JP2654944B2 - 複合圧粉磁心材料とその製造方法 - Google Patents

複合圧粉磁心材料とその製造方法

Info

Publication number
JP2654944B2
JP2654944B2 JP62006074A JP607487A JP2654944B2 JP 2654944 B2 JP2654944 B2 JP 2654944B2 JP 62006074 A JP62006074 A JP 62006074A JP 607487 A JP607487 A JP 607487A JP 2654944 B2 JP2654944 B2 JP 2654944B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
sendust
dust core
core
pure iron
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62006074A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63176446A (ja
Inventor
康徳 渡部
克夫 灘本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOOKIN KK
Original Assignee
TOOKIN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOOKIN KK filed Critical TOOKIN KK
Priority to JP62006074A priority Critical patent/JP2654944B2/ja
Publication of JPS63176446A publication Critical patent/JPS63176446A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2654944B2 publication Critical patent/JP2654944B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/12Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
    • H01F1/14Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/147Alloys characterised by their composition
    • H01F1/14766Fe-Si based alloys
    • H01F1/14775Fe-Si based alloys in the form of sheets
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/12Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
    • H01F1/14Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/147Alloys characterised by their composition
    • H01F1/14766Fe-Si based alloys
    • H01F1/14791Fe-Si-Al based alloys, e.g. Sendust

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,主に電磁ノイズの抑制,或るスイッチング
電源用の2次側直流回路のインダクターとして,コイル
に使用される複合圧粉磁心材料とその製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕 従来,この種の電磁ノイズの抑制,或る平滑用チョー
クコイルに使用される複合圧粉磁心材料は鉄粉,78パー
マロイ,Fe-Si-Al合金(以下センダストと称する)を含
む磁性金属粉末に,結合剤,潤滑剤を添加し,得られた
粉末を,加圧成形,焼結して製造されていた。この高透
磁率特性を示すセンダストの圧粉磁心は,電子回路から
発生する電磁ノイズの抑制回路に使用するインダクタ,
或はスイッチング電源の2次側平滑回路用チョークコイ
ルに,或はリンギングチョークタイプ電源回路のトラン
ス用磁心に沢山使われており,価格と,使用周波数使用
目的により,選択され実用されている。
一方,純鉄の圧粉磁心は,50kHz以下のスイッチング電
源のチョークコイル,リンギングチョークタイプ電源回
路のトランス用磁心,或は低周波電流が重畳する回路の
電磁ノイズ抑制に使用され,モリブデンパーマロイの圧
粉磁心は100〜500kHz範囲のスイッチング電源の2次側
平滑チョークコイルの磁心及びノイズ抑制用磁心に使用
される。又、センダスト圧粉磁心もモリブデンパーマロ
イ圧粉磁心と同等な周波数範囲で使用されている。
透磁率は,モリブデンパーマロイ圧粉磁心が,125ない
し250に対し,センダスト圧粉磁心は,90ないし120程度
と低いが,磁気飽和値がモリブデンパーマロイ圧粉磁心
に比べて高い。このため,直流が重畳する平滑回路用の
コイルはモリブデンパーマロイ圧粉磁心に比べ,小形と
なる等の利点がある。
又、モリブデンパーマロイ圧粉磁心に比べ,センダス
ト圧粉磁心は原材料が安価であるため,磁心も安く製造
出来,最近では,50kHz以上で励振するスイッチング電源
の2次側平滑用チョークコイルの磁心として,大量に使
われ始めている。又,圧粉磁心は,交流,直流回路で電
流が流れるインダクタには必要欠くべからざるものであ
り,磁心の特性としても,使用目的により透磁率が大き
く多少磁心損失の多い材料等,磁心に対する要求性能も
種々の特性が要求されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが,従来のセンダスト圧粉磁心は,元々,材料
自体が硬いため,室温で加工する時は,塑性変形が極め
て少なく,粉砕により微粉末には出来るが,板状には形
成出来ない。このため,磁心に成形する際に,プレスで
加圧しても,微粉末はほとんど塑性変形を生せず,金属
微粒子は結合剤でお互いに結びついている状態であっ
た。従って,合金それ自身の透磁率は高くても,圧粉磁
心に加工した場合は,前述したように,その透磁率は高
々90ないし120程度であるという問題があった。又,圧
粉磁心材料に成形する際の加圧成形圧力も,磁心の大き
さにもよるが,通常の純鉄圧粉磁心の場合では5Ton/cm2
であるに対し,20Ton/cm2と高い圧力を必要とし,作業性
及び同一形状の磁心を作るに際しても,他の圧粉磁心に
比べ大型のプレス機械を必要とする欠点があった。
即ち,初透磁率の高い,しかも,安価なセンダストの
圧粉磁心材料では,その磁心成形圧力は15Ton/cm2ない
し30Ton/cm2と非常に高く,しかも高圧成形にもかかわ
らず,コア強度は非常に弱いという欠点がある。コア強
度の向上は,通常,結合剤の添加量を増加することによ
り,ある程度強度は向上するがその反面,初透磁率が大
巾に低下するという問題があった。
そこで本発明の目的は,上記欠点に鑑み,安価で,し
かも,初透磁率の高いセンダスト圧粉磁心材料の特性を
有効に使用出来る様,種々検討の結果,従来の加圧成形
時に添加していた結合剤の他に,常温に於て力を加えた
時に塑性変形を生ずる高透磁率特性を持つ金属の微粉末
を,センダスト粉末に添加混合した後,加圧成形するこ
とにより,コア強度,初透磁率のすぐれた圧粉磁心を提
供出来ることである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば,センダスト粉末間に結合剤及び潤滑
剤を介して展延性金属粉末を介在させて成ると共に,該
センダスト粉末及び該展延性金属粉末が再結晶している
複合圧粉磁心材料であって,組成比が重量比で展延性金
属粉末1〜30%,結合剤1%,潤滑剤0.1%,センダス
ト粉末が残部であり,更に,展延性金属粉末は,純鉄粉
末,モリブデン−パーマロイ粉末,Fe-Si合金粉末から選
択された少なくとも一種である複合圧粉磁心材料が得ら
れる。
一方,本発明によれば,結合剤及び潤滑剤を添加した
センダスト粉末に展延性金属粉末を混合した混合体を加
圧成形して混合成形体を得る加圧成形工程と,混合成形
体を所定の温度範囲で焼結して焼結体を得る焼結工程と
を含む複合圧粉磁心材料の製造方法において,加圧成形
工程では,混合体の組成比を重量比で展延性金属粉末1
〜30%,結合剤1%,潤滑剤0.1%,センダスト粉末を
残部とすると共に,該展延性金属粉末を純鉄粉末,モリ
ブデン−パーマロイ粉末,Fe-Si合金粉末から選択された
少なくとも一種とし,焼結工程では,所定の温度範囲を
センダスト粉末及び展延性金属粉末の再結晶温度である
700〜800℃とする複合圧粉磁心材料の製造方法が得られ
る。
即ち,本発明は,高透磁率合金組成範囲のセンダスト
圧粉磁心の透磁率特性を改善し,又焼結前の磁心成形圧
力も小さい,新たなセンダストの複合圧粉磁心材料を提
供するものであり,高透磁率の組成であるSiが7ないし
13%,Alが3ないし9%,残部Feのセンダストの微粉末
に,展延性金属粉末である純鉄粉末,モリブデンパーマ
ロイ粉末,Fe-Si合金粉末,或いはそれらの混合粉末を重
量比で,1%ないし30%添加し,結合剤と潤滑剤とを適量
添加し,混合,成形,焼結し,従来のセンダスト圧粉磁
心に比べ,透磁率の高い,機械強度の大きい圧粉磁心を
提供するものである。
尚,焼結温度はセンダスト粉末及び展延性金属粉末の
再結晶温度(700〜800℃)であることが好ましい。それ
以上の高温で焼結した場合は,結合剤(例えば水ガラ
ス)の破壊を生じ,両粉末のねばりを引き起こし,結果
的に高周波特性を減衰させることになるからである。
また,両粉末を再結晶させたのは,圧粉磁心材料の実
効透磁率等の材料特性を高めるためである。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げ,本発明の複合圧粉磁心材料とそ
の製造方法について,図面を参照して詳細に説明する。
最初に,本発明の複合圧粉磁心材料の概要を簡単に説
明する。この複合圧粉磁心材料は,センダスト粉末間に
結合剤及び潤滑剤を介して展延性金属粉末を介在させて
成ると共に,センダスト粉末及び展延性金属粉末が再結
晶しており,しかも組成比が重量比で展延性金属粉末1
〜30%,結合剤1%,潤滑剤0.1%,センダスト粉末が
残部であり,更に,展延性金属粉末は,純鉄粉末,モリ
ブデン−パーマロイ粉末,Fe-Si合金粉末から選択された
少なくとも一種となっている。
このような複合圧粉磁心材料を製造する場合,結合剤
及び潤滑剤を添加したセンダスト粉末に展延性金属粉末
を混合した混合体を加圧成形して混合成形体を得る加圧
成形工程と,混合成形体を所定の温度範囲で焼結して焼
結体を得る焼結工程とを実行すれば良い。但し,加圧成
形工程では,混合体の組成比を重量比で展延性金属粉末
1〜30%,結合剤1%,潤滑剤0.1%,センダスト粉末
を残部とすると共に,展延性金属粉末を純鉄粉末,モリ
ブデン−パーマロイ粉末,Fe-Si合金粉末から選択された
少なくとも一種とし,焼結工程では,所定の温度範囲を
センダスト粉末及び展延性金属粉末の再結晶温度である
700〜800℃とする。
そこで,以下はこの複合圧粉磁心材料の製造方法につ
いて,幾つかの具体的な実施例を挙げて詳述する。
実施例−1 重量比Si 9.5%,Al 6.0%,残部Feのセンダストから
なる粒度90メッシュの高透磁率磁性合金粉末に,粒度が
250メッシュの純鉄粉,同様に250メッシュの3% Si-Fe
粉,90メッシュの83% Ni-1% Moパーマロイ粉を重量比
で各々10%添加し,又結合剤として水ガラスを1重量
%,潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.1重量%添加
し,約1時間混合した後,成形圧力20Ton/cm2で内径15m
m,外径27mm,高さ7mmの環状磁心に加圧成形した後,750℃
で約2時間還元ガス雰囲気中で焼結し,各々A,B及びC
粉末を得た。
表−1は,これら圧粉磁心A,B,Cの成形条件である。
尚,表の最上段には,比較例として,従来の製造方法に
よるセンダスト圧粉磁心の成形条件を示してある。
次に表−1の成形条件にて製造した環状磁心につき,
強度密度を計測した。結果は,表−2の通りである。25
0メッシュの鉄粉を10%添加したA粉末は,センダスト
粉末のみの比較例に比べ約2.0倍,250メッシュの3% Si
-Fe粉を10%添加したB粉末では約1.6倍,83% Ni-1% M
oパーマロイを10%添加したC粉末では約2.0倍の引張強
度となり,又密度も向上したことが認められた。これ
は,センダスト粉末のみの比較例に比べ,純鉄粉末,3%
Si-Fe粉末,83% Ni-1% Moパーマロイ粉末とも,常温
では展延性を有し,センダスト粉末に混合した時,これ
ら展延性金属粉末は,センダスト粉末の母体を包んで,
塑性変形を生じ,粉子間の結合を増大させるからである
と思われる。
また,250メッシュの純鉄粉を重量比で10%添加したA
粉末の引張強度は,約10Ton/cm2の加圧成形時,無添加
時の引張強度と同等であり,加圧成形圧力を少なく出来
ることがわかった。
実施例−2 重量比でSi 9.5%,Al 6.0%,残部Feの粒度90メッシ
ュ〜300メッシュの高透磁率磁性合金粉末に,粒度が250
メッシュの純鉄粉末を,重量比で1%,5%,10%,20,30
%添加し,夫々の粉末に,結合剤として水ガラスを1重
量%,潤滑剤としてステアリン酸亜鉛粉末を0.1重量%
添加し,約1時間混合した後,成形圧力20Ton/cm2で内
径15mm,外径27mm,高さ7mmの環状磁心に加圧成形した後,
750℃で約2時間還元ガス雰囲気中で焼結した。得られ
た圧粉磁心を表面に薄いポリエステルテープをテーピン
グした後,絶縁銅線をまきコイルとし,インダクタンス
メータにより10kHzないし10MHzにわたり,磁化力が10mo
e(ミリエルステッド)の弱磁界での実効透磁率μ(初
透磁率)を測定した。
その結果を,各磁心の各測定周波数に於ける実効透
磁率の値を第1図に示す。の曲線はセンダスト圧粉磁
心で純鉄粉を混合しない従来方法により作った磁心の特
性,は1%,は5%,は10%,は20%,は30
%の純鉄粉末を添加,混合して作った磁心の特性値で,
は250メッシュの純鉄粉を用い,最適条件で環状磁心
とした時の純鉄粉のみで構成した圧粉磁心の特性値であ
る。
〜の条件では,センダスト粉末のみを用いた圧粉
磁心の場合に比べ,磁心に対する要求性能上,最も重
要な周波数帯域である10kHz〜10MHzにわたり(初透磁
率)実効透磁率が高く,高透磁率のセンダストに純鉄粉
を添加すると1%ないし15%の添加範囲では10kHzない
し10MHzにわたり(初透磁率)実効透磁率特性は向上す
ることを示している。
20%の純鉄粉末を混合したでは,10kHz〜300kHzにわ
たって,センダスト粉末磁心に比べ,実効透磁率(初
透磁率)特性が高く,又の条件である30%添加混合し
た磁心では,10kHz〜30kHz範囲で,センダスト粉末磁心
に比べ実効透磁率(初透磁率)は高く,磁心の実用周
波数範囲での効果が大きい。
尚,曲線は,純鉄粉のみの圧粉磁心の特性値であ
り,少なくとも,センダスト磁性粉末に純鉄粉を添加,
混合して作った本発明に係る圧粉磁心の特性の方が,何
れの周波数領域でも優れた特性であることを示してい
る。
実施例−3 重量比でSi 9.5%,Al 6.0%,残部Feの粒度90メッシ
ュ〜300メッシュの高透磁率磁性合金粉末に,粒度が250
メッシュの3% Si-Fe合金粉末を,重量比で,10%,20
%,30%添加し,各々に結合剤として水ガラスを1重量
%,潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.1重量%添加
し,約1時間混合した後,成形圧力20Ton/cm2で内径15m
m,外径27mm,高さ7mmの環状磁心を加圧成形した後,750℃
で約2時間還元ガス雰囲気中で焼結した。得られた圧粉
磁心を表面に薄いポリエステルテープをテーピングした
後,絶縁銅線をまきコイルとしインダクタンスメータに
より,10kHzないし10MHzにわたり磁化力を10moeで実効透
磁率(初透磁率)を測定した。第2図に,各磁心の測定
周波数に於ける実効透磁率(初透磁率)の値を示す。
の曲線はセンダスト粉末のみによる磁心の特性,は3
% Si-Fe粉末を10%,は20%,は30%添加混合して
作った磁心の特性値である。10%〜30%添加混合して作
った圧粉磁心の実効透磁率(初透磁率)の周波数特性
は,10kHzに於ける値で,センダスト粉末のみの場合に
比べ,何れも20%〜30%も高く,又30%添加した場合
に於ては,10kHz〜500kHz付近まで,実効透磁率(初透磁
率)が高いことが認められた。
実施例−4 重量比でSi 9.5%,Al 6.0%,残部Feの粒度90メッシ
ュ〜300メッシュの高透磁率磁性合金粉末に,粒度が90
メッシュの83% Ni-1% Moパーマロイ粉末を,重量比
で,30%添加し,結合剤として水ガラスを1重量%,潤
滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.1重量%添加し,約1
時間混合した後,成形圧力20Ton/cm2で内径15mm,外径27
mm,高さ7mmの環状磁心を加圧成形した後,750℃で約2時
間還元ガス雰囲気中で焼結した。得られた圧粉磁心は,
表面に薄いポリエステルフィルムを巻いた後,絶縁銅線
をまきつけコイルとし,インダクタンスメータにより,1
00kHzに於ける透磁率を磁化力10moeで測定した。この時
の実効透磁率(初透磁率)は200であった。センダスト
はSi 7%〜13%,Al 3%〜9%,残部Feの合金組成範囲
で,材料の初透磁率は10,000以上,最大で40,000〜100,
000の特性を示した。
常温に於いては,板状への加工が極めて困難であるた
め,圧粉磁心として実用されて来たことは周知であり,
最近センダストの圧粉磁心は前述した様にその高透磁率
特性と,83%Ni-1% Moパーマロイに比べ安価であるな
ど,高周波で使用するスイッチング電源の2次側チョー
クコイル用磁心,電磁ノイズの防止部品として,重用さ
れつつあり,本発明は従来使用されて来た。
以上の説明のとおり,本発明の実施例は,センダスト
粉末に,純鉄粉末を1%ないし30%,3% Si-Fe合金粉末
を10%ないし30%,83% Ni-1% Moパーマロイを30%添
加した時の各々の実効透磁率を測定した値であるが,何
れも実用となる周波数範囲に於いて,従来のセンダスト
のみの圧粉磁心に比べ,実効透磁率が向上している。
しかも,センダスト粉末に比べて,材料透磁率の低い
純鉄粉や3% Si-Fe合金粉末を用いることにより,その
圧粉磁心の実効透磁率を20%〜30%も向上することがで
きたことは画期的である。
純鉄は,磁気飽和値が約22,000ガウス,3% Si-Fe合金
では磁気飽和値は約19,000ガウスであり,実用されてい
る合金組成のセンダストの9,000〜10,000ガウスに対
し,磁気飽和値が高いことから,直流,交流電流の重畳
に対し,飽和しにくい。このため,純鉄,3% Si-Fe合金
粉末を添加混合した本発明に係る圧粉磁心のコイルはチ
ョークコイルとして,従来のセンダスト圧粉磁心を使用
したチョークコイルに比べ小型化出来る利点を持つ。
又,純鉄粉末や3% Si-Fe合金粉末は,センダスト粉
末に比べ安価であり,同一寸法に於ける圧粉磁心で,純
鉄粉末や3% Si-Fe合金粉末が数%〜30%しめること
は,磁心の原価を下げることにもなり経済的にも有効で
ある。
又,磁心成形時の加圧力も,従来に比べ,約半分に低
減することができるため,設備費及び金型の寿命の上で
も原価を低下出来る。Moパーマロイ粉末を添加した圧粉
磁心では,実効透磁率が格段に向上したが,Mo−パーマ
ロイ圧粉磁心は,センダストに比べ,高価であり又磁気
飽和値はセンダストより低いので,チョークコイルとし
た時にセンダスト圧粉磁心比べコイルを小型に出来る期
待は少い。しかし,100kHzに於ける実効透磁率は200であ
り,従来使用されているモリブデンパーマロイ圧粉磁心
に比べ,実効透磁率は多少低いが,安価で高い実効透磁
率の特性を持つ圧粉磁心とすることが出来る。尚,本実
施例以外にも純鉄粉とパーマロイ粉及びSi-Fe合金粉の
混合粉をセンダスト粉末に混入した圧粉磁心材料を用い
ても,本実施例と同様の効果を示すことは明白である。
〔発明の効果〕
以上のように,本発明の複合圧粉磁心材料は,従来の
センダスト圧粉磁心に比べ安価で,透磁率,磁気飽和
値,成形性等の特性に優れ,小形化可能な複合圧粉磁心
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はセンダスト粉末に純鉄粉を添加混合して作った
圧粉磁心の実効透磁率(初透磁率)−周波数特性を示す
相関図,第2図はセンダスト粉末に3% Si-Fe合金粉末
を添加混合して作った圧粉磁心の実効透磁率(初透磁
率)−周波数特性の相関図である。 ……センダスト圧粉磁心(純鉄粉添加せず),……
センダスト粉末に重量比で1%純鉄粉を添加混合した圧
粉磁心,……センダスト粉末に重量比で5%純鉄粉を
添加混合した圧粉磁心,……センダスト粉末に重量比
で10%純鉄粉を添加混合した圧粉磁心,……センダス
ト粉末に重量比で20%純鉄粉を添加混合した圧粉磁心,
……センダスト粉末に重量比で30%純鉄粉を添加混合
した圧粉磁心,……純鉄粉のみによる圧粉磁心,…
…センダスト粉末に重量比で10%の3% Si-Fe合金粉末
を添加混合した圧粉磁心,……センダスト粉末に重量
比で20%の3% Si-Fe合金粉末を添加混合した圧粉磁
心,……センダスト粉末に重量比で30%の3% Si-Fe
合金粉末を添加混合した圧粉磁心。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】センダスト粉末間に結合剤及び潤滑剤を介
    して展延性金属粉末を介在させて成ると共に,該センダ
    スト粉末及び該展延性金属粉末が再結晶している複合圧
    粉磁心材料であって,組成比が重量比で前記展延性金属
    粉末1〜30%,前記結合剤1%,前記潤滑剤0.1%,前
    記センダスト粉末で残部であり,更に,前記展延性金属
    粉末は,純鉄粉末,モリブデン−パーマロイ粉末,Fe-Si
    合金粉末から選択された少なくとも一種であることを特
    徴とする複合圧粉磁心材料。
  2. 【請求項2】結合剤及び潤滑剤を添加したセンダスト粉
    末に展延性金属粉末を混合した混合体を加圧成形して混
    合成形体を得る加圧成形工程と,混合成形体を所定の温
    度範囲で焼結して焼結体を得る焼結工程とを含む複合圧
    粉磁心材料の製造方法において,前記加圧成形工程で
    は,前記混合体の組成比を重量比で前記展延性金属粉末
    1〜30%,前記結合剤1%,前記潤滑剤0.1%,前記セ
    ンダスト粉末を残部とすると共に,該展延性金属粉末を
    純鉄粉末,モリブデン−パーマロイ粉末,Fe-Si合金粉末
    から選択された少なくとも一種とし,前記焼結工程で
    は,前記所定の温度範囲を前記センダスト粉末及び前記
    展延性金属粉末の再結晶温度である700〜800℃とするこ
    とを特徴とする複合圧粉磁心材料の製造方法。
JP62006074A 1987-01-16 1987-01-16 複合圧粉磁心材料とその製造方法 Expired - Lifetime JP2654944B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62006074A JP2654944B2 (ja) 1987-01-16 1987-01-16 複合圧粉磁心材料とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62006074A JP2654944B2 (ja) 1987-01-16 1987-01-16 複合圧粉磁心材料とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63176446A JPS63176446A (ja) 1988-07-20
JP2654944B2 true JP2654944B2 (ja) 1997-09-17

Family

ID=11628427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62006074A Expired - Lifetime JP2654944B2 (ja) 1987-01-16 1987-01-16 複合圧粉磁心材料とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2654944B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9818519B2 (en) 2012-10-03 2017-11-14 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Soft magnetic mixed powder
US11996224B2 (en) 2017-09-29 2024-05-28 Tokin Corporation Method for manufacturing a powder core, the powder core and an inductor

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6432159B1 (en) * 1999-10-04 2002-08-13 Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha Magnetic mixture
JP5703749B2 (ja) * 2010-12-27 2015-04-22 Tdk株式会社 圧粉コア
EP2509081A1 (en) * 2011-04-07 2012-10-10 Höganäs AB New composition and method
CN110828092A (zh) * 2019-11-13 2020-02-21 中钢集团南京新材料研究院有限公司 一种充电桩用磁导率为26的铁硅铝镍软磁粉心及其制备方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5376107A (en) * 1976-12-20 1978-07-06 Fujitsu Ltd Preparation of sintered magnetic material of ferrosilicon
JPS6039135A (ja) * 1983-08-10 1985-02-28 Tohoku Metal Ind Ltd 鉄−珪素−アルミ系磁性合金圧粉磁心の製造方法
JP2713362B2 (ja) * 1986-11-28 1998-02-16 日立金属株式会社 Fe−Si−A1系合金圧粉磁心

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9818519B2 (en) 2012-10-03 2017-11-14 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Soft magnetic mixed powder
US11996224B2 (en) 2017-09-29 2024-05-28 Tokin Corporation Method for manufacturing a powder core, the powder core and an inductor

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63176446A (ja) 1988-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1077454B1 (en) Composite magnetic material
JP6365670B2 (ja) 磁心、磁心の製造方法およびコイル部品
JP2001011563A (ja) 複合磁性材料の製造方法
JP2007134381A (ja) 複合磁性材料、それを用いた圧粉磁心および磁性素子
JP2001196216A (ja) 圧粉磁芯
JP2007035826A (ja) 複合磁性材料とそれを用いた圧粉磁心および磁性素子
JP2654944B2 (ja) 複合圧粉磁心材料とその製造方法
JP4166460B2 (ja) 複合磁性材料およびそれを用いた磁性素子とその製造方法
JPH11260618A (ja) 複合磁性体とその製造方法およびそれに用いられるFe―Al―Si系軟磁性合金粉末
JPH061727B2 (ja) 鉄 心
JP6471882B2 (ja) 磁心およびコイル部品
JP2000232014A (ja) 複合磁性材料の製造方法
US6419760B1 (en) Powder magnetic core
JP4701531B2 (ja) 圧粉磁芯
JP4106966B2 (ja) 複合磁性材料及びその製造方法
JPH10208923A (ja) 複合磁性体およびその製造方法
JPS59119710A (ja) 鉄心
JP2001023811A (ja) 圧粉磁芯
JPS62277703A (ja) Fe−Ni系合金圧粉磁心
JP2001057307A (ja) 複合磁性材料
JP2003188009A (ja) 複合磁性材料
JPS63137141A (ja) Fe−Si−A1系合金圧粉磁心
JPS63271905A (ja) Fe−Si−Al系合金圧粉磁心
JP2001023809A (ja) 軟磁性合金粉末
JP2713362B2 (ja) Fe−Si−A1系合金圧粉磁心

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term