JP2643434B2 - 収納式便器ユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は比較的狭いトイレ等に設置され使用される洋
式トイレの収納式便器ユニットに関するものである。

従来の技術 一般に船舶や寝台車のような比較的狭いトイレ用に特
開昭52−142849公報や、第６図に示される実公昭50−45
30のような収納式便器ユニットにおいて、これら装置の
構造に、便器の収納あるいは収納後の便器の洗浄が開示
されている。

近年、家庭用の便器上に設置する特開昭55−126630公
報のシートタイプ温水洗浄便座が普及しつつある。従っ
て当然、このタイプで温水洗浄および乾燥などの機能等
を収納式便座ユニットに組み込むことが考えられる。

発明が解決しようとする課題 シートタイプ温水洗浄便座をそのまま収納式便器ユニ
ットにつけると便器を収納したときの便器洗浄水が本体
内の電気部品に侵入して絶縁保証ができない等の課題を
有していた。便器と人体それぞれに乾燥手段が必要にな
るなどの欠点も有していた。

本発明は、上記課題と欠点を解消するもので、収納時
の便器洗浄時にその洗浄水が本体の電気部品に侵入して
絶縁保証ができなくなることがなく、安全でかつ、簡単
な構成で１つの温風発生手段で便器と人体の両方の乾燥
が可能となる収納式便器ユニットを提供することを目的
とする。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の収納式便器ユニッ
トは、着座部と人体洗浄ノズルと温風吹き出し口と汚物
排出口と便器洗浄管を有し、支持軸を中心に回動自在な
腰掛け便器と、前記腰掛け便器を使用しない時に腰掛け
便器を収納する収納部と、前記腰掛け便器が収納部に収
納されている時に腰掛け便器を洗浄する便器洗浄ノズル
と、人体洗浄ノズルまたは便器洗浄ノズルに洗浄水を供
給する給水手段と、人体または腰掛け便器が洗浄された
後に前記人体または腰掛け便器を乾燥するための温風を
発生する温風発生手段と、腰掛け便器内の臭気を排除す
る脱臭手段と、汚物排水する排水トラップと、前記温風
吹き出し口と連通する便器側温風風路と、温風発生手段
と連通する本体ユニット側温風風路を設け、本体ユニッ
ト側温風風路にシャッターにより腰掛け便器の使用時に
は便器側温風風路連通し、非使用時には収納部に収納さ
れている腰掛け便器を乾燥するための便器乾燥風路に連
通するように切り替える構成としたものである。

作用 上記構成により、便器収納時において便器洗浄時に便
器内に電気部品がないため洗浄水が、本体ユニットの電
気部品等に侵入して絶縁を低下させることがない。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづいて説明
する。

なお、従来例と同一構成要素には、同一符号を付し
た。

第１図は本実施例の収納式便器ユニットの構成を示す
断面図である。第１図、第３図において腰掛け便器（以
下便器と略す）１の上部に着座部２とその内側に便器洗
浄管５が形成され、後部に人体洗浄ノズル７及び温風吹
き出し口３、汚物排出口４を有する便器１と両サイドに
延出し、本体ユニット26の軸受27に支持される支持軸８
を中心に略水平から、垂直位置まで回動自在に枢着され
る。

支持軸８の端部にギヤ20が固定され駆動用モータ21と
かみ合い便器１を回動させる。非使用時には、駆動用モ
ータ21が作動して便器１を約垂直位置（本体ユニット26
の収納部９）まで回動して収納する。

収納した便器に対向する位置と上部に便器洗浄ノズル
10を複数取り付けてある。使用時には、便器後部に設置
された人体洗浄ノズル７に本体ユニット26内の温水タン
ク12と上水道との混合水を給水手段11等により供給す
る。

なお給水手段については、本発明と直接関係ないので
説明を省略する。

温風発生手段は、本体ユニット側に設けたファンモー
タ18とヒータ13と本体ユニット側温風風路14と便器側風
路28とそれらの接合部15で構成される。

脱臭手段は、ファンモータ19と脱臭風路17で構成し、
便器内あるいは汚物の臭気を第１図の破線に示すように
屋外または、脱臭剤（図示せず）を介して室内へ排出す
るように構成する。

排水手段は、排水トラップ16より汚物が排出される。
収納時における、便器洗浄は第２図のごとく、便器洗浄
水は矢印のように流れ電気部品に洗浄水が懸かり絶縁低
下を起こし不安全になることがない。

第５図は、便器側温風風路28と本体ユニット側温風風
路14の接合部15の拡大図である。

便器１の便器側温風風路28の端部には、突起リブ25を
形成し便器の回動により使用時にはその突起リブ25が、
本体ユニット側温風風路14内へ連結されシャッター23の
突起リブ24を押し上げ便器乾燥風路22が閉鎖される構造
とする。従って温風は、矢印のように流れるので人体乾
燥ができる。非使用時には腰掛け便器１が回動し垂直状
態になり、シャッターが自動的に接合部15を閉鎖し、便
器乾燥風路22が開放され温風は破線矢印のように温風穴
21より吹き出し便器乾燥ができる。従って便器の回動と
シャッターにより人体乾燥と便器乾燥に簡単に切り替え
られる。

６は本体ユニット26の外壁と同一面状の男子用小便器
であるが、詳細な説明は、本発明と直接関係ないので省
略する。

次に本発明の収納式便器ユニットの作動について行動
に従って説明する。

まず、トイレに入ると人体検出手段（図示せず）によ
り各装置が待機する。

使用者の選択により便器がセットされる。→便器前洗
浄（便器を濡らす程度の弱洗浄）→便器着座（脱臭開
始）→用便→温水洗浄→温風乾燥→立ち上がる→10数秒
後に自動的に汚物排水後、便器が収納される（脱臭停
止）→便器洗浄開始（始めは水、その後温水）→便器乾
燥→待機にもどる、で作動が一巡する。人体検出手段が
その後再度人体を検出しなければオールオフとなる。た
だし、温風発生手段は、常時オン−オフを繰り返し専用
スイッチ（図示せず）を切らない限り、便器着座面の保
温をする。これにより冬場の凍結防止にもなる。

発明の効果 以上の説明により明らかなように、本発明の収納式便
器ユニットによれば、次の効果が得られる。

（１）非使用時において腰掛け便器が収納された状態で
便器洗浄された場合でも腰掛け便器内部に電気部品を配
置を配置していないので、腰掛け便器内部に洗浄水が侵
入しても絶縁が低下するようなことがなく安全性が高
い。また、洗浄水が温風噴き出し口から侵入しても便器
側温風風路末端を開放し、便器内部に溜まらない構造で
あるので滞留水による錆びなどの障害が起こらない。す
べて処理済み洗浄水はすべて排水トラップに流れ処理で
きるので衛生的である。

（２）本体ユニット側温風風路と便器乾燥風路を本体ユ
ニット内に二重に設け、温風発生手段と連通する本体ユ
ニット側温風風路の接合部に腰掛け便器の回動により作
動し、使用時には便器側温風風路と連通し人体洗浄後の
乾燥用に、また非使用時には便器側温風風路と連通して
収納部に収納されている腰掛け便器の洗浄後の乾燥用に
切り替えるシャッターを設けてあるので、人体と便器の
乾燥を１つの温風発生手段で共用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の収納式便器ユニットの使用
状態を示す側面断面図、第２図は同収納式便器ユニット
の非使用状態を示す側面断面図、第３図は同収納式便器
ユニットの使用状態を示す正面断面図、第４図は同収納
式便器ユニットの使用状態を示す正面図、第５図は同収
納式便器ユニットの温風風路の接合部を示す側面断面
図、第６図は従来の収納式便器ユニットを示す側面断面
図である。 １……腰掛け便器、２……着座部、３……温風吹き出し
口、４……排出口、５……便器洗浄管、７……人体洗浄
ノズル、８……支持軸、９……収納部、10……便器洗浄
ノズル、16……汚物排水トラップ、23……シャッター、
26……本体ユニット。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】着座部と人体洗浄ノズルと温風吹き出し口
   と汚物排出口と便器洗浄管を有し、支持軸を中心に回動
   自在な腰掛け便器と、前記腰掛け便器を使用しない時に
   腰掛け便器を収納する収納部と、前記腰掛け便器が収納
   部に収納されている時に腰掛け便器を洗浄する便器洗浄
   ノズルと、人体洗浄ノズルまたは便器洗浄ノズルに洗浄
   水を供給する給水手段と、人体または腰掛け便器が洗浄
   された後に前記人体または腰掛け便器を乾燥するための
   温風を発生する温風発生手段と、腰掛け便器内の臭気を
   排除する脱臭手段と、汚物を排水する排水トラップと、
   前記温風吹き出し口と連通する便器側温風風路と、温風
   発生手段と連通する本体ユニット側温風風路を設け、本
   体ユニット側温風風路にシャッターにより腰掛け便器の
   使用時には便器側温風風路連通し、非使用時には収納部
   に収納されている腰掛け便器を乾燥するための便器乾燥
   風路に連通するように切り替える収納式便器ユニット。