JP2650026B2 - 生物活性の人il−1蛋白のコードを有する人il−1cdna - Google Patents

生物活性の人il−1蛋白のコードを有する人il−1cdna

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JP2650026B2 JP60104978A JP10497885A JP2650026B2 JP 2650026 B2 JP2650026 B2 JP 2650026B2 JP 60104978 A JP60104978 A JP 60104978A JP 10497885 A JP10497885 A JP 10497885A JP 2650026 B2 JP2650026 B2 JP 2650026B2
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TORASUTEIIZU OBU TAFUTSU KARETSUJI
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は人のインターロイキン(IL−1)のコードを
有するヌクレオチド配列からなる核酸、その断片及び得
られるポリペプチド、生物活性の新規人IL−1蛋白のコ
ードを持つ切断された人IL−1cDNA配列に関する。本発
明に関しNIH許可A−115614,A−117833及びCA04186に於
いて経済的援助がNIHによって与えられた。
[発明の利用分野及び先行技術] 単核食細胞が抗原の認識及び白血球の活性化に要求さ
れ、これらが感染性、炎症性及び悪性の病気に対する宿
主の免疫応答に重要な役割を果たしていることはよく確
立されていることである。感染及び傷害に対する免疫機
能及び宿主の応答の幾つかの面はそれらの単核食細胞に
刺激されて放出される種々の蛋白および他のメディエー
ター(媒介物)によるものである(Dinarello C.A.,Re
v.Inf.Dis.6,51−59(1984))。これらには熱に対する
媒介物である白血球発熱物質(LP)、;急性期応答の幾
つかの化合物の誘導物である白血球内在媒介物(LE
M);リンパ球増殖及びリンホカインの生産の両方を増
大させるリンパ球活性因子(LAF);及びプロスタグラ
ンジンE2及び滑液細胞中のコラーゲナーゼ合成を誘導す
る単核細胞因子(MCF)がある。LP及びLAF活性が共精製
し、共通の物理的性質を分け持つことが実証された(ロ
ーゼンワッサー(Rosenwasser)L.J.、ディナレロ(Din
arello)C.A.及びロゼンタール(Rosenthal)A.S.J.Ex
p.Med 150,709−714(1979);ロゼンワッサーL.J.及び
ディナレロC.A.Cell.lmmunol.63,134−142(1981);マ
ーフィMurphy,P.A.,シモン(Simon),P.L.,及びウィロ
ウビー(Willoughby),W.F.J.Immunol.124,2498−2501
(1980)。同様にLPとLEMが同じ分子でないとしても密
接に関係しているという証拠がある(カンプシュミット
(Kampschmidt),R.F.ザフィジオロジックアンドメタコ
リックレスポンシズオブザホスト[M.C.ポワンダ(Powa
nda)P.G.カノニコ(Canonico)編]55−74[エルセビ
ア/ノースオランダ、アムステルダム1981])及びさら
にLAFとMCFが同じであるという証拠がある(ミゼル(Mi
zel),S.B.,ダイヤー(Dayer),J.M.,クレイン(Kran
e),S.M.,及びメルゲンハゲン(Mergenhagen),S.E.Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA 78,2474−2477(1979))。イン
ターロイキン−1(IL−1)という用語はここでこれら
の種々の生物活性を記載するのに使用するがIL−1が単
一の物質を表わすのか又は関連分子の一群をあらわすの
か現在は明かでない。本発明以前にはこの技術で人IL−
1のコードに対するヌクレオチド配列の知識はなかっ
た。この技術で一般的なクローニング手順は知られてい
るが先行技術に人のIL−1に対するコードのヌクレオチ
ド配列を同定及びクローン化するのに使用することの出
来る教え又は示唆はなかった。
[問題を解決する手段] 本発明は人IL−1に対するコードのヌクレオチド配列
及びその断片からなる核酸及び得られるポリペプチド及
び蛋白質に関するものである。特定して言えば、本発明
は細菌エンドトキシンによって刺激された付着性の人の
単核細胞から単離されたポリ(A)RNAの逆転写によっ
て合成されるcDNAのクローニングからなる。ハイブリッ
ド選択ポリ(A)RNAをキセノパスラエビス(Xenopus l
aevis)の卵細胞中に注入することは生物学的に活性のL
AFの合成に向かわす。ヌクレオチド配列並びにポリ
(A)RNAの指示する網状赤血球翻訳の免疫沈殿は人のI
L−1が先ず最初に分子量30747を有する前駆体ペプチド
として合成することを示唆する。本発明は又生物学的活
性人IL−1蛋白をコード化している切断された人IL−1c
DNA配列にも関する。これらの断片cDNA配列及びそれか
ら得た新規な生物学的に活性の人IL−1蛋白は出発物質
として完全な人IL−1cDNA配列を含有してなるクローン
を使用して遺伝子工学手順によって得ることが出来る。
特定して言えば、式Aを参照して残基534及び893の間に
位置するヌクレオチド配列は生物活性IL−1蛋白のコー
ドを有するものである。この範囲内には生物学的に活性
のIL−1蛋白のコードを有する二つの領域がある。即ち
(1)残基534と710の間に位置するヌクレオチド配列及
び(2)残基711及び893の間に位置するヌクレオチド配
列。
単核細胞(単球)を人の末梢血液単核細胞中のリンパ
球からガラス表面への付着を利用して分離した。付着性
の単分子膜(80−90%単球、食細胞化されたスタフィロ
コッカル粒の顕微鏡下の検査によって判断)をエンドト
キシンで刺激した。細胞核酸全部は付着性細胞の個体群
から抽出し、CsClを通過させて遠心により精製し、(チ
ャーグイン(Chirgwin J.M.)プラジビラ(Przybyla)
A.B.、マクドナルド(McDonald),R.J.及びルッター(R
utter)W.J.Biochemistry 18,5294−5299(1979)、オ
リゴdTのセルロース上を通過させることによってポリ
(A)RNAを濃縮した(バンロル(Bantle)J.A.マック
スウェルA.H及びハン(Hahn)W.E.Analytical Biochem.
72,413−427(1976))。
ポリ(A)RNAの一部分を35S−メチオニンを含有する
兎の網状赤血球溶解物を使用してインビトロ翻訳によっ
て蛋白合成を検定した(ペルハムH.R.B.及びジャクソン
R.J.Eur.J.Biochem.67 242−256(1976)。翻訳生成物
を兎抗人間IL−1抗血清を使用して免疫沈殿させた(デ
ィナレロC.A.、レンファーL.及びウォルフS.M.J.Clin.I
nvest.60,465−472(1977));ディナレロC.A.、レン
ファーL.及びウォルフS.M.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74,
4623−4627(1977)。そしてスタフィロコッカル蛋白A
(クレスラーS.W.J.Immunol.115,1617−1624(1975)イ
バリーR.D.及びジョンズP.P.Analiticl Biochem.97 24
−35(1979))を使用して免疫沈殿させた。免疫沈殿物
をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)
及びオートラジオグラフィーで分析した。刺激された単
球誘導ポリ(A)RNAの網状赤血球翻訳は二つの強い免
疫沈殿し得る帯を示し明らかな分子量42100及び39800を
もって移動し、これらは非刺激ポリ(A)RNA沈殿中に
存在しなかったものである。第三のバンドが28000分子
量に移動したがこれも刺激に特異的であるようであっ
た。これらのSDS−PAGEによって決定した三つの蛋白質
の見掛け上の分子量の測定は電気泳動の条件に依存して
いるようであった。これらの蛋白質は以下のように表わ
される。
43Kバンド 42600±1100; 35Kバンド 34678±4800; 26Kバンド 25520±3300 12hのエンドトキシン刺激単球から抽出した幾つかの
ポリ(A)RNA調製物をプールし、庶糖勾配沈降によっ
て分画した。これらのフラクションをエタノールから沈
殿し、網状赤血球溶解物で翻訳し、そして上記のように
免疫沈殿及び電気泳動によって分析した。選ばれたフラ
クションからのRNAも卵細胞中に注入した。20個の卵細
胞の各々の培地からの培養基培地をセファクリルS−20
0上を通過させ溶離したフラクションを上記のようにLAF
活性につき検定した。活性の大部分が35Kバンド(フラ
クション13を中心とする)を含有するフラクションの周
りに群をなしていることが明かである。
cDNAのライブラリはオカヤマ(Okayama)及びベルグ
(Berg)Molec.Cell.Biol.2,161−170(1982)によって
記載された技術およびベクターを使用していたエンドト
キシン刺激単球ポリ(A)RNAから調製した。このライ
ブラリは刺激した、及び刺激していない単球ポリ(A)
RNAから造った32PラベルしたcDNAのプローブ並びに上記
の庶糖勾配のフラクション12内に含有されていたRNAか
ら造った32PでラベルしたcDNAのプローブで選別した。
三つの異なる大きさのクラスを表わす五個のcDNAクロー
ンを、刺激に対し特異的であり、庶糖勾配のフラクショ
ン12内に含有された物質と強く関係しているという基準
に従って単離した。
cDNAはハイブリッド選択RNA(マニアティスT.、フリ
ッシュE.F.及びサンブルックJ.モレキュラークローニン
グ:ラボラトリーマニュアル、コールドスプリングハー
バーラボラトリー、ニューヨーク(1982))を造るのに
使用したが、上記と似たインビトロの翻訳で分析した。
幾つかのクローンからのcDNAをRNAにハイブリット化
し、これは庶糖勾配プロフィールのフラクション12の翻
訳の結果得られるものに似た蛋白に翻訳された。
クローンpA−26は標的RNAのハイブリッド選択に対し
最も高い効率を有しており、同様にスクリーニングに使
用したcDNAプローブに対し最も強いハイブリッド親和性
に関連していた。pA−26中に含有されるcDNA転写を図面
に示すように配列決定をし、長さがおよそ920塩基対で
あることがわかった。この配列に対する単一の最も長い
オープンリーディングフレーム(open reading frame)
は〜6800分子量の蛋白質に対してのコードを有してい
た。これは網状赤血球の翻訳によって見いだされた蛋白
に基づいて予期される分子の大きさに対応しないのでcD
NA転写は完全な長さのものでないと結論した。しかもニ
ックトランスレーションしたpA−26プラスミドDNAが刺
激した単球ポリ(A)RNAのノーザンブロット(Nothern
Blot)に対してハイブリッド化されたときに(ラベ(R
ava)N.等、Nuc.Acids Res.2,815−825(1979):マニ
アチスT.フリッシュE.F.及びサンブルック、J.Molecula
r Cloning:アラボラトリーマニュアル(A Laboratory M
anual),コールドスプリングハーバーラボラトリー、
ニューヨーク(1982))、そのcRNAは長さが約1600ヌク
レオチドの単一バンドとしてみえた。二つの追加的なcD
NAライブラリをより新しいオカヤマとベルグの手順(Mo
lec.Cell Biol.3 280−289(1983)を使用して4−hと
12−hのエンドトキシンで刺激した人単球ポリ(A)RN
Aから構築した。結果は5個の4h及び4個の12hクローン
がクローンpA−26から合成されたDNAプローブに対しハ
イブリッド化された。これらのクローンのcDNA挿入物は
三つの異なる大きさの類であった。最も大きな挿入物15
60塩基対(アガロースゲル電気泳動で決定)は12h(1
クローン)及び4h(4クローン)のライブラリの両方を
含有していた。
4−hクローンのpcD−415はアフリカツメガエル(Xe
nopus laevis)卵細胞中に注入された時にIL−1様(LA
F)生物活性を有するRNA調製物に対しハイブリッド化さ
れる。さらにこの活性は刺激されていない単球ポリ
(A)RNA及び対照のcDNA 12hクローンpcD−1214から造
られたハイブリッド選択RNAからのものにはなく、これ
は構造上pcD−415クローンと関係していない。セファク
リルS−200カラム上のこのものの溶離位置は約分子量2
0000を表わしている。これは刺激された単球メディア
(ローゼンワッサR.J.及びディナレロC.A.Cell.Immuno
l.63,134−142(1981)))から単離されたIL−1の分
子の大きさと一致している。
上記から我々は三つの構造的に関係したクローンpA−
26、pcD−415及びpcD−1218が人の単球IL−1に対するc
DNAを含有していると結論付けた。これらのクローンは
種々のバクテリオファージM−13クローニングベクター
中のサブクローニングに従うジデオキシ鎖(ストラン
ド)末端化技術によって配列を決めた。図面な配列決定
に対して使用した方策の略式的なまとめである。一番上
の目盛りは式Aに詳細に記載されている配列の位置1に
関するヌクレオチド位置を示すものである。目盛りのす
ぐ下の線は配列の程度を表わしている。線の太い部分は
IL−1前駆体に対する予想したコード領域を表わしてい
る。配列決定手順中で使用した制限位置が示されている
(開いた円 Hae III、及び閉じた円Alul I)。各cDNA
クローンの下の矢印は、ジデオキシターミネーター法
(サンガー(Sanger)F.、ニックレン(Nicklen,S.)及
びコウルソン(Coulson)、A.R.Proc.Natl.Acad.Sci.US
A 74,5463−5467(1977);ビッギン(Biggin,M.D.)、
ギブソン(Gibson T.J.)及びホング(Hong G.F)Proc.
Natl.Acad.Sci.USA 80,3963−3965(1983))を使用し
て、M13サブクローンから読んだゲル配列の方向及び程
度を示す(メッシング(Messing),J.ヴィエイラ(Viei
ra),J.,Gene 19,269−276(1982))(mp8及びmp9)。
人の単球IL−1 cDNAのコンセンサスヌクレオチド配列
及び蛋白質アミノ酸配列を式Aに示す。みかけ上のコー
ド化領域は分子量30747に対応し、前に記載した網状赤
血球溶解物中で翻訳した蛋白質の大きさと類似してい
る。ヌクレオチドはオカヤマとベルグのシステムでのク
ローニングから生じるGテール(しっぽ)に続く最初の
ヌクレオチドに対応する位置1をもって番号を付けた。
枠で囲んだヌクレオチドはグリコシル化位置の可能性を
表わし(ルビンシュタインM.Biochim.Biophys.Acta.,69
5,5−16(1982)そしてポリアデノシル化信号の可能性
を表わす(プロウドフットN.J.及びブロウンレーG.G.Na
ture 263,211(1976))。
上に記載したように我々のIL−1同定に対する基準は
免疫沈殿とインビトロの翻訳生成物の生物検定の両方の
データに頼っていて厳格である。問題のポリペプチドは
刺激に特異的で、免疫沈殿可能で、生物活性を示すもの
でなくてはならない。重要なこととしてこれらの同じ基
準を使用してエンドトキシンで刺激されなかった単球か
ら単離されたポリ(A)RNAと関連して観察された活性
はほんの少し示されたか又は示されなかった。刺激され
た細胞から抽出されたポリ(A)RNAの網状赤血球溶解
物翻訳はcDNA配列によって予想されたのと同じような分
子量を有するような刺激に特異的なポリペプチドを表わ
した。これは主要な刺激に続いて人の単球の媒体中に並
びに人の滑液から回収されたIL−1中に以前に見いださ
れたIL−1活性の二つの分子量種の一つに対応する。本
開示に於いてミクロ注射されたクセノプス(Xenopus)
卵細胞からの生物活性及び刺激された単球媒体中に見い
だされた活性は見かけ分子量2000をもってセファクリル
S−200から一緒に溶離され、殆どの研究者によって報
告されている種のものと対応している。この単球に由来
する蛋白は培地中で35−Sメチオニンと共に培養された
エンドトキシン刺激単球から単離されることが出来、生
物学的に活性な放射ラベルされた分子を生成して、これ
がここに記載した同じSDS−PAGE系上で分析された時に2
2000分子量種として移動するものである。
cDNAヌクレオチド配列は最初の翻訳生成物がIL−1活
性と普通関連している蛋白よりも大きいとを示してい
る。我々は従って合成及び/又は刺激された単球から放
出されることに続き蛋白分解「カスケード」がIL−1を
加工することを示唆する。この蛋白分解の間じゅう分子
は生物活性のままである。インビトロのパルス追跡実験
に由来するデータは大きな蛋白(凡そ分子量31000)と
我々の抗血清とクロス反応する一連のより小さい種もの
の間の前駆体−生成物・関係を支持する。Ala8及びSer9
の間に位置する式Aにおける矢印はインターロイキン−
2に対する予想されたのと幾らか似ている可能性ある信
号配列開裂位置をマークする(タニグチT.、マツイH.、
フジタT.、タカオアC.、カシマN.、ヨシモトR.、及びハ
ムロJ.Nature 302,305−310(1983))。Lys 210とMet
211の間に位置する第二の矢印は、牛のブロ(前)上皮
小体ホルモンのプロ−配列についてクロンベルグ等によ
り記載されたのと非常に似た可能な開裂位置を示す(ク
ロンベルグH.M.、マックデビッドB.E.、マジェゾウブJ.
A.シャープP.A.、ポッツJ.T.及びリッチA.Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA 76 4981−4985(1979))。これら二つの可
能な開裂位置は推定上の23000の分子量のペプチドを示
すがこれは主要なのIL−1活性に対し殆どの研究者が報
告した15000〜20000の大きさの範囲となるほど認め得る
一致をみている。
人の単球IL−1に対するcDNAを含有しているクローン
(プラスミド)pcD−415はアメリカ合衆国ノーザンリー
ジョナルリサーチラボラトリー(NRRL)の永久保存培地
中の大腸菌HB−101宿主中に1984年4月27日に寄託され
た。この培養基はその寄託所から入手番号(寄託番号)
NRRL B−15770が与えられた。この寄託菌はこれを開示
している特許の付与に基づき公衆は入手できる。この寄
託菌は本明細書の対応出願又はその子孫出願が出願され
た米国以外の国の特許法によって要求されるならば入手
される。しかし寄託菌を入手できるからといって政府行
為によって与えられた特許権を侵害してこの発明を実施
する実施権が構成されるものではないことを理解される
べきである。
組み替えプラスミドpcD−415はその大腸菌HB−101宿
主から良く知られた手順、例えば透明にされた溶菌物−
密度勾配平衡手順などを使用し良く知られた手順によっ
て単離することが出来る。
また人のIL−1に対してコードを有するヌクレオチド
配列をクロン化するこの明細書に開示された条件を変化
することはこの技術の当業者の容易になし得ることであ
る。
クロン化された人のIL−1遺伝子は良く知られたプロ
ーブ技術によって人のゲノム中で関連するDNAを検出す
るのに使用することが出来る。更に人のIL−1に対する
コードを有するヌクレオチド配列からなる非限定量の核
酸は本発明のクロン化された人IL−1遺伝子によって造
ることが出来る。更に本発明のクロン化された遺伝子に
よって造られるIL−1はT−細胞を活性化することによ
ってIL−2の生産を誘導するのに使用することが出来
る。−−IL−2はT−細胞が増殖することを刺激する。
Science,221 1362−1364に報告される様に「NIAID及び
フードアンドドラッグアドミニストレーション(FAD)
からの研究者が試験管検定を用いて最近インターロイキ
ン−2が6人のエイズ患者からのT−細胞の機能を改良
したことを発見した」(1362頁)。
インビトロでIL−1は好中球の脱顆粒化を活性化し、
又ケモスタティックである。殆どの研究されたIL−1の
効果はリンパ球に関するものである。IL−1は上記の様
にB−細胞及びT−細胞に対して作用し、NK−細胞に対
して作用する。B−細胞に対してはIL−1は助剤として
他のB−細胞活性化物と共に作用する。これはB−細胞
の増殖を増加させ、免疫グロブリン合成を増加させる
(リブスキーP.E.、トンプソンP.A.、ローゼンワッサー
L.J.、ディナレロC.A.、J.Immunol.130 2708(1983);
ファルコフR.J.M.、ムラグチA.、ホングJ.X.、ブットラ
ーJ.L.、ディナレロC.A.、ファウシA.S.J.Immunol.131
801(1983))。T−細胞に対してはIL−1はT−細胞
に対する共同因子として作用し、種々のリンフォカイン
(lymphokin)を生産する。IL−2及び白血球の移動阻
止因子がリンフォカインとして研究されこれは単球又は
抗体を呈するアクセサリー細胞の非存在下でIL−1から
の信号を要求する(マイゼルS.B.Immunol.Rev.63,51(1
982))。
IL−1の別の面はその炎症性である。IL−1は種々の
形態の関節炎を有する患者の滑液から単離された(ウッ
ドD.D.、イーリーE.J.、ディナレロC.A.、コーエンP.
L.、Arthr.Rheumat.26,975(1983))。そして滑液細胞
からのそのコラーゲナーゼとプロスタグランジンE2を増
加させる能力は幾つかの関節炎の病原性に於けるIL−1
を意味するのである。筋肉細胞中に於けるIL−1はまた
プロスタグランジンE2を誘導するがこれは増加したリソ
ゾームの蛋白分解酵素活性及び増加した筋肉組織からの
蛋白分解を導くものである(バラコスV.、ローデマンH.
P.、ディナレロC.A.、ゴルドベルグA.L.、New Engl.J.M
ed.308,553(1983))。脳の組織に於いてIL−1はプロ
スタグランジンEを増加させ、フェブリル(熱性)応答
の発達の重要な役割を果たす、(ディナレロC.A.IN:リ
ンフォキンズ,4,ED)。より最近の研究は眠りの誘導
(クロイガJ.M.、ウォルターJ.、ディナレロC.A.、ウォ
ルフS.M.、シェディットL.、Am.J.Physiol.インプレ
ス)及び繊維芽細胞の増殖及びコラーゲン合成に於ける
(シュミットJ.A.、マイゼルS.D.、コーエンD.、グリー
ンI.J.Immunol.128,2177(1982))IL−1に関与する。
宿主の免疫学的及び防御機能に於ける媒介物としての
その中心的な役割の為に異なる病気状態に於けるIL−1
の検出はある種の病理学的な工程に対し、光をあてるも
のとなり得る。IL−1の水準は特別の薬物によってマス
クされているある種の病気の症状の酷さを示すものであ
る。IL−1の生産がある種の癌を有する人の患者中に於
いて減少されているという証拠(ホフマンM.K.、ポラッ
クS.IN:インターロイキンズ、リンフォキンズ及びサイ
トキンズ編、オッペンハイムJ.J.、コーエンS.、アカデ
ミンクプレス707−14(1983))及び栄養失調に於いて
減少されているという証拠がある(キーナンR.A.、モル
ダワーL.L.、ヤングL.D.、カワムラI.、ブラックバンG.
L.、ビストラインB.R.)。J.Lab.Clin.Med 100 844(19
82))。そしてこれは動物モデルによる研究によって支
持されている。
人及び動物中に於ける免疫学的な試薬としてのIL−1
の使用は、そのT−及びB−細胞を刺激する、又免疫の
グロブリンを増加する能力のため可能性のあるものであ
る。事実IL−1は体の外因的な助剤としての優れた候補
者でありそうである。従ってある種の免疫原中に於いて
IL−1又はIL−1分子の部分を使用することが可能であ
れる。
本発明は又有利なことに新規な切断された人IL−1c D
NA配列の使用を通じて新規な生物活性の人IL−1蛋白を
提供する。上に開示したように全体の人IL−1 cDNA配列
は式Aに示されている。この配列は新規な切断されたIL
−1 cDNA配列を含有している新規なクローンの製造の出
発物質である。
切断された人IL−1に対するコードを有するヌクレオ
チド配列からなる限られない量の核酸を本発明のクロン
化された人IL−1c DNAによって造ることが出来る。更に
クロン化された本発明の切断された人IL−1 cDNA配列を
通じて得られた新規な生物活性の人IL−1蛋白は上に開
示した元々の人IL−1と同じ方法で使用することが出来
る。
次の実施例は本発明の方法及び生成物を説明するもの
であるが制限するものとは解釈されない。別に記載がな
ければ全ての%は重量%で、全ての溶媒混合物比率は容
量による。
実施例1 ポリ(A)RNAの調製 人の単核細胞(4−6×109)をプラタレットフォレ
シス(plateletphoresis)副生物のフィコール−ハイパ
ーク(Ficoll−Hypaque)勾配分離から単離した。細胞
を600×gで0.9%NaCl中で4回洗い、血しょう板を除い
た。単球を1.25×106細胞/cm2の密度で1%(容量/容
量)熱不活性化した人のAB血清を含有しているRPMI(ギ
ブコ)中の平坦なガラス瓶中にプレートにして、37℃で
1.5時間付着させた。瓶を次に激しく振動し非付着個体
群を排出し数えた。付着した単球の合計を、全細胞数か
ら付着細胞数を引き決定した。代替(血清無し)のRPMI
は300ng/mlの大腸菌エンドトキシン(ディフコ)を含有
していた。37度で12時間後培地を排出し、付着単球を6M
のグアニジニウムチオシアネートの添加により溶解した
(チルグリンJ.M.、プリジビラ(Przybyla)A.E.、マク
ドナルドR.J.及びルッターW.J.Biochemistry 18,5294−
5299(1970))。溶解物を−70℃で凍結させ前に記載し
たようにCaClクッション上で層を形成させるに先だって
解凍させた(上記チルグリン等参照)。ポリ(A)RNA
をオリゴ(dT)セルロースに二度結合させることによっ
て粗製核酸ペレットから回収した(バントルJ.A.、マッ
クスウェルI.H.及びハーンW.E.Analitical.Biochem.72
413−427(1976)。付着単球から単離された全RNAは100
−200μg/109細胞の範囲であって、その中でポリ(A)
RNAは常に5〜7%を表わしていた。非刺激単核細胞か
ら同じ手順からであるが刺激又は付着なしに行なわれた
ポリ(A)RNAの調製は約500μgの全RNA/109細胞を生
成し、そのうち1〜2%がオリゴ(dT)セルロースにこ
こで使用した条件下で結合したにすぎなかった。
実施例2 ポリ(A)RNAのインビトロ翻訳 兎の網状赤血球溶解物を調製し、最適化し、ペルハム
H.R.B.及びジャクソンR.J.Eur.J.Biochem 67,242−256
(1976)に記載されたようにミクロコッカルヌクレアー
ゼで処理した。各翻訳は100μCiの35−Sメチオニン/ml
の存在下で1μgのポリ(A)RNAを含有していた。1
時間37℃で培養後、試料を幾らか変更したケスラー(Ke
ssler)の方法に従って免疫沈殿させた(J.Immunol.115
1617−1627(1975))。予備クリーニングの間に20μ
lの正常な兎血清(NRS)を各試料に加えた。これに続
いて4℃で2時間培養しその後100μl(即ち10%(w/
v))の蛋白A(lgG sorb(ソーブ))(ザエンザイム
センター、ボストン、マサチュウセッツ州)を加えた。
試料を更に1時間室温で培養し、次にlgGソーブ(lgGso
rb)を最大速度で10分間臨床的遠心でプレット化した。
上澄み液を新たな試料管に移し、18時間4℃で20μlの
兎抗人間EP/LAFポリクロナル血清と共に培養した(ディ
ナレロC.A.、レンファーL.、及びウォルフS.M.J.Clin I
nvest.60,465−472(1970)。この抗血清はゲルろ過の
後に得られた15Kdの人EP/LAFの20ケ月免疫化によって造
られ(ディナレロC.A.、ゴールディンN.P.及びウォルフ
S.M.J.Exp.Med.139,1369−1381(1973))、そして抗人
EP/LAFを有していたが、抗人IL−2活性を有していなか
った。次に100μlのlgGソーブを各試験管に加え、続い
て室温で1時間培養した。lgGソーブ(lgGsorb)を上記
のようにペレット化し、ペレットを1ml部分の(3x)の
0.5%(v/v)のトライトン−X100と共に激しく渦巻かせ
ることによってペレットを洗った。抗原を6%のSDSを
含有する20μlの電気泳動緩衝液の添加によって(レエ
ムリU.K. ネイチャー27 680−685(1970))そして更
に続いて5分間沸騰させることによって可溶かした。再
度lgGソーブを3分間ミクロフュージングによって除
き、上澄みを次に17.5%のポリアクリルアミドゲル(15
x17x0.15cm)(上のラエムリ参照)に5時間35ミリアン
ペアに於ける電気泳動の為に装填した。ゲルをフルオル
(fluor)(EnHance,NEN)で処理し、乾燥し、次に写真
フィルム(コダックXAR−5)に24−72時間現像前に露
出した。
実施例3−−刺激した単球ポリ(A)RNAの庶糖勾配フ
ラクショネーション(分画) 庶糖勾配手順はブラックレー等により記載されたもの
の変法である(J.Immunol.127,2432−2435(1981))。
ポリ(A)RNA(刺激した人の単球から調製した50μ
g)を475μlの水中に溶解し65℃で30分間加熱し、氷
上で冷却し、50ミリモルトリス−HCl,pH7.5;0.1%リチ
ウムドデシルサルフェート及び1ミリモルのEDTA(TEL
緩衝液)に対し調製した。試料をアイソカイネティック
(等速度)TEL−庶糖勾配(10−28%)上に装填し、SW4
1ロータ(ベックマン)中で19時間(4゜)35Krpmにお
いて遠心した。平行な勾配をマーカーとしての大腸菌rR
NAと共に行なった。勾配物を分画し(ISCO モルデル
D)、エタノール沈殿させた。RNAペレットを2回70%
エタノール中で洗って、3μlの蒸留水中に再懸濁し
た。各フラクションの分画を兎網状赤血球溶解物中で翻
訳し、免疫沈殿させ、上記のように電気泳動及びオート
ラジオグラフィーに対して処理した。更に、選ばれたフ
ラクションを、上記のように、生物活性の評価の為に、
クセノパス(Xenopus)卵細胞中にミクロ注射した。V
段階の卵細胞を(ドゥモン(Dumont),J.N.J.Morphol.1
36,153−180(1972))を手作業でパルス−X(Barth−
X)培地中(フォードC.C.及びガードJ.B.Embryol.Exp.
Morph.37 203−209(1977))で予め1〜6週間人の卵
膜(絨膜)ゴナドトロピン(Sigma)で刺激しておいた
成熟したクセノパスレビス(Xenopus laevis)(Nasco,
Wl)の卵巣から卵胞を除いた。これらの卵細胞に各々滅
菌蒸留水(通常は1〜2mg/ml)中の50μlのポリ(A)
RNA溶液をミクロ注射した。対照には似たような容量の
蒸留水のみ注射した。ミクロ注射した卵細胞を、抗生物
質を加えた(培地培養基ml当たり100Uのペニシリン、10
0μgのストレプトマイシン、70μgのゲンタマイシ
ン、2.5μgのアンフォテリシンB)10μlのバルス−
X(Barth−X)を含有している丸底のミクロ検定ウェ
ル中で独立に40−45時間20℃で培養した。20個の卵細胞
のバッチからのバルス−X培地を集めて1%(v/v)の
熱不活性化フェタル牛血清を含有するRPMI中で平衡化し
たセファクリルS−200カラム(0.6×54cm)上でゲルろ
過することによって分画した。各フラクション(約1m
l)を3500m.w.のカットオフ透析チューブ中に入れ、ロ
ゼンワッサ及びディナレロCell.Immunol.63 134−142
(1981)中に報告されたようにLAF活性に対し検定する
前にポリエチレングリコール8000中に浸漬することによ
って5倍に濃縮した。
実施例4 ハイブリッド選択RNAの生物活性 卵細胞を実施例3に開示した様に加工したが、但し、
培養は20時間で卵細胞を50μlバスス−X培地中のウェ
ル当たり5卵細胞の密度でミクロ検定ウェル中で培養し
た。LAF活性をローゼンワッサー及びディナレロ(上
記)に記載された手順の変法を使用して検定したがここ
でマウスの胸腺細胞はケイ等(J.Exp.Med.158,836−856
(1983)により記載されたD10細胞ラインで置き換え
た。
実施例5 cDNAクローン 図面に示される三つのcDNAクローンを単離するのに三
つの別々のcDNAライブラリを使用した。第一のクローン
pA−26によって表わされるものは元のオカヤマ、ベルグ
のクローニングベクター系(Molec.Cell.Biol.2,161−1
70(1982))を使用した12時間エンドトキシン刺激単球
メッセジから構成した。第二の及び第三のライブラリは
クローンpcD−415及びpcD−1218であらわされ夫々より
新しいオカヤマ、ベルグのクローニングベクター系(Mo
lec.Cell.Biol.3,280−289(1983))を使用する4h及び
12hエンドトキシン刺激単球メッセジからであった。ラ
イブラリを各々2μgのポリ(A)RNAを使用して造っ
た。凡そ100クローンからなる第一のライブラリの部分
を刺激した及び刺激していない単球ポリ(A)RNA並び
に実施例3中に開示された庶糖勾配のフラクション12に
含有されたポリ(A)RNAから合成された三つの異なるc
DNAプローブでスクリーンした。その結果5個のクロー
ンが非刺激RNAに由来するプローブに対してよりも濃縮
されたcDNAプローブに対してより密接に関連しているよ
うにみえた。より長いヌクレオチドの配列を含有してい
る二つのクローンは制限マッピングに基づけば同じであ
るようであった。一つのクローンpA−26はBal−31エン
ドヌクレアーゼによる処理に続いてM13mpll中でサブク
ロン化された(ウェイC.F.、アリアネルG.A.、ベンケン
G.H.及びグレイH.B.J.Biol.Chem.258,13506−13512(19
83)。第二の及び第三のcDNAライブラリはハイブリッダ
イゼションプローブプライマーを使用してpA−26 cDNA
のM13サブクローンの一つとともにスクリーンされた
(フ,N.及びメッシングJ.Gene 17,171(1982)。
実施例6 式Aに示されるヌクレオチド位置87〜677及び1355〜139
6の位置に位置するDNA配列に対応する蛋白に対しコード
を有する切断した人IL−1 cDNAを含有するプラスミドの
構成 IL−1 cDNA配列(式A)は本質的なIL−1の領域を単
離することを目的とした特定的欠落を含むプラスミドを
構築するために使用することの出来る三つの独特な制限
酵素消化位置を含有する。cDNAによる蛋白コーディング
の方向の意味での5′から3′への進行で、これらの三
つの位置は夫々以下のように命名および位置付けがなさ
れる。Hind III(位置483)、Pvu II(位置678)、Xmu
I(位置1355)(ここに提示された全ての制限エンドヌ
クレアゼ位置はcDNAの蛋白コーディングの「意味」のス
ドランドに沿って読まれる切断の3′側上の第一のヌク
レオチドの場所をさすものである。更にcDNA(16位置)
から上流に位置する独特のPst I制限位置がも使用でき
る。
最初のプラスミド構築は全てのIL−1 cDNAヌクレオチ
ド配列Pvu II及びXmu I位置の間で上記のように欠落さ
せ、以下の通りである。H.オカヤマ及びP.ベルグ(198
3)Molec.Cell.Biol.3 280−289に記載された様にファ
ーマシア(ピスカタワイNJ)から購入することの出来る
プラスミドpL1がXmn I及びHind III制限エンドンヌクレ
アーゼで完全に消化される。生じる三つの生成物をアガ
ロースゲル電気泳動で分割する。これらの生成物は凡そ
長さが518,782及び1544塩基対である。581塩基対断片を
標準技術を使ってアガロースゲルから単離した。別のプ
ラスミド、例えばファーマシアから購入することが出来
るpUC−8(メッシングJ.及びビエイラJ.(1982)Gene
19 269−276)を518塩基対断片の一端に位置するPst I
制限位置を以下に記載するHind III位置に付ける為にリ
ンカーセグメントとして使用することの出来るDNA断片
の源として使用できる。pUC−8は隣接するPst I及びHi
nd III位置とのポリクローニング位置を含有し、pUC−
9又はM13mp8又はM13mp9二重鎖複製形などの他の類似の
DNAによって置き換えることが出来る。これらのDNAはフ
ァルマシアから買うことが出来る。pUC−8プラスミド
はPst Iで消化できpL1に由来する518塩基対断片と混合
することが出来る。二つの断片は過剰のpUC−8という
条件下でT−4 DNAリガーゼによって連結される。生じ
る二つの生成物は線形化したpUC−8に関して518の断片
の二つの異なる連結された方向を表わすものである。二
つの異なる方向は互いに容易に単離することは、出来な
い。なぜなら各々は同じ分子の大きさを有するからであ
る(約3660塩基対)。単離は先ず3660塩基対DNA混合物
をHind IIIエンドヌクレアーゼで消化し、最初の混合物
を四つのおよそ長さが3650、3140、528及び10塩基対の
生成物に断片化する。これらの生成物を容易に標準のア
ガロースゲル電気泳動で分割しそして528塩基対のpU1に
由来する断片を単離する(これらはHind III付着端(co
hesive end)を有する)。
大腸菌HB−101宿主中に含有されているもとの人IL−1
cDNAプラスミド(pcD−415)は標準のプラスミド調製
手順を使用して単離される。このプラスミドをPvu II及
びXmn I制限エンドヌクレアーゼの両方で消化してアガ
ロースゲル電気泳動で分割することの出来る三つの生成
物を生成する(凡そ大きさが675,1633及び2379塩基
対)。1633及び2379塩基対断片をゲルから単離しT−4
DNAリガーゼの存在下で連結して上記のpL1誘導528塩基
対断片にする。二つの異なるプラスミド構築結果は一方
はDNA断片に対し正しい方向を有する。正しい構築物はp
cD−415プラスミド内に含有されるアンピシリン抵抗遺
伝子が所望のIL−1 cDNA断片方向を含有するプラスミド
構築物中のみに於いて正しく再構成されるであろうとい
う事実を利用して容易に単離することが出来る。従って
両方のプラスミドを含有する混合物で形質転換された大
腸菌HB−101細胞はアンピシリンの存在下で菌体を生育
させたときに正しい構築物を含有している生きた大腸菌
細胞のみを生成するであろう。これらの菌体から最終構
築物(pcD−415ΔPvu/Xmnと呼ぶ)を標準のプラスミド
単離手順を使用して単離することが出来る。式Aのヌク
レオチド位置87〜677及び1355〜1396の位置の間に位置
するDNA配列に対応する蛋白質に対するコードを有する
切断人IL−1 cDNAを、このプラスミドは含有する。
実施例7 式Aに於いてヌクレオチド位置492〜893の間に位置する
DNA配列に対し対応する蛋白に対しコードする切断人IL
−1 cDNAを含有するプラスミドの構築 このプラスミドは人IL−1配列内に含まれる上流Pst
1位置及びHind III位置の間の全てのcDNA配列が欠落し
ているように構築される。出発物質はpcD−415である。
プラスミドpcD−415をHind IIIエンドヌクレアーゼで消
化し、二つの生成物(約1016及び3676塩基対)をアガロ
ースゲル電気泳動で分解する。3676塩基対フラグメント
をゲルから単離し、pL1誘導528塩基対(Hind III付着
端)断片であって実施例1の構築pcD−415ΔPvu/Xmnに
使用するために造った断片と混合する。これらのDNAを
T−4リガーゼで連結すると二つの異なるプラスミド生
成物を生じ、これを大腸菌HB−101細胞の形質転換と単
離したプラスミドの制限マッピングによって精製し、区
別することが出来る。Pvu II及びPst I二重消化は明瞭
な生成物の固定を可能とする。要求される欠落を有する
最終生成物はpcD−415ΔPvu/Hinと呼ぶ。このプラスミ
ドは式Aでヌクレオチド位置492〜893の間に位置するDN
A配列に対応する蛋白質コードする切断人IL−1 cDNAを
含有している。
実施例8 式Aに於いてヌクレオチド位置492〜677及び1355〜1396
に位置するDNA配列に対し対応する蛋白に対しコードす
る切断人IL−1 cDNAを含有するプラスミドの構築 この構築は単一プラスミド内に位置する上記両方の欠
落の組合せである。上記のpcD−415ΔPst/Hinプラスミ
ドをPvu II及びXmn Iで消化し三つのアガロースゲル分
割可能な生成物(およそ675,1150,及び2379塩基対)を
生成する。1150及び2379塩基対断片を単離し、連結し、
二つの可能な生成物を生成し、これを実施例1に記載し
たのと類似のやり方でアンピシリンの存在下での形質転
換した大腸菌HB−101での選択によって分割する。要求
される欠落を有する最終生成物はpcD−415ΔPst/Hin−
ΔPvu/Xhoと呼ぶ。プラスミドは式Aで示される492から
677のヌクレオチド位置及び1355から1396の位置の間に
位置するDNA配列に対し対応する蛋白コードする切断し
た人IL−1 cDNAを含有する。
cDNA転写は標準の技術方法によって本質的に純粋な形
態に於けるクローンから得ることが出来る。たとえばク
ローンpcD−415に於けるDNAの転写はBamHI−Pst I二重
消化によってプラスミドから切る(クリップする)こと
が出来(オカヤマH.及びベルグP.Molec.Cell.Biol.3 28
0−289(1983))そして標準手順で単離する。このよう
にして得た本質的に純粋なcDNAは異なる変換(トランス
ファ)ベクター中にサブクローン化するために使用する
ことが出来る。
この技術で良く知られるように蛋白質、例えばIL−1
のアミノ酸配列はDNAのヌクレオチド配列によって決定
される。遺伝子コードの冗長さのため、即ち一つ以上の
コード化ヌクレオチドトリプレット(コドン)が蛋白質
を造るのに使用される殆どのアミノ酸に使用できる為に
異なったヌクレオチド配列が特定のアミノ酸に対しコー
ドすることが出来る。従って遺伝子コードは以下の様に
描くことが出来る。
フェニルアラニン(Phe) TTK ロイシン(Leu) XTY イソロイシン(Ile) ATH メチオニン(Met) ATG バリン(Val) GTL セリン(Ser) QRS プロリン(Pro) CCL スレオニン(Thr) ACL アラニン(Ala) GCL チロシン(Tyr) TAK 末端信号 TAJ 末端信号 TGA ヒスチジン(His) CAK グルタミン(Gln) CAJ アスパラギン(Asn) AAK リジン(Lys) AAJ アスパラギン酸(Asp) GAK グルタミン酸(Glu) GAJ システイン(Cys) TGK トリプトファン(Trp) TGG アルギニン(Arg) WGZ グリシン(Gly) GGL キー:各三つの文字のデオキシヌクレオチドトリプレッ
トは左側に5′末端、右側に3′末端を有するmRNAのト
リヌクレオチドに対応する。ここに与えられた全てのDN
A配列はその配列がmRNA配列に対応する鎖のものであっ
てチミンはラウシルに置き換えられている。文字はデオ
キシヌクレオチド配列を形成してあるプリン又はピリミ
ジン塩基を表わしている。
A=アデニン G=グアニン C=シトシン T=チミン X=YがA又はGのときはT又はC X=YがC又はTのときはC Y=XがCのときはA,G,C又はT Y=XがTのときはA又はG W=ZがA又はGのときC又はA W=ZがC又はTのときC Z=WがCのときA、G、C又はT Z=WがAのときA又はG QR=SがA、G、C又はTのときTC J=A又はG K=T又はC L=A、T、C又はG M=A、C又はT 上記は新規な人IL−1のアミノ酸配列及び人IL蛋白質
がここに開示された以外のヌクレオチド配列によって製
造できることを示している。人IL−1、人IL−1蛋白質
又はIL−1活性を有するその断片の新規なアミノ酸配列
に対しコードをなしている機能的な均等なヌクレオチド
配列を既知の合成手順によって製造することが出来る。
従って本発明はそのような機能的に均等なヌクレオチド
配列も含むものである。
従って本発明の範囲はここに描かれた特定のヌクレオ
チド配列のみを含むのみならず実質的に同じ人のIL−1
生物活性を有する分子に対しコードをなしている全ての
均等なヌクレオチド配列も含むものである。「均等」と
いう用語は普通の特許で使用するような意味でここで使
用し、本質的に同じ種類の宿主中で実質的に同じ人IL−
1生物活性を有する分子を造るのにここで同定したヌク
レオチド配列のように機能するヌクレオチド配列を指す
ものとして使用される。この定義中に人IL−1生物活性
を有するサブフラグメントが含まれる。
本発明の人IL−1活性に対してコードしているヌクレ
オチド配列を微生物工程を経て人IL−1を製造するため
に使用することは遺伝子工学技術に於ける当業者の行な
い得ることである。配列物を表現ベクター中に融合し、
親核生物(酵母又はほ乳類の細胞)又は原始核生物(細
菌細胞)のいずれかの宿主中に形質転換又はトランスフ
ェクションすることは例えばインシュリン、インターフ
ェロン、人の生長ホルモンなどの良く知られた他の蛋白
質を製造するのに使用する標準手順である。同様の手順
又は自明なその変更を本発明に従って微生物手段または
ほ乳類組織培養技術によって人IL−1蛋白質を製造する
のに使用できる。
以前に記載した様に式A中のcDNA配列は二つの矢印を
経て人のIL−1活性を有するペプチドに対しそれ自体コ
ードを有しているcDNA配列を開示する。このcDNA配列の
単離は以後に開示される。本質的に純粋な形態でcDNA配
列を単離した後本発明に記載した手順を用いて人IL−1
に対してコードしている全cDNA配列に対してここで記載
した手順を用いてこれはクロン化出来る。当業者は描か
れているcDNA断片が上に定義した実質的に生物学的に
(人IL−1活性)均等なcDNA配列をも含むという事実を
認識するであろう。
cDNA配列を単離する方法は以下の通り。
プラスミドpcD−415をStu I及びXho I制限エンドヌク
レアーゼで約1370bp(塩基対)を含有するDNA断片を生
じる為に消化する。問題の配列、即ち式A中で111−717
の間の位置は凡そこの断片中に中心を於いている(各端
から約350ヌクレオチド)。これらの過剰の末端ヌクレ
オチドは時間に制御されたBal 31エンドヌクレアーゼ限
定消化を用いて除去することが出来る(ウェイ等J.Bio
l.Chem.258,13506−13512(1983))。本方法で式A中
で二つの矢印の間に位置するものに対応するDNA配列を
含有する断片を生じることが出来る。この技術で良く知
られている技術の組合せを使用して生じるBal 31断片を
サブクローン化し、次に元のpcD−415 cDNA挿入物から
造った制限エンドヌクレアーゼ消化断片から造った放射
活性のプローブを用いて選択する。
IL−1クローンpcD−415から得たヌクレオチド配列も
この技術で良く知られた遺伝子機械(ジーンマシン)に
よって生成することが出来る。これはヌクレオチド配列
の開示の為に可能である。しかしこの技術で現在所望の
ヌクレオチド配列を例えばpcD−415のクローンから得る
ことはここに開示し特許請求したような発明を実施する
のに最も都合のよい便利な方法であることが認識されて
いる。
開示された制限酵素はベセスダリサーチラボラトリー
ズ、ガイサースバーグ、MD又はニューイングランドバイ
オラボ、バーバレー、MAから購入することが出来る。酵
素は供給者によって与えられる指示に従って使用でき
る。プラスミドの調製に使用した種々の方法及び宿主生
物の形質転換はこの技術で良く知られている。これらの
手順は全てマニアティスT.、フレィッシュE.F.及びサン
ブルックJ.(1982)、モレキュラークローニング:ア
ラボラトリーマニュアル、コールドスプリングハーバー
ラボラトリー、ニューヨークに記載されている。従って
DNAを微生物細胞から抽出し制限酵素消化を実施し、DNA
断片を電気泳動し、プラスミド及び挿入DNAをテイリン
グしてアニーリングし、DNAを連結させ、細胞、例えば
大腸菌に形質転換し、プラスミドDNAを造り、蛋白質を
電気泳動し、DNA配列を決定することは遺伝子工学技術
当業者の行ない得ることである。
【図面の簡単な説明】 図面は配列決定に使用した方策の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 15/09 ZNA C12R 1:19) (73)特許権者 999999999 トラステイーズ オブ タフツ カレツ ジ アメリカ合衆国マサチユーセツツ州 ボ ストン ハリソン アベニユー 136 (73)特許権者 999999999 ウエレスレイ カレツジ アメリカ合衆国 マサチユーセツツ州 ウエレスレイ(番地なし) (72)発明者 フイリツプ イー アウロン アメリカ合衆国01701マサチユウセツツ 州フラミンガム ウイルソン ドライブ 119 (72)発明者 チヤールス エー デイナレロ アメリカ合衆国02108マサチユウセツツ 州ボストン マウント バーロン スト リート 133 (72)発明者 アンドリユー シー ウエブ アメリカ合衆国02181マサチユウセツツ 州ウエレスレイ ラブウエル ロード 6 (72)発明者 アレキサンダー リツチ アメリカ合衆国02140マサチユウセツツ 州ケンブリツジ ウオルナツト アベニ ユー 2 (72)発明者 シエルドン エム ウオルフ アメリカ合衆国02181マサチユウセツツ 州ウエレスレイ ラブウエル ロード 12 (72)発明者 リー ゲールケ アメリカ合衆国01701マサチユウセツツ 州フラミンガム ブルーベリーサークル 11 (72)発明者 ラニー ジエー ローゼンワツサー アメリカ合衆国02193マサチユウセツツ 州ウエストン シエバーン サークル 58

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下のアミノ酸配列 からなる前駆体ヒトIL−1ポリペプチド、もしくはその
    アレル変異体、又はこれらのアミノ酸配列の末端アミノ
    酸が一部欠失してもよいアミノ酸配列、であってIL−1
    β生物活性を有するものをコードするDNAを含む組み替
    えDNAクローニングビヒクル。
  2. 【請求項2】以下のアミノ酸配列 の蛋白質又はポリペプチドをコードするcDNAを含む組替
    えDNAクローニングビヒクルである、特許請求の範囲第
    1項の組替えDNAクローニングビヒクル。
  3. 【請求項3】以下のアミノ酸配列 の蛋白質又はポリペチドをコードするcDNAを含む組替え
    DNAクローニングビヒクルである、特許請求項の範囲第
    1項の組替えDNAクローニングビヒクル。
  4. 【請求項4】以下のアミノ酸配列 の蛋白質又はポリペプチドをコードするcDNAを含む組替
    えDNAクローニングビヒクルである特許請求の範囲第1
    項の組替えDNAクローニングビヒクル。
  5. 【請求項5】以下のcDNA配列、 (I) (II)上記(I)の全cDNA配列のうちの塩基111〜717か
    らなる配列、 (III)上記(I)の全cDNA配列のうちの塩基482〜1501
    からなる配列、 の(I)〜(III)のうちの何れかを有する本質的に純
    粋なcDNAを含む組み替えDNAクローニングビヒクルであ
    る特許請求の範囲第1項の組み替えDNAクローニングビ
    ヒクル。
  6. 【請求項6】組み替えプラスミドpcD−415である特許請
    求の範囲第1項のクローニングビヒクル。
  7. 【請求項7】pcD−415ΔPst/Hinからなる組み替えプラ
    スミドである特許請求の範囲第1項のクローニングビヒ
    クル。
  8. 【請求項8】以下のアミノ酸配列 からなる前駆体ヒトIL−1ポリペプチド、もしくはその
    アレル変異体、又はこれらのアミノ酸配列の末端アミノ
    酸が一部欠失してもよいアミノ酸配列、であってIL−1
    β生物活性を有するものをコードする、本質的に純粋な
    DNA。
  9. 【請求項9】(I)以下のcDNA配列 (II)上記(I)の全cDNA配列のうちの塩基111〜717を
    含む配列、 (III)上記(I)の全cDNA配列のうちの塩基482〜1501
    を含む配列、 の(I)〜(III)のうちの何れかを有する、特許請求
    の範囲第8項の本質的に純粋なcDNA。
  10. 【請求項10】以下のアミノ酸配列 からなる前駆体ヒトIL−1ポリペプチド、もしくはその
    アレル変異体、又はこれらのアミノ酸配列の末端アミノ
    酸が一部欠失してもよいアミノ酸配列、であってIL−1
    β生物活性を有するものをコードするDNAを含む組み替
    えDNAクローニングビヒクルによって形質転換された微
    生物又はトランスフェクションされた哺乳類の組織培養
    細胞系統から選ばれる細胞系統。
  11. 【請求項11】以下のアミノ酸配列 に対する遺伝暗号を含んでいるcDNAを含む組み替えクロ
    ーニングビヒクルによって形質転換又はトランスフェク
    ションされた特許請求の範囲第10項の細胞系統。
  12. 【請求項12】以下のアミノ酸配列 に対する遺伝暗号を含んでいるcDNAを含む組み替えクロ
    ーニングビヒクルによって形質転換又はトランスフェク
    ションされた特許請求の範囲第10項の細胞系統。
  13. 【請求項13】(I)以下のcDNA配列 (II)上記(I)の全cDNA配列のうちの塩基111〜717を
    含む配列、 の(I)〜(II)のうちの何れかを有する本質的に純粋
    なcDNAを含む組み替えクローニングビヒクルによって形
    質転換又はトランスフェクションされた特許請求の範囲
    第10項の細胞系統。
  14. 【請求項14】組み替えプラスミドpcD−415及びΔPst/
    Hinからなる群から選ばれる組み替えプラスミドで形質
    転換した細菌である特許請求の範囲第10項の細胞系統。
  15. 【請求項15】微生物の大腸菌HB101(pcD−415)であ
    る特許請求の範囲第10項の細胞系統。
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