JP2646257B2 - 紫外線吸収剤 - Google Patents

紫外線吸収剤

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、5−フエニル−2−メチルペンタン−3,5
−ジオンを含む紫外線吸収剤に関する。
更に詳しくは、本発明は、下記式(1) で表される5−フエニル−2−メチルペンタン−3,5−
ジオンを、例えば、日焼け止め化粧料あるいは各種プラ
スチック材料などに配合して、紫外線を有効に遮断する
ことのできる紫外線吸収剤、特にUV−B波長域の紫外線
吸収剤に関する。
(従来の技術) 人間にとつて、過度の紫外線は、皮膚の急性皮膚炎を
引き起こしたり、長期暴露により皮膚の早期老化や皮膚
癌の一因となりうることも報告されている。
一般に、この紫外線は、3つの帯域に分けられてい
る。すなわち、サンタン波長と云われる皮膚のメラニン
生成を促し、褐色化を生じせしめる320〜400nmの長波長
の紫外線(UV−A)、サンバーン波長と云われる皮膚の
紅斑、水泡などの炎症を引き起こす280〜320nmの紫外線
(UV−B)、及び大気中で吸収され、地表には、ほとん
ど到達せず、人体にとつて問題とならない240〜280nmの
低波長の紫外線(UV−C)である。
通常、この人体にとつて有害となる紫外線から、皮膚
を保護する目的のために、日焼け化粧料や日焼け止め化
粧料が用いられる。日焼け化粧料は、サンバーン波長の
紫外線を阻止し、紅斑、水泡などの炎症を防止し、しか
も健康的な日焼けを要求する場合使用されるものであ
る。一方、日焼け止め化粧料は、サンバーンおよびサン
タン波長の紫外線をも阻止し、広域にわたって紫外線か
ら皮膚を保護するものである。
上述のように紫外線から皮膚を保護するためには、UV
−AだけでなくUV−Bからも皮膚を保護することが重要
になる。
従来、UV−B波長域の紫外線吸収剤としては、例え
ば、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸プ
ロピルなどのごときp−アミノ安息香酸誘導体;2−エト
キシエチル−p−メトキシ桂皮酸誘導体;サリチル酸メ
ンチルのごときサリチル酸誘導体;4−フエニルベンゾフ
エノンのごときベンゾフエノン誘導体;アンスラニル酸
メチルのごときアンスラニル酸誘導体などが良く知られ
ている。
本発明者らが知る限り、前記式(1)の5−フエニル
−2−メチルペンタン−3,5−ジオンがUV−B波長領域
における紫外線吸収能を有することは、全く新しい知見
である。また前記式(1)化合物に構造類似の紫外線吸
収剤も知られていない。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来提案のUV−B波長領域の紫外線吸収剤は必ず
しも満足できるものではなかった。
そこで本発明者らは、上記系統以外の化合物について
紫外線吸収能を有する化合物について鋭意研究を進めた
結果、従来全く紫外線吸収剤として使用されたことのな
い本発明の前記式(1)の5−フエニル−2−メチルペ
ンタン−3,5−ジオンが、優れた紫外線吸収能を示し、
特にUV−B波長領域における吸光度係数が大きく、化粧
料用の各種基材及び有機溶剤などに対する溶解性、混和
性、相溶性にすぐれ、皮膚に対する毒性および刺激性が
なく、熱、光に対する安定性も高く、また各種化粧品基
材および添加物に対する安定性もよく、さらに各種プラ
スチック基材に配合した場合も優れた紫外線吸収能のあ
ることを見出し、本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、特にUV−B波長領域の紫外
線を有効に吸収することのできる紫外線吸収剤であり、
化粧料、プラスチック材料などに対して、有効なUV−B
波長領域紫外線吸収剤を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の紫外線吸収剤は、下記式(1) で表される5−フエニル−2−メチルペンタン−3,5−
ジオンを有効成分として含有せしめることを特徴とする
ものである。
前記式(1)の5−フエニル−2−メチルペンタン−
3,5−ジオンは、Lophomyrtus bullataの精油の一成分
として含有され、例えば、アセトフエノンとイソ酪酸エ
ステルとを水素化ナトリウムで処理することにより容易
に合成することができる。
本発明の前記式(1)の5−フエニル−2−メチルペ
ンタン−3,5−ジオンは、第1図に例示するように、310
nm付近にその最大吸収値を有し、そのモル吸光係数も大
きく、しかも可視部(400nm以上)の波長領域の吸収が
小さいという顕著な特性を有している。また、本発明の
前記式(1)の5−フエニル−2−メチルペンタン−3,
5−ジオンは、他のUV−A波長領域の紫外線吸収剤と併
用することができ、これにより幅広い紫外線を完全に吸
収することができ、そして皮膚を早期の老化および多く
の場合光による皮膚炎から守ことができる。
また、前記式(1)の化合物は、特に化粧料に使用さ
れる各種基材および各種有機溶剤などに対する溶解性、
混和性、相溶性などに優れているという特性を有する。
とりわけ、化粧料によく使用される有機溶媒、たとえ
ば、エタノール、イソプロピルアルコール、ラウリルア
ルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイ
ルアルコール、プロピレングリコール、ミリスチン酸イ
ソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、その他各種の
動物性油および各種の植物性油に対する溶解性が優れて
いる。
本発明の前記式(1)化合物の紫外線吸収剤は、たと
えば、クリーム、乳液、化粧水、パック、洗顔料などの
各種化粧基料、ファンデーション、ほほ紅、口紅、白粉
などの各種メーキャップ料、整髪料、養毛剤などの各種
頭髪化粧料、石鹸、シャンプー、リンス、美爪料、香
水、オーデコロンその他化粧料などの公知の各種化粧基
材などに配合することができる。また、上記各種化粧料
には、溶液、エマルジョン、軟膏、オイル、ワックス、
ゲル、ゾル、パウダー、スプレーなどの各種形状で適用
することができる。これらの紫外線吸収剤は、日焼け防
止用の各種の化粧料および紫外線による前記化粧料自体
の変質、変化防止用として使用することができる。ま
た、紫外線吸収剤は、皮膚に対する毒性および刺激性が
なく、熱、光に対する安定性が高く、さらには各種化粧
基材および化粧料添加剤などを変化せしめることがない
という卓越した特性をも有している。
本発明の前記式(1)の紫外線吸収剤の配合量は、配
合する組成物の使用形態により適宜選択すればよく、特
に限定されるものてはないが、通常、組成物中に0.01〜
30重量%程度、好ましくは0.1〜10重量%程度の範囲で
配合されるのが望ましい。
また、本発明の紫外線吸収剤は、各種化粧基材などに
前記式(1)の化合物のみを単独で配合してもよく、ま
た複数配合することもでき、更には、公知の各種UV−A
吸収剤およびUV−B吸収剤などと組み合わせて使用する
こともできる。このような他の紫外線吸収剤と組み合わ
せて使用した場合にも、優れた相乗効果を発揮すること
ができる。さらにまた、本発明にかかる紫外線吸収剤
は、各種界面活性剤、溶剤、色素、香料、防腐剤、抗酸
化剤、保湿剤、ビタミン、動植物抽出物などその他の各
種添加剤とも併用することができる なお、本発明の紫外線吸収剤は、前記化合物(1)の
特性たとえば各種有機溶媒などに対する優れた相溶性な
どに基ずき、前記の化粧料に限らず他の用途たとえば、
各種塗料、インクおよびプラスチック材料、プラスチッ
クフイルムその他の有機高分子材料、有機高分子膜(特
に包装材料、容器などの技術分野において顕著である)
などその他の各種技術分野に適用して、その優れた紫外
線吸収効果および紫外線による老化の防止効果など卓越
した効果を発揮することができる。
(実施例および参考例) 参考例1 5−フエニル−2−メチルペンタン−3,5−ジオンの
合成。
不活性ガス雰囲気下、反応フラスコ60%水素化ナトリ
ウム32gおよびテトラヒドロフラン200mlを仕込む。この
中へアセトフエノン48gとイソ酪酸エチル140gの混合液
を空冷下に4時間で滴下し、さらに加熱し、75℃で2時
間反応させる。反応液を冷却後、氷水中に注入し、50%
塩酸で酸性とした後、エーテルにて抽出する。そして、
常法に従って、洗浄、乾燥処理を行った後、減圧下に蒸
留し、目的とする5−フエニル−2−メチルペンタン−
3,5−ジオン(1)を53g(収率;69%)得た。
なお、第1図に5−フエニル−2−メチルペンタン−
3,5−ジオンの紫外線吸収スペクトルを示す。
実施例1 日焼け止め化粧料 (処方)A成分 重量% 本発明品式(1)化合物 4.0 ステアリン酸 3.5 セタノール 2.0 ミツロウ 3.5 流動パラフインオイル 12.0 メチルフエニルシリコーン 4.0 オリーブ油 14.0 ポリオキシエチレンソルビタンモノ ステアレート 0.5 ブチルパラベン 0.05 香料 0.2 B成分 プロピレングリゴール 10.0 リエタノールアミン 1.0 ホウ砂 0.5 メチルパラベン 0.05 酸化チタン 2.0 非イオン水 残量 100.00 (製法) 1.香料以外のA成分を混合し、加熱溶解し均一分散し
た。
2.B成分を混合し、加熱溶解した。
3.A成分にB成分を加え、撹拌しながら乳化し冷却し
た。
4.冷却途中で香料を加え、よくかきまぜた。
5.容器に充填して製品とした。
実施例2 日焼け止めクリーム (処方)A成分 重量% 本発明品式(1)化合物 1.0 UV−A吸収剤 2.0 セレシン 7.0 流動パラフイン 33.0 ミリスチン酸オクチルドデカニル 20.0 オレイルアルコール 12.0 ゴマ油 10.0 酸化防止剤 適量 B成分 酸化チタン 6.0 タルク 9.0 顔料 適量 C成分 香料 適量 (製法) A成分を加熱溶解し均一に混合する。冷却後、(B)
および(C)成分を加えてロールミルで処理後、容器に
充填し日焼け止めクリームを調製した。
(発明の効果) 本発明の前記式(1)の5−フエニル−2−メチルペ
ンタン−3,5−ジオンは、従来、全く使用されたことの
ない新規な紫外線吸収剤であり、優れた紫外線吸収能を
示し、特にUV−B波長領域における吸光度係数が大き
く、化粧料用の各種基材及び有機溶剤などに対する溶解
性、混和性、相溶性にすぐれ、皮膚に対する毒性および
刺激性がなく、熱、光に対する安定性も高く、また各種
化粧品基材および添加物に対する安定性も高いという卓
越した特性を有し、日焼け止め化粧料として、また、各
種プラスチック材料などに適用して、その優れた紫外線
吸収効果および紫外線による老化の防止効果など優れた
効果を発揮できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明品の5−フエニル−2−メチルペンタ
ン−3,5−ジオンの紫外線吸収スペクトルを示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1) で表される5−フエニル−2−メチルペンタン−3,5−
    ジオンを含む紫外線吸収剤。
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