JP2643675B2 - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JP2643675B2 JP21011191A JP21011191A JP2643675B2 JP 2643675 B2 JP2643675 B2 JP 2643675B2 JP 21011191 A JP21011191 A JP 21011191A JP 21011191 A JP21011191 A JP 21011191A JP 2643675 B2 JP2643675 B2 JP 2643675B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメモリトランジスタに記
憶されたデータを電気的に消去して新たなデータを書き
込むことができる電気的消去可能型プログラマブルロム
(以下、EEPROMと称す)等の不揮発性半導体記憶
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電源を切っても書き込まれたデ
ータが消失しない不揮発性半導体記憶装置が種々研究開
発されている。そして近年その中でEEPROMの開発
が急速に進み、各種の製品が実用化されている。EEP
ROMには種々の構造のものがあり、近年メモリトラン
ジスタを直列に接続して構成されてものが提案されてい
る(R.Shirota他,Technical di
gest of 1988 symposium on
VLSI technologyP.33〜34)。
【0003】図24はこの種EEPROMの等価回路図
である。同図において、Qsi,j(i=1,2、j=1〜4
は選択用トランジスタであり、QMi,j(i=1,2、j=
1〜6)は浮遊ゲート電極を有するメモリトランジス
タ、Y1,Y2はビット線、Sはソース線、X1〜X6はワ
ード線、Z1,Z3は第1の選択線、Z2,Z4は第2の選
択線である。メモリトランジスタの制御ゲート電極はワ
ード線Xi(i=1〜6)に接続され、また、選択トラン
ジスタのうちビット線に接続されている第1の選択トラ
ンジスタQs1,1、Qs2,1、Qs1,3、Qs2,3のゲート電極
はそれぞれ第1の選択線Z1,Z3に、ソース線に接続さ
れている第2の選択トランジスタQs1,2、Qs2,2、Q
s1,4、Qs2,4のゲート電極はそれぞれ第2の選択線Z
2,Z4に接続されている。そして第1の選択トランジス
タ、3つのメモリトランジスタおよび第2の選択トラン
ジスタはビット線Y1またはY2とソース線Sとの間に直
列に接続されている。図25は、この記憶装置のビット
線−ソース線間に直列接続されたトランジスタ群の平面
図であり、図26は、図25のA−A’線断面図であ
る。同図において、21はp型半導体基板、22aは第
1の選択トランジスタのドレイン領域となる不純物拡散
層、22bは第2の選択トランジスタのソース領域とな
る不純物拡散層、22cは各トランジスタのソース・ド
レイン領域を構成し、これらのトランジスタを直列に接
続する不純物拡散層、23は第1,第2の選択トランジ
スタのゲート絶縁膜、24はメモリトランジスタの第1
のゲート絶縁膜、25はメモリトランジスタの第2のゲ
ート絶縁膜、26は浮遊ゲート電極、27は制御ゲート
電極、28は選択トランジスタのゲート電極、29は層
間絶縁膜、30はコンタクト孔、31はビット線となる
金属配線である。この半導体記憶装置の構造的特徴は、
電気的書き込み、消去を行えるようにメモリトランジス
タの第1のゲート絶縁膜が例えば90オングストローム
と薄くなされており、浮遊ゲート電極−基板間の電子ト
ンネリングが容易に起きるようになされていることであ
る。このEEPROMの動作原理を、図24のQs1,1、
M1,1、QM1,2、QM1,3、Qs1,2の直列トランジスタ群
で説明する。この場合のデータ消去、書き込みおよび読
み出しの各モードにおけるビット線、第1,第2の選択
線およびワード線の電位を下記表1に示す。但し、表中
数値の単位はいずれもボルト(V)である。
【0004】
【表1】
【0005】尚、ここではデータの消去は浮遊ゲート電
極へ電子が注入された状態を、また、データの書き込み
は浮遊ゲート電極から電子が放出された状態を意味して
いる。データを消去する場合は、ワード線X1,X2およ
びX3を正電位側とし、ビット線Y1およびソース線Sを
接地電位側として高電圧(17V)を印加する。第1,
第2の選択線には5Vが印加されているため、この状態
でチャネルおよびソース・ドレイン領域の電位は0Vに
固定され、各メモリトランジスタQM1,1、QM1,2、Q
M1,3の第1のゲート絶縁膜24中の電界が強くなり、フ
ァウラー・ノルドハイム(Fowler−Nordhe
im:以下、F−Nと称す)電子トンネル現象が発生し
て半導体基板および不純物拡散層22cから第1のゲー
ト絶縁膜24を介して浮遊ゲート電極26に電子が注入
され、各メモリトランジスタQM1,1、QM1,2、QM1,3の
しきい値電圧が上昇する。この状態が、データが消去さ
れた状態である。この消去モードにおいては、メモリト
ランジスタの選択性がないため、全メモリに記憶されて
いたデータは同時に消去されることになる。一方、メモ
リトランジスタQM1,1、QM1,2またはQM1,3にデータを
書き込むときには、ビット線Y1と第1の選択線Z1およ
び書き込むべきメモリトランジスタQM1,1、QM1,2また
はQM1,3よりもビット線側に接続されているメモリトラ
ンジスタのワード線とを高電位(20V)にするととも
に、第2の選択線Z2、書き込みべきメモリトランジス
タQM1,1、QM1,2、QM1,3およびそれよりソース線側に
接続されているメモリトランジスタのワード線を接地電
位にする。このように定されると書き込まれるメモリト
ランジスタの第1のゲート絶縁膜24中の電界が強くな
り、F−N電子トンネル現象により、浮遊ゲート電極2
6から不純物拡散層22cに向けて電子が放出される。
このとき制御ゲート電極27とドレイン電極に高電圧が
印加されたメモリトランジスタはトランスファーゲート
としてのみ働き、その第1のゲート絶縁膜24の電界は
低く、そこではF−N電子トンネル現象は起きない。さ
らに書き込みメモリトランジスタよりもソース側に接続
されたメモリトランジスタでは制御ゲート27の電位は
接地電位になるが、ドレイン電極電位は書き込みトラン
ジスタがカットオフされるため高くならず、その結果第
1のゲート絶縁膜中の電界は低くF−N電子トンネル現
象は生じない。書き込みを行うべきメモリトランジスタ
が複数ある場合には、1個の選択トランジスタQs1,1に
接続されている複数個のメモリトランジスタに対し、上
述の方法で順次ソース側のメモリトランジスタより書き
込みを行う。このようにするのは、すでに書き込みが行
われた他のビット線に接続されたメモリトランジスタの
しきい値が変動するのを防止するためである。尚、この
データ書き込み時には第2の選択トランジスタのゲート
電極に接続されている第2の選択線Z2は0Vに保持さ
れるが、これは、書き込み済みのトランジスタの場合、
メモリトランジスタの制御ゲート電極電位が0Vであっ
てもチャネル電流が流れてしまうことから、このチャネ
ル電流を遮断するために必要なことである。メモリトラ
ンジスタに記憶されたデータを読み出す場合は、ビット
線Y1を1Vに、第1の選択線Z1および第2の選択線Z
2を5Vに固定し読み出すべきメモリトランジスタに接
続されたワード線X1,X2またはX3のみを接地電位
に、他をすべて5Vに接続する。この条件の下では、選
択されたメモリトランジスタが消去状態の場合、しきい
値電圧が正であるためビット線からソース線へ電流は流
れないが、選択されたメモリトランジスタが書き込み状
態であれば、しきい値電圧が負であるため電流が流れ
る。このとき、他のメモリトランジスタはすべてトラン
スファーゲートとして働くが、そのためには、各メモリ
トランジスタのしきい値は制御ゲート電圧(例えば5
V)以下に制御されていなければならない。このこと
は、メモリトランジスタについて過消去に留意しなけれ
ばならないことを意味する。次に、図24に示された4
つの直列接続トランジスタ群から、メモリトランジスタ
M1,3、QM2,3、QM1,6、QM2,6を代表させて、書き込
みモードにおける4つの群のバイアス状態について説明
する。このときの各ワード線、第1,第2の選択線およ
びビット線の電位を表2に示す。
【0006】
【表2】
【0007】QM1,3とQM2,3は同一のワード線X3で、
またQM1,6、QM2,6は同一のワード線X6で制御ゲート
電極電位が制御される。このためQM1,3とQM2,3および
M1,6とQM2,6の選択性はビット線Y1,Y2の選択によ
って実現される。例えば、QM1,3に書き込みかつQM2,3
に書き込まない場合、ビット線Y1は20Vの高電位、
ビット線Y2は10Vの中間電位に保たれる。この結
果、QM2,3のバイアス状態は制御ゲート電極に0V、ド
レイン領域10Vが印加された状態となり、このトラン
ジスタの第1のゲート絶縁膜に加わる電界はQM1,3に比
べて弱くF−N電位トンネリングを起こすに至らない。
またこのときメモリトランジスタQM2,1、QM2,2は、制
御ゲートに20V、ドレイン領域に10Vが印加される
バイアス状態になる。この状態も上述の場合と同様にF
−N電子トンネリングを起こすには至らないので、これ
らのトランジスタに書き込みが行われることはない。メ
モリトランジスタQM1,6、QM2,6についてはワード線X
6が0Vにバイアスされ、かつドレインが第1の選択ト
ランジスタQs1,3、Qs2,3によりビット線Y1,Y2より
切り離されるため、電圧ストレスは加わらず誤消去、誤
書き込みは起きない。上述したように、非選択のビット
線を中間電位に保持するのは、書き込みモードにおいて
非書き込みビット線上の非選択メモリトランジスタの消
去が進行して過消去状態となるのを防ぐために必要なこ
とである。
【0008】上記Shirota他により提案された不
揮発性半導体記憶装置は、複数のメモリトランジスタを
直列に接続し、その複数のメモリトランジスタの他にビ
ット線とソース線の間に選択トランジスタを2個直列に
接続されて構成されており、消去・書き込み時ともにF
−N電子トンネリング現象を利用し、書き込み時に非選
択トランジスタの非意図的な消去を防ぐために、ビット
線のバイアスを高・中・低の3つの電圧を用いるなどの
特徴を有している。しかしながら、この従来の不揮発性
半導体記憶装置は上述した特徴を有しているが、3つの
電圧の設定範囲が狭く制御が困難である構造上過消去の
問題が残されている。F−Nトンネリングを利用して消
去・書き込みを行っているために両モードともに高電圧
を要し、このためメモリセルの第1ゲート絶縁膜は例え
ば100オングストローム以下の薄い絶縁膜しか利用で
きない、書き込みがソース線側からシリアルにしかでき
ない等の問題があった。
【0009】これら以上の問題的に鑑みてなされた発明
が、平成2年特許願第340100号に本発明者により
提案されている。
【0010】図27は上記特許願に添付された明細書で
開示されている記憶装置の等価回路図、図28はこの記
憶装置の実施例の一例を示す平面図、図29は図28の
A−A’面に沿った断面図、図30は図29の変形例を
示す断面図である。
【0011】まず図27を用いて回路構成を説明する。
符号Qsi,j(j=1〜2,j=1〜6)は第1の選択用ト
ランジスタ、符号QMi,j(i=1〜2,j=1〜6)はメ
モリトランジスタを示している。メモリトランジスタQ
Mi,jと第1の選択用トランジスタQsi,jはそれぞれ対を
なし、これらの対が3対直列に接続されていてトランジ
スタ群を構成しており、そのトランジスタ群の端部に第
2の選択用トランジスタQCi(i=1〜4)が1つ直列
に接続されてメモリセルアレイ構成群を形成している。
メモリセルアレイはこの群を行列状に配置して得られ
る。ただし図28の平面図ではソース拡散層配線および
ビット線コンタクトを2つの群で共有するように折り返
しにレイアウト配置したようになっている。
【0012】図28〜図30において、1は半導体基板
であり、半導体基板には第1の不純物拡散層2a〜2c
が形成されている。第1の不純物拡散層2a〜2c間上
には、第1の選択用トランジスタのゲート絶縁膜28と
第2の選択用トランジスタのゲート絶縁膜7が成長され
ており、これらのゲート絶縁膜28,7上には第1の選
択用トランジスタのゲート電極29と第2の選択用トラ
ンジスタのゲート電極8が設けられている。これらのゲ
ート電極29,8は第1の層間絶縁膜9で被われてお
り、この第1の層間絶縁膜9上に、メモリトランジスタ
用の不純物拡散層30aとメモリトランジスタ用のチャ
ネル領域30bが交互に形成されると共に不純物拡散層
2cと接合している。チャネル領域30b上にはメモリ
トランジスタの第1ゲート絶縁膜31が形成されてお
り、第1ゲート絶縁膜31上には浮遊ゲート電極32が
設けられている。浮遊ゲート電極32上にはメモリトラ
ンジスタの第2のゲート絶縁膜33が形成されており、
第2のゲート絶縁膜33上には制御ゲート電極34が設
けられている。層間絶縁膜24にはコンタクト孔35が
設けられており、金属配線26がコンタクト孔35を通
って不純物拡散層2aに接触している。図30において
36a,36bは図29の30a,30bに相当する。
【0013】メモリセルトランジスタQMi,jの制御ゲー
ト電極は各行毎に第1のワード線Xi(i=1〜6)に、
また第1の選択用トランジスタQsi,jのゲート電極は各
行毎に第2のワード線Zi(i=1〜6)に接続されてい
る。直列に接続されたトランジスタ群のドレイン電極は
列毎にビット線Yi(i=1〜2)に接続されており、一
方、ソース電極は共通にソース線Sに接続されている。
更に第2の選択用トランジスタQCi(i=1〜4)のゲー
ト電極は行毎に接続されていて選択線Ci(i=1〜2)
を構成している。
【0014】図29の断面図からも明らかなように、メ
モリトランジスタが第1の選択用トランジスタ上部に積
層して設けられている。ただし図30の断面図では、第
1の選択用トランジスタがメモリトランジスタ上部に積
層して設けられているが、回路構成上では何ら問題にな
らない。
【0015】尚、この不揮発性半導体記憶装置の詳しい
駆動法や機能は、平成2年特許願第340100号に添
付した明細書に詳しく述べてRのでここでは触れない。
以上説明したように、図27に示した従来の不揮発性半
導体記憶装置は、メモリトランジスタと第1の選択用ト
ランジスタが並列に接続されて1つの対を構成し、更に
この対が複数直列に接続されていて、かつこのメモリト
ランジスタおよび第1の選択用トランジスタの対とビッ
ト線間に第2の選択用トランジスタが設けられている。
更にメモリトランジスタが第1の選択用トランジスタ上
部に積層して設けられていることを特徴としている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の不
揮発性半導体記憶装置では、メモリセルアレイが半導体
基板上の所定領域のみに平面状にしか構成されていな
い。更に集積度を上げるためにはトランジスタ群の直列
に接続されているメモリトランジスタのゲート長を微細
化し、その接続数を増すことしか方法がなかった。しか
しながらゲート長の微細化はPR工程におけるレジスト
やステッパー等の能力限界までしか期待できない。また
接続するメモリトランジスタ数を増すことはチップ面積
の増大につながる。これより、飛躍的に集積度を上げる
には限界があるという問題点があった。本発明は以上の
問題点に鑑みてなされたものであり、トランジスタ群直
列接続されるメモリトランジスタを増加させず、かつメ
モリトランジスタのゲート長の微細化のみにとらわれな
いで飛躍的な高集積化を可能とする不可揮発性半導体記
憶装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明の要旨は
複数のビット線と、ソース線と、各ビット線とソース線
との間に接続された、第1のワード線に接続された制御
ゲート電極及び浮遊ゲート電極を有するメモリ用MOS
トランジスタと第2のワード線に接続されたゲート電極
を有する選択用MOSトランジスタとの並列接続体を複
数個直列接続してなるメモリセル列と、を具備するであ
る。
【0018】本願第2の発明の要旨は上記第1の発明の
構成中、前記選択用MOSトランジスタはこれと対とな
るメモリ用MOSトランジスタの上に薄膜トランジスタ
として形成されていることである。
【0019】本願第3の発明の要旨はキャリアを蓄積可
能な浮遊ゲート電極と第1のワード線に接続された制御
ゲート電極とを備えたメモリトランジスタと該メモリト
ランジスタに並列に接続され第2のワード線に接続され
たゲート電極を備えた第1の選択用トランジスタとで構
成されたメモリセルを複数個直列接続したメモリセル群
と、該メモリセル群と直列に接続され選択線に接続され
たゲート電極を備えた第2の選択用トランジスタと、上
記メモリセル群に電気的に接続可能なビット線とを有す
る不揮発性半導体記憶装置において、一のメモリセル群
を構成する複数のメモリセルは半導体基板に形成された
上記メモリセルトランジスタと該メモリセルトランジス
タ上に積層された対応する第1の選択用トランジスタと
を有し、他のメモリセル群は上記一のメモリセル群を被
う層間絶縁膜上に形成されていることである。
【0020】
【発明の作用】上記第1の発明に係る不揮発性半導体記
憶装置は、浮遊ゲート電極にキャリアを充放電する際、
該キャリアの充放電の対象となるメモリトランジスタと
対をなす第1の選択トランジスタをオフし、同じメモリ
セル群に属する他のメモリセルの第1の選択トランジス
タはオンさせる。したがって、メモリトランジスタをト
ランスファーゲートとして機能させる必要がなく、中間
電位を必要としない。
【0021】上記第1の発明に係る不揮発性半導体記憶
装置は、メモリトランジスタと第1の選択トランジスタ
とでメモリセルを構成するので、従来例に比べメモリセ
ル群の構成トランジスタが多くなるものの、本願第2の
発明のように第1の選択トランジスタをメモリトランジ
スタ上に積層することにより、各メモリセルの占める半
導体基板上の面積は増加しない。
【0022】上記第3の発明に係る不揮発性半導体記憶
装置では、一のメモリセル群の上方に他のメモリセル群
が積層されており、従来例に比べて少ない半導体基板の
面積で同等のメモリセル数を実現できる。
【0023】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図1は本発明の第1実施例を示す平面図、図
2〜図7は、それぞれ図1のA−A’線ないしF−F’
線の断面図である。図1〜図7において、1は比抵抗が
13Ωcm程度のp型半導体基板、2a,2b,2cはA
S等のn型不純物がドープされた不純物拡散層、3は膜
厚が約300オングストロームの酸化シリコン(以下、
SiO2と称す)からなる第2の選択トランジスタのゲー
ト絶縁膜、4は膜厚約120オングストロームのSiO2
からなるメモリトランジスタの第1のゲート絶縁膜、5
は膜厚約300オングストロームのSiO2からなるメモ
リトランジスタの第2のゲート絶縁膜、6はP等の不純
物を含む多結晶シリコンからなる厚さ2000オングス
トロームの浮遊ゲート電極、7はP等の不純物を含む膜
厚3000オングストロームの多結晶シリコンからな
り、第1のワード線を構成する制御ゲート電極、8はP
等の不純物を含む膜厚3000オングストロームの多結
晶シリコンからなり、選択線を構成する第2の選択トラ
ンジスタのゲート電極、9は金属配線と各部の絶縁を行
う厚さ約1.0μmのBPSGからなる層間絶縁膜、1
0はコンタクト孔、11はビット線を構成する厚さ1.
0μmのAlからなる金属配線、12は厚さ3000オン
グストロームのSiO2からなる層間絶縁膜、13aは第
1の選択トランジスタのソースドレイン領域を構成する
AS等を高濃度に含む厚さ500オングストロームのn
型多結晶シリコン膜、13bは第1の選択トランジスタ
のチャネル領域を構成するBを3×1016cm-3程度の濃
度に含む厚さ500オングストロームのp型多結晶シリ
コン膜、14は膜厚300オングストロームのSiO2
らなる第1の選択トランジスタのゲート絶縁膜、15は
Pなどの不純物を含む厚さ3000オングストロームの
多結晶シリコンからなり、第2のワード線を構成する第
1の選択トランジスタのゲート電極、16は各トランジ
スタを列毎に分離するための、厚さ6000オングスト
ロームのSiO2からなるフィールド絶縁膜である。図8
は、本実施例の不揮発性半導体記憶装置の等価回路図で
ある。同図において、QMi,j(i=1,2、j=1〜6)
はメモリトランジスタ、QCi,j(i=1,2、j=1〜
6)は第1の選択トランジスタQCK(K=1〜4)は第
2の選択トランジスタ、Y1,Y2はビット線、C1,C2
は選択線、X1〜X6は第1のワード線、Z1〜Z6は第2
のワード線である。メモリトランジスタQMi,jと第1
の選択トランジスタQCi,jはそれぞれ対をなし、これら
の対が3対直列に接続され、更にこの直列接続体に第2
の選択トランジスタQCKが直列に接続されて1つの群を
構成する。メモリセルアレイは、この群を行列状に配置
して得られる。
【0024】図1に示す本実施例では、ソース拡散層
(拡散層2b)およびビット線用コンタクト孔10とそ
れに連なる拡散層2aを縦方向に2群で共有するように
折り返しのレイアウト配置になされている。メモリトラ
ンジスタの制御ゲート電極7は行方向に接続されて第1
のワード線Xi(i=1〜6)を、第1の選択トランジス
タのゲート電極15は行方向に接続されて第2のワード
線Zi(i=1〜6)を、また第2の選択トランジスタの
ゲート電極8は行方向に接続されて選択線Cn(n=1,
2)を構成している。また、第2の選択トランジスタQ
CK(K=1〜4)のドレイン領域(不純物拡散層2a)
は列毎にビット線Yi(i=1,2)に接続されており、
一方メモリトランジスタQMn,3、QMn,6(n=1,2)
のソース領域(不純物拡散層2b)は共通にソース線に
接続されている。図9〜図10は、本実施例によるメモ
リトランジスタの書き込み、消去モードにおけるしきい
値の変化を示す図である。本発明では、書き込みとは浮
遊ゲート電極に電子が注入された状態を意味し、「消
去」は浮遊ゲート電極から電子が放出された状態を意味
するものとする。したがって、書き込みが行われた場
合、図9に示すように、しきい値が上昇し、制御ゲート
電極に0Vが印加された状態では電流が流れない。逆に
消去が行われた場合は、しきい値が低下し制御ゲート電
極に0Vが印加された状態で電流が流れるようになる。
図10は各モード時におけるメモリトランジスタのしき
い値の時間に対する変化を示す図である。
【0025】
【表3】
【0026】次に本実施例装置の動作について説明す
る。表3は、書き込みモードにおいて代表的に示された
メモリトランジスタを選択した場合の各ワード線、ビッ
ト線、選択線、ソース線に印加される電圧値[単位はボ
ルト(V)]の例である。この例での書き込みはチャネ
ル電流によるホットエレクトロン注入を利用している。
例えばメモリトランジスタQM1,1に書き込みを行う場
合、このトランジスタのドレイン電極にはビット線Y1
より第2の選択トランジスタQC1を介して6V、制御ゲ
ート電極には第1のワード線X1より10Vが供給され
る。一方、このメモリトランジスタと対をなす並列に接
続された第1の選択トランジスタQC1,1のゲート電極に
は第2のワード線Z1により0Vが供給され、このトラ
ンジスタはオフしている。また、このメモリトランジス
タが属する群の他のメモリトランジスタQM1,2、QM1,3
の制御ゲート電極は第1のワード線X2,X3によりすべ
て0Vに固定されてオフ状態となり、また、他の第1の
選択トランジスタQC1,2、QC1,3はそのゲート電極に第
2のワード線Z2,Z3より10Vが供給されオン状態に
なる。したがって、選択されたメモリトランジスタQ
M1,1のソース領域は選択トランジスタQC1,2、QC1,3を
介して接地電位のソース線に接続される。このときビッ
ト線Y1よりソース線にメモリトランジスタQM1,1を介
して電流が流れ、QM1,1のチャネル中にホットエレクト
ロンが発生し浮遊ゲート電極に電子が注入される。選択
された同一群内のメモリトランジスタQM1,2、QM1,3は
制御ゲート電極電圧が0Vと低くかつソース・ドレイン
電極間に生じる電位差が低いため書き込みを行われな
い。同様に、メモリトランジスタQM1,2に書き込みを行
うときも、第2の選択トランジスタQC1のゲート電極に
10Vを、メモリトランジスタQM1,2の制御ゲート電極
に10Vを印加し、またこのメモリトランジスタと対と
なった第1の選択トランジスタQC1,2のゲート電極に0
Vを印加すると共に、同一群内の他のメモリトランジス
タの制御ゲート電極に0Vを印加し、他の第1の選択ト
ランジスタのゲート電極に10Vを印加する。メモリト
ランジスタQM1,1、QM1,2に書き込みを行う場合、同一
ビット線に接続されている他のメモリトランジスタQ
M1,4〜QM1,6への誤書き込み、誤消去を防止するため
に、これらのトランジスタおよび第1の選択トランジス
タQC1,4〜QC1,6に接続されている第1のワード線X4
〜X6、第2のワード線Z4〜Z6および選択線C2はすべ
て0Vに固定される。同一ワード線に接続されているメ
モリトランジスタ、例えばQM1,1とQM2,1とへの選択的
書き込みは、ビット線電圧を選択することによって実現
される。すなわち、QM2,1の書き込み時は、ビット線Y
1が0Vに固定されてソース・ドレイン間電位差が0V
となり、書き込みが禁止される。またビット線Y1を開
放状態にすることでもチャネル電流は流れず書き込みは
行われない。次に、消去について説明する。表4に消去
モード時に各ワード線、ビット線、選択線、ソース線に
印加される電圧の例を示す。
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】この例での消去はF−N電子トンネリング
を利用している。すなわち、メモリトランジスタのソー
ス・ドレイン領域の両方またはいずれか一方に20Vの
高電圧を、制御ゲート電極に0Vの低電圧を印加して浮
遊ゲート電極からソースまたはドレイン領域に向かう第
1のゲート絶縁膜中の電界を強め、この絶縁膜を介して
のF−Nトンネリングを生じさせて消去(電子の放出)
を行う。消去は表4,5に示すごとくビット線側からも
ソース線側からも可能である。まず最初にソース側から
消去を行う場合について説明する。一括消去の場合は、
全ての第1のワード線X1〜X6に0V、全ての第2のワ
ード線Z1〜Z6に20V、そして選択線C1,C2に0V
を印加する。この結果、全てのメモリトランジスタのソ
ース・ドレイン領域を構成する不純物拡散層は高電位に
保持され、また、その制御ゲート電極は低電位に保持さ
れるので、F−Nトンネリングによる消去が可能にな
る。ワード線を選択して消去をする場合は、選択した第
1のワード線及び選択線C1,C2に0Vを、他の全ての
第1のワード線及び全ての第2のワード線に20Vを印
加する。この条件の下では選択されたワード線に接続さ
れたメモリトランジスタの浮遊ゲート電極−ソース・ド
レイン領域間の電界は強くなりF−N電子トンネリング
が起きるが、他のメモリトランジスタでは浮遊ゲート電
極部分に強電界が発生することはない。したがって、選
択された第1のワード線に接続されたメモリトランジス
タのデータのみが消去される。ビット線側から消去する
場合は、ソース線を開放状態とし、ビット線Y1、Y2お
よび消去されるトランジスタが接続されている選択線C
1,C2に高電圧(20V)印加する点を除いて上述の場
合と同様である。次に読み出し時の動作の説明を表6を
参照して行う。選択したメモリトランジスタの制御ゲー
ト電極と、このトランジスタと対をなす第1の選択トラ
ンジスタのゲート電極に0Vを印加し、第1の選択トラ
ンジスタのチャネルをオフとして選択したメモリトラン
ジスタのチャネル部のみが電流径路となるようにする。
【0030】
【表6】
【0031】この選択したメモリトランジスタが属する
群の他の第1の選択トランジスタのゲート電極にはすべ
て5Vを印加して、これらのトランジスタがトランスフ
ァーゲートとして、ビット線から選択されたメモリトラ
ンジスタのドレイン領域までの電流径路および選択され
たメモリトランジスタのソース領域からソース線までの
電流径路を形成するようにする。この結果、選択された
メモリトランジスタが書き込み状態であれば、このメモ
リトランジスタによりビット線からソース線への電流径
路は遮断されビット線からソース線への電流流出は起こ
らない。逆に、選択されたメモリトランジスタが消去状
態であれば、このメモリトランジスタは導通しビット線
からの流出電流が現れる。このように選択したメモリト
ランジスタの“書き込み”もしくは“消去”状態がビッ
ト線からの電流の“無”、“有”に対応しているので、
この電流をビット線に接続したセンスアンプで検出して
データの読み出しを行う。尚、非選択メモリトランジス
タの制御ゲート電極には0Vないし5Vのいずれの電圧
が印加されてもよい。このメモリトランジスタは対にな
っている第1の選択トランジスタの存在により、これら
のメモリトランジスタがトランスファーゲートとして動
作とする必要がなくなっているからである。同様の意味
から本発明によれば、読み出し時において、非選択メモ
リトランジスタが従来例のようにしきい値が高くなりす
ぎた(従来例では過消去状態)ために、誤読み出しの原
因となることがなくなる。選択したメモリトランジスタ
が属している群への第1のワード線、第2のワード線お
よび選択線を除いて他の全てのワード線、選択線は0V
に固定される。このためビット線からこれらの群を通る
電流径路は遮断される。同一の第1ワード線についての
選択はビット線に印加される電圧の有無によってなされ
るが、これらのトランジスタを並列に読み出す場合、例
えばメモリトランジスタQM1,1、QM2,1のデータを同時
に読み出す場合、ビット線Y1とビット線Y2の双方に電
圧を印加し、そしてこれらのビット線のそれぞれに接続
されているセンスアンプにより、それぞれのビット線の
流出電流を検出する。選択線の存在は次のような効果を
与える。第1に、書き込み時に非選択メモリトランジス
タを通じて流れる寄生リーク電流が第2の選択トランジ
スタにより遮断できるので、効率的な書き込みが可能と
なり、書き込みと消去間のしきい値変動幅を広くとるこ
とができるようになる。第2に、ビット線に接続される
拡散層を各トランジスタ群の第2の選択トランジスタの
ドレイン拡散層のみとすることができるため、ビット線
容量を小さくすることができる。尚、上記実施例では、
消去をF−Nトンネリングによる電子の放出によって行
っていたが本発明における消去方法はこれに限定される
ものではなく、アバランシェブレークダウンや紫外線等
を利用することもできる。図11は本発明の第2実施例
を示す断面図である。これは図2と同等の断面における
断面図である。本実施例の先の実施例と相違する点は、
第1の選択トランジスタのゲート電極15がこのトラン
ジスタのソース・ドレイン領域となるn型多結晶シリコ
ン膜13aとチャネル領域となるp型多結晶シリコン膜
13bの下に配置されている点である。この構成によれ
ば、メモリトランジスタの制御ゲート電気欲7からの電
界はゲート電極15によりシールドされるため第1の選
択トランジスタのチャネル電位が安定に制御されるよう
になる。図12は本発明の不揮発性半導体記憶装置の第
3実施例を示す平面図、図13〜図14はその構造を示
す断面図であり、それぞれ図12の縦方向断面A−
A’,B−B’面に沿って切断された断面としている。
さらに図15,図16,図17,図18,図19も同様
に構造を示す断面図で、それぞれ図12の横方向断面C
−C’,D−D’,E−E’,F−F’,G−G’面に
沿って切断された断面図である。
【0032】図12〜図19において、1は例えば13
ΩcmのP型半導体基板、2a,2b,2c,2dは例え
ばAS等のN型不純物からなる第1の不純物拡散層、3
は例えば厚さ150オングストロームのシリコン酸化膜
からなる第1のメモリトランジスタの第1ゲート絶縁
膜、4は例えばP等の不純物を含む多結晶シリコンから
なる厚さ2000オングストロームの第1のメモリトラ
ンジスタの浮遊ゲート電極、5は例えば厚さ200オン
グストロームのシリコン酸化膜からなる第1のメモリト
ランジスタの第2ゲート絶縁膜、6は例えばP等の不純
物を含む多結晶シリコンからなる厚さ3000オングス
トロームの第1のメモリトランジスタの制御ゲート電
極、7は例えば厚さ200オングストロームのシリコン
酸化膜からなる第2の選択用トランジスタのゲート絶縁
膜、8は例えばP等の不純物を含む多結晶シリコンから
なる厚さ3000オングストロームの第2の選択用トラ
ンジスタのゲート電極、9は例えば化学的気相成長法に
よって形成された厚さ2000オングストロームのシリ
コン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜、10aは例えば
AS等を高濃度に含むN型多結晶シリコンからなる厚さ
500オングストロームの第1のメモリトランジスタ用
の第1の選択用トランジスタの不純物拡散層、10bは
例えばB等を高濃度に含むP型多結晶シリコンからなる
厚さ500オングストロームの第1のメモリトランジス
タ用の第1の選択用トランジスタのチャネル領域、11
は例えば化学的気相成長法によって形成された厚さ20
0オングストロームのシリコン酸化膜からなる第1のメ
モリトランジスタ用の第1の選択用トランジスタのゲー
ト絶縁膜、12は例えばP等の不純物を含む多結晶シリ
コンからなる厚さ3000オングストロームの第1のメ
モリトランジスタ用の第1の選択用トランジスタのゲー
ト電極、13は第1のメモリトランジスタ用の第1の選
択用トランジスタと第2のメモリトランジスタとの絶縁
を行う例えば厚さ5000オングストロームのBPSG
等からなる第2の層間絶縁膜、14は第2のメモリトラ
ンジスタおよび第2のメモリトランジスタ用の第1の選
択用トランジスタと第2の選択用トランジスタを接続す
る第1のコンタクト孔、15a,15cは例えばAS等
を高濃度に含むN型多結晶シリコンからなる厚さ500
オングストロームの第2のメモリトランジスタの不純物
拡散層、15bは例えばB等を高濃度に含むP型多結晶
シリコンからなる厚さ500オングストロームの第2の
メモリトランジスタのチャネル領域、16は例えば化学
的気相成長法によって形成された厚さ150オングスト
ロームのシリコン酸化膜からなる第2のメモリトランジ
スタの第1ゲート絶縁膜、17は例えばP等の不純物を
含む多結晶シリコンからなる厚さ2000オングストロ
ームの第2のメモリトランジスタの浮遊ゲート電極、1
8は例えば厚さ200オングストロームのシリコン酸化
膜からなる第2のメモリトランジスタの第2ゲート絶縁
膜、19は例えばP等の不純物を含む多結晶シリコンか
らなる厚さ3000オングストロームの第2のメモリト
ランジスタの制御ゲート電極、20は例えば化学的気相
成長法によって形成された厚さ2000オングストロー
ムのシリコン酸化膜からなる第3の層間絶縁膜、21a
は例えばAS等を高濃度に含むN型他結晶シリコンから
なる厚さ500オングストロームの第2のメモリトラン
ジスタ用の第1の選択用トランジスタの不純物拡散層、
21bは例えばB等を高濃度に含むP型多結晶シリコン
からなる厚さ500オングストロームの第2のメモリト
ランジスタ用の第1の選択用トランジスタのチャネル領
域、22は例えば化学的気相成長法によって形成された
厚さ200オングストロームのシリコン酸化膜からなる
第2のメモリトランジスタ用の第1の選択用トランジス
タの第1の選択用トランジスタのゲート絶縁膜、23は
例えばP等の不純物を含む多結晶シリコンからなる厚さ
3000オングストロームの第2のメモリトランジスタ
用の第1の選択用トランジスタのゲート電極、24は金
属配線と各部の絶縁を行う例えば厚さ5000オングス
トロームのBPSG等からなる金属配線層間絶縁膜、2
5はビット線と第2の選択用トランジスタとの接続を行
う第2のコンタクト孔、26は例えば厚さ1μmのAl等
からなる金属配線、27は例えば厚さ7500オングス
トロームのシリコン酸化膜からなるフィールド絶縁膜で
ある。第2の選択用トランジスタのゲート電極を8は、
セルアレイ内では図12に示すように各行毎に接続され
ていて選択線となる。また第1のメモリトランジスタの
制御ゲート電極12と第2のメモリトランジスタの制御
ゲート電極19はセルアレイ内では図12に示すように
各行毎に接続されていてそれぞれ電気的に独立した第1
のワード線となる。更に第1のメモリトランジスタ用の
第1の選択用トランジスタのゲート電極12と第2のメ
モリトランジスタ用の第1の選択用トランジスタのゲー
ト電極23はセルアレイ内では図12に示すように各行
毎に接続されていてそれぞれ電気的に独立した第2のワ
ード線となる。またフィールド絶縁膜27は第1のメモ
リトランジスタの不純物拡散層2a,2c,2dを列毎
に分離している。
【0033】本実施例は半導体基板1上に設けられた第
2の選択用トランジスタと、メモリトランジスタとそれ
と並列に接続された第1の選択用トランジスタを複数直
列に接続して構成されるトランジスタ群を複数並列に接
続している。しかも平面的なセル占有面積の増加を防ぐ
ために、第1の選択用トランジスタをメモリトランジス
タの上部に積層して設けられ、かつ複数並列に接続され
たトランジスタ群を2層に積層して設けていることが特
徴である。そのために第1のメモリトランジスタ用の第
1の選択用トランジスタと第2のメモリトランジスタ用
の第1の選択用トランジスタは本実施例では、例えば絶
縁膜上の多結晶シリコンによるソース・ドレイン電極、
チャネル領域およびその上部のゲート絶縁膜11および
22、ゲート電極12および23から構成されている。
また、それぞれのソース・ドレイン領域、チャネル領域
は列毎に絶縁分離されている。このメモリトランジスタ
とそれと対をなしている第1の選択用トランジスタが複
数直列に接続されたトランジスタ群と第2の選択用トラ
ンジスタとの間には第1のコンタクト孔14が開孔され
ていて、第2の選択用トランジスタと複数のトランジス
タ群を並列に接続している。更に第2の選択用トランジ
スタと複数のトランジスタ群を並列に接続して構成され
るメモリセルアレイ構成群のドレイン電極には、第2の
コンタクト孔25が開孔されていて、ビット線となる金
属配線26が接続されている。また、このメモリセルア
レイ構成群のソース電極は各群で共通に接続されてい
て、ソース拡散層配線2bを構成している。
【0034】次に本実施例の動作について図20の等価
回路を用いて説明する。符号QSi,j,K(i=1〜4,j
=1〜6,K=1〜2)は第1の選択用トランジスタで
あり、符号QMi,j,K(i=1〜4,j=1〜6,K=1〜
2)はメモリトランジスタである。メモリトランジスタ
Mi,j,Kと第1の選択用トランジスタQSi,j,Kはそれぞ
れ対をなし、これらの対が3対直列に接続されていて、
例えばQM1,1,1、QM1,2,1、QM1,3,1とQS1,1,1、Q
S1,2,1、QS1,3,1からなる1つの群をなす。更にこの群
が2つ並列に第2の選択用トランジスタQCi(i=1〜
4)にそれぞれ接続されていて、それぞれ1つの複数群
をなす。
【0035】メモリセルアレイはこの複数群を行列状に
配置して得られる。但し図12の平面図ではソース拡散
層配線2b及びビット線コンタクト14を2つの複数群
で共有するように折り返しにレイアウト配置したように
なっている。第1のメモリトランジスタの制御ゲート電
極6は各行毎に第1のワード線Xi,1(j=1〜6)に、
また第2のメモリトランジスタの制御ゲート電極19は
各行毎に第1のワード線Xj,2(j=1〜6)に接続して
いる。また第1のメモリトランジスタ用の第1の選択用
トランジスタのゲート電極12は各行毎に第2のワード
線Zj,1(j=1〜6)に、また第2のメモリトランジス
タの制御ゲート電極23は各行毎に第2のワード線Zj,
2(j=1〜6)に接続している。複数の並列接続してい
るトランジスタ群とそれと接続している第2選択用トラ
ンジスタQCi(i=1〜2)で構成されるメモリセルア
レイ構成群のドレイン電極2aは列毎にビット線Yi(i
=1〜2)に接続されており、一方、ソース電極2bは
共通にソース線Sに接続されている。更に、第2の選択
用トランジスタのゲート電極8は行毎に接続していて選
択線Ci(i=1〜2)を構成している。さて、表7は書
き込みモードにおける代表的なメモリトランジスタを選
択した場合の各ワード線、各ビット線、各選択線、ソー
ス線のバイアス電位を示す。ここで表中の数値の単位は
いずれもボルト(V)である。
【0036】
【表7】
【0037】但し本発明での書き込みとは浮遊ゲート電
極に電子を注入することによって、メモリトランジスタ
のしきい値電圧を増大させることをいう。この例での書
き込みはチャネル電流によるホットエレクトロン注入を
利用している。例えばQM1,1,1を書き込む場合には、第
2の選択用トランジスタQC1のゲート電極に選択線C1
より10Vを供給する。このときQM1,1,1のドレイン電
極にはビット線Y1より第2の選択用トランジスタQC1
を介して6V、制御ゲート電極には第1のワード線X1,
1より10Vが供給される。一方、このメモリトランジ
スタQM1,1,1と対をなし並列に接続された第1の選択用
トランジスタQS1,1,1のゲート電極には、第2のワード
線Z1,1より0Vが供給されてこのトランジスタQS1,1,
1はオフする。したがって、このビット線Y1よりドレイ
ン電極に供給された電圧による電流の経路は、メモリト
ランジスタQM1,1,1を通る経路のみとなる。
【0038】一方、このメモリトランジスタQM1,1,が
属するトランジスタ群の他の直列に接続されたメモリト
ランジスタQM1,2,1,QM1,3,1の制御ゲート電極は第1
のワード線X1,2,X1,3によりすべて0Vに固定され
る。また他の第1の選択用トランジスタQS1,2,1,Q
S1,3,1のゲート電極には第2のワード線Z2,1,Z3,1よ
り10Vが供給され、このトランジスタはオンする。よ
って、選択されたメモリトランジスタQM1,1,1のソース
電極はこの選択トランジスタQS1,2,1、QS1,3,1を介し
て、接地電位のソース線に接続される。こうしてビット
線Y1からソース線にチャネル電流が流れて、メモリト
ランジスタQM1,1,1のチャネル部にホットエレクトロン
が生じて浮遊ゲート電極に電子が注入される。
【0039】さてこのときこのメモリトランジスタQ
M1,1,1が属するトランジスタ群と並列に接続された他の
トランジスタ群に属するメモリトランジスタにおいて
は、QM1,1,2、QM1,2,2、QM1,3,2はそれと対をなして
いる第1の選択用トランジスタQS1,1,2、QS1,2,2、Q
S1,3,2のゲート電極には第2のワード線Z1,2、Z2,2、
Z3,2より0Vが供給され、これらのトランジスタはオ
フする。
【0040】まだQM1,1,2、QM1,2,2、QM1,3,2の制御
ゲート電極には第1のワード線より0Vが供給され、こ
れらのメモリトランジスタもオフしているために、これ
ら以上のメモリトランジスタと第1の選択用トランジス
タが属しているトランジスタ群には電流が流れない。つ
まりQM1,1,1の属するトランジスタ群のみに電流が流れ
る。ところで選択された同一群内のメモリトランジスタ
M1,2,1、QM1,3,1は制御ゲート電極に供給されている
電圧が0Vであり、ソース・ドレイン電極間に電位差が
わずかしか生じないため書き込まれない。同様にメモリ
トランジスタQM1,2,1を書き込むときは、第2の選択用
トランジスタのゲート電極に選択線Y1より6Vを供給
し、同一群内の他のメモリトランジスタQM1,1,1、Q
M1,3,1の制御ゲート電極に第1のワード線X1,1、X3,1
より0Vを供給し、他の第1の選択用トランジスタQ
S1,1,1、QS1,3,1のゲート電極に第2のワード線Z1,
Z3より10Vを供給し、この選択されたメモリトラン
ジスタQM1,2,1と対をなしている第1の選択用トランジ
スタQS1,2,1のゲート電極に、第2のワード線Z2,1よ
り0Vを供給する。このようにすれば、選択されたメモ
リトランジスタQM1,2,1と対をなす第1の選択用トラン
ジスタQS1,2,1は、このメモリトランジスタをバイパス
する経路を遮断し、他の第1の選択用トランジスタQ
S1,1,1、QS1,3,1は非選択メモリトランジスタQM1,1,
1、QM1,3,1をバイパスする経路を形成するので選択さ
れたメモリトランジスタQM1,2,1のみにソース・ドレイ
ン間にチャネル電流が流れる。こうして、チャネル部に
ポートエレクトロンが生じ、選択されたメモリトランジ
スタQM1,2,1の浮遊ゲートに電子が注入される。このと
き、第1の選択用トランジスタQS1,1,1、QS1,3,1はビ
ット線Y1からソース線Sの間のトランスファーゲート
として働く。QM3,5,1で代表される同一ビット線Y1に
接続されている他のメモリトランジスタ群の誤書き込
み、誤消去を防止するために、他のトランジスタ群に接
続されている第1のワード線X4,1〜X6,1、X4,2〜
X6,2、第2のワード線Z4,1〜Z6,1、Z4,2〜Z
6,2及び選択線C2はすべて0Vに固定される。このた
めメモリトランジスタQM3,4,1、QM3,5,1、QM3,6,1お
よびQM3,4,2、QM3,5,2、QM3,6,2を通るチャネル電流
は生じず書き込みが起きない。同一ワード線に接続され
ているメモリトランジスタ、例えばQM1,1,1とQM2,1,1
の選択書き込みは、ビット線電圧によって実現される。
すなわち、QM2,1,1の書き込み時はビット線Y1を0V
にすることによってQM1,1,1のソース・ドレイン電位差
を0Vにすれば書き込みは行われない。またビット線Y
1を開放状態にしても同様にチャネル電流は流れないの
で書き込みは行われない。続いて消去モードについて説
明する。表8〜表9に消去状態の各ビット線、各ワード
線、ソース線の電位の例を示す。表中の単位はいずれも
ボルト(V)である。ここで本発明の消去とは浮遊ゲー
ト電極から電子を放出し、メモリトランジスタのしきい
値電圧を減少させることをいう。
【0041】
【表8】
【0042】
【表9】
【0043】この例での消去はF−N電子トンネリング
を利用している。これは、ソース・ドレイン領域もしく
はどちらか一方に、例えば20V等の高電圧を、制御ゲ
ート電極に例えば0V等の低電圧を印加した場合、浮遊
ゲート電極からソースまたはドレイン領域に向かう第1
ゲート絶縁膜中の電界が強くなり、第1ゲート絶縁膜を
介してF−N電子トンネリング現象が起こり電子の放出
が起こる性質を利用している。消去については表8〜表
9に示すようにビット線側からもソース線側からも可能
である。まず最初にソース側から消去を行う場合につい
て説明する。一括消去の場合は、メモリトランジスタの
選択性がなく、全くの第1のワード線X1,1〜X6,1、
X1,2〜X6,2を0Vに、全ての第2のワード線Z1,1
〜Z6,1、Z1,2〜Z6,2を20Vに、全ての選択線C
1,C2を0Vにする。このとき、全てのメモリトランジ
スタQMi,j,K(i=1〜4、j=1〜6、K=1〜2)の
ソース線側の、付随的にはドレイン電極側の不純物拡散
層電位は高電位になるので浮遊ゲート電極から電子が放
出されて消去される。
【0044】ワード線を選択して消去する場合は、選択
した第1のワード線のみを0Vにして、他の全ての第1
のワード線および全てのワード線を20Vにする。ま
た、選択線C1,C2は0Vにし、ビット線Y1,Y2から
各トランジスタ群を切り離す。ソース線には20Vの高
電圧を印加してあるので、この結果、選択されたワード
線以外では浮遊ゲート電極とソース・ドレイン電極間で
の電界が小さくなるのでF−N電子トンネリング現象が
起きないので消去されない。このようにして選択された
第1のワード線に接続されたメモリトランジスタのみが
消去される。ビット線側から消去する場合は、その電圧
が印加される不純物拡散層がソース領域からドレイン領
域に入れかわるだけで、その他の前述した動作と同様に
なる。図21と図22はこれらの書き込み・消去モード
におけるメモリトランジスタのしきい値電圧の変化を示
している。図21に示されているように、書き込みが行
われた場合、しきい値電圧は浮遊ゲート電極に電子が注
入されることにより上昇する。これより例えば制御ゲー
ト電極に0Vが印加されてもチャネル電流は流れない。
反対に消去が行われた場合、しきい値電圧は浮遊ゲート
電極から電子が放出されることにより減少する。これに
より例えば制御ゲート電極に0Vが印加されてもチャネ
ル電流が流れる。図22はメモリトランジスタのしきい
値電圧の時間に対する変動を示している。尚、ここで消
去とは電気的に行う方法のみ説明しているが、例えば紫
外線照射による一括消去でもよい。続いて読み出しモー
ドの説明を表10を参照して行う。表中の単位はいずれ
もボルト(V)である。
【0045】
【表10】
【0046】ここではQM1,1,1を選択されたメモリトラ
ンジスタとして説明する。選択されたメモリトランジス
タQM1,1,1の制御ゲート電極に第1のワード線X1,1よ
り0Vを、またQM1,1,1と対をなしている第1の選択用
トランジスタQS1,1,1のゲート電極に第2のワード線Z
1より0Vを印加したQS1,1,1のチャネルをオフし、QM
1,1,1のチャネル部のみを電流経路とする。また、この
選択されたメモリトランジスタQM1,1,1が属するトラン
ジスタ群の他の第1の選択用トランジスタQS1,2,1、Q
S1,3,1のゲート電極をすべて5Vにしてオン状態にし、
トランスファーゲートとしてビット線Y1から選択され
たメモリトランジスタQM1,1,1のドレイン電極までの電
流経路および選択されたメモリトランジスタQM1,1,1か
らソース線Sまでの電流経路を作る。さてこの時QM1,
1,1が属するトランジスタ群と並列に接続されている別
のトランジスタ群に属するメモリトランジスタQM1,1,
2、QM1,2,2、QM1,3,2の制御ゲート電極およびそれら
と対をなしている第1の選択用トランジスタQS1,1,2、
S1,2,2、QS1,3,2のゲート電極にはそれぞれのワード
線X1,2、X2,2、X3,2、X3,2、Z1,2、Z2,2、
Z3,2より0Vが供給されてオフ状態にし、このトラン
ジスタ群にチャネル電流が流れないようにする。初めに
説明がなかったが、選択されたメモリトランジスタはQ
M1,1,1であるため、第2の選択用トランジスタQC1のゲ
ート電極には選択線C1より5Vを供給されてオンして
いる。この結果、選択されたメモリトランジスタQM1,
1,1が書き込み状態でしきい値電圧が0V以上であれ
ば、選択されたメモリトランジスタQM1,1,1の制御ゲー
ト電極の電位は0Vとなっているので、このメモリトラ
ンジスタQM1,1,1によって、ビット線Y1からソース線
Sへの電流経路は遮断され電流が流れない。反対に選択
されたメモリトランジスタQM1,1,1が消去状態でしきい
値電圧が0V以下であれば、QM1,1,1を介してビット線
Y1からソース線Sに電流が流れる。このように選択し
たメモリトランジスタの消去、書き込みの状態がビット
線からの電流のそれぞれ“有”、“無”に対応してい
て、この電流をビット線に接続したセンスアンプ等で検
出することによって、データ“0”、“1”に対応させ
て情報を記憶する。さて、ここで非選択メモリトランジ
スタの制御ゲート電極は0Vでも5Vでもよい。なぜな
ら、このメモリトランジスタは対になっている第1の選
択用トランジスタの存在によって、トランスファーゲー
トとしての働きをする必要がないからである。また本発
明では読み出し時の非選択メモリトランジスタのしきい
値電圧も同様の意味から、どの様な値であってもよい。
要するに第1の選択用トランジスタのしきい値電圧が第
2のワード線に印加された電圧よりも低ければ、この第
1の選択用トランジスタがトランスファーゲートとして
働き、本装置の読み出し機能が動作するのである。選択
されたメモリトランジスタが属していないトランジスタ
群の第1のワード線と第2のワード線及び選択線はすべ
て10Vに固定される。このため、ビット線からこのト
ランジスタ群を通る電流経路は遮断される。このため他
のトランジスタ群の全てのメモリトランジスタのしきい
値電圧が0V以下であっても動作に影響がない。前述し
た読み出しモードの他に、同一の第1のワード線に接続
されるメモリトランジスタを並列に読み出すことも可能
である。例えばQM1,1,1とQM2,1,1を同時に読み出すこ
とで代表される。つまりビット線Y1とビット線Y2を別
々のセンスアンプに接続して、それぞれの電流に応じて
データを出力すればよい。ところで選択線の存在は次の
ような効果を与える。第1に書き込み時に非選択メモリ
トランジスタを通して流れる寄生リーク電力が第2の選
択用トランジスタによって遮断できるために、効率的な
書き込みが可能になる。この結果、書き込み時と消去時
のメモリトランジスタのしきい値電圧の変動幅を広く設
定できる。第2にビット線に接続される不純物拡散層を
各トランジスタ群の第2選択用トランジスタのドレイン
拡散層のみとすることができるので、ビット線容量を小
さくすることができる。図23は本発明の第4実施例を
示している。これは図13に対応する構造の断面図を示
している。第3実施例との違いは、第1のメモリトラン
ジスタ用の第1の選択用トランジスタと第2のメモリト
ランジスタおよび第2のメモリトランジスタ用の第1の
選択用トランジスタの多結晶シリコン上に設けられた不
純物拡散層10a,15a,15c,21aのそれぞれ
表面上を例えばTiSi2等の金属層を形成しサリサイド
層37としているところである。このようにすると、多
結晶シリコン上に設けられた不純物拡散層の層抵抗が低
くなるために、メモリトランジスタは書き込み時に拡散
層抵抗による書き込み電圧の低下を招かず十分高速にま
た、十分大きな書き込みシフト量が得られる。さらに選
択トランジスタは十分な高速動作を可能とする。他の構
成は第3実施例と同様であり、駆動法、機能等は何ら変
わらない。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、本願第1発明
によるとメモリトランジスタと第1の選択用トランジス
タが並列に接続されて1つのメモリセルを構成し、更に
このメモリセルが複数直列に接続されていて、かつこの
メモリトランジスタ及び第1の選択用トランジスタの対
群とビット線との間に第2の選択用トランジスタが設け
られている。これらのことより以下に述べるような効果
がある。 (1)選択的書き込み時において中間電位を設定する必
要がなく、2つの値の電圧設定でよい。したがって、周
辺回路、制御回路の設計が容易である。 (2)過書き込み、過消去の問題を起こさない。これは
メモリトランジスタのしきい値電圧の変動に上限・下限
の制限がないことを意味する。このため、書き込み・消
去時のメモリトランジスタのしきい値電圧の変動差が大
きくとれる。したがって、周辺回路、特に書き込み系の
制御回路の設計が単純でかつ容易である。また、メモリ
トランジスタ製造時の変動要因による書き込み特性の差
が生じても、許容範囲が広いので高い製造歩留りを有す
る。 (3)書き込みにホットエレクトロン注入を使用するこ
とが可能である。このため消去時に比べて、書き込み時
の非選択メモリトランジスタの第1ゲート絶縁膜中の電
界を小さくすることができる。このため書き込み時に同
一ワード線に接続された非選択メモリトランジスタの誤
書き込みを容易に防止することができる。また書き込み
後のメモリトランジスタのしきい値電圧も制御ゲート電
極の電圧を例えば0V等の低電圧で行うことができるた
め、書き込み時の制御ゲート電極の電圧が低く、第1の
ワード線を駆動するデコーダには高耐圧の接合を有する
高耐圧トランジスタを使用する必要がなくなり、デコー
ダの設計が容易になる。 (4)書き込みをF−N電子トンネリングで行う必要が
なく、かつ消去をF−N電子トンネリングで行うこと以
外、アバランシェブレークダウンや紫外線照射で行うこ
とも可能であることから、メモリトランジスタの第1ゲ
ート絶縁膜に例えば130オングストロームなどの比較
的厚いシリコン酸化膜を使用することも可能である。こ
のためメモリトランジスタの第1ゲート絶縁膜の製造時
の制御が容易でかつ製造歩留りも高い。 (5)書き込み時のドレイン電圧が低く、第1ゲート絶
縁膜中の電界が弱いので、既書き込みデータに対する書
き込み時の誤消去もおきにくい。このため、直列に接続
されたメモリトランジスタ群のうちの書き込み順序に制
限がない。このため周辺回路の設計が容易である。 (6)ワード線消去、ワード書き込みが可能である。つ
まり特定のワード線の情報のみを書き換えることができ
る。そのため全ビット消去、全ビット書き込みを行わな
いで記憶データの更新が可能である。これは、プログラ
ム時間の大幅な短縮ができ、随時蓄積データのプログラ
ム記憶に対し適している。また、本願第2の発明による
と、各メモリトランジスタの上部にそれと対をなしてい
る第1の選択用トランジスタが積層して設けられている
ために、セル占有面積は従来と同等である。更に各メモ
リセル群のソース側に選択トランジスタが必要なく、セ
ルアレイを構成した場合のアレイ面積は小さくなる。こ
のため従来の装置よりも小さく製造できる。更に、本願
第3の発明によると、各第2の選択用トランジスタに複
数のメモリセル群が並列に接続され、しかも各メモリセ
ル群がそれぞれ積層されて設けられているために、飛躍
的な高集積化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施例を示す平面図である。
【図2】図1のA−A’矢視断面図である。
【図3】図1のB−B’矢視断面図である。
【図4】図1のC−C’矢視断面図である。
【図5】図1のD−D’矢視断面図である。
【図6】図1のE−E’矢視断面図である。
【図7】図1のF−F’矢視断面図である。
【図8】第1実施例の等価回路図である。
【図9】第1実施例のメモリトランジスタの消去状態と
書き込み状態における電圧−電流特性を示すグラフであ
る。
【図10】第1実施例のメモリトランジスタのしきい値
の経年変化を示すグラフである。
【図11】本願発明の第2実施例を示す断面図である。
【図12】本願発明の第3実施例を示す平面図である。
【図13】図12のA−A’矢視断面図である。
【図14】図12のB−B’矢視断面図である。
【図15】図12のC−C’矢視断面図である。
【図16】図12のD−D’矢視断面図である。
【図17】図12のE−E’矢視断面図である。
【図18】図12のF−F’矢視断面図である。
【図19】図12のG−G’矢視断面図である。
【図20】第3実施例の等価回路図である。
【図21】第3実施例のメモリトランジスタの消去状態
と書き込み状態における電圧−電流特性を示すグラフで
ある。
【図22】第3実施例のメモリトランジスタのしきい値
の経年変化を示すグラフである。
【図23】本願発明の第4実施例を示す断面図である。
【図24】従来例を示す等価回路図である。
【図25】従来例の一部を示す平面図である。
【図26】図25のA−A’矢視断面図である。
【図27】本願発明者がすでに出願した発明を示す等価
回路図である。
【図28】本願発明者がすでに出願した発明を示す平面
図である。
【図29】図28のA−A’矢視断面図である。
【図30】図29に示した構造の変形例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
Mi,j,QMi,j,K メモリトランジスタ QCi,j,QSi,j,QSi,j,K 第1の選択用トランジスタ QCK,QCi 第2の選択用トランジスタ 1,21 半導体基板 2a,2b,2c,2d 第1の不純物拡散層 9 層間絶縁膜 13 第2の層間絶縁膜 14 コンタクト孔 20 第3の層間絶縁膜 24 金属配線層間絶縁膜 25 コンタクト孔 26 金属配線 27 フィールド絶縁膜 35 コンタクト孔 37 サリサイド層 Xj,K,Xi 第1のワード線(i=1〜n,j=1〜m,
K=1〜l) Yi ビット線(i=1〜n) Zj,K,Zi 第2のワード線(i=1〜n,j=1〜m,
K=1〜l) S ソース線 Ci 選択線(i=1〜n)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のビット線と、ソース線と、各ビッ
    ト線とソース線との間に接続された、第1のワード線に
    接続された制御ゲート電極及び浮遊ゲート電極を有する
    メモリ用MOSトランジスタと第2のワード線に接続さ
    れたゲート電極を有する選択用MOSトランジスタとの
    並列接続体を複数個直列接続してなるメモリセル列と、
    を具備する不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記選択用MOSトランジスタはこれと
    対となるメモリ用MOSトランジスタの上に薄膜トラン
    ジスタとして形成されている請求項1記載の不揮発性半
    導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 キャリアを蓄積可能な浮遊ゲート電極と
    第1のワード線に接続された制御ゲート電極とを備えた
    メモリトランジスタと該メモリトランジスタに並列に接
    続され第2のワード線に接続されたゲート電極を備えた
    第1の選択用トランジスタとで構成されたメモリセルを
    複数個直列接続したメモリセル群と、該メモリセル群と
    直列に接続され選択線に接続されたゲート電極を備えた
    第2の選択用トランジスタと、上記メモリセル群に電気
    的に接続可能なビット線とを有する不揮発性半導体記憶
    装置において、一のメモリセル群を構成する複数のメモ
    リセルは半導体基板に形成された上記メモリセルトラン
    ジスタと該メモリセルトランジスタ上に積層された対応
    する第1の選択用トランジスタとを有し、他のメモリセ
    ル群は上記一のメモリセル群を被う層間絶縁膜上に形成
    されていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
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