JP2644145B2 - 繊維強化樹脂製翼の製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂製翼の製造方法

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JP2644145B2
JP2644145B2 JP25176092A JP25176092A JP2644145B2 JP 2644145 B2 JP2644145 B2 JP 2644145B2 JP 25176092 A JP25176092 A JP 25176092A JP 25176092 A JP25176092 A JP 25176092A JP 2644145 B2 JP2644145 B2 JP 2644145B2
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信義 森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば船体の舷側に
設けられ停船中に水中に突出させて船体揺動を減衰させ
る減揺翼などを繊維強化樹脂により製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維強化樹脂製の減揺翼を製造す
る方法は、図15に示すように、まず半割り状翼形断面
のメス型31を製作し、このメス型31内に繊維強化樹
脂(以下、FRPと略する)を塗布して硬化させ、メス
型31から外して縁部を切断除去し、半割り状翼外板3
2を製作する。そして、図16に示すように、製造した
2枚の半割り状翼外板32間に平面視が格子状に組み合
わされたFRP製スチフナ33を介在させて端縁部同士
を接着し、接着性を高めるために接着部にFRPにより
オーバーレイ部24を形成するするものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記製造方法
によれば、翼外板を製作するためのメス型31(時には
オス型)が必要で、このメス型の製造費が高く、減揺翼
のように大量生産にされない物品は製造コストが高くな
るという問題点があった。
【0004】本発明は、上記問題点を解決して、多品種
少量生産に適し、低コストで製造できる繊維強化樹脂製
翼の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の繊維強化樹脂製翼の第1の製造方法は、平
板状の基板の上面に、外面が翼の外面形状に形成された
上部増厚用芯材を接着し、この上部増厚用芯材の外面を
覆うようにマット状繊維で強化した樹脂を塗布し硬化さ
せて一方の翼外板を形成し、前記基板を反転し、基板の
上面に外面が翼の外面形状に形成された下部増厚用芯材
を接着し、この下部増厚用芯材の外面を覆うように繊維
を内在した樹脂を塗布し硬化させて他方の翼外板を形成
し、前記基板を中心材とした翼を製造するものである。
【0006】また、第2の製造方法は、平板状の基板の
片面に、外面が翼の略外面形状に形成された増厚用芯材
を接着し、この増厚用芯材の外面を覆うように強化繊維
を内在した樹脂を塗布し硬化させて翼外板を形成するも
のである。
【0007】
【作用】上記第1および第2の方法によれば、翼外板を
基板上に接着した増厚用芯材の外面に塗布して形成する
ので、従来使用していたメス型が不要となって安価に製
造することができ、増厚用芯材の形状を変更するだけで
翼の形状を容易に変更することができ、商品種少量生産
に適している。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係る繊維強化樹脂製翼の製造
方法の第1の実施例を図1〜図7に基づいて説明する。
【0009】船舶用減揺翼1は、図2に示すように、船
体2の舷側に形成された減揺翼取付け凹部2a内に、船
首尾方向の支持軸3を介して回動自在に支持され、回動
用シリンダー装置4により回動レバー5を介して減揺翼
1が垂直上方に向く収納位置と水平方向に突出させる使
用位置の間で矢印A,B方向に回動させることができる
ものである。
【0010】この減揺翼1は、図1に示すように、中心
部で平板10の両面にFRP製の表面材12A,12B
が塗布された基板11と、基板11の両面に増厚用芯材
13A,13Bを介して設けられた翼外板14A,14
Bとで構成され、基板11と翼外板14A,14Bの接
合部にはFRPによりオーバーレイ部15A,15Bが
形成されている。前記平板10はアルミニウム板やFR
P板が使用され、表面材12A,12Bはマット状繊維
を内在させた繊維強化樹脂が使用されている。前記増厚
用芯材13A,13Bは、塩化ビニールフォームのブロ
ック体やFRP板等の軽量で柔軟性があり減揺翼1に可
撓性を付与できる材質のものが選択される。
【0011】次にこの減揺翼1の製造方法を図1および
図3〜図7を参照して説明する。 (1)減揺翼1の翼面積より少し大きめの平板10を水
平に載置し、その上面にマット状繊維により強化した樹
脂を塗布して硬化させ、表面材12Aを形成する〔図
3〕。
【0012】(2)表面材12A上に、外面が翼外板1
4Aの厚み分小さい半翼型断面に形成された増厚用芯材
13Aを接着する〔図4〕。この増厚用芯材13Aは一
体型でもよいし、また図8に示すように減揺翼1の前後
方向に複数に分割した三角形断面や四角形断面の芯材ブ
ロック13aを複数個組み合わせてもよく、さらに図9
に示すように、複数の芯材プレート13bを積層しても
よい。
【0013】(3)増厚用芯材13Aと表面材12Aを
覆うようにFRPを所定厚さに塗布し硬化させて翼外板
14Aを形成する〔図5〕。 (4)このように製作したものを反転し、(1)〜
(3)に示すように表面材12Bを塗布し〔図6〕、増
厚用心材13Bを取付け、翼外板14Aを形成する〔図
7〕。
【0014】(5)このようにして形成された翼体の縁
部を切断し、この切断部を覆うようにFRPを塗布して
硬化させオーバーレイ部15A,15Bを形成する〔図
1〕。
【0015】上記第1の実施例によれば、 1.従来のように翼外板を形成するための高価なメス型
が不要となるので、安価に減揺翼1を製造できる。 2.中心材として強度が得られる基板11を設けたの
で、高強度で可撓性のある減揺翼1が製作できる。 3.増厚用芯材13A,13Bの外面形状を変えること
により、極めて容易に翼の形状を変更することができ、
多品種少量生産に適している。また、増厚用芯材13
A,13Bは芯材ブロック13aや芯材プレート13b
を使用することにより、さらに製造コストを下げること
ができる。
【0016】次に、図8〜図11に基づいて繊維強化樹
脂製翼の製造方法の第2の実施例を説明する。この減揺
翼21は、第1実施例の両面に増厚部を成形するのに対
して、片側にのみ増厚部を成形するものである。
【0017】この減揺翼21は、図11に示すように、
FRP製平板22aの片面にFRP製の表面材22bが
塗布された基板22と、基板22の表面材22b塗布面
に積層FRP板23および増厚用芯材24の表面に塗布
成形された翼外板25とで構成され、基板22と翼外板
25の接合部にはFRPによりオーバーレイ部26A,
26Bが形成されている。また、前記積層FRP板23
の配設部は根子部27に構成され、この根子部27は、
船体2に支持軸3を介して回動自在に支持される取付金
具31が装着される。前記平板22aはたとえば既に成
形固化されたFRP板が使用され、表面材22bはマッ
ト状繊維を内在させた繊維強化樹脂が使用されている。
積層FRP板23はFRP板23aを複数プライ積層硬
化させたものである。前記増厚用芯材24は、塩化ビニ
ールフォームのブロック体やFRP板等の軽量で柔軟性
があり減揺翼21に可撓性を付与できる材質のものが選
択される。
【0018】次にこの減揺翼21の製造方法を図8〜図
11を参照して説明する。 (1)減揺翼21の翼面積より少し大きめの平板22a
を水平に載置し、その上面にマット状繊維により強化し
た樹脂を塗布して硬化させ、表面材22aを形成する
〔図8〕。
【0019】(2)表面材22a上に、外面が翼外板2
5の厚み分小さくかつ先端程薄肉状の三角形断面に形成
された増厚用芯材24を接着するとともに、予めFRP
板23aを複数プライ積層させて硬化させた積層FRP
板23を増厚用芯材24の基端側に並べて接着する〔図
9〕。
【0020】(3)積層FRP板23と増厚用芯材24
の外面を覆うようにFRPを所定厚さに塗布し硬化させ
て翼外板25を形成する〔図10〕。 (4)このようにして形成された翼体の接合部すなわち
基端縁部および先端縁部を覆うようにFRPを塗布して
硬化させオーバーレイ部26A,26Bを形成する〔図
11〕。
【0021】上記第2の実施例によれば、第1実施例の
硬化に加えて、片面にのみ翼外板25を形成するので、
翼の反転作業もなく、製造に要する時間を短縮すること
ができ、大型翼でも容易に製作できて、製造コストを低
減することができる。
【0022】なお、図12に示すように、平板22aを
根子部27の先端で上方に折り曲げて先端側上方にθ傾
斜させて、上下対称形にすることもできる。また、上記
各実施例では、増厚用芯材13A,13B,24に一体
成形されたものを図示したが、図13,図14に示すよ
うに、複数に分割された分割体13aを組み合わせても
よいし、複数枚の板体13bを積層してもよい。
【0023】
【発明の効果】以上に述べたごとく本発明によれば、基
板に接着した増厚用芯材の外面に、繊維強化樹脂を塗布
して翼外板を整形するので、従来使用していたメス型が
不要となって安価に翼を製造することができ、増厚用芯
材の形状を変更するだけで翼の形状を容易に変更するこ
とができ、多品種少量生産に適している。
【0024】また、片面にのみ増厚用芯材を介して翼外
板を成形する第2の方法は、両面に成形する第1の方法
に比べて短時間、低コストで翼を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減揺翼の第1の実施例を示す縦断
面図である。
【図2】同減揺翼の使用状態を示す斜視図である。
【図3】同減揺翼の製造手順を説明する縦断面図であ
る。
【図4】同減揺翼の製造手順を説明する縦断面図であ
る。
【図5】同減揺翼の製造手順を説明する縦断面図であ
る。
【図6】同減揺翼の製造手順を説明する縦断面図であ
る。
【図7】同減揺翼の製造手順を説明する縦断面図であ
る。
【図8】本発明に係る減揺翼の第2の実施例の製造手順
を示す縦断面図である。
【図9】同減揺翼の製造手順を説明する縦断面図であ
る。
【図10】同減揺翼の製造手順を説明する縦断面図であ
る。
【図11】同減揺翼の製造手順を説明する縦断面図であ
る。
【図12】同減揺翼の他の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図13】各減揺翼における増厚用芯材の他の実施例を
示す縦断面図である。
【図14】各減揺翼における増厚用芯材のさらに他の実
施例を示す縦断面図である。
【図15】従来の減揺翼の製造手順を示す縦断面図であ
る。
【図16】従来の減揺翼の製造手順を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 減揺翼 10 平板 11 基板 12A,12B 表面材 13A,13B 増厚用芯材 14A,14B 翼外板 15A,15B オーバーレイ部 21 減揺翼 22 基板 22a 平板 22b 表面材 23 積層FRP板 23a FRP板 24 増厚用芯材 25 翼外板 26A,26B オーバーレイ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤木 幹晴 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−145473(JP,A) 実開 昭62−36798(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の基板の上面に、外面が翼の略外
    面形状に形成された上部増厚用芯材を接着し、この上部
    増厚用芯材の外面を覆うように強化繊維を内在した樹脂
    を塗布し硬化させて一方の翼外板を形成し、前記基板を
    反転し、基板の上面に外面が翼の略外面形状に形成され
    た下部増厚用芯材を接着し、この下部増厚用芯材の外面
    を覆うように強化繊維を内在した樹脂を塗布し硬化させ
    て他方の翼外板を形成し、前記基板を中心材とした翼を
    製造することを特徴とする繊維強化樹脂製翼の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 平板状の基板の片面に、外面が翼の略外
    面形状に形成された増厚用芯材を接着し、この増厚用芯
    材の外面を覆うように強化繊維を内在した樹脂を塗布し
    硬化させて翼外板を形成することを特徴とする繊維強化
    樹脂製翼の製造方法。
JP25176092A 1992-03-10 1992-09-22 繊維強化樹脂製翼の製造方法 Expired - Lifetime JP2644145B2 (ja)

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JP4-50999 1992-03-10
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