JP2656258B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2656258B2
JP2656258B2 JP62207541A JP20754187A JP2656258B2 JP 2656258 B2 JP2656258 B2 JP 2656258B2 JP 62207541 A JP62207541 A JP 62207541A JP 20754187 A JP20754187 A JP 20754187A JP 2656258 B2 JP2656258 B2 JP 2656258B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、帯電された記録媒体上に光を照射して静電
潜像を形成する工程を含む画像形成装置に関する。
(従来の技術) 従来、この種の画像形成装置は、例えば第39図に示す
ように、像担持体としてドラム状の感光体700を備えて
おり、この感光体700の周囲部には、矢印で示す回転方
向に沿って帯電器701、露光部702、現像器703、転写チ
ャージャ704、剥離チャージャ705、クリーナ706、除電
器707を順次配設しており、感光体700を帯電器701で均
一に帯電し、露光部702で静電潜像を形成し、現像器703
で着色粉であるトナーにより可視像化し、転写チャージ
ャ704で普通紙等の転写部材P上に転写し、剥離チャー
ジャ705で剥離し、転写後に感光体700上に残留するトナ
ー(転写残りトナー)708をクリーナ706でクリーニング
し、除電器707を潜像を消去して一工程を終了するよう
になっている。
しかしながら、転写残りトナー708をブレード709で掻
き落してクリーナ706内部に単に回収するだけだと、通
常2000〜3000枚の記録でクリーナ706がトナーで満杯に
なってしまい使用不可能になってしまう。
そこで、一部の機器では感光体700と一緒にクリーナ7
06を廃却してしまうものがあるが消耗品コストが高くな
る上、プリンタのような使用頻度の高い機器グラフィッ
ク画像などトナー消費量の高い機器にはすぐに使用不可
能となり交換をしなければならないので好まれない。
以上のことを考慮して通常は第40図に示すようにクリ
ーナ706内にトナー回収オーガ710というトナー搬送スク
リューが設けられクリーナ706外部のトナー回収ボック
ス(図示せず)に回収トナーを送り出すようになってい
る。
しかしながら、この回収ボックスも機器内の場所を専
有するため大きなものが付けられず、数千枚の記録で交
換が必要となり好ましくない。また、取り外しの時にト
ナーが一部にこぼれたりして交換者の手や衣類、床等を
汚すことがあるため好まれない。
また、さらにクリーナ705のブレード709により感光体
700がキズつきやすく、OPC(Organic Photo Conducto
r)感光体のような安価無害であるが柔らかい感光体700
は極端に寿命が縮むため、小径ドラムのような1枚の記
録を行なうのに数回転もするようなものは交換サイクル
が短くなり好ましくなく、機器の小型化の障害となって
いた。
一方、同一装置を現像工程とクリーナ工程とを切換え
ることにより専用クリーニングユニットを無くした2回
転1コピー(プリント)方式のものも開発されている
が、これは排トナーの煩しさがなくなるが、現像器を現
像工程とクリーニング工程と分けるため感光体の外周が
記録用紙より長くなければならず感光体700が大きくな
ってしまい装置の小型化る図る上で大きな障害という欠
点を有していた。
(発明が解決しようとする問題点) このように、従来装置においては転写残りトナーをク
リーニングするためのクリーナや排トナーボックスがあ
り、数千枚の記録で交換せねばならない上、場所を取り
小型化の障害となっている。また、ブレードなどのクリ
ーニング部材によって感光体が損傷し感光体の寿命が短
くなる。また、従来のクリーナ不要のタイプのものは感
光体の大径化により装置の小型が図れず、しかも、処理
スピードが遅いといった問題がある。
本発明は上記事情に基づきなされたもので、その目的
とするところは、感光体の小径化と専用クリーナを不要
とすることができ、装置の小型化および低コスト化が可
能であるとともに安価で、長寿命、しかも、確実に画像
形成が行なえる画像形成装置を提供しようとするもので
ある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) この発明は、上述した問題点に基づきなされたもの
で、所定方向に回転する像担持体を特定の極性に帯電す
る帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像担
持体に露光し、静電潜像を形成する露光手段と、前記像
担持体に対して前記特定の極性と同極性の電荷を有する
現像剤を供給する現像剤搬送部材、および、この現像剤
搬送部材に対し、前記像担持体の未露光部に付着してい
る残留現像剤が前記現像剤搬送部材に向かい、かつ前記
像担持体の露光部分に前記現像剤搬送部材から現像剤が
向かうような電界を生じさせるバイアス電圧を印加する
第1の電圧印加手段を有し、前記像担持体の露光部に前
記現像剤搬送部材から前記現像剤を供給して前記静電潜
像を顕像化すると同時に前記像担持体の未露光部に付着
している残留現像剤を前記現像剤搬送部材に回収する反
転現像方式の清掃兼現像手段と、前記清掃兼現像手段に
より現像された前記像担持体上の現像剤像を記録媒体に
転写する転写手段と、前記像担持体の回転方向に沿って
前記転写手段の下流側で、かつ前記帯電手段の上流側に
おいて、前記像担持体表面に摺接して配置され、複数の
毛体を有するとともに、この毛体にて前記像担持体上に
残留した残留現像剤を撹乱するメモリ除去部材と、前記
メモリ除去部材の毛体の穂先から一定距離離間した位置
において、前記メモリ除去部材と前記像担持体とが摺接
するように、前記メモリ除去部材を保持する保持手段
と、前記メモリ除去部材に前記残留現像剤を撹乱するた
めの、前記特定の極性と反対極性のバイアス電圧を印加
する第2の電圧印加手段とを具備したことを特徴とする
画像形成装置を提供するものである。
(作用) すなわち、この発明によれば、現像手段は、像担持体
の未露光部に付着している残留現像剤が現像剤搬送部材
に向かい、かつ、像担持体の露光部分に現像剤搬送部材
から現像剤が向かうような電界を生じさせるバイアス電
圧が印加されることにより、静電潜像を現像するととも
に、残留現像剤をクリーニングする方式であるから、従
来のように専用のクリーナユニットを設ける必要がな
く、装置の小形化、低コスト化、像担持体の超寿命化な
どが図れるとともに廃棄トナーボックスの交換等の煩わ
しい作業が不要となるばかりでなく残留現像剤(トナ
ー)が回収されて再利用されるためトナー補給の回数が
低減され、保守が極めて容易となる。さらに、同一装置
を現像工程とクリーニング工程に切換えて行なう従来の
2回転1コピー(プリント)のものに比べ、像担持体の
小径合が可能で装置の小型化、低コスト化が可能とな
る。
さらに、帯電手段の上流側かつ転写手段の下流側にメ
モリ除去ブラシを設けて転写後に像担持体上に残留する
残留着色粉に接触させるようにしたから、極めて簡単か
つ安価、小型の構成でありながら、たとえ残留着色粉が
存在しても前回のイメージが残らず鮮明な画像形成が可
能となる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を第1図ないし第37図を参照
して説明する。第1図は本発明の画像形成装置としての
半導体レーザを用いた電子写真方式の記録装置の概要的
構成図である。
この記録装置(Laser Page Printa)は、電子計算
機、ワードプロセッサ等の外部出力装置であるホストシ
ステム(図示しない)とインターフェース回路等の伝送
コントローラを介して結合された状態となっている。
そして、ホストシステムより印字開始信号を受けると
画像形成動作を開始し記録媒体に記録して出力するよう
になっている。
この記録装置は次のような構成となっている。すなわ
ち、図中1は装置本体であり、この装置本体1内には像
担持体としてのドラム状感光体2が配置されている。こ
の感光体2の周囲には、前露光手段8、帯電手段3、露
光手段4、現像手段5、転写手段6、後述するメモリー
除去ブラシ7が順次配置されている。
また、装置本体1内下部には、給紙カセット9から給
紙手段10を介してそれぞれ給紙された記録媒体としての
用紙Pを前記感光体2と転写手段6との間の画像転写部
11を経て装置本体1の上面部に設けられた排紙トレイ12
に導く用紙搬送路13が形成されている。
また、この用紙搬送路13の画像転写部11の上流側には
アライニングローラ対14が、また、下流側には定着装置
15および排紙ローラ対16が配置されている。
しかして、ホストシステムにより印字開始信号を受け
るとドラム状の感光体2が回転するとともに、感光体2
は帯電手段3で帯電される。次にホストシステムよりの
ドットイメージデータを受けて変調されたレーザビーム
aを後述するポリゴンスキャナを含む光学系からなる露
光手段4を用いて、帯電された上記感光体2を走査露光
し、静電潜像を形成する。
静電潜像は現像手段5によって現像され顕像化され
る。次いで給紙カセット9より搬送された用紙P上に転
写手段6を用いて顕像を転写し、定着装置15により用紙
P上に顕像を定着し、排紙トレイ12上に排出するように
なっている。
また、本発明にあたっては従来の電子写真方式のプロ
セスの簡素化を行なうため露光された部分を現像する反
転現像法を採用し、かつ転写残りトナーの除去を現像と
同時に行なう方法を採用した。この際には感光体2の表
面電位の変化及び感光体2上のトナーb…の状況等は第
2図に示すように遷移される。
即ち、帯電手段3により感光体2がマイナス−500Vに
帯電される〔第2図の(A)参照〕。この時感光体2上
の前のプロセスで転写しきれなかったトナーb…も同時
に帯電される。この時トナーb…の下の感光体2も帯電
される。このことはトナーb…をウレタンブレード等で
除去しても表面電位が80〜90%以上保持されているとい
う実験結果から判明している。
次に、感光体2は先に述べたようにホストシステムよ
りのドットイメージデータを受けて変調され露光手段4
により走査されたレーザビームaを受け、表面電位を減
衰され静電潜像を形成する〔第2図(B)参照〕。この
時の露光部の表面電位は−50V(室温)となる。ここで
感光体2と帯電手段3、および露光手段4は次のような
工夫がなされている。
感光体2は第3図に示すように外径30mmの両切りのア
ルミ筒20(肉厚0.8mm)上に電荷発生層21、電荷輸送層2
2の順で塗布されている。
電荷発生層21は、τ−型フタロシアニン〔東洋インキ
製〕とブチラール樹脂を重量比1:1で厚さ0.1μmに塗布
したものである。電荷輸送層22は、9−エチルカルバゾ
ール−3−カルボキシアルデヒド−メチルヒドフゾン
(ECMP)〔乾卯薬品製〕とポリアリレート(U−100)
〔ユニチカ製〕を重量比で0.65の割合で17μm厚に塗布
したものである。この電荷輸送層22は可視光や半導体レ
ーザに対して投光性であり、電荷発生層22の上部にある
ため30μm以下のトナー粒子bが表面に存在していても
第4図に示すように感光体2が露光25された時には、回
折光26と輸送層22内での反射散乱光27で電荷発生層21に
はトナー粒子bの影はほとんどできないかまたは実用上
問題のない程度の薄さでしかできない。しかし、トナー
粒子bの径が30μm以上になると、黒ベタ上に白班とし
て画像不良を発生する。また、輸送層22は露光光源に対
して透光性でキャリア輸送機能があれば材料は何でも、
例えばポリカーボネート樹脂にピラゾリン誘導体を分散
したものや、アクリル樹脂にオキサジアゾール誘導体ま
たはオキサゾール誘導体を分散したもの、またはポリカ
ーボネート樹脂にトリフェニルメタン誘導体を分散した
ものでも良い。また、厚みはトナーbの平均粒径以上な
ければ画像不良の原因となる。さらに、第5図で示すよ
うに残留電位特性から30μm厚以下が好ましい。また、
感光体2は基本的に電荷発生部層21の上に電荷輸送層22
があれば良く、第6図のように発生層21と基板28の間に
下引き層29や輸送層22の表面に保護層30等があってもよ
い。本実施例で用いた感光体2は第7図に示すように半
減露光量6.2erg/cm2の感光度を有するものを用いてい
る。ここで、レーザ光量の適正値は次の根拠をもって決
定されている。
本プロセスは専用のクリーナ、またはクリーニングの
為の独立した工程を行なわず、現像と同時に静電的にク
リーニングするため、転写残りトナーが感光体2上に存
在している上から像露光をする。このため、場合によっ
ては転写残りトナーが存在する部分を露光することも有
り得る。
通常、転写残りトナーbがない部分に対しては感光体
2の表面電位の半減露光量(本実施例の場合6.2erg/c
m2)の3〜4培程度の露光量であれば画像に対する潜像
電位としては十分な光量であるが(例えば第7図では2
4.8erg/cm2)、転写残りトナーが数個まとまってある部
分に対してはトナーbがフィルタとなってその部分は感
光体2に対し、露光不足となってしまう。この場合露光
部分のパターンがベタを出すパターンの場合は転写残り
トナーbがフィルタとなって露光不足となっても現像時
にその部分をとり囲むようにトナーbが付着するため実
際には周囲のトナーbにより埋まってしまい実際には問
題とはならない。
ところが露光量が従来量だと、第8図Bの(イ)で示
すように1ドット幅の黒白のペアラインや第8図Aの
(イ)で示すように1ドットおきの露光による市松模様
のようなパターンの場合、第8図A,Bの(ロ)で示すよ
うに感光体2上の転写残りトナーb…のパターンに従っ
て被現像部分が欠けてしまい、画像の欠けた部分が第8
図A,Bの(ハ)で示すようにネガパターンとして見える
ようになってしまう。
ここで、これを解消するためにはレーザの光量を上
げ、トナーbのフィルタ効果があっても感光体2の電位
を下げることで可能になることが実験により判明した。
この実験は本実施例の装置に市販の複写機レオドライBD
7815(株式会社東芝製)用のトナー(T−50P)を用
い、レーザ光量を変えながら画出しを行なったところ半
減露光量の少くとも5倍以上の光量で露光しなくては前
記した電荷発生層の上に電荷輸送層のあるOPCでもドッ
トパターンでは転写残りトナーbのフィルタ効果による
ネカメモリー状のパターンが発生することが明らかとな
った。そのため本実施例では約7倍の42erg/cm2の光量
を用いることにしている。
また、帯電手段3および転写手段6は、第9図および
第10図に示すようなスコロトロンで構成されている。60
μm径のコロナワイヤ41は表面がホワイトタングステン
を用いておりマイナスコロナが不均一な発生をしないよ
うにしてある。
上記コロナワイヤ41は張力スプリング42を通して給電
ピン43がねじ止めされている金具44に止められている。
上記給電ピン43と金具44は給電ターミナル45内に固定さ
れている。
一方、上記コロナワイヤ41の他端はプラスチック製の
フック46に留められターミナル47に固定されている。上
記ターミナル45,47はダーミナルカバー48,49で各々おお
われ高圧のかかる部分が露出しないようになっている。
一方、ケーシング50は0.3mm厚のステンレス製で第10
図および第11図に示すように感光体2に対向する側がメ
ッシュになっており、スコロトロンチャージャのグリッ
ド50aとしての役を果しているという簡単な構成であり
ながらサイドケース50b,50cと一体化のためグリッド50a
は特別な部品を用いなくてもその平面性等十分な精度を
維持できる。
また、両サイドケース50b,50cはコロナ放電がなされ
た時に同一のバイアス電圧がかかるため(後述する)両
サイドケース50b,50cに流れるコロナ電流も減少し電流
効率の良いチャージャとなっている。また、後述するが
グリッド50aと反対側(チャージャケース背面)は開口
部となっているため、空気の流れが良く、オゾン等のこ
もりが発生しないため感光体2がダメージを受けず長寿
命化や表面電位のダウンや画像ボケの発生がおこらない
などの長所がある。
また、ケーシング50は560Vのツエナーダイオード51の
アノードと接続され、ツエナーダイオード51のカソード
を通してチャージャガイド52につながっている。一方、
チャージャガイド52は本体のグランド端子に結合(図示
せず)している。
そのためコロナワイヤ41に装置本体の高圧トランス
(図示せず)より高電圧(−5kV)が給電ピン43を介し
て印加されるとケーシング50にコロナ放電が発生し、ケ
ーシング50に電流が流れるが、ツエナーダイオード51の
整流特性によりケーシングの電位は−560Vに上昇し一定
に保たれる。
このためグリッド50aも当然−560Vとなるためグリッ
ド50aより2mm離れた感光体2の表面電位はグリッド50a
の電位よりやや低い−500Vに一定に保たれる。図中53は
チャージャの取手、54,55はばねである。
ところで、本実施例のように帯電手段3の感光体2へ
の放電開口部(ここではグリッド50aを示す)が横向き
ないしは斜めや上向きになっている場合、感光体2に付
着したキャリアがケーシング50内に入り込むことがしば
しばあり、コロナワイヤ41とケーシング50を短絡させる
というトラブルが発生し得る。
また、本実施例のように帯電手段3がスコロトロンの
場合、感光体2から落下したキャリアがグリット50aを
つまらせてしまい放電不良を発生させ、画像不良が発生
することがある。
そこで本実施例では第12図で示すように上方のサイド
ケース50bの外側にマグネット60を取り付け、感光体2
上に付着したキャリアをマグネット60に吸着させケーシ
ング50内にキャリアが入り込むのを防止した。
この時マグネット60の先端はサイドケース50bの端部
より感光体2側に近い方が好ましい、このつき出し量x
はマグネット60と感光体2との最端距離yが0.5mm〜2mm
の間が好ましく、これより大きいとキャリアの吸引力が
弱く、これより小さいと徐々にキャリアがつまって行き
感光体2上に圧接され傷をつけたり、キャリアの穂が形
成され、穂の量が一定量に達するとグリッド50aに付着
し、かつケーシング40内に入りかえって好ましくない。
しかしながら最短距離を0.5〜2mmの間にとればA4紙10
万枚プリント以内では全く問題が発生せず良好で実用上
十分効果がある。
また、本実施例で用いた帯電手段3は前に述べたよう
に放電開口部が横向きからやや上向きになっているが、
これには次のような理由がある。本実施例では感光体2
が負帯電で使用するOPC感光体のため帯電コロナの極性
はマイナスである。
このマイナスコロナは原因はいまだに不明であるが、
特に多量のオゾンガス(O3)を発生する。オゾンガスは
強力な酸化作用を有する。
一方、OPC感光体はオゾンガスに非常に弱く、多量ま
たは長時間オゾンガスにさらされると劣化してしまい、
画像流れ、画像ボケ、電位低下などの画像不良が発生す
る。
そのため帯電路の放電側の開口部を下向きにつけると
空気より重いオゾンガスは感光体2を帯電中には常に感
光体2にふりそそぐことになり感光体2を劣化させやす
い。また感光体2の停止時にも帯電手段3内に停滞した
オゾンガスが感光体2にふりそそぎ感光体2を局所的に
劣化させる。
そのため本実施例では第13図で示すように帯電手段3
を横向きないしは開口部を上向きにし、かつグリッド50
aの反対側である背面及び下側のケーシング50に隙間7
1、オゾン抜き孔70をもうけ、オゾンが帯電手段3の背
面から抜け、感光体2にはふりそそがないようになって
いる。
ここで、帯電手段3に設ける隙間71、または孔70はケ
ーシング50の下側にあたる面でも良い。すなわちマイナ
スコロナを行なう帯電手段3のオゾンが感光体2にふり
そそがないよう、帯電手段3を横または放電開口部60a
を上向きにし、かつオゾンを抜ける開口部を放電開口部
の反対側の面またはケーシング50の下側の面に孔70また
は隙間71をあければ良い。特に放電電流が多い負帯電用
のスコロトロンに有効である。
次に前記露光手段4について説明をする。
まず、第1図の構成図及び第14図の平面図に示すよう
に、露光手段4はハウジング80にポリゴンミラー81とミ
ラーモータ82からなるポリゴンスキャナ83、fθレンズ
84、補正レンズ85、走査されたレーザ光を所定の位置へ
走査させるための反射ミラー86,87、ビーム検出器88等
を固定することによりレーザの光路長の誤着による感光
体2上でのビーム径の差や走査速度の相違を最少限に押
えることができ、かつ露光手段4を機体内に組み込む以
前、または組み込んだ後にもレーザの調整が容易に行な
えるようになっている。
また、第15図は側面図であり、ここで露光手段4より
感光体2へレーザビームaが出るスリット90は感光体2
の中心軸より下方にあるため、ほこりや現像手段5によ
る飛散したトナーbや感光体2上に付着したキャリアが
スリット90上に落ちることがある。
そこで、本実施例ではスリット90の上に防塵用の透過
ガラス91を接着して露光手段4を構成する光学系内に異
物が入るのを妨いでいる。
しかしながら、防塵用の透過ガラス91があってもキャ
リアや飛散したトナーが透過ガラス91上につもった場合
数十μmという小さなレーザビームaは上記透過ガラス
91付着、堆積したトナーやキャリアによって感光体2上
に照射されなくなってしまう。
このため、本実施例のような反転現象の場合は白ス
ジ、正規現像の場合は黒スジのある不良画像しか得られ
なくなってしまう。
そこで、ここでは第15図に示すように透明部材である
ポリエステルフィルム92上に透明導電膜であるITO(Ind
ium Tim Oxide)膜93が設けられたトナー付着防止膜94
が透過ガラス91上に配置されている。このITO膜にはト
ナーbと同極性のバイアス電圧、ここではトナーbがマ
イナスなのでマイナス電圧が印加され、飛散したトナー
bがレーザビームaが露光手段4のハウジング80から出
るスリット90上の透明ガラス91に付着するのを電気的に
反発させ防止している。
ここでは印加電圧95は−400Vがかけられている。ここ
で透明部材透明導電膜93は露光光を透過すれば何でもよ
い。
また、トナー付着防止膜94上にはレーザaが透過する
光路部分を除いて、丁度スリット90と同幅の、またはそ
れよりやや広い部分を除いてマグネット96,97が設けら
れている。このマグネット96,97は飛散または感光体2
より落下してきたキャリアを付着させ、光路上のトナー
付着防止膜93、透過ガラス91上にキャリアが付着するの
を防止している。
また、マグネット96,97はアースに落されているか、
トナーと逆極性の電圧100が印加されておりトナー付着
防止膜(ITO膜)93と同様トナーbが光路上に落ちるの
を防いでいる。ここでは電圧100は+300Vが印加されて
いる。図中101,102は絶縁部材で本実施例では75μmの
ポリエチレンテレフタレートを用いている。
さらに、本実施例では飛散したトナーbやキャリアが
付着するマグネット96,97、絶縁部材101,102、トナー付
着防止膜94は露光手段4の光学系とは固定せず取り外し
可能となっている。このように着脱可能にすることによ
り定期的にまたは必要に応じて取り出し清掃または交換
が行なえる。そして、さらにここでは上記各部材92,93,
101,96,97,102は現像手段5と一体化され(図示せ
ず)、現像手段5と感光体2と同時に取り出され廃棄、
交換がなされるように工夫されている。
次に感光体2上の静電潜像は現像手段5によって現像
されるわけであるが、この時転写残りとして感光体2上
に付着してきた画像にとって不要なトナーbは同時に現
像手段5によってクリーニングされる。
以後、実験データを含めて原理、条件等を説明する。
本クリーニング同時現像プロセス(Cleaning & Deve
loping Process;CDP)は反転現像で行なうところにポイ
ントがある。それはトナーの極性と帯電の極性が同じで
あるため帯電手段3によりトナーの極性が反転すること
がないからである。
一方、第38図に示すように正規現像でクリーニング行
程を行なおうとすると次のようになる。この場合負帯電
感光体を用いるとトナーの極性は正極性のものを使用す
ることになるが、まず帯電行程で転写残りトナーは逆極
性の負となってしまう。露光行程第38図(B)において
バックグランド(白地部)に相当する部分は光照射され
るが、通常トナー下にも光がまわり込んでしまい、バッ
クグランド部のトナー下の電位も減衰してしまう。次に
正極性のトナーを用いて未露光部を現像すると感光体の
未露光部の転写残りトナーは静電的に除去され、現像さ
れるべきパターンがネガ状に抜けてしまい、黒ネガ、メ
モリ画像不良となる。
また、露光部にある転写残りの負極性トナーは現像器
に吸引されることがないので感光体上に残ったままとな
る。さらに場合によっては現像剤中の正極性トナーを吸
引してしまう現象も発生する。(D)の転写行程では露
光部上の転写残りトナーは転写チャージと同極性のため
転写されずに感光体上に残ってしまう。そのためプロセ
スサイクルが繰り返えされるたびに感光体上の転写残り
トナーは増加してしまう。また転写残りトナーにより吸
引された正極性トナーは転写されるため転写画像の白地
部に感光体ドラム1回転前の画像が現れてしまう(白ポ
ジメモリ)。つまり、正規現像方式ではプロセスサイク
ルが繰り返えされるごとに感光体上の転写残りトナーが
増加し、黒ネガメモリ−や白ポジメモリの発生が増加し
てしまう。つまり、これが正規現像ではクリーニング同
時現像は非常にむずかしく、反転現像では容易である由
縁である。
また、本方式は現像器で感光体をクリーニングするた
め感光体に付着した紙カスを現像器内にとり込んでしま
う。そのため現像剤を現像スリーブに薄層を形成させる
ため現像スリーブとドクターブレードを数百ミクロンと
狭くしなければならない磁性一成分方式や、ドクターブ
レードをスリーブに摺接する非磁性一成分方式等の一成
分方式は多数枚プリントすると紙カスがドクターブレー
ドと現像スリーブの間に入りこみ均一な現像剤層がスリ
ーブ上にできなくなり画像欠陥をおこしやすい。
一方、二成分現像法はそのようなことがないため5万
枚以上プリントしても画像欠陥は全く発生しなかった。
つまり二成分現像法の方が現像器のメインテナンス期間
が長く、本方式に好ましい。
しかしながら本方式CDPでは良質の画像を得るには一
定のプロセス条件が必要である。第16図はここで用いる
内容(用語)の説明図で、感光体2が帯電手段3で帯電
され未露光のまま現像位置に達した時の電位を帯電電位
Voと呼び、露光手段4により露光され減衰した電位を露
光後電位Ver、現像手段5の現像ローラ110に印加される
電位を現像バイアスVbと呼び露光後電位Verと現像バイ
アスVbとの差を現像電位VD=Vb−Ver、帯電電位Voと現
像バイアスVbとの差をクリーニング電位VCL=Vo−Vb
呼ぶ。
本実施例では感光体2は負帯電用のOPCを用いたが正
帯電タイプも考慮してVb,Ver,Vb−Ver,Vo−Vbは絶対値
として話をすすめる。
第17図の第1象現は横軸に現像電位Vb−Ver、縦軸に
画像濃度をとり、測定データをプロットしたものである
が、良好画像濃度1.0以上を得るためには現像電位100V
以上必要なことがわかる。
一方、第2象現は横軸に現像電位Vb、縦軸に帯電電位
Voを示したもので、各プロット点は用紙P上の画像にお
いてクリーニング不良による感光体2の1回転前の画像
によるメモリの発生状況を示したものである。
ここでは現像電位が300Vより多いとクリーニング不良
に起因する白地上に黒いパターンのメモリが発生するこ
とが判明している(以後白地メモリという)。これは現
像電位が300V以上になっても画像濃度は増加しないが、
実際のトナーbの付着量は増加しており、転写残りトナ
ーも同時に増加しているためと考えられる。
次に第3象現であるが、ここでは横軸にクリーニング
電位Vo−Vb、縦軸に帯電電位Voをとり、用紙P上のメモ
リ画像の発生具合を表したものである。
ここでクリーニング電位VCL=Vo−Vbはゼロだとクリ
ーニング不良による白地メモリが確実に発生し、少くと
も50V以上が必要であることが判明している。
しかしながら、クリーニング電位が大きくなるとトナ
ーに現像ローラからトナーに正電荷が逆注入してしま
い、負極性から正極性となってしまったトナーbが感光
体2の未露光部(負帯電部)に付着し、フィルタとなっ
て露光部の露光量を減少させ、露光画像がボソボソした
り、ドットパターン中に感光体2の一周前の画像がポジ
状メモリとして発生するなどの画像不良の原因を引き起
す。そのため最大クリーニング電位はトナーbやキャリ
ア及びその組み合わせにも多少左右されるが、多くとも
300V以下が好ましいことが判明した。
また、現像手段5は第18図に示すように、現像ローラ
110とこの現像ローラ110の表面に形成された現像磁気ブ
ラシ111の感光体2との摺接部、すなわち現像位置113よ
りも上流(回転方向に対してという意味)に設けられ、
感光体2と一体化したプロセスユニット内に設けられ現
像剤磁気ブラシ111の厚みを規制するドクタ114と、現像
剤収容部115に収容された現像剤攪拌体116と、トナー補
給部120より補給されたトナーを攪拌・搬送する攪拌・
搬送体117とをケーシング121内に収容した構成となって
おり、さらに感光体2を内蔵した形となっている。
また、現像ローラ110は感光体2の回転中心を通り水
平線Lに対して角度α(約50゜)となる状態に設けられ
た磁気ロール118と、この磁気ロール118に外嵌され図中
反時計方向に回転するスリーブ119とから構成されてい
る。
上記磁気ロール118は3つの磁極部131,132,133を有
し、そのうち磁極部131,133はS極、磁極部132は1000ガ
ウスのN極となっており、磁極部131と磁極部132の間の
角度θは150゜、磁極部132と磁極部133の間の角度θ
は120゜に設定されている。
また、本実施例では光学スリット90に飛散トナーやキ
ャリアの付着を防止するマグネット96,97、トナー付着
防止膜94が固定され、感光体を含む現像器ユニットと一
体化されている。
感光体2上の静電潜像は現像手段5のトナーbによっ
て顕像化された後、用紙P上に転写手段6によって転写
される(第2図(D)参照)。
ここでは、次のような工夫がなされている。
本実施例のプロセススピード(感光体周速)は36mm/s
ecと通常の複写機(A4紙縦送り15枚/分のものでプロセ
ススピードは14C mm/sec程度)に比べ約1/4とかなり遅
くなっている。このような遅いプロセススピードの場
合、従来から転写手段として用いられているコロトロン
チャージャを用いると次のような不具合点が生じる。
コロナ電流が少ないためコロナワイヤに印加する電
圧が低く、放電開始点に近く、汚れや環境変化に対し不
安定となる。
文字部とベタ部(トナーが広い面積でついている部
分)の良好な転写を行なうコロナの印加電圧または出力
電流の値が異なり、両部において良質な転写像を得るの
はむずかしい。
これらの原因はプロセススピードが遅いため転写時間
が長くなってしまったことに起因する。
基本的にはトナーbの転写は用紙Pの電位がトナーb
を静電的に吸引する電位に達するまで用紙Pに電荷を与
えれば良い。
それ故、本プロセススピードは遅いため、コロナワイ
ヤへの印加電圧が3.5〜4kV程度で丁度良い転写電流を発
生してしまい、それ以上だと転写過剰となってしまう。
ところが、3.5〜4kVという電圧は、第19図に示すように
コロナ放電のほぼ開始電圧であり、温度や湿度、気圧、
汚れの付着具合等で放電したり、しなかったりするため
安定性に欠け非常に具合が悪い。
また、の文字部とベタ部画像の転写条件の違いを調
べるため、一定面積内にベタまたは多数の文字を印字す
るようにし、感光体2上にトナーbによる顕像を作り、
未転写の場合と、用紙Pに転写した後の感光体2上のト
ナー付着量を一定面積セロハンテープ(ニチバン製)で
テープ上に採取し、採取したテープを一定量のトルエン
で溶かし透過率を測定することにより次の式で転写効率
を算出した。
第20図は本実施例に用いたプロセススピード36mm/sec
の装置の転写手段6をコロトロンにして、コロナワイヤ
に印加する電圧を変えた時の文字(線)画像部とベタ部
の転写効率を調べたもので、文字とベタ部が同時に転写
効率80%以上となるような印加電圧はないことがわか
る。すなわち、コロトロンを用いるかぎり、文字かベタ
のどちらかの画像濃度が下がることは避けられないとい
える。
この理由は第21図に用紙Pの電位と電荷の動きを示し
たように、ベタ部では用紙Pは感光体2との間にトナー
bが介在するため感光体2より離れており、端部を除く
ほとんどが転写コロナより受けた電荷を保っているた
め、用紙Pの電位の減少はほとんどせず、電気的な力に
よりトナーbが用紙Pに転写される。
一方、文字部はトナー像の幅が狭いためトナーbの上
の用紙P上の電荷はトナー像の横の感光体2の未露光部
の逆電荷に吸いとられてしまい用紙Pの電位が上がらな
い。
そのため、ベタ部の転写を適正とすれば文字部の用紙
Pの電位が低くなってしまい転写効率が悪化する。逆に
文字部の用紙Pの電位を上げようとすると、ベタ部の電
位が上がりすぎてベタ部のトナーbが用紙Pからのリー
ク電流をうけて極性が逆転しマイナスからプラスになり
転写しにくくなる。すなわち、転写過剰となる。
このような不具合をなくすために、転写手段6に帯電
手段2と同様なスコロトロンチャージャを用いた。スコ
ロトロンチャージャを用いたことにより5kV以上の電圧
をコロナワイヤ41に用いることができるので放電が安定
するうえに汚れ等によるチャージャムラの発生が防げ
る。また、ベタ部と文字部の転写紙の電位を同電位に制
御できるため、ベタと文字の両方が良好な転写画像が得
られるようになった。
第22図はスコロトロンを用いた時の文字部とベタ部の
転写効率をコロトロンを用いた時と同様にして調べたも
ので十分制御がきいており、ベタ部と文字の両方が同時
に良好な転写を行なう(転写効率80%以上)両域が広く
とれることを示したものである。スコロトロンの形状は
帯電のものとほぼ同じである。
ここで、転写のスコロトロンは感光体2に対して下向
きで開口しているがプラスコロナなのでオゾンはほとん
ど発生せずマイナスである帯電とは違い全く問題はな
い。ここでスコロトロンのグリッド電圧の適正値を転写
効率を測定することで調べた。
表1はグリッド電圧を変え、各種転写用紙における。
転写効率の良否を求めたものである。
これによると各種紙の違いにより転写の良好な(効率
80%以上)グリッド電圧の領域が異なることが判明し
た。
そのため全ての種類の紙に対して良好な転写をさせる
ためにはグリッドの電圧を用紙に応じて少なくとも2種
類以上の電圧に切り換える必要がある。本実施例では封
筒の時は1200V、他の用紙の時は+700Vの2段に、信号
によりグリッド用トランスの出力を切り換えることにし
た。尚、グリッド電圧の切り換えは各種紙に応じて多段
に切り換えて良いのは言うまでもない。
ここで、転写手段6をスコロトロンにする場合考慮す
ることの1つとしてスコロトロンのグリッドの汚れ対策
がある。通常、転写手段6は感光体2に対して下側に取
り付けられている。そのため開口部が上向きになってお
り、用紙Pはその上方を通過することになる。この際、
どうしても感光体2上のトナーbや、用紙Pの紙粉等が
転写手段6の上に落ちてしまう。転写手段6をスコロト
ロンにした場合どうしてもグリッド50aの上にトナーb
や紙粉が落下付着してしまい、数千枚〜数万枚のプリン
ト中にグリッドの汚れがひどくなったり、メッシュの目
がつまったりして転写不良が発生しやすくなってしま
う。
そこで、本実施例では転写位置を感光体2上方にし、
スコロトロンの転写手段6をその上方に設けることでグ
リッド50a側の開口部を下向きにすることで上記のよう
なグリッド50aの汚れを防止した(第1図参照)。
ここで転写手段6周囲の用紙Pの通路について述べ
る。従来の複写機やトナー像を用紙Pに転写する方式の
プリンタは通常、第40図に示すように用紙Pを感光体70
0に案内する案内部材720や転写後の用紙Pを定着器(図
示せず)に案内する案内部材721を素子722を介して接地
されている。
ここで素子722は高抵抗またはツェナーダイオード、
バリスタ等の定電圧素子またはそれに準ずる回路であり
用紙Pが高湿度時等で高含水紙になったときに用紙Pを
通って案内部材720,721へ流れる電流により自己バイア
ス電圧を発生させて高含水紙でも良好な転写が得られる
ような値のものが用いられている。通常、バリスタなら
1kV、抵抗なら数十MΩ程度である。
これらの素子722が必要な理由は案内部材720,721がア
ースされていると多湿時において用紙Pにかけられた転
写コロナの電荷が用紙Pを伝わりアースにリークしてし
まい用紙Pの電位がトナーbを転写するのに必要な電位
まで上昇しなくなるからである。
しかし、多湿時の転写性の劣化を防ぐための案内部材
720,721に電圧を印加したり、抵抗や定電圧素子により
自己バイアス電圧をかける方法は転写手段704がスコロ
トロンの場合に有効である。
第18図の案内板150と導電性の案内ローラ151にツェナ
ーダイオードやバリスタ、抵抗や電源による電圧等を変
えて転写性を調べた。その結果転写性はスコロトロンで
も案内板152や案内ローラ151の電位で変わることが判明
した。
表2はその結果の評価の表である。
スコロトロンを用いた場合は案内部材152,150に電圧
を印加すると転写過剰に起因する転写不良が発生しやす
いことがわかった。
このことから従来のように用紙Pの紙パスの案内部材
152,150に電圧や抵抗、定電圧素子で自己バイアスをか
けることはスコロトロンによる転写には転写過剰を引き
起し悪い結果となる。むしろ最も好ましいのはグランド
(アース)かフロート(電気的に絶縁)である。そこで
本実施例では案内板152と案内ローラ151をアースに接続
し、他の接触部は絶縁性部材(例えばABS樹脂)とし
た。
現像同時クリーニングの方式はトナーbの特性に影響
される。ここでトナーbの特性を調べるため次のような
実験を行なった。トナーbの付着していない感光体2上
に帯露、露光を行ない、静電潜像を形成させ反転現像を
行ない画像形成をさせる。
この時の感光体2上のトナー像をメンディングテープ
(3M社製)に取り白紙に貼り反射濃度を測定これをDo
する。次に上記と同様に感光体2上に画像形成させ転写
をさせず光除電をし再帯電する。そして露光をせず現像
手段5を通過クリーニングさせた後にトナー像をメンデ
ィングテープに取り白紙上で濃度をとるこの時の濃度を
DCLとする。するとクリーニング効率ζは ζ=1−DCL/Dd と表せる。
ここで、トナー製造時に帯電量制御剤やカーボン等の
添加割合を変え、キャリアとの摩擦帯電特性を変えるこ
とにより、現像剤中のトナーbの帯電量(μc/g)を変
えて上記クリーニング効率を調べたところ第23図のよう
になった。ここでいう帯電量とはキャリアとトナーを攪
拌し摩擦帯電させたものをブローオフ測定器(東芝ケミ
カル製)で測定したものである。
通常、転写残りトナーの多い場合というのは画像濃度
が高い場合で、だいたい1.4くらいの時である。そして
転写効率は75〜90%程度である。ここで転写効率を低い
方の値75%とすると、感光体2上に残る未転写トナー濃
度(メンディングテープ法)は次式より Dp/(Dd+Dp)=η Dp:転写濃度 Dd:転写残り濃度 1.6/(Dd+1.6)=0.75 η:転写効率 約0.53となる。これだけの量が感光体2上にあればクリ
ーニングなしではメモリーとなるが感光体2上で0.1ま
たは現像同時クリーニングで減少させられれば転写画像
上では全く問題とならない。
ここで、クリーニング効率の式にDCL=0.1,D=0.53を
代入すると ζ=1−DCL/Dd =1−0.1/0.53≒0.81 となり大体80%以上のクリーニング効率があれば良いこ
とが判る。ここで第23図を見ると80%以上のクリーニン
グ効率を得るにはトナーbの現像剤中の帯電量(ブロー
オフ法)は18〜20μc/gであれば良いことが判る。
ここでクリーニング同時現像(CDP)特有の感光体2
の1周前に現像したパターンが次の画像部上に現われる
メモリの種類と発生原因について述べる。
メモリは3種類あり白地上に黒のポジパターン(白
ポジ)、ドットまたはラインの集合体で作られるハー
フトーン上のネガパターン(黒ネガ)、ドットまたは
ラインの集合体で作られる網点模様のハーフトーン上の
ポジターン(黒ポジ)である(第24図参照)。
の白ポジの発生原因はクリーニング不良であり帯電電
位と現像バイアスVBの差であるクリーニング電位VCL
少なすぎると発生する。
の黒ネガメモリの発生原因は転写残りトナー像による
露光不足が原因である。
の黒ポジメモリはクリーニング電位の大きすぎとトナ
ーの抵抗の低さに起因する。
第25図はドットまたはラインの集合体で作られる網点
模様のハーフトーン上に現れやすい黒ネガメモリの発生
原理を縦軸を表面電位、横軸を距離で表したものであ
る。
(イ) は帯電行程で転写残りトナーが僅かにある(a
部)、多めにある(b部)、全くない(c,d部)がある
感光体2の表面電位を示したものである。
(ロ) は1ドットおきの間隔で感光体2上にレーザス
ポットを照射した時の表面電位を示したもので、(c,d
部)は通常の露光であるためレーザの露光巾とほぼ等し
く電位が減衰する。(a部)は転写残りトナー量が少な
いためトナー下の電位は透過光や回折光等でかなり減衰
し、トナーが存在しない部分の露光部の電位に近くなっ
ている。一方、転写残りトナーが多い(b部)はトナー
下の感光体部に光が当たらず電位が減衰しないので電位
の減衰する部分は狭くなるか、または全くなくなってし
まう。
(ハ)(ニ) は(ロ)の露光状態を反転現像した時の
電位図と熱定着後の用紙P上のパターンを示したもの
で、転写残りトナーが全くない(c,d部)は露光スポッ
ト径(巾)とほぼ同じ径(巾)のパターンにトナー像が
形成されるが、転写残りトナーの多い(b部)は電位の
減衰した部分が露光スポット径(巾)より狭いため現像
されるパターンも小さいかまたは全くなくなってしま
う。そして転写残りトナーはクリーニング(現像器に回
収)されてしまう。そのため転写残りトナーの多い部分
が文字や数字のパターンを形成していると白抜けのネガ
メモリとなってしまう(第24図の部分)。
一方、転写残りトナーが点在する(a部)はトナー下
の電位も減衰するかまたはある程度減衰するためクリー
ニングされずトナーが付着したままなので現像後のパタ
ーンは(c,d部)と大差なく、露光スポットとほぼ同径
(巾)のパターン像が得られる。また、トナー下の電位
が十分減衰していなくてもトナー粒子1,2個程度の大き
さなら露光スポット径はトナー粒子の径(通常8〜12μ
m)に比べ60μm(400dot/inch密度)と大きく、さら
に現像されたトナーの層厚が厚いため、現像時または定
着時に埋まってしまい実質上全く問題とならない。
ところで、黒ネガメモリの発生原因は前述したように
転写残りトナーによるフィルタ効果によるものである
が、ベタのソリッド画像、網点画像、5ドットライン
(ただし400dot/inch)以上の線についてはレーザの光
量、感光体の構成、トナーの透過率等の工夫で黒ネガメ
モリは発生しない。しかしながら4ドットライン以下は
発生しやすい。特に線のエッジ部が著しく、4ドットラ
イン以下で構成される文字などで代表すると白っぽいふ
ちどり文字のように見える。
ここで文字画像の感光体2上の転写残りパターンをメ
ンディングテープ(3M社製)に粘着転写させて見ると、
第26図のように被現像部の非現像部との境界部に転写残
りトナーが多い。
第27図は第26図の転写残りパターンのX−X部の断面
で、境界部の転写残りトナーが積層化して多く残ってい
ることがわかる。なお、第27図に示す160はテープであ
る。そのためこの境界部はほとんど光が透過しないため
黒ネガメモリ発生の原因となる。
この文字やラインパターンの境界の積層した転写残り
トナーをくずして、メモリの発生しない単層化にする。
または静電的に吸引して積層部分を除去することにより
黒ネガメモリは妨げる。
そこで上記作用をするメモリ除去ブラシ7を転写手段
6を下流でかつ帯電手段3の上流に設ける必要がある。
本実施例ではメモリ除去ブラシ7として第28図,第29
図,第30図に示すような、レーヨンにカーボンを含ませ
て比抵抗106Ω・cmにし、太さ6D(デニール)の繊維202
にしたものを100本づつの束とし、86束/inchの密度で繻
子織にし、2枚重ね横糸を抜き、穂長9mmの導電性のブ
ラシ200としたものの片面にt(0.1mm)厚、絶縁性のポ
リエステルフィルム201をブラシ200の穂先よりd(1.0m
m)突き出た状態に付けたものとし、感光体2に対しθ
(15゜)の取り付け角でブラシ200の先端より3mmの位置
で接するように帯電手段3の上流に位置するよう、現像
手段5、感光体2、帯電手段3などとともに一体化する
よう固定した。なお、203は繊維束202…を保持する金具
である。
そのためさらに好ましい形状は固定ブラシ状である。
すなわち、回転または左右等ブラシを動かすとトナー飛
散する。また、ブラシ200の材質としてはレーヨン、ナ
イロン、アクリル、ポリエステル等をカーボンや金属粉
をまぜて導電性としたもの、フェノール樹脂等を炭化さ
せたもの〔カイノール(商品名)〕、ステンレスファイ
バー等がある。
ここで、メモリ除去ブラシ7のブラシ200の抵抗依存
性を調べた。周速36mm/秒で回転する30φのOPC感光体を
まず前露光を行ない、帯電手段3としては帯電スコロト
ロンチャージャにて−500Vに帯電させ、30φの現像スリ
ーブ119を140rpmの回転数で感光体2の回転方向に対し
順方向で回転させ、露光により形成された静電潜像をク
リーニング同時現像し転写手段6としての転写チャージ
ャで用紙Pに転写させる。
転写後は現像ユニットに固定されたブラシ200を通過
させ、これを1サイクルとし、連続プリントを行ない、
転写画像を評価した。
尚、本実施例では反転現像であり、転写手段としての
転写チャージャは帯電と逆極性であるため転写後の感光
体2の表面電位は帯電の電位を上回ることがなく、帯電
は電位制御型のスコロトロンなので基本的には電位変動
はないはずだが、実際には長時間同じ画像をプリントす
ると第37図に示すように、露光部と未露光で光疲労で残
留電位に差が発生し、別の画像をプリントした時に濃度
ムラとなるため強制疲労の目的で赤色LEDを使用した。
ブラシの抵抗依存性を調べた。
ここで使用したブラシは1本のフィラメント(繊維)
が3D(デニール)のものを100本を束ねて1本の糸とし1
00,000本/inch2の密度でパイル織りブラシ205(第31図
A,第31図B,第31図C参照)を用いた。なお、図中206は
基布横糸、207は基布縦糸、208はパイルである。ここで
はブラシ205の比抵抗20℃60%RH環境下を100Ω・cm〜10
12Ω・cmまで変えて試したところ比抵抗106Ω・cm以下
のものが表3に示すようにハーフトーン(網点)パター
ン上の黒ネガメモリに効果的であった。しかし実用上で
は白ポジが除去できる109Ω・cm以下の抵抗のもので十
分であった。
また、黒ネガメモリに対しては正または負のバイアス
を印加する必要があった。
ここで、ブラシ205を透過した後の転写残りをメンデ
ィングテープで転写採取してみたところ、第32図に示す
ように0Vまたはフロートだとブラシ透過後も転写残りト
ナーのパターンは多少薄くなるもののほとんど変らず画
像上にもメモリーが発生する。
ところがトナーと同極性の負バイアスだと文字パター
ンの境界部は薄くなる一方、転写残りパターンのライン
の中央部のトナーがなかった部分をブラシが現像してし
まい、全体的に濃い文字パターンとなる。
しかし、これは画像上にはメモリーとしては現れな
い。トナーの極性とは逆の正バイアスだと文字パターン
の境界部が薄くなり、画像上にメモリーは発生しない。
トナーの極性とはキャリアとの摩擦帯電によって得られ
る極性である。ここでメモリ除去ブラシ7は転写残りの
文字特性のトナーパターンを拡散しているわけではな
く、ブラシがトナーを一旦静電的に吸引し、その後、感
光体2へ自然にはき出して感光体2におけるトナーの付
着位置を変えていることが判明した。なお、トナー位置
を変えるだけであれば、メモリ除去ブラシγではなく、
積極的にトナーを拡散する手段を設ければよいように考
えられるが、その場合には、装置自体が大型になり、か
つトナー飛散といった問題が生じ好ましくない。またこ
こで2万枚画出しのランニングテストの結果ブラシ内に
はトナーはほとんど蓄積しなかった。
一方、紙の浮き上がりやシワ、折れに起因する転写抜
けによる未転写トナーのクリーニング不良の白ポジメモ
リに対しては0Vまたはフロートまたは正の電圧でなけれ
ば効果はなかった。
これらからブラシ205に対するバイアスは正である必
要が判明した。そこで正バイアス電圧を100Vから1000V
まで変えて転写残りトナーのパターンと用紙P上のメモ
リの除去効果を調べたところ100V以上で効果はほぼ同じ
で正電圧であれは良いことがわかった。しかし+700V以
上を印加するとOPC感光体のわずかな欠陥(ピンホール
と思われる)により電圧がリークしてしまい、ひいては
感光体2にこげ穴を穿けてしまうことがわかり、適性電
圧は+100〜+700Vまでが実質的に使用できる範囲であ
る。
ここで本実施例では装置の小型・低価格化を目指すた
め感光体2を30φの小径とし、紙のこし(剛性)による
剥離のみを用いたため用紙Pが通過しない部分に転写手
段(転写帯電器)6がかかり、感光体2の電位が転写グ
リッド電圧に近い+700〜1200Vまでその部分が正帯電し
てしまう(第33図)。
そのためブラシ205に付着している負極性のトナーb
が用紙Pが通過しなかった正帯電した部分を現像してし
まうことが判明した。特に用紙Pの先端と後端に近い部
分に著しくトナーbが付着し、画像上ではスジ状に白ポ
ジ、黒ネガメモリとして現われてしまう(表3の紙間隔
跡参照)。これを防ぐにはブラシ205に正のバイアスを
印加することと、第34図のフローチャートに示すように
用紙Pが転写手段(転写帯電器)6の下を通過している
時のみ転写手段6のコロナワイヤ41にかける電源をON
し、転写紙の前後の感光体2をむき出しの部分がプラス
帯電しないようにすることで解決できた。
尚、本実施例の装置はA3紙までプリントできるが、A3
紙より幅の狭い紙、例えばB5紙をプリントする場合、感
光体2の用紙Pの両側(紙の大きさを問わず紙の中央を
常に同じ位置で送る装置のため)がプラス帯電するが、
この場合はプリント中にはこの部分には紙がないので全
く問題とはならない。
また、後述するがブラシ形状も繻子織とする方が好ま
しいことも判明した。
ここで、ブラシ200(205)に印加するバイアス電源を
ONするタイミングについて述べる。ブラシ200(205)に
はプラス電圧(帯電と逆極性の電圧)が印加されるた
め、基本的には感光体2をプラス帯電する。そのため電
圧がかかったブラシ200(205)を通過した感光体2の表
面は必ず帯電手段3により帯電コロナを受けないとその
部分が現像手段5を通過すると現像手段5中の現像剤の
トナー(負極性)bが付着してしまいベタ黒となってし
まう。このようなベタ量はクリーニングしきれず問題と
なる。そのためブラシによる負帯電を帯電器により負帯
電とすればよい。ブラシ接触位置から帯電位置に感光体
2の外周が至る時間をTB-Mとすると、ブラシバイアス電
源をONしてから帯電をONする時間はTB-M以下でなければ
ならない。本実施例では第34図に示すように帯電とブラ
シバイアスONは同時に行なうことにした。
また、プリント終了時にもこのような問題が発生す
る。そのためプリント終了時にはブラシバイアスがOFF
となった時の感光体2の表面が帯電位置を通過するまで
帯電手段3の放電を止めてはならない。すなわち、帯電
をOFFする時間はTB-M以上の長さでなければならない。
次にブラシ200(205)の繊維の太さを変えメモリーに
対する効果を画像及びブラシ通過後の感光体2上の転写
残りトナー像を調べたところ100Dより太いと部分的に、
特に縦線のメモリーが除去できなかった。100D以下はメ
モリーの発生がなく、転写残りトナー像も境界部の濃い
部分がなくなっていた。結論すると繊維の太さは100D以
下が好ましい。
また、ブラシ200(205)の密度はパイル状のものは繊
維100本/inch2以上のもので厚さ0.5mm以上でないと効果
はなく、また、繻子織のものは繊維10本〜1000本を一束
とし10束/inch以上の割合で縦糸もしくは横糸として織
りこんだ後にブラシ状としたものでなければメモリ除去
効果にムラが発生することが判明した。メモリ除去効果
はブラシ抵抗、繊維の太さ、密度などでほぼ決定される
が、実際に装置の実用化に対してはブラシの形状、あて
方によりトナー落ち(飛散)が発生することがわかっ
た。
ここで、パイル織のブラシ205(第31図A参照)と1
本の繊維が3Dの太さのものを100本束ね1インチあたり1
27束の密度で縦糸として繻子織のブラシ200(第28図参
照)としたものを長さlA、厚さW(繻子織は枚数)、角
度θ、接触位置lB(第29図参照)などを変えて1000枚
(A4ヨコ)プリントをしてスコロトロンからなる帯電手
段3上に飛散または落下するトナーの量を調べた。
その結果、第35図Aで示すようにパイル織ブラシ205
の穂先あて、及び第35図Bで示すパイル織ブラシ205の
腹当て、共にトナー落ちが多く、スコロトロンからなる
帯電手段3のグリッド50aが真黒に汚れてしまった。ま
た、毛抜けが時々発生し、帯電手段3のグリッドと短絡
し、ベタ黒画像が発生するという不具合が発生した。繻
子織のブラシ200は第36図に示すような穂先が感光体2
に接するような当て方はトナー落ちが多く、また、時お
り用紙Pの間隔あとが発生するため好ましくなかった。
一方、第29図に示すように繻子織ブラシ200を穂先で
はなく腹当てにすることでトナー落ちが著しく減少し
た。その最適当て方条件は第29図に示すように感光体2
がなく、ブラシ200に外力がなく、十分にブラシ200が伸
びきった状態で(一度圧力をかけるブラシはしばらく変
形するため)ブラシ200の中心線Lが感光体2の外径円
と交わった点をP,P点での感光体2に対するブラシ方向
の接線をMとすると、ブラシ長lAは4mm以上、接触点P
はブラシ穂先点よりの距離lBは2mm以上、取付け角θは7
0゜以下でなければトナーが落ちが多く効果がうすれ
た。
第29図および第30図に示すように、ブラシ200の感光
体2に当接する面とは反対側の面にブラシ200の毛が広
がるのを防止するため裏あてフィルム201を設けたとこ
ろトナー落ちは30万枚プリントをしてもトナー落ちが発
生しなかった。
この裏あてフィルム201は絶縁性のもので、ポリエス
テル、ウレタン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、ポリ
アセタール、フッ素樹脂等で厚さ2mm以下の弾力性のあ
るものなら何でも良い。ただし、フィルム201の先端は
ブラシ200の先端と同じか、それ以上(本実施例では1.5
mmとした)つき出していることが必要で引っこんでいて
は効果がなかった。
これは繊維が先端で広がっていると数十ミクロン径の
繊維1本1本にびっしりとトナーが付着し、空気の流れ
の微妙な変化や振動で落下、飛散するためと考える。
しかして、上記構成によれば、現像手段が静電潜像を
現像すると同時に転写残りトナーをクリーニングする方
式としたから、従来のように専用のクリーナユニットを
設ける必要がなく、装置の小型化、低コスト化、感光体
の長寿命化などが図れるとともに排トナーボックスの交
換などの煩わしい作業が不要となるばかりでなく転写残
りトナーが回収され再利用されるためトナー補給の回数
が減り、保守が極めて容易となる。さらに、同一装置を
現像行程とクリーニング行程に切換えて行なう2回転/
コピー(プリント)のものに比べ、感光体の小型化が可
能で装置の小型化、低コスト化が可能となる。
さらに、帯電手段の上流側かつ転写手段の下流側にメ
モリ除去部材を設けて転写後に感光体上に多量に残留す
る残留トナーを一旦静電的に吸引しその後自然にはき出
しているため、たとえ残留トナーが存在しても前回のイ
メージが残らず鮮明な画像形成が可能となる。
[発明の効果] 以上説明したように、本願発明では、現像同時クリー
ニングを行なう清掃兼現像手段に加え、残留現像剤を撹
拌する毛体からなるメモリ除去部材を帯電手段と転写手
段との間に設けています。そして、本願発明において
は、このメモリ除去部材を感光体に対し、毛体から一定
距離離れた位置にて当接させるとともに、このメモリ除
去部材に現像剤の帯電極性と反対極性のバイアス電圧を
印加するようにしたことを大きな特徴としております。
また、現像剤の帯電極性に対して反対極性のバイアス電
圧を印加することにより、感光体上の残留現像剤は、一
旦メモリ除去部材に静電吸着し、一旦毛体に吸着された
現像剤が自然に感光体に落下する際に、トナーの位置が
変化される。このように、現像剤の位置を変えること
で、感光体上で塊となって存在している残留現像剤を感
光体上に薄く一様に分散させることができます。これに
より、残留現像剤の上からの帯電、露光であっても、帯
電ムラや露光ムラがない鮮明な静電潜像を形成すること
ができ、メモリ画像のない現像同時クリーニングを行な
うことができます。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の記録装置全体を示す構成図、第2
図は本発明の記録装置の表面電位の変化および感光体上
のトナーの状態をプロセスに従って模式的に示す説明
図、第3図は感光体の断面図、第4図は感光体にトナー
が付いているときの照射状態を示す説明図、第5図はCT
L膜厚を変化させたときの環境条件と残留電位の関係を
示す図、第6図は感光体の断面模式図、第7図は感光体
の露光量と表面電位の関係を示す図、第8図Aは露光パ
ターンが一松模様の場合の露光量不足による影響を説明
するための説明図、第8図Bは露光パターンが一ライン
の場合の露光量不足による影響を説明するための説明
図、第9図は本発明装置に使用される帯電器の分解斜視
図、第10図は同じく帯電器の断面図、第11図は帯電器の
グリッド部の一部拡大図、第12図は同じく帯電器のキャ
リアの落下による不都合を防止するための手段の説明
図、第13図は同じく帯電器のオゾンの流れを示す説明
図、第14図は本発明装置に使用される光学系の平面図、
第15図は同じく光学系の側面図、第16図は表面電位の内
容説明図、第17図は現像電位と画像濃度、現像濃度と帯
電電位、およびクリーニング電位と帯電電位のそれぞれ
の関係を示す説明図、第18図は本発明装置に使用される
現像器の概略的断面図、第19図は転写時の印加電圧と放
電電流の関係を示す図、第20図はスコロトロンチャージ
ャによる文字部とベタ部画像の印加電圧と転写効率の関
係を示す図、第21図は転写紙の電位と電荷リークの状態
を示す説明図、第22図はスコロトロンチャージャによる
印加電圧と転写効率の関係を示す図、第23図は帯電量と
クリーニング効率の関係を示す図、第24図は転写紙上に
現われ易いメモリーパターンの例を示す説明図、第25図
は黒ネガメモリ発生時の感光体の電位と転写残りトナー
の関係を示す説明図、第26図は転写残りパターンの例を
示す図、第27図は第26図のX−X部のトナーの状態を示
す説明図、第28図は本発明の要部であるメモリ除去部材
を構成する繻子織りブラシの斜視図、第29図は同じく取
付け状態を示す図、第30図は同じくブラシの裏当てフィ
ルムの状態を示す図、第31図Aは本発明の要部であるメ
モリ除去部材を構成するパイル織りブラシの斜視図、第
31図Bはパイル織りブラシの一部拡大図、第31図Cはパ
イル織りブラシの一部断面図、第32図はブラシ配置部を
通過した後の転写残りパターンを示す説明図、第33図は
転写コロナが連続の場合の転写後の感光体上の表面電位
を示す図、第34図はプリント時のプロセスタイミングを
示す図、第35図Aはパイル織りブラシの穂先を接触して
使用した場合の説明図、第35図Bはパイル織りブラシの
腹を接触して使用した場合の説明図、第36図は繻子織り
ブラシの穂先を接触して使用した場合の説明図、第37図
は露光後の電位の状態を示す図、第38図は正規現像と同
時クリーニングを行なう場合の表面電位の変化および感
光体上のトナーの状態をプロセスに従って模式的に示す
図、第39図は従来装置の構成説明図、第40図は従来装置
の転写紙移送路を示す説明図である。 2……感光体(像担持体)、3……帯電器(帯電手
段)、4……光学系(露光手段)、b……トナー(着色
粉)、6……転写器(転写手段)、7……メモリ除去ブ
ラシ、200……繻子織りブラシ、201……裏当フィルム、
205……パイル織りブラシ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定方向に回転する像担持体を特定の極性
    に帯電する帯電手段と、 前記帯電手段により帯電された前記像担持体に露光し、
    静電潜像を形成する露光手段と、 前記像担持体に対して前記特定の極性と同極性の電荷を
    有する現像剤を供給する現像剤搬送部材、および、この
    現像剤搬送部材に対し、前記像担持体の未露光部に付着
    している残留現像剤が前記現像剤搬送部材に向かい、か
    つ前記像担持体の露光部分に前記現像剤搬送部材から現
    像剤が向かうような電界を生じさせるバイアス電圧を印
    加する第1の電圧印加手段を有し、前記像担持体の露光
    部に前記現像剤搬送部材から前記現像剤を供給して前記
    静電潜像を顕像化すると同時に前記像担持体の未露光部
    に付着している残留現像剤を前記現像剤搬送部材に回収
    する反転現像方式の清掃兼現像手段と、 前記清掃兼現像手段により現像された前記像担持体上の
    現像剤像を記録媒体に転写する転写手段と、 前記像担持体の回転方向に沿って前記転写手段の下流側
    で、かつ前記帯電手段の上流側において、前記像担持体
    表面に摺接して配置され、複数の毛体を有するととも
    に、この毛体にて前記像担持体上に残留した残留現像剤
    を撹乱するメモリ除去部材と、 前記メモリ除去部材の毛体の穂先から一定距離離間した
    位置において、前記メモリ除去部材と前記像担持体とが
    摺接するように、前記メモリ除去部材を保持する保持手
    段と、 前記メモリ除去部材に前記残留現像剤を撹乱するため
    の、前記特定の極性と反対極性のバイアス電圧を印加す
    る第2の電圧印加手段とを具備したことを特徴とする画
    像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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