JP2653204B2 - 面内磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

面内磁気記録媒体の製造方法

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JP2653204B2
JP2653204B2 JP2032135A JP3213590A JP2653204B2 JP 2653204 B2 JP2653204 B2 JP 2653204B2 JP 2032135 A JP2032135 A JP 2032135A JP 3213590 A JP3213590 A JP 3213590A JP 2653204 B2 JP2653204 B2 JP 2653204B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、固定磁気ディスク装置に搭載される磁気
ディスクなどの面内磁気記録媒体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕 磁気ディスクなどの磁気記録媒体(以下、単に媒体と
も称する)は、通常、非磁性基板上に非磁性金属下地
層,磁性層,保護層が順次積層されて構成されている。
媒体表面の潤滑性能を高めるために、保護層上にさらに
液体潤滑層を形成することも多く行われている。
このような媒体は、通常、以下のようにして製造され
る。非磁性基板の材質としては、各種金属や合金、ある
いはガラス,セラミックなどが用いられる。中でも、ア
ルミニウムまたはアルミニウムを主成分としこれにその
他の金属元素を加えて強度,剛性,耐食性などを改良し
たものが多用されている。この基板の表面には、磁気ヘ
ッドの衝突による媒体面変形を防止するためにアルマイ
ト,Ni−P合金無電解めっきなどにより高い硬度の強化
層が形成される。もちろん、ガラスやセラミックなどそ
れ自体が十分な硬度を有する材質の基板の場合にはこの
ような強化層は省略されてもよい。このような基板の表
面は研磨により通常中心線平均粗さRaで20Å〜100Å程
度の平滑な表面とされ、続いて、そのほぼ円周方向に沿
ってテクスチャアリングと呼ばれてる微細な凹凸を形成
される。このようにして所要の表面形状に加工された非
磁性基板を精密洗浄した後、その表面に、スパッタ法に
より、磁性層の磁気特性を高め、また基板との密着性を
改善するための非磁性金属下地層,例えばCr,Cr合金,W
あるいはMoからなる層が形成され、続いてCo合金からな
る磁性層が形成され、さらにその上に、磁性層を外部環
境から保護し、かつ、媒体表面の潤滑性能を高めるため
の保護層,例えばa−C層が形成されて媒体とされる。
近年、コンピュータなどの情報処理システムの処理能
力の増大,小型化に伴い、その補助記憶装置として用い
られる固定磁気ディスク装置の大容量化,小型化が要望
され、それに搭載される磁気ディスクも、高密度記録化
のために、磁気特性の向上,磁性層の薄膜化,電磁変換
特性の向上が強く要求されてきている。
媒体の磁気特性,電磁変換特性は磁性層に用いられる
磁性材料に大きく左右され、また、成膜時のスパッタ条
件〔基板温度,スパッタパワー,雰囲気ガス(例えばAr
ガス)圧など〕により変動する。
現在、磁性材料としてはCo−Ni−Cr系合金が一般的に
使用されているが、その他にCo−Ni系合金,Co−Ni−Cr
系合金,Co−Cr系合金などが提案され、一部実用化され
ている。また、これら磁性材料に対応した好適なスパッ
タ条件の検討が鋭意進められている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述のように、媒体の磁気特性,電磁変換特性の向上
を図って、磁性材料の成分およびその組成比の研究,成
膜時のスパッタ条件の検討が種々進められているが、市
場の要求を充分に満足する特性を有する媒体は現在まだ
得られていない。
従来多用されているCo−Ni−Cr系合金を磁性材料とす
る媒体は、分離能,耐食性などの点で優れているが、媒
体ノイズについてはいまひとつ良くないのが現状であ
る。特に、高密度記録達成のために、より高い周波数で
記録した場合には、再生時の出力信号が低下し、その分
だけS/N比が悪化するので、その対策として媒体ノイズ
の改善が強く望まれる。
この発明は、上述の点に鑑みてなされたものであっ
て、磁気特性,電磁変換特性が優れ、かつ、媒体ノイズ
の低減された面内磁気記録媒体の製造方法を提供するこ
とを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上述の課題を解決するため、非磁性基板
を280℃以上320℃以下の範囲内の温度に加熱した後、そ
の基板上にスパッタ法により非磁性金属下地層,Co−Cr
−Ta合金からなる磁性層,保護層を順次形成する工程を
含むことを特徴としている。
ここで、磁性層は、8原子%≦X≦20原子%,2原子%
≦Y≦6原子%を満足するCo(100-X-Y)CrXTaY合金から
なることが好ましい。
〔作用〕
媒体の磁性材料としてCo−Cr系合金を用いると、従来
のCo−Ni系合金を用いた媒体よりも媒体ノイズが小さく
なる。しかし、Co−Cr2元系合金を用いた場合には高保
磁力が得られない。これに第3元素としてTaを添加した
Co−Cr−Ta系を用いると、30kFCI程度以上の高密度記録
に適した1200Oe以上の保磁力が得られるようになる。こ
れはTaを添加することによりCoCrの結晶粒の大きさ(グ
レインサイズ)が非常に小さくなり、かつ、Taが結晶粒
界(グレインバウンダリ)に偏析することにより各結晶
粒(グレイン)の分離性が良くなり、低媒体ノイズ,高
保磁力が実現できるものと推定される。
市場で要求される低媒体ノイズを実現するためにはCr
添加量は8原子%以上必要であるが、20原子%を超える
と磁化量が小さくなる傾向がでてくるので好ましくな
い。また、高保磁力を得るためには2原子%以上のTaを
添加することが必要であるが、6原子%を超えると磁化
量が小さくなってくるので好ましくない。
また、磁性層材料としてCo−Cr−Ta系合金を用いた場
合、従来のCo−Ni−Cr系合金を用いた場合と同様のスパ
ッタ条件で磁性層を成膜すると必ずしも充分な角形比が
得られない。角形比が悪い場合には、たとえ高い保磁力
を実現しても分解能が落ち信号出力が低下するために結
局SN比が悪くなり、Co−Cr−Ta系合金の優れた低媒体ノ
イズ性が生かされないことになる。Co−Cr−Ta系合金を
用い、良好な角形比を実現するためには、磁性層をスパ
ッタ法で成膜するときの基板温度を280℃以上320℃以下
とすることが必要である。
〔実施例〕
Mgを4%含むAl−Mg合金からなる外径95mm,内径25mm,
厚さ1.27mmの板の表面に無電解めっき法により膜厚15μ
mのNi−P合金層を形成し、その表面を4μm程度研磨
して平滑にし、さらに研磨テープによりテープテクスチ
ャアリングを施して表面粗さが中心線平均粗さRaで70Å
の非磁性基板とした。これらの基板を第2図に示したよ
うなホルダーにセットした。第2図(a)は基板1を複
数個(図では6個の場合を示す)セットされたホルダー
2の正面図であり、第2図(b)は第2図(a)のX−
X断面図である。
このようなホルダー2にセットされた基板1の両面に
第3図の概念図に示すようなスパッタ装置により成膜を
行う。基板のセットされたホルダー2は仕込み室11に搬
入され、ここで、1×10-6Torrの真空に排気して(真空
排気系は図示せず)充分に脱ガスを行う。続いてドア12
を通ってスパッタ室13の奥の加熱ゾーン14にまで高速搬
送される(搬送機構は図示せず)。ここで、シースヒー
タ15により両側から加熱される。加熱ゾーン14の雰囲気
温度は熱電対16によりモニターし所定温度に制御され、
また、加熱ゾーン14でのホルダー2の滞留時間も制御可
能とされている。雰囲気温度を320℃とし、3分鑑滞留
させて基板温度を300℃とした。続いて、ホルダー2をA
rガス圧2×10-2の雰囲気に調整されたスパッタ室13内
を矢印Aの方向に搬送しながら、DCマグネトロン方式
で、Crターゲット17によりCr層下地層(膜厚1500Å,Co
−Cr12−Ta2合金ターゲット18により磁性層(膜厚500
Å),Cターゲット19によりC保護層(膜厚250Å)を基
板両面にそれぞれ順次成膜した後、ドア12を通って仕込
み室11へ送り取り出し、ホルダー2より作製された媒体
を取りはずす。スパッタ時のArガス圧を低くすると、角
形比は良くなるが、搬送方向に依存する磁性異方性が現
れ、媒体面内で均一な磁気特性が得られなくなる傾向が
現れるのでこの点を考慮してArガスを適切に決めること
が必要である。
以上の製造方法において、加熱ゾーンの雰囲気温度お
よびホルダーの滞留時間を変化させ、種々の基板温度で
媒体を作製した。
このようにして得られた媒体について、VSMにより磁
気特性を測定した。その結果、得られた媒体の保磁力お
よび角形比の温度依存性を第1図の線図に示す。第1図
より、基板温度が高くなるにつれて保磁力,角形比とも
に向上し、280℃以上で保磁力1400Oe以上,角形比0.9以
上の優れた媒体を得ることができる。一方、基板温度が
320℃を超えると、基板のNi−P合金が磁化してしまい
好ましくないことが別途確認されており、基板温度は28
0℃以上320℃以下の範囲内とすることが必要である。
〔発明の効果〕
この発明によれば、磁性材料としてCo(100-X-Y)CrXTa
Y(8原子%X20原子%;2原子%Y6原子%)
を用い、基板温度を280℃以上320℃以下の範囲内として
スパッタ法で磁性層を成膜することにより、磁性特性,
電磁変換特性が優れ、媒体ノイズの低減された磁気記録
媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の磁気記録媒体の保磁力,角形比と製
造時の基板温度との関係を示す線図、第2図はこの発明
の製造方法を実施するために用いるホルダーの一例を示
すもので、第2図(a)は正面図、第2図(b)は第2
図(a)のX−X断面図、第3図はこの発明の媒体の製
造方法を実施するためのスパッタ装置の一例の概念図で
ある。 1……基板、2……ホルダー、13……スパッタ室、14…
…加熱ゾーン、15……シースヒータ、18……Co−Cr−Ta
合金ターゲット。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基板を280℃以上320℃以下の範囲内
    の温度に加熱した後、その基板上にスパッタ法により非
    磁性金属下地層,Co−Cr−Ta合金からなる磁性層,保護
    層を順次形成する工程を含むことを特徴とする面内磁気
    記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記磁性層が、8原子%≦X≦20原子%,2
    原子%≦Y≦6原子%を満足するCo(100-X-Y)CrXTaY
    金からなることを特徴とする請求項1に記載の面内磁気
    記録媒体の製造方法。
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