JP2651606B2 - 可変サスペンション装置 - Google Patents

可変サスペンション装置

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JP2651606B2
JP2651606B2 JP26202488A JP26202488A JP2651606B2 JP 2651606 B2 JP2651606 B2 JP 2651606B2 JP 26202488 A JP26202488 A JP 26202488A JP 26202488 A JP26202488 A JP 26202488A JP 2651606 B2 JP2651606 B2 JP 2651606B2
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    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
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    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、自動2輪車の可変サスペンション装置に
関する。
[従来の技術] 可変リヤサスペンション装置は種々のものが公知であ
り、例えば、車速、バネ上荷重、バネ下荷重、バンク
角、スロットル開度、ギヤポジション等を検出して、リ
ヤサスペンションの減衰力を制御するものがある(特開
昭63−2787号公報参照)。この例では加速時等における
車体の尻下がり、すなわちスコート現象の発生を防止す
るために減衰力可変式ダンパの減衰力を制御するもので
あり、前記検出した諸量により予測される加速度又は実
際の加速度に基づいて減衰力を制御している。
[発明が解決しようとする課題] ところで、かかるスコート現象のような姿勢変化の原
因は、後輪に駆動力又は制動力が作用することにより生
じるスコート力(Fsとする)とアンチスコート力(Fas
とする)の相互作用により ΔF=Fs−Fas …… と定義される力ΔF(本発明では、リヤアクスル換算付
加反力と称することにする)がチェーン張力によってリ
ヤアクスル上に余分な力として作用することを意味し、
このリヤアクスル換算付加反力ΔFは、一定の比例関係
でリヤサスペンションに作用する力Δf(同様に、付加
反応と称することにする)となる。
ここで、駆動時又は制動時にギャップを通過する場合
におけるリヤサスペンションの縮み行程について考える
と、付加反力Δfが伸び方向へ作用しているときはリヤ
サスペンションが硬くなり、逆に、縮み方向へ作用して
いれば柔らかくなる。
しかし、前記のものを含め従来の減衰力可変式ダンパ
のいずれもがスコートFs及びアンチスコート力Fasを制
御の基礎量としないので、ギャップ通過時に付加反力Δ
fに対応する減衰力制御を行うことができないので、ギ
ャップ通過時の姿勢変化が大きくなり、姿勢変化を最適
にしたり、さらには任意かつ容易な姿勢制御ができず、
その結果、後輪の路面追従性及び後輪トラクションも高
めにくくなる。
したがって、ギャップ通過時には付加反力Δfの影響
がないようにダンパの減衰力を制御することが望まれ
る。
そこで本発明の目的は、付加反力Δfに基づく減衰力
制御を行うことにより、駆動時又は制動時にギャップを
通過するときでも最適な姿勢変化等を実現できる可変リ
ヤサスペンション装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため本願発明に係る可変サスペン
ション装置は、減衰力可変式のダンパと、駆動力又は制
動力を検出するための駆動力検出手段と、フロントサス
ペンションのストローク量を検出するフロントサスペン
ションストローク検出手段と、リヤサスペンションのス
トローク量を検出するリヤサスペンションストローク検
出手段と、前記ダンパの減衰力を調節するための制御信
号を出力する制御回路とを備え、該制御回路は、前記フ
ロントサスペンションストローク検出手段及びリヤサス
ペンションストローク検出手段が検出した前後のサスペ
ンションストローク量に基づいて車体姿勢を定め、続い
て、この車体姿勢と前記駆動力検出手段が検出した駆動
力に基づいてスコート力とアンチスコート力の差を求
め、この差に基づいて減衰力変更量を決定し、さらに該
減衰量に基づいて前記ダンパの減衰力を調節するための
制御信号を出力することを特徴とする。
また、この可変サスペンション装置における制御回路
は、フロントサスペンションストローク検出手段とリヤ
サスペンションストローク検出手段の検出信号によって
車体姿勢を求め、さらにこの車体姿勢に基づいて定ま
る、 スコートレシオ、K1=(h/l)+(Wtr/W)tanψ 及びアンチスコートレシオ、K2=Y/X との差を求め、 該差と、前記駆動力検出手段の検出信号が検出した駆動
力との積に基づいて減衰力変更量を決定し、この減衰力
変更量に基づいて前記ダンパの減衰力を調節するための
制御信号を出力するように構成することもできる。
ここで、各符号の意味は以下の通りである。
h:乗員乗車時の重心位置の地上高 :ホイールベース Wtr:バネ下重量 W:全重量 ψ:リヤアーム角 X:チェーン張力とリヤアームとの各延長線の交点と、リ
ヤアクスル間との距離 Y:チェーン張力とリヤアームとの各延長線の交点の地上
高 [発明の作用] ギャップ通過などでサスペンションストロークが変化
するとき、制御回路はまず、フロントサスペンションス
トローク検出手段及びリヤサスペンションストローク検
出手段が検出した前後のサスペンションストローク量に
基づいて車体姿勢を定める。
続いて、この車体姿勢と駆動力検出手段が検出した駆
動力に基づいてスコート力とアンチスコート力の差を求
め、この差に基づいて減衰力変更量を決定する。
さらにこの減衰量変更量に基づいて減衰力可変式であ
るダンパに対して制御信号を出力し、ダンパの減衰力を
調節して最適のサスペンション反力を設定する。
これにより、車体姿勢の変化を最小又は最適にでき、
良好なギャップ走破性を示し、路面追従性が上がるた
め、トラクションが向上する。
第1図は以下に述べる諸量を定義するため自動2輪車
の概念形状を示すものであり、第1図において乗員乗車
時の重心位置をCG、後輪1の瞬間回転中心位置(チェー
ン2の張力とリヤアーム3の各延長線の交点)をIFC、
ホイールベースをl、CGの地上高をh、リヤアーム角
(リヤアーム3の水平線となす角)をΨ、リヤアクスル
4とIFC間の水平距離をX、IFCの地上高をYとし、さら
に各量を次のように定義する。
Fp:リヤアクスル4上に換算したリヤサスペンション5
による静止時のサスペンション反力 Fpa:リヤアクスル4上に換算した駆動時(又は制動時)
の動的なサスペンション反力 Fr:チェーン2によって後輪1へ伝達される駆動力(又
は制動力、以下同じ) Wtr:バネ下重量、W:全重量 ここで、各サスペンション反力の関係は、 で与えられる。そこで、 とスコートレシオK1及びアンチスコートレシオK2を定義
すれば、各々に駆動力Frを乗じたものがそれぞれスコー
ト力Fs及びアンチスコート力Fasとなり、式は次のよ
うになる。
Fpa=Fa+Fr(K1−K2) …… =Fa+Fs−Fas ここで式より、Fpa=Fa+ΔF ゆえに、 ΔF=Fr(K1−K2) …… また、リヤサスペンション5近傍部分を概念的に示す
第2図において、ホイールレシオKwを、 と定義すれば、次のようになる。
ここで、W、Wtrは定数であり、その他のh、l、X
及びYはCG及びIFCの各位置が決れば求められる。またC
G及びIFCの各位置は、前輪6を支持しているフロントサ
スペンション7及びリヤサスペンション5のストローク
量を検出することにより定まる。このうち、リヤサスペ
ンション5のストローク量はリヤアーム角Ψで定まり、
また駆動力Fr及びフロントサスペンション7のストロー
ク量もセンサによって算出可能である。よって、リヤア
ーム角Ψ、駆動力Fr及びフロントサスペンション7のス
トローク量を検出すれば、上記各式よりリヤアクスル換
算付加反応ΔF及び付加反力Δfは幾何学的計算で定ま
ることになる。
なお、制動時には駆動力Frの方向が変わるだけであ
り、上記と同様な考え方で減衰力を制御することができ
る。
そこで、本発明の可変リヤサスペンション装置によれ
ば、自動2輪車がギャップへ突入すると、制御回路は、
駆動力センサ、フロントストロークセンサ及びリヤアー
ム角センサからそれぞれ入力された検出信号を基に、ス
コート力Fs及びアンチスコート力Fas並びにリヤアクス
ル換算付加反力ΔF及びこれと比例関係にある付加反力
Δfを算出し、この付加反力Δfに基づいて減衰力変更
量を決定し、さらにこの減衰力変更量を対応する制御信
号を出力する。ダンパはこの制御信号によって減衰力が
増加又は減少するように調節される。その結果、付加反
力Δfがキャンセルされ、ギャップ通過時におけるダン
パの減衰力が調整される。
例えば、制動時でギャップを通過する場合におけるダ
ンパの縮み行程で伸び側へ付加反力Δfが作用していれ
ば、減衰力を減少することにより、ダンパの作動性を良
好にして跳ね上がり等の姿勢変化を少なくし、逆に、駆
動時の縮み行程で縮み側へ付加反力Δfが作用していれ
ば、減衰力を増大させることにより、リヤサスペンショ
ンを硬くして同様に姿勢変化を少なくする。
[実施例] 以下、図面に基づいて一実施例を説明する。
第3図は、リヤサスペンション5の減衰力を制御する
ためのシステム図である。図中に内部構造を断面で示し
たリヤサスペンション5は、ダンパ8及びサスペンショ
ンスプリング9とからなる。
ダンパ8は、公知の減衰力可変式ダンパの一例であ
り、シリンダ10、その内部に摺動自在に収容されたピス
トン11、このピストン11に一端が固着されかつ下方に伸
びる筒状のピストンロッド12、ピストンロッド12の下端
に設けられたボトムケース13、ピストンロッド12の軸方
向に形成されている貫通孔に進退動自在に嵌装されたロ
ッド弁14、その下端部に形成された雄ネジ部に螺着する
ギヤ15a、これと噛み合うギヤ15b、15c、ギヤ15bを回転
させる可逆モータ16、ギヤ15cと一体回転する回転ポテ
ンショメータ17等より構成されている。なお、ギヤ15
a、15b、15c、可逆モータ16及び回転ポテンショメータ1
7はボトムケース13内に収容されている。また、サスペ
ンションスプリング9はボトムケース13及びシリンダ10
の各外周に配設されたバネ受け座間に支持されている。
さらに、前記ピストン11によってシリンダ10内は上室
10a及び下室10bに区画され、ピストン11にはこれら上室
10a、下室10bを連通し、リード弁によって作動油を互い
に逆方向のみへ通過させる通孔11a、11bが軸方向に形成
されている。
また、ピストンロッド12の貫通孔上端部がオリフィス
12aをなし、これと連通する貫通孔18がピストン11及び
ピストンロッド12を径方向に貫通して穿設され、ロッド
弁14によってオリフィス12aと貫通孔18間の流路面積を
可変としている。
さらに、シリンダ10上部にはサブタンク19が付設され
ている。このサブタンク19は窒素ガス等を封入した気室
19aとオイル室19bとに区画され、このオイル室19bはシ
リンダ10の上室10aと管路19cで連通している。
また、管路19c内にはピストン19d並びにこれに形成さ
れた通路を閉塞するリリーフバルブ19eが収容されてい
る。リリーフバルブ19eのリターンスプリング19fは、管
路19cの端部に設けられたソレノイド19gのシャフト19h
に支持され、セット荷重を与えられている。
このダンパ8の減衰力を制御するための制御回路20
は、演算処理部21、駆動部22、比較器23等よりなる。演
算処理部21には駆動力センサ24、リヤアーム角センサ25
及びフロントストロークセンサ26がそれぞれ接続されて
いる。
但し、リヤアーム角センサ25は比較器23とも接続され
ている。
比較器23には、リヤアーム角センサ25とダンパ8のポ
テンショメータ17が接続され、両者の電圧差によって演
算処理部21をオン又はオフする。なお第3図中には、比
較器23との接続関係の説明を容易にするため、ダンパ8
の全断面とは別に、ボトムケース13部分についてZ視方
向断面を部分的に併記してある。
第4図は、駆動力センサ24の具体例を示すものであ
り、ドライブスプロケット2a(第5図参照)をスプライ
ン結合するカウンタ軸27の軸端部には、電極28がボルト
29によって一体回転するように取付けられ、電極28とド
ライブスプロケット2a間に歪ゲージが駆動力センサ24と
して取付けられている。
一方、ミッションケース30にはスリップリング31が取
付けられており、コード32を介して電源と接続し、かつ
電極28へ給電している。ゆえに、ドライブスプロケット
2aによってチェーン2に駆動力がかかると、これに応じ
てカウンタ軸27にねじれが生じるので、この歪量を駆動
力センサ24である歪ゲージで抵抗値の変化として検出す
る。
歪量γと中実のカウンタ軸27におけるねじりモーメン
トMTの関係は、 (d:軸直径、G:せん断弾性係数) で与えられる。
また、第5図に示すように、このねじりモーメントMT
と駆動力Frとの関係は、 (r1及びr2はドライブスプロケット2a及びドリブンスプ
ロケット2bの各半径) で与えられる。ゆえに、歪量γの計測により駆動力Fr
求めることができる。但し、実際には予めカウンタ軸27
のトルクと歪量との関係を実機で測定することにより、
較正グラフを作成し、これを演算処理部21へ記憶させて
おく。
第6図は、リヤアーム角センサ25の具体例を示す図で
あり、このセンサは車体側へ固定された回転ポテンショ
メータとして構成されている。この回転ポテンショメー
タ25はアーム33を介して、リヤアーム3と連結してお
り、リヤアーム3の揺動に伴って生じる回転ポテンショ
メータ25の電圧変化によって、リヤアーム角Ψを検出す
る。リヤアーム角Ψの検出により、リヤアクスル4のス
トローク量を求めることができる。すなわち、リヤサス
ペンション5の伸び切り時におけるリヤアクスル4の位
置を0、フルストローク時の位置をS2とすれば、リヤア
クスル4のストローク量はピボット点2を中心に揺動す
るリヤアーム角Ψの変化に対応して定まる。回転ポテン
ショメータ25の電圧変化とΨの関係は予め実機により計
測して較正グラフを作成し、これを演算処理部21へ記憶
させておく。
第7図は、フロントストロークセンサ26の具体例を示
す図であり、フロントサスペンション7のアッパーチュ
ーブ7a側にストローク型ポテンショメータとして構成さ
れたセンサ本体を取付け、ロアチューブ7b側に伸縮ロッ
ド34を取付けてある。これにより、アッパーチューブ7a
とロアチューブ7bが相対的に伸縮すると、そのストロー
ク変化をポテンショメータの電圧変化として検出でき
る。
次に、本実施例における減衰力制御方法を説明する。
各センサの検出信号が制御回路20へ入力されると、第8
図に示すブロック図に従って処理される。以下、これに
ついて説明する。
まず、演算処理部21は、各センサの検出信号が入力さ
れると、駆動力センサ24の検出信号により駆動力Frを算
出し、リヤアーム角センサ25及びフロントストロークセ
ンサ26の検出信号によってリヤアーム角Ψ及びフロント
サスペンションのストローク量を算出し、これらを基礎
にしてCG及びIFCの各位置を定める。さらに各量h、
l、X、Y及びtanΨ(並びにtanθ及びtanα)の値を
それぞれ算出する。
次に、これらの諸量と定数であるW、Wtrを用いて、
スコートレシオK1及びアンチスコートレシオK2及び両者
の差(K1−K2)の値を算出する。
第9図は、K1、K2及び両者の差(K1−K2)とリヤアク
スル4のストローク量との相関を示すグラフである。リ
ヤアクスル4のストローク量は、第2図に示すようにリ
ヤサスペンション5の最伸長時を0、全屈時をS2とし、
この間の移動量として定義される。このグラフからも、
K1、K2及び両者の差(K1−K2)が幾何学的に定まる量で
あることが理解できる。また、(K1−K2)の値はリヤア
クスル4のストローク変位Sxに応じて負又は正に変化す
る。
続いて、演算処理部21が駆動力Frと(K1−K2)により
リヤアクスル換算付加反力ΔFを算出し、さらに式よ
りリヤアクスル換算付加反力ΔFを基に付加反力Δfを
算出する。
その後、演算処理部21において、この付加反力Δfに
より減衰力変更量を決定し、制御信号を駆動部22へ出力
する。なお、減衰力変更量は必要により付加反力Δfに
任意係数α(α>0)を乗じた値(Δf×α)とするこ
ともできる。これは、リヤアクスル位置と駆動力Frに対
して、減衰力変更量を任意に選定できることを意味す
る。
駆動部22がオンすると可逆モータ16が正逆いずれかに
回転する。これに伴ってギヤ15bが回転し、これと噛み
合うギヤ15a、さらにはギヤ15cも同時に回転する。ギヤ
15aが回転するとその回転方向に応じて螺合しているロ
ッド弁14が進退いずれかの方向へ移動し、その結果、オ
リフィス12aが絞られ又は緩められることによりその流
路断面積が変化されるので減衰力が調節される。
また、ギヤ15cの回転により、ポテンショメータ17の
電圧が変化する。この電圧は比較器23においてリヤアー
ム角センサ25の電圧と比較され、その結果は常時演算処
理部21へフィードバックされる。演算処理部21は前記各
センサ24乃至26の信号と比較器23からの出力信号とを基
に再び演算を行い、適正な減衰量を決定し、駆動部22を
介して可逆モータ16を必要量回転させる。以下、これを
反復継続して常時減衰力を調節する。
なお、ギャップ通過時などに後輪1が極めて大きな力
で突上げられる場合には、演算処理部21がフロントスト
ロークセンサ26の信号からギャップ通過を検出し、この
ときのストローク量が異常に大きい等の所定条件に合致
すると、駆動部22を介してソレノイド19gをオンし、シ
ャフト19hを後退させ、リターンスプリング19fのセット
荷重を小さくする。これにより、シリンダ10の上室10a
の圧力が通常の場合よりも低くても、上室10aの作動油
がサブタンク19のオイル室19b内へ流入し易くなり、ダ
ンパ8が容易に圧縮し、制動時における車体後部の跳ね
上がりが防止される。その後、ソレノイド19gへの通電
が遮断されると、リリーフバルブ19eは再び通常セット
荷重に復したリターンスプリング19によって通孔を塞
ぐ。
第10図はリヤアクスル4のストロークと減衰力との関
係を示すグラフであり、付加反力Δfをキャンセルする
と、この分だけ減衰力が実線の状態から点線の状態へ移
行することを示す。
ここで、リヤアクスル4のストローク変位Sxに対する
付加反力Δfの正負の符号変化は次表のようになる。
すなわち、付加反力Δf<0の場合はリヤサスペンシ
ョン5を伸ばそうとする過剰の力として作用し、付加反
力Δf=0の場合は、リヤサスペンション5に過剰な力
が働かない。また、付加反力Δf>0の場合、リヤサス
ペンション5を縮めようとする過剰の力として作用す
る。
そこで、例えば制動力をかけた状態でギャップを通過
するとき、0<Sx<S1の場合は付加反力Δf<0となる
ので、縮み行程において減衰力変更量(Δf又はΔf×
α)を減算してダンパ8の減衰力を下げ、リヤサスペン
ション5の付加反力Δfをキャンセルすれば、減衰力は
実線の未調節状態から点線の調節状態へ移行して減少す
る。このため、ダンパ8のピストンスピードが速くな
り、瞬間的にリヤサスペンション5を柔らかくして姿勢
変化を少なくする。
逆に、S1<Sx<S2のとき駆動力をかけながらギャップ
を通過する場合、付加反力Δf>0となるので縮み方向
へ付加反力Δfが作用するから、縮み行程において減衰
力変更量を加算すればダンパ8の減衰力は実線から点線
の状態へ移行して増大され、ダンパ8のピストンスピー
ドが遅くなる。その結果、リヤサスペンション5はその
付加反力Δfがキャンセルされるため、瞬間的に硬くな
って同様に姿勢変化を少なくする。
以上により、良好なギャップ走破性を実現できるの
で、路面への追従性が得られ、後輪トランクションを向
上することになる。
[発明の効果] 本発明によれば、前後のサスペンションストローク量
によって定まる車体姿勢と駆動力検出手段が検出した駆
動力とに基づいてスコート力とアンチスコート力の差を
求め、この差に基づいてダンパの減衰力を調節するの
で、駆動力又は制動力をかけながらギャップを通過する
とき、最適のサスペンション反力を設定できる。このた
め、ギャップ通過時の車体姿勢の変化を最小又は最適に
選ぶことができる。しかも、車体姿勢変化の程度を自由
かつ容易に設定することもできる。
ゆえに、良好なギャップ走破性を示し、路面追従性が
上がるため、トラクションが向上する。さらに、前後の
サスペンションストローク量と駆動力を検出するだけ
で、実際の運転状況に即して常時正確に車体姿勢を制御
でき、そのうえこの車体姿勢の制御を比較的簡単に行う
ことができる。
また、前記数式で定義されたスコートレシオとアンチ
スコートレシオを用いれば、前後のサスペンションスト
ローク量で定まる車体姿勢により容易にこれらの差を演
算でき、さらにこの差と駆動力との積を求めることによ
り、スコート力とアンチスコート力の差を演算し、必要
な減衰力変更量を簡単に決定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は諸量を定義するための自動2輪車及
びその要部の概念図、第3図乃至第10図は実施例を示
し、第3図は制御システムの構成図、第4図は駆動力セ
ンサを示す断面図、第5図は駆動力を算出するための概
念図、第6図はリヤアームの概念図、第7図はストロー
クセンサの概念図、第8図はブロック図、第9図はリヤ
アクスルストロークとスコートレシオ、アンチスコート
レシオ等との関係を示すグラフ、第10図はリヤアクスル
ストロークと減衰力との関係を示すグラフである。 (符号の説明) Fr……駆動力、Ψ……リヤアーム角、ΔF……リヤアク
スル換算付加反力、Δf……付加反力、1……後輪、3
……リヤアーム、4……リヤアクスル、5……リヤサス
ペンション、7……フロントサスペンション、8……ダ
ンパ、20……制御回路、24……駆動力センサ、25……リ
ヤアーム角センサ、26……フロントストロークセンサ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】減衰力可変式のダンパと、駆動力又は制動
    力を検出するための駆動力検出手段と、フロントサスペ
    ンションのストローク量を検出するフロントサスペンシ
    ョンストローク検出手段と、リヤサスペンションのスト
    ローク量を検出するリヤサスペンションストローク検出
    手段と、前記ダンパの減衰力を調節するための制御信号
    を出力する制御回路とを備え、該制御回路は、前記フロ
    ントサスペンションストローク検出手段及びリヤサスペ
    ンションストローク検出手段が検出した前後のサスペン
    ションストローク量に基づいて車体姿勢を定め、続い
    て、この車体姿勢と前記駆動力検出手段が検出した駆動
    力に基づいてスコート力とアンチスコート力の差を求
    め、この差に基づいて減衰力変更量を決定し、さらに該
    減衰量に基づいて前記ダンパの減衰力を調節するための
    制御信号を出力することを特徴とする可変サスペンショ
    ン装置。
  2. 【請求項2】減衰力可変式のダンパと、駆動力又は制動
    力を検出するための駆動力検出手段と、フロントサスペ
    ンションのストローク量を検出するフロントサスペンシ
    ョンストローク検出手段と、リヤサスペンションのスト
    ローク量を検出するリヤサスペンションストローク検出
    手段と、前記ダンパの減衰力を調節するための制御信号
    を出力する制御回路とを備え、 該制御回路は、前記フロントサスペンションストローク
    検出手段とリヤサスペンションストローク検出手段の検
    出信号によって車体姿勢を求め、 この車体姿勢に基づいて定まる、 スコートレシオ、K1=(h/l)+(Wtr/W)tanψ 及びアンチスコートレシオ、K2=Y/X との差を求め、 該差と、前記駆動力検出手段の検出信号が検出した駆動
    力との積に基づいて減衰力変更量を決定し、 該減衰力変更量に基づいて前記ダンパの減衰力を調節す
    るための制御信号を出力することを特徴とする可変サス
    ペンション装置。 但し、 h:乗員乗車時の重心位置の地上高 l:ホイールベース Wtr:バネ下重量 W:全重量 ψ:リヤアーム角 X:チェーン張力とリヤアームとの各延長線の交点と、リ
    ヤアクスル間との距離 Y:チェーン張力とリヤアームとの各延長線の交点の地上
    高 である。
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