JP2648797B2 - サーメツトソリツドエンドミル - Google Patents
サーメツトソリツドエンドミルInfo
- Publication number
- JP2648797B2 JP2648797B2 JP61044355A JP4435586A JP2648797B2 JP 2648797 B2 JP2648797 B2 JP 2648797B2 JP 61044355 A JP61044355 A JP 61044355A JP 4435586 A JP4435586 A JP 4435586A JP 2648797 B2 JP2648797 B2 JP 2648797B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cermet
- end mill
- cutting
- degrees
- solid end
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23C—MILLING
- B23C5/00—Milling-cutters
- B23C5/02—Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
- B23C5/10—Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23C—MILLING
- B23C2222/00—Materials of tools or workpieces composed of metals, alloys or metal matrices
- B23C2222/16—Cermet
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Milling Processes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はフライス盤などの工作機械に使用するエンド
ミル、とりわけサーメットソリッドエンドミルの改良に
関する。
ミル、とりわけサーメットソリッドエンドミルの改良に
関する。
(従来の技術) エンドミルは中高速切削に供せられる比較的径の小さ
な切削具のため、相応の硬さと良好な靭性が要求される
こと並びに近時ワークピースとして硬度の高い難削材が
多用され硬度が更に高くなくてはならないことに鑑みる
と、従来の高速度鋼材では靭性は良いにしても耐摩耗性
に不足しまた超硬合金材でも若干耐摩耗性は改善される
が、なお不足しこのような用途のエンドミル用には不適
であった。他方超硬合金材に近い高靭性で且つ耐摩耗性
の優れたサーメットは物性的にはエンドミル素材として
は前例2つの素材より近い位置にあるが、従来技術に於
ては大径の組立式エンドミルでスローアウェイチップと
しての実用性しかなく強度の大きな捩れ刃を形成するこ
とは困難で、従ってフライス切削に於ける断続切削には
良好に適合せず、刃先のチッピングや欠けが生ずると云
う問題点があった。このような事情に照し本出願人はサ
ーメットソリッドエンドミルの適性の増大、使途の拡大
を図るために切刃の捩れ角を40〜50度とした提案を特願
昭60−192257(昭和60年8月30日出願)をもって提供し
た。この先行発明によればサーメットの持つ高耐摩耗性
を生かし且つ上記捩れ角の定立によって強度を補うこと
により従来の超硬合金エンドミルでは比較的短かった寿
命を大幅に改善することが出来た。
な切削具のため、相応の硬さと良好な靭性が要求される
こと並びに近時ワークピースとして硬度の高い難削材が
多用され硬度が更に高くなくてはならないことに鑑みる
と、従来の高速度鋼材では靭性は良いにしても耐摩耗性
に不足しまた超硬合金材でも若干耐摩耗性は改善される
が、なお不足しこのような用途のエンドミル用には不適
であった。他方超硬合金材に近い高靭性で且つ耐摩耗性
の優れたサーメットは物性的にはエンドミル素材として
は前例2つの素材より近い位置にあるが、従来技術に於
ては大径の組立式エンドミルでスローアウェイチップと
しての実用性しかなく強度の大きな捩れ刃を形成するこ
とは困難で、従ってフライス切削に於ける断続切削には
良好に適合せず、刃先のチッピングや欠けが生ずると云
う問題点があった。このような事情に照し本出願人はサ
ーメットソリッドエンドミルの適性の増大、使途の拡大
を図るために切刃の捩れ角を40〜50度とした提案を特願
昭60−192257(昭和60年8月30日出願)をもって提供し
た。この先行発明によればサーメットの持つ高耐摩耗性
を生かし且つ上記捩れ角の定立によって強度を補うこと
により従来の超硬合金エンドミルでは比較的短かった寿
命を大幅に改善することが出来た。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記先行発明と目的上、軌を一にしその延長
線上に位置するものであるが、以下に述べるサーメット
組成物と、切刃の捩れ角及び円弧状ランド部を組合せる
ことにより先行発明の機能が極めて顕著に発揮し併せて
切削特性の改善に寄与し得ることを知悉しここに本発明
を提供するに至った。
線上に位置するものであるが、以下に述べるサーメット
組成物と、切刃の捩れ角及び円弧状ランド部を組合せる
ことにより先行発明の機能が極めて顕著に発揮し併せて
切削特性の改善に寄与し得ることを知悉しここに本発明
を提供するに至った。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成する本発明はサーメットを素材とした
ソリッドエンドミルであって、切刃の捩れ角が40〜50
度、上記サーメット素材が硬質相として重量比で(NbC
+TaC)10〜50%−TiC10〜40%−TiN5〜10%−WC10〜25
%−Mo2C5〜20%を、金属相としてNi及びCoのいづれか
もしくは両者の合金を含むサーメット組成物よりなり、
切削部の頂部に刃物角が大きくなるような円弧状ランド
部が設けられると共に、上記サーメット素材で切刃表面
を構成したサーメットソリッドエンドミルに係る。
ソリッドエンドミルであって、切刃の捩れ角が40〜50
度、上記サーメット素材が硬質相として重量比で(NbC
+TaC)10〜50%−TiC10〜40%−TiN5〜10%−WC10〜25
%−Mo2C5〜20%を、金属相としてNi及びCoのいづれか
もしくは両者の合金を含むサーメット組成物よりなり、
切削部の頂部に刃物角が大きくなるような円弧状ランド
部が設けられると共に、上記サーメット素材で切刃表面
を構成したサーメットソリッドエンドミルに係る。
(作用) 本発明のNbC−TaC−TiC−TiN−WC−Mo2C系サーメット
組成物によれば、従来のWC系超硬合金と同等以上の耐摩
耗性、耐断続性を兼備した上でこれ迄のTiC系、TiN系サ
ーメットより靭性に於て優れ、これによってフライス加
工に安定した長寿命を発揮し得ると共に、後記の切刃の
捩れ角40度〜50度で円弧状ランド部を備えていることに
よって、高い難削材についてもチッピングや欠けを生ず
ることなしに切削加工出来るようなし、且つそれ故に切
刃強度を得るための被覆層の形成を一切不要となしサー
メット素材それ自体による切刃表面の構成が可能とな
り、結果として被削材の被加工面を格別に滑らかに仕上
げる利益を生み出す。
組成物によれば、従来のWC系超硬合金と同等以上の耐摩
耗性、耐断続性を兼備した上でこれ迄のTiC系、TiN系サ
ーメットより靭性に於て優れ、これによってフライス加
工に安定した長寿命を発揮し得ると共に、後記の切刃の
捩れ角40度〜50度で円弧状ランド部を備えていることに
よって、高い難削材についてもチッピングや欠けを生ず
ることなしに切削加工出来るようなし、且つそれ故に切
刃強度を得るための被覆層の形成を一切不要となしサー
メット素材それ自体による切刃表面の構成が可能とな
り、結果として被削材の被加工面を格別に滑らかに仕上
げる利益を生み出す。
(実施例) 以下に本発明を添付図面及び実施例を採って更に詳細
に説明する。側面図を例に採った第1図は2枚刃のエン
ドミルを示すが1はシャンク部、2は切刃部で捩れ角θ
はシャンク軸心と切刃20との交角を示し、本発明ではθ
=40〜50度とされている。捩れ角θは一般の高速度工具
鋼或は超硬合金のエンドミルでは15〜60度(多くは25〜
35度)の範囲とされθが小さければ断続切削性が強くな
りそのためチッピングや欠けが生じ易くなる一方、θが
大となれば同時切削切れ刃が長くなって切削抵抗値の変
化は少なくなるが、刃先コーナがシャープとなって欠損
し易くなる傾向が現れる。
に説明する。側面図を例に採った第1図は2枚刃のエン
ドミルを示すが1はシャンク部、2は切刃部で捩れ角θ
はシャンク軸心と切刃20との交角を示し、本発明ではθ
=40〜50度とされている。捩れ角θは一般の高速度工具
鋼或は超硬合金のエンドミルでは15〜60度(多くは25〜
35度)の範囲とされθが小さければ断続切削性が強くな
りそのためチッピングや欠けが生じ易くなる一方、θが
大となれば同時切削切れ刃が長くなって切削抵抗値の変
化は少なくなるが、刃先コーナがシャープとなって欠損
し易くなる傾向が現れる。
本発明ではθ=40〜50度の比較的大きい範囲に選定す
ることによってもサーメット組成物の靭性の改善により
上述のθが大きくなる方向についての不都合な傾向の発
現がなく、後述のテスト結果から明らかなように切削距
離、切削時間ともに優れしかもチッピングや折損が生ず
ることがなく寿命も大幅に改善される。最も望ましい実
施例に於てはθ=45±2度である。θが40度未満の場合
50度を超える場合、夫々の境界値より切削性能が急激に
劣化するような明白な臨界があるわけではないが、エン
ドミルの実用的切削特性範囲からみた場合θ=40〜50度
が至当であると考えられる。ただ傾向としてθが50度を
超える方向については断面が小さくなり曲げに対する変
位が大きくなりエンドミルが工具から抜け落ち易くな
る。逆に40度未満の方向についてはチッピングや欠けが
生じ易くなる傾向がある。
ることによってもサーメット組成物の靭性の改善により
上述のθが大きくなる方向についての不都合な傾向の発
現がなく、後述のテスト結果から明らかなように切削距
離、切削時間ともに優れしかもチッピングや折損が生ず
ることがなく寿命も大幅に改善される。最も望ましい実
施例に於てはθ=45±2度である。θが40度未満の場合
50度を超える場合、夫々の境界値より切削性能が急激に
劣化するような明白な臨界があるわけではないが、エン
ドミルの実用的切削特性範囲からみた場合θ=40〜50度
が至当であると考えられる。ただ傾向としてθが50度を
超える方向については断面が小さくなり曲げに対する変
位が大きくなりエンドミルが工具から抜け落ち易くな
る。逆に40度未満の方向についてはチッピングや欠けが
生じ易くなる傾向がある。
本発明に於ては、更にチッピングや欠けを構造上防ぐ
ために各切刃部2に第2図のような工夫を与えてある。
即ち、切削部2の頂部には刃物角θ1が大きくなるよ
う、たとえば実施例ではすくい角θ3を零度とするとθ
1=90度となるような円弧状ランド部21を形成すること
により、万一このような円弧状ランド部21が不在の場合
に刃物角θ1が逃げ角θ2分だけ小さくなり、すなわち
θ1≒80度となりチッピング(欠け)が発生し易くなる
のを防止している。この機能はすくい角θ3が大きくて
刃物角θ1が小さくなるほど更に強められることが判明
しよう。上記円弧状ランド部21の曲率の中心はシャンク
部1の軸心上にある。
ために各切刃部2に第2図のような工夫を与えてある。
即ち、切削部2の頂部には刃物角θ1が大きくなるよ
う、たとえば実施例ではすくい角θ3を零度とするとθ
1=90度となるような円弧状ランド部21を形成すること
により、万一このような円弧状ランド部21が不在の場合
に刃物角θ1が逃げ角θ2分だけ小さくなり、すなわち
θ1≒80度となりチッピング(欠け)が発生し易くなる
のを防止している。この機能はすくい角θ3が大きくて
刃物角θ1が小さくなるほど更に強められることが判明
しよう。上記円弧状ランド部21の曲率の中心はシャンク
部1の軸心上にある。
次に本発明のサーメット組成物について述べると、硬
質相として重量比で(NbC+TaC)10〜50%−TiC10〜40
%−TiN5〜10%−WC10〜25%−Mo2C5〜20%を、金属相
としてNi及びCoのいずれかもしくは両者の合金を含んで
成る。一つの例に於て(NbC+TaC)(50%)−TiC(10
%)−TiN(5%)−WC(10%)−Mo2C(5%)からな
る硬質相と、Ni及びCoのいづれかもしくは両者の合金よ
り選ばれた金属相とを含んでいる。このようにNbC+TaC
を硬質相の主体とするサーメット組成物は従来のWC系超
硬合金と同等以上の耐摩耗性、耐断続性を具備した上に
従来のTiC系、TiN系サーメットより靭性が更に改善され
ている。以下の(表1)は後述の本発明サーメット組成
物よりなる実施例1、実験例1及び、比較例1、2のサ
ーメット組成物の物性を対比したものである。
質相として重量比で(NbC+TaC)10〜50%−TiC10〜40
%−TiN5〜10%−WC10〜25%−Mo2C5〜20%を、金属相
としてNi及びCoのいずれかもしくは両者の合金を含んで
成る。一つの例に於て(NbC+TaC)(50%)−TiC(10
%)−TiN(5%)−WC(10%)−Mo2C(5%)からな
る硬質相と、Ni及びCoのいづれかもしくは両者の合金よ
り選ばれた金属相とを含んでいる。このようにNbC+TaC
を硬質相の主体とするサーメット組成物は従来のWC系超
硬合金と同等以上の耐摩耗性、耐断続性を具備した上に
従来のTiC系、TiN系サーメットより靭性が更に改善され
ている。以下の(表1)は後述の本発明サーメット組成
物よりなる実施例1、実験例1及び、比較例1、2のサ
ーメット組成物の物性を対比したものである。
(a)組成範囲: 〔註〕 ビッカース硬さ(HV):荷重20kg 15sec ロックウェル硬さ(HRA):荷重60kg 30sec 曲げ強さ:試験片3×3×12.7mm 10mmスパン3点曲げ 破壊じん性:IM法荷重20kg 15sec なお、比較例1は超硬K10と云われるWC+Coよりなる
超硬合金、比較例2はTiN系サーメットである。また、
実施例1のものはNbC15%−TaC15%−TiC20%−TiN5%
−WC15%−Mo2C15%,実施例1は実施例1のTaCを含ま
ずNbC30%で残りは同じである。(表1)より実験例
1、実施例1のものはビッカース硬度1400以上、破壊じ
ん性が9.5以上あり、比較例1、2に近い硬度を備えて
いる上に靭性は優れていることが判る。而してNbCに加
えてTaCを含む実施例1のものはTaCを含まない実験例1
に較べて破壊靭性に於て更なる改良がみられた。このサ
ーメット組成物に関し、ビッカース硬さが1400以上1550
未満が望ましい範囲で1400未満では耐摩耗性が低くなり
1550以上となると耐欠損性が落ちる傾向のあること並び
に破壊じん性が9.0未満の場合は耐欠損性が下がる傾向
が現れることが表外の実験によって判明しているが、も
とよりこのような硬度範囲内に厳格に制限されるもので
はない。而して比較例1の超硬合金は高硬度、高破壊じ
ん性を有していながら、鋼類をミリングすると摩耗する
ことは当業者の良く知る所であり、また比較例2の如く
更に高硬度のものでは耐摩耗性が更に改善されるもの
の、耐欠損性が低下するなど、物性値のみではエンドミ
ル材料としての適性を一概に予測し得ない。
超硬合金、比較例2はTiN系サーメットである。また、
実施例1のものはNbC15%−TaC15%−TiC20%−TiN5%
−WC15%−Mo2C15%,実施例1は実施例1のTaCを含ま
ずNbC30%で残りは同じである。(表1)より実験例
1、実施例1のものはビッカース硬度1400以上、破壊じ
ん性が9.5以上あり、比較例1、2に近い硬度を備えて
いる上に靭性は優れていることが判る。而してNbCに加
えてTaCを含む実施例1のものはTaCを含まない実験例1
に較べて破壊靭性に於て更なる改良がみられた。このサ
ーメット組成物に関し、ビッカース硬さが1400以上1550
未満が望ましい範囲で1400未満では耐摩耗性が低くなり
1550以上となると耐欠損性が落ちる傾向のあること並び
に破壊じん性が9.0未満の場合は耐欠損性が下がる傾向
が現れることが表外の実験によって判明しているが、も
とよりこのような硬度範囲内に厳格に制限されるもので
はない。而して比較例1の超硬合金は高硬度、高破壊じ
ん性を有していながら、鋼類をミリングすると摩耗する
ことは当業者の良く知る所であり、また比較例2の如く
更に高硬度のものでは耐摩耗性が更に改善されるもの
の、耐欠損性が低下するなど、物性値のみではエンドミ
ル材料としての適性を一概に予測し得ない。
以下の切削性能テストは、従って、この間の不明さを
実証的に明らかにするものである。
実証的に明らかにするものである。
(b)切削性能テスト: (表2)、(表3)は(表1)の試料のエンドミルを
用いて通常回転数のミリング(表2)及び高速回転数
(表3)のミリングを実施した際のテスト結果を示す。
なお、両テストに於て実験例1、実施例1と同一組成の
サーメットでありながら捩れ角が発明範囲外のものを実
験例2、3として夫々加えた。
用いて通常回転数のミリング(表2)及び高速回転数
(表3)のミリングを実施した際のテスト結果を示す。
なお、両テストに於て実験例1、実施例1と同一組成の
サーメットでありながら捩れ角が発明範囲外のものを実
験例2、3として夫々加えた。
〔註〕 エンドミル寸法 φ6×13,刃数2 被 削 材 SKD61(HRC43) 回 転 数 1800rpm 送り速度 133mm/min 切 込 み 5×1mm 〔註〕 エンドミル寸法 φ6×13,刃数2 被 削 材 SKD61(HRC43) 回 転 数 4000rpm 送り速度 296mm/min 切 込 み 5×1mm (c)考察: (イ)…(表2)の通常回転数下のミリングテストに於
て実験例2、3のものは折損やチッピングを起して不良
品であるのに実施例1のものは摩耗のみで使用に耐えら
れること並びに切削距離が53(m)、切削時間が略400
(分)と云うように極めて優れた結果となり特に実験例
1に対して両ファクタともども約2倍強のものとなっ
た。
て実験例2、3のものは折損やチッピングを起して不良
品であるのに実施例1のものは摩耗のみで使用に耐えら
れること並びに切削距離が53(m)、切削時間が略400
(分)と云うように極めて優れた結果となり特に実験例
1に対して両ファクタともども約2倍強のものとなっ
た。
(ロ)…比較例1のθ=30度のものは使用に耐えられる
ものの切削距離及び切削時間が実施例1に比して1桁低
いことが明らかである。比較例1のθ=45度のものはチ
ッピングによる不良結果を示した。比較例2のものも同
じくチッピング不良を起している。また、切削距離、切
削時間ともに極めて小さい。
ものの切削距離及び切削時間が実施例1に比して1桁低
いことが明らかである。比較例1のθ=45度のものはチ
ッピングによる不良結果を示した。比較例2のものも同
じくチッピング不良を起している。また、切削距離、切
削時間ともに極めて小さい。
(ハ)…(表3)の高速回転数下のミリングテストに於
ても(表2)と同じ性質の結果が得られ、実施例1のも
のが比較例1、2を遥かに凌駕すること、テスト試料
中、最良の性能を示すことが判る。之に対して比較例1
(θ=30度)は前表と同様耐久性はあるが切削距離、時
間に於て実施例1に遠く及ばない。比較例1のθ=45度
のもの及び比較例2のものはチッピングによる切削不良
を起している。
ても(表2)と同じ性質の結果が得られ、実施例1のも
のが比較例1、2を遥かに凌駕すること、テスト試料
中、最良の性能を示すことが判る。之に対して比較例1
(θ=30度)は前表と同様耐久性はあるが切削距離、時
間に於て実施例1に遠く及ばない。比較例1のθ=45度
のもの及び比較例2のものはチッピングによる切削不良
を起している。
(d)実施例1のサーメット組成物についての追加テス
ト: 実施例1のサーメット組成物につき、捩れ角θを種々
変更した時の切削長(m)の変化を第3図のグラフに示
す。なお、グラフ中本発明域のものはθ=45度のみであ
る。このテストの条件は、 (その1) φ6×13 刃数2 被 削 材 SKD61(HRC43) 回 転 数4000rpm 送り速度 296mm/min 切 込 み 5×1mm (その2) φ6×13 刃数2 被 削 材 プリハードン鋼(HRC40) 回 転 数 2650rpm 送り速度 265mm/min 切 込 み 9×2mm であった。なお、同グラフは便宜上、(その1)(その
2)を同一の縦横軸を用いて表示した。
ト: 実施例1のサーメット組成物につき、捩れ角θを種々
変更した時の切削長(m)の変化を第3図のグラフに示
す。なお、グラフ中本発明域のものはθ=45度のみであ
る。このテストの条件は、 (その1) φ6×13 刃数2 被 削 材 SKD61(HRC43) 回 転 数4000rpm 送り速度 296mm/min 切 込 み 5×1mm (その2) φ6×13 刃数2 被 削 材 プリハードン鋼(HRC40) 回 転 数 2650rpm 送り速度 265mm/min 切 込 み 9×2mm であった。なお、同グラフは便宜上、(その1)(その
2)を同一の縦横軸を用いて表示した。
(e)考察: 第3図のグラフから判るように高速回転下及び通常回
転下いずれのミリングテストに於てもθ=45度のものが
最長の切削長(m)を示して切削性能の高さを物語って
いる。
転下いずれのミリングテストに於てもθ=45度のものが
最長の切削長(m)を示して切削性能の高さを物語って
いる。
(発明の効果) 以上屡々述べた所から理解されたように、本発明によ
ればサーメットソリッドエンドミルに於て捩れ角θを45
〜50度の範囲となすと共に切刃部に円弧状ランド部を設
け併せてサーメット組成物として請求項1記載の組成範
囲の(NbC+TaC)−TiC−TiN−WC−Mo2C系のものを用い
ることによってこれらの技術条件が相乗的に機能し合っ
て従来のエンドミルにはみられなかった優れた切削特
性、就中切削距離、切削時間並びに、耐久性を発揮し、
しかも切刃強度を得るための被覆相の形成が不要でサー
メット素材自体で切刃表面を形成するのてで被削面を滑
らかに仕上げられる等の利益を有する。
ればサーメットソリッドエンドミルに於て捩れ角θを45
〜50度の範囲となすと共に切刃部に円弧状ランド部を設
け併せてサーメット組成物として請求項1記載の組成範
囲の(NbC+TaC)−TiC−TiN−WC−Mo2C系のものを用い
ることによってこれらの技術条件が相乗的に機能し合っ
て従来のエンドミルにはみられなかった優れた切削特
性、就中切削距離、切削時間並びに、耐久性を発揮し、
しかも切刃強度を得るための被覆相の形成が不要でサー
メット素材自体で切刃表面を形成するのてで被削面を滑
らかに仕上げられる等の利益を有する。
第1図は本発明のエンドミルの側面図、第2図は同エン
ドミルの切刃部の模式的説明図、第3図は実施例1のエ
ンドミルを用いた場合の捩れ角と切削長との関係を示す
グラフである。 (符号の説明) 1……シャンク部、2……切刃部、20……切刃、θ……
捩れ角、θ1……刃物角、21……円弧状ランド部。
ドミルの切刃部の模式的説明図、第3図は実施例1のエ
ンドミルを用いた場合の捩れ角と切削長との関係を示す
グラフである。 (符号の説明) 1……シャンク部、2……切刃部、20……切刃、θ……
捩れ角、θ1……刃物角、21……円弧状ランド部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 晴夫 大阪市淀川区野中北1丁目13番20号 株 式会社日本工具製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−219111(JP,A) 特開 昭60−207703(JP,A) 特開 昭60−123209(JP,A) 特開 昭60−106941(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】サーメットを素材としたソリッドエンドミ
ルであって、切刃の捩れ角が40〜50度、上記サーメット
素材が硬質相として重量比で(NbC+TaC)10〜50%−Ti
C10〜40%−TiN5〜10%−WC10〜25%−Mo2C5〜20%を、
金属相としてNi及びCoのいずれかもしくは両者の合金を
含むサーメット組成物よりなり、切削部の頂部に刃物角
が大きくなるような円弧状ランド部が設けられると共
に、上記サーメット素材で切刃表面を構成したサーメッ
トソリッドエンドミル。 - 【請求項2】刃物角が略90度である特許請求の範囲第1
項記載のサーメットソリッドエンドミル。 - 【請求項3】円弧状ランド部の曲率の中心がシャンク部
の軸心上にある特許請求の範囲第1項若しくは第2項記
載のサーメットソリッドエンドミル。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61044355A JP2648797B2 (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | サーメツトソリツドエンドミル |
DE198686109448T DE213334T1 (de) | 1985-08-30 | 1986-07-10 | Voller cermetschaftfraeser. |
DE8686109448T DE3684531D1 (de) | 1985-08-30 | 1986-07-10 | Voller cermetschaftfraeser. |
EP86109448A EP0213334B1 (en) | 1985-08-30 | 1986-07-10 | Cermet solid end mill |
US07/418,738 US5026227A (en) | 1985-08-30 | 1989-10-03 | Cermet solid end mill |
Applications Claiming Priority (1)
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-
1986
- 1986-02-28 JP JP61044355A patent/JP2648797B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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JPS62203712A (ja) | 1987-09-08 |
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