中、右辺の3項目が水平センタ用トラン
ジスタ14,15のベース電圧の変化分に相当する。もし、
上記(16)式の右辺の3項目が正ならば、水平センタ電
流が減少する方向に交流成分が発生する。上記(16)式
の右辺の3項目が正になる条件を下記(17)式に示す。
以上のように、上記(11)式,(16)式に含まれる水
平センタ用トランジスタ14,15のベース電圧の変化分
(上記(11)式,(16)式の右辺の3項目)により、水
平センタ電流に交流成分が発生し、上記水平サイズのア
ンバランスが生じ、結果として画質歪みが生じるという
問題(以下、この問題を第1問題と云うことがある)が
生じる。
第10図は、ダイオード変調形の従来の水平偏向・高圧
回路を示す回路図である。同図において、第9図におけ
るのと同じものには同じ符号を付してある。その他、5
0,53はそれぞれ端子である。
かかるダイオード変調形の従来の水平偏向・高圧回路
では、変調コイル30や第2の走査コンデンサ10などの共
振により、陰極線管画面の上部に画面くねり(画面歪)
が発生して画質を劣化させるという問題(以下、この問
題を第2の問題と云うことがある)が生じる。
第11図は、ダイオード変調形の従来の水平偏向・高圧
回路を示す回路図である。同図において、第9図におけ
るのと同じものには同じ符号を付してある。
そのほか、60は水平発振パルス入力端子、61は水平ド
ライブ回路、39はパルス幅変調回路、40はパルス幅変調
出力用トランジスタ、41はクランプダイオード、62は水
平のこぎり波形成回路、63は垂直パラボラ波形成回路を
示す。また66は垂直偏向回路やビデオ回路などに使用さ
れている+24V電源入力端子、64は垂直偏向回路、65は
ビデオ回路を示す。
パルス幅変調回路39は、垂直パラボラ波形成回路63か
ら出力される垂直パラボラ波電圧vPを、垂直周期パルス
で幅変調された矩形波として出力する回路である。この
ようなパルス幅変調を行うため、パルス幅変調回路39の
入力として、垂直パラボラ波電圧vPと水平のこぎり波形
成回路62で形成された水平のこぎり波電圧vnを利用して
いる。また、パルス幅変調回路39の出力はパルス幅変調
出力用トランジスタ40のベースに接続されている。パル
ス幅変調出力用トランジスタ40は、このパルス幅変調回
路39の出力電圧(矩形波)によって、スイッチング動作
を行なっている。
第11図において、パルス幅変調出力用トランジスタ40
のコレクタに接続されているクランプダイオード41のカ
ソード端子は、+24V電源入力端子66に接続されてい
る。この時、水平サイズを変えるとクランプ電流Idi
変化する(水平サイズを大きくするとクランプ電流Idi
が増加する)。このクランプ電流Idiが負荷電流I21′よ
り大きくなると、投入電流I21は0になり、垂直偏向回
路64やビデオ回路65の電源電圧が上昇する(電源回路の
出力には、ダイオード等の整流素子が接続されており、
クランプ電流Idiの増分を吸収できないため)。このた
め、従来回路において損失増加や異常動作の問題(以
下、この問題を第3の問題と云うことがある)が生じる
可能性があった。
第12図はダイオード変調形の水平偏向・高圧回路を示
す回路図である。
同図において、第9図におけるのと同じものには同じ
符号を付してある。そのほか、34は垂直パラボラ波電圧
入力端子、35は差動増幅器、36はコンデンサ、37,38は
抵抗、42はサイズ安定化回路、46は水平偏向・高圧回路
の電源電圧の入力端子、47はサイズ補正電圧出力端子、
48はクランプ電流出力端子を示す。
第12図において、ビーム電流が変化すると、高圧安定
化回路32は高圧が一定になるように水平偏向・高圧回路
の電源電圧を変化させる。サイズ安定化回路42は水平偏
向・高圧回路の電源電圧の変化により水平サイズが変化
しないように、サイズ補正電圧を第2の走査コンデンサ
10の両端に印加する。
垂直パラボラ波電圧の入力がない時、水平偏向・高圧
回路の電源電圧波形とサイズ補正電圧波形との位相と振
幅が一致すれば、ビーム電流の変化によるサイズ変動は
生じない。しかし、サイズ安定化回路42の出力部でパル
ス幅変調方式を採用しているので、サイズ補正電圧は変
調用チョークコイル30を介して印加される。そのため、
変調用チョークコイル30等の影響により、サイズ補正電
圧に位相遅れや振幅減少が生じ、正確なサイズ補正が行
なわれず、サイズ変動が生じるという問題(以下、この
問題を第4の問題と云うことがある)がある。
第12図において、iD2は変調ダイオード4に流れる電
流、ic2は第2の共振コンデンサ6に流れる電流、vcp
コレクタパルス電圧、vmは下側帰線パルス電圧を示す。
第13図は第12図における各部の動作波形図である。第
13図中、(a)は変調ダイオード電流iD2、(b)は第
2の共振コンデンサ電流ic2、(c)は下側帰線パルス
電圧vm、(d)はコレクタパルス電圧vcpの波形を示
す。
第13図に示すように、走査期間の後半に変調ダイオー
ド4に電流iD2が流れるため、帰線期間で変調ダイオー
ド4の逆回復時間Trrに、第2の共振コンデンサ6に流
れるべき充電電流を変調ダイオード4がバイパスし、下
側帰線パルスvmに位相遅れTDが生じる。この位相遅れTD
により、上側と下側の帰線パルス電圧の和であるコレク
タパルス電圧vcpが低下し、高圧安定化回路32が動作し
なくなる可能性(この問題を以下、第5の問題を云うこ
とがある)もある。
また、第14図は変調ダイオード4の逆回復時と下側帰
線パルス電圧vmの遅延時間,変調ダイオード4の損失と
の関係を示す図である。この図より下側帰線パルス電圧
vmの遅延時間が長くなると、変調ダイオード4の損失が
増加するという問題(この問題を以下、第6の問題と云
うことがある)のあることがわかる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明においては、既に述べた如き第1乃至第6の問
題を解決することを解決すべき課題とする。
即ち第1の問題とは、従来の水平偏向・高圧回路で
は、そこに付加されている水平センタ回路において、水
平センタ電流に交流成分が発生し、その結果、画面にお
ける水平サイズのアンバランスが生じ、画質歪が起きる
という問題である。
第2の問題は、従来の水平偏向・高圧回路では、変調
コイルや第2の走査コンデンサなどの共振により、陰極
線管画面の上部に画面くねり(画面歪)が発生して画質
を劣化させるという問題である。
第3の問題は、従来の水平偏向・高圧回路では、損失
増加や異常動作の生じる可能性があるという問題であ
る。
第4の問題は、従来の水平偏向・高圧回路では、そこ
に付加されているサイズ安定化回路によっては、正確な
サイズ補正が行われず、サイズ変動が生じるという問題
である。
更に第5の問題は、従来の水平偏向・高圧回路では、
高圧安定化回路が動作しなくなる可能性があるという問
題であり、第6の問題は、変調ダイオードの損失が増加
するという問題である。
従って本発明の目的は、上記諸問題を解決して、高性
能化を達した水平偏向・高圧回路を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、第1の問題解決のため、水平センタ回路
において、水平センタ回路用トランジスタのベースに交
流成分除去用コンデンサを接続し、また水平センタ用チ
ョークコイルのインダクタンクを大きくし、或いは電源
電圧入力部にレギュレータを接続した。
本発明では、第2の問題解決のため、共振を打ち消す
ダンピング回路を設けた。
更に第3の問題解決のため、本発明のよる水平偏向・
高圧回路では、クランプダイオードのカソード端子を、
フライバックトランスの1次巻線を介して水平出力トラ
ンジスタのコレクタに接続された電源入力端子に、接続
した。
また第4の問題解決のため、高圧安定化回路の出力電
圧の変動を検出して該変動電圧と一対一に対応したサイ
ズ補正電圧を出力するレベルシフト回路を設け、また変
調用チョークコイルでの位相遅れや振幅減少により生じ
るサイズの変動を軽減するため、サイズ安定化回路でサ
イズ補正電圧の位相や振幅を調整するようにした。
更に本発明による水平偏向・高圧回路では、第5の問
題と第6の問題解決のため、変調ダイオードに、逆回復
時間がダンパダイオードのそれより短いダイオードを用
いるようにした。
〔作用〕
第1の問題解決のため、水平センタ回路において、水
平センタ回路用トランジスタのベースに交流成分除去用
コンデンサを接続し、また水平センタ用チョークコイル
のインダクタンクを大きくし、或いは電源電圧入力部に
レギュレータを接続したことにより、水平センタ用トラ
ンジスタのベース電圧の変動を軽減し、それによって画
面における水平サイズのアンバランスを解消し、画質歪
が起きないようにする。
第2の問題解決のため、共振を打ち消すダンピング回
路を設けたことにより、共振により生じる陰極線管画面
の上部における画面くねりを除去する。
第3の問題解決のため、クランプダイオードのカソー
ド端子を、フライバックトランスの1次巻線を介して水
平出力トランジスタのコレクタに接続された電源入力端
子に、接続したことにより、クランプ電流の変化を水平
偏向・高圧回路単独で吸収して他の回路へ悪影響が及ば
ないようにする。
第4の問題解決のため、高圧安定化回路の出力電圧の
変動を検出して該変動電圧と一対一に対応したサイズ補
正電圧を出力するレベルシフト回路を設け、また変調用
チョークコイルでの位相遅れや振幅減少により生じるサ
イズ変動を軽減するため、サイズ安定化回路でサイズ補
正電圧の位相や振幅を調整するようにしたことにより、
水平サイズの変動を無くす。
第5,第6の問題解決のため、変調ダイオードに、逆回
復時間がダンパダイオードのそれより短いダイオードを
用いるようにしたことにより、高圧安定化回路が動作し
なくなる可能性を無くし、水平偏向・高圧回路の低損失
化を実現する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図を用いて説明する。なお、
各図中同じ働きをするものには同じ番号を付けて表わ
す。
第1図は第1の問題解決のための本発明の一実施例を
示す回路図である。
第1図において、第9図におけるのと同じものには同
じ符号を示してある。17は交流成分除去用コンデンサで
ある。
第1図に示す実施例を、第9図に示した従来回路と比
較すると、交流成分用コンデンサ17を付加し、水平セン
タ用チョークコイル11のインダクタンスを大きくした点
が異なる。
即ち第1図におけるセンタ回路23では、水平センタ用
トランジスタ14,15のベースと、コンデンサ19,20の接続
点に交流成分除去用コンデンサ17を接続して、水平セン
タ用トランジスタ14,15のベースを交流的に接地し、ベ
ース電圧の変化を軽減している。また、水平センタ用チ
ョークコイル11のインダクタンスを3mH以上にして、交
流に対するインピーダンスを高くしている。上記方法に
よれば、水平センタ電流の交流成分を除去でき、左右で
のサイズ変動量のアンバランスをなくすことができる。
上記実施例では、交流成分除去用コンデンサ17を接続
し、水平センタ用チョークコイル11のインダクタンスを
3mH以上にしているが、これらを単独で使用しても、水
平センタ電流の交流成分除去の効果は得られる。
次に、第2図は第1の問題解決のための本発明の第2
実施例を示す回路図である。第2図中、70,71はレギュ
レータを示す。第2図に示した実施例は、第9図に示し
た従来とは、レギュレータ70,71を付加した点が異な
る。第2図に示す本発明の水平センタ回路23では、電源
電圧入力部(ダイオード21のカソード端子とコンデンサ
19の一端との接続点と、ダイオード22のアノード端子と
コンデンサ20の一端との接続点)にレギュレータ70,71
を接続し、両レギュレータの共通端子を水平偏向・高圧
回路の電源電圧の入力端子に接続している。
上記、レギュレータ70,71を用いれば、ビーム電流の
変化により水平偏向・高圧回路の電源電圧が変化して
も、水平センタ回路の電源電圧も1対1に対応して変化
するので、水平センタ用トランジスタ14,15のベース電
圧は変化しない。よって、水平表示位置を変化させた際
の、左右の水平表示サイズの変動量のアンバランスとい
う問題は生じなくなる。
以上のように、第1の実施例及び第2の実施例によれ
ば、水平センタ電流の交流成分を除去できるので、水平
表示サイズの変動量のアンバランスは生じない。したが
って、これにより水平偏向・高圧回路の高性能化が図
れ、高画質化ができる。
第3図は、第2の問題解決のための本発明の一実施例
を示す回路図である。
同図に示す実施例は、第10図に示す従来回路に比べ
て、画面くねり除去用のダンピング回路54を付加した点
で相違する。
第3図に見られるように、ダンピング抵抗27,画面く
ねり除去用コイル28,画面くねり除去用コンデンサ29か
らなるダンピング回路54を接続すれば、変調コイル30や
第2の走査コンデンサ10などの共振により生じる、陰極
線管画面上部の画面くねりを除去できる。第3図中、50
はサイズ補正電圧入力端子を示す。
以下、ダンピング回路による画面くねりの除去法につ
いて記載する。画面くねりを除去するには、フライバッ
クトランス24、変調用チョークコイル30、第1の走査コ
ンデンサ8,第2の走査コンデンサ10によって構成される
共振回路の並列共振周波数成分を除去すればよい。した
がって、ダンピング回路54の定数は、上記並列共振周波
数から算出できる。
共振周波数の求め方を、第4図の水平偏向・高圧回路
の等価回路を用いて説明する。第4図中、52はフライバ
ックトランス24と水平偏向コイル7と変調コイル9の合
成インダクタンスである。ただし、合成インダクタンス
52は、一般にフライバックトランス24のインダクタンス
が水平偏向コイル7と変調コイル9に比べ十分大きいの
で、ほぼフライバックトランス24のインダクタンスと考
えられる。
フライバックトランス24,チョークコイル30のインダ
クタンスをLFBT,Loとし、第1の走査コンデンサ8,第2
の走査コンデンサ10の容量をCS1,CS2とすると、第4図
の等価回路のインピーダンスZは下式で表わされる。
並列共振周波数fを求めるため、上記(18)式の分母
を0とおくと、 S4LFBTLoCS1CS2 +S2(LoCS2+LFBTCS1+LoCS1)+1=0 ……(19) S2=Xとおくと、 X2LFBTLoCS1CS2 +X(LoCS2+LoCS1+LFBTCS1)+1=0 X=〔−(LoCS1+LoCS2+LFBTCS1) ±{(LoCS1+LoCS2+LFBTCS1 −4LFBTLoCS1CS21/2〕/2LFBTLoCS1CS2 ……(21) 上記(21)式を(20)式に代入して得られる並列共振
周波数fのうち、低周波側の並列共振周波数をf1,高周
波側の並列共振周波数をf2とする。ダンピング回路54を
構成するダンピング抵抗27の抵抗値をR0,画面くねり除
去用コイル28のインダクタンスをLD,画面くねり除去用
コンデンサ29の容量をCDとすると、CDとLDは下記(22)
式を満たすように決定すればよい。
誤差やバラツキを考慮し、共振周波数のずれを吸収で
きるようにするため、ダンピング回路54のQ値が小さく
なるようにLD,CDを選ぶのが好ましい。よって、CDを大
きくするのがよい。ダンピング抵抗27の抵抗値RDは画面
上で画面くねりが最小になる値を選ぶ。
たとえば、並列共振周波数f1が3.02KHzの場合、第4A
図に示すように、容量CDが1μF以上であれば画面くね
りを0.1mm以下にでき、画面上で無視できる程度に軽減
できるが、マージンをとりQ値を小さくしてCD=2.2μ
Fとしている。
また、本手法では低周波側の並列共振周波数f1成分除
去用のダンピング回路54のみ接続しているが、高周波側
f2についても同様にして得られるダンピング回路を接続
すれば、より高画質を得ることができる。
以上のようにして得られた定数RD,LD,CDからなるダン
ピング回路54を接続すれば、共振周波数成分を除去でき
るので画面くねりの無い高画質を得ることができ、本水
平偏向・高圧回路を高性能化できる。
第5図は第3の問題解決のための本発明の一実施例を
示す回路図である。
第5図中、60は水平発振パルス入力端子、61は水平ド
ライブ回路、39はパルス幅変調回路、40はパルス幅変調
出力用トランジスタ、41はクランプダイオード、62は水
平のこぎり波形成回路、63は垂直パラボラ波形成回路を
示す。
第5図中のパルス幅変調回路39は、垂直パラボラ波形
成回路63から出力される垂直パラボラ波電圧vPを、垂直
周期パルス幅変調された矩形波として出力する回路であ
る。このようなパルス幅変調を行うため、パルス幅変調
回路39の入力として、垂直パラボラ波電圧vPと水平のこ
ぎり波形成回路62で形成された水平のこぎり波電圧vn
利用している。また、パルス幅変調回路39の出力はパル
ス幅変調出力用トランジスタ40のベースに接続されてい
る。パルス幅変調出力用トランジスタ40は、このパルス
幅変調回路39の出力電圧(矩形波)によって、スイッチ
ング動作を行なっている。
前記ダイオード変調回路では、このパルス幅変調出力
用トランジスタ40のコレクタ電圧voのパルス幅の変化に
対応して、第2の走査コンデンサ10の両端間電圧vCが、
垂直パラボラ状に変調されている。従って、水平偏向電
流IDYは垂直パラボラ波で変調された波形となり、サイ
ドピン補正を実現することができる。
次に本実施例を第11図に示す従来回路と比較して説明
する。
第11図中、66は垂直偏向回路やビデオ回路などに使用
されている+24V電源入力端子、64は垂直偏向回路、65
はビデオ回路を示す。第11図において、パルス幅変調出
力用トランジスタ40のコレクタに接続されているクラン
プダイオード41のカソード端子は、+24V電源入力端子6
6に接続されている。この時水平サイズを変えるとクラ
ンプ電流Idiが変化する(水平サイズを大きくするとク
ランプ電流Idiが増加する)。このクランプ電流Idiが負
荷電流I21′より大きくなると、投入電流I21は0にな
り、垂直偏向回路64やビデオ回路65の電源電圧が上昇す
る(電源回路の出力には、ダイオード等の整流素子が接
続されており、クランプ電流Idiの増分を吸収できない
ため)。
このため、従来回路において損失増加において損失増
加や異常動作の問題が生じる可能性があったわけである
が、これに対して、第5図に示す本発明の実施例(水平
偏向・高圧回路)では、クランプダイオード41のカソー
ド端子を水平偏向・高圧回路の電源EB入力端子に接続し
ている。この結果、クランプ電流Idiの変化を水平偏向
・高圧回路単独で吸収でき、他の回路への悪影響をなく
すことができる。
なお、第5図に示した本発明の実施例の特徴をエネル
ギーの流れから考えると、以下のように説明できる。
本発明の実施例では、水平偏向・高圧回路の電源EB
ら入力されるエネルギーの余剰分を図示の如き破線のル
ートを通り変調用チョークコイル30を介して、もとの電
源(水平偏向・高圧回路の電源)に帰線させている。
第11図に示す従来回路では、この余剰エネルギーを他
の回路(垂直偏向回路やビデオ回路など)に流し、消費
していたため、水平偏向・高圧回路の電源から入力され
た投入電流は、前記余剰エネルギーの分大きくなる。
これに対し、本実施例の回路では、余剰エネルギーを
水平偏向・高圧回路の電源に戻しているため、水平偏向
・高圧回路の電源からの投入電流が小さい。また、水平
サイズを変えることにより余剰エネルギーの量が変化し
ても、エネルギーの流れは、水平偏向・高圧回路の閉ル
ープ(破線で図示)で処理できる。この結果、ディスプ
レイ・テレビジョン受信機システム全体の系の安定化が
はかれると同時に、各回路の設定(特に、電源回路の負
荷電流の設計)の単純化が図れる。
次に、第6図は第4図の問題解決のための本発明の一
実施例を示す回路図である。
同図において、33はレベルシフト回路である。第6図
に示す実施例は、第5図に示す実施例と比較して、高圧
安定化回路32とレベルシフト回路33を付加した点が異な
る。また、クランプダイオード41のカソード端子は高圧
安定化回路32の出力端子に接続されている。
第6図中、レベルシフト回路33は、高圧安定 化回路32の出力電圧EB′の変動を検出し、この変動電圧
と一対一に対応したサイズ補正電圧vSを出力している。
このレベルシフト回路33の働きにより、高圧安定化回路
32の出力電圧EB′の変動を打ち消すように、サイズ補正
電圧vSを第2の走査コンデンサ10の両端間電圧vCに重畳
でき、水平サイズの変動をなくすことができる。
第6図に示す実施例を用いた場合、第5図に示した実
施例の効果に加え、高圧変動やサイズ変動の少ない高画
質な映像を得ることができる。
第7図は、第4図の問題解決のための本発明の他の実
施例を示す回路図である。
同実施例は、第6図に示す実施例に比較して、クラン
プダイオード41のカソード端子を高圧安定化回路32の入
力端子に接続している点が異なる。
このように、高圧安定化回路32の入力端子にクランプ
ダイオード41のカソード端子を接続することにより、電
圧EB′をより安定化することができる。これは、クラン
プ電流Idiが変化し、電源電圧EBが若干変化した場合で
も、高圧安定化回路32がバッファの役割をはたし、出力
電圧EB′に影響を与えないようにできるためである。
以上第5図乃至第7図を参照してそれぞれ述べた各実
施例としてのダイオード変調形の水平偏向・高圧回路
を、基板上に実装する上では、以下の点に留意すること
が肝要である。
(1)クランプダイオード41のアノード端子とパルス幅
変調出力用トランジスタ40のコレクタ端子間の配線を太
く短くする。
(2)クランプダイオード41のカソード端子と、水平偏
向出力回路の電源間の配線を太く短くする。
(3)クランプダイオード41のカソード端子と水平偏向
出力回路の電源との接続点に、バイパスコンデンサを接
続する。
(4)クランプダイオード41のアノード端子・カソード
端子間に、抵抗とコンデンサの直列回路を接続する。
基板への実装の際、上記留意点を心がけることによ
り、クランプ電流Idiに発生するリンギングを除去で
き、このリンギングによる高周波損失、異常動作、不要
輻射などの悪影響をなくすことができる。
なお、かかる本実施例の水平偏向・高圧回路は、高精
細で高画質で要求されるCAD/CAE用のディスプレイ、特
に水平周波数60KHz異常の高精細ディスプレイに好適で
ある。つまり、高精細ディスプレイ用の水平偏向・高圧
回路では、水平偏向出力回路の電源から投入される投入
電流が大きく、前記クランプ電流Idiも大きい。この結
果、水平サイズを変えた時のクランプ電流Idiの変化も
大きくなり、前記従来回路における問題点が一層深刻に
なる。これに対して、本発明の実施例にかかる水平偏向
・高圧回路では、上記クランプ電流Idiの変化にかかわ
らず、安定な水平偏向・高圧回路を提供できる。従っ
て、高精細ディスプレイ用の高速大出力の水平偏向・高
圧回路も容易に実現することができる。
次に、第4の問題解決のための更に別の実施例とし
て、ビーム電流の変化により生じるサイズ変動を軽減す
ることのできる実施例について記載する。
サイズ変動が生じる原因は第12図を用いて先に説明し
た通りであり、変調用チョークコイル30の影響により、
サイズ補正電圧に位相遅れや振幅減少が生じ、正確なサ
イズ補正が行なわれず、サイズ変動が生じるわけであ
る。
本実施では、第12図において、変調用チョークコイル
30での位相遅れや振幅減少により生じるサイズ変動を軽
減するため、サイズ安定化回路42でサイズ補正電圧の位
相や振幅を調整し、水平偏向・高圧回路の電源電圧波形
と第2の走査コンデンサ10の両端間電圧波形との位相と
振幅を一致させている。
以下、第12図を用いてサイズ変動の軽減法を説明す
る。
第12図において、サイズ安定化回路42ではサイズ補正
電圧の安定化のために、抵抗37,38とコンデンサ36から
なる積分回路を介して、サイズ補正電圧の平均値を負帰
還させている。そこで上記積分回路の抵抗37,38で振幅
を、抵抗37,39,コンデンサ36で位相を調整し、水平偏向
・高圧回路の電源電圧波形と第2の走査コンデンサ10の
両端間電圧波形との位相と振幅を一致させる。
上記方法により、サイズ補正電圧波形の位相や振幅を
調整すれば、変調用チョークコイル30における位相遅れ
や振幅減少をキャンセルできるので、サイズ変動を軽減
できる。
また、本方法によれば、チョークコイル以外でのサイ
ズ補正電圧の遅延や振幅減少(レベルシフト回路33やパ
ルス幅変調回路39での遅延や振幅減少)をキャンセルで
きる。
以上、本実施例によれば、ビーム電流の変化により生
じるサイズ変動を軽減できるので、水平偏向・高圧回路
を高性能化でき、サイズ変動の少ない映像を得ることが
できる。
次に、第5,第6の問題解決のための本発明の実施例を
説明する。先ずそのために変調ダイオード4の逆回復時
間の高速化について記載する。変調ダイオード4に逆回
復時間が、ダンパダイオード3のそれより短いダイオー
ドを用いることで、変調ダイオード4や水平偏向・高圧
回路の低損失化を実現できる。
第12図,第13図,第14図を用いて、すでに説明したよ
うに、コレクタパルス電圧VCPが低下し、高圧安定化回
路32が動作しなくなる可能性もある。また、第14図は変
調ダイオード4の逆回復時と下側帰線パルス電圧vmの遅
延時間,変調ダイオード4の損失との関係を示す図であ
る。この図より下側帰線パルス電圧vmの遅延時間が長く
なると、変調ダイオード4の損失が増加することがわか
る。変調ダイオード4の逆回復時間の短いダイオードを
用いれば、下側帰線パルス電圧vmの遅延を低減でき、変
調ダイオード4も低損失化できる。
たとえば、変調ダイオード4には逆回復時間が200ns
以下(最低でもダンパダイオード3と同じ400ns以下)
のダイオードが望ましい。
上記のように、変調ダイオード4の逆回復時間を高速
化すれば、変調ダイオード4や水平偏向・高圧回路の低
損失化がはかれるので、これを実現する実施例が、第5,
第6の問題解決したのための本発明の一実施例というこ
とができる。
第8図はダイオード変調形の水平偏向・高圧回路の高
性能化・損失化を達成した本発明の一実施例を示す回路
図である。すなわち同実施例は、第1図、第3図、第7
図、第12図等にそれぞれ示した実施例を組合わて、高性
能化と低損失化を図った実施例である。
本実施例によれば、それぞれの実施例が効果が組み合
わされるで、高性能、低損失な水平偏向・高圧回路を実
現でき、サイズ変動や高圧変動,画面くねりの少ない高
画質な映像を提供することがきる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、第1の問題を解決したことによ
り、、水平偏向・高圧回路の水平センタ回路において電
源電圧が変化しても、水平センサ用トランジスタのベー
ス電圧の変化を軽減して水平センタ電流の交流成分を除
去できるので、画面ラスタの水平表示装置位置を変えた
とき、左右で水平表示サイズの変動量が異なって画質を
劣化を招くというようなことが起きないという利点があ
る。
更に第2乃至第6の問題を解決したことにより、従来
発生していた陰極線管画面の上部における画面くねりの
除去、水平偏向・高圧回路における損失増加や異常動作
の可能性の除去、正確なサイズ補正の実現、高圧安定化
回路の動作お信頼性確保、変調ダイオードの損失増加の
低減等の利点がある。
総じて本発明によれば、水平偏向・高圧回路において
その高性能化、低損失化を達成できるという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の問題解決のための本発明の一実施例を示
す回路図、第2図は第1の問題解決のための本発明の他
の実施例を示す回路図、第3図は第2図の問題解決のた
めの本発明の一実施例を示す回路図、第4図は水平偏向
・高圧回路の等価回路を示す回路図、第4A図は画面くね
り量とダンピング回路の容量との関係を示すグラフ、第
5図は第3の問題解決のための本発明の一実施例を示す
回路図、第6図は第4図の問題解決のための本発明の一
実施例を示す回路図、第7図は第4の問題解決のための
本発明の他の実施例を示す回路図、第8図はダイオード
変調形の水平偏向・高圧回路の高性能化、低損失化を達
成した本発明の一実施例を示す回路図、第9図は水平セ
ンタ回路を付加された従来の水平偏向・高圧回路を示す
回路図、第9A図は水平センタ用トランジスタ14が導通、
15が非導通時の動作波形図、第9B図は水平センタ用トラ
ンジスタ15が導通、14が非導通時の動作波形図、第10
図、第11図はそれぞれダイオード変調形の従来の水平偏
向・高圧回路を示す回路図、第12図はダイオード変調形
の水平偏向・高圧回路を示す回路図、第13図は第12図の
回路動作波形図、第14図は変調ダイオードの逆回復時間
と下側帰線パルスの遅延時間及び変調ダイオードの損失
との関係を示すグラフ、である。 符号の説明 1……水平ドライブパルス入力端子、2……水平出力ト
ランジスタ、3……ダンパダイオード、4……変調ダイ
オード、5……第1の共振コンデンサ、6……第2の共
振コンデンサ、7……水平偏向コイル、8……第1の走
査コンデンサ、9……変調コイル、10……第2の走査コ
ンデンサ、11……水平センタ用チョークコイル、14,15
……水平センタ用トランジスタ、18……可変抵抗、23…
…水平センタ回路、24……フライバックトランス、26…
…高圧出力端子、30……変調用チョークコイル、31……
+B電源入力端子、32……高圧安定化回路、42……サイ
ズ安定化回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木藤 浩二 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (72)発明者 大沢 通孝 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−30466(JP,A) 特開 昭52−89024(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平偏向コイル(7)にのこぎり波電流を
    流し、発生する磁界によって電子ビームを偏向させて受
    像管画面上に水平方向のラスタを描出する水平偏向回路
    と、前記電子ビームの偏向動作に伴うその帰線期間に発
    生する帰線パルスをフライバックトランス(24)により
    昇圧、整流して高圧として前記受像管に供給する高圧回
    路と、前記フライバックトランス(24)により出力され
    る前記高圧を検出して、該高圧が一定に維持されるよう
    に前記フライバックトランス(24)の電流電圧を制御す
    る高圧安定化回路(32)と、該高圧安定化回路(32)の
    出力電圧の変動を検出し、該変動による画面サイズの変
    動を補正する画面サイズ補正電圧を出力して前記水平偏
    向コイル(7)に流れる偏向電流を制御する画面サイズ
    安定化回路(42)とから成り、前記水平偏向回路により
    受像管画面上に描出される水平方向ラスタの位置の調整
    を行う水平センタ回路として、 前記帰線パルスを前記フライバックトランス(24)を利
    用して変圧することにより得た第1及び第2の各電圧
    (43,45)をそれぞれ整流、平滑(21,22,19,20)して得
    られる第1及び第2の電源と、前記第1の電源により給
    電されて第1の水平センタ電流を出力する第1の水平セ
    ンタ用トランジスタ(14)と、前記第2の電源により給
    電されて第2の水平センタ電流を出力する第2の水平セ
    ンタ用トランジスタ(15)と、前記第1及び第2の水平
    センタ用トランジスタ(14,15)の各ベースを接続し、
    その接続点にベースバイアス電圧を供給するバイアス供
    給回路(16,18)と、前記第1及び第2の水平センタ電
    流を合成しチョークコイル(11)を介して水平方向ラス
    タ位置調整用の直流電流として供給される前記水平偏向
    コイル(7)と、から成る水平センタ回路を具備した水
    平偏向・高圧回路において、 前記第1の水平センタ用トランジスタ(14)と第2の水
    平センタ用トランジスタ(15)の各ベースの接続点と前
    記第1及び第2の電源の共通基準電位点(44)との間に
    交流成分除去用コンデンサ(17)を接続したことを特徴
    とする水平偏向・高圧回路。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の水平偏向・高圧回路にお
    いて、前記チョークコイル(11)のインダクタンスが3m
    H以上のインダクタンスであることを特徴とする水平偏
    向・高圧回路。
  3. 【請求項3】水平偏向コイル(7)にのこぎり波電流を
    流し、発生する磁界によって電子ビームを偏向させて受
    像管画面上に水平方向のラスタを描出する水平偏向回路
    と、前記電子ビームの偏向動作に伴うその帰線期間に発
    生する帰線パルスをフライバックトランス(24)により
    昇圧、整流して高圧として前記受像管に供給する高圧回
    路と、前記フライバックトランス(24)により出力され
    る前記高圧を検出して、該高圧が一定に維持されるよう
    に前記フライバックトランス(24)の電源電圧を制御す
    る高圧安定化回路(32)と、該高圧安定化回路(32)の
    出力電圧の変動を検出し、該変動による画面サイズの変
    動を補正する画面サイズ補正電圧を出力して前記水平偏
    向コイル(7)に流れる偏向電流を制御する画面サイズ
    安定化回路(42)とから成り、前記水平偏向回路により
    受像管画面上に描出される水平方向ラスタの位置の調整
    を行う水平センタ回路として、 前記帰線パルスを前記フライバックトランス(24)を利
    用して変圧することにより得た第1及び第2の各電圧
    (43,45)をそれぞれ整流、平滑(21,22,19,20)して得
    られる第1及び第2の電源と、前記第1の電源により給
    電されて第1の水平センタ電流を出力する第1の水平セ
    ンタ用トランジスタ(14)と、前記第2の電源により給
    電されて第2の水平センタ電流を出力する第2の水平セ
    ンタ用トランジスタ(15)と、前記第1及び第2の水平
    センタ用トランジスタ(14,15)の各ベースを接続し、
    その接続点にベースバイアス電圧を供給するバイアス供
    給回路(16,18)と、前記第1及び第2の水平センタ電
    流を合成しチョークコイル(11)を介して水平方向ラス
    タ位置調整用の直流電流として供給される前記水平偏向
    コイル(7)と、から成る水平センタ回路を具備した水
    平偏向・高圧回路において、 前記第1の電源より前記第1の水平センタ用トランジス
    タ(14)へ給電する電圧を調整する第1のレギュレータ
    (70)と、前記第2の電源より前記第2の水平センタ用
    トランジスタ(15)へ給電する電圧を調整する第2のレ
    ギュレータ(71)と、を具備したことを特徴とする水平
    偏向・高圧回路。
  4. 【請求項4】水平ドライブパルスを入力される水平出力
    トランジスタ(2)と、ダンパダイオード(3)と、変
    調ダイオード(4)と、第1の共振コンデンサ(5)
    と、第2の共振コンデンサ(6)と、水平偏向コイル
    (7)と、第1の走査コンデンサ(8)と、変調コイル
    (9)と、第2の走査コンデンサ(10)と、変調用チョ
    ークコイル(30)とから成るダイオード変調回路を具備
    した水平偏向回路と、 前記水平偏向コイル(7)による電子ビームの偏向動作
    に伴うその帰線期間に発生する帰線パルスをフライバッ
    クトランス(24)により昇圧、整流し高圧として受像管
    に供給する高圧回路と、から成る水平偏向・高圧回路に
    おいて、 前記変調コイル(9)と変調用チョークコイル(30)の
    接続点とアースとの間に、ダンピング抵抗(27)と画面
    くねり除去用コイル(28)と画面くねり除去用コンデン
    サ(29)とを直列接続してなる直列回路を接続し、 該直列回路の共振周波数を、前記フライバックトランス
    (24)と第1の走査コンデンサ(8)から成る直列回路
    と、前記変調用チョークコイル(30)と、前記第2の走
    査コンデンサ(10)と、の三者から成る並列回路の並列
    共振周波数に設定したことを特徴とする水平偏向・高圧
    回路。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の水平偏向・高圧回路にお
    いて、前記画面くねり除去用コンデンサ(29)の容量を
    1μF以下にしたことを特徴とする水平偏向・高圧回
    路。
  6. 【請求項6】水平ドライブパルスを入力される水平出力
    トランジスタ(2)と、ダンパダイオード(3)と、変
    調ダイオード(4)と、第1の共振コンデンサ(5)
    と、第2の共振コンデンサ(6)と、水平偏向コイル
    (7)と、第1の走査コンデンサ(8)と、変調コイル
    (9)と、第2の走査コンデンサ(10)と、変調用チョ
    ークコイル(30)とから成るダイオード変調回路を具備
    した水平偏向回路と、 前記水平偏向コイル(7)による電子ビームの偏向動作
    に伴うその帰線期間に発生する帰線パルスをフライバッ
    クトランス(24)により昇圧、整流し高圧として受像管
    に供給する高圧回路と、から成る水平偏向・高圧回路に
    おいて、 水平のこぎり波形成回路(62)と、垂直パラボラ波形成
    回路(63)と、前記両形成回路の出力を入力されてパル
    ス幅変調出力を出力するパルス幅変調回路(39)と、ベ
    ース側が前記パルス幅変調回路(39)の出力側に接続さ
    れエミッタ側が基準電位に接続されコレクタ側が前記変
    調用チョークコイル(30)に接続されたパルス幅変調出
    力用トランジスタ(40)と、アノード側が前記トランジ
    スタ(40)のコレクタ側に接続され、カソード側が前記
    フライバックトランス(24)の1次巻線を介して前記水
    平出力トランジスタ(2)のコレクタにつながる電源
    (31)に接続されたクランプダイオード(41)と、を具
    備して成ることを特徴とする水平偏向・高圧回路。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の水平偏向・高圧回路にお
    いて、前記フライバックトランス(24)の、水平偏向コ
    イル(7)、第1の走査コンデンサ(8)、変調コイル
    (9)及び前記変調用チョークコイル(30)を介して放
    出されたエネルギーが、前記クランプダイオード(41)
    を介して、フライバックトランス(24)の1次巻線につ
    ながる前記電源(31)に帰還するようにしたことを特徴
    とする水平偏向・高圧回路。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の水平偏向・高圧回路にお
    いて、前記フライバックトランス(24)から出力される
    高圧を検出し、該高圧が一定に維持されるように前記電
    源(31)を安定化制御する高圧安定化回路(32)と、該
    高圧安定化回路(32)の出力電圧の変動を検出し、この
    変動分を補正する補正電圧を作成して電気電源(31)の
    出力に重畳するサイズ安定化回路(33,63,62,39,40,4
    1)と、を具備して成ることを特徴とする水平偏向・高
    圧回路。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の水平偏向・高圧回路にお
    いて、前記クランプダイオード(41)のカソード側を前
    記高圧安定化回路(32)の入力側に接続された電源(3
    1)に接続したことを特徴とする水平偏向・高圧回路。
  10. 【請求項10】水平ドライブパルスを入力される水平出
    力トランジスタ(2)と、ダンパダイオード(3)と、
    変調ダイオード(4)と、第1の共振コンデンサ(5)
    と、第2の共振コンデンサ(6)と、水平偏向コイル
    (7)と、第1の走査コンデンサ(8)と、変調コイル
    (9)と、第2の走査コンデンサ(10)と、変調用チョ
    ークコイル(30)とから成るダイオード変調回路を具備
    した水平偏向回路と、 前記水平偏向コイル(7)による電子ビームの偏向動作
    に伴うその帰線期間に発生する帰線パルスをフライバッ
    クトランス(24)により昇圧、整流し高圧として受像管
    に供給する高圧回路と、から成る水平偏向・高圧回路に
    おいて、 前記変調ダイオード(4)として、前記ダンパダイオー
    ド(3)のそれより短い逆回復時間(Trr)をもつダイ
    オードを用いたことを特徴とする水平偏向・高圧回路。
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