JP2766312B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2766312B2
JP2766312B2 JP1138932A JP13893289A JP2766312B2 JP 2766312 B2 JP2766312 B2 JP 2766312B2 JP 1138932 A JP1138932 A JP 1138932A JP 13893289 A JP13893289 A JP 13893289A JP 2766312 B2 JP2766312 B2 JP 2766312B2
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信弘 宍戸
崇 松岡
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、電子写真法を用いる画像形成装置、特に現
像と同時にクリーニングを行う工程を含む画像形成装置
に関する。
(従来の技術) 近年、この種の画像形成装置として、感光体上に形成
した静電潜像に、現像手段を用いて着色粉(トナー)を
付着せしめてトナー像を形成する現像工程を行い、その
後、この感光体上のトナー像を普通紙等の記録媒体に転
写する一方、転写後に感光体上に残った未転写トナーを
次の画像形成サイクルで、前記現像手段により現像と同
時に感光体から除去(クリーニング)するようにした画
像形成装置が開発されている。
この種の画像形成装置は、現像と同時にクリーニング
する方式のため、専用のクリーナを必要とせず、像担持
体の小径化も可能となり、さらには装置全体の小形化、
低コスト化、および保守性の向上が図れるといった大き
な特長を有し、実用化が強く切望されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、この種の装置においては、前の画像形
成サイクル中の転写工程時に転写されずに感光体にトナ
ーが残った場合には、次のサイクルにおいて感光体に対
する帯電・露光工程がこの未転写トナーを通して行われ
るために帯電あるいは露光むらが生じ、不用な画像が発
生するといった重大な問題がある。
本発明は、上記事情に基づきなされたもので、その目
的とするところは、現像と同時にクリーニングを行う工
程を像担持体とメモリ除去ブラシを含む画像形成装置に
おいて、前の画像形成サイクルの未転写トナーによる不
用な画像の発生を防止して良好な画像を得ることがで
き、ひいては装置全体の小型化、低コスト化及び保守性
の向上を図ることができる画像形成装置を提供しようと
するものである。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) この発明は、上述した問題点に基づいてなされたもの
で、回転可能な感光体を所定の電位に帯電する帯電手段
と、この帯電手段にて帯電された上記感光体に光を照射
することにより静電潜像を形成する露光手段と、この露
光手段によって上記感光体上に形成された静電潜像に現
像剤を供給して現像するとともに、未露光部の残留現像
剤を除去する現像手段と、この現像手段にて形成された
現像剤像を上記感光体から転写材に静電的に転写する転
写手段と、この転写手段に対し感光体回転方向下流で且
つ上記帯電手段上流側に上記感光体に接触して設けら
れ、残留現像剤を撹乱するメモリ除去手段と、このメモ
リ除去手段と上記転写手段との間に設けられ、上記感光
体上の残留現像剤を一旦除去した後、上記メモリ除去手
段と上記感光体との接触部へ供給する手段と、を具備し
たことを特徴とする画像形成装置を提供するものであ
る。
(作 用) すなわち、本発明は上記手段により、転写手段による
転写工程後かつ帯電手段による次の像形成サイクルの帯
電工程前までに、転写工程後に感光体に残留する未転写
の余分な現像剤を一旦感光体から取り去り再び戻すこと
によって現像材の感光体に対する付着状態を掃きなら
し、転写後の残留現像材による帯電及び露光工程への影
響を防止するものである。
(実施例) 以下、本発明を一実施例を図面を参照して説明する。
第2図は、半導体レーザを用いた電子写真方式の画像
形成装置の外観を示し、第3図はその内部構成を示す。
この画像形成装置(レーザプリンタ)は、電子計算機,
ワードプロセッサなどの外部出力装置であるホストシス
テム(図示しない)とインターフェイス回路等の伝送コ
ントローラを介して結合された状態となっている。そし
て、ホストシステムにより印字開始信号を受けると、画
像記録動作を開始し、被転写材としての用紙に記録して
出力させるようになっている。
この画像形成装置は、次のような構成となっている。
すなわち、図中1は装置本体であり、この装置本体1
内の中央部には主制御基板2が配置されている。そし
て、このメイン制御基板2の後方(第3図の状態におい
て右側方向)には画像を形成するための電子写真プロセ
スユニット3が配置されており、また、前方下部には複
数枚の機能追加用制御基板4を複数枚収容する制御基板
収容部5が、また、前方上部には排紙部6が形成された
状態となっている。
また、装置本体1内下部は、給紙カセット7を収容す
るカセット収容部8となっている。
前記排紙部6は、第2図に示すように装置本体1の前
部上面に形成された凹所からなり、その前端縁部には、
排紙部6に折り重ねたり、図のように展開できる回動可
能な排紙トレイ9が設けられている。さらに、この排紙
トレイ9の前端中央部には、切欠部9aが形成されている
と共に、この切欠部9aに収容したり、図のように展開で
きる回動可能なコ字状の補助排紙トレイ10が設けられて
いる。そして、排紙される用紙Pのサイズに応じて排紙
部6の大きさを調節できるようになっている。
さらに、この排紙部6の左側に位置する装置本体の左
枠部1aの上面には、コントロールパネル11が配置されて
いると共に、装置本体1の後面側には、手差トレイ12が
装着された状態となっている。
つぎに、帯電、露光、現像、転写、剥離、清掃、およ
び定着等の電子写真プロセスを行う前記電子写真プロセ
スユニット3について第3図および第4図を参照して説
明する。
ユニット収容部のほぼ中央部に位置して像担持体とし
てのドラム上感光体15が配置されており、この感光体15
の周囲には、その回転方向に沿ってスコロトロンからな
る帯電手段16、露光手段(静電潜像形成手段)としての
レーザ露光ユニット17の露光部17a、現像工程と清掃
(クリーニング)工程とを同時に行う磁気ブラシ式の現
像手段18、スコロトロンからなる転写手段19、ブラシ部
材からなるメモリー除去手段20、および前露光手段21が
順次配設されている。
また、装置本体1内には、給紙カセット7から給紙手
段22を介して給紙された用紙Pおよび手差トレイ12から
手差給紙された用紙Pを前記感光体15と転写手段19との
間の画像転写部23を経て装置本体1の上面側に設けられ
た排紙部6に導く用紙搬送部24が形成されている。
また、この用紙搬送路24の画像転写部23の上流側には
アライニングローラ対25および搬送ローラ対26が配置さ
れ、下流側には定着ユニット27および排紙ローラ対28が
配置されている。さらに、搬送ローラコ対26の配設され
た状態となっている。なお、13はアライニングスイッチ
である。
しかして、ホストシステムにより印字開始信号を受け
るとドラム状感光体15が回転すると共に、感光体15は帯
電手段16で帯電される。次にホストシステムよりのドッ
トイメージデータを受けて変調されたレーザビームaを
ポリゴンミラースキャナ30を含むレーザ露光ユニット17
を用いて上記感光体15上を操作露光し、感光体15上に画
像信号に対応した静電潜像を形成する。この感光体15上
の静電潜像は、現像手段18の磁気ブラシD′のトナーt
によって現像され顕像化される。
一方、このトナー像の形成動作に同期して給紙カセッ
ト7から取出されたり手差トレイ12から手差供給された
用紙Pが、アライニングローラ対25を介して送り込ま
れ、予め感光体15上に形成された上記トナー像が転写手
段19の働きによって用紙Pに転写される。ついで、用紙
Pは用紙搬送路24を通過して定着ユニット27に送り込ま
れる。この定着ユニット27は、ヒータランプ40を収容し
たヒートローラ41とこのヒートローラ41に押圧された加
圧ローラ42を備え、これらローラ41,42間を通過するこ
とにより前記トナー像が用紙Pに溶融定着される。そし
て、この後、排紙ローラ対28を介して排紙部6に排出さ
れる。
なお、用紙P上にトナー像を転写した後、感光体15上
に残った残留トナーは、導電性ブラシからなるメモリ除
去手段7により除去されてメモリ除去がなされ、次の現
像工程に前述したように回収されることになる。
また、本発明にあっては従来の電子写真方式のプロセ
スの簡素化を行うため露光された部分を現像する反転現
像法を採用し、かつ転写残りトナーtの除去を現像と同
時に行う方法を採用した。この際には、感光体15の表面
電位の変化および感光体15上のトナーt…の状況等は第
5図に示すように遷移される。
すなわち、帯電手段16により感光体2がマイナス−50
0Vに帯電される「第5図の(A)参照]。この時感光体
15上の前のプロセスで転写しきれなかったトナーt…も
同時に帯電される。この時トナーt…をウレタンブレー
ド等で除去しても表面電位が80〜90%以上保持されてい
るという実験結果から判明している。
次に、感光体15は先に述べたようにホストシステムよ
りのドットイメージデータを受けて変調されレーザ露光
ユニット17により走査されたレーザビームaを受け、表
面電位を減衰され静電潜像を形成する「第5図の(B)
参照]。この時の露光部の表面電位は−50V(室温)と
なる。ここで感光体15と帯電手段16、およびレーザ露光
ユニット17は次のような工夫がなされている。
感光体15は、OPC(有機光導電体)感光体を使用して
おり、第6図に示すように外径30mmの両切りのアルミ筒
50(肉厚0.8mm)上に電荷発生層51、電荷輸送層52の順
で塗布されている。
電荷発生層51は、γ−型フタロシアニン「東洋インキ
製]とブチラール樹脂を重量比1:1で厚さ0.1μmに塗布
したものである。電荷輸送層52は、9−エチルカルバゾ
ール−3−カルボキシアルデヒド−メチルヒドフゾン
(ECMP)[乾卯薬品製]とポリアリレート(U−100)
[ユニチカ製]を重量比で0.65の割合で17μm厚に塗布
したものである。この電荷輸送層52は可視光や半導体レ
ーザに対して透光性であり、電荷発生層52の上部にある
ため30μm以下のトナー粒子tが表面に存在していても
第7図に示すように感光体15が露光55された時には、回
析光の56と輸送層52内での反射散乱光57で電荷発生層51
にはトナー粒子tの影はほとんどできないか又は実用上
問題のない程度の薄さでしかできない。しかし、トナー
粒子tの径が30μm以上になると、黒ベタ上に白斑とし
て画像不良を発生する。また、輸送層52は露光光源に対
して透光性でキャリア輸送機能があれば材料は何でも、
例えばポリカーボネート樹脂にピラゾリン誘導体を分散
したものや、アクリル樹脂にオキサジアゾール誘導体ま
たはオキサゾール誘導体を分散したもの、またはポリカ
ーボネート樹脂にトリフェニルメタン誘導体を分散した
ものでもよい。また、厚みはトナーtの平均粒径以上な
ければ画像不良の原因となる。さらに、第8図で示すよ
うに残留電位特性から30μm厚以下が好ましい。また、
感光体15は基本的に電荷発生部層51の上に電荷輸送層52
があればよく、第9図のように発生層51と基板58の間に
下引き層59や輸送層52の表面に保護層60等があってもよ
い。本実施例で用いた感光体15は半減露光量6.2erg/cm2
の感光度を有する(第10図参照)ものを用いている。こ
こで、レーザー光量の適性値は次の根拠をもって決定さ
れている。
本プロセスは専用のクリーナ、またはクリーニングの
ための独立した工程を行わず、現像と同時に静電気的に
クリーニングするため、転写残りトナーtが感光体15上
に存在している上から像露光をする。このため、場合に
よっては転写残りトナーtが存在する部分を露光するこ
とも有り得る。
通常、転写残りトナーtがない部分に対しては感光体
15の表面電位の半減露光量(本実施例の場合6.2erg/c
m2)の3〜4倍程度の露光量であれば画像に対する潜像
電位としては十分な光量であるが(例えば第10図では2
4.8erg/cm2)、転写残りトナーが数個まとまってある部
分に対してはトナーtがフィルタとなってその部分は感
光体15に対し露光不足となってしまいメモリが発生し画
像不良となる。
つまり露光量が4倍未満だと、第11図Bの(イ)で示
すように1ドット幅の黒白のペアラインや第11図Aの
(イ)で示すように1ドットおきの露光による市松紋様
のようなパターンの場合、第11図A,Bの(ロ)で示すよ
うに感光体15上の転写残りトナーt…のパターンに従っ
て被現像部分が欠けてしまい、画像の欠けた部分が第11
図A,Bの(ハ)で示すようにネガパターンとして見える
ようになってしまう。
このため、本発明は後述するように転写残りトナーt
を確実にとるようにしてある。
つぎに、前記の主要の電子写真プロセス構成機器につ
いて詳細に説明する。
まず、帯電手段3は、第12乃至第15図に示すようなス
コロトロンで構成されている。シールドケース70内に60
μm径のコロナワイヤ71を張設したもので、コロナワイ
ヤ71は表面にホワイトタングステンを用いておりマイナ
スコロナが不均一な発生をしないようにしてある。
上記コロナワイヤ71は、帯電手段給電部としての給電
ピン73がねじ止めされている金具74に止められている。
上記給電ピン73と金具74は給電ターミナル75内に固定さ
れている。
一方、上記コロナワイヤ71の他端は張力スプリング72
を介してプラスチック製のフック76に留められターミナ
ル77に固定されている。上記ターミナル75,77はターミ
ナルカバー78,79で各々覆われ高圧のかかる部分が露出
しないようになっている。
一方、シールドケース70は0.3mm厚のステンレス製で
第14図に示すように感光体15に対向する側がメッシュに
なっており、スコロトロンチャージャのグリッド70aと
しての役を果たしているという簡単な構成でありながら
サイドケース70b,70cと一体化のためグリッド70aは特別
な部品を用いなくてもその平面性等十分な精度を維持で
きる。
また、両サイドケース70b,70cはコロナ放電がなされ
た時に同一のバイアス電圧がかかるため(後述する)両
サイドケース70b,70cに流れるコロナ電流も減少し電流
効果の良いチャージャーとなっている。
また、シールドケース70は560vのツエナーダイオード
82(第18図参照)のアノードと接続され、ツエナーダイ
オード82のカソードを通してチャージャガイド83(第18
図参照)に繋がっている。一方、チャージャガイド83は
本体のグランド端子に結合している。
そのためコロナワイヤ71に装置本体の高圧トランス
(図示せず)より高電圧(−5kv)が給電ピン73を介し
て印加されるとシールドケース70にコロナ放電が発生
し、シールドケース70の電流が流れるが、ツエナーダイ
オード82の整流特性によりシールドケース70の電位は−
560vに上昇し、一定に保たれる。
このためグリッド70aも当然−560vとなるためグリッ
ド70aより2mm離れた感光体15の表面電位はグリッド70a
の電位よりやや低い−500vに一定に保たれる。図中80,8
1はチャージャ17を後述するプロセスカートリッジ105
(第1図参照)に一体に組み込む際に、プロセスカート
リッジ105に形成された被係合部82(第19図および第20
図参照)に係合する係合部である。
また、前記レーザー露光ユニット17は、第4図および
第16図に示すように、図示しない半導体レーザー発振
器、ポリゴンミラー30とミラーモータ31からなるポリゴ
ンスキャナ32,fθレンズ33,補正レンズ34,走査されたレ
ーザ光aを所定の位置へ走査するための反射ミラー35,3
6等から構成されている。このレーザ露光ユニット17の
配設位置の下方、すなわち、前記カセット収容部8の上
面側と下面側は開口した状態となっており、給紙カセッ
ト7を前方(第3図の矢印方向)に引き抜いた状態で下
方に取出せる構成となっている(第16図参照)。
また、現像手段18は、前述したように、電子写真方式
のプロセスの簡素化を行うために、反転現像法を採用
し、かつ、転写残りトナーtの除去を現像と同時に行う
方法を採用している。この現像手段18は、第4図および
第17図に詳図するように現像材収容部90を有したケーシ
ング91内に、感光体15およびこれに対向して現像ローラ
92が設けられていると共に、現像剤収容部90には、トナ
ー(着色粉)tとキャリア(磁性粉)cとからなる二成
分現像剤Dが収容されている。また、現像ローラ92の表
面に形成された現像剤磁気ブラシD′の感光体15との摺
接部、すなわち現像位置93よりも感光体15の回転方向の
上流側には現像剤磁気ブラシD′の厚みを規制するドク
タ94が設けられた状態となっている。さらに、現像剤収
容部90には、第1,第2の現像剤撹拌体95,96が収容され
ている。
なお、現像手段18には、トナー補給装置(図示しな
い)が装着されていて現像剤収容部90にトナーtを適宜
補給するようになっている。
また、上記現像ローラ92は、第4図に示すように3つ
の磁極部100,101,102を有した磁気ロール103と、この磁
気ロール103に外嵌され図中時計方向に回転する非磁性
のスリーブ104とから構成されている。磁気ロール103の
3つの磁極部100,101,102の内、現像位置93に対向する
磁極部101はN極であり、他の磁極部100,102はS極とな
っている。また、磁極部100と磁極部101との間の角度θ
1は150゜、磁性部101と磁極部102との間の角度θ2は1
20゜に設定されている。
そして、二成分現像剤Dを使用する磁気ブラシ現像に
よる機械的な掻き取り力と反転現像による所の帯電電位
と磁気ブラシD′に印加される現像バイアスの電位差に
より、感光体15上の静電潜像の現像と同時に機械的、電
気的に残留トナーtを回収するようになっている。
さらに、この現像手段18には、第1図,第17図,第18
図および第19図に示すように感光体15、帯電手段16、メ
モリ除去手段20等が一体に組み込まれて、プロセスカー
トリッジ105を構成しており、このプロセスカートリッ
ジ105の一端側にはカートリッジ挿脱用把手110(第18
図,第19図参照)を介して装置本体1内に出し入れでき
るようになっている。また、他端側には現像バイアス給
電部111、メモリ除去手段給電部112、給電ピン73からな
る帯電手段給電部113が突設されており、このプロセス
カートリッジ105を装置本体1内の所定位置に押し込ん
だとき、これら給電部111,112,113が装置本体1内に設
けられた給電コネクタに挿入されるようになっている。
また、プロセスカートリッジ105の上面側には持ち運
び用折り畳み式取手115が設けられているとともにアラ
イニングローラ対25の下側ローラ25aを清掃するクリー
ニングブラシ116が取り付けられた状態となっている。
さらに、現像手段18の他端側には、第1図および第20図
に示すように前記現像スリーブ104、第1,第2の現像剤
撹拌体95,96および感光体保護シート120を巻き取るため
の巻取軸121(第17図参照)等と連結状態にあり、互い
に連動する歯車群122が設けられた状態となっている。
そして、歯車122aが装置本体1側に設けられた図示しな
い駆動歯車と噛合し、この歯車122aが駆動されることに
より前記の各回転部材がそれぞれ所定方向に所定のスピ
ードで回転駆動されるようになっている。なお、巻取軸
120に巻き取られた感光体保護シート120は巻取軸120を
囲繞するガイド筒124内に収容され外部に端部が突出す
るようなことがない。
なお、第20図に示す125は前記帯電手段19の位置決め
溝である。
また、第18図に示す126はプロセスカートリッジ105の
有無検知用スイッチ(図示しない)を押す棒体であり、
127はトナー補給ホッパ(図示しない)を取り付けたと
き開くトナー補給口用シャッタで、128はシャッタ用ス
プリングである。また、129は感光体ドラム固定用ピン
である。
感光体15の一端側には、第18図および第21図に示すよ
うに金属メッキしたキャップからなるオートトナーセン
サリング140が冠着されており、この部分で現像剤濃度
を検知し得る構成となっている。このオートトナーセン
サリング140は第22図に示すようにリン青銅等の導電性
板ばね141を介してドクターブレード94に、さらに、導
電性板ばね142を介して現像スリーブ104に接続されてお
り、前記オートトナーセンサリング140、ドクターブレ
ード94、および現像スリーブ104が同電位となるように
なっている。換言すればオートトナーセンサリング140
への給電を専用の給電手段を用いることなく行えるよう
になっている。
また、オートトナーリング140が設けられた感光体15
他端側には、第21図に示すように板ばね143、ブッシュ1
44を備えたフランジ145が取り付けられており、プロセ
スカートリッジ105を装置本体1内に組み込んだとき、
フランジ145の軸挿通孔145a内に装置本体1側に設けた
感光体駆動軸146が挿入するようになっている。そし
て、前記板ばね143の係止舌片部143a…が感光体駆動軸1
46の被係合部(図示しない)に係合することにより、感
光体駆動軸146の駆動力が感光体15に伝達されるように
なっている。
また、転写手段19は第23図乃至第26図に示すようにス
コロトロンで構成されている。
シールドケース150内にコロナワイヤ151を張設したも
のであり、このコロナワイヤ151の一端は第23図および
第24図に示すように給電ターミナル152にねじ止めされ
た金具153に連結され、他端は第25図に示すように給電
ターミナル154の軸155に張力スプリング156を介して連
結されている。また、シールドケース150の感光体15と
対向する部分は第23図に示すようにメッシュになってお
り、グリッド150aを構成している。
前記給電ターミナル152側には、第23図および第26図
に示すようにグリッド電圧給電部157、およびワイヤ高
圧給電部158が設けられている。
次にメモリ除去手段20について説明する。
このメモリ除去手段20は、ブラシ部材160、このブラ
シ部材160を保持する保持部材204から成る。
ブラシ部材160は、レーヨン,ナイロン,アクリル,
ポリエステル等の樹脂を主成分とし、カーボン粒子,金
属粉,フェノール樹脂等を炭化させたもの、あるいはス
テンレスファイバー等の導電性のものが分散された導電
性の人工繊維を多数本束ねたものである。この人工繊維
は、例えば上記樹脂の液中にカーボン粒子を適量分散し
たものをノズル状の抽出口から抽出することにより作ら
れる。人工繊維の体積抵抗は上記カーボン粒子の分散量
を変えることにより自由に選択できる。また人工繊維の
太さ及び断面形状は、上記ノズルの抽出口の径及び形状
に応じて適宜変えることができる。
本発明のブラシ部材102として用いられる人工繊維は
体積抵抗が102〜107Ωcmとすることが望ましい。堆積抵
抗が102Ωcmより小の場合は、後述する如く残留トナー
を静電気的に吸引するために、ブラシ部材102に電圧印
加すると、感光体との間で放電現象を起こし、感光体の
感光層を破壊するといった問題が生じる。また体積抵抗
が107Ωcmより大の場合は、たとえブラシ部材160に電圧
印加しても、感光体上の未転写トナーを静電的に吸着す
ることができず、未転写トナーがそのままブラシ部材16
0を通過してしまうために、後述するブラシ部材160の作
用効果を得ることができない。
また本発明のブラシ部材160として用いられる人工繊
維は、断面形状が第52図に示す如くなっている。すなわ
ち、人工繊維は、その周面が凹凸160aを有しており、こ
の凹凸は人工繊維の長さ方向にほぼ連続している。従っ
て本発明のブラシ部材160に用いられる人工繊維は、表
面積が大きく、かつ長さ方向に直線的な方向性が保たれ
る。このためブラシ部材160を感光体15に接触させた場
合に、ブラシ部材102が感光体15上のより多くの残留ト
ナーと触れることが可能であり、かつ折曲くせがつくこ
とがないので、後述するブラシ部材160の作用効果をよ
り促進すると共に、長期間の使用にも耐えることができ
る。
また人工繊維の太さは、1〜50デニールとすることが
望ましい。1デニールより小の場合は、人工繊維が折れ
たり、保持部材204から抜け落ち易くなり、本発明のブ
ラシ部材160として長期間の使用に耐えることができな
くなる。また50デニールより大の場合は、人工繊維を感
光体に接触させても人工繊維の束が粗になるため、未転
写トナーがブラシ部材160と十分接触すること無く通過
してしまうといった不具合を生じ、後述するブラシ部材
160の作用効果を得ることができない。
保持部材204は、保持金具162、裏当て部材161及び補
助板金210から成る。保持金具162は導電性の金属、例え
ばアルミニウム合金から成る板材であり、一端側が断面
略L字状に予め折曲されており、かつ感光体の軸方向に
長く伸びている。
そしてこの保持金具162の短手方向中央部よりもブラ
シ部材160の厚みaを考慮した分、他端側に変位した部
位を中心に板材を折曲してブラシ部材160の基部を挾み
込むことにより、ブラシ部材160を支持する。ブラシ部
材160は、保持金具162の一端と他端との間で略L字状に
折り曲げられた状態となる。この際、上記厚みaの考慮
分bはブラシ部材160の厚みaより小さいと、ブラシ部
材160を板材で挾み混む際にブラシ部材160を切り落とす
恐れがあるため、大きい方が望ましい。
また、ブラシ部材160の厚みと保持金具162とが折曲さ
れた状態の厚みcとの関係は、厚みaが0.5〜2mmに対
し、厚みcが2.5〜4mm程度が望ましく、この範囲を外れ
る場合には、板材を折曲げた際にやはりブラシ部材160
が切れ易くなり、あるいは抜け易くなるといった問題が
生じる。
なお、ブラシ部材160の抜けを防止するために、ブラ
シ部材160と板材との間に導電性接着剤を流し込んで補
強してもよい。
裏当て部材161は、ブラシ部材160の感光体15と当接す
る面と反対の面側に沿って設けられ、ブラシ部材160の
自由端側を感光体に押し当てるためのものである。この
裏当て部材は、短手方向の長さがブラシ部材160の自由
端側の長さよりも長くすることにより、ブラシ部材160
が折曲がりぐせを有することを防止するという効果も奏
する。またブラシ部材160の長手方向の長さをブラシ部
材102よりも長くすることにより、ブラシ部材で一旦吸
着されたトナーの飛散を防止する効果を得ることができ
る。
また裏当て部材は、ポリエステル樹脂等の特に弾性あ
るいは可撓性の樹脂部材,とすることにより、万一裏当
部材が感光体に触れても感光体の損傷を防止することが
できる。
補助板金210は、感光体とは反対側で裏当部材に当接
して設けられ、裏当て部材161及びブラシ部材160を補強
するものである。
本実施例では補助板金210と裏当て部材161とを別部材
で構成したが、一個の部材で両者を兼ねることも可能で
ある。本実施例では、前記ブラシ160は、レーヨンにカ
ーボンを含ませて比抵抗106Ω・cmにし、太さ6D(デニ
ール)の繊維にしたものを100本づつの束とし、82束/in
chの密度で繻子織にし、2枚重横糸を抜くことにより構
成されている。また、ブラシ160は片面に、第30図およ
び第33図に示すように厚さt mm(0.1mm程度)のポリエ
ステルフィルムからなる裏当部材161をブラシ160の穂先
よりd mm(1.0mm程度)突き出た状態で保持金具162に付
けるようになっている。そして、感光体15に対しθ(15
゜)の取り付け角でブラシ160の先端より3mmの位置でブ
ラシ面が接するように帯電手段16の上流に取付けられて
いる。
メモリ除去手段20の好ましい形状は固定ブラシ状であ
る。すなわち、回転または左右移動等ブラシを動かすと
トナー飛散するばかりでなく、回転型は大型化するとと
もに駆動系が必要でコスト高となる。
次に、現像同時クリーニング、転写およびイメージ除
去等について以後、実験デニールを含めて原理、条件等
を説明する。
本クリーニング同時現像プロセス(Cleaning & Deve
loping Process:CDP)は反転現像で行うところのにポイ
ントがある。それはトナーの極性と帯電の極性が同じで
あるため帯電手段3によりトナーの極性画反転すること
がないからである。
一方、第34図に示すように正規現像でクリーニング工
程を行おうとすると次のようになる。
この場合、負帯電感光体を用いるとトナーの極性は正
極性のものを使用することになるが、まず帯電工程で転
写残りトナーは逆極性の負となってしまう。露光工程第
34図Bにおいてバックグランド(白地部)に相当する部
分は光照射されるが、通常トナー下にも光がまわり込ん
でしまい、バックグランド部のトナー下の電位も減衰し
てしまう。次に正極性のトナーを用いて未露光部を現像
すると感光体の未露光部の転写残りトナーは静電的に除
去され、現像されるべきパターンがネガ状に抜けてしま
い、黒ネガ、メモリ画像不良となる。
また、露光部にある転写残りの負極性トナーは現像器
に吸引されることがないので感光体上に残ったままとな
る。さらに場合によっては現像剤中の正極性トナーを吸
引してしまう現像も発生する。(D)の転写工程では露
光部上の転写残りトナーは転写チャージャと同極性のた
め転写されずに感光体上に残ってしまう。そのためプロ
セスサイクルが繰り返されるたびに感光体上の転写残り
トナーは増加してしまう。また転写残りトナーにより吸
引された正極性トナーは転写されるため転写画像の白地
部に感光体ドラム1回転前の画像が現れてしまう(白ポ
ジメモリ)。つまり、正規現像方式ではプロセスサイク
ルが繰り返されるごとに感光体上の転写残りトナーが増
加し、黒ネガメモリや白ポジメモリの発生が増加してし
まう。つまり、これが正規現像ではクリーニング同時現
像は非常に難しく、反転現像では容易である所以であ
る。
また、本方式は現像器で感光体をクリーニングするた
め感光体に付着した紙カスを現像器内に取り込んでしま
う。そのため現像剤を現像スリーブに薄層を形成させる
ため現像スリーブとドクターブレードを数百ミクロンと
狭くしなければならない磁性一成分方式や、ドクターブ
レードをスリーブに摺接する非磁性一成分方式等の一成
分方式は多数枚プリントすると紙カスがドクターブレー
ドと現像スリーブの間に入り込み均一な現像剤層がスリ
ーブ上にできなくなり画像欠陥を起しやすい。(但し一
成分現像剤でも画像の程度、使用頻度においては十分実
施可能なことは勿論である。) 一方、二成分現像法はそのようなことがないため5万
枚以上プリントしても画像欠陥はまったく発生しなかっ
た。つまり二成分現像法の方が現像器のメインテナンス
期間が長く、本方式に好ましい。
しかしながら本方式CDPでは良質の画像を得るには一
定のプロセス条件が必要である。第35図はここで用いる
内容(用語)の説明図で、感光体15が帯電手段16で帯電
され未露光のまま現像位置93に達した時の電位を帯電電
位Voと呼び、露光手段17により露光され減衰した電位を
露光後電位Ver、現像手段18の現像ローラ94に印加され
る電位を現像バイアスVbと呼び露光後電位Verと現像バ
イアスVbとの差を現像電位Vb=Vb−Ver、帯電電位Voと
現像バイアスVbとの差をクリーニング電位VCL=VO−V
bと呼ぶ。
本実施例では感光体15は負帯電用のOPCを用いたが正
帯電タイプも考慮してVb,Ver,Vb−Ver,Vo−Vbは絶対値
として話をすすめる。
第36図の第1象現は横軸に現像電位Vb−Ver,縦軸に画
像濃度とり、測定デニールをプロットしたものである
が、良好画像濃度1.0以上を得るためには現像電位100v
以上必要なことがわかる。
一方、第2象現は横軸に現像電位Vb、縦軸に帯電電位
Voを示したもので、各プロット点は用紙P上の画像にお
いてクリーニング不良による感光体15の1回転前の画像
によるメモリの発生状況を示したものである。
ここでは現像電位が300Vより多いとクリーニング不良
に起因する白地上に黒いパターンのメモリが発生するこ
とが判明している(以後白地メモリという)。これは現
像電位が300V以上になっても画像濃度は増加しないが、
実際のトナーtの付着量は増加しており、転写残りトナ
ーtも同時に増加しているためと考えられる。
次に第3象現であるが、ここでは横軸にクリーニング
電位Vo−Vb、縦軸に帯電電位Voをとり、用紙P上のメモ
リ画像の発生具合を表わしたものである。
ここでクリーニング電位VCL=Vo−Vbはゼロだとクリ
ーニング不良による白地メモリが確実に発生し、少なく
とも50v以上が必要であることが判明している。
しかしながら、クリーニング電位が大きくなるとトナ
ーtに現像ローラ94からトナーtに正電荷が逆注入して
しまい、負極性から正極性となってしまったトナーtが
感光体15の未露光部(不帯電部)に付着し、フィルタと
なって露光部17aの露光量を減少させ、露光画像がボソ
ボソしたり、ドットパターン中に感光体15の一周前の画
像がポジ状メモリとして発生するなどの画像不良の原因
を引き起こす。そのため最大クリーニング電位はトナー
tやキャリアcおよびその組み合わせにも多少左右され
るが多くとも300v以下が好ましいことが判明した。
また、メモリ除去手段20の抵抗依存性を調べた。周速
36mm/秒で回転する30φのOPC感光体15を、まず前露光装
置21で前露光を行い、帯電手段16としては帯電スコロト
ロンチャージャにて500vに帯電させ、30φの現像スリー
ブ104を140rpmの回転数で感光体15の回転方向に対し順
方向で回転させ、露光により形成された静電潜像をクリ
ーニング同時現像し、転写手段19としての転写チャージ
ャで用紙Pに転写させる。
転写後はプロセスカートリッジ105に固定されたブラ
シ200を通過させ、これを1サイクルとし、連続プリン
トを行い、転写画像を評価した。
なお、本実施例では反転現像であり、転写手段19とし
ての転写チャージャは帯電と逆極性であるため転写後の
感光体15の表面電位は帯電の電位を上回ることがなく、
帯電手段16は電位制御型のスコロトロンなので基本的に
は電位変動はないはずだが、実際には長時間同じ画像を
プリントすると第37図に示すように露光部と未露光で光
疲労で残留電位に差が発生し、別の画像をプリントした
時に濃度ムラとなるため強制疲労の目的で赤色LEDを使
用した。
メモリ除去手段20の抵抗依存性を調べ、以下の結果を
得た。
ここで使用したブラシは1本のフィラメント(繊維)
が3D(デニール)のものを100本を束ねて1本の糸とし1
00,000本/inch2の密度でパイル織りブラシ170(第38図
A,第38図B,第38図C参照)を用いた。なお、図中171は
基布横糸、172は基布縦糸、173はパイルである。ここで
はブラシ170の比抵抗20℃60%RH環境下を100Ω・cm〜10
15Ω・cmまで変えて試したところ比抵抗106Ω・cm以下
のものが表1に示すようにハーフトーン(網点)パター
ン上の黒ネガメモリに効果的であった。しかし実用上で
は白ポジが除去できる109Ω・cm以下の抵抗のもので十
分であった。
103Ω・cm以下だと感光体15へのダメージ(感光体の
絶縁破壊が起きる)があり、また、毛抜けで帯電手段16
に触れた場合リークし、帯電がおちると反転現象の場合
ベタ黒となる。従って、好ましくは108Ω・cm〜103Ω・
cmが良い。
また、黒ネガメモリに対しては正又は負のバイアスを
印加する必要があった。
ここで、ブラシ170を通過した後の転写残りをメンデ
ィングテープで転写採取してみたところ、第39図に示す
ように0Vまたはフロートだとブラシ170を通過後も転写
残りトナーtのパターンは多少薄くなるもののほとんど
変らず画像上にもメモリが発生する。
ところがトナーtと同極性の負バイアスだと文字パタ
ーンの境界部は薄くなる一方、転写残りパターンのライ
ンの中央部のトナーtがなかった部分をブラシ170が現
像してしまい、全体的に濃い文字パターンとなる。
しかし、これは画像上にはメモリとしては現れない。
トナーtの極性とは逆の正バイアスだと文字パターンの
境界部が薄くなり、画像上にメモリは発生しない。トナ
ーtの極性とはキャリアcとの摩擦帯電によって得られ
る極性である。ここでメモリ除去ブラシ170(160)は転
写残りの文字特性のトナーパターンを拡散しているわけ
ではなく、ブラシ170(160)がトナーtを一旦静電的に
吸引し、その後、感光体15へ自然にはき出して感光体15
におけるトナーtの付着位置を変えていることが判明し
た。なお、トナー位置を変えるだけであれば、メモリ除
去ブラシ170(160)ではなく、積極的にトナーtを拡散
する手段を設ければ良いように考えられるが、その場合
には、装置自体が大型になり、かつトナー飛散といった
問題が生じ好ましくない。また、ここで2万枚画出しの
ランニングテストの結果ブラシ170(160)内にはトナー
tはほとんど蓄積しなかった。
一方、紙の浮き上がりやシワ、折れに起因する転写抜
けによる未転写トナーのクリーニング不良の白ポジメモ
リに対しては0Vまたはフロートまたは正の電圧でなけれ
ば効果はなかった。
これらからブラシ170(160)に対するバイアスは正で
ある必要が判明した。そこで正バイアス電圧を100Vから
1000Vまで変えた転写残りトナーtのパターンと用紙P
上のメモリの除去効果を調べたところ100V以上で効果は
ほぼ同じで正電圧であれば良いことが判った。しかし、
+700V以上を印加するとOPC(オーガニック、フォトコ
ンダクター)感光体15のわずかな欠陥(ピンホールと思
われる)により電圧がリークしてしまい、ひいては感光
体15にこげ穴を穿けてしまうことがわかり、適性電圧は
+100〜+700Vまでが実質的に使用できる範囲である。
ここで本実施例では装置の小型・低価格化を目指すた
め感光体15を30φの小型とし、用紙Pのこし(剛性)に
よる剥離のみを用いたため用紙Pが通過しない部分に転
写手段(転写帯電器)19がかかり、第40図に示すように
感光体15の電位が転写グリッド電圧に近い+700〜1200V
までその部分が正帯電してしまう。
そのためブラシ170(160)に付着している負極性のト
ナーtが用紙Pが通過しなかった正帯電した部分を現像
してしまうことが判明した。特に用紙Pの先端と後端に
近い部分に著しくトナーtが付着し、画像上ではスジ状
に白ポジ、黒ネガメモリとして現れてしまう(表4の紙
間隔跡参照)。これを防ぐにはブラシ170(160)に正の
バイアスを印加することと、第41図のフローチャートに
示すように用紙Pが転写手段(転写帯電器)19の下を通
過している時のみ転写手段19のコロナワイヤ151にかけ
る電源をONし、転写紙Pの前後の感光体15の剥き出しの
部分がプラス帯電しないようにすることで解決できた。
なお、本実施例の装置はA3紙までプリントできるが、
A3紙より幅の狭い紙、例えばB5紙をプリントする場合、
感光体15の用紙Pの両側(用紙Pの大きさを問わず用紙
Pの中央を常に同じ位置で送る装置のため)がプラス帯
電するが、この場合はプリント中にはこの部分には用紙
Pがないので全く問題とはならない。
また、後述するがブラシ形状も繻子織とする方が好ま
しいことも判明した。
ここでブラシ170(160)に印加するバイアス電源をON
するタイミングについて述べる。ブラシ170(160)には
プラス電圧(帯電と逆極性の電圧)が印加されるため、
基本的には感光体15をプラス帯電する。そのため電圧が
かかったブラシ170(160)を通過した感光体15の表面は
必ず帯電手段16により帯電コロナを受けないとその部分
が現像手段18を通過すると現像手段18中の現像剤のトナ
ー(負極性)tが付着してしまいベタ黒となってしま
う。このようなベタ黒はクリーニングしきれず問題とな
る。そのためブラシ170(160)による負帯電を帯電手段
16により負帯電とすればよい。ブラシ接触位置から帯電
位置に感光体15の外周が至る時間をTS-M(第32図参照)
とすると、ブラシバイアス電源をONしてから帯電をONす
る時間は、TS-M以下でなければならない。本実施例では
第41図に示すように帯電とブラシバイアスONは同時に行
うことにした。
また、プリント終了時にもこのような問題が発生す
る。そのためOFFとなった時の感光体15の表面が帯電位
置を通過するまで帯電手段16の放電を止めてはならな
い。すなわち、帯電をOFFする時間はTS-M以上の長さで
なければならない。
次にブラシ170(160)の繊維の太さを変えメモリに対
する効果を画像およびブラシ通過後の感光体15上の転写
残りトナー像を調べたところ100Dより太いと部分的に、
時に縦線のメモリが除去できなかった。100D以下はメモ
リの発生がなく、転写残りトナー像も境界部の濃い部分
がなくなっていた。結論すると繊維の太さは100D以下が
好ましい。
また、ブラシ170(160)の密度はパイル状のものは繊
維1000本/inch2以上のもので厚さ0.5mm以上でないと効
果はなく、また、繻子織のものは繊維10本〜1000本を一
束として10束/inch以上の割合で縦糸もしくは横糸とし
て織り込んだ後にブラシ状としたものでなければメモリ
除去効果にムラが発生することが判明した。メモリ除去
効果はブラシ抵抗、繊維の太さ、密度などではほぼ決定
されるが、実際に装置の実用化に対してはブラシの形
状、あて方によりトナー落ち(飛散)が発生することが
わかった。
ここで、パイル織のブラシ170(第38図参照)と1本
の繊維が3Dの太さのものを100本束ね1インチあたり127
束の密度で縦糸として繻子織りのブラシ160(第31図参
照)としたものを長さlA、厚さW(繻子織は枚数)、角
度θ、接触位置lB(第32図参照)などを変えて1000枚
(A4ヨコ)プリントをしてスコロトロンからなる帯電手
段16上に飛散または落下するトナーtの量を調べた。
その結果、第42図Aで示すようにパイル織ブラシ170
の穂先あて、および第42図Bで示すパイル織ブラシ170
の腹当て、共にトナー落ちが多く、スコロトロンからな
る帯電手段16のグリッドが真黒に汚れてしまった。ま
た、毛抜けが時々発生し、帯電手段16のグリッドと短絡
し、ベタ黒画像が発生するという不具合が発生した。繻
子織のブラシ160は第43図に示すような穂先が感光体15
に接するような当て方はトナー落ちが多く、また、時折
用紙Pの間隔跡が発生するため好ましくなかった。
一方、第32図に示すように繻子織ブラシ160を穂先で
はなく腹当てにすることでトナー落ちが著しく減少し
た。その最適当て方条件は第32図に示すように感光体15
がなく、ブラシ160に外力がなく、十分にブラシ160が伸
び切った状態で(一度圧力をかける中心線Lが感光体15
の外径円と交わった点をP、P点での感光体15に対する
ブラシ方向の接線をMとすると、ブラシ長lAは4mm以
上、取り付け角θは45゜以下でなければトナー落ちが多
く効果が薄れた。
また、第32図および第33図に示すようにブラシ160の
感光体15に当接する面とは反対側の面にブラシ160の毛
が拡がるのを防止するため裏当てフィルム161を設けた
ところ30万枚プリントをしてもトナー落ちが発生しなか
った。
この裏当てフィルム161は絶縁性のもので、ポリエス
テル、ウレタン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、ポリ
アセタール、フッ素樹脂等で厚さ2mm以下の弾力性のあ
るものなら何でも良い。ただし、フィルム161の先端は
ブラシ160の先端と同じか、それ以上(本実施例では1.5
mmとした)突き出していることが必要で引っ込んでいて
は効果がなかった。
これは繊維が先端で拡がっていると数十ミクロン系の
繊維1本1本にびっしりとトナーtが付着し、空気の流
れの微妙な変化や振動で落下、飛散するためである。
また、前記感光体15、帯電手段16、およびメモリ除去
手段20は、前記現像ユニット18に一体的に組み込まれた
状態(第1図、第18図参照)となっており、これらプロ
セスカートリッジ105を一体的に装置本体1内に出し入
れできるようになっている。
従って、感光体15を装置本体1から取り外したとして
もこれらの相対的位置関係が変化せず、これにより、メ
モリ除去手段20からのトナーの飛散やメモリ除去効果の
低下を防止することが可能となる。
また、単なる固定型なので感光体15と一緒に捨てても
コストはあまり変らない。
なお、感光体15上の静電潜像は現像手段18のトナーt
によって顕像化された後、用紙P上に転写手段19によっ
て転写される。
ここでは、次のような工夫がなされている。
本実施例のプロセススピード(感光体周速)は36mm/s
ecと通常の複写機(A4紙縦送り15枚/分のものでプロセ
ススピードは140mm/sec程度)に比べ約1/4とかなり遅く
なっている。このような遅いプロセススピードの場合、
従来から転写手段として用いられているコロトロンチャ
ージャを用いると次のような不具合が生じる。
コロナ電流が少ないためコロナワイヤに印加する電圧
が低く、放電開始点に近く、汚れや環境変化に対し不安
定となる。
文字部とベタ部(トナーが広い面積でついている部
分)の良好な転写を行うコロナの印加電圧または出力電
流の値が異なり、両部に於て良質な転写像を得るのは難
しい。
これらの原因はプロセススピードが遅いため転写時間
が長くなってしまったことに起因する。
基本的にはトナーtの転写は用紙Pの電位がトナーt
を静電的に吸引する電位に達するまで用紙Pに電荷を与
えれば良い。
それ故、本プロセススピードは遅いため、コロナワイ
ヤへの印加電圧が3.5〜4kv程度で丁度良い転写電流を発
生してしまい、それ以上だと転写過剰となってしまう。
ところが、3.5〜4kvという電圧は、第44図に示すように
コロナ放電のほぼ開始電圧であり、温度や湿度、気圧、
汚れの付着具合等で放電したり、しなかったりするため
安定性に欠け非常に具合が悪い。
また、の文字部とベタ部画像の転写条件の違いを調
べるため、一定面積内にベタまたは多数の文字を印加す
るようにし、感光体15上にトナーtによる顕像を作り、
未転写の場合と、用紙Pに転写した後の感光体15上のト
ナー付着量を一定面積セロハンテープ(ニチバン製)で
テープ上に採取し、採取したテープを一定量のトルエン
で溶かし透過率を測定することにより次の式で転写効率
を算出した。
第45図は本実施例に用いたプロセススピード36mm/sec
の装置の転写手段19をコロトロンにして、コロナワイヤ
151に印加する電圧を変えた時の文字(線)画像部とベ
タ部の転写効率を調べたもので、文字部とベタ部が同時
に転写効率80%以上となるような印加電圧はないことが
わかる。すなわち、コロトロンを用いる限り、文字がベ
タのどちらかの画像濃度が下がることは避けられないと
いえる。
この理由は第46図に用紙Pの電位と電荷の動きを示し
たように、ベタ部では用紙Pは感光体15との間に溶tが
介在するため感光体15より離れており、端部を除くほと
んどが転写コロナより受けた電荷を保っているため、用
紙Pの電位の減少はほとんどせず、電気的な力によりト
ナーtが用紙Pに転写される。
一方、文字部はトナー像の幅が狭いためトナーtの上
の用紙P上の電荷はトナー像の横の感光体15の未露光部
の逆電荷に吸い取られてしまい用紙Pの電位が上がらな
い。
そのため、ベタ部の転写を適正とすれば文字部の用紙
Pの電位が低くなってしまい転写効率が悪化する。逆に
文字部の用紙Pの電位を上げようとすると、ベタ部の電
位が上がりすぎてベタ部のトナーtが用紙Pからのリー
ク電流を受けて極性が逆転しマイナスからプラスになり
転写しにくくなる。すなわち、転写過剰となる。
このような不具合をなくすために、転写手段19に帯電
手段16と同様なスコロトロンチャージャを用いた。スコ
ロトロンチャージャを用いたことにより5kv以上の電圧
をコロナヤ151に用いることができるので放電が安定す
る上に汚れ等によるチャージャムラの発生が妨げる。ま
た、ベタ部と文字部の転写紙Pの電位を同電位に制御で
きるため、ベタと文字の両方が良好な転写画像が得られ
るようになった。
第47図はスコトロンを用いた時の文字部とベタ部の転
写効率をコロトロンを用いた時と同様にしても調べたも
ので十分制御がきいており、ベタと文字の両方が同時に
良好な転写を行う(転写効率80%以上)領域が広くとれ
ることを示したものである。スコロトロンの形状は帯電
のものとほぼ同じである。
ここで、転写のスコロトロンは感光体15に対して下向
きで開口しているがプラスコロナなのでオゾンはほとん
ど発生せずマイナスである帯電とは違い全く問題はな
い。ここでスコロトロンのグリッド電圧の適正値を転写
効率を測定することで調べた。
表2はグリッド電圧を変え、各種転写用紙Pにおける
転写効率の良否を求めたものである。
これによると各種紙の違いにより転写の良好な(効率
80%以上)グリッド電圧の領域が異なることが判明し
た。
そのため全ての種類の紙に対して良好な転写をさせる
ためにはグリッドの電圧を用紙に応じて少なくとも2種
類以上の電圧に切換える必要がある。本実施例では封筒
の時は1200V、他の用紙の時は+700Vの2段に、信号に
よりグリッド用トランスの出力を切換えることにした。
なお、グリッド電圧の切換えは各種紙に応じて多段に切
換えて良いのはいうまでもない。
ここで、転写手段19をスコロトロンにする場合考慮す
ることの1つとしてスコロトロンのグリッドの汚れ対策
がある。通常、転写手段19は感光体15に対して下側に取
り付けられている。そのため開口部が上向きになってお
り、用紙Pはその上方を通過することになる。この際、
どうしても感光体15上のトナーtや、用紙Pの紙粉等が
転写手段19の上に落ちてしまう。転写手段19をスコロト
ロンにした場合どうしてもグリッド150aの上にトナーt
や紙粉が落下付着してしまい、数千枚〜数万枚のプリン
ト中にグリッド150aの汚れがひどくなったり、メッシュ
の目がつまったりして転写不良が発生し易くなってしま
う。
そこで、本実施例では転写位置を感光体15上方にし、
スコロトロンの転写手段19をその上方に設けることでグ
リッド150a側の開口部を下向きにすることで上記のよう
なグリッド150aの汚れを防止した(第3図参照)。
第4図の案内板180と導電性の案内ローラ25にツェナ
ーダイオードやバリスタ、抵抗や電源による電圧等を変
えて転写性を調べた。その結果転写性はスコロトロンで
も案内板181やローラ25の電位で変ることが判明した。
表3はその結果の評価の表である。
スコロトロンを用いた場合は案内部材181,180に電圧
を印加すると転写過剰に起因する転写不良が発生しやす
いことがわかった。
このことから従来のように用紙Pの紙パスの案内部材
181,180に電圧や抵抗、定電圧素子で自己バイアスをか
けることはスコロトロンによる転写には転写過剰を引き
起こし悪い結果となる。むしろ最も好ましいのはグラン
ド(アース)かフロート(電気的に絶縁)である。そこ
で本実施例では案内板181とローラ25をアースに接続
し、他の接触部は絶縁性部材(例えばABS樹脂)とし
た。
ここでクリーニング同時現像(CDP)特有の感光体15
の1周前に現像したパターンが次の画像部上に現れるメ
モリの種類と発生原因について述べる。
メモリは3種類あり白地上に黒のポジパターン(白
ポジ)、ドットまたはラインの集合体で作られるハー
フトーン上のネガパターン(黒ネガ)ドットパターン
またはラインの集合体で作られる網点紋様のハーフトー
ン上のポジパターン(黒ポジ)である(第48図参照)。
の白ポジの発生原因はクリーニング不良であり帯電
電位と現像バイアスVBの差であるクリーニング電位VCL
が少なすぎると発生する。
の黒ネガメモリの発生原因は転写残りトナー像によ
る露光不良が原因である。
の黒ポジメモリはクリーニング電位の大きすぎると
トナーの抵抗の低さに起因する。
第49図はドット又はライン集合体で作られる網点紋様
のハーフトーン上に現れやすい黒ネジメモリの発生原理
を縦軸を表面電位、横軸を距離で表わしたものである。
(イ)は帯電工程で転写残りトナーが僅かにある(a
部)、多めにある(b部)、まったく無い(c,d部)が
ある感光体15の表面電位を示したものである。
(ロ)は1ドットおきの間隔で感光体15上にレーザス
ポットを照射した時の表面電位を示したもので、(c,d
部)は通常の露光であるためレーザの露光幅とほぼ等し
く電位が減衰する。(a部)は転写残りトナー量が少な
いためトナー下の電位は透過光や回析光等でかなり減衰
し、トナーかず存在しない部分の露光部の電位に近くな
っている。一方、転写残りトナーが多い(b部)はトナ
ー下の感光体部に当らず電位が減衰しないので電位の減
衰する部分は狭くなるか、または全くなくなってしま
う。
(ハ)(ニ)は(ロ)の露光状態を反転現像した時の
電位図と熱定着後の用紙P上のパターンを示したもの
で、転写残りトナーが全くない(c,d部)は露光スポッ
ト径(幅)とほぼ同じ径(幅)のパターンにトナー像が
形成されるが、転写残りトナーの多い(b部)は電位の
減衰した部分が露光スポット径(幅)より狭いため現像
されるパターンも小さいかまたは全くなくなってしま
う。そして転写残りトナーはクリーニング(現像器に回
収)されてしまう。そのため転写残りトナーの多い部分
が文字や数字のパターンを形成していると白抜けのネガ
メモリとなってしまう(第48図のの部分)。
一方、転写残りトナーが点在する(a部)はトナー下
の電位も減衰するかまたはある程度減衰するためクリー
ニングされずトナーが付着したままなので現像後のパタ
ーンは(e,d部)と大差なく、露光スポットとほぼ同径
(幅)のパターン像が得られる。また、トナー下の電位
が十分減衰していなくてもトナー粒子1,2個程度の大き
さなら露光スポット径はトナー粒子の径(通常8〜12μ
m)に比べ60μm(400dot/inch)と大きく、さらに現
像されたトナーの層厚が厚いため、現像時または定着時
に埋まってしまい実質上全く問題とならない。
ところで、黒ネガメモリの発生原因は前述したように
転写残りトナーによるフィルタ効果によるものである
が、ベタのソリッド画像、網点画像、5ドットライン
(但し400dot/inch)以上の線についてはレーザの光
量、感光体の構成、トナーの透過率等の工夫で黒ネガメ
モリは発生しない。しかしながら4ドットライン以下は
発生しやすい。特に線のエッジ部が著しく、4ドットラ
イン以下で構成される文字などで代表すると白ぽい縁取
り文字のように見える。
ここで文字画像の感光体15上の転写残りパターンをメ
ンディングテープ(3M社製)に粘着転写させて見ると、
第50図のように被現像部の非現像部との境界部に転写残
りトナーが多い。
第51図は第50図の転写残りパターンのX−X部の断面
で、境界部の転写残りトナーが積層化して多く残ってい
ることがわかる。なお、第51図に示す190はテープであ
る。そのためこの境界部はほとんど光が通過しないため
黒ネガメモリ発生の原因となる。
この文字やラインパターンの境界の積層した転写残り
トナーを崩して、メモリの発生しない単層化にする。ま
たは静電的に吸引して積層部分を除去することにより黒
ネガメモリは妨げる。
そこで上記作用をするメモリ除去部材20を転写手段19
の下流でかつ帯電手段16の上流に設ける必要がある。
第53図は、メモリ除去手段20を感光体15に対し、非接
触状態に配置したものである。
メモリ除去手段20を成すブラシ部材160と、感光体15
とは、特に接触している必要はなく、所定の距離の間隙
を有していれば、上述した作用効果を十分得ることがで
きる。なおこの場合、メモリ除去手段20には、上述した
ごとく電圧印加されており、感光体20に残留するトナー
は静電気的にメモリ除去手段20により吸引されることに
なる。
第56図は、メモリ除去手段20a,20bを感光体15の回転
方向に沿って、複数個(本実施例では2個)設けたもの
である。これらのメモリ除去手段20a,20bの構成は、上
述したものと同一である。上流側のメモリ除去手段20a
と下流側メモリ除去手段20bとはブラシ部材の太さが同
じでも良いが、20bよりも20aのブラシ部材の太さが太い
方が望ましい結果が得られる。但しその太さは、既に述
べた範囲内に限られる。また上流側のメモリ除去ブラシ
20aは、下流側のメモリ除去ブラシ20bに比して、ブラシ
部材の電気抵抗が大きいことが望ましい。但しこの場合
も既に述べたブラシ部材の電気抵抗の範囲内に限られ
る。なおメモリ除去ブラシ20aと20bとのブラシ部材の材
質は異なっていても良い。
第54図は、上述したコントロールパネル11の装置本体
に対する取り付けの一例を示すものである。コントロー
ルパネル11はユニット11aから鳴り、装置本体の枠部1a
に対し支持軸11bを介して、回動自在に取着されてい
る。支持軸11bは、ユニット11aと装置本体との電気的接
続を可能にするための電線通路の役割も兼ね備えてい
る。このような構成とすることにより、コントロールパ
ネルを装置本体に対し立位した状態にすることが可能で
あるから、操作性及び視認性を著しく向上させることが
できる。なおコントロールパネルの取着方法は、上述し
た点に限られること無く、ユニット11aが装置本体に対
し回動自在に支持されることにより同様の効果が得られ
る。
次にコントロールパネル11は螢光表示管11c及び螢光
表示管表示オン,オフ用のキースイッチ11dを備えてい
る。この螢光表示管11c及びキースイッチ11dについて、
第55図を参照しながらその動作を説明する。螢光表示管
11cは電源投入時において、オン状態にあり、表示を行
う。この状態で画像形成スタートキー(図示しない)が
オンされると、画像形成動作が開始される。一方上記ス
タートキーが、オンされない場合には、上記キースイッ
チ11dをオフすることにより、螢光表示管がオフ状態と
され表示が消される。この場合冷却ファンユニット29が
動作を停止又は減速される。上記画像形成の動作は、螢
光表示管11cが表示されているときだけ、開始される。
またキースイッチ11dをオンすることにより、一旦表示
が消された螢光表示管11cがオンされると、表示制御上
電源投入時の状態に戻る。このような構成とすることに
より装置全体の消費電力を削減することができる。
第57図は、メモリ除去手段として、クリーニングブレ
ード300と上述したメモリ除去ブラシ20″組合せて配置
したものである。クリーニングブレード300は、厚さが
0.1mmから3mm程度の弾性部材(例えばウレタンシート
材)から成り、感光体15の回転方向に対し、メモリ除去
ブラシ20の配置位置よりも上流側に設けられる。クリー
ニングブレード300は感光体15から残留トナーを剥離除
去する。クリーニングブレード300には穴300aが形成さ
れており、クリーニングブレードにより剥離除去された
残留トナーは穴300aを通して図中下方に落下する。この
落下する残留トナーは、メモリ除去ブラシ20により一旦
吸引され、再び感光体に戻されることにより、既に述べ
た効果と同様の効果を奏する。
次に、感光体15から、転写後の用紙Pを剥離し搬送す
るための構成を説明する。
第3図に示される如く、感光体15と定着ユニット27と
の間には、メモリ除去ブラシ20が設けられている。本実
施例においては、トナーの極性が負である。転写チャー
ジャ19は正の放電を行い、転写チャージャ19を通過した
用紙Pは正の極性の電荷を有する。一方、通過する用紙
Pの図において下方には、メモリ除去ブラシ20の保持部
材を成す保持金具162が位置する。この保持金具は正の
電位(例えばバイアス電圧500V程度に印加されている。
従って保持金具162から発生する電界と紙の持つ正の電
荷が反発し合い、用紙Pは図において上方に持ち上げら
れる。このため転写後の用紙Pは感光体15から剥離さ
れ、滑らかに定着ユニット27へ搬送されることになる。
なお上記保持金具162の代わりに板金部材を独自に設
け、この板金部材にバイアス印加しても良い。
第58図は、給紙カセット7に着脱自在に設けられた給
紙カバー7aの用紙Pと擦れ合う面7bの形状を示したもの
である。面7bは凹凸形状をなし、表面粗さが10μm以上
である。このような構成とすることにより、用紙Pは面
7bの凸部のみと接触する、いわゆる点接触状態となり、
用紙Pと給紙カバー7aとが接触する面積が大幅に減す
る。従って用紙Pと給紙カバー7aとの間の摩擦電気の発
生が少なくなり、給紙カバー7aと用紙Pが静電気に引き
付けられることがないので、給紙カセット7から紙が滑
らかに出ることができる。
第58図(a)は面7を梨地状形成した例、第58図
(b)は面7bをヘアライン(一方向)状に形成した例、
第58図(c)は面7bをヘアライン(あや目)状に形成し
た例、第58図(d)は面7bをヘアライン(すだれ)状に
形成した例、第58図(e)は面7bをヘアライン(あや
目)状に形成した例及び第58図(f)は面7bをタイル状
に形成した例であり、面7bの形状としてはいずれの形状
でも良い。
次に第4図を参照して、現像手段18の細部について説
明する。
現像手段18の、光学系ユニット34と近接するケーシン
グ部91には、圧接性のあるモルトプレーン等の部材18a
にフェルト等の弾性部材18bを貼ることにより2重構造
を成すクリーニング部材18cが設けられている。このク
リーニング部材18cは、光学系ユニット34の光出射面に
接触しており、現像手段18を装置本体外に取出す際及び
現像手段18を装置本体内に挿入する際に、光学系ユニッ
ト34の光出射面を長手方向に沿って摺接する。従って光
学系ユニット34は、現像手段18の交換時に、飛散トナー
等の汚れが定期的クリーニングされることとなる。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明の画像形成装置は、回
転可能な感光体を所定の電位に帯電する帯電手段と、こ
の帯電手段にて帯電された上記感光体に光を照射するこ
とにより静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段
によって上記感光体上に形成された静電潜像に現像剤を
供給して現像するとともに、未露光部の残留現像剤を除
去する現像手段と、この現像手段にて形成された現像剤
像を上記感光体から転写材に静電的に転写する転写手段
と、この転写手段に対し感光体回転方向下流で且つ上記
帯電手段上流側に上記感光体に接触して設けられ、残留
現像剤を撹乱するメモリ除去手段と、このメモリ除去手
段と上記転写手段との間に設けられ、上記感光体上の残
留現像剤を一旦除去した後、上記メモリ除去手段と上記
感光体との接触部へ供給する手段とを有することから、
残留現像剤による不用な画像の発生を防止して良好な画
像を得ることができ、コストの低減ならびに保守の簡素
化および保守性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は本発明の
要部であるプロセスユニット斜視図、第2図は画像形成
装置全体の外観斜視図、第3図は同じく概略的縦断正面
図、第4図は主要部の構成を示す概略的縦断正面図、第
5図は本発明の記録装置の裏面電位の変化および感光体
上のトナー状態をプロセスに従って様式的に示す説明
図、第6図は感光体の断面図、第7図は感光体にトナー
がついているときの照射状態を示す説明図、第8図はCT
L膜厚を変化させたときの環境条件と残留電位の関係を
示す図、第9図は感光体の断面模式図、第10図は感光体
の露光量と表面電位の関係を示す図、第11図Aは露光パ
ターンが一松模様の場合の露光量不足による影響を説明
するための説明図、第11図Bは露光パターンが一ライン
の場合の露光量不足による影響を説明するための説明
図、第12図は帯電手段のグリッド側から見た平面図、第
13図は同じく正面図、第14図は第12図A−A線に沿う断
面図、第15図は第13図矢視B方向の側面図、第16図は静
電潜像形成手段の取り外し状態を示す説明図、第17図は
プロセスユニットの概略的断面図、第18図は同じく平面
図、第19図は同じく一端側側面図、第20図は同じく現像
手段部のみとした状態を示す他端側側面図、第21図は感
光体の駆動力伝達側付近の断面図、第22図はオートトナ
ーリングへの給電状態を模式的に示す図、第23図は転写
手段のグリッド側から見た一部切欠平面図、第24図は第
23図の矢視Aの一部切欠正面図、第25図は第23図B−B
線に沿う断面図、第26図は第23図C−C線に沿う断面
図、第27図はメモリ除去手段の平面図、第28図は同じく
正面図、第29図は同じく下面図、第30図は第27図A−A
線に沿う断面図、第31図はメモリ除去部材を構成する繻
子織りブラシの斜視図、第32図は同じく取り付け状態を
示す図、第33図は同じくブラシの裏当てフィルムの状態
を示す図、第34図は正規現像と同時クリーニングを行う
場合の表面電位の変化および感光体上のトナーの状態を
プロセスに従って模式的に示す図、第35図は表面電位の
内容説明図、第36図は現像電位と画像濃度、現像電位と
帯電電位、およびクリーニング電位と帯電電位のそれぞ
れの関係を示す説明図、第37図は露光後の電位の状態を
示す図、第38図Aはメモリ除去部材を構成するパイル織
りブラシの斜視図、第38図Bはパイル織りブラシの一部
拡大図、第38図Cはパイル織りブラシの一部断面図、第
39図はブラシ配置部を通過した後の転写残りパターンを
示す説明図、第40図は転写コロナが連続の場合の転写後
の感光体上の表面電位を示す図、第41図はプリント時の
プロセスタイミングを示す図、第42図Aはパイル織りブ
ラシの穂先を接触して使用した場合の説明図、第42図B
はパイル織りブラシの腹を接触して使用した場合の説明
図、第43図は繻子織りブラシの穂先を接触して使用した
場合の説明図、第44図は転写時の印加電圧と放電電流の
関係を示す図、第45図はコロトロンチャージャによる文
字部とベタ部画像の印加電圧と転写効率の関係を示す
図、第46図は転写紙の電位と電荷リークの状態を示す説
明図、第47図はスコロトロンチャージャによる印加電圧
と転写効率の関係を示す図、第48図は転写紙上に現れ易
いメモリパターンの例を示す説明図、第49図は黒ネガメ
モリ発生時の感光体の電位と転写残りトナーの関係を示
す図、第50図は転写残りパターンの例を示す図、第51図
は第50図のX−X部のトナーの状態を示す説明図、第52
図はブラシの断面図、第53図は、ブラシの穂先を感光体
と非接触状態で使用した場合の説明図、第54図は操作部
を示す一部切欠図、第55図は表示手段の動作制御を示す
フローチャート、第56図はブラシ複数個使用した場合の
断面図、第57図はブレードとブラシを用いた場合の断面
図、第58図は給紙カバー面の形状を示す図である。 15……像担持体(感光体)、16……帯電手段、17……露
光手段、18……現像手段、19……転写手段、20……メモ
リ除去手段、160,170……ブラシ、t……トナー。
フロントページの続き (72)発明者 松岡 崇 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会 社東芝柳町工場内 (72)発明者 石田 侯二 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝イ ンテリジェントテクノロジ株式会社内 (72)発明者 堤 一善 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝イ ンテリジェントテクノロジ株式会社内 (72)発明者 杉山 吉彦 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝イ ンテリジェントテクノロジ株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−118878(JP,A) 特開 昭55−166673(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 21/00 310 - 334 G03G 15/08 G03G 15/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転可能な感光体を所定の電位に帯電する
    帯電手段と、 この帯電手段にて帯電された上記感光体に光を照射する
    ことにより静電潜像を形成する露光手段と、 この露光手段によって上記感光体上に形成された静電潜
    像に現像剤を供給して現像するとともに、未露光部の残
    留現像剤を除去する現像手段と、 この現像手段にて形成された現像剤像を上記感光体から
    転写材に静電的に転写する転写手段と、 この転写手段に対し感光体回転方向下流で且つ上記帯電
    手段上流側に上記感光体に接触して設けられ、残留現像
    剤を撹乱するメモリ除去手段と、 このメモリ除去手段と上記転写手段との間に設けられ、
    上記感光体上の残留現像剤を一旦除去した後、上記メモ
    リ除去手段と上記感光体との接触部へ供給する手段と、 を具備したことを特徴とする画像形成装置。
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