JP2651690B2 - エンジン本体に対するヘッドカバーの組合せ装置 - Google Patents

エンジン本体に対するヘッドカバーの組合せ装置

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JP2651690B2
JP2651690B2 JP2312988A JP2312988A JP2651690B2 JP 2651690 B2 JP2651690 B2 JP 2651690B2 JP 2312988 A JP2312988 A JP 2312988A JP 2312988 A JP2312988 A JP 2312988A JP 2651690 B2 JP2651690 B2 JP 2651690B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明はエンジン本体に対するヘッドカバーの組合せ
装置、特に、エンジン本体のヘッドカバー取付面に、パ
ッキンを介してヘッドカバーの取付面を重合するように
した装置に関する。
(2) 従来の技術 従来、エンジン本体へのヘッドカバーの組合せ作業は
人手により行われている。
(3) 発明が解決しようとする課題 しかしながら前記作業は単純作業であるから、作業者
の労働意欲を減退させ易く、また省力化を図る上からも
前記作業を自動化するのが望ましい。
本発明は前記要望に応え得る前記組合せ装置を提供す
ることを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 本発明は、エンジン本体のヘッドカバー取付面に、ヘ
ッドカバーの取付面をパッキンを介して重合する組合せ
装置であって、前記エンジン本体を、前記ヘッドカバー
取付面を上向きにして位置決めするエンジン本体位置決
め部と、前記ヘッドカバーを、前記取付面を上向きにし
て収容するヘッドカバー収容部と、該ヘッドカバー収容
部から移送された前記ヘッドカバーを受容して前記エン
ジン本体に対する該ヘッドカバーの位置を矯正するヘッ
ドカバー位置矯正部と、前記パッキンを、その一方の挟
着面を上向きにして収容するパッキン収容部と、該パッ
キン収容部から移送された前記パッキンを受容して前記
エンジン本体に対する該パッキンの位置を矯正するパッ
キン位置矯正部と、前記ヘッドカバー位置矯正部から移
送された前記ヘッドカバーおよび前記パッキン位置矯正
部から移送されて該ヘッドカバーの取付面に重合された
前記パッキンを反転させて、前記ヘッドカバーの取付面
を前記パッキンを介し前記エンジン本体のヘッドカバー
取付面に重合するヘッドカバー重合部とを備え、前記ヘ
ッドカバー収容部およびヘッドカバー位置矯正部間なら
びに該ヘッドカバー位置矯正部および前記ヘッドカバー
重合部間にそれぞれ第1および第2ヘッドカバー移送機
構を配設し、また前記パッキン収容部およびパッキン位
置矯正部間ならびに該パッキン位置矯正部および前記ヘ
ッドカバー重合部間にそれぞれ第1および第2パッキ移
送機構を配設し、前記ヘッドカバー重合部は、一方向へ
の揺動で前記ヘッドカバーの取付面外周縁に係合して該
ヘッドカバーおよび前記パッキンを保持し、また他方向
への揺動で前記係合を解除する複数のクランプ爪と、該
クランプ爪を前記一方向へ揺動付勢する付勢手段とを備
え、前記クランプ爪の先端に、前記エンジン本体のヘッ
ドカバー取付面外周縁に押圧されて前記係合を解除する
傾斜面を設けたことを第1の特徴とし、またこの特徴に
加えて、前記ヘッドカバー位置矯正部は前記ヘッドカバ
ーに形成された少なくとも2個の取付用ボルト挿通孔に
合致する基準孔を備え、前記第2ヘッドカバー移送機構
は前記各基準孔に係合する基準ピンを備え、前記ヘッド
カバー重合部は前記各基準ピンに係合する基準孔を備え
ていることを第2の特徴とし、更に前記各特徴に加え
て、前記パッキン位置矯正部は前記ヘッドカバーに形成
された少なくとも2個の取付用ボルト挿通孔に対応する
基準ピンを備え、前記第2パッキン移送機構は前記各基
準ピンに係合する基準孔を備え、前記ヘッドカバー重合
部は前記各基準孔に係合する基準ピンを備えていること
を第3の特徴とする。
(2) 作用 前記特徴によれば、パッキン位置矯正部及びヘッドカ
バー位置矯正部に於いてエンジン本体に対しパッキン及
びヘッドカバーを各々正しく位置決めした状態にしてか
ら、その両者をヘッドカバー重量部に於いて重ね合わせ
ると共に纏めて反転させてエンジン本体に自動的に組合
せることができる。
また特にヘッドカバー重合部における前記クランプ爪
構造によれば、エンジン本体に対し予め正しく位置決め
された後、ヘッドカバー重合部において互いに重合状態
に置かれたパッキン及びヘッドカバーの相互位置が該ヘ
ッドカバー重合部において終始適正に保たれ、それらを
エンジ本体への組合せ位置まで纏めてスムーズに反転、
移動させることができる。しかもその組合せ位置に到着
後は、クランプ爪の先端をエンジン本体のヘッドカバー
取付面外周縁に単に押圧させるだけで同爪を自動的に開
いてパッキン及びヘッドカバーをエンジン本体のヘッド
カバー取付面上に自動的に且つ的確に載せ替えることが
できる。
(3) 実 施 例 第1,第1A図はエンジン本体1とヘッドカバー2との組
合せ関係を示し、エンジン本体1のヘッドカバー取付面
aにパッキン3(第6図)を介してヘッドカバー2が重
合される。図には省略したが、エンジン本体1にピスト
ン、ロッカアーム等の各種構成部品が組付けられてい
る。ヘッドカバー2は鋼板を用いて作製されたもので、
箱形本体2aと、その開口縁に一体に形成された取付フラ
ンジ2bと、取付フランジ2bの外周に在ってエンジン本体
1外周面に嵌合する折曲げ縁2cと、箱形本体2a内を開口
側空間および底部側空間に仕切る隔壁2dとを備えてい
る。前記取付フランジ2bがパッキン3に重合しており、
したがってその重合面が取付面bとなり、また折曲げ縁
2cが取付面bの外周縁を形成する。第1,第2図に明示す
るようにヘッドカバー2の取付フランジ2bに、その四隅
に位置させて第1〜第4ボルト挿通孔41〜44が形成さ
れ、各ボルト挿通孔41〜44に対応してエンジン本体1に
第1〜第4ネジ孔51〜54が形成される。これらボルト挿
通孔41〜44等を介してヘッドカバー2が取付ボルト6に
よりエンジン本体1に取付けられる。
第6図に明示するように、パッキン3は略不等辺六角
環状をなし、所定の剛性を有する。
〔I〕ヘッドカバー組合せ装置 第3図において、エンジン本体1に対するヘッドカバ
ー2の組合せ装置は、エンジン本体1を、そのヘッドカ
バー取付面aを上向きにして位置決めするエンジン本体
位置決め部Aと、ヘッドカバー2を、その取付面bを上
向きにして収容するヘッドカバー収容部Bと、ヘッドカ
バー収容部Bから移送されたヘッドカバー2を受容して
エンジン本体1に対するヘッドカバー2の位置を矯正す
るヘッドカバー位置矯正部Cと、パッキン3を、その一
方の挟着面c(第6図)を上向きにして収容するパッキ
ン収容部Dと、パッキン収容部Dから移送されたパッキ
ン3を受容してエンジン本体1に対するパッキン3の位
置を矯正するパッキン位置矯正部Eと、ヘッドカバー位
置矯正部Cから移送されたヘッドカバー2およびパッキ
ン位置矯正部Eから移送されてヘッドカバー2の取付面
bに重合されたパッキン3を反転させて、ヘッドカバー
2の取付面bをパッキン3を介しエンジン本体1のヘッ
ドカバー取付面aに重合するヘッドカバー重合部Fとを
備えている。
またヘッドカバー収容部Bおよびヘッドカバー位置矯
正部C間ならびにヘッドカバー位置矯正部Cおよびヘッ
ドカバー重合部F間にそれぞれ第1および第2ヘッドカ
バー移送機構G1,G2が配設される。さらにパッキン収容
部Dおよびパッキン位置矯正部E間ならびにパッキン位
置矯正部Eおよびヘッドカバー重合部F間にそれぞれ第
1および第2パッキン移送機構H1,H2が配設される。
以下、各部A〜Fおよび各移送機構G1〜H2について具
体的に説明する。
(a) エンジン本体位置決め部A 第3図において、床面7に搬送コンベヤ8が配設さ
れ、その搬送コンベヤ8により、パレット9に載置され
たエンジン本体1が、そのヘッドカバー取付面aを上向
きにして第3図紙面と直交する方向に搬送される。搬送
コンベヤ8は、エンジン本体1が所定位置に達したとき
停止してそのエンジン本体1を位置決めする。
(b) ヘッドカバー収容部B 第3図に示すように搬送コンベヤ8の搬送方向一側方
において、床面7に支持構造体10が配設される。その支
持構造体10の支持台10a上に、ヘッドカバー2を収容し
たマガジン11を搬入する搬入コンベヤ12が設けられる。
また支持構造体10の支持フレーム10bに搬入コンベンヤ1
2からマガジン11を受取ってそれをヘッドカバー渡し位
置まで上昇させる昇降機構13と、その機構13から空のマ
ガジン11を受取ってそれを搬出する滑り台14とが設けら
れる。搬入コンベヤ12は通常のベルト式に構成され、そ
の昇降機構13側の端部に、搬送路に出没するマガジン用
ストッパ15が配設される。また滑り台14は、昇降機構13
側より下り勾配の支持板17に複数のローラ16を互に平行
に支持させたものである。
昇降機構13は、ピストンロッド18を上向きにした作動
シリンダ19と、そのピストンロッド18先端に支持されて
マガジン11を載置する水平な載置台20とよりなる。載置
台20はベルトコンベヤ機能を備え、搬入コンベヤ12から
マガジン11を受取るときには第3図下部のヘッドカバー
受取り位置J1に在って無端ベルト21を同図反時計方向に
回動させ、一方、マガジン11を滑り台14に排出するとき
には第3図上方のヘッドカバー渡し位置J2に在って無端
ベルト21を同図時計方向に回動させるようになってい
る。
各マガジン11は上面を開放した箱形をなし、内部を隔
壁22により複数の部屋23に区画されている。各部屋23に
複数のヘッドカバー2が、その取付面bを上向き、した
がって折曲げ縁2cを上側にして積重ねられている。
(c) ヘッドカバー位置矯正部C 第3〜第5図において、支持フレーム10bの側面に水
平ブラケット24が取付けられ、その水平ブラケット24上
面に矯正型25が配設される。その矯正型25は固定半体26
と、それと対向する可動半体27とよりなり、固定半体26
は水平ブラケット24に固定され、また可動半体27は固定
半体26に一対の摺動ロッド28を介して支持される。両半
体26,27はヘッドカバー2の取付フランジ2bを支承する
水平な載置面eと、各載置面eより落込んでヘッドカバ
ー2の箱形本体2d外側面に合致する凹部29とを備えてい
る。
固定半体26に、近接スイッチ30によって制御される作
動シリンダ31が取付けられ、そのピストンロッド32は可
動半体27に連結される。この作動シリンダ31の作動によ
り可動半体27は固定半体26に対して進退することができ
る。可動半体27の前進位置は、その半体27下部に突設さ
れたストッパ33を固定半体26下部に衝合させることによ
って規制され、この状態で両載置面e間に所定の間隔d
が形成される。
両半体26,27の載置面eにおいて、それらの一方の対
角位置に第1,第2基準孔341,342が形成され、それら基
準孔341,342はヘッドカバー2の一方の対角位置にある
第2,第4ボルト挿通孔42,44(第2図)に合致する。
(d) パッキン収容部D 第3,第6図に示すようにヘッドカバー収容部Bと反対
側で、且つ搬送コンベヤ8の側方において、床面7に支
持台35が配設される。支持台35上面に突出する回転軸36
に円形の回転テーブル37が水平に支持されており、その
回転テーブル37上面に4台のマガジン38が円周上等間隔
に配設される。各マガジン38は基台39と、その基台39に
立設された4本のガイド柱40と、それらガイド柱40に沿
って昇降する載置板41と、載置板41を上昇方向に付勢す
るばね42(第22図)とよりなる。載置板41上には、多数
のパッキン3が、一方の挟着面cを上向きにして積重ね
られている。
回転テーブル37は45゜宛間欠回転して、常に1台のマ
ガジン11をパッキン渡し位置Kに保持するようになって
いる。
(e) パッキン位置矯正部E 第3,第7〜第9図において、パッキン収容部Dを備え
た支持台35上面の取付ステー43に、支持板44が支柱45を
介して水平に支持されている。
支持板44上面に、上向きに開口する有底円筒体46が固
定され、その水平な上端面はパッキン用載置面fとして
機能する。円筒体46の内部は、底壁47および中間部間の
真円孔48と、中間部および載置面f間に在って真円孔48
よりも横断面積の小さな変形孔49とよりなり、その変形
孔49に起因して載置面fの真円孔48回りの張出し幅は不
均等になる。このように不均等化する理由は、第7図に
示すように略不等辺六角環状をなすパッキン3の各角部
を載置面fにより支持するためである。
真円孔48に円板50が摺動自在に嵌合され、その円板50
の上面に、パッキン3の内周面に係合してエンジン本体
1、したがってヘッドカバー2に対してパッキン3の位
置を矯正する矯正突起51が立設される。円板50の下面に
ボス52が突設され、そのボス52は底壁47の段付貫通孔53
に摺動自在に嵌合される。
段付貫通孔53を形成する上部の大径部54底面と円板50
下面との間にばね55が縮設され、そのばね55の弾発力に
より各矯正突起51の上端部が載置面fよりも上方へ突出
し得るようになっており、その突出量は円板50が真円孔
48および変形孔49間の下向き段部56に衝合することによ
って規制される。
円筒体46の底壁47下面に存する突出部57に作動シリン
ダ58が取付けられ、その上向きのピストンロッド59は円
板50のボス52に連結される。この作動シリンダ58は各矯
正突起51を下降させるためにのみ用いられ、各矯正突起
51の下降量は円板50が底壁47に衝合することにより規制
されて、各矯正突起51の上端面は載置面fと同一平面
上、またはそれよりも下方に位置する。
また円板50に、その下面より突出する一対の昇降ガイ
ドピン60が設けられ、各昇降ガイドピン60は底壁47の各
ガイド孔61に摺動自在に嵌合される。
円筒体46に、その載置面fに突出して相対向する第1,
第2基準ピン621,622が設けられ、それら基準ピン621,6
22はヘッドカバー2の他方の対角位置にある第1,第3ボ
ルト挿通孔41,43(第2図)に対応する。
(f) ヘッドカバー重合部F 第3,第10〜第13図に示すように床面7に立設された支
柱63にロボットテーブル64が支持され、そのロボットテ
ーブル64はパッキン収容部D上方から搬送コンベヤ8上
方に延びている。搬送コンベヤ8上方において、ロボッ
トテーブル64の固定フレーム65端部に支持部材66が固着
されており、その支持部材66に、上下方向に延びる一対
のガイドレール67が取付けられ、それらガイドレール67
に昇降部材68の複数のスライダ69が係合している。支持
部材66の上端に、ピストンロッド70を下向きにした作動
シリンダ71が立設され、そのピストンロッド70は昇降部
材68に連結される。第12,第13図に明示するように支持
部材66下部にストッパ72が取付けられ、そのストッパ72
に昇降部材68の上端部が衝合することによって昇降部材
68の下降限が決められる。
第14〜第16図も参照して、昇降部材68の下部支持体73
に回転軸74が水平に支持されており、その回転軸74の一
端部にロータリアクチュエータ等の回転駆動源75が連結
され、また他端部にヘッドカバー2およびパッキン3を
保持する保持体76が設けられる。
その保持体76は次のように構成される。
第10図に明示するようにU字形切欠き77を有する基板
78の一方の平坦面(第10〜第13図では下面)において、
切欠き77の奥端側に位置させて平坦面に直角な連結板79
が付設され、その連結板79は回転軸74に連結される。
基板78の他方の平坦面(第10〜第13図では上面)にお
いて、切欠き77の両側に位置させて各2本のヘッドカバ
ー用第1〜第4支持軸801〜804が立設される。第1〜第
4支持軸801〜804はヘッドカバー2の第1〜第4ボルト
挿通孔41〜44に対応し、取付フランジ2bを支持する端面
を備えた大径部81と、その大径部81上端面に突設されて
第1〜第4ボルト挿通孔41〜44に嵌合する小径部82とを
備えている。一方の対角位置に存する第1,第3支持軸80
1,803において、両小径部82の端面に第1,第2基準ピン8
31,832がそれぞれ突設され、また他方の対角位置に存す
る第2,第4支持軸802,804において、両小径部82にはそ
れらの端面に開口する第1,第2基準孔841,842がそれぞ
れ形成される。
第1,第2基準ピン831,832は、ヘッドカバー2の第1,
第3ボルト挿通孔41,43を貫通してエンジン本体1の第
1,第3ねじ孔51,53にそれぞれ係合するようになってお
り、これにより位置矯正後のヘッドカバー2およびパッ
キン3を、その状態にてエンジン本体1に移行させるこ
とができる。
相隣る第1〜第4支持軸801〜804間に位置させて、基
板78の平坦面に同一構成を持つ複数のクランプ機構85が
配設される。各クランプ機構85は、第1〜第4支持軸80
1〜804に支持されたヘッドカバー2およびパッキン3を
保持するもので、次のように構成される。
第11図に明示するように、基板78の平坦面に支持部材
86が立設され、その支持部材86において基板78内方に向
かう一対の突出部87に、先端に鉤形係合部88を備えたク
ランプ爪89の中間部がピン90を介して揺動自在に支持さ
れる。ピン90よりも係合部88側において、クランプ爪89
および支持部材86間にばね91が縮設され、そのばね91の
弾発力で係合部88が基板78内方、したがって係合方向に
揺動して取付フランジ2b外周の折曲げ縁2cに係合するよ
うになっている。
前記のようにクランプ爪89は、付勢手段としてのばね
91により常時係合方向に付勢されているので、各支持軸
801〜804にヘッドカバー2を支持させる際にクランプ爪
89の係合部88と取付フランジ2bが干渉することになる。
これを回避するため、ピン90を挟んでばね91と反対側に
アクチュエータ92が設けられ、その作動子93の先端がク
ランプ爪89の基端に衝合している。これにより作動子93
が伸長してクランプ爪89の基端を押動すれば、係合部88
が基板78外方、したがって離脱方向に揺動する。
取付フランジ2b外周の折曲げ縁2cに対する係合部88の
係合解除構造は次のように構成される。係合部88は、折
曲げ縁2c端面に当接する平坦面gと、その平坦面gの箱
形本体2a側先端縁において、平坦面gとの間に鋭角を以
て隣接する傾斜面hとを有し、その傾斜面hを後述する
ようにエンジン本体1のヘッドカバー取付面a外周縁に
押圧して係合部88を離脱方向に揺動させるものである。
基板78において、クランプ機構85の存する側と反対側
の平坦面にガイドブロック94がフレーム部材95を介して
支持されており、そのガイドブロック94に、基板78の切
欠き77より突出する一対のクランプアーム96が摺動自在
に立設される。両クランプアーム96は互に接近する方向
に摺動してヘッドカバー2の箱形本体2a外側面を挟持
し、また互に離間する方向に摺動して前記挟持を解除す
る。このようなクランプアーム96の作動は、近接スイッ
チ97により制御される作動源98によって行われる。
ヘッドカバー2およびパッキン3を受取る、保持体76
の受取り位置L1では、保持体76は上昇すると共に第1〜
第4支持軸801〜804等を上向きに保っており、このよう
な各支持軸801〜804等の上向き状態は、第15,第16図に
示すように回転軸74に取付板99を介して設けられた第1
ストッパ1001を下部支持体73の鉛直面iに衝合させるこ
とによって実現される。
またヘッドカバー2およびパッキン3をエンジン本体
1に重合する、保持体76の重合位置L2(第29図)では、
保持体76は第16図反時計方向に反転して各支持軸801〜8
04等を下向きに保つと共に下降しており、前記反転状態
は、第16図鎖線示のように第1ストッパ1001と反対側の
第2ストッパ1002を前記鉛直面iに衝合させることによ
って実現される。
(g) 第1ヘッドカバー移送機構G1 第3,第17,第18図において、支持フレーム10b上端に在
ってヘッドカバー収容部B上方から搬送コンベヤ8上方
に延びる水平支持部101に、直交座標ロボットテーブル1
02が配設される。そのロボットテーブル102は搬送コン
ベヤ8の搬送方向と直交するX軸方向に移動する第1可
動部1031と第1可動部1031に支持されてY軸方向に移動
する第2可動部1032とを備えている。
第2可動部1032の第1支持ブラケット1041に、上下方
向に延びる支持軸105が摺動自在に、且つ回転不能に支
持される。また第1支持ブラケット1041の下部に、ピス
トンロッド106を下向きにした作動シリンダ107が取付ス
テー108を介して支持される。そのピストンロッド106の
下端は支持軸105の連結部材109に連結され、これにより
支持軸105が昇降してZ軸方向に移動することができ
る。
支持軸105は、その下端面に開口する段付孔110を有
し、その段付孔110の下部大径孔111に球面軸受112が嵌
合されて保持板113により抜止めされる。永久磁石114の
上端面に軸115が突設され、その軸115に取付けられた球
状ジャーナル116が球面軸受112に支持される。
永久磁石114の上部に嵌着された板材117と保持板113
との間にばね118が縮設され、そのばね118の弾発力で永
久磁石114の下端面を水平を保つようになっている。ま
た板材117に、上方に向けて突出する回止めピン119が設
けられ、その回止めピン119は保持板113の回止め孔120
に遊挿される。
永久磁石114はヘッドカバー2の隔壁2dを吸着するも
ので、その吸着状態は板材117に設けた光電スイッチ121
により検知される。
前記のように永久磁石114を、球状ジャーナル116およ
び球面軸受112を介して支持軸105に支持させると、永久
磁石114が首振自在になるので、マガジン11内でヘッド
カバー2が傾いている場合でも永久磁石114の下端面を
隔壁2dに密着させることができる。
(h) 第2ヘッドカバー移送機構G2 第3,第19〜第21図において、前記直交座標ロボットテ
ーブル102の第2可動部1032に存する第2支持ブラケッ
ト1042に、上下方向に延びる支持軸122が摺動自在に、
且つ回転不能に支持される。また第2支持ブラケット10
42の下部に、ピストンロッド123を下向きにした作動シ
リンダ124が取付ステー125を介して支持される。そのピ
ストンロッド123の下端は支持軸122の連結部材126に連
結され、これにより支持軸122が昇降してZ軸方向に移
動することができる。支持軸122の上端部に、その支持
軸122の下降限を検出する近接スイッチ127が設けられ
る。
支持軸122の下端部に支持ブラケット128が固着され、
その支持ブラケット128にヘッドカバー用吊持機構129お
よび第1,第2基準ピン1301,1302が設けられる。
前記吊持機構129は次のように構成される。支持ブラ
ケット128の下端面に、近接スイッチ183(第21図)によ
り制御される作動源131およびガイドブロック132が順次
設けられ、そのガイドブロック132に一対の吊持アーム1
33が摺動自在に吊設される。両吊持アーム133は、それ
らの下端部に相対向する水平突出部134を有し、それら
の摺動方向は、第19図に明示するようにヘッドカバー位
置矯正部Cにおける可動半体27の進退方向と直交するよ
うになっている。また両吊持アーム133下端部の、摺動
方向と直交する方向の幅jは、可動半体27の前進位置に
おける両半体26,27間の間隔dよりも小さい。
作動源131の作動によって、両吊持アーム133は互に接
近する方向に摺動し、可動および固定半体26,27間に進
入して水平突起134の上面をヘッドカバー2の取付フラ
ンジ2b下面外周部(第19図において)に係合させること
ができ、また互に離間する方向に摺動して前記係合を解
除することができる。両吊持アーム133の上部に、一対
のストッパ184が相対向して突設され、それらストッパ1
84は互に衝合して両アーム133の接近位置、したがって
両水平突起134の、取付フランジ2bに対する係合量を規
制する。
第1,第2基準ピン1301,1302は、ヘッドカバー2の第
2,第4ボルト挿通孔42,44を貫通してヘッドカバー位置
矯正部Cの第1,第2基準孔341,342およびヘッドカバー
重合部Fの第1,第2基準孔841,842にそれぞれ係合し得
るようになっており、位置矯正後のヘッドカバー2をそ
の状態にてヘッドカバー重合部Fに移行させるために用
いられる。
両基準ピン1301,1302およびそれらの支持構造は同一
であるから第1基準ピン1301について説明する。
第1基準ピン1301は、大径部135と、その下端面に突
設されて第2ボルト挿通孔42を貫通する小径部136と、
大径部135の上端に設けられたフランジ状ストッパ137と
大径部135の下部に設けられたフランジ状リテーナ138と
よりなる。大径部135は、作動源131に取付けられたホル
ダ139の、上下方向に開口する挿通孔140に摺動自在に嵌
合され、ホルダ139下端面とリテーナ138上端面との間に
クッションばね141が縮設される。
(i) 第1パッキン移送機構H1 第3,第22〜第24図において、パッキン収容部Dのパッ
キン渡し位置K(第6,第24図)、パッキン位置矯正部E
およびヘッドカバー重合部Fは、搬送コンベヤ8の搬送
方向と直交する一直線上に配設されており、それに伴い
前記ロボットテーブル64は前記直線と平行に配設されて
いる。
ロボットテーブル64は、搬送コンベヤ8の搬送方向と
直交するX軸方向に移動する可動部142を備えており、
その可動部142の第1支持ブラケット1431に上下方向に
延びる支持軸144が摺動自在に、且つ回転不能に支持さ
れる。また第1支持ブラケット1431の下部に、取付ステ
ー145を介してピストンロッド146を下向きにした作動シ
リンダ147が支持される。そのピストンロッド146の下端
は支持軸144の連結部材148に連結され、これにより支持
軸144が昇降してZ軸方向に移動することができる。
支持軸144に真空式パッキン吸着機構149が次のように
設けられる。支持軸144の下端にホルダ150が取付けら
れ、そのホルダ150は中間部および下端部にそれぞれフ
ランジ状をなす支持板151およびパッキン用押圧板152を
備えている。支持板151に4本の、下端にゴム製吸盤153
を持つ導管154が所定の間隔で支持され、各吸盤153をパ
ッキン3の挟着面cに対向させるため押圧板152には各
吸盤153を通す切欠き1551が形成される。
各導管154は接続管156を介して図示しない真空源に接
続され、その真空源の作動は支持板151に支持された近
接スイッチ157により制御される。押圧板152には近接ス
イッチ157をパッキン3に対向させる切欠き1552が形成
されている。
(j)第2パッキン移送機構H2 第3,第25〜第28図において、前記ロボットテーブル64
の可動部142に存する第2支持ブラケット1432に上下方
向に延びる支持軸158が摺動自在に、且つ回転不能に支
持される。また第2支持ブラケット1432の下部に、ピス
トンロッド159を下向きにした作動シリンダ160が取付ス
テー161を介して支持される。そのピストンロッド159の
下端は支持軸158の連結部材162に連結され、これより支
持軸158が昇降してZ軸方向に移動することができる。
支持軸158の上端部に、その支持軸158の下降限を検出す
る近接スイッチ163が設けられる。
支持軸158下端部に、真空式パッキン吸着機構164およ
び第1,第2基準軸1651,1652が次のように設けられる。
パッキン吸着機構164において、支持軸158の下端にホ
ルダ166が取付けられ、そのホルダ166は上部、中間部お
よび下端部にそれぞれフランジ状をなす第1,第2支持板
1671,1672およびパッキン用押圧板168を備えている。第
2指示板1672に6本の、下端にゴム製吸盤169を持つ導
管170が所定の間隔で支持され、各吸盤169をパッキン3
の吸着面cに対向させるため押圧板168には各吸盤169を
通す切欠き171が形成される。
各導管170は、第1支持板1671の透孔172に遊挿され、
接続管173を介して図示しない真空源に接続される。そ
の真空源の作動は第2支持板1672に支持された近接スイ
ッチ174(第28図)により制御される。押圧板168には近
接スイッチ174をパッキン3に対向させる切欠き175が形
成されている。
第1,第2基準軸1651,1652は、押圧板168の外周に在っ
てパッキン位置矯正部Eの第,第2基準ピン621,622
よびヘッドカバー重合部Fの第1,第2基準ピン831,832
にそれぞれ係合し得るようになっており、位置矯正後パ
ッキン吸着機構164により吸着されたパッキン3を、そ
の状態にてヘッドカバー重合部Fに移行させるために用
いられる。
両基準軸1651,1652およびそれらの支持構造は同一で
あるから第1基準軸1651について説明する。
第1基準軸1651は、小径部176とその下端に連接され
て下向きの基準孔177を有する大径部178と、小径部176
の上端に設けられたフランジ状ストッパ179とよりな
る。小径部176は第1支持板1671の透孔180に、また大径
部178は第2支持板1672の透孔181にそれぞれ摺動自在に
嵌合され、第1支持板1671下端面と第1基準軸1651段面
との間にクッションばね182が縮設される。
〔II〕ヘッドカバー組合せ作業 第3,第29図において、搬送コンベヤ8が停止してエン
ジン本体1が、そのヘッドカバー取付面aを上向きにし
た状態で位置決めされる。
複数のヘッドカバー2が、それらの取付面bを上向
き、したがって折曲げ縁2cを上側にして搬入コンベヤ12
上に存する各マガジン11の各部屋23に積重ねられてい
る。搬入コンベヤ12により最先のマガジン11が、ヘッド
カバー受取り位置J1に下降している載置台20上に搬入さ
れ、そのマガジン11が載置台20上にそれのベルトコンベ
ヤ機能によって位置決めされる。作動シリンダ19の作動
により載置台20が上昇し、マガジン11がヘッドカバー渡
し位置J2に保持される。
第3,第6図に示すように、多数のパッキン3がそれら
の一方の挟着面cを上向きにして各マガジン38内に積重
ねられており、1台のマガジン38がパッキン渡し位置K
に停止している。
第3,第17,第18図に示すように第1ヘッドカバー移送
機構G1において、ロボットテーブル102により、上昇位
置に在る永久磁石114が1つの部屋23に存する最上位の
ヘッドカバー2に対し位置決めされ、作動シリンダ107
の作動により永久磁石114が下降してその永久磁石114に
ヘッドカバー2がその隔壁2dを介して吸着される。
作動シリンダ107の作動によりヘッドカバー2が吊上
げられ、ロボットテーブル102によりヘッドカバー2が
ヘッドカバー位置矯正部Cの上方へ移送される。
第4図鎖線示のようにヘッドカバー位置矯正部Cにお
いては、可動半体27が後退位置に在って可動および固体
半体26,27間の間隔が広げられている。第1ヘッドカバ
ー移送機構G1における作動シリンダ107の作動によりヘ
ッドカバー2が下降し、その箱形本体2aが両凹部29間に
遊嵌され、また取付フランジ2bが両載置面eに載せられ
る。
第4,第5図実線示のように、作動シリンダ31の作動に
より可動半体27が固定半体26に向けて前進し、両凹部29
が箱形本体2aに合致してヘッドカバー2の位置が矯正さ
れる。これによりヘッドカバー2の第2,第4ボルト挿通
孔42,44が第1,第2基準孔341,342にそれぞれ合致する。
その後第1ヘッドカバー移送機構G1における作動シリ
ンダ107の作動により永久磁石114が上昇してヘッドカバ
ー2の隔壁2dより離脱し、次いでロボットテーブル102
により永久磁石114はヘッドカバー位置矯正部C上方か
ら退避する。この場合、ヘッドカバー2は可動および固
定半体26,27により挟持されているので、前記永久磁石1
14の離脱は容易に行われる。
第3,第19〜第21図に示すように第2ヘッドカバー移送
機構G2において、前記永久磁石114の退避に伴いロボッ
トテーブル102により、上昇位置に在る吊持機構129がヘ
ッドカバー位置矯正部C上方に移動してヘッドカバー2
に対し位置決めされる。このとき両吊持アーム133は互
に離間する方向に摺動している。
作動シリンダ124の作動により吊持機構129が下降し、
第1,第2基準ピン1301,1302の両小径部136がヘッドカバ
ー2の第2,第4ボルト挿通孔42,44を通して可動および
固定半体26,27の第1,第2基準孔341,342にそれぞれ係合
し、また両大径部135下端面が第2,第4ボルト挿通孔42,
44周縁に当接する。両クッションばね141を収縮させな
がら吊持機構129がさらに下降して両吊持アーム133の水
平突出部134が取付フランジ2bの下面よりも下方に位置
する。この状態で作動源131の作動により両吊持アーム1
33が接近する方向に摺動し、両水平突出部134の上面が
取付フランジ2bの下面に対向する。
作動シリンダ124の作動により両吊持アーム133が上昇
し、ヘッドカバー2がヘッドカバー位置矯正部Cより離
脱して両吊持アーム133に吊持される。この場合、ヘッ
ドカバー2の取付フランジ2bは、両吊持アーム133の水
平突出部134上面と両基準ピン1301,1302の大径部135下
端面との間に両クッションばね141の弾発力で挟着さ
れ、これによりヘッドカバー2の落下が確実に防止され
る。
ロボットテーブル102によりヘッドカバー2がヘッド
カバー重合部F上方へ移送されて位置決めされる。
第3,第10〜第16図、特に第13,第14図に明示するよう
に、ヘッドカバー重合部Fにおいては、保持体76が、上
昇した受取り位置L1に在って第1〜第4支持軸801〜804
等を上向きに保っている。またクランプ機構85の各アク
チュエータ92の作動により作動子93が伸長して各クラン
プ爪89の基端を押動し、これにより各係合部88が離脱方
向に揺動している。さらに両クランプアーム96が互に離
間する方向に摺動している。
第2ヘッドカバー移送機構G2における作動シリンダ12
4の作動により吊持機構129と共にヘッドカバー2が下降
し、第1,第2基準ピン1301,1302の小径部136が、第2,第
4支持軸802,804の小径部82に形成された第1,第2基準
孔841,842にそれぞれ係合し、引続き両クッションばね1
41を圧縮させながら吊持機構129が下降すると、ヘッド
カバー2がその自重により下降して第1〜第4ボルト挿
通孔41〜44が第1〜第4支持軸801〜804の小径部82に嵌
合し、取付フランジ2bが第1〜第4支持軸801〜804の大
径部81端面に支持される。
作動源131の作動により両吊持アーム133が互に離間す
る方向に押動して各水平突出部134が取付フランジ2bよ
り離脱し、次いで吊持機構129は作動シリンダ124の作動
により上昇し、またロボットテーブル102によりヘッド
カバー重合部F上方から退避する。
作動源98の作動により両クランプアーム96が互に接近
する方向に摺動してヘッドカバー2の箱形本体2a外側面
が挟持される。
第3,第22〜第24図に示すように、第1パッキン移送機
構H1において、ロボットテーブル64によりパッキン吸着
機構149がパッキン渡し位置Kに存する最上位のパッキ
ン3に対し位置決めされる。
作動シリンダ147の作動により前記機構149が下降して
その押圧板152によりパッキン3が押圧されると共に各
吸盤153がパッキン3の挟着面Cに密着し、真空源の作
動により各吸盤153がパッキン3を吸着する。
作動シリンダ147の作動によりパッキン3が吊上げら
れ、ロボットテーブル64によりパッキン位置矯正部E上
方に移送されて各矯正突起51に対し位置決めされる。
第3,第7〜第9図に示すようにパッキン位置矯正部E
においては、各矯正突起51の上端部が載置面fよりも上
方へ突出している。
第1パッキン移送機構H1における作動シリンダ147の
作動によりパッキン3が、押圧板152下面を各矯正突起5
1上端面近傍に位置させるまで下降し、次いで真空源が
作動を停止するので、パッキン3が各矯正突起51の上端
部に嵌ってパッキン3の各角部が載置面fに支持され、
これによりパッキン3の位置が矯正される。
その後、パッキン吸着機構149が第1パッキン移送機
構H1における作動シリンダ147の作動により上昇し、ま
たロボットテーブル64によりパッキン位置矯正部E上方
から退避する。
第3,第25〜第27図に示すように、第2パッキン移送機
構H2において、前記パッキン吸着機構149の退避に伴い
ロボットテーブル64により上昇位置に在るパッキン吸着
機構164等がパッキン位置矯正部E上方に移動してパッ
キン3に対し位置決めされている。
第25図に示すように、パッキン位置矯正部Eの作動シ
リンダ58(第8,第9図)の作動により各矯正突起51が下
降してその上端面が載置面fと同一平面上、またはそれ
よりも僅か下方に位置する。
第2パッキン移送機構H2における作動シリンダ160の
作動によりパッキン吸着機構164が下降して、第1,第2
基準軸1651,1652の基準孔177がパッキン位置矯正部Eの
第1,第2基準ピン621,622にそれぞれ係合し、また押圧
板168とパッキン位置矯正部Eの載置面fとの間にパッ
キン3が挟着され、さらに各吸盤169がパッキン3の挟
着面cに密着する。この状態で真空源の作動により各吸
盤169がパッキン3を吸着する。
作動シリンダ160の作動によりパッキ3が吊上げら
れ、ロボットテーブル64によりヘッドカバー重合部F上
方へ移送されてヘッドカバー2に対し位置決めされる。
第10,第14図に示すようにヘッドカバー重合部Fには
前記のようにヘッドカバー2が支持されている。第2パ
ッキン移送機構H2における作動シリンダ160の作動によ
りパッキン吸着機構164が下降して第1,第2基準軸1651,
1652の基準孔177がヘッドカバー重合部Fの第1,第2基
準ピン831,832に係合する。
この状態にて真空源が作動を停止するので、パッキン
3がヘッドカバー2の取付フランジ2b上に移行する。
その後、パッキン吸着機構164が、第2パッキン移送
機構H2における作動シリンダ160の作動により上昇し、
またロボットテーブル64によりヘッドカバー重合部F上
方から退避する。
第11,第15図に明示するようにヘッドカバー重合部F
において、クランプ機構85の各アクチュエータ92が作動
してその作動子93が収縮し、各クランプ爪89、したがっ
て各係合部88がばね91の弾発力で係合方向に揺動してそ
の係合部88が取付フランジ2b外周の折曲げ縁2cに係合す
る。これによりヘッドカバー2およびパッキン3はヘッ
ドカバー重合部Fに保持される。
第29図に示すように、回転駆動源75の作動により保持
体76が反転し、次いで作動源98の作動により両クランプ
アーム96が互に離間する方向に摺動してヘッドカバー2
に対する挟持が解除される。
作動シリンダ71の作動により保持体76が下降して、第
1,第2基準ピン831,832がエンジン本体1の第1,第3ね
じ孔51,53に係合する。また各クランプ爪89における各
係合部88の傾斜面hがエンジン本体1のヘッドカバー取
付面a外周縁に押圧されるので、各係合部88が離脱方向
に揺動して折曲げ縁2cに対する各係合部88の係合が解除
され、各係合部88の傾斜面h端縁がエンジン本体1外周
面に摺接する。
これによりヘッドカバー2における取付フランジ2bの
取付面bがパッキン3を介してエンジン本体1のヘッド
カバー取付面aに重合される。
各アクチュエータ92の作動により作動子93が伸長して
各クランプ爪89の基端を押動するので、各係合部88が離
脱方向に揺動してエンジン本体1外周面より離間する。
作動シリンダ71の作動により保持体76が上昇し、次い
で回転駆動源75の作動により保持体76が前記と逆方向に
反転して保持体76は受取り位置L1に復帰する。
ヘッドカバー2は、次工程において各ボルト挿通孔41
〜44等を介して取付ボルト6によりエンジン本体1に取
付けられる。
C.発明の効果 以上のように本発明によれば、パッキン位置矯正部及
びヘッドカバー位置矯正部に於いてエンジ本体に対しパ
ッキン及びヘッドカバーを各々正しく位置決めした状態
にしてから、その両者をヘッドカバー重合部に於いて重
ね合わせると共に纏めて反転させてエンジン本体に自動
的に組合せることができるようにしたので、単純作業に
伴う作業者の労働意欲の減退を回避し、また省力化を図
ることができる。
また特にヘッドカバー重合部は、一方向への揺動でヘ
ッドカバーの取付面外周縁に係合して該ヘッドカバーお
よびパッキンを保持し、また他方向への揺動で前記係合
を解除する複数のクランプ爪と、該クランプ爪を前記一
方向へ揺動付勢する付勢手段とを備え、前記クランプ爪
の先端に、エンジン本体のヘッドカバー取付面外周縁に
押圧されて前記係合を解除する傾斜面を設けたので、エ
ンジン本体に対し予め正しく位置決めされた後、ヘッド
カバー重合部で互いに重合状態に置かれたパッキン及び
ヘッドカバーの相互位置を該ヘッドカバー重合部におい
て終始適正に保つことができて、それらをエンジン本体
への組合せ位置まで纏めてスムーズに反転、移動させる
ことができ、しかもその組合せ位置に到着後は、クラン
プ爪の先端をエンジン本体のヘッドカバー取付面外周縁
に単に押圧させるだけで同爪を自動的に開いてパッキン
及びヘッドカバーをエンジン本体のヘッドカバー取付面
上に自動的に且つ的確に載せ替えることができ、従って
上記パッキン等の反転動作や載せ替え動作に伴う位置ず
れや脱落を効果的に回避することができる。
また関連発明によれば、位置矯正後のヘッドカバー
を、矯正された状態にてヘッドカバー重合部に移行させ
ることができる。この場合、ヘッドカバーの取付用ボル
ト挿通孔を基準にするので、特別な基準手段を設ける必
要がないといった利点がある。
また別の関連発明によれば、位置矯正後のパッキン
を、矯正された状態にてヘッドカバー重合部に移行させ
ることができる。また前記同様特別な基準手段を不要に
し得るといった利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図はエンジン本体、パッキンおよびヘッドカバーの
関係を示す分解斜視図、第1A図はエンジン本体にヘッド
カバーを取付けた状態の縦断正面図、第2図はヘッドカ
バーの平面図、第3図は本発明装置の一実施例の側面
図、第4,第5図はヘッドカバー位置矯正部を示し、第4
図は平面図、第5図は第4図V−V線断面図、第6図は
パッキン収容部の平面図、第7ないし第9図はパッキン
位置矯正部を示し、第7図は平面図、第8図は第7図VI
II−VIII線断面図、第9図は第7図IX−IX線断面図、第
10ないし第16図はヘッドカバー重合部を示し、第10図は
平面図、第11図は第10図XI矢視図、第12図は第10図XII
矢視図、第13図は第10図XIII矢視図、第14図は第11図XI
V−XIV線断面図に相当するヘッドカバー重合部の作用説
明図、第15図は第10図XV矢視図、第16図は第15図XVI−X
VI線断面図、第17,第18図は第1ヘッドカバー移送機構
を示し、第17図は側面図、第18図は第17図XVIII矢視
図、第19ないし第21図は第2ヘッドカバー移送機構を示
し、第19図は側面図、第20図は第19図XX−XX線断面図、
第21図は第19図XXI−XXI線断面図、第22ないし第24図は
第1パッキン移送機構を示し、第22図はパッキン収容部
との関係を示す要部破断側面図、第23図は第22図XXIII
矢視図、第24図は第22図XXIV−XXIV線断面図、第25ない
し第28図は第2パッキン移送機構を示し、第25図はパッ
キン位置矯正部との関係を示す要部破断側面図で第27図
XXV−XXV線断面図に相当し、第26図は第25図XXVI−XXVI
矢視図、第27図は第25図XXVII−XXVII線断面図、第28図
は近接スイッチ取付部の断面図、第29図はエンジン本体
に対しヘッドカバーを重合する状態を示す側面図であ
る。 a……ヘッドカバー取付面、b……取付面、c……挟着
面、h……傾斜面、A……エンジン本体位置決め部、B
……ヘッドカバー収容部、C……ヘッドカバー位置矯正
部、D……パッキン収容部、E……パッキン位置矯正
部、F……ヘッドカバー重合部、G1,G2……第1,第2ヘ
ッドカバー移送機構、H1,H2……第1,第2パッキン移送
機構、 1……エンジン本体、2……ヘッドカバー、3……パッ
キン、41〜44……第1〜第4ボルト挿通孔、341,342
…第1,第2基準孔、621,622……第1,第2基準ピン、8
31,832……第1,第2基準ピン、841,842……第1,第2基
準孔、89……クランプ爪、1301,1302……第1,第2基準
ピン、177……基準孔

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン本体(1)のヘッドカバー取付面
    (a)に、ヘッドカバー(2)の取付面(b)をパッキ
    ン(3)を介して重合する組合せ装置であって、前記エ
    ンジン本体(1)を、前記ヘッドカバー取付面(a)を
    上向きにして位置決めするエンジン本体位置決め部
    (A)と、前記ヘッドカバー(2)を、それの前記取付
    面(b)を上向きにして収容するヘッドカバー収容部
    (B)と、該ヘッドカバー収容部(B)から移送された
    前記ヘッドカバー(2)を受容して前記エンジン本体
    (1)に対する該ヘッドカバー(2)の位置を矯正する
    ヘッドカバー位置矯正部(C)と、前記パッキン(3)
    を、その一方の挟着面を上向きにして収容するパッキン
    収容部(D)と、該パッキン収容部(D)から移送され
    た前記パッキン(3)を受容して前記エンジン本体
    (1)に対する該パッキン(3)の位置を矯正するパッ
    キン位置矯正部(E)と、前記ヘッドカバー位置矯正部
    (C)から移送された前記ヘッドカバー(2)および前
    記パッキン位置矯正部(E)から移送されて該ヘッドカ
    バー(2)の取付面(b)に重合された前記パッキン
    (3)を反転させて、前記ヘッドカバー(2)の取付面
    (b)を前記パッキン(3)を介し前記エンジン本体
    (1)のヘッドカバー取付面(a)に重合するヘッドカ
    バー重合部(F)とを備え、前記ヘッドカバー収容部
    (B)およびヘッドカバー位置矯正部(C)間ならびに
    該ヘッドカバー位置矯正部(C)および前記ヘッドカバ
    ー重合部(F)間にそれぞれ第1および第2ヘッドカバ
    ー移送機構(G1,G2)を配設し、また前記パッキン収容
    部(D)およびパッキン位置矯正部(E)間ならびに該
    パッキン位置矯正部(E)および前記ヘッドカバー重合
    部(F)間にそれぞれ第1および第2パッキン移送機構
    (H1,H2)を配設し、前記ヘッドカバー重合部(F)
    は、一方向への揺動でヘッドカバー(2)の取付面
    (b)外周縁に係合して該ヘッドカバー(2)およびパ
    ッキン(3)を保持し、また他方向への揺動で前記係合
    を解除する複数のクランプ爪(89)と、該クランプ爪
    (89)を前記一方向へ揺動付勢する付勢手段(91)とを
    備え、前記クランプ爪(89)の先端に、前記エンジン本
    体(1)のヘッドカバー取付面(a)外周縁に押圧され
    て前記係合を解除する傾斜面(h)を設けたことを特徴
    とする、エンジン本体に対するヘッドカバーの組合せ装
    置。
  2. 【請求項2】前記ヘッドカバー位置矯正部(C)は前記
    ヘッドカバー(2)に形成された少なくとも2個の取付
    用ボルト挿通孔(42,44)に合致する基準孔(341,342
    を備え、前記第2ヘッドカバー移送機構(G2)は前記各
    基準孔(341,342)に係合する基準ピン(1301,1302)を
    備え、前記ヘッドカバー重合部(F)は前記各基準ピン
    (1301,1302)に係合する基準孔(841,842)を備えてい
    る、請求項1に記載のエンジン本体に対するヘッドカバ
    ーの組合せ装置。
  3. 【請求項3】前記パッキン位置矯正部(E)は前記ヘッ
    ドカバー(2)に形成された少なくとも2個の取付用ボ
    ルト挿通孔(41,43)に対応する基準ピン(621,622)を
    備え、前記第2パッキン移送機構(H2)は前記各基準ピ
    ン(621,622)に係合する基準孔(177)を備え、前記ヘ
    ッドカバー重合部(F)は前記各基準孔(177)に係合
    する基準ピン(831,832)を備えている、請求項1又は
    2に記載のエンジン本体に対するヘッドカバーの組合せ
    装置。
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