JP2649250B2 - データ記録・再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は記録媒体上にデータを記録／再生するデータ
記録・再生装置に関するものである。

［従来の技術］ 記録媒体上にデータを記録／再生する装置として、ハ
ードディスク装置，フロッピーディスク装置，光ディス
ク装置，光カード装置等がある。これらの装置は、記録
媒体上に形成したトラック上に磁気ヘッドや光ヘッドを
用いてデータを記録／再生するよう構成されている。

［発明が解決しようとする課題］ 従来のこの種の装置の記憶容量を上げようとする場
合、トラック幅とトラックピッチをせばめ、トラックの
本数を増やすことが不可欠になる。しかし、トラックの
本数を増加させるためにトラック幅とトラックピッチが
狭くなることは、外部からの衝撃により磁気ヘッドが動
かされトラックずれを生じ、甚だしい場合には隣接トラ
ック上にまで移動してしまうことがある。もし、データ
記録動作を行っている途中でこのようなことがおこる
と、当該トラックのデータが再生できなくなるだけでな
く、隣接トラックのデータをも破壊してしまうという欠
点があった。

この発明はかかる従来の課題を解決するためになされ
たもので、データ記録動作中に外部から加えられた衝撃
に対して、当該記録トラック及び隣接トラックを保護す
ることのできるデータ記録・再生装置を提供することを
目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するために、この発明は、データ記
録・再生装置に外部から加えられる衝撃に対する加速度
を検出する加速度センサと、この加速度センサの出力を
所定時間積分するとともに、その積分出力を外部から前
記装置に加わった振動成分の評価値として出力する積分
回路と、前記積分回路の出力が所定の許容範囲内か否か
を判別するコンパレータと、前記、コンパレータによっ
て前記積分回路の出力が前記許容範囲を越えたことが検
出されたとき、データの記録動作を禁止する手段とを備
えている。

［作用］ 上記構成により、加速度センサの出力を積分した結果
が所定の許容範囲を越えないうちは記録動作が続行さ
れ、前記所定の許容範囲を越えたときに記録動作が禁止
され、装置外部からの衝撃による隣接トラックのデータ
が破壊されるのを防ぐことができる。

［実施例］ 第１図は本発明の一実施例の動作を示すブロック図で
あり、１は磁気ディスクで、不図示のスピンドルモータ
により回転駆動される。２はこの磁気ディスク１上にデ
ータを記録，再生（以下、リード，ライトという）する
リード，ライト兼用磁気ヘッドである。３は磁気ヘッド
２で再生されるリード信号からリードデータパルスを発
生するリード回路、４は磁気ヘッド２へライト電流を流
すライト回路、５はホストシステム６との間でリードデ
ータ，ライトデータ，その他のコントロール信号をやり
とりするインタフェース回路である。６は外部のホスト
システムであり、通常はパソコン，ワープロ等である。
７は装置全体の動作をコントロールするコントロール回
路、８は外部から装置に加わる衝撃に対する加速度を検
出する加速度センサ、９はこの加速度センサ８の出力が
一定値を越えたことを検出するコンパレータである。

第２図は第１図に示した本発明の一実施例の構成を示
す平面図であり、10はヘッドキャリッジでガイドバー1
1,12に沿ってリニアモータ13によって図示のｙ方向に往
復するよう駆動される。14はヘッドアームであり、裏面
用の不図示の磁気ヘッド２が下側に取付けられており、
またそれと対向する側にヘッドキャリッジ10上に取付け
られた表面用の別の磁気ヘッド２があり、スプリング15
によって適切な押圧力で磁気ディスク１をはさみ込むよ
う構成されている。16は装置全体を支えるベースであ
る。加速度センサ８はベース16上に図示のｙ方向の加速
度を検出できる向きに固定される。

上記構成において、リニアモータ13がヘッドキャリッ
ジ10を駆動し、磁気ヘッド２を磁気ディスク１上の当該
トラック上に位置決めし、リード，ライト動作が行われ
る。ライト動作中にｙ方向の衝撃が外部から加わると、
トラック中心とヘッド中心に相対ずれを生じる。加速度
センサ８は外部からの衝撃の大きさに比例した出力を発
生し、コンパレータ９に入力する。コンパレータ９は現
在の外部衝撃の大きさが許容範囲内にあるか否かを判定
し、許容範囲を越えたと判定した場合、ライト回路９の
ライト動作を停止させるための信号を出力する。これに
よって隣接トラックのデータを破壊することがさけられ
る、この時、当該トラックにライト中であったデータは
不完全な状態になるが、ホストシステム６がライト後に
ベリファイを行ない、再度ライトすれば良い。

また、他の実施例として、第１図におけるコンパレー
タ９の出力をコントロール回路７にも入力し、インタフ
ェース回路５を通じてライトが途中で停止されたことを
ホストシステム６に通知するように構成してもよい。そ
の場合、コンパレータ９の出力を直接ライト回路４に入
力せずコントロール回路７を通じてライト動作を停止さ
せてもよい。

また、加速度センサ８とコンパレート９の間に適当な
積分回路等を追加し、単位時間に加わった外力の積分値
（力積）が許容範囲内か否かを判定するようにしてもよ
い。

尚、第１図の実施例は、磁気ディスク装置であるが、
光ディスク装置や光カード装置等でも同様に適用でき
る。

また、ヘッド駆動用モータとしてはリニアボイスコイ
ルモータやリニアステッピングモータ等のリニアモータ
以外にもロータリボイスコイルモータやステッピングモ
ータ，ブラシレスモータ等が使用できる。

［使用の効果］ 以上説明したように、加速度センサの出力を積分回路
で積分し、その積分回路の出力が許容範囲を越えたと
き、データの記録動作を禁止するように構成したので、
回路の出力が許容範囲を越えて、ノイズや、一時的な極
めて短時間の衝撃に対して頻繁に応答して記録動作を不
安定に欠点を防止することができ、安定でかつ誤動作な
く、記録に支障を来すような大きさ衝撃に対しては、記
録動作を禁止してデータの破壊を防止できる。

すなわち装置に加わった振動が極めて短く、実際にヘ
ッドキャリッジに振動が伝達される前に収束してしまう
場合には記録動作を中断せず、個々の振動自体は許容範
囲限界を越えなくても、許容限界に近い振動が断続的に
加わるような不安定な状況では記録動作を禁止するよう
に制御することができ、あらゆる状況に対して誤動作な
く、信頼性の高いデータ記録再生装置を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の動作を示すブロック図、第
２図は第１図に示した本発明の一実施例の構成を示す平
面図である。 図中． 1:磁気ディスク、2:磁気ヘッド 3:リード回路、4:ライト回路 5:インタフェース回路 6:ホストシステム 7:コントロール回路、8:加速度センサ 9:コンパレータ 10:ヘッドキャリッジ、11,12:ガイドバー 13:リニアモータ、14:ヘッドアーム 15:スプリング、16:ベース

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】データ記録・再生装置に外部から加えられ
   る衝撃に対する加速度を検出する加速度センサと、 この加速度センサの出力を所定時間積分するとともに、
   その積分出力を外部から前記装置に加わった振動成分の
   評価値として出力する積分回路と、 前記積分回路の出力が所定の許容範囲内か否かを判別す
   るコンパレータと、 前記、コンパレータによって前記積分回路の出力が前記
   許容範囲を越えたことが検出されたとき、データの記録
   動作を禁止する手段と、 を備えたことを特徴とするデータ記録・再生装置。