JP2648765B2 - 光電スイッチの受光信号回路 - Google Patents

光電スイッチの受光信号回路

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JP2648765B2
JP2648765B2 JP63108316A JP10831688A JP2648765B2 JP 2648765 B2 JP2648765 B2 JP 2648765B2 JP 63108316 A JP63108316 A JP 63108316A JP 10831688 A JP10831688 A JP 10831688A JP 2648765 B2 JP2648765 B2 JP 2648765B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、赤外線等のビームを利用して物体の有無を
検出する光電スイッチの受光信号回路に関する。
(従来の技術) 赤外線等の光を物体が遮光するか否かにより物体の有
無を検出する光電スイッチが用いられているが、この光
電スイッチには、第6図で示す透過型と、第7図で示す
回帰反射型とがある。
第6図の透過型は、発光部11と受光部12とを、被検知
物体13(例えば移動体)を間にして対向配置したもの
で、発光部11から受光部12に向って赤外線等の光14を発
射している。また、第7図の回帰反射型は、発光部およ
び受光部を兼ねる受発光部15と、反射板16とを、被検知
物体13を間にして対向配置したもので、受発光部15から
反射板16に向って赤外線等の光14を発射し、かつ反射板
16からの反射光を受発光部15で受光している。
上記両装置は、いずれも光14の受光量に応じた電気信
号を出力しており、物体13の移動等により光14が遮光さ
れると、上記電気信号に変化(低下)が生じ、これによ
りこの物体13が所定位置に存在していることを検出す
る。
第8図は光14が遮光されたかを検出する従来に受光信
号回路を示す。図において、OP1は光電変換回路として
用いられ演算増幅器(以下、オペアンプと呼ぶ)で、そ
の(+)入力端と(−)入力端との間には光電変換素
子、例えば図示方向で接続されたフォトダイオードPDが
設けられている。また、その(+)入力端には一定電圧
Vrefが印加されている。さらに、その出力端と(−)入
力端との間にはボリウム(可変抵抗器)R1が設けられて
いる。
OP2は電圧増幅回路として用いられるオペアンプで、
その(+)入力端には一定電圧Vrefが印加され、また
(−)入力端には、前記オペアンプOP1の出力電圧V1
入力抵抗R2を介して入力される。さらに、出力端と
(−)入力端との間には帰還抵抗R3が接続されている。
OP3は電圧比較器(以下、コンパレータと呼ぶ)で、
その(+)入力端にはオペアンプOP2の出力電圧V2が入
力され、(−)入力端に印加される予め設定された基準
電圧Vsと比較され、出力電圧V3を生じる。
上記構成において、光14が物体13により遮光されない
場合は電圧V2は基準電圧VSより大きく、コンパレータOP
3の出力電圧V3は「H」レベルとなる。一方、光14が物
体13により遮光されると、出力電圧V2が基準電圧VSより
小さくなり、コンパレータOP3の出力電圧V3は「L」レ
ベルとなる。すなわち、物体13の位置によってコンパレ
ータOP3出力電圧V3は「H」「L」レベルの信号を出力
するので、これにより物体13の有無を検出できる。
ところで、第6図および第7図における測定範囲(距
離)lが短くなると、受光量が増大するので、物体13が
受光レベル径より小さい場合や、これが半透明な場合、
あるいは物体13が光14の光軸から少しずれた場合に生じ
る洩れ光や物体13の透過光の光量が大きくなり、あたか
も物体13が無い場合と同じ状態になっしまう。すなわ
ち、物体13の検出動作を誤ってしまう。
このような距離lの変化による誤動作を防止するため
に、距離lの変化に応じて第8図で示した光電変換回路
のボリウムR1により光電流を調節してコンパレータOP3
に入力される出力電圧V2を適切な電圧、例えばV2=2VS
になるようにしている。
(発明が解決しようとする課題) 上述の調節は、距離lが変った場合や、装置を新たに
設置する場合に、使用者がその都度ボリウムR1を手動で
操作して行なっていた。また、屋外に設置された場合は
霧や汚れ等により光量が低下することがあるが、これら
の光量低下に対応してその都度前記ボリウムによる調節
操作が必要となる。
本発明の目的は、距離の変化や霧あるいは汚れ等に起
因する受光量の変化に対し、手動調節を要することなく
常に適正な受光信号が入力されるようにした光電スイッ
チの受光信号回路を提供することにある。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明による光電スイッチの受光信号回路は、周期的
に発光制御される発光部からの光を受光し、その受光量
に対応した電気信号を出力する光電変換回路を有する。
この光電変換回路に対しては、その出力電気信号を入力
し、この電気信号をディジタル制御信号に基づいて一定
レベルずつ段階状に減衰させるプログラマブルアッテネ
ータを設けている。このプログラマブルアッテネータに
対しては、その出力電圧と予め設定した上限閾値とを比
較し、上記出力電圧が上限閾値を越える毎に出力信号を
生じる第1の比較器を設ける。また、前記プログラマブ
ルアッテネータの出力電圧を入力し、この出力電圧のピ
ーク値を前記発光部の発光周期より充分に長い時定数で
ホールドするピークホールド回路を設ける。そして、こ
のピークホールド回路の出力電圧と予め設定した下限閾
値とを比較し、上記出力電圧が下限閾値以下となること
により出力信号を生じる第2の比較器を設ける。また、
前記第1の比較器の出力信号をクロックとしてカウント
し、そのカウント毎に前記プログラマブルアッテネータ
の減衰レベルを一段増加させるためのディジタル制御信
号を生じ、かつ第2の比較器の出力信号を入力すること
により上記ディジタル制御信号をリセットするカウンタ
ーを設ける。さらに、前記プログラマブルアッテネータ
の出力電圧と予め設定した判定レベルとの比較により光
電スイッチとしての出力信号を生じる第3の比較器を設
けている。
また、前記光電変換回路は、カウンターの最終段出力
信号によるアンプゲインを低下させる切換回路を備えた
ものを用いることができるものである。
(作用) 本発明では、距離が近いこと等により受光量が強す
ぎ、プログラマブルアッテネータの出力電圧が第1の比
較器の上限閾値を越えれば、この第1の比較器の出力信
号をカウンターによりカウントさせ、このカウント毎に
生じるディジタル制御信号により、プログラマブルアッ
テネータによる減衰を1段進める。この動作を、プログ
ラマブルアッテネータにより減衰された電気信号が上記
閾値内に入るまで続ける。また、距離が遠くなったり、
霧や汚れ等により受光量が低下し、プログラマブルアッ
テネータの出力電圧のピークホールド値が第2の比較器
の下限閾値以下になると、この第2の比較器の出力によ
り前記カウンターから生じるディジタル制御信号をリセ
ットし、プログラマブルアッテネータを減衰零に復帰さ
せる。この時点で、プログラマブルアッテネータの出力
電圧が第1の比較器の上限閾値を越えれば、前記カウン
ターのカウント動作によるプログラマブルアッテネータ
の減衰制御を行ない、上限閾値内に減衰させる。このよ
うに、プログラマブルアッテネータの出力電圧を適正範
囲内に保つことかできる。したがって、この適正範囲内
に保たれた信号を第3の比較器により判定レベルと比較
することにより、誤動作を生じることなく、常に安定し
た正確な検知信号を得ることができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図において、21は光電変換回路で、その入力端は
フォトダイオード等による光電変換素子22が設けられて
いる。この光電変換素子22には図示しない発光部からの
光信号14が入射される。発光部との位置関係は、前記第
6図または第7図で示したものと同じであり、発光部ま
たは反射板との間に被検出物体が設けられる。また、上
記発光部は予め設定された周期により光信号14を発射す
るものである。
23はプログラマブルアッテネータ(以下、ATTと略称
する)で、前記光電変換回路21から生じるパルス状の電
気信号を入力し、後述するディジタル制御信号に基づ
き、上記電気信号を予め設定された一定レベルずつ減衰
させる。
24はピークホールド回路で、上記ATT23から生じるパ
ルス状の電気信号を入力し、そのピーク値を充分長い時
定数によりホールドする。この時定数は、移動体である
被検出物体の変位速度より充分長い時定数とする。ま
た、このことは、前記発光部の発光周期より充分長い時
定数であることを意味する。
25は第1の比較器で、前記ATT23から出力されたパル
ス状電気信号の電圧レベルと、予め設定された上限閾値
Vs1とを比較し、上記電圧レベルが上限閾値を越える毎
に電気信号を出力する。
26は第2の比較器で、前記ピークホールド回路24の出
力電圧と予め設定された下限閾値Vs2とを比較し、上記
出力電圧が下限閾値Vs2以下となることにより電気信号
を出力する。
27はカウンターで、前記第1の比較器25から生じる電
気信号をクロックとしてカウントし、カウントを進める
(アップカウンターでは増加、ダウンカウンターでは減
少)。このカウンター27の出力信号が前記ATT23に対す
るディジタル制御信号となる。例えば、4ビットのダウ
ンカウンターの場合、初期値が「1111」であれば、クロ
ックをカウントする毎に、「1110」、「1101」、「110
0]……とカウントダウンする。前記ATT23は、上記4ビ
ットのカウンター出力をディジタル制御信号として入力
しており、この信号がカウントを進める毎に予め設定し
た一定レベル、例えば−2dBだけ減衰するように構成す
る。また、第2の比較器26から生じる電気信号をリセッ
ト信号として入力し、このリセット信号により前記ディ
ジタル制御信号を初期値「1111」にリセットする。前記
ATT23はディジタル制御信号が初期値「1111」にリセッ
トされたことにより、減衰零の状態に復帰制御される。
28は第3の比較器で、前記ATT23の出力を適正信号電
圧V0として入力し、予め設定した判定レベルVs3との比
較により光電スイッチとしての出力信号Vdetを生じる。
上記構成において、図示しない発光部からは赤外線等
の光が一定周期で投射されている。この光は、光電変換
素子22との間に物体が無ければ、光電変換素子22に、発
光部での発光周期と等しい周期T1で入射される。この光
信号14が入射されたことにより光電変換回路21の出力部
bには光信号14の光量に応じた大きさのパルス状電気信
号が周期T1で生じる。この電気信号はATT23に入力さ
れ、カウンター27からのディジタル制御信号によって決
まる所定量減衰され、出力部cに生じる。
ここで、上記ATT23の出力部cに生じる電気信号は、
第2図(A)に示される。例えば、今ATT23が初期状態
(ディジタル制御信号が「1111」の状態)にあり、減衰
量は零であるものとする。この状態で、光信号14が入力
されるとATT23の出力部cにはパルス状の電気信号イが
生じる。この電気信号イは第1の比較器25によって上限
閾値Vs1と比較される。その結果、図示のように上限閾
値Vs1を越えていると、第1の比較器25の出力部eには
パルス状の出力信号トが生じる。この出力信号トはカウ
ンター27によりカウントされ、その出力部gに生じるデ
ィジタル制御信号は「1110」となりATT23の減衰量を予
め設定した一定レベル(−2dB)分増加させる。
このため、周期T1後の時点において、光信号14が入力
されると、ATT23から出力される電気信号ロのレベル
は、前回のレベルより−2dB低い値となる。図示の例で
は、電気信号ロのレベルでも上限閾値Vs1を越えている
ため、前回と同様に第1の比較器25は信号チを生じる。
このため、カウンター27が再びカウント動作し、ATT23
の減衰量を再び一定レベル(−2dB)分増加させる。
このように、ATT23の出力端cに生じる電気信号のレ
ベルが、上限閾値Vs1内に収まるので、第1の比較器25
はパルス状信号を出力し、カウンター27をカウント動作
させ、ATT23の減衰量を一定レベル(−2dB)ずつ増加さ
せる。そして、出力部cにおける電気信号のレベルがハ
のように上限閾値Vs1内に収まると、第1の比較器25は
パルス状信号を出力せず、カウンター27のカウント動作
も停止する。このため、ATT23の減衰量は、前回までに
増加したレベルに維持される。
また、ATT23の出力端cの電気信号は、ピークホール
ド回路24により、そのピーク値が充分長い時定数でホー
ルドされ、その出力端dには第2図(A)に破線で示す
電圧信号が生じ、第2の比較器26によって下限閾値Vs2
と比較される。ここで、平常時におけるATT23の出力部
cに生じる電気信号のレベルは、第2図(A)で示すよ
うに、上限閾値 Vs1を僅かに下廻る程度に設定される
ため、当然下限閾値Vs2より大きく、したがって、第2
の比較器26は出力信号(カウンター27のリセット信号)
を生じず、カウンター27のカウント状態は維持される。
次に、物体(移動体)を検出すると、光信号14が遮光
され、その結果、ATT23の出力電気信号VDは零レベルと
なり、第3の比較器28の出力信号Vdetを変化させて物体
を検出したことを出力する。ここで、発光部の発光周期
は、前述の如く、物体の変位速度に対応させて設定して
いるので、物体の検出により零となるパルス状電気信号
の数は、例えば1個分とする。すなわち、第2図(A)
において、周期T1で生じるパルス状電気信号が、物体の
検出により1パルス分だけ消滅するように発光周期を設
定しておく。また、ピークホールド回路24の時定数は、
物体の変位速度、言い換えると前記発光周期に対応して
充分長く設定してある。このため、物体の検知により、
1パルス分消滅しても、ピークホールド回路24の出力電
圧は急激には低下せず、第2の比較器26が出力信号(カ
ウンター27のリセット信号)を生じることはない。すな
わち、物体の検出動作によってカウンター27がリセット
されることはない。
これに対し、霧や汚れ等により光信号14自体の受光量
が低下した場合、その低下は、第2図(B)で示すよう
に、比較的長時間にわたって徐々に生じる。このため、
ピークホールド回路24の出力部dの電圧も徐々に低下
し、これが下限閾値Vs2以下になると、第2の比較器26
の出力部fにはリセット信号が出力され、カウンター27
のカウント値をリセットする。このため、ディジタル制
御信号も初期値「1111」になり、ATT23は減衰値0dBの開
放状態となる。このためATT23の出力信号V0のレベルは
上昇し、V0>Vs2となる。このとき、V0>Vs1になった場
合は、前述と同様に、Vs1>V0>Vs2となるまで、カウン
ター27をカウント動作させ、ATT23の減衰値を増加させ
ればよい。
このように、ATT23の出力信号V0の上限判定およびそ
の結果であるカウンター27へのクロックパルス生成はリ
アルタイムで行なうので、ATT23の出力信号V0を直ちに
適正な電圧レベルに収めることができる。また、下限判
定はピークホールド回路(アナログメモリ)24の出力で
ある積分値で行なっているので、物体の遮光による受光
量の低下と、霧あるいは汚れ等による受光量の低下とを
的確に区別することができる。これらの結果、判定デー
タとなるATT23の出力信号V0を常に適正な範囲に自動的
に保つことができる。
第3図は、第1図で示した各構成部分(ブロツクで示
した部分)の具体的な回路構成を示す。
図において、光電変換回路21は、フォトダイオード等
の光電変換素子22を図示極性で(+)入力端と(−)入
力端との間に接続したオペアンプOP11を有する。このオ
ペアンプOP11の(+)入力端には基準電圧Vrefが印加さ
れている。また、オペアンプOP11の出力端と(−)入力
端との間には帰還抵抗が設けられるが、この帰還抵抗回
路として、互いに抵抗値の異なる2つの抵抗R11、R
12を、それぞれ切換用接点SW1,SW2の対応するものを介
して並列接続した切換回路21aを用いている。
ATT23はマルチプレクサ23aを有し、かつその端子S1,S
2,S3……S16と前記オペアンプOP11の出力端との間に、
格子状に接続構成された減衰用の抵抗回路23bを有す
る。このマルチプレクサ23の制御用入力端子(4ビッ
ト)D3,D2,D1,D0は、カウンター(ダウンカウンター)2
7の出力端子QD,QC,QB,QAと接続しており、カウント動作
毎に変化する4ビットのディジタル制御信号を入力し、
これに従って、前記端子S1〜S16のいずれかを選択入力
し、これら端子S1〜S16に対応する減衰量を決定する。
例えば、4ビットのディジタル制御信号が「1111」の場
合、端子S1を選択入力し、減衰量は0dBとなる。また、
「1110」の場合は端子S2を選択入力し、減衰量は−2dB
となる。以下同様にしてディジタル制御信号に対応して
減衰量が決定され、前記オペアンプOP11の出力部bに生
じる電気信号を、決定された減衰量に応じて減衰させ、
出力部c′から出力する。
上記マルチプレクサの出力部c′には、オペアンプOP
12、入力抵抗R13、帰還抵抗R14から成る電圧増幅回路が
接続されており、このの出力部cに生じる電気信号がAT
T23の出力信号V0となる。
前記カウンター27には5ビットのダウンカウンターを
用いており、そのうち4ビットの出力g4,g3,g2,g1は前
述したディジタル制御信号となる。また、最終段の5ビ
ット目の出力g5は、前記光電変換回路23の帰還抵抗R11,
R12の切換用のスイッチSW1,SW2の制御に用いられる。す
なわち、常時は出力g5が「1」であるためスイッチSW1
がオン状態となっている。カウンター27のカウントが進
み最終段の出力g5が「0」になると、前記スイッチSW1
はオフし、これに代ってスイッチSW2がインバータZを
介してオン制御される。
ピークホールド回路24は、前記オペアンプOP12の出力
信号を(+)入力端に入力するオペアンプ13を有する。
このオペアンプ13の出力端はダイオードD1を順方向に介
してオペアンプ14の(+)入力端に接続する。上記ダイ
オードD1のカソードはオペアンプOP13の(−)入力端に
接続すると共に、コンデンサC1、抵抗R15を各別に介し
てアースに接続し、時定数回路を構成している。また、
前記オペアンプOP14の出力端は、その(−)入力端に接
続すると共に、抵抗R16,R17を直列に介して基準電圧(V
ref)源に接続する。
第1の比較器25、第2の比較器26、第3の比較器28は
それぞれオペアンプOP15,OP16,OP17により構成されてい
る。上記第1、第3の比較器用のオペアンプOP15,OP17
の各(+)入力端には、オペアンプOP12の出力部cに生
じるATT23の出力信号V0が印加され。また、第2の比較
器用のオペアンプOP16の(+)入力端にはピークホール
ド回路24の出力部dに生じる出力電圧が印加される。前
記オペアンプOP15の(−)入力端には前記上限閾値Vs1
(Vref+1.2V)が、また、オペアンプOP16の(−)入力
端には前記下限閾値Vs2(Vref+0.6V)がそれぞれ印加
されている。さらに、オペアンプOP17の(−)入力端は
前記抵抗R17,R16との中間点に接続され、この中間点の
電圧が判定電圧Vs3として印加される。
前記オペアンプOP15の出力端eは、前記カウンター27
のクロック端子CLKに接続されており、この出力端eか
ら生じるパルス状の信号はカウンター27によりクロック
としてカウントされる。また、オペアンプOP16の出力端
fは、前記カウンター27のクリア端子CLに接続されてお
り、この出力端fから生じる信号はカウンター27に対し
リセット信号として加わる。さらにオペアンプOP17の出
力端からは光電スイッチとしての検出信号Vdetが出力さ
れる。
上記構成において、光電変換回路21に設けられた帰還
抵抗R11,R12は、R11=40R2の関係にある。ここで、光信
号14の受光量が一定の状態において、スイッチSW1,SW2
を切換えたときオペアンプOP11の出力は次の関係にな
る。すなわち、スイッチSW1オン、SW2オフで、帰還抵抗
がR11のときの出力をb1、スイッチSW1オフ、SW2オンで
帰還抵抗R12のときの出力をb2とすると、b2はb1に対し
て−32dBの出力値をとる。
ここで、スイッチSW1,SW2による帰還抵抗R11,R12の切
換回路を設けた理由は、(1)光量制御範囲、すなわち
ATT23による減衰制御幅を2倍にして広く(0〜62dB)
すること、(2)オペアンプOP11の出力が飽和するのを
防ぐこと、(3)S/N比を向上させること、の3点を同
時に満すためである。
前記電圧増幅回路用オペアンプOP12は+30dBのアンプ
である。今、各オペアンプOP11〜OP16のダイナミックレ
ンジを1.25Vとすると、光電変換回路21の出力部bにお
ける最大値は1.25Vであり、このときATT23は−30dBで、
出力部c′における出力は約40mVとなる。この出力部
c′の出力を直接第1の比較器用オペアンプOP15に入力
すると、オフセット電圧やノイズ等により正確な検出が
できない。したがって、ATT23の−30dBを補償する+30d
BのオペアンプOP12を付加し、その出力部cの最大値も
1.25Vとした。
第3図において、出力信号V0が上限閾値Vs1に対してV
0>Vs1であれば、V0<Vs1になるまで、第1の比較器用
のオペアンプV15からは発光周期に同期したパルス状信
号が生じる。この信号はカウンター27によってクロック
パルスとしてカウントされ、その出力であるディジタル
制御信号によりATT23をコントロールする。ここで、カ
ウンター27の出力g(g=g5,g4,g3,g2,g1とする)の初
期値は「11111」である。このとき、ATT23は0dB、スイ
ッチSW1はオン、SW2はオフである。この出力gは前記ク
ロックをカウントする毎にダウンカウントされる。そし
て、g=10000(ATT23は−30dB)までカウントが進んだ
状態で、未だV0>Vs1であれば、次のカウントによりg
=01111となる。このため、スイッチSW1オフ、SW2オン
となり、出力部bは−32dBとなる。一方、ATT23は0dBで
ある。これ以降、V0>Vs1であれば再びカウンター27の
カウント(ダウンカウント)が進み、ATT23は−2dBずつ
減衰量が増加する。これらの結果、前述したように、光
量制御範囲を0〜62dBと広くすることができる。
次表は、透過型光電スイッチにおいて、測定距離lを
0.4mから25mに変化させた場合の第1図におけるb点、
c点の電圧、カウンター27のカウント値、ATT23の減衰
レベル〔dB〕の関係を示している。
上記表から発光量一定の条件下において測定距離lが
短くなるに従ってb点電圧が上昇し、カウンター27のダ
ウンカウントが進み、ATT23の減衰量dBが増大する。こ
のためc点電圧は安定した範囲内に収まる。
第5図は、上記関係をグラフで示している。第5図の
b点電圧(受光信号入力)は、帰還抵抗R11,R12を等価
換算した値であるので、光入力に比例して示される。
なお、第3の比較器用オペアンプOP17の判定電圧Vs3
として、ピークホールド回路24の出力部dに生じる電圧
を抵抗R6,R7で分圧した値を用いている。したがって、R
6=R7のとき、Vs3は出力部dの電圧の半分の値となる。
この判定用電圧Vs3をピークホールド回路24の出力値
で変化させずに、絶対的な基準電圧値、例えばVs3=Vre
f+0.3Vとしてもよい。
また、ATT23に対するディジタル制御信号を4ビット
から6ビットにし、1ステップの減衰量を−2dBから−
0.5dBにすると、上限閾値Vs1と下限閾値Vs2との範囲を
狭めることができ、さらにきめ細かな制御を行なうこと
ができる。
また、ピークホールド回路24を第4図に示す如く、オ
ペアンプOP18コンパレータとアナログスイッチSW3で構
成すれば、ダイオードD1が不要となり全体の回路をMOS
化することができる。
さらに、第1、第2の比較器25,26にヒステリシスを
持たせることにより、S/N比を一層向上させることがで
きる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、測定距離の変化や霧や
汚れ等に対し検出比較対象となる出力値を自動的に調節
して適正な値とするので、誤動作を生じることなく、常
に安定した正確な検出動作を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による光電スイッチの受光信号回路の一
実施例を示すブロック図、第2図は第1図で示した装置
の動作を説明するタイムチャート、第3図は第1図で示
した各部の具体的構成を示す回路図、第4図はピークホ
ールド回路を示す回路図、第5図は本発明の動作を説明
する特性図、第6図は透過型光電スイッチの説明図、第
7図は回帰反射型光電スイッチの説明図、第8図は従来
装置の回路図である。 21……光電変換回路、21a……切換回路、23……プログ
ラマブルアッテネータ、24……ピークホールド回路、25
……第1の比較器、26……第2の比較器、27……カウン
ター、28……第3の比較器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周期的に発光制御される発光部からの光を
    受光し、その受光量に対応した電気信号を出力する光電
    変換回路と、 この光電変換回路から出力される電気信号を入力し、こ
    の電気信号をディジタル制御信号に基づいて一定レベル
    ずつ段階状に減衰させるプログラマブルアッテネータ
    と、 このプログラマブルアッテネータの出力電圧と予め設定
    した上限閾値とを比較し、上記出力電圧が上限閾値を越
    える毎に出力信号を生じる第1の比較器と、 前記プログラマブルアッテネータの出力電圧を入力し、
    この出力電圧のピーク値を前記発光部の発光周期より充
    分に長い時定数でホールドするピークホールド回路と、 このピークホールド回路の出力電圧と予め設定した下限
    閾値とを比較し、上記出力電圧が下限閾値以下となるこ
    とにより出力信号を生じる第2の比較器と、 前記第1の比較器の出力信号をクロックとしてカウント
    し、そのカウント毎に前記プログラマブルアッテネータ
    の減衰レベルを一段増加させるためのディジタル制御信
    号を生じ、かつ第2の比較器の出力信号を入力すること
    により上記ディジタル制御信号をリセットするカウンタ
    ーと、 前記プログラマブルアッテネータの出力電圧と予め設定
    した判定レベルとの比較により光電スイッチとしての出
    力信号を生じる第3の比較器と、 を備えたことを特徴とする光電スイッチの受光信号回
    路。
  2. 【請求項2】光電変換回路は、カウンターの最終段出力
    信号によりアンプゲインを低下させる切換回路を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の光電スイッチの受光信
    号回路。
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