JP2649883B2 - クリーンルーム用各種機器における軸受部の発塵防止構造 - Google Patents

クリーンルーム用各種機器における軸受部の発塵防止構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クリーンルーム内にお
いて使用される各種の機器における軸受、クリーンルー
ムに設置したドアの蝶番その他の各軸受部位における発
塵を防止し、クリーンルーム内を清浄に維持できるよう
にしたクリーンルーム用各種機器における軸受部の発塵
防止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品、半導体装置、精密機器等の製造
に際しては、空気中の微細な塵埃といえども製品の歩留
まり等に大きく影響するから、これらの製造では、空気
中の塵埃を一定限度にまで制御規制するものとしたクリ
ーンルーム内で行なわれている。このクリーンルーム内
では、使用する機器、器具が高度に清浄化されているこ
とはもとより、これらの各種の機器は、これらから発生
する塵埃が周囲に飛散しないように可能な限り覆われて
いる。
【0003】ただ、クリーンルーム内で使用される各種
の機器、クリーンルームに設置された出入口建具の蝶番
その他は、作動部、作業工具その他に回転、スライド等
の各種の動作をさせるための軸受、スライド部材その他
の軸受部を備えているから、その軸受部における摩擦等
によってそれらが擦過することに伴なう細かい金属粒子
その他が発生する。この金属粒子等がクリーンルーム内
で浮遊することは、クリーンルーム内で行なわれる各種
作業の遂行に極めて重大な影響を与えるから、これを確
実に抑制し、その発生を防止する必要がある。
【0004】このため、従来、採用されていた防止方法
の一つは、各種機器における軸受部、更には機器全体を
覆うことで、機器から発生した金属粒子等の塵埃を周囲
に飛散させないようにしていたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、こうした被
覆方式の防塵手段は、軸受部が繰り返し作動することで
被覆材等に曲り癖、折り癖等が形成されると、その部分
が他の部分に比較して次第に脆弱になる結果、破断し、
防塵作用が全く機能しなくなる場合があった。そればか
りでなく、機器の使用態様によっては軸受部を完全に覆
うことが困難なことも多く、防塵手段として極めて不完
全なものであった。
【0006】そこで、本発明は、叙上のような従来存し
た諸事情に鑑み創出されたもので、各種機器における軸
受部からの塵埃の発生自体を阻止するものとして従来方
法の欠点を解消するのであり、特に、軸受部における円
滑な作動を確保しながらも、軸受部に生じる摩擦に起因
する金属粒子その他の発生を未然に防止し、しかも、メ
インテナンスも容易であるクリーンルーム用各種機器に
おける軸受部の発塵防止構造を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明にあっては、特に、軸受部の固定面側につ
いては、圧縮強度、硬度が高いこと、耐摩耗性があるこ
と、滑り性に優れること、破壊じん性に優れること、接
触面を鏡面仕上げにできること等の条件を充足する素
材、例えばセラミックス製のものとし、可動面側につい
ては、摩擦係数、磨耗係数が非常に小さいこと、ある程
度の圧縮強度があること、ある程度の硬度を有すること
等の条件を充足する素材、例えば4ふっかエチレン樹脂
製のものとするのである。
【0008】そして、本発明に係るクリーンルーム用各
種機器における軸受部の発塵防止構造にあっては、クリ
ーンルームで使用される各種機器における軸受部の当接
部位において、自己潤滑型の軸受筒5内に、表面にセラ
ミックスコーティング製の被、装膜6を形成した軸ピン
材3を挿入すると共に、軸受筒5内外を連通させる小径
の供給路の入口を着脱自在な蓋11によって閉塞した潤
滑剤用供給手段10を設けて成り、前記被装膜6は一般
式、MO・mSiO・nHO (M=Li,N
a,K)で表わされるものである。
【0009】
【作用】本発明に係るクリーンルーム用各種機器におけ
る軸受部の発塵防止構造にあって、軸受部における相互
に当接する部位の軸受筒5と軸ピン材3との間に自己潤
滑型の素材自体またはその表面に形成された潤滑剤層が
介在し、軸ピン材3あるいはこれ3に形成した被装膜6
表面との摩擦を解消させる。
【0010】当接部位における摩擦の解消は、当接部位
相互間の摺接によっても、その間で金属粒子その他の細
かな塵埃の剥離、分離を生じさせず、クリーンルーム中
への浮遊塵埃を極めて少なくさせる。特に、潤滑剤の素
材は高い導電性を示すため、作動に伴なう摩擦で発生す
る静電気を帯電させるものとなり、摺接作動に伴ない発
生する金属粒子その他の細かな塵埃を吸着させる。
【0011】また、潤滑剤用供給手段10は、軸受筒5
外から適当な潤滑剤を軸受筒5内に供給させ、軸受筒5
と軸ピン材3あるいは被装膜6との間に生じる摩擦を一
層低減化させることで発塵を一層抑制させる。
【0012】
【実施例】以下、例えばクリーンルーム内外に設置され
る出入口のドアを回転自在に支承させる蝶番に実施した
場合につき、図面を参照して本発明の実施例を説明する
に、図において示される符号1は、所定の建具枠Fに固
定される固定蝶番材であり、同じく2は、ドアD等に固
定される揺動蝶番材である。そして、固定蝶番材1ある
いは揺動蝶番材2のいずれか一方に突設した軸ピン材3
に、いずれか他方に凹設形成した軸支穴4が回転自在に
して嵌め込まれるようにしてあり、図示にあっては、固
定蝶番材1に軸ピン材3を突設し、揺動蝶番材2に軸支
穴4を形成してある。
【0013】この軸ピン材3と軸支穴4との当接部分に
おいて、軸支穴4内側面には、自己潤滑型の軸受筒5が
装着されており、軸ピン材3自体は、セラミックス製の
もの、例えばジルコニア(商品名)によって形成する。
あるいは、図示のように、軸ピン材3の外周面には、必
要に応じてセラミックスコーティング処理されることで
被装膜6が形成されているのであり、両者5,6間で生
じる摩擦時にはいずれもその表面から剥離、分離する金
属粒子等が発生しにくくしてある。
【0014】軸受筒5は、弗素を使用した特殊フィラー
入り4ふっかエチレン樹脂製のもので、その構造自体
は、図示のように、軸支穴4内周面に当接する有底筒状
の筒部本体の開口縁に、軸支穴4の開口端面に当接する
フランジを突設して成り、揺動蝶番材2の軸支穴4内に
強制的に圧入され、更に必要に応じ接着されるものとな
っている。この軸受筒5自体は、潤滑成分の揮発性が極
めて少ない非揮発性ものであり、例えば株式会社ニチア
ス製造販売の商品名エクセライドが使用される。特に、
弗素を利用した潤滑剤は高い導電性を示すため、蝶番の
回動に伴なう摩擦で発生する静電気を帯電させられ、そ
の結果、回動摺接作動に伴ない金属粒子その他の細かな
塵埃が発生しても、これらを吸着させる。
【0015】この軸受筒5は、高温下、定温下、真空下
でも潤滑性能を発揮し、低摩擦係数、対磨耗性、圧縮強
度を十分に維持し、各種の化学溶液にも浸蝕されず、注
油の必要がなく、騒音、振動を低減化させるものであ
る。
【0016】一方、被装膜6は、軸ピン材3自体を清浄
にした後に下地処理を施し、乾燥させ、更にセラミック
スコーティング処理した後に焼成して形成されるもの
で、次式のセラミックスコーティング反応によって得ら
れる。 Si−OH + OH−Si → Si−O−Si + HO (シラノール基) 加熱 (シロキサン結合) また、一般式、MO・mSiO・nHO (M=
Li,Na,K)で表わされる。
【0017】この被装膜6自体は、耐食性、耐熱性、対
磨耗性、耐候性、親水性、装飾性に優れており、軸受筒
5内周面との接触によっても剥離、分離されないものと
なっている。
【0018】また、図示のように、軸ピン材3と軸支穴
4との間に潤滑剤を供給する潤滑剤用供給手段10を設
けてあり、この潤滑剤用供給手段10は、揺動蝶番材2
における軸支穴4内部と揺動蝶番材2外部とを連通させ
る小径の供給路を形成し、この供給路の入口を着脱自在
な蓋11によって閉塞したものである。
【0019】今、ここで、クリーンルーム内外に設置さ
れる出入口にドアDの蝶番その他として使用されると
き、軸ピン材3自体の表面あるいはこれ3の表面に被装
した被装膜6と軸支穴4内に配装した軸受筒5内周面と
の間では極めて滑らかな当接状態となる。すなわち、軸
受筒5自体の潤滑作用あるいはこれ5の内周面に形成さ
れる潤滑剤層が軸ピン材3自体あるいはこれ3に形成し
た被装膜6表面との摩擦を解消する。そのため、ドアD
の開閉に伴なう摺接によってもその間で金属粒子その他
の細かな塵埃が発生せず、クリーンルーム中に浮遊塵埃
を生じさせない。
【0020】もとより、本発明の実施例は、上述した蝶
番構造とする場合に限らず、医薬品、半導体装置、精密
機器等の製造に際し使用されるクリーンルーム内の各種
機器において、それらの作動部、作業工具その他に回
転、スライド等を行なわせる軸受、スライド部材その他
の軸受部夫々に同様にして使用できるものである。この
とき、軸受部の形状、構造によって、軸ピン材3自体の
形状、構造が変更されるのに対応して、自己潤滑型の素
材としての軸受筒5自体も、筒状に形成される場合に限
らず、リング状、シート状とされたり、ネジ構造、ギア
形状等とされたりする。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
これがため、クリーンルームで使用される各種機器にお
ける軸受部からの塵埃の発生自体を防止でき、特に、軸
受部における円滑な作動を確保しながらも、軸受部に生
じる摩擦、剥離に起因する金属粒子その他の細かな塵埃
の発生を未然に防止でき、また、発生しても、帯電され
た静電気によってこれらを吸着し、周囲に飛散させるこ
とがないのである。
【0022】しかも、当接部位相互間では、自己潤滑型
の軸受筒5自体の潤滑作用あるいはこれの表面に形成さ
れる潤滑剤層がセラミックス製の軸ピン材3あるいは被
装形成されたセラミックスコーティング製の被装膜6に
対して円滑に摺接させるから、特別な潤滑剤の補充回数
も少なくなり、メインテナンスも極めて容易にできるも
のである。
【0023】また、潤滑剤用供給手段10によって軸受
筒5外から適当な潤滑剤を軸受筒5内に供給させること
で、軸受筒5と軸ピン材3あるいは被装膜6との間に生
じる摩擦を一層低減化でき、この摩擦の低減化は発塵を
一層抑制させるばかりでなく、これらの使用寿命を長期
化することができる。
【0024】したがって、本発明によれば、発塵自体を
防止するから、従来の如く、防塵のために各種機器にお
ける軸受部を覆う等の面倒な方法を採用する必要がな
く、軸受部を露出させたままでもよく、機器における各
作動部位の作動を大きく制約することもないのである。
また、クリーンルームに限らず、これに準ずる各種施設
での全ての軸受部分に使用できるばかりでなく、軸受部
における固定面、可動面については前記の条件を備えた
ものであれば、その材質の変更は可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドア用の蝶番部材として実施した場合の縦断面
図である。
【図2】同じく横断面図である。
【符号の説明】
D…ドア F…建具枠 1…固定蝶番材 2…揺動蝶番材 3…軸ピン材 4…軸支穴 5…軸受筒 6…被装膜 10…潤滑剤用供給手段 11…蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹迫 清之 神奈川県横浜市中区本牧満坂187−176 (56)参考文献 特開 昭60−73114(JP,A) 特開 昭56−846(JP,A) 実開 昭60−169426(JP,U) 特公 平1−29214(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クリーンルームで使用される各種機器に
    おける軸受部の当接部位において、自己潤滑型の軸受筒
    内に、表面にセラミックスコーティング製の被装膜を形
    成した軸ピン材を挿入すると共に、軸受筒内外を連通さ
    せる小径の供給路の入口を着脱自在な蓋によって閉塞し
    た潤滑剤用供給手段を設けて成り、前記被装膜は一般
    式、MO・mSiO・nHO (M=Li,N
    a,K)で表わされるものであることを特徴とするクリ
    ーンルーム用各種機器における軸受部の発塵防止構造。
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