JP2643445B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子レンジ等の高周波加熱装置の改良に関
し、さらに詳しく言えば、そのマグネトロンの電源回路
に半導体スイッチ素子を用いたところのいわゆるマグネ
トロン用インバータ電源装置の改良に関するものであ
る。
従来の技術 従来、この種の電源回路を用いた高周波加熱装置は、
種々のものが提案されているが、中でも代表的なもの
は、第5図に示すような並列共振回路を有する電圧共振
型インバータ回路である。
この回路は、商用電源1のブリッジダイオード2、イ
ンダクタ3、コンデンサ4で整流し、脈流の直流電圧源
(電源回路)を形成すると共に、共振コンデンサ5、共
振インダクタを兼用した昇圧トランス6より成る並列共
振回路と、トランジスター7、ダイオード8により電圧
共振型インバータ回路を構成し、昇圧トランス6の高圧
出力をコンデンサ9、ダイオード10,11にて整流してマ
グネトロン12に供給するものである。なお、13,14,15
は、それぞれ昇圧トランス6の一次、二次およびヒータ
巻き線であり、16はトランジスタ7を駆動する制御回路
である。
この電源回路において、トランジスタ7は制御回路16
により、いわゆるパルス幅制御によりその導通時間Ton
を制御される(Ton′の制御により、実質的にTonを制御
される)。すなわち、第6図(a)のようなゲート信号
VGEにより、同図(C)のような電圧波形VCEでトラン
ジスタ7、ダイオード8によるスイッチング動作が行わ
れる。TOFFは並列共振回路の回路定数で決定され、一
方、インバータ回路によって変換される電力の大きさは
TONによって決定されるので、マグネトロン12への供給
電力の大きさは、TONによって決まり、インバータ回路
の動作周波数が低くなるほどマグネトロン12への供給電
力が大きくなる。制御回路16は、このTONを制御するこ
とでマグネトロン12の出力の大きさの調節や電源電圧変
動等に対する出力の安定化を行うものである。
発明が解決しようとする課題 このトランジスタ7のスイッチング状態は、理想的に
は第6図(b)のような波形であるけれども、実際には
第7図のようなスイッチング波形をしている。すなわ
ち、同図(a)のように、時刻t−t1において、ゲート
電圧VGEが0Vになると、トランジスタ7のコレクタ電流
ICは急激に減少する。そしてコレクターエミッタ間の電
圧VCEが共振波形を描いて同図(b)のように上昇す
る。ところが、大きな電力(例えば1KW程度以上)を扱
うスイッチング回路においては、トランジスタなどの半
導体スイッチング素子が理想的スイッチング動作を実現
することは不可能であり、実際にコレクタ電流が零にな
るのは、t=t3の時刻になってしまう。特に、半導体ス
イッチ素子として絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ
のようなテール電流(Ita)が比較的大きいスイッチン
グ素子を用いた場合などは、とりわけテール電流による
ターンオフ時のスイッチングロスがかなり目立ったもの
となる。
特に、スイッチング周波数を高くすることにより、電
源装置のさらなる小型化を進める場合、このスイッチン
グロスのためにトランジスタ7の損失が課題なものとな
り実用的な最高スイッチング周波数が制限されるを得な
かった。発明者等の実験によれば、インバータ回路によ
る変換電力を1KWとし、十分な放熱条件(実質上、無限
大放熱板とみなせる放熱器に絶縁ゲート型バイポーラト
ランジスタを取りつけ、強制冷却する条件)下におい
て、インバータの動作周波数f0を上昇させていくと、第
8図に示すように、約70kHz〜80kHzにおいて熱暴走を起
こし、破壊に至る事がわかった。これは、いわゆるテー
ル電流Itaの流れている時間(Δt=t3−t2)が、常温
でも1〜2μsであり、しかもこの時間Δtが正の温度
係数を持っているため、過大な損失が生じるとその結果
として生じる温度上昇で暴走に至るのである。従って、
トランジスタ7のパッケージやチップの大きさによって
も、この動作周波数限界は変化するけれども、経済的設
計条件を重視すれば、約70kHz〜80kHzに動作周波数限界
が存在すると考えられ、これ以上の他界周波数で動作す
るインバータ電源装置を実現することは困難であった。
このため、100kHz以上の高い周波数で動作するインバ
ータ回路を実現して、電源装置をより小型・軽量・低コ
ストにすることができず、従来より大幅にコンパクトで
低コストな電源装置を提供することが困難であった。
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、
低コストの電源装置を有する高周波加熱装置を提供する
ものである。
課題を解決するための手段 このような従来の技術の課題を解決するために、本発
明は以下に述べる構成より成るものである。
すなわち、商用電源やバッテリー等より得られる電源
部と、自己転流機能を有する半導体スイッチ素子と、共
振コンデンサおよび共振インダクタより成る直列共振回
路と、前記直列共振回路の共振電圧を昇圧しマグネトロ
ンに供給する昇圧トランスと、前記半導体スイッチを制
御する制御部とを備え、前記制御部を、前記直列共振回
路の共振周波数より低い周波数で発振する発振器と、前
記発振器の信号を受け前記半導体スイッチの導通時間を
計数するタイマー回路と、前記タイマー回路の信号で前
記半導体スイッチ素子を駆動する出力回路とで構成する
と共に、前記導通時間が、前記直列共振回路の共振電流
の半周期より長く、かつ、一周期より短くなるよう構成
したものである。
また、半導体スイッチ素子の逆バイアス状態を検出す
る逆バイアス検知回路を設け、この逆バイアス検知回路
の出力で出力回路の出力パルスを遮断する構成としたも
のである。
さらにまた、昇圧トランスの出力を整流するダイオー
ドを設け、このダイオードの整流出力をマグネトロンに
供給する構成とするとと共に、前記ダイオードに流れる
電流を検知するダイオード電流検知手段と、このダイオ
ード電流検知手段の出力を設定値と比較し、その誤差信
号により発振器の発振器周波数を制御する誤差増幅制御
回路とを設け、前記ダイオード電流があらかじめ定めら
れた所定値となるよう前記発振器を制御する構成とした
ものである。
作用 上記構成により、本発明は以下に述べる作用を有する
ものである。
すなわち、直列共振回路と半導体スイッチ素子とで電
力変換回路を構成し、制御部に設けたタイマー回路で共
振周期の半周期と一周期の間の時間幅の駆動パルスを自
己転流機能を有する前記半導体スイッチ素子に供給する
構成により、半導体スイッチ素子に流れる電流が実質上
零の状態でこれをターンオフすることが可能な電力変換
回路を実現でき、半導体スイッチ素子のスイッチング損
失を著しく軽減し、従来の技術によるよりも一桁高い周
波数で動作せしめ、かつ、自己転流機能を有する前記半
導体スイッチ素子を確実にオン、オフ制御することが可
能である。
また、半導体スイッチ素子の逆バイアス状態を検出し
て出力回路の出力パルスを遮断する構成により、マグネ
トロンやコンデンサ、インダクタの温度特性等により直
列共振回路の定数が大きく変化した場合であっても、確
実に、共振周期の半周期と一周期の間の時間幅の駆動パ
ルスを自己転流機能を有する前記半導体スイッチ素子に
供給することができ、いかなる場合でも半導体スイッチ
素子に流れる電流が実質上零の状態でこれをターンオフ
することが可能な電力変換回路を実現でき、上述した作
用を実現できる。
さらにまた、昇圧トランスの出力整流ダイオードに流
れる電流を検知し、この検知信号と設定値との誤差信号
により発振器の発振周波数をフィードバック制御する構
成により、上記電力変換回路の出力を安定化し、結果と
してマグネトロンの高周波出力を電源電圧変動などに対
して安定化することができる。
実施例 以下、本発明の実施例について図面と共に説明する。
第1図は発明の一実施例を示す高周波加熱装置の回路図
であり、第5図と同符号のものは相当する構成要素であ
る。
商用電源1の出力はダイオードブリッジ2により整流
されて、全波整流様の電圧波形出力となる。この出力
は、定電流電源の作用を果たすインダクタ17、コンデン
サ18、昇圧トランス19より成る直列共振回路、および絶
縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)7とダイオ
ード8とより成るスイッチング回路、抵抗器20とコンデ
ンサ21より成るスナバー回路により構成される電力変換
回路(インバータ)に供給され、100〜300kHzの高周波
電力に変換される。この高周波電力は昇圧トランス19の
一次巻き線22に高周波電圧として発生するので、二次巻
き線23およびヒータ巻き線24には、それぞれ高周波高電
圧および高周波低電圧電力が誘起され、高周波高電圧は
ダイオード25,26、コンデンサ27,28により整流されてマ
グネトロン12に直流電圧電力が供給され、一方、高周波
低圧電力電力はそのままマグネトロン12のカソードに供
給され、カソードを加熱する。このIGBT7とダイオード
8に流れる電流波形および電圧波形は、それぞれ第2図
(a),(b)のようになる。後述する制御部29により
IGBT7は、同図(c)のゲート電圧波形VGEにより駆動
される。
制御部29はリレー等のスイッチ30が閉成されると、抵
抗器31、ダイオード32、コンデンサ33、ゼナダイオード
34より成る制御電源の形成により作動開始する。電圧制
御発振器35が起動し、その出力はタイマー回路36を付勢
する。タイマー回路36は、例えばリセット端子付きの単
安定マルチバイブレータで容易に構成でき、電圧制御発
振器35は、電圧制御端子付きの無安定マルチバイブレー
タで簡単に実現できる。タイマー回路36の出力は出力回
路37に送られてインピーダンス変換されてからIGBT7に
抵抗器38を介して供給される。第2図を参照すれば明ら
かなように、ゲートパルスVGEがIGBT7に供給されると
そのコレクター電流Icが図のように共振的に流れ始め
る。t1時間が経過するとIcは零となり、次にはダイオー
ド電流Idが流れ、このIdもt2時間後には零になる。IGBT
7を駆動するゲートパルス電圧VGEはこのt1よりも長
く、かつ、t2よりも短いパルス幅tonであることが、IG
BT7の安全動作上極めて重要である。もし、tonがt1
りも短ければ、Icが流れている期間にIGBT7をオフする
ことになり、従来の技術と同様に大きなターンオフ損失
を生じてしまう。逆に、t2よりも長ければ、いわゆる転
流失敗現象を引き起こし、IGBT7には短絡電流が流れ破
壊してしまう結果となる。すなわち、IGBTのような自己
転流機能を有するスイッチング素子を用いる場合、その
導通時間tonが共振回路の共振周期t2よりも短く、か
つ、共振半周期t1よりも長いという条件は、安全で確実
な動作を保証し、しかも、高効率で高周波動作するため
には、極めて重要でかつ不可欠なものである。
第1図における逆バイアス検知回路3は、第2図にお
いて、Idが流れ始める時点(t1時間経過後)を検出し、
Δt時間の遅延後出力パルスVGEを遮断するべく、タイ
マー回路36をリセットするものである。この逆バイアス
検知回路39により、マグネトロン12、コンデンサ18、ト
ランス19などの特性が大きく変化し、直列共振回路の回
路定数が変わっても、ゲートパルスVGEのパルス幅(す
なわち、導通時間)tonは、常にt1よりも長く、かつ、
t2よりも短いという条件を満たすことができ、安定で低
損失なスイッチング動作を実現することができる。もち
ろん、逆バイアス検知回路39は必ずしも必要であるとは
限らない。例えば、前述したマグネトロン12、コンデン
サ18、トランス19などの特性の変化による直列共振回路
の回路定数の変動範囲が比較的小さいときは、あらかじ
めタイマー回路36のカウント時間を第2図の導通時間t
onとなるように設定しておけば、多少の直列共振回路の
回路定数の変動があっても、Idが流れている期間(すな
わち、Icが零になり、かつ、VCEが零の期間)にゲート
パルスVGEをオフすることができる。従って、この場合
は単なる単安定マルチバイブレータのようなタイマー回
路36のみでよいことになり、簡単で安価な構成とするこ
とができる。
40は、カレントトランスであり、ダイオード26に流れ
る電流を検知するためのものである。このダイオード電
流は、マグネトロン12に流れるアノード電流(電波出力
に比例)の約半分であるので、少ない電流検出でアノー
ド電流に相当する信号を得られる。従って、小型のカレ
ントトランスを利用できる。このカレントトランス40の
出力は誤差増幅器41に送られ、誤差増幅器41は電圧制御
発振器35の発振周波数をカレントトランス40の出力が設
定値になるよう制御する。すなわち、カレントトランス
40の出力が設定値より小さいと誤差増幅器41は電圧制御
発振器35の発振周波数を高くするよう制御し、逆に、出
力が設定値より大きいと発振周波数を低くするようにい
わゆる負帰還制御する。誤差増幅器41は、よく知られて
いる演算増幅器を用いれば極めて簡単に実現できる。こ
のようにダイオード電流を検出して負帰還制御すること
により、商用電源の電圧変動などに対する電波出力の安
定化を容易に実現することが可能である。
以上のような構成により、従来困難であった約一桁高
い周波数での動作が可能なインバータ回路を実現するこ
とができる。例えば、従来のインバータ回路(第5図)
を用いて1KWの電力を変換する場合には、1〜2μsの
テール電流を生じるIGBT7を用いても、本発明の構成に
より、約100kHz〜300kHzの高周波動作を実現し、著しい
電源装置の小型化、軽量化を可能とし、その結果、大幅
な低コスト化を達成することができる。
第3図は第1図における逆バイアス検知回路39のさら
に詳しい一実施例である。
第3図は第1図における逆バイアス検知回路39のさら
に詳しい一実施例である。
第3図において、第1図と同符号は相当する構成要素
であり、IGBT7のコレクタ端子43と、エミッタ端子44の
両端子間電圧(すなわち、ダイオード8の両端子間電
圧)は、抵抗器44を介してコンパレータ45に供給されて
いる。
コンパレータ45の出力は抵抗器46およびコンデンサ47
より成る遅延回路を介してタイマー回路36のリセット端
子Rに接続されているので、IGBT7が逆バイアスされる
と所定の遅延時間Δtだけ遅れてタイマー回路36がリセ
ットされる。従って、第2図に示したように、Idが流れ
ている期間、すなわちIGBT7が逆バイアスを受けている
期間にゲートパルスVGEは終了し、IGBT7はそのターン
オフ損失を極めて小さなものとすることができる。な
お、48はコンパレータ45への入力電圧を制限するための
保護用ゼナーダイオードである。
第4図は制御回路29のさらに詳しい一実施例であり、
第1図と同符号のものは相当する構成要素である。
図において、カレントトランス40の出力はダイオード
49、コンデンサ50、抵抗器51により電圧に変換され、オ
ペレーショナルアンプリファイアー52、基準電圧53,5
4、抵抗器57〜58よりなる誤差増幅器により誤差増幅さ
れて発振器59(NE555タイマー用IC)の発振周波数制御
端子6に送られる。60,61は抵抗器、62はコンデンサで
ある。周知の如く、これらの定数と端子6への入力電圧
により発振周波数が決まるものである。この発振器59の
出力は、抵抗器63およびコンデンサ64の時定数により定
まる時間のパルスを発生する単安定マルチバイブレータ
65(NE555タイマー用IC)に送られるよう構成されてい
る。従って、発振器59の発振周波数に応じた周波数であ
って、かつ、単安定マルチバイブレータ65により定まる
パルス幅の出力パルスが単安定マルチバイブレータ65か
らCMOSバッファ66に出力される。CMOSバッファ66の出力
は、IGBT7のゲートに供給されるよう構成されているの
で、IGBT7はカレントトランス40により検出されたダイ
オード26に流れる電流が基準電圧53により設定された値
になるよう、そのスイッチング周波数を制御される。67
はコンデンサである。
以上のように、極めて簡単な構成の制御回路により、
ダイオード26に流れる電流を一定に保つことができ、従
って、マグネトロン12に流れる電流も一定に制御される
のでその電波出力もほぼ一定に制御することができる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、商用電源やバッテリー
等より得られる電源部と、自己転流機能を有する半導体
スイッチ素子と、共振コンデンサおよび共振インダクタ
より成る直列共振回路と、前記直列共振回路の共振電圧
を昇圧しマグネトロンに供給する昇圧トランスと、前記
半導体スイッチを制御する制御部とを備え、前記制御部
を、前記直列共振回路の共振周波数より低い周波数で発
振する発振器と、前記発振器の信号を受け前記半導体ス
イッチの導通時間を計数するタイマー回路と、前記タイ
マー回路の信号で前記半導体スイッチ素子を駆動する出
力回路とで構成すると共に、前記導通時間が、前記直列
共振回路の共振電流の半周期より長く、かつ、一周期よ
り短くなるよう構成したので、半導体スイッチ素子に流
れる電流が実質上零の状態でこれをターンオフすること
が可能な電流変換回路を実現でき、半導体スイッチを素
子のスイッチング損失を著しく軽減し、従来の技術によ
るよりも一桁高い周波数で動作せしめ、かつ、自己転流
機能を有する前記半導体スイッチ素子を確実にオン、オ
フ制御することを可能ならしめるものである。従って、
経済的設計条件を満たしつつ、100kHz以上の高い周波数
で動作するインバータ回路を実現して、電源装置をより
小型・軽量・低コストにすることができ、従来より大幅
にコンパクトで低コストな電源装置を提供することがで
きる。
また、半導体スイッチ素子の逆バイアス状態を検出し
て出力回路の出力パルスを遮断する構成により、マグネ
トロンやコンデンサ、インダクタの温度特性等により直
列共振回路の定数が大きく変化した場合であっても、確
実に共振周期の半周期と一周期の間の時間幅の駆動パル
スを自己転流機能を有する前記半導体スイッチ素子に供
給することができ、いかなる場合でも半導体スイッチ素
子に流れる電流が実質上零の状態でこれをターンオフす
ることが可能な電力変換回路を実現でき、環境条件や製
造条件の変動に対しても十分に高い性能安定性を保証す
ることができ、かつ、上述した電源装置のより小型・軽
量・低コスト化、およびコンパクト化を実現することが
できる。
さらにまた、昇圧トランスの出力整流ダイオードに流
れる電流を検知し、この検知信号と設定値との誤差信号
により発振器の発振周波数をフィードバック制御する構
成により、上記電力変換回路の出力を安定化し、結果と
してマグネトロンの高周波出力を電源電圧変動などに対
して安定化することができ、しかも上述した小型・軽量
・低コスト化、およびコンパクト化を大幅に推進した電
源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す高周波加熱装置の回
路図、第2図(a),(b),(c)は、それぞれ同装
置の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタ電
流Icの波形図、コレクタ電圧VCEの波形図、およびゲー
ト電圧VGEの波形図、第3図は同装置の逆バイアス検知
回路39のさらに詳しい一実施例の回路図、第4図は同装
置の制御部(制御回路)29のさらに詳しい一実施例の回
路図、第5図は従来の高周波加熱装置の回路図、第6図
(a),(b),(c)は、それぞれ同装置の絶縁ゲー
ト型バイポーラトランジスタのゲート電圧波形図、コレ
クタ電流波形図、およびコレクタ電圧波形図、第7図
(a)および(b)は、それぞれ同装置の絶縁ゲート型
バイポーラトランジスタのコレクタ電流とダイオード電
流の詳細な合成波形図、およびコレクタ電圧波形図、第
8図は同装置におけるトランジスタのコレクタ温度の上
昇値と動作周波数の関係を示す特性図である。 1,2……電源部(1……商用電源、2……ダイオードブ
リッジ)、7……半導体スイッチ素子、18,22……直列
共振回路(18……共振コンデンサ、22……昇圧トラン
ス)、22……昇圧トランス、25,26……ダイオード、29
……制御部、35……発振器、36……タイマー回路、37…
…出力回路、39……逆バイアス検知回路、40……ダイオ
ード電流検知手段、41……誤差増幅制御回路。
フロントページの続き (72)発明者 楠木 慈 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−86692(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】商用電源やバッテリー等より得られる電源
    部と、自己転流機能を有する半導体スイッチ素子と、共
    振コンデンサおよび共振インダクタより成る直列共振回
    路と、前記直列共振回路の共振電圧を昇圧しマグネトロ
    ンに供給する昇圧トランスと、前記半導体スイッチを制
    御する制御部とを備え、前記制御部を、前記直列共振回
    路の共振周波数より低い周波数で発振する発振器と、前
    記発振器の信号を受け前記半導体スイッチの導通時間を
    計数するタイマー回路と、前記タイマー回路の信号で前
    記半導体スイッチ素子を駆動する出力回路とで構成する
    と共に、前記導通時間が、前記直列共振回路の共振電流
    の半周期より長く、かつ、一周期より短くなるよう構成
    した高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】半導体スイッチ素子の逆バイアス状態を検
    出する逆バイアス検知回路を設け、この逆バイアス検知
    回路の出力で出力回路の出力パルスを遮断する構成とし
    た請求項(1)記載の高周波加熱装置。
  3. 【請求項3】昇圧トランス出力を整流するダイオードを
    設け、このダイオードの整流出力をマグネトロンに供給
    する構成とすると共に、前記ダイオードに流れる電流を
    検知するダイオード電流検知手段と、このダイオード電
    流検知手段の出力を設定値と比較し、その誤差信号によ
    り発振器の発振周波数を制御する誤差増幅制御回路とを
    設け、前記ダイオード電流があらかじめ定められた所定
    値となるよう前記発振器を制御する構成とした請求項
    (1)記載の高周波加熱装置。
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