JP2653243B2 - コンデンサ放電式多気筒内燃機関用点火装置 - Google Patents

コンデンサ放電式多気筒内燃機関用点火装置

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JP2653243B2 JP32578990A JP32578990A JP2653243B2 JP 2653243 B2 JP2653243 B2 JP 2653243B2 JP 32578990 A JP32578990 A JP 32578990A JP 32578990 A JP32578990 A JP 32578990A JP 2653243 B2 JP2653243 B2 JP 2653243B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はコンデンサ放電式多気筒内燃機関用点火装置
に関するものである。
[従来の技術] 周知のように、コンデンサ放電式点火装置は、点火コ
イルと、該点火コイルの1次側に設けられた点火エネル
ギ蓄積用コンデンサと、導通した際に点火エネルギ蓄積
用コンデンサの電荷を点火コイルの1次コイルに放電さ
せるように設けられたサイリスタとを有するコンデンサ
放電式の点火回路と、内燃機関の点火時期にサイリスタ
にトリガ信号を与える点火信号供給回路と、点火エネル
ギー蓄積用コンデンサを充電する電源とにより構成され
る。多気筒内燃機関を点火する場合には、複数の気筒に
それぞれ対応する複数の点火回路が設けられる。
この種の点火装置をバッテリにより駆動する場合に
は、発振器から得られる駆動パルスによりオンオフ制御
されるスイッチング素子によりトランスの1次電流を断
続させてバッテリ電圧を昇圧させる直流コンバータ回路
を設けて、該コンバータ回路の出力により点火エネルギ
蓄積用コンデンサを充電するようにしている。
このように直流コンバータ回路を用いたコンデンサ放
電式点火装置においては、点火エネルギ蓄積用コンデン
サの充電電圧を検出して、該検出電圧が一定値の基準電
圧に達したときにコンバータ回路のスイッチング素子へ
の駆動パルスの供給を制御することによって点火エネル
ギ蓄積用コンデンサの充電電圧を所定値に制限するよう
にしている。
従来のこの種の点火装置においては、複数の点火回路
の点火エネルギ蓄積用コンデンサの静電容量の値を全て
等しくし、各点火エネルギー蓄積用コンデンサの充電電
圧の値も同じに設定していた。従って複数の点火回路が
それぞれ出力する点火電圧は等しい大きさを有し、機関
の各気筒に取付けられた点火プラグに同じ大きさの点火
電圧が印加されるようになっていた。
「発明が解決しようとする課題」 2サイクル多気筒内燃機関、特にオートバイ用の2サ
イクル機関においては、機関の配置の都合上各気筒の排
気管の形状を異ならせる場合があり、このような場合に
は、排気管の形状の差異に伴って、複数の気筒の点火プ
ラグの放電開始電圧に差が生じることがある。複数の気
筒の点火プラグの放電開始電圧の差は数kVにも及ぶこと
がある。
このような場合、点火プラグに火花を飛ばすために必
要な点火電圧の大きさが気筒によって異なることになる
が、従来の点火装置では複数の気筒の点火プラグに供給
する点火電圧を全て等しくし、その値は複数の気筒のそ
れぞれの所要の火花電圧の内、最も高い電圧の値に設定
していた。
そのため、所要の点火電圧か低い気筒に対応する点火
回路では点火エネルギ蓄積用コンデンサに必要以上に大
きなエネルギが蓄積されることになり、バッテリの消費
が必要以上に大きくなるという問題があった。
本発明の目的は、各点火回路の点火エネルギー蓄積用
コンデンサに必要以上に大きなエネルギーが蓄積される
のを防いでバッテリの消費を少なくしたコンデンサ放電
式多気筒内燃機関用点火装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、内燃機関の複数の気筒にそれぞれ対応させ
て設けられた複数のコンデンサ放電式点火回路と、バッ
テリの電圧を昇圧する直流コンバータ回路とを備えた多
気筒内燃機関用点火装置に係わるものである。
コンデンサ放電式の各点火回路は、点火コイルの1次
側に設けた点火エネルギー蓄積用コンデンサの電荷をサ
イリスタを通して点火コイルの1次コイルに放電させる
ことにより対応する気筒の点火プラグに点火電圧を供給
するものである。
また本発明は、少なくとも1つの気筒で点火火花を生
じさせるためにその気筒の点火プラグに印加すべき所要
点火電圧が他の気筒の所要点火電圧と異なっている多気
筒内燃機関を点火する点火装置を対象とする。
本発明においては、少なくとも1つの気筒に対応する
点火回路の点火エネルギー蓄積用コンデンサの静電容量
を他の点火回路の点火エネルギー蓄積用コンデンサの静
電容量と異なる大きさに設定して、各点火回路が出力す
る点火電圧を対応する気筒の所要点火電圧にほぼ等しく
するようにした。
本発明ではまた、少なくとも1つの気筒に対応する点
火回路の点火エネルギー蓄積用コンデンサの充電電圧を
他の点火回路の点火エネルギー蓄積用コンデンサの充電
電圧と異なる大きさに設定して、各点火回路が出力する
点火電圧を対応する気筒の所要点火電圧にほぼ等しくす
るようにしても良い。
上記のように各点火回路の点火エネルギー蓄積用コン
デンサの充電電圧を設定するためには、例えば複数の点
火回路のそれぞれの点火エネルギー蓄積用コンデンサの
充電電圧を検出する充電電圧検出回路と、該充電電圧検
出回路により検出された各点火回路の点火エネルギー蓄
積用コンデンサの充電電圧が対応する気筒の所要点火電
圧に相応した大きさに達したときに前記コンバータ回路
の出力を停止させるコンバータ回路制御回路とを設けれ
ばよい。
[作 用] コンデンサ放電式の点火回路においては、点火エネル
ギ蓄積用コンデンサの静電容量をC、充電電圧をVcとし
たとき、点火コイルの2次コイルに発生する電圧V2は、
コンデンサに蓄積されるエネルギ(1/2)CVc 2の平方根
にほぼ比例する。
本発明の点火装置のように、少なくとも1つの点火回
路の点火エネルギ蓄積用コンデンサの静電容量を他の点
火回路の点火エネルギー蓄積用コンデンサの静電容量と
異ならせるか、または少なくとも1つの点火回路の点火
エネルギー蓄積用コンデンサの充電電圧を他の点火回路
の点火エネルギー蓄積用コンデンサの充電電圧と異なら
せて、各点火回路の出力電圧を各気筒の所要の点火電圧
にほぼ等しい大きさとするととと、各点火回路の出力電
圧が過大になるのを防ぐことができる。従って点火エネ
ルギー蓄積用コンデンサに過大なエネルギーが蓄積され
るのを防ぐことができ、バッテリの無駄な消費を防ぐこ
とができる。
また直流コンバータ回路は必要以上の出力を発生する
必要が無いため、該コンバータ回路の小形化を図ること
ができる。
[実施例] 以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は2気筒内燃機関用点火装置に本発明を適用し
た一実施例を示したもので、同図において1は一端が接
地された1次コイル1aと2次コイル1bとを有する点火コ
イルである。1次コイル1aの両端にはカソードを接地側
に向けたダイオードD1が並列接続されている。1次コイ
ル1aの非接地側端子には点火エネルギ蓄積用コンデンサ
C1の一端が接続され、該コンデンサC1の他端と接地間に
はカソードを接地側に向けたサイリスタS1と抵抗R1とが
並列接続されている。サイリスタS1のゲートカソード間
にはコンデンサC3と抵抗R3とが並列接続されている。こ
れらによりコンデンサ放電式の第1の点火回路2が構成
されている。
同様に、1次コイル3a及び2次コイル3bを有する点火
コイル3、ダイオードD2、点火エネルギ蓄積用コンデン
サC2、サイリスタS2、抵抗R2、コンデンサC4及び抵抗R4
により、第1の点火回路2と同様の第2の点火回路4が
構成されている。
点火コイル1及び3の2次コイル1b及び3bはそれぞれ
高圧コードを介して、図示しない機関の第1及び第2気
筒に取付けられた点火プラグ5及び6に接続されてい
る。
本発明の点火装置が適用される機関においては、排気
管の形状の差異等に起因して、第1気筒の点火プラグ5
と第2気筒の点火プラグ6とでは、火花放電を開始させ
るために各点火プラグに印加する必要がある所要点火電
圧(必要にして十分な大きさの点火電圧)の大きさが異
なっている。
本実施例においては、点火エネルギ蓄積用コンデンサ
C1とC2の静電容量の値が互いに異なっており、両コンデ
ンサC1及びC2の静電容量が、それぞれ機関の第1及び第
2気筒の所要の点火電圧の平方根にほぼ比例する値に設
定されている。
点火エネルギ蓄積用コンデンサC1及びC2を充電するた
め、コンバータ主回路7と発振回路8とからなる直流電
圧昇圧用コンバータ回路9が設けられている。コンバー
タ主回路7はトランス10と、電界効果トランジスタ11
と、ダイオードD3及びD4とからなっている。トランス10
の1次コイルの一端は負極を接地したバッテリ12の正極
に電源スイッチ13を介して接続され、トランス10の1次
コイルの他端は電界効果トランジスタ11のドレインに接
続されている。電界効果トランジスタ11のソースは接地
されている。トランス10の2次コイルの一端は接地さ
れ、その他端にはダイオードD3及びD4とのアノードが共
通に接続されている。ダイオードD3及びD4のカソードは
それぞれ点火エネルギ蓄積用コンデンサC1及びC2の他端
に接続されている。この例では電界効果トランジスタ11
がコンバータ回路のスイッチング素子を構成している。
発振回路8は演算増幅器と抵抗及びコンデンサで構成
された公知の非安定マルチバイブレータからなり、例え
ば200kHZ程度の周波数の矩形波パルスを出力する。トラ
ンス10の1次コイルの一端と接地間にはコンデンサC5と
安定化電源回路14の入力端子とが並列接続されている。
発振回路8は安定化直流電源回路14から得られる定電圧
を入力として作動し、該発振回路の出力パルスはアンド
回路15を通して電界効果トランジスタ11のゲートに駆動
パルスとして供給される。電界効果トランジスタ11はこ
の駆動パルスによりオンオフされてトランス10の1次電
流を断続する。このときトランス10の2次コイルに高い
電圧が誘起し、この電圧がダイオードD3及びダイオード
D4により整流されてそれぞれ点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサC1及びC2に印加される。これによりコンデンサC1及
びC2が図示の極性に充電される。
トランス10の2次コイルの両端間にはアノードをトラ
ンス10の2次コイルの非接地側に向けたダイオードD5と
コンデンサC6との直列回路が接続され、ダイオードD5と
コンデンサC6の共通接続点と接地間には抵抗R5と抵抗R6
の直列回路が接続されている。このダイオードD5とコン
デンサC6と抵抗R5及び抵抗R6とによりコンデンサ充電電
圧検知回路16が構成されており、抵抗R6の両端には点火
エネルギ蓄積用コンデンサC1及びC2の充電電圧に比例す
る検出電圧Vcdが発生する。この検出電圧は比較回路17
の反転入力端子に入力されている。比較回路17の非反転
入力端子には、安定化電源回路14の出力電圧を抵抗R7と
抵抗R8とからなる分圧回路により分圧して得た基準電圧
Vrが入力されている。この抵抗R7と抵抗R8とからなる分
圧回路により基準電圧発生回路18が構成されている。基
準電圧Vrは、点火回路2及び4がそれぞれ機関の第1及
び第2気筒の所要点火電圧を発生するために必要な点火
エネルギ蓄積用コンデンサC1及びC2の設定充電電圧Vcs
に対応する値に設定されている。
比較回路17は点火エネルギ蓄積用コンデンサC1及びC2
の充電電圧の検出電圧Vcdと基準電圧Vrとを比較して、V
r>Vcdの時に出力端子の電位がレベル(論理値「1」)
になり、Vr≦Vcdの時に出力端子の電位が低レベル(論
理値「0」)になる。この例では比較回路17から得られ
る高レベルの信号が動作指令信号として用いられ、比較
回路17から得られる低レベルの信号が停止指令信号とし
て用いられている。比較回路17の出力はアンド回路15に
入力されている。この例ではアンド回路15により、動作
指令信号が発生したときに発振回路8からスイッチング
素子(電界効果トランジスタ11)に駆動パルスを供給
し、停止指令信号が発生しているときに該駆動パルスの
供給を停止する駆動パルス供給制御回路19が構成されて
いる。
内燃機関の回転角度情報及び速度情報を得るため、機
関の回転に同期して回転するリラクタ20aを有するロー
タ20と該ロータの回転に伴って生ずる磁束変化により電
圧を誘起する信号コイル21及び22とを備えた信号発電機
が設けられ、信号コイル21の出力及び信号コイル22の出
力がそれぞれ安定化電源回路14を電源とする点火位置制
御回路23及び24に入力されている。
上記信号発電機と点火位置制御回路23及び24とにより
点火信号供給回路25が構成されている。
点火位置制御回路23及び24はそれぞれ各回転速度にお
ける機関の第1気筒及び第2気筒の点火位置を演算して
サイリスタS1及びS2のゲートにそれぞれトリガ信号Vt1
及びVt2を供給する。点火位置制御回路23及び24は機関
の点火特性に応じて種々の構成をとるが、本発明におい
てはこの点火位置制御回路の構成は任意である。
サイリスタS1及びS2のゲートはそれぞれ比較回路26及
び27の反転入力端子に接続され、比較回路26及び27の非
反転入力端子には安定化直流電源回路14の出力電圧を抵
抗R9と抵抗R10とからなる分圧回路により分圧して得た
基準電圧Vrgが共通に入力されている。比較回路26及び2
7はそれぞれサイリスタS1及びS2のゲートカソード間電
圧Vgkと基準電圧Vrgとを比較してVrg>Vgkの時に高レベ
ル(理論値「1」)の信号を出力し、VrgVgkの時に低レ
ベル(論理値「0」)の信号を出力する。基準電圧Vrg
の値はサイリスタS1及びS2のトリガレベルよりも低く設
定されていて、信号Vt1及びVt2がサイリスタS1及びS2の
トリガレベルに達する前に比較回路26及び27の出力がそ
れぞれ低レベルになるように設定してある。比較回路26
及び27の出力信号はそれぞれアンド回路15に入力されて
いる。
本実施例においては、第1の点火回路2及び第2の点
火回路4のコンデンサC1及びC2を同じ設定充電電圧Vcs
まで充電するものとし、両コンデンサC1,C2の静電容量
を異ならせてある。
即ち第1の点火回路の点火エネルギ蓄積用コンデンサ
C1の静電容量は、第1の気筒の所要点火電圧に相応した
値に設定され、コンデンサC1を設定電圧Vcsまで充電す
ることにより該コンデンサに蓄積したエネルギー(1/
2)C1(Vcsを点火コイル1の1次コイルに放出させ
たときに、点火コイル1の2次コイルに第1の気筒の所
要点火電圧が誘起するようにしてある。
また第2の点火回路の点火エネルギ蓄積用コンデンサ
C2の静電容量は、第2の気筒の所要点火電圧に相応した
値に設定され、コンデンサC2を設定電圧Vcsまで充電す
ることにより該コンデンサに蓄積したエネルギー(1/
2)C2(Vcsを点火コイル3の1次コイルに放出させ
たときに、点火コイル3の2次コイルに第2の気筒の所
要点火電圧が誘起するようしてある。
次に上記実施例の動作を説明する。
サイリスタS1及びS2にそれぞれトリガ信号Vt1及びVt2
が与えられていない時には比較回路26及び27の出力は理
論値が「1」の状態にある。また点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサC1及びC2の端子電圧が点火に必要かつ十分な所
望の充電電圧Vcs以下で充電電圧の検出電圧Vcdが基準電
圧Vrよりも低い時には、比較回路17の出力は論理値が
「1」の状態になっている。このときは発振回路からパ
ルスが発生する毎にアンド回路15のアンド条件が成立す
るため、該アンド回路15を通して電界効果トランジスタ
11のゲートに駆動パルスが与えられ、電界効果トランジ
スタ11がオンオフを繰返してトランス10の2次コイルに
高電圧が誘起する。この電圧がそれぞれダイオードD3及
びD4を通して点火エネルギ蓄積用コンデンサC1及びC2に
印加されるため、該コンデンサは図示の極性に充電され
てその端子電圧が上昇していく。コンデンサC1及びC2の
端子電圧が所望の充電電圧Vcs以上になって検出電圧Vcd
が基準電圧Vr以上になると、比較回路17の出力が論理値
「0」の状態になり、アンド回路15からの駆動パルスの
出力が停止して電界効果トランジスタ11が遮断状態にな
る。従ってコンバータ主回路7の動作が停止し、該コン
デンサC1及びC2の端子電圧は共に設定充電電圧Vcsに保
持される。
機関の第1気筒の点火装置で点火位置制御回路23から
サイリスタS1のゲートにトリガ信号Vt1が供給される
と、該サイリスタS1のゲートカソード間電圧Vgkが上昇
していくが、この電圧Vgkは該サイリスタS1のトリガレ
ベルに達する前に基準電圧Vrg以上になって比較回路26
の出力は理論値が「0」の状態となり、次いでサイリス
タS1のゲートカソード間電圧Vgkが該サイリスタのトリ
ガレベルに達すると該サイリスタS1が導通して点火エネ
ルギ蓄積用コンデンサC1の電荷を点火コイル1の1次コ
イル1aに放電させる。このコンデンサC1の放電により点
火コイル1の2次コイル1bに点火電圧が誘起し、点火プ
ラグ5に火花が生じて第1気筒が点火される。サイリス
タS1が導通してコンデンサC1が放電すると、該サイリス
タS1にアノード電流が流れるので、該サイリスタのゲー
トカソード間に電圧降下が生じ、該電圧降下によりコン
デンサC3が充電されるためサイリスタS1のゲートカソー
ド間電圧Vgkは基準電圧Vrg以上に保たれる。サイリスタ
S1のアノード電流が消滅してもコンデンサC3の電荷は抵
抗R3を通して一定の時定数で放電し、該コンデンサC3の
端子電圧は一定時間基準電圧Vrg以上になっている。従
って比較回路26の出力はサイリスタS1にアノード電流が
流れている間は勿論、該サイリスタのアノード電流が消
滅した後も一定時間論理値が「0」の状態を保持し、こ
の間アンド回路15が電界効果トランジスタ11への駆動パ
ルスの供給を停止してコンバータ主回路7の動作を停止
させる。従ってサイリスタS1の転流を確実に行わせるこ
とができる。
次いで機関の第2気筒の点火位置で点火位置制御回路
24からサイリスタS2にトリガ信号Vt2が供給されると、
上記と同様に作動してサイリスタS2が導通する。サイリ
スタS2が導通すると点火エネルギ蓄積用コンデンサC2の
電荷が点火コイル3の1次コイル3aに放電し、このとき
2次コイル3bに誘起した点火電圧で点火プラグ6にも火
花が生じて第2気筒が点火される。この場合にも比較回
路27の出力は、サイリスタS2のアノード電流が流れてい
る間は勿論、該サイリスタのアノード電流が消滅した後
も一定時間論理値が「0」の状態を保持し、サイリスタ
S2の転流を確実に行わせることができる。
次に、第2図は本発明を2気筒内燃機関用点火装置に
適用した他の実施例を示したもので、同図において第1
図と相当する部分には第1図と同じ符号が付してある。
本実施例においては、第1の点火回路2の点火エネルギ
蓄積用コンデンサC1の静電容量と第2の点火回路4の点
火エネルギ蓄積用コンデンサC2の静電容量とを同じ値
(C)に設定し、両コンデンサC1及びC2の充電電圧を異
なる値Vcs1及びVcs2に設定して、該コンデンサC1及びC2
にそれぞれ蓄積されるエネルギ(1/2)C(Vcs1)12
び(1/2)C(Vck2)の大きさをそれぞれ機関の第1
気筒及び第2気筒の所要点火電圧を発生させるのに必要
な大きさに設定している。そのため、点火エネルギ蓄積
用コンデンサC1を充電するために第1のコンバータ主回
路7Aと発振回路8とからなる第1の直流電圧昇圧用コン
バータ回路が設けられ、また点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサC2を充電するために第2のコンバータ主回路7Bと発
振回路8とからなる第2の直流電圧用昇圧用コンバータ
回路が設けられている。
第1のコンバータ主回路7Aはトランス10Aと電界効果
トランジスタ11AとダイオードD3とにより構成され、ま
た第2のコンバータ主回路7Bはトランス10Bと電界効果
トランジスタ11BとダイオードC4とにより構成されてい
る。トランス10A及び10Bの各一端は電源スイッチ13を通
して負極を接地したバッテリ12の正極に共通に接続され
ている。ダイオードD3及びD4の各カソードはそれぞれ点
火エネルギ蓄積用コンデンサC1及びC2の他端に接続され
ている。この例では電界効果トランジスタ11A及び11Bが
それぞれ第1及び第2のコンバータ回路のスイッチング
素子を構成している。
発振回路8の出力パルスがそれぞれアンド回路15A及
び15Bを通して電界効果トランジスタ11A及び11Bの各ゲ
ートにそれぞれ駆動パルスとして供給されると、電界効
果トランジスタ11A及び11Bがオンオフしてそれぞれトラ
ンス10A及び10Bの1次電流を断続し、このときトランス
10A及び10Bの2次コイルにそれぞれ誘起した高電圧はダ
イオードD3及びD4を通して点火エネルギ蓄積用コンデン
サC1及びC2に印加される。これによりコンデンサC1及び
C2が図示の極性に充電される。
この例ではアンド回路15A及び15Bによりそれぞれ駆動
パルス供給制御回路19A及び19Bが構成されている。
コンバータ主回路7A及び7Bの各出力端子と接地間には
それぞれ、充電電圧検出回路16A及び16Bが接続されてい
る。充電電圧検出回路16Aは、抵抗R5Aと抵抗R6Aとから
なる分圧回路からなっていて、点火エネルギ蓄積用コン
デンサC1の充電電圧を検出して検出電圧Vcd1を出力す
る。また充電電圧検出回路16Bは抵抗R5Bと抵抗R6Bとか
らなる分圧回路からなっていて、点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサC2の充電電圧を検出して検出電圧Vcd2を出力す
る。この例では充電電圧検出回路16A及び16Bをそれぞれ
構成する分圧回路の分圧比が等しく設定されている。
検出電圧Vcd1及びVcd2はそれぞれ比較回路17A及び17B
の反転入力端子に入力されている。比較回路17Aの非反
転入力端子には、安定化直流電源14の出力電圧を抵抗R7
Aと抵抗R8Aとからなる分圧回路により分圧して得た基準
電圧Vr1が入力され、比較回路17Bの非反転入力端子には
安定化電源14の出力電圧を抵抗R7Bと抵抗R8Bとからなる
分圧回路により分圧して得た基準電圧Vr2が入力されて
いる。
この例では抵抗R7Aと抵抗RRAとからなる分圧回路によ
り基準電圧発生回路18Aが構成され、抵抗R7Bと抵抗R8B
とからなる分圧回路により基準発生回路18Bが構成され
ている。
基準電圧Vr1及びVr2はそれぞれ第1の気筒及び第2の
気筒の所要点火電圧を得るために必要な点火エネルギ蓄
積用コンデンサC1及びC2の所要充電電圧Vcs1及びVcs2に
対応する値に設定されている。
比較回路17Aの出力はアンド回路15Aに入力されてい
る。比較回路17Aの入力がVr>Vcd1の時には該比較回路
から動作指令信号が出力され、アンド回路15Aから駆動
パルスが出力されてコンバータ主回路7Aが作動し、Vr1
≦Vcd1の時にアンド回路15Aから停止指令信号が出力さ
れるとアンド回路15Aからの駆動パルスの供給が停止し
てコンバータ主回路の作動が停止する。これにより点エ
ネルギ蓄積用コンデンサC1は所望の充電電圧Vcs1まで充
電される。
同様に、比較回路17Bの入力がVr2>Vcd2の時にはアン
ド回路15Bから駆動パルスが出力されてコンバータ主回
路7Bが作動し、Vr2≦Vcd2の時にアンド回路15Bからの駆
動パルスの供給が停止してコンバータ主回路7Bの作動が
停止するので、点火エネルギ蓄積用コンデンサC2は所望
の充電電圧Vcs2まで充電される。
点火信号供給回路25、比較回路26及び比較回路27、並
びに抵抗R9と抵抗R10からなる分圧回路は、第1図に示
した実施例の場合と同様に作動して機関の第1気筒及び
第2気筒の点火時期にそれぞれサイリスタS1及びS2を導
通させるとともに該サイリスタの転流を確実に行わせ
る。
上記実施例においては、それぞれ充電電圧検出回路16
A及び16Bをそれぞれ構成する分圧回路の分圧比を同じに
設定し、これらの検出回路から得られる検出電圧Vcd1及
びVcd2とそれぞれ比較される基準電圧Vr1及びVr2を互い
に異なる値に設定するように2組の基準電圧発生回路18
A及び18Bを設けたが、コンデンサ充電電圧検知回路16A
と16Bとを互いに異なる分圧比を有する分圧回路で構成
し、1個の基準電圧発生回路から得た基準電圧を比較回
路17Aと17Bの各非反転入力端子に共通に入力するように
してもよい。
第1図及び第2図に示した実施例においては、複数の
点火回路のうちの1つの点火回路の点火エネルギ蓄積用
コンデンサの静電容量と該コンデンサの所望の充電電圧
とのいずれか一方を他の点火回路の充電電圧と異ならせ
るように設定したが、1つの点火回路の点火エネルギ蓄
積用コンデンサの静電容量及び充電電圧の双方を他の点
火回路の点火エネルギ蓄積用コンデンサの静電容量及び
充電電圧とそれぞれ異ならせて、各点火回路の点火エネ
ルギ蓄積用コンデンサに蓄積されるエネルギをそれぞれ
対応する気筒の所要点火電圧に見合った大きさにするよ
うにしてもよい。
本発明を3気筒以上の多気筒内燃機関用点火装置に適
用するためには、機関の各気筒に対応する複数の点火回
路を設けて、少なくとも1つの点火回路の点火エネルギ
蓄積用コンデンサの静電容量及び充電電圧の少なくとも
一方を他の点火回路のものと異ならせることにより、各
点火回路の点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電エネル
ギをそれぞれ対応する気筒の所要点火電圧に見合った大
きさとするようにすれば良い。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、少なくとも1つの点
火回路の点火エネルギ蓄積用コンデンサの静電容量また
は充電電圧を他の点火回路のものと異ならせて、各点火
回路が出力する点火電圧を対応する気筒の所要点火電圧
にほぼ等しくするようにしたので、複数の気筒の所要点
火電圧が異なる場合に各点火エネルギ蓄積用コンデンサ
に必要以上の過大なエネルギが蓄積されるのを防ぐこと
ができ、バッテリの消費電力が必要以上に大きくなるの
を防ぐことができる。
また所要点火電圧が低い点火回路で余分なエネルギー
が消費されることがないため、該点火回路での損失を少
なくして発熱を少なくすることができ、該点火回路の構
成部品として小形のものを用いて装置の小形化を図るこ
とができる。
更に、点火回路に過大なエネルギーを供給する必要が
無いことにより、直流コンバータ回路の容量を小さくす
ることができるため、該コンバータ回路の小形化を図る
こともできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す回路図、第2図は本発明
の他の実施例を示す回路図である。 1,3……点火コイル、1a,3a……1次コイル、1b,3b……
2次コイル、2,4……点火電圧発生回路、5,6……点火プ
ラグ、7,7A,7B……コンバータ主回路、8……発振回
路、9……直流電圧昇圧用コンバータ回路、11,11A,11B
……スイッチング素子(電界効果トランジスタ)、16,1
6A,16B……コンデンサ充電電圧検知回路、17,17A,17B…
…比較回路、18,18A,18B……基準電圧発生回路、19(1
5),19A(15A),19B(15B)……駆動パルス供給制御回
路(アンド回路)、25……点火信号供給回路、C1,C2…
…点火エネルギ蓄積用コンデンサ、S1,S2……サイリス
タ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つの気筒の点火プラグに印加
    すべき所要点火電圧が他の気筒の点火プラグに印加すべ
    き所要点火電圧と異なっている多気筒内燃機関の複数の
    気筒にそれぞれ対応させて設けられた複数の点火回路
    と、バッテリの電圧を昇圧する直流コンバータ回路とを
    備え、各点火回路は点火コイルの1次側に設けた点火エ
    ネルギー蓄積用コンデンサの電荷をサイリスタを通して
    点火コイルの1次コイルに放電させることにより対応す
    る気筒の点火プラグに点火電圧を供給するコンデンサ放
    電式の回路からなっているコンデンサ放電式多気筒内燃
    機関用点火装置において、 前記少なくとも1つの気筒に対応する点火回路の点火エ
    ネルギー蓄積用コンデンサの静電容量が他の点火回路の
    点火エネルギー蓄積用コンデンサの静電容量と異なる大
    きさに設定されて、各点火回路が出力する点火電圧が対
    応する気筒の所要点火電圧にほぼ等しく制定されている
    ことを特徴とするコンデンサ放電式多気筒内燃機関用点
    火装置。
  2. 【請求項2】少なくとも1つの気筒の点火プラグに印加
    すべき所要点火電圧が他の気筒の点火プラグに印加すべ
    き所要点火電圧と異なっている多気筒内燃機関の複数の
    気筒にそれぞれ対応させて設けられた複数の点火回路
    と、バッテリの電圧を昇圧する直流コンバータ回路とを
    備え、各点火回路は点火コイルの1次側に設けた点火エ
    ネルギー蓄積用コンデンサの電荷をサイリスタを通して
    点火コイルの1次コイルに放電させることにより対応す
    る気筒の点火プラグに点火電圧を供給するコンデンサ放
    電式の回路からなっているコンデンサ放電式多気筒内燃
    機関用点火装置において、 前記少なくとも1つの気筒に対応する点火回路の点火エ
    ネルギー蓄積用コンデンサの充電電圧が他の点火回路の
    点火エネルギー蓄積用コンデンサの充電電圧と異なる大
    きさに設定されて、各点火回路が出力する点火電圧が対
    応する気筒の所要点火電圧にほぼ等しく設定されている
    ことを特徴とするコンデンサ放電式多気筒内燃機関用点
    火装置。
  3. 【請求項3】少なくとも1つの気筒の点火プラグに印加
    すべき所要点火電圧が他の気筒の点火プラグに印加すべ
    き所要点火電圧と異なっている多気筒内燃機関の複数の
    気筒にそれぞれ対応させて設けられた複数の点火回路
    と、バッテリの電圧を昇圧する直流コンバータ回路とを
    備え、各点火回路は点火コイルの1次側に設けた点火エ
    ネルギー蓄積用コンデンサの電荷をサイリスタを通して
    点火コイルの1次コイルに放電させることにより対応す
    る気筒の点火プラグに点火電圧を供給するコンデンサ放
    電式の回路からなっているコンデンサ放電式多気筒内燃
    機関用点火装置において、 前記複数の点火回路のそれぞれの点火エネルギー蓄積用
    コンデンサの充電電圧を検出する充電電圧検出回路と、
    前記充電電圧検出回路により検出された各点火回路の点
    火エネルギー蓄積用コンデンサの充電電圧が対応する気
    筒の所要点火電圧に相応した大きさに達したときに前記
    コンバータ回路の出力を停止させるコンバータ回路制御
    回路とを具備したことを特徴とするコンデンサ放電式多
    気筒内燃機関用点火装置。
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