JP2648828B2 - マイクロヒータ - Google Patents

マイクロヒータ

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JP2648828B2 JP3268310A JP26831091A JP2648828B2 JP 2648828 B2 JP2648828 B2 JP 2648828B2 JP 3268310 A JP3268310 A JP 3268310A JP 26831091 A JP26831091 A JP 26831091A JP 2648828 B2 JP2648828 B2 JP 2648828B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体基板の上に形
成されるマイクロヒータに関し、ガスフローセンサ、薄
膜式酸素センサ、ピラニーゲージ等に用いることができ
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種のマイクロヒータにおいて、シリ
コン基板を覆う電気絶縁膜(SiO膜やSi
など)の一部を架橋構造(すなわち、シリコン基板に穴
があいていて、電気絶縁膜の細長い架橋がこの上を跨い
でいる。)に形成し、この電気絶縁膜の架橋の上に発熱
体を形成することにより、熱容量を極めて小さくしたも
のが知られている。
【0003】そして、発熱体としては、電気絶縁膜の上
にスパタリングの手法でつくられた白金等の導電性膜が
用いられる。さらには、架橋構造の電気絶縁体層の上
に、不純物を添加して低抵抗化させた多結晶シリコン薄
膜を形成し、これを発熱体としたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ガスフローセンサで
は、ガスの流れの中にマイクロヒータを置いて、その温
度の下がり具合からガスの流量を検出するようになって
いる。このような用途では、発熱体の上に温度センサと
してトランジスタやダイオードを形成し、これで発熱体
の温度を正確に測定したいという要請がある。
【0005】トランジスタやダイオードは単結晶半導体
薄膜中に形成されるが、上述した従来のマイクロヒータ
の発熱体は単結晶でないため、この上に単結晶半導体薄
膜をエピタキシャル成長することができなかった。した
がって、従来のマイクロヒータの発熱体の上にトランジ
スタやダイオードなどの半導体素子を形成することが困
難であった。そこで、この発明は、単結晶薄膜の発熱体
をもったマイクロヒータを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明のマイクロヒータはシリコン単結晶基板の
表面に電気絶縁体の薄膜がつくられている。基板には穴
があいていて、電気絶縁体薄膜はこの穴の上に延びてい
る。そして、穴の上の部分の電気絶縁体薄膜に、該シリ
コン単結晶基板の一部に高濃度のホウ素を含有させた
形単結晶シリコン薄膜の発熱体が密着形成されている。
基板の穴は、貫通したものでも、そうでないものでもよ
い。穴の上の電気絶縁体薄膜の形状は、穴を跨ぐ架橋、
穴の上にせり出したカンチレバー、さらには、穴の上を
隙間なく覆うダイアフラムなど様々の形をとることがで
きる。
【0007】発熱体の上には、単結晶半導体薄膜をエピ
タキシャル成長させて半導体素子を形成することができ
る。発熱体を基板から離隔させ、基板と接触しないよう
に形成すると、熱伝導および熱容量を小さくでき、した
がって、消費電力が小さくできる。反対に、発熱体の端
部を基板に支持させるようにすると、機械的に強くでき
る。この場合、絶縁のため、基板にnシリコン単結晶
板を用いる。
【0008】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1においてシリコン単結晶基板10の上に熱酸化によ
りSiOの膜11を形成し、そのSiOの膜の一部
をフォトエッチングにより除去し、窓12をあける。
【0009】この窓12からシリコン単結晶基板10に
塗布拡散剤を用いてホウ素を高濃度(密度は平均で3×
1020/cm程度)に熱拡散し(例えば、1200
℃、5時間)、図2に示すように、高濃度ホウ素添加単
結晶シリコン層14を形成する。高濃度ホウ素添加単結
晶シリコン層14は低抵抗であり、これを発熱体として
使う。
【0010】次いで、SiO膜11を除去し、スパッ
タリングの方法で、改めて全面にSiOの膜15(厚
み3μm程度)を形成する(図3)。スパッタリングに
代えてCVD(化学的気相成長法)や熱酸化の方法も使
える。SiOの膜はSi膜でもよい。
【0011】次いで、図4のように、SiO膜15に
長細い窓16を2つあけ、発熱体14を覆うSiO
のストリップ18を形成する。(なお、このストリップ
18は後で架橋になる。)他方、シリコン単結晶基板1
0の裏面にもSiOの膜19を形成し、この膜に長方
形の窓20をあける。SiOの膜に窓をあけるのは、
いずれも、フォトエッチングの手法が使える。
【0012】次に、異方性エッチング液を用いて、シリ
コン単結晶基板を裏面からエッチする。異方性エッチン
グ液はシリコンの(111)面をほとんど侵さないの
で、表面が(100)面であるシリコンウエハーを用い
ると、図5、図6に示すように、断面が逆V断面の穴2
1が形成できる。穴21の側壁は(111)面である。
異方性エッチング液には、例えば、ヒドラジンと水の1
対1水溶液を用いる。このエッチング液は、SiO
膜および高濃度ホウ素添加単結晶シリコン層、その他、
大部分の金属を侵さないので、穴21の上にSiO
架橋18と発熱体14が残る。
【0013】なお、穴の上のSiO膜を架橋にするの
ではなくでカンチレバー形にするときは、SiO膜1
5に、窓16,16に代えてコの字形の窓をあける。窓
をあけなければ、ダイヤフラム形になる。
【0014】シリコン単結晶基板をエッチングする前
に、発熱体に電極を形成しておく(図5)。すなわち、
SiO膜15の上に白金をスパッタリングし、その後
でプラズマエッジングで整形して電極22a,22bを
形成する。これら電極22の先端が発熱体14と電気的
に接続するよう、スパッタリングする前に、SiO
15にフォトエッチングで孔23をあけておく。
【0015】こうしてできた発熱体14は、電極22
a,22bの間に電流を流すと、ジュール熱を発生し、
温度が上がる。発熱体14はSiO膜の架橋18に支
持されており、熱容量が小さく、かつ、基板に接してい
ないので熱伝導も小さく、したがって、消費電力が小さ
く、応答も早い。また、発熱体14は半導体であり、温
度上昇に伴い電気抵抗が小さくなる性質があるので、発
熱体に温度むらが生じると、温度が低くて電気抵抗が大
きい箇所が余計にジュール熱を生じ、温度むらが解消す
る方向に向う。このため、抵抗温度係数が正である白金
ヒータ等と異なり、発熱部が集中することがなく、耐久
性のよいヒータとなる。
【0016】次に、発熱体の上に半導体素子を形成する
場合を説明すると、図7、図8において、まず、SiO
膜15に窓をあけ、この窓から発熱体の上面にn形シ
リコンの薄膜24をエピタキシャル成長させる。こうす
れば、発熱体14である高濃度ホウ素添加シリコン層が
p形であるので、発熱体14とn形シリコンの薄膜24
の間がp−n接合になり、それぞれに電極25,26を
付ければ、p−n接合のダイオード27が得られる。こ
のダイオードは、発熱体の温度を知るためのセンサとし
て利用される。
【0017】さらに、図7に鎖線で示すように、n形シ
リコンの薄膜24の一部にホウ素をドープしてp形シリ
コン層28を形成して電極(図示しない)を付ければ、
これをコレクタ、発熱体14をエミッタ、n形シリコン
薄膜24をベースとするトランジスタが得られる。
【0018】ところで、上述のマイクロヒータは、図5
でよく分かるように、発熱体14がSiO膜15だけ
で支持されているので、基板10への熱の逃げが少な
く、熱容量も小さいという利点があるが、振動等で破損
することのないよう、SiO膜15は充分に厚くしな
ければならない。これに対し、図9に示すマイクロヒー
タは、発熱体12の両端が基板41に埋もれていて、基
板で支持されている。そして、発熱体の厚みも5μmと
厚くしてある。こうすれば、充分な機械強度が得られ、
また、SiO膜15は絶縁の機能だけを果せばよいの
で、0.1μm程度に薄くできる。
【0019】この場合、発熱体12を基板41から絶縁
するために、基板41はn形シリコン単結晶基板を用い
る。こうすると、発熱体と基板の間はp−n接合とな
り、図9に示すように、発熱体12に電圧を掛けるとマ
イナス側がn形シリコン単結晶基板との間で逆方向バイ
アスとなり、大きな空乏層49ができ、発熱体12は電
気的に絶縁される。
【0020】なお、基板の穴21の上のSiO膜の形
状がダイアフラム形の場合、発熱体の対向する2辺だけ
を図9のように基板に埋め込めば、他の2辺は基板から
離しても充分な強度が得られる。
【0021】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、次の効果がある。シリコン単結晶基板に
あけられた穴の上の部分の電気絶縁体薄膜に密着して、
単結晶基板の一部に高濃度のホウ素を含有させた単結晶
シリコン薄膜の発熱体を宙に浮いた状態に形成したの
で、熱容量が小さいマイクロヒータが得られる。また、
発熱体が単結晶シリコン薄膜であるので、この発熱体の
上に単結晶半導体薄膜がエピタキシャル成長でき、この
エピタキシャル単結晶薄膜を利用して半導体素子を形成
することができ、この半導体素子を温度センサとして用
いることで、発熱体の温度を正確に計測することが可能
になる。また、単結晶シリコン薄膜の発熱体は、通常使
用する100℃以上の温度では、負の温度係数をもち、
発熱体全体が均一に加熱される。単結晶シリコン薄膜の
発熱体は、基板と同じ材料であるから、ひずみが小さ
く、割れも少ない。
【0022】発熱体を基板から離隔し、基板と接触しな
いように形成すれば、熱伝導および熱容量のいっそう小
さなマイクロヒータが得られる。反対に、基板をn形シ
リコンで形成し、発熱体の端部を基板に支持させれば、
機械的な衝撃に強くでき、発熱体を基板から電気的に絶
縁することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロヒータの一製造過程を示すもので、S
iO膜に窓をあけた状態の斜視図である。
【図2】同じく、SiO膜の窓からホウ素を拡散して
発熱体を形成した状態の断面図である。
【図3】同じく、基板の全面にSiO膜を形成した状
態の断面図である。
【図4】同じく、エッチングに先立ってSiO膜に窓
をあけた状態の斜視図である。
【図5】同じく、異方性エッチングをおこなって架橋を
形成した状態の断面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】発熱体の上にダイオードを形成した状態の断面
図である。
【図8】発熱体の上にダイオードを形成したマイクロヒ
ータの斜視図である。
【図9】図5に対応する変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 シリコン単結晶基板 14 発熱体 15 SiO膜 18 架橋 21 穴 24 n形シリコンの薄膜 41 n形シリコン単結晶基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−103654(JP,A) 特開 昭63−14401(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン単結晶基板(10,41)と、こ
    の基板の表面につくられた電気絶縁体の薄膜(15)
    と、該基板にあけられた穴(21)の上の部分の電気絶
    縁体薄膜(18)に密着形成され、かつ、該シリコン単
    結晶基板の一部に高濃度のホウ素を含有させたp形単結
    晶シリコン薄膜の発熱体(14)からなるマイクロヒー
    タ。
  2. 【請求項2】 該発熱体の上に単結晶半導体薄膜(2
    4)をエピタキシャル成長させ、このエピタキシャル単
    結晶薄膜を利用して半導体素子を形成した請求項1のマ
    イクロヒータ。
  3. 【請求項3】該発熱体が該基板から離隔している請求項
    1または2のマイクロヒータ。
  4. 【請求項4】 該基板がn形シリコン単結晶基板(4
    1)であり、該発熱体の端部が該基板に支持されている
    請求項1または2のマイクロヒータ。
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