JPH02181575A - 水平偏向・高圧回路 - Google Patents

水平偏向・高圧回路

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JPH02181575A
JPH02181575A JP6889A JP6889A JPH02181575A JP H02181575 A JPH02181575 A JP H02181575A JP 6889 A JP6889 A JP 6889A JP 6889 A JP6889 A JP 6889A JP H02181575 A JPH02181575 A JP H02181575A
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克彦 渡並
Makoto Onozawa
誠 小野澤
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浩二 木藤
Michitaka Osawa
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、陰極線管を受像管や表示管として用いたテレ
ビジョン受像機やデイスプレィ装置などにおける水平偏
向・高圧回路の改良に関するものである。
テレビジョン受像機やデイスプレィ装置などにおいて、
水平偏向回路は、一般に、水平偏向コイルにのこぎり波
電流を流し、発生する磁界によって電子ビームを偏向さ
せて陰極線管面上に水平方向のラスタを描出する回路で
あり、高圧回路は、一般に、前記電子ビームの偏向動作
に伴うその帰線期間に発生する帰線パルスをフライバッ
クトランスにより昇圧、整流し高圧として前記陰極線管
に供給する回路であるが、両回路は普通一体的に構成さ
れているので、ここではその意味で水平偏向・高圧回路
という用語を用いている。
〔従来の技術〕
かかる水平偏向・高圧回路においては、画面の水平方向
ラスタの位置を調整することのできる水平センタ回路が
付加されている。
従来の水平センタ回路は、直流電源に接続された可変抵
抗を、水平センタ用チロ−クコイルを介して水平偏向コ
イルに接続することにより、該コイルに水平センタ電流
を流し、この可変抵抗の抵抗値を変えて、水平センタ電
流の大きさを変化させ、それによって水平表示位置を変
えていた。しかし、この場合、大電力用の可変抵抗が必
要であり、発熱量も多かった。そこで、トランジスタの
Pu5h−Pull方式を用いた水平センタ回路の検討
が行なわれてきた。かかる検討によって生れた水平セン
タ回路の例としては、特開昭483220号公報に記載
のものを挙げることができる。
第9図は、かかるPu5h−Pull方式を用いた従来
の水平センタ回路を付加された水平偏向・高圧回路を示
す回路図である。
同図において、1は水平ドライブパルス入力端子、2は
水平出力トランジスタ、3はダンパダイオード、4は変
調ダイオード、5は第1の共振コンデンサ、6は第2の
共振コンデンサ、7は水平偏向コイル、8は第1の走査
コンデンサ、9は変調コイル、10は第2の走査コンデ
ンサ、11は水平センタ用チョークコイル、12,13
,16゜55.56は抵抗、14.15は水平センタ用
トランジスタ、18は可変抵抗、19.20はコンデン
サ、21,22.25はダイオード、23は水平センタ
回路、24はフライバックトランス、26は高圧出力端
子、30は変調用チラークコイル、31は十B電源入力
端子、32は高圧安定化回路、42はサイズ安定化回路
、43,44.45は水平センタ回路23の電源電圧の
入力端子、51は水平センタ電流出力端子を示す。
以下、回路動作を説明する。
第9図において、水平偏向コイルと第1の共振コンデン
サ5の共振周波数は、変調コイル9と第2の共振コンデ
ンサ6の共振周波数とほぼ等しくなるように設定され、
上記2つの共振回路は直列に接続されている。以下、こ
の回路をダイオード変調回路と称する。
この回路で水平偏向コイル7を流れる電流のpeak 
 to  peak(以下、p−p値と称する)を電流
111Y、変調コイル9を流れる電流のp−p値を電流
In、ダンパダイオード3と変調ダイオード4の接続点
から第1の走査コンデンサ8と変調コイル9の接続点に
流れる電流のp−p値を電流1 a+odとすると、電
流IDVは電流1mと電流I sodの和で表わされる
。よって、電流Inを変化させると電流IDYを変える
ことができるので、第2の走査コンデンサ10の両端間
電圧V、により水平偏向電流1ovC水平サイズ)を制
御できる。
高圧安定化回路32は、抵抗55.56によって分圧、
検出された高圧出力電圧を図示せざる基準電圧と比較し
、高圧出力端子26から出力される高圧が常に一定にな
るように、水平偏向・高圧回路の電源電圧(十B)を制
御して出力している。
サイズ安定化回路42は、水平偏向・高圧回路の電源電
圧(十B)の変動を高圧安定化回路32の出力電圧から
検出し、この変動分を打ち消すようにサイズ補正電圧を
、変調用チョークコイル30を介して、第2の走査コン
デンサ10の両端に印加して水平偏向電流■。V(水平
サイズ)を制御している。
水平センタ回路23では、フライバックパルスをフライ
バックトランス24によって変圧し、ダイオード21,
22、コンデンサ19.20で整流、平滑し電源として
いる。可変抵抗18の抵抗値を変えると、水平センタ用
トランジスタ14゜15のベースバイアス電圧が変化し
、水平センタ用トランジスタ14又は15が導通して、
水平偏向コイル7に直流の水平センタ電流が流れ、水平
表示位置を左右に変化させることができる。チョークコ
イル11は、フライバックパルスが側路されるのを防ぐ
ために接続されている。
第9図において、十B電源から供給される水平偏向・高
圧回路の電源電圧は、高圧安定化回路32の働きにより
、ビーム電流の変化に対し、高圧が一定になるように変
化する。したがって、水平センタ回路23の電源電圧も
変化する。
このため、水平センタ用トランジスタ14,15のコレ
クタ電圧がアンバランスになり、この2つのトランジス
タのコレクタ電圧を分圧して形成しているベース電圧が
変化し、水平センタ電流に交流成分がのる。
二の交流成分のため、従来の水平センタ回路23を用い
て画面におけるラスタの水平表示位置を左右に変えると
、ビーム電流の変化による水平表示すイズの変動量が左
右で異なり、画像歪み(くの字状に歪むので画像くねり
と云うこともある。)を生じるという問題が生じる。
上記したベース電圧の変化について、第9A図。
第9B図を用いて説明する。第9A図は水平センタ用ト
ランジスタ14が導通、15が非導通時の動作波形、第
9B図は水平センタ用トランジスタ14が非導通、15
が導通時の動作波形である(ウィンドパターン表示時)
第9A図、第9B図中、(T + + T z + T
 3 )は1垂直周期に相当する。また、V I + 
 v*は水平センタ用トランジスタ14.15のコレク
タ電圧、vts(第9図参照)は水平偏向・高圧回路の
電源電圧、Avoはウィンド表示期間(T2)にビーム
電流が変化し、高圧安定化回路32が働いたために生じ
た水平偏向・高圧回路の電源電圧の変動分、v、/ 1
  vt′ はフライバックトランス24に内部抵抗が
あるため、水平センタ用トランジスタ14又は15が導
通し電流が流れた時に変化する水平センタ用トランジス
タ14.15のコレクタ電圧、Δv、、Av、は上記水
平センタ用トランジスタ14.15のコレクタ電圧の変
動分、AvxJv、、ΔvX’ 、 Av、’ 、Δv
、’ 、 Jv、’はウィンド表示期間(T2)におけ
る、水平センタ用トランジスタ14.15のコレクタ電
圧の変動分を示す。
また、以下の計算では第9図において、抵抗16を無視
し、水平センタ用トランジスタ14のコレクタ端子に接
続されている可変抵抗18の一端からセンタタップまで
の抵抗値をRI、可変抵抗18の他端(水平センタ用ト
ランジスタ15のコクタ端子に接続されいてる)からセ
ンタタップまでの抵抗値をR2として計算している(抵
抗16を考慮した場合、水平センタ用トランジスタ14
゜15のベース電圧の変化は軽減される)。
第9A図において、水平センタ用トランジスタ14が導
通すると、コレクタ電圧はv、′になり、T2期間にお
ける高圧安定化回路32による交流骨ΔvxはAv、’
 になる、これは上記したように、フライバックトラン
ス24に内部抵抗があるため生じる。
第9A図に示した、T、及びT1期間における、水平セ
ンタ用トランジスタ14.15のベース電圧V□(7I
)は下記の(1)式で表わされる。
・・・・・・(1) 第9A図中のT2期間における水平センタ用トランシタ
14,15のベース電圧V□。、2)は下記の(2)式
で表わされる。
V t   A V y) + V z+ΔV。
= v lI (7重) + Δ V γ・・・・・・
(2) ・・・・・・(3) Δv、Jv、は下記の(4) 、 (5)式で与えられ
る。
A VX  ff A VEI + A v l−”(
4)Jv、=Δv0−Δvt′          ・
・・・・・(5)ただし、ΔvI′=Δv2′(フライ
バックトランス24の端子43と端子44の間、端子4
4と端子45の間の巻線は同じ巻数とする) 上記(4)式、(5)式中、Av、l、Jv、’ は、
フライバックトランス24の一次巻線と水平センタ用巻
線(端子43と端子44の間の巻線)の巻数比をn:1
とすると、下記(6)式のようになる。
Av+   =Avz’  =      AvH−・
・・−(6)よって、上記(4)式、(5)式に(6)
式を代入すると下記の(7)式、(8)弐が得られる。
Jvx  = Av、s (1+、     )Av、
=AvEm (1) ・・・・・・(7) ・・・・・・(8) また、lUv、’ はvl′ とV、の電位差に比例す
るので、AvX′について下記(9)式が得られる。
・・・・・・(9) 上記(6)式を(9)式に代入すると下記の如< (1
0)式を得る。
・・・・・・(10) 4v、’ 、  7!lv、に関する上記(8)式、 
(10)式を水平センタ用トランジスタ14.15のベ
ース電圧を表わす上記(3)式に代入する。
V  ++  (Tt>  =  V  ++  +t
++  +  A  V  tm上記(11)式の右辺
中、3項目が水平センタ用トランジスタ14.15のベ
ース電圧の変化分に相当する。また、上記(11)式の
右辺の3項目が正ならば、水平センタ電流が増加する方
向に交流成分が発生する。上記(11)式の右辺の3項
目が正になる条件を下記(12)式に示す。
・・・・・・(12) 同様に、第9B図において、水平センタ用トランジスタ
15が導通すると、コレクタ電圧はv2になり、T2期
間における高圧安定化回路32による交流骨Jv、はA
vy′になる。T、、T。
期間における、水平センタ用トランジスタ14゜15の
ベース電圧は下記の(13)式で表わされる。
、j v、i はvoとv2′ の電位差に比例するの
で、lJv、’ について下記(15)式が得られる。
・・・・・・(15) ΔvX+  Av 、L に関する上記(7)式、 (
15)式を、水平センタ用トランジスタ14.15のベ
ース電圧を表わす上記(14)式に代入すると下記(1
6)式を成る。
V  0  (?H=  V  !12  fT++ 
 +  A  V  EB・・・・・・(13) 第9B図のT2期間における水平センタ用トランジスタ
14.15のベース電圧vrrztr□、は下記(14
)式で表わされる。
+ Av、−v、−Jvz−IJv、’  )=  V
B、(〒2) + Δ v× 上記(16)式中、右辺の3項目が水平センタ用トラン
ジスタ14.15のベース電圧の変化分に相当する。も
し、上記(16)式の右辺の3項目が正ならば、水平セ
ンタ電流が減少する方向に交流成分が発生する。上記(
16)式の右辺の3項目が正になる条件を下記(17)
式に示す。
・・・・・・(17) 以上のように、上記(11)式、 (16)式に含まれ
る水平センタ用トランジスタ14.15のベース電圧の
変化分(上記(11)式、 (16)式の右辺の3項目
)により、水平センタ電流に交流成分が発生し、上記水
平サイズのアンバランスが生じ、結果として画質歪みが
生じるという問題(以下、この問題を第1の問題と云う
ことがある)が生じる。
第10図は、ダイオード変調形の従来の水平偏向・高圧
回路を示す回路図である。同図において、第9図におけ
るのと同じものには同じ符号を付しである。その他、5
0.53はそれぞれ端子である。
かかるダイオード変調形の従来の水平偏向・高圧回路で
は、変調コイル30や第2の走査コンデンサ10などの
共振により、陰極線管画面の上部に画面くねり(画面歪
)が発生して画質を劣化させるという問題(以下、この
問題を第2の問題と云うことがある)が生じる。
第11図は、ダイオード変調形の従来の水平偏向・高圧
回路を示す回路図である。同図において、第9図におけ
るのと同じものには同じ符号を付しである。
そのほか、60は水平発振パルス入力端子、61は水平
ドライブ回路、39はパルス幅変調回路、40はパルス
幅変調出力用トランジスタ、41はクランプダイオード
、62は水平のこぎり波形成回路、63は垂直パラボラ
波形成回路を示す。また66は垂直偏向回路やビデオ回
路などに使用されている+24V電源入力端子、64は
垂直偏向回路、65はビデオ回路を示す。
パルス幅変調回路39は、垂直パラボラ波形成回路63
から出力される垂直パラボラ波電圧V。
を、垂直周期でパルス幅変調された矩形波として出力す
る回路である。このようなパルス幅変調を行うため、パ
ルス幅変調回路39の入力として、垂直パラボラ波電圧
v、と水平のこぎり波形成回路62で形成された水平の
こぎり波電圧vfiを利用している。また、パルス幅変
調回路39の出力はパルス幅変調出力用トランジスタ4
0のベースに接続されている。パルス幅変調出力用トラ
ンジスタ40は、このパルス幅変調回路39の出力電圧
(矩形波)によって、スイッチング動作を行なっている
第11図において、パルス幅変調出力用トランジスタ4
0のコレクタに接続されているクランプダイオード41
のカソード端子は、+24v電源入力端子66に接続さ
れている。この時、水平サイズを変えるとクランプ電流
Fiが変化する(水平サイズを大きくするとクランプ電
流tatが増加する)。このクランプ電流Idiが負荷
電流12+より太き(なると、投入電流I!IはOにな
り、垂直偏向回路64やビデオ回路65の電源電圧が上
昇する(電源回路の出力には、ダイオード等の整流素子
が接続されており、クランプ電流iaiの増分を吸収で
きないため)。このため、従来回路において損失増加や
異常動作の問題(以下、この問題を第3の問題と云うこ
とがある)が生じる可能性があった。
第12図はダイオード変調形の水平偏向・高圧回路を示
す回路図である。
同図において、第9図におけるのと同じものには同じ符
号を付しである。そのほか、34は垂直パラボラ波電圧
入力端子、35は差動増幅器、36はコンデンサ、37
.38は抵抗、42はサイズ安定化回路、46は水平偏
向・高圧回路の電源電圧の入力端子、47はサイズ補正
電圧出力端子、48はクランプ電流出力端子を示す。
第13図において、ビーム電流が変化すると、高圧安定
化回路32は高圧が一定になるように水平偏向・高圧回
路の電源電圧を変化させる。サイズ安定化回路42は水
平偏向・高圧回路の電源電圧の変化により水平サイズが
変化しないように、サイズ補正電圧を第2の走査コンデ
ンサ10の両端に印加する。
垂直パラボラ波電圧の入力がない時、水平偏向・高圧回
路の電源電圧波形とサイズ補正電圧波形との位相と振幅
が一致すれば、ビーム電流の変化によるサイズ変動は生
じない。しかし、サイズ安走化回路42の出力部でパル
ス幅変調方式を採用しているので、サイズ補正電圧は変
調用チョークコイル30を介して印加される。そのため
、変調用チョークコイル30等の影響により、サイズ補
正電圧に位相遅れや振幅減少が生じ、正確なサイズ補正
が行なわれず、サイズ変動が生じるという問題(以下、
この問題を第4の問題と云うことがある)がある。
第12図において、fozは変調ダイオード4に流れる
電流、letは第2の共振コンデンサ6に流れる電流、
vcpはコレクタパルス電圧、■、は下側帰線パルス電
圧を示す。
第13図は先にも参照したが、各部の動作波形図である
。第13図中、(a)は変調ダイオード電流iI、!、
(b)は第2の共振コンデンサ電流Lct、(C)は下
側帰線パルス電圧V1、(d)はコレクタパルス電圧v
cpの波形を示す。
第13図に示すように、走査期間の後半に変調ダイオー
ド4に電流iI、ffiが流れるため、帰線期間で変調
ダイオード4の逆回復時間Trrに、第2の共振コンデ
ンサ6に流れるべき充電電流を変調ダイオード4がバイ
パスし、下側帰線パルスV。
に位相遅れTDが生じる。この位相遅れTDにより、上
側と下側の帰線パルス電圧の和であるコレクタパルス電
圧vcpが低下し、高圧安定化回路32が動作しなくな
る可能性(この問題を以下、第5の問題と云うこうとが
ある)もある。
また、第14図は変調ダイオード4の逆回復時と下側帰
線パルス電圧V、の遅延時間、変調ダイオード4の損失
との関係を示す図である。この図より下側帰線パルス電
圧V、の遅延時間が長くなると、変調ダイオード4の損
失が増加するという問題(この問題を以下、第6の問題
と云うことがある)のあることがわかる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明においては、既に述べた如き第1乃至第6の問題
を解決することを解決すべき課題とする。
即ち第1の問題とは、従来の水平偏向・高圧回路では、
そこに付加されている水平センタ回路において、水平セ
ンタ電流に交流成分が発生し、その結果、画面における
水平サイズのアンバランスが生じ、画質歪が起きるとい
う問題である。
第2の問題は、従来の水平偏向・高圧回路では、変調コ
イルや第2の走査コンデンサなどの共振により、陰極線
管画面の上部に画面(ねり(画面歪)が発生して画質を
劣化させるという問題である。
第3の問題は、従来の水平偏向・高圧回路では、損失増
加や異常動作の生じる可能性があるという問題である。
第4の問題は、従来の水平偏向・高圧回路では、そこに
付加されているサイズ安定化回路によっては、正確なサ
イズ補正が行われず、サイズ変動が生じるという問題で
ある。
更に第5の問題は、従来の水平偏向・高圧回路では、高
圧安定化回路が動作しなくなる可能性があるという問題
であり、第6の問題は、変調ダイオードの損失が増加す
るという問題である。
従って本発明の目的は、上記諸問題を解決して、高性能
化を達成した水平偏向・高圧回路を提供することにある
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、第1の問題解決のため、水平センタ回路に
おいて、水平センタ回路用トランジスタのベースに交流
成分除去用コンデンサを接続し、また水平センタ用チョ
ークコイルのインダクタンスを大きくし、或いは電源電
圧入力部にレギュレータを接続した。
本発明では、第2の問題解決のため、共振を打ち消すダ
ンピング回路を設けた。
更に第3の問題解決のため、本発明による水平偏向・高
圧回路では、クランプダイオードのカソード端子を電源
入力端子に接続した。
また第4の問題解決のため、高圧安定化回路の出力電圧
の変動を検出して該変動電圧と一対一に対応したサイズ
補正電圧を出力するレベルシフト回路を設け、また変調
用チョークコイルでの位相遅れや振幅減少により生じる
サイズ変動を軽減するため、サイズ安定化回路でサイズ
補正電圧の位相や振幅を調整するようにした。
更に本発明による水平偏向・高圧回路では、第5の問題
と第6の問題解決のため、変調ダイオードに、逆回復時
間がダンパダイオードのそれより短いダイオードを用い
るようにした。
〔作用〕
第1の問題解決のため、水平センタ回路において、水平
センタ回路用トランジスタのベースに交流成分除去用コ
ンデンサを接続し、また水平センタ用チョークコイルの
インダクタンスを大きくし、或いは電源電圧入力部にレ
ギュレータを接続したことにより、水平センタ用トラン
ジスタのベース電圧の変動を軽減し、それによって画面
における水平サイズのアンバランスを解消し、画質量が
起きないようにする。
第2の問題解決のため、共振を打ち消すダンピング回路
を設けたことにより、共振により生じる陰極線管画面の
上部における画面くねりを除去する。
第3の問題解決のため、クランプダイオードのカソード
端子を電源入力端子に接続したことにより、クランプ電
流の変化を水平偏向・高圧回路単独で吸収して他の回路
へ悪影響が及ばないようにする。
第4の問題解決のため、高圧安定化回路の出力電圧の変
動を検出して該変動電圧と一対一に対応したサイズ補正
電圧を出力するレベルシフト回路を設け、また変調用チ
ョークコイルでの位相遅れや振幅減少により生じるサイ
ズ変動を軽減するため、サイズ安定化回路でサイズ補正
電圧の位相や振幅を調整するようにしたことにより、水
平サイズの変動を無くす。
第5.第6の問題解決のため、変調ダイオードに、逆回
復時間がダンパダイオードのそれより短いダイオードを
用いるようにしたことにより、高圧安定化回路が動作し
なくなる可能性を無くし、水平偏向・高圧回路の低損失
化を実現する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図を用いて説明する。
なお、各図中間じ働きをするものには同じ番号を付けて
表わす。
第1図は第1の問題解決のための本発明の一実施例を示
す回路図である。
第1図において、第9図におけるのと同じものには同じ
符号を示しである。17は交流成分除去用コンデンサで
ある。
第1図に示す実施例を、第9図に示した従来回路と比較
すると、交流成分除去用コンデンサ17を付加し、水平
センタ用チ式−クコイル11のインダクタンスを大きく
した点が異なる。
即ち第1図におけるセンタ回路23では、水平センタ用
トランジスタ14.15のベースと、コンデンサ19.
20の接続点に交流成分除去用コンデンサ17を接続し
て、水平センタ用トランジスタ14.15のベースを交
流的に接地し、ベース電圧の変化を軽減している。また
、水平センタ用チョークコイル11のインダクタンスを
3mH以上にして、交流に対するインピーダンスを高く
している。上記方法によれば、水平センタ電流の交流成
分を除去でき、左右でのサイズ変動量のアンバランスを
なくすことができる。
上記実施例では、交流成分除去用コンデンサ17を接続
し、水平センタ用チョークコイル11のインダクタンス
を3mH以上にしているが、これらを単独で使用しても
、水平センタ電流の交流成分除去の効果は得られる。
次に、第2図は第1の問題解決のための本発明の第2の
実施例を示す回路図である。第2図中、70.71はレ
ギュレータを示す。第2図に示した実施例は、第9図に
示した従来回路とは、レギュレータ70.71を付加し
た点が異なる。第2図に示す本発明の水平センタ回路2
3では、電源電圧入力部(ダイオード21のカソード端
子とコンデンサ19の一端との接続点と、ダイオード2
2のアノード端子とコンデンサ20の一端との接続点)
にレギュレータ70.71を接続し、両レギュレータの
共通端子を水平偏向・高圧回路の電源電圧の入力端子に
接続している。
上記、レギュレータ70.71を用いれば、ビーム電流
の変化により水平偏向・高圧回路の電源電圧が変化して
も、水平センタ回路の電源電圧も1対1に対応して変化
するので、水平センタ用トランジスタ14,15のベー
ス電圧は変化しない。
よって、水平表示位置を変化させた際の、左右の水平表
示すイズの変動量のアンバランスという問題は生じなく
なる。
以上のように、第1の実施例及び第2の実施例によれば
、水平センタ電流の交流成分を除去できるので、水平表
示すイズの変動量のアンバランスは生じない。したがっ
て、これにより水平偏向・高圧回路の高性能化が図れ、
高画質化できる。
第3図は、第2の問題解決のための本発明の一実施例を
示す回路図である。
同図に示す実施例は、第10図に示す従来回路に比べて
、画面くねり除去用のダンピング回路54を付加した点
で相違する。
第3図に見られるように、ダンピング抵抗27画面くね
り除去用コイル289画面くねり除去用コンデンサ29
からなるダンピング回路54を接続すれば、変調コイル
30や第2の走査コンデンサ10などの共振により生じ
る、陰極線管画面上部の画面くねりを除去できる。第3
図中、50はサイズ補正電圧入力端子を示す。
以下、ダンピング回路54による画面くねりの除去法に
ついて記載する。画面くねりを除去するには、フライバ
ックトランス24.変調用チョークコイル30.第1の
走査コンデンサ8.第2の走査コンデンサ10によって
構成される共振回路の並列共振周波数成分を除去すれば
よい。したがって、ダンピング回路54の定数は、上記
並列共振周波数から算出できる。
共振周波数の求め方を、第4図の水平偏向・高圧回路の
等価回路を用いて説明する。第4図中、52はフライバ
ックトランス24と水平偏向コイル7と変調コイル9の
合成インダクタンスである。
ただし、合成インダクタンス52は、一般にフライバッ
クトランス24のインダクタンスが水平偏向コイル7と
変調コイル9に比べ十分大きいので、はぼフライバック
トランス24のインダクタンスと考えられる。
フライバックトランス24.チョークコイル30のイン
ダクタンスをり、ア、Loとし、第1の走査コンフサ8
.第2の走査コンデンサー0の容量をC3,、C,、と
すると、第4図の等価回路のインピーダンスZは下式で
表わされる。
−S LO(S”LFITC!I++ 1 )/ (S
”LoC!++(S”LFIITC3I+ 1)(S2
LoCsz+ 1))・・・・・・(18) 並列共振周波数fを求めるため、上記(18)式の分母
を0とおくと、 S’LymyLoC!+Csz十32(LoCsz+L
y+yCs++ LoCs+) + 1 = O”・(
19)s”=xとおくと、 ・・・・・・(20) X”Lr+rLoCs+ Cst+ X (LoCsz
+ LoCs++L□アCs+)  + 1 = 0 X=C(LoCs++LoCsz+LygtCs+)±
 ((LoCs++ LoCsz+ LFllTC31
)”4 LFITLOC3I C5z)  ”2)/ 
2 LFITLOC3I C32・・・・・・(21) 上記(21)式を(20)式に代入して得られる並列共
振周波数fのうち、低周波側の並列共振周波数をfI、
高周波側の並列共振周波数をf2とする。
ダンピング回路54を構成するダンピング抵抗27の抵
抗値をR01画面くねり除去用コイル28のインダクタ
ンスをLD、画面くねり除去用コンデンサ29の容量を
CDとすると、CDとLDは下記(22)式を満たすよ
うに決定すればよい。
誤差やバラツキを考慮し、共振周波数のずれを吸収でき
るようにするため、ダンピング回路54のQ値が小さく
なるようにLo、Coを選ぶのが好ましい。よって、C
0を大きくするのがよい。
ダンピング抵抗27の抵抗値R8は画面上で画面くねり
が最小になる値を選ぶ。
たとえば、並列共振周波数f、が3.02KHzの場合
、第4A図に示すように、容量CDが1μF以上であれ
ば画面くねりを0.1. m以下にでき、画面上で無視
できる程度に軽減できるが、マージンをとりQ(直を小
さくしてC0=2.2μFとしている。
また、本手法では低周波側の並列共振周波数f。
成分除去用のダンピング回路54のみ接続しているが、
高周波側f2についても同様にして得られるダンピング
回路を接続すれば、より高画質を得ることができる。
以上のようにして得られた定数Re 、  LD 、 
C。
からなるダンピング回路54を接続すれば、共振周波数
成分を除去できるので画面くねりの無い高画質を得るこ
とができ、本水平偏向・高圧回路を高性能化できる。
第5図は第3の問題解決のための本発明の一実施例を示
す回路図である。
第5図中、60は水平発振パルス入力端子、61は水平
ドライブ回路、39はパルス幅変調回路、40はパルス
幅変調出力用トランジスタ、41はクランプダイオード
、62は水平のこぎり波形成回路、63は垂直パラボラ
波形成回路を示す。
第5図中のパルス幅変調回路39は、垂直パラボラ波形
成回路63から出力される垂直パラボラ波電圧VPを、
垂直周期でパルス幅変調された矩形波として出力する回
路である。このようなパルス幅変調を行うため、パルス
幅変調回路39の入力として、垂直パラボラ波電圧v、
と水平のこぎり波形成回路62で形成された水平のこぎ
り波電圧vfiを利用している。また、パルス幅変調回
路39の出力はパルス幅変調出力用トランジスタ40の
ベースに接続されている。パルス幅変調出力用トランジ
スタ40は、このパルス幅変調回路39の出力電圧(矩
形波)によって、スイッチング動作を行なっている。
前記ダイオード変調回路では、このパルス幅変調出力用
トランジスタ40のコレクタ電圧v0のパルス幅の変化
に対応して、第2の走査コンデンサ10の両端間電圧V
Cが、垂直パラボラ状に変調されている。従って、水平
偏向電流Illは垂直パラボラ波で変調された波形とな
り、サイドピン補正を実現することができる。
次に本実施例を第11図に示す従来回路と比較して説明
する。
第11図中、66は垂直偏向回路やビデオ回路などに使
用されている+24V電源入力端子、64は垂直偏向回
路、65はビデオ回路を示す。第11図において、パル
ス幅変調出力用トランジスタ40のコレクタに接続され
ているクランプダイオード41のカソード端子は、+2
4■電源入力端子66に接続されている。この時、水平
サイズを変えるとクランプ電流raiが変化する(水平
サイズを大きくするとクランプ電流taiが増加する)
このクランプ電流■aiが負荷電流I□′より大きくな
ると、投入電流I□はOになり、垂直偏向回路64やビ
デオ回路65の電源電圧が上昇する(電源回路の出力に
は、ダイオード等の整流素子が接続されており、クラン
プ電流ra=の増分を吸収できないため)。
このため、従来回路において損失増加や異常動作の問題
が生じる可能性があったわけであるが、これに対して、
第5図に示す本発明の実施例(水平偏向・高圧回路)で
は、クランプダイオード41のカソード端子を水平偏向
・高圧回路の電RE B入力端子に接続している。この
結果、クランプ電流Fiの変化を水平偏向・高圧回路単
独で吸収でき、他の回路への悪影響をなくすことができ
る。
なお、第5図に示した本発明の実施例の特徴をエネルギ
ーの流れから考えると、以下のように説明できる。
本発明の実施例では、水平偏向・高圧回路の電源Esか
ら入力されるエネルギーの余剰分を図示の如き破線のル
ートを通り変調用チョークコイル30を介して、もとの
電源(水平偏向・高圧回路の電源)に帰還させている。
第11図に示す従来回路では、この余剰エネルギーを他
の回路(垂直偏向回路やビデオ回路など)に流し、消費
していたため、水平偏向・高圧回路の電源から入力され
た投入電流は、前記余剰エネルギーの分大きくなる。
これに対し、本実施例の回路では、余剰エネルギーを水
平偏向・高圧回路の電源に戻しているため、水平偏向・
高圧回路の電源からの投入電流が小さい。また、水平サ
イズを変えることにより余剰エネルギーの量が変化して
も、エネルギーの流れは、水平偏向・高圧回路内の閉ル
ープ(破線で図示)で処理できる。この結果、デイスプ
レィ・テレビジョン受信機システム全体の系の安定化が
はかれると同時に、各回路の設計(特に、電源回路の負
荷電流の設計)の単純化が図れる。
次に、第6図は第4の問題解決のための本発明の一実施
例を示す回路図である。
同図において、33はレベルシフト回路である。
第6図に示す実施例は、第5図に示す実施例と比較して
、高圧安定化回路32とレベルシフト回路33を付加し
た点が異なる。また、クランプダイオード41のカソー
ド端子は高圧安定化回路32の出力端子に接続されてい
る。
第6図中、レベルシフト回路33は、高圧安定化回路3
2の出力電圧E、′の変動を検出し、この変動電圧と一
対一に対応したサイズ補正電圧V。
を出力している。このレベルシフト回路33の働きによ
り、高圧安定化回路32の出力電圧Exの変動を打ち消
すように、サイズ補正電圧V、を第2の走査コンデンサ
10の両端間電圧V、に重畳でき、水平サイズの変動を
なくすことができる。
第6図に示す実施例を用いた場合、第5図に示した実施
例の効果に加え、高圧変動やサイズ変動の少ない高画質
な映像を得ることができる。
第7図は、第4の問題解決のための本発明の他の実施例
を示す回路図である。
同実施例は、第6図に示す実施例に比較して、クランプ
ダイオード41のカソード端子を高圧安定化回路32の
入力端子に接続している点が異なる。
このように、高圧安定化回路32の入力端子にクランプ
ダイオード41のカソード端子を接続することにより、
電圧E、/をより安定化することができる。これは、ク
ランプ電流■。が変化し、電源電圧Emが若干変化した
場合でも、高圧安定化回路32がバッファの役割をはた
し、出力電圧E B’ に影響を与えないようにできる
ためである。
以上第5図乃至第7図を参照してそれぞれ述べた各実施
例としてのダイオード変調形の水平偏向・高圧回路を、
基板上に実装する上では、以下の点に留意することが肝
要である。
(1)クランプダイオード41のアノード端子とパルス
幅変調出力用トランジスタ40のコレクタ端子間の配線
を太く短くする。
(2)クランプダイオード41のカソード端子と、水平
偏向出力回路の電源間の配線を太く短くする。
(3)クランプダイオード41のカソード端子と水平偏
向出力回路の電源との接続点に、バイパスコンデンサを
接続する。
(4)クランプダイオード41のアノード端子・カソー
ド端子間に、抵抗とコンデンサの直列回路を接続する。
基板への実装の際、上記留意点を心がけることにより、
クランプ電流1diに発生するリンギングを除去でき、
このリンギングによる高周波損失、異常動作、不要輻射
などの悪影響をなくすことができる。
なお、かかる本実施例の水平偏向・高圧回路は、高精細
で高画質が要求されるCAD/CAE用のデイスプレィ
、特に水平周波数60KHz以上の高精細デイスプレィ
に好適である。つまり、高精細デイスプレィ用の水平偏
向・高圧回路では、水平偏向出力回路の電源から投入さ
れる投入電流が大きく、前記クランプ電流I6□も大き
い。この結果、水平サイズを変えた時のクランプ電流I
diの変化も大きくなり、前記従来回路における問題点
が一層深刻になる。これに対して、本発明の実施例にか
かる水平偏向・高圧回路では、上記クランプ電流IdM
の変化にかかわらず、安定な水平偏向・高圧回路を提供
できる。従って、高精細デイスプレィ用の高速大出力の
水平偏向・高圧回路も容易に実現することができる。
次に、第4の問題解決のための更に別の実施例として、
ビーム電流の変化により生じるサイズ変動を軽減するこ
とのできる実施例について記載する。
サイズ変動が生じる原因は第12図を用いて先に説明し
た通りであり、変調用チョークコイル30等の影響によ
り、サイズ補正電圧に位相遅れや振幅減少が生じ、正確
なサイズ補正が行なわれず、サイズ変動が生じるわけで
ある。
本実施では、第12図において、変調用チョークコイル
30での位相遅れや振幅減少により生じるサイズ変動を
軽減するため、サイズ安定化回路42でサイズ補正電圧
の位相や振幅を調整し、水平偏向・高圧回路の電源電圧
波形と第2の走査コンデンサ10の両端間電圧波形との
位相と振幅を一致させている。
以下、第12図を用いてサイズ変動の軽減法を説明する
第12図において、サイズ安定化回路42ではサイズ補
正電圧の安定化のために、抵抗37.38とコンデンサ
36からなる積分回路を介して、サイズ補正電圧の平均
値を負帰還させている。そこで上記積分回路の抵抗37
.38で振幅を、抵抗37.39. コンデンサ36で
位相を調整し、水平偏向・高圧回路の電源電圧波形と第
2の走査コンデンサ10の両端間電圧波形との位相と振
幅を一致させる。
上記方法により、サイズ補正電圧波形の位相や振幅を調
整すれば、変調用チョークコイル30における位相遅れ
や振幅減少をキャンセルできるので、サイズ変動を軽減
できる。
また、本方法によれば、チョークコイル以外でのサイズ
補正電圧の遅延や振幅減少(レベルシフト回路33やパ
ルス幅変調回路39での遅延や振幅減少)をキャンセル
できる。
以上、本実施例によれば、ビーム電流の変化により生じ
るサイズ変動を軽減できるので、水平偏向・高圧回路を
高性能化でき、サイズ変動の少ない映像を得ることがで
きる。
次に、第5.第6の問題解決のための本発明の詳細な説
明する。先ずそのために変調ダイオード4の逆回復時間
の高速化について記載する。変調ダイオード4に逆回復
時間が、ダンパダイオード3のそれより短いダイオード
を用いることで、変調ダイオード4や水平偏向・高圧回
路の低損失化を実現できる。
第12図、第13図、第14図を用いて、すでに説明し
たように、コレクタパルス電圧VCPが低下し、高圧安
定化回路32が動作しなくなる可能性もある。また、第
14図は変調ダイオード4の逆回復時と下側帰線パルス
電圧V、の遅延時間。
変調ダイオード4の損失との関係を示す図である。
この図より下側帰線パルス電圧v1の遅延時間が長(な
ると、変調ダイオード4の損失が増加することがわかる
。変調ダイオード4に逆回復時間の短いダイオードを用
いれば、下側帰線パルス電圧V、の遅延を低減でき、変
調ダイオード4も低損失化できる。
たとえば、変調ダイオード4には逆回復時間が200n
s以下(最低でもダンパダイオード3と同じ400ns
以下)のダイオードが望ましい。
上記のように、変調ダイオード4の逆回復時間を高速化
すれば、変調ダイオード4や水平偏向・高圧回路の低損
失化がはかれるので、これを実現する実施例が、第5.
第6の問題解決のための本発明の一実施例であるという
ことができる。
第8図はダイオード変調形の水平偏向・高圧回路の高性
能化・低損失化を達成した本発明の一実施例を示す回路
図である。すなわち同実施例は、第1図、第3図、第7
図、第12図等にそれぞれ示した実施例を組合せて、高
性能化と低損失化を図った実施例である。
本実施例によれは、それぞれの実施例の効果が組み合わ
されるので、高性能、低損失な水平偏向・高圧回路を実
現でき、サイズ変動や高圧変動。
画面くねりの少ない高画質な映像を提供することができ
る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、第1の問題を解決したことにより、水
平偏向・高圧回路の水平センタ回路において電源電圧が
変化しても、水平センタ用トランラスタのベース電圧の
変化を軽減して水平センタ電流の交流成分を除去できる
ので、画面ラスタの水平表示位置を変えたとき、左右で
水平表示すイズの変動量が異なって画質劣化を招くとい
うようなことが起きないという利点がある。
更に第2乃至第6の問題を解決したことにより、従来発
生していた陰極線管画面の上部における画面くねりの除
去、水平偏向・高圧回路における損失増加や異常動作の
可能性の除去、正確なサイズ補正の実現、高圧安定化回
路の動作の信顛性確保、変調ダイオードの損失増加の低
減等の利点がある。
総じて本発明によれば、水平偏向・高圧回路においてそ
の高性能化、低損失化を達成できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の問題解決のための本発明の一実施例を示
す回路図、第2図は第1の問題解決のための本発明の他
の実施例を示す回路図、第3図は第2の問題解決のため
の本発明の一実施例を示す回路図、第4図は水平偏向・
高圧回路の等価回路を示す回路図、第4A図は画面くね
り量とダンピング回路の容量との関係を示すグラフ、第
5図は第3の問題解決のための本発明の一実施例を示す
回路図、第6図は第4の問題解決のための本発明の一実
施例を示す回路図、第7図は第4の問題解決のための本
発明の他の実施例を示す回路図、第8図はダイオード変
調形の水平偏向・高圧回路の高性能化、低損失化を達成
した本発明の一実施例を示す回路図、第9図は水平セン
タ回路を付加された従来の水平偏向・高圧回路を示す回
路図、第9A図は水平センタ用トランジスタ14が導通
、15が非導通時の動作波形図、第9B図は水平センタ
用トランジスタ15が導通、14が非導通時の動作波形
図、第10図、第11図はそれぞれダイオード変調形の
従来の水平偏向・高圧回路を示す回路図、第12図はダ
イオード変調形の水平偏向・高圧回路を示す回路図、第
13図は第12図の回路動作波形図、第14図は変調ダ
イオードの逆回復時間と下側帰線パルスの遅延時間及び
変調ダイオードの損失との関係を示すグラフ、である。 符号の説明 1・・・水平ドライブパルス入力端子、2・・・水平出
力トランジスタ、3・・・ダンパダイオード、4・・・
変調ダイオード、5・・・第1の共振コンデンサ、6・
・・第2の共振コンデンサ、7・・・水平偏向コイル、
8・・・第1の走査コンデンサ、9・・・変調コイル、
1゜・・・第2の走査コンデンサ、11・・・水平セン
タ用チョークコイル、14.15・・・水平センタ用ト
ランジスタ、18・・・可変抵抗、23・・・水平セン
タ回路、24・・・フライバックトランス、26・・・
高圧出力端子、30・・・変調用チョークコイル、31
・・・十B’i源入力端子、32・・・高圧安定化回路
、42・・・サイズ安定化回路 代理人 弁理士 並 木 昭 夫 第4A 図 ゾ)ヒ”ン7′口路54の内ぶ童C○[PF]第 図 第 図 第 図 坑 図 第10図 第 図 第9A図 第9B図 (重ll1WA期・ワインドパ7一ン表元醪す第 ]2 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、水平偏向コイル(7)にのこぎり波電流を流し、発
    生する磁界によって電子ビームを偏向させて受像管画面
    上に水平方向のラスタを描出する水平偏向回路と、前記
    電子ビームの偏向動作に伴うその帰線期間に発生する帰
    線パルスをフライバックトランス(24)により昇圧、
    整流して高圧として前記受像管に供給する高圧回路と、
    前記フライバックトランス(24)により出力される前
    記高圧を検出して、該高圧が一定に維持されるように前
    記フライバックトランス(24)の電源電圧を制御する
    高圧安定化回路(32)と、該高圧安定化回路(32)
    の出力電圧の変動を検出し、該変動による画面サイズの
    変動を補正する画面サイズ補正電圧を出力して前記水平
    偏向コイル(7)に流れる偏向電流を制御する画面サイ
    ズ安定化回路(42)とから成り、前記水平偏向回路に
    より受像管画面上に描出される水平方向ラスタの位置の
    調整を行う水平センタ回路として、 前記帰線パルスを前記フライバックトランス(24)を
    利用して変圧することにより得た第1及び第2の各電圧
    (43、45)をそれぞれ整流、平滑(21、22、1
    9、20)して得られる第1及び第2の電源と、前記第
    1の電源により給電されて第1の水平センタ電流を出力
    する第1の水平センタ用トランジスタ(14)と、前記
    第2の電源により給電されて第2の水平センタ電流を出
    力する第2の水平センタ用トランジスタ(15)と、前
    記第1及び第2の水平センタ用トランジスタ(14、1
    5)の各ベースを接続し、その接続点にベースバイアス
    電圧を供給するバイアス供給回路(16、18)と、前
    記第1及び第2の水平センタ電流を合成しチョークコイ
    ル(11)を介して水平方向ラスタ位置調整用の直流電
    流として供給される前記水平偏向コイル(7)と、から
    成る水平センタ回路を具備した水平偏向・高圧回路にお
    いて、前記第1の水平センタ用トランジスタ(14)と
    第2の水平センタ用トランジスタ(15)の各ベースの
    接続点と前記第1及び第2の電源の共通基準電位点(4
    4)との間に交流成分除去用コンデンサ(17)を接続
    したことを特徴とする水平偏向・高圧回路。 2、請求項1に記載の水平偏向・高圧回路において、前
    記チョークコイル(11)のインダクタンスが3mH以
    上のインダクタンスであることを特徴とする水平偏向・
    高圧回路。 3、水平偏向コイル(7)にのこぎり波電流を流し、発
    生する磁界によって電子ビームを偏向させて受像管画面
    上に水平方向のラスタを描出する水平偏向回路と、前記
    電子ビームの偏向動作に伴うその帰線期間に発生する帰
    線パルスをフライバックトランス(24)により昇圧、
    整流して高圧として前記受像管に供給する高圧回路と、
    前記フライバックトランス(24)により出力される前
    記高圧を検出して、該高圧が一定に維持されるように前
    記フライバックトランス(24)の電源電圧を制御する
    高圧安定化回路(32)と、該高圧安定化回路(32)
    の出力電圧の変動を検出し、該変動による画面サイズの
    変動を補正する画面サイズ補正電圧を出力して前記水平
    偏向コイル(7)に流れる偏向電流を制御する画面サイ
    ズ安定化回路(42)とから成り、前記水平偏向回路に
    より受像管画面上に描出される水平方向ラスタの位置の
    調整を行う水平センタ回路として、 前記帰線パルスを前記フライバックトランス(24)を
    利用して変圧することにより得た第1及び第2の各電圧
    (43、45)をそれぞれ整流、平滑(21、22、1
    9、20)して得られる第1及び第2の電源と、前記第
    1の電源により給電されて第1の水平センタ電流を出力
    する第1の水平センタ用トランジスタ(14)と、前記
    第2の電源により給電されて第2の水平センタ電流を出
    力する第2の水平センタ用トランジスタ(15)と、前
    記第1及び第2の水平センタ用トランジスタ(14、1
    5)の各ベースを接続し、その接続点にベースバイアス
    電圧を供給するバイアス供給回路(16、18)と、前
    記第1及び第2の水平センタ電流を合成しチョークコイ
    ル(11)を介して水平方向ラスタ位置調整用の直流電
    流として供給される前記水平偏向コイル(7)と、から
    成る水平センタ回路を具備した水平偏向・高圧回路にお
    いて、前記第1の電源より前記第1の水平センタ用トラ
    ンジスタ(14)へ給電する電圧を調整する第1のレギ
    ュレータ(70)と、前記第2の電源より前記第2の水
    平センタ用トランジスタ(15)へ給電する電圧を調整
    する第2のレギュレータ(71)と、を具備したことを
    特徴とする水平偏向・高圧回路。 4、水平ドライブパルスを入力される水平出力トランジ
    スタ(2)と、ダンパダイオード(3)と、変調ダイオ
    ード(4)と、第1の共振コンデンサ(5)と、第2の
    共振コンデンサ(6)と、水平偏向コイル(7)と、第
    1の走査コンデンサ(8)と、変調コイル(9)と、第
    2の走査コンデンサ(10)と、変調用チョークコイル
    (30)とから成るダイオード変調回路を具備した水平
    偏向回路と、 前記水平偏向コイル(7)による電子ビームの偏向動作
    に伴うその帰線期間に発生する帰線パルスをフライバッ
    クトランス(24)により昇圧、整流し高圧として受像
    管に供給する高圧回路と、から成る水平偏向・高圧回路
    において、前記変調コイル(9)と変調用チョークコイ
    ル(30)の接続点とアースとの間に、ダンピング抵抗
    (27)と画面くねり除去用コイル(28)と画面くね
    り除去用コンデンサ(29)とを直列接続してなる直列
    回路を接続し、 該直列回路の共振周波数を、前記フライバックトランス
    (24)と第1の走査コンデンサ(8)からなる直列回
    路と、前記変調用チョークコイル(30)と、前記第2
    の走査コンデンサ(10)と、の三者から成る並列回路
    の並列共振周波数に設定したことを特徴とする水平偏向
    ・高圧回路。 5、請求項4に記載の水平偏向・高圧回路において、前
    記画面くねり除去用コンデンサ(29)の容量を1μF
    以下にしたことを特徴とする水平偏向・高圧回路。 6、水平ドライブパルスを入力される水平出力トランジ
    スタ(2)と、ダンパダイオード(3)と、変調ダイオ
    ード(4)と、第1の共振コンデンサ(5)と、第2の
    共振コンデンサ(6)と、水平偏向コイル(7)と、第
    1の走査コンデンサ(8)と、変調コイル(9)と、第
    2の走査コンデンサ(10)と、変調用チョークコイル
    (30)とから成るダイオード変調回路を具備した水平
    偏向回路と、 前記水平偏向コイル(7)による電子ビームの偏向動作
    に伴うその帰線期間に発生する帰線パルスをフライバッ
    クトランス(24)により昇圧、整流し高圧として受像
    管に供給する高圧回路と、から成る水平偏向・高圧回路
    において、水平のこぎり波形成回路(62)と、垂直パ
    ラボラ波形成回路(63)と、前記両形成回路の出力を
    入力されてパルス幅変調出力を出力するパルス幅変調回
    路(39)と、ベース側が前記パルス幅変調回路(39
    )の出力側に接続されエミッタ側が基準電位に接続され
    コレクタ側が前記変調用チョークコイル(30)に接続
    されたパルス幅変調出力用トランジスタ(40)と、カ
    ソード側が前記トランジスタ(40)のコレクタ側に接
    続されアノード側が、前記フライバックトランス(24
    )につながる電源(31)に接続されたクランプダイオ
    ード(41)と、を具備して成ることを特徴とする水平
    偏向・高圧回路。 7、請求項6に記載の水平偏向・高圧回路において、前
    記フライバックトランス(24)、水平偏向コイル(7
    )、第1の走査コンデンサ(8)、変調コイル(9)及
    び前記変調用チョークコイル(30)を介して放出され
    たエネルギーが、前記クランプダイオード(41)を介
    して、フライバックトランス(24)につながる前記電
    源(31)に帰還するようにしたことを特徴とする水平
    偏向・高圧回路。 8、請求項6に記載の水平偏向・高圧回路において、前
    記フライバックトランス(24)から出力される高圧を
    検出し、該高圧が一定に維持されるように前記電源(3
    1)を安定化制御する高圧安定化回路(32)と、該高
    圧安定化回路(32)の出力電圧の変動を検出し、この
    変動分を補正する補正電圧を作成して前記電源(31)
    の出力に重畳するサイズ安定化回路(33、63、62
    、39、40、41)と、を具備して成ることを特徴と
    する水平偏向・高圧回路。 9、請求項8に記載の水平偏向・高圧回路において、前
    記クランプダイオード(41)のカソード側を前記高圧
    安定化回路(32)の入力側に接続したことを特徴とす
    る水平偏向・高圧回路。 10、水平ドライブパルスを入力される水平出力トラン
    ジスタ(2)と、ダンパダイオード(3)と、変調ダイ
    オード(4)と、第1の共振コンデンサ(5)と、第2
    の共振コンデンサ(6)と、水平偏向コイル(7)と、
    第1の走査コンデンサー(8)と、変調コイル(9)と
    、第2の走査コンデンサ(10)と、変調用チョークコ
    イル(30)とから成るダイオード変調回路を具備した
    水平偏向回路と、 前記水平偏向コイル(7)による電子ビームの偏向動作
    に伴うその帰線期間に発生する帰線パルスをフライバッ
    クトランス(24)により昇圧、整流し高圧として受像
    管に供給する高圧回路と、から成る水平偏向・高圧回路
    において、前記変調ダイオード(4)として、前記ダン
    パダイオード(3)のそれより短い逆回復時間(Trr
    )をもつダイオードを用いたことを特徴とする水平偏向
    ・高圧回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5289024A (en) * 1976-01-16 1977-07-26 Philips Nv Arrangement of saw tooth deflecting current generating circuit
JPS5730466A (en) * 1980-06-23 1982-02-18 Rca Corp Right and left yarn winding strain correcting circuit

Patent Citations (2)

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JPS5730466A (en) * 1980-06-23 1982-02-18 Rca Corp Right and left yarn winding strain correcting circuit

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