JP2652835B2 - 高流動コンクリートの打設方法 - Google Patents

高流動コンクリートの打設方法

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JP2652835B2
JP2652835B2 JP5091838A JP9183893A JP2652835B2 JP 2652835 B2 JP2652835 B2 JP 2652835B2 JP 5091838 A JP5091838 A JP 5091838A JP 9183893 A JP9183893 A JP 9183893A JP 2652835 B2 JP2652835 B2 JP 2652835B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,表面に勾配をもつコン
クリートを高流動コンクリートを用いて打設する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】スランプ値が25cm以上,スランプフ
ロー値が50〜70cm程度の高流動性のコンクリート
が最近開発された。これは,比較的高い単位水量のもと
で,骨材の一部を石粉等の微粉末で置換したうえ,分散
剤(例えば高性能AE減水剤)と更には適量の増粘剤を
配合することによって,材料分離を抑えながら流動性を
確保するものである。
【0003】この高流動コンクリートは,通常のコンク
リート工事で使用されているスランプ8〜12cmいる
ものに比べると極めて流動性に富み,したがって高密度
配筋部や複雑形状部でも密実に打ち込むことができ,バ
イブレータ等による締固め作業が不要であるという特徴
を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高流動コンクリートは
セルフレベリング性に富むから打設されたときには表面
が水平になる。このため,コンクリート表面に勾配を取
付けた状態で硬化させることはできない。
【0005】しかし,コンクリート表面に勾配を持たせ
ることが必要なコンクリート工事は極めて多い。車道や
屋上スラブなどに見られるように,表面に勾配を持たな
い外部工事はないと言っても過言ではない。このため,
締め固めが不要であるというせっかくの高流動コンクリ
ートも表面勾配の取付けができないという問題から適用
を見送らざるを得ないことが多い。
【0006】厚みの大部分を高流動コンクリートで施工
し,この上にスランプ値が8〜12cm程度の硬練りコ
ンクリート層を施工し,コテ押さえで勾配を取付けるこ
とも考えられるが,コンクリートの配合が変化するの
で,その打継ぎ部や品質の変化(勾配による硬練りコン
クリート層の厚みの変化)が問題となる。
【0007】本発明はこのような問題を解決し,高流動
コンクリートの特質を失うことなく勾配をもつ表面を形
成させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,配筋さ
れた打設空間にスランプフロー値が50〜70cmの高
流動コンクリートを打設したあと,その上面に網体を施
設したうえ,前記と同じ高流動コンクリートに増粘剤を
追加して練り混ぜたコンクリートを,該網体がこのコン
クリート内に埋設されるように前記コンクリートの上面
に打ち継いで打設し,必要な勾配をもった最上表面に仕
上げることを特徴とする。
【0009】
【作用】高流動コンクリートは締め固めが不要である。
このため配筋された打設空間に打設ままで隅々までコン
クリートが流動する。本発明では設計勾配表面より僅か
に低い水平表面までをこの高流動コンクリートで打設
し,配筋空間の殆んどをこの高流動コンクリートで埋め
る。このため,本発明法の施工においても,締め固めは
不要である。
【0010】高流動コンクリートの打設面が設計勾配表
面近くになったら,レデーミックスとしてアジテータト
ラック内に積載されている高流動コンクリートに増粘剤
を添加する。高流動コンクリートはその流動特性ゆえに
増粘剤とアジテータトラック内でも均一に混ざり合う。
すなわち,アジテータトラックによる掻き混ぜ力を利用
することにより,特殊なミキサーは不要となり,且つ先
打ちの高流動コンクリートのものと増粘剤以外は同じ配
合の粘りのあるコンクリートが簡単にしかも施工現場で
得られる。
【0011】先打ちの高流動コンクリートと勾配取付け
用コンクリートとは,増粘剤以外は同じ配合であるか
ら,打継ぎ部が良好となり且つ品質も均質となる。
【0012】本発明で使用する網体は最も一般的には金
網であり,これは勾配取付け用コンクリートのセルフレ
ベリングをさらに抑制する作用を果たす。
【0013】
【実施例】図1に示したように,型枠1で画定され且つ
配筋された打設空間に高流動コンクリート2を設計傾斜
表面より僅かに低い水平表面をもつところまで打設す
る。この打設は締め固めを要することなく行われる。つ
いで,打設されたコンクリート2の上面にメッシュ3
(金網)を支持ロッド4等を用いて施設する。
【0014】ついで,図2に示したように,打設された
コンクリート2の表面に,このコンクリート2に増粘剤
を添加したコンクリート層5を形成し,メッシュ3をこ
の層5内に埋設する。コンクリート層5は増粘剤の添加
によって粘性が付与されているのでセルフレベリング性
が低下している。また金網3によって流動が妨げられ
る。したがって,コテ押さえ等で設計傾斜表面に形成で
きる。
【0015】配筋空間に打設する高流動コンクリート2
は,生コンプラントで練り混ぜられる。このレデーミッ
クスをアジテータトラックによって打設現場まで搬送さ
れたうえ,ポンプ車で打設位置に圧送して打設する。こ
のレデーミックスが図1のように打設されたら該アジテ
ータトラックに積載されている該高流動コンクリートの
レデーミックスに,増粘剤を添加して該コンクリートに
粘りを付与する。
【0016】増粘剤としては,コンクリート混和剤とし
て一般的なものである水溶性高分子例えばセルロースエ
ーテル類等が使用できるが,バイオポリマー, 例えば菌
体番号Alcaligenes ATCC 31555の菌によって産出される
粉末状のバイオポリマーも使用できる。
【0017】使用する高流動コンクリートの配合例を挙
げると次のとおりである。 水:165kg/m3 セメント:331kg/m3 砂:708kg/m3 砂利:882kg/m3 石粉:216kg/m3 分散剤:13.78kg/m3 増粘剤:0.088kg/m3
【0018】この配合例において,セメントはポルトラ
ンドセメント,石粉は粒度200メッシュのもの,分散
剤は花王社製の商品名「マイテイ2000WH」で市販
されているアルカリ溶解性反応高分子にβナフタリンス
ルホン酸ホルマリン縮合物を混合したもの,増粘剤は菌
体番号Alcaligenes ATCC 31555の菌によって産出される
粉末状のバイオポリマーである。この高流動コンクリー
トはスランプフロー値=65±5cmを示し,締め固め
不要で打設できる。
【0019】レデーミックスとして打設現場に搬送され
たこの高流動コンクリート(アジテータトラック内の高
流動コンクリート)に対して,図2のように表面勾配を
取付けることが必要になった時点で,前記の増粘剤を
0.1〜3.0 kg/m3 を添加して該アジテータを高速回転さ
せて掻き混ぜると,この増粘剤が均一に拡散して粘りの
あるコンクリートとなり,これを用いれば勾配が自由に
取付けられる。
【0020】図3は本発明法を適用するトンネルの断面
を示す。トンネル路面6は中心から両側部に向けて勾配
が 1.5%の下がり傾斜を有している。コンクリート打設
する路面6の巾は9000mm,厚みは250mmである。
この路面6を高流動コンクリートと,これに増粘剤を添
加したコンクリートを用いて締め固めすることなく形成
する。
【0021】図4は本発明を適用するボックスカルバー
トの断面を示す。両ボックスとも底面1は外側の壁に向
けて勾配が 1.5%の下がり傾斜を有したコンクリート層
7を形成する。両ボックスともコンクリート層7の巾は
9200mm,厚みは200mmである。この場合も,図3
と同様に勾配を持ったコンクリート7を形成する。
【0022】図3〜4の例のほか,橋梁,高架路面やラ
ンプ路面,一般屋上スラブ,特殊歩道など,締め固め不
要の高流動コンクリートを用いて施工するあらゆる場合
の勾配の取付けに対して本発明は適用できる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように,締固め不要という
特徴を有する高流動コンクリートもそのセルフレベリン
グ性ゆえに従来では勾配を取付ける施工には適用できな
かったが,本発明によればこれが可能となり,高流動コ
ンクリートの用途の拡大が図れる。
【0024】また,勾配取付け用のコンクリートも高流
動コンクリートに増粘剤を添加するというだけの操作で
あり,この増粘剤の添加は高流動コンクリートのレデー
ミックスにアジテータトラック内で行うことが可能であ
る。このため,先打ちコンクリートとの配合の均一性が
保たれると同時に,施工現場で直ちに勾配取付け用のコ
ンクリートが作れるから,品質の劣化が防止され且つ作
業性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う高流動コンクリートの打設法を説
明するための打設途中の状態を示す略断面図である。
【図2】本発明に従って表面に勾配を取付けるコンクリ
ート打設を行った状態を示す略断面図である。
【図3】本発明の適用例を示すトンネルの断面図であ
る。
【図4】本発明の適用例を示すボックスカルバートの断
面図である。
【符号の説明】
1 型枠 2 打設された高流動コンクリート 3 網体 4 支持ロッド 5 高流動コンクリートに増粘剤が添加されたコンクリ
ート 6 トンネル内路面 7 ボックスカルバート内路面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重松 和男 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−212566(JP,A) 特開 昭60−126461(JP,A) 特開 昭60−223573(JP,A) 特開 平3−217799(JP,A) 特開 平6−167112(JP,A) 特開 平4−297662(JP,A) 実開 昭63−108947(JP,U) 実開 昭54−31330(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配筋された打設空間にスランプフロー値
    が50〜70cmの高流動コンクリートを打設したあ
    と,その上面に網体を施設したうえ,前記と同じ高流動
    コンクリートに増粘剤を追加して練り混ぜたコンクリー
    トを,該網体がこのコンクリート内に埋設されるように
    前記コンクリートの上面に打ち継いで打設し,必要な勾
    配をもった最上表面に仕上げることを特徴とする高流動
    コンクリートの打設方法。
  2. 【請求項2】 スランプフロー値が50〜70cmの高
    流動コンクリートは単位水量160〜180kg/m3 のも
    とでセメント,砂,砂利,微粉末および分散剤,場合に
    よってはさらに増粘剤を配合して練り混ぜたものである
    請求項1に記載の高流動コンクリートの打設方法。
  3. 【請求項3】 打ち継ぐコンクリートは,該高流動コン
    クリートを積載しているアジテータトラックに増粘剤を
    添加して練り混ぜる請求項1または2に記載の高流動コ
    ンクリートの打設方法。
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JP5469800B2 (ja) * 2007-03-30 2014-04-16 宇部興産株式会社 コンクリート床構造体及びその施工方法
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KR101851337B1 (ko) * 2017-11-06 2018-04-24 한국건설기술연구원 고유동성 고성능 콘크리트 및 저유동성 고성능 콘크리트의 일괄 타설 방법

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