JP2642480B2 - 映像信号記録再生装置 - Google Patents

映像信号記録再生装置

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JP2642480B2
JP2642480B2 JP1134661A JP13466189A JP2642480B2 JP 2642480 B2 JP2642480 B2 JP 2642480B2 JP 1134661 A JP1134661 A JP 1134661A JP 13466189 A JP13466189 A JP 13466189A JP 2642480 B2 JP2642480 B2 JP 2642480B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、時間軸変動補正装置(TBC)を備えた映像
信号記録再生装置に関する。
[従来の技術] カラー映像信号の輝度信号を周波数変調(FM)し、搬
送色信号を低域に周波数変換し、得られたFM輝度信号と
低域変換搬送色信号とを多重して記録再生する、いわゆ
る搬送色信号低域変換記録方式の映像信号記録再生装置
(以下、VTRという)においては、この多重信号に記録
再生による時間軸変動が生ずるが、再生系において、低
域変換搬送色信号をこれと同じ時間軸変動を有するキヤ
リアを用いて元の色副搬送周波数の搬送色信号に周波数
変換されることから、この搬送色信号は時間軸変動が除
かれ、正常なカラー再生画像が得られる。
ところが、最近、VTRにおいて、輝度信号をより広帯
域で記録再生するハイバンド化が進み、これとともに、
輝度信号の時間軸変動による再生画面の揺れが目立ちや
すくなつている。また、VTRの再生画像と他の映像源か
らの画像とを合成して編集するニーズも高まつており、
このように映像合成を行なうと、他の映像源からの安定
した画像に対し、VTRの再生画像の時間軸変動による揺
れが非常に目立つものとなる。このために、再生輝度信
号についても、時間軸変動の補正を行なう必要性が出て
きている。
この問題を解消するようにしたVTRの一例がテレビジ
ヨン学会誌「テレビジヨン」第31巻第10号(1977)、p
p.771−777に開示されている。これは、搬送色信号低域
変換記録方式のVTRにおいて、再生側にTBCを設け、FM復
調された輝度信号と高域変換された搬送色信号の合成カ
ラー映像信号をTBCに供給して時間軸変動を除去するも
のである。
ところで、近年、IDTV(Improved Definition TV)と
呼ばれる高画質のテレビジヨン受像機が普及してきてい
る。これは、現行放送方式を変更せず、ノンインターレ
ース化を行なつて垂直解像度の向上をはかるものである
が、入力カラー映像信号から輝度信号と搬送色信号とを
分離する(以下、これをY/C分離という)手段として、
フレーム相関くし形フイルタとライン相関くし形フイル
タとが設けられており、入力カラー映像信号が標準方式
の信号である場合にはフレーム相関くし形フイルタでY/
C分離が行なわれるが、非標準方式の信号である場合に
は、ライン相関くし形フイルタY/C分離が行なわれるよ
うにしている。入力カラー映像信号が標準方式である
か、非標準方式であるかは、たとえば入力カラー映像信
号の水平同期周波数と色副搬送周波数との比などによつ
て判定される。
そこで、搬送色信号低域変換記録方式によるVTRの再
生カラー映像信号をIDTVに供給する場合、このVTRにTBC
が設けられていないときには、この再生カラー映像信号
は非標準方式であるので、IDTVではライン相関くし形フ
イルタがY/C分離を行なうが、このVTRにTBCが設けられ
ているときには、再生カラー映像信号は標準方式とな
り、IDTVではフレーム相関くし形フイルタでY/C分離が
行なわれる。
ここで、ライン相関くし形フイルタとフレーム相関く
し形フイルタの作用について説明する。
第10図(a)はカラー映像信号の搬送色信号を含む周
波数帯域での1fH領域(但し、fHは水平同期周波数)を
示すものである。ここで、○印は輝度信号Yの周波数成
分を表わし、周波数がnfH(但し、nは整数)の周波数
成分(以下、nfH成分という)を中心として周波数2f
F(但し、fFはフレーム周波数)間隔で周波数成分が存
在している。すなわち、輝度信号Yの周波数成分は1H
(但し、1Hは1水平期間)間で同相である。また●印は
搬送色信号の周波数成分を表わし、周波数が の周波数成分(以下、 成分という)を中心として周波数2fF間隔で周波数成分
が存在している。すなわち、搬送色信号Cの周波数成分
は1H間で位相が反転している。したがつて、図示するよ
うに、搬送色信号Cの周波数成分は輝度信号Yの周波数
成分の間に存在し、搬送色信号Cが輝度信号Yに周波数
インターリーブしている。
第10図(b)はライン相関くし形フイルタの通過特性
を示すものである。実線は輝度信号を抽出するためのい
わゆるY形のライン相関くし形フイルタの通過特性を示
すものであり、nfHで最大、 で最小となる特性となつている。破線は搬送色信号を抽
出するためのいわゆるC形のライン相関くし形フイルタ
の通過特性を示すものであり、 で最大、nfHで最小となる特性となつている。
このY形のライン相関くし形フイルタにカラー映像信
号を供給すると、第10図(b)の実線で示す特性によ
り、同図(a)で示す周波数成分のうち、第10図(c)
に示すように、nfH成分近傍の周波数成分が抽出され、
このような周波数成分からなる輝度信号が得られる。し
かし、この輝度信号には、nfH成分近傍の搬送色信号の
周波数成分が含まれている。また、C形のライン相関く
し形フイルタにカラー映像信号を供給すると、第10図
(b)の破線で示す特性により、同図(a)で示す周波
数成分のうち、第10図(d)に示すように、 成分近傍の周波数成分が抽出され、このような成分から
なる搬送色信号が得られる。しかし、この搬送色信号に
は、 成分近傍の輝度信号の周波数成分が含まれている。
なお、Y形のライン相関くし形フイルタは1H遅延手段
(但し、1Hは1水平期間)と加算回路とで構成され、C
形のライン相関くし形フイルタは1H遅延手段と減算回路
とで構成される。
第11図はフレーム相関くし形フイルタの作用を示すも
のであつて、同図(a)はカラー映像信号の第10図
(a)と同じ周波数領域を表わしている。
第11図(b)の実線は輝度信号Yを抽出するためのい
わゆるY形のフレーム相関くし形フイルタの通過特性を
示すものであり、nfH±2mfF(但し、m=0,1,2,……)
の周波数で最大、 の周波数で最小となる特性となつている。破線は搬送色
信号Cを抽出するためのいわゆるC形のフレーム相関く
し形フイルタの通過特性を示すものであつて、 の周波数で最大、nfH±2mfFの周波数で最小となる特性
となつている。
このY形のフレーム相関くし形フイルタによると、第
11図(a)の周波数成分から○印で示す周波数成分のみ
が抽出され、第11図(c)に示すように、搬送色信号C
の周波数成分が混入しない輝度信号Yが得られる。ま
た、C形のフレーム相関くし形フイルタによると、第11
図(a)の周波数成分から●印て示す周波数成分のみが
抽出され、第11図(d)に示すように、輝度信号Yの周
波数成分が混入しない搬送色信号が得られる。
以上のようにライン相関くし形フイルタとフレーム相
関くし形フイルタが作用するから、IDTVにおいて、フレ
ーム相関くし形フイルタによつて入力カラー映像信号が
Y/C分離されると、輝度信号Yと搬送色信号Cとが完全
に分離され、画質が良好な再生画像が得られることにな
る。
[発明が解決しようとする課題] ところで、搬送色信号低域変換記録方式による従来の
VTRにおいては、Y/C分離手段としてライン相関くし形フ
イルタが使用されている。このために、第10図で説明し
たように、分離された輝度信号には搬送色信号Cの周波
数成分が残留し、分離された搬送色信号に輝度信号Yの
周波数成分が残留する。これに輝度信号、搬送色信号は
上記のように記録処理されて記録され、再生されて所定
の再生処理され、合成されてカラー映像信号としてTBC
で時間軸補正される。このカラー映像信号をIDTVに供給
すると、このカラー映像信号はTBCで時間軸補正されて
いるから、IDTVでは、標準方式の信号と判定されてフレ
ーム相関くし形フイルタによつてY/C分離が行なわれ
る。
しかしながら、VTRにおいて記録再生される搬送色信
号は、第10図(d)に示すように、○印の輝度信号Yの
周波数成分を残留成分として含んでいるから、この残留
成分を×印で示すと、TBCから出力されるカラー映像信
号は第12図(a)のように表わされる。なお、第10図
(c)に示す輝度信号に混入した搬送色信号Cの周波数
成分も、同様に残留成分として×印で示している。
かかるカラー映像信号が、IDTVにおいて、フレーム相
関くし形フイルタによつてY/C分離されると、得られる
輝度信号は、第12図(b)に示すように、 の周波数の近傍で第10図(d)で示した搬送色信号に混
入した残留成分(×印)を含むこととなる。
これら残留成分が第10図(a)における の周波数近傍の輝度信号の周波数成分と同一であれば問
題はない。しかし、これら残留成分は搬送色信号の記
録、再生処理回路で処理されてきたものであり、このた
めに、これら処理回路などの特性を受けてレベルや位相
が変化しており、輝度信号の周波数成分とはならない。
むしろ、この残留成分は輝度信号に対して不所望な雑音
成分となり、再生画像に妨害を与えて画質を著しく劣化
させることになる。実際にVTRを試作評価したところ、I
DTVでは、輝度信号のエツジ部分に対応する画像部分で
妨害が現われることがわかつた。
本発明の目的は、かかる問題点を解消し、IDTVで画像
再生する場合でも、高画質の再生画像が得られるように
した映像信号記録再生装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明は、搬送色信号低
域変換記録方式において、色信号記録回路に、記録され
る低域変換搬送色信号の1フレーム毎に第1,第2のフィ
ールド間の位相差が180゜異なるようにする位相変換手
段を、再生低域変換搬送色信号を元の周波数の搬送色信
号に変換する色信号再生回路に、再生される該低域変換
色信号の該位相差がなくなるようにする位相復元手段を
夫々設けるとともに、該色信号再生回路からの再生搬送
色信号の時間軸変動を補正する色信号補正手段と、該色
信号補正手段からの該再生搬送色信号からフレーム毎に
反転する成分を抽出する色信号フィルタ手段とを設け
る。
[作用] 前述のように、輝度信号はフレーム間で位相が反転せ
ず、搬送色信号はフレーム間で位相が反転する。カラー
映像信号から分離された搬送色信号に輝度信号の周波数
成分が混入していても、これが低域変換搬送色信号とし
て上記の位相変換手段で位相変換処理されて記録され、
この低域変換搬送色信号が再生されて、位相復元手段に
より、位相が元に戻されて得られる搬送色信号では、こ
れに混入した輝度信号の周波数成分がフレーム毎に反転
するものではないから、該搬送色信号を上記フイルタ手
段に供給することにより、この成分が除かれてフレーム
毎に反転する本来搬送色信号の周波数成分である成分の
みが得られる。したがつて、フイルタ手段の出力信号を
輝度信号と合成しても、この輝度信号には画質を劣化さ
せる妨害信号は混入しない。
また、搬送色信号低域変換記録方式での再生に際して
は、再生低域変換搬送色信号に隣接トラツクの低域変換
搬送色信号がクロストークとして混入する。一方、搬送
色信号低域変換記録方式においては、1H毎に低域変換色
信号の位相が変化するようにし、しかも1フイールド毎
(すなわち、1トラツク毎)にその位相の変化方向が反
転される。これによると、再生低域変換搬送色信号とこ
れに混入しているクロストークとで、位相の変化方向が
異なることになる。但し、1フレーム間での低域変換搬
送色信号の位相の変化方向は等しいし、クロストークに
ついても同様である。
ところで、上記位相変換手段によると、低域変換色信
号かクロストークのいずれか一方で、必ず1フレーム間
で位相が反転する。そこで、再生された低域変換色信号
について、上記の位相の変化や位相変換手段による1フ
レーム毎での位相差をなくすと、搬送色信号を位相基準
としてクロストークは1フレーム間で180゜位相が異な
ることになり、フレーム毎に反転しない成分となる。
したがつて、搬送色信号を上記フイルタ手段を通すこ
とにより、クロストークを除くことができ、従来クロス
トーク除去に用いられていたライン相関くし形フイルタ
が不要となる。
このようにして、上記の同じフィルタ手段でもって、
搬送色信号に混入する輝度信号の周波数成分とともに、
隣接トラックから漏洩する低域変換搬送色信号のクロス
トークも除くことができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面によつて説明する。
第1図は本発明による映像信号記録再生装置の再生系
の基本構成を示すブロツク図であつて、1は磁気テー
プ、2は回転シリンダ、3,3′はビデオヘツド、4,4′は
再生増幅器、5はスイツチヤ、6は輝度信号再生回路、
7は色信号再生回路、8,8′,8″はラインメモリ、9は
書込制御回路、10は読出制御回路、11はデコーダ、12は
エンコーダ、13はTBC、14はフレームメモリ、15は減算
回路、16はフレーム相関くし形フイルタ、17は加算回
路、18〜20は出力端子である。
同図において、回転シリンダ2には180゜の間隔でビ
デオヘツド3,3′が設けられており、この回転シリンダ
2にほぼ180゜にわたつて磁気テープ1が巻きつけられ
て走行している。磁気テープ1には、FM輝度信号と低域
変換搬送色信号との多重信号が各トラツクに1フイール
ドずつ記録されている。回転シリンダ2は映像信号の1
フレーム周期で回転しており、これにより、ビデオヘツ
ド3,3′が1トラツクずつ交互に磁気テープ1を再生走
査する。ビデオヘツド3,3′からの再生信号は夫々再生
増幅器4,4′で増幅され、スイツチヤ5で継ぎ合わされ
て連続した信号となる。
スイツチヤ5からの再生信号は輝度信号再生回路6と
色信号再生回路7とに供給される。輝度信号再生回路6
では、再生信号からFM輝度信号が分離され、復調などの
処理されてベースバンドの輝度信号がTBC13に出力され
る。色信号再生回路7では、再生信号から低域変換搬送
色信号が分離され、周波数変換などの処理がなされて標
準の色副搬送周波数の搬送色信号がTBC13に出力され
る。
TBC13においては、輝度信号再生回路6で輝度信号か
ら分離された同期信号に同期した書込信号が書込制御回
路9によつて生成され、読出制御回路10によつて一定周
波数の読出信号が生成される。輝度信号再生回路6から
供給される輝度信号は、この書込信号によつてラインメ
モリ8に書き込まれ、この読出信号によつて読み出され
て時間軸変動が補正された輝度信号Yが得られる。ま
た、色信号再生回路7から供給される搬送色信号は、デ
コーダ11により、ベースバンドの2つの色差信号R−Y,
B−Yに復調される。これら色差信号R−Y,B−Yは、夫
々書込制御回路9からの書込信号によつてラインメモリ
8′,8″に書き込まれ、読出制御回路10からの読出信号
によつて読み出される。ラインメモリ8′,8″から読み
出された色差信号R−Y,B−Yはエンコーダ12に供給さ
れ、夫々変調,加算されて再び搬送色信号C′が生成さ
れる。
この搬送色信号C′はC形のフレーム相関くし形フイ
ルタ16に供給される。このフレーム相関くし形フイルタ
16では、供給された搬送色信号C′がフレームメモリ14
で1フレーム分遅延され、これと搬送色信号C′とが減
算回路15で減算される。これにより、搬送色信号C′の
フレーム毎に反転しない成分が除かれてフレーム毎に反
転する成分が抽出される。
前述したように、搬送色信号低域変換記録方式では、
記録系でY/C分離のためにライン相関くし形フイルタが
用いられ、このために、第10図(d)に示したように、
TBC13から出力される搬送色信号C′に輝度信号の周波
数成分(○印)が妨害信号として残留している。しか
し、この妨害信号はフレーム毎に反転しないものであ
り、フレーム相関くし形フイルタ16によつて除去され
る。これに対して搬送色信号の周波数成分(第10図
(d)の●印)はフレーム毎に反転する成分であり、フ
レーム相関くし形フイルタ16を通過する。したがつて、
フレーム相関くし形フイルタ16からは、この妨害信号が
除かれた搬送色信号Cが出力される。
TBC13から出力される輝度信号Yとフレーム相関くし
形フイルタ16から出力される搬送色信号Cとは加算回路
17で加算され、出力端子18に標準方式のカラー映像信号
が得られる。また、輝度信号Yを出力端子19から、搬送
色信号Cを出力端子20から夫々出力することができる。
ここで、出力端子18に得られるカラー映像信号では、
搬送色信号の周波数帯域において、第2図(a)に示す
ように、 の周波数の近傍にnfH±mfFの妨害成分は含まれていな
い。このために、このカラー映像信号がIDTVに供給され
たとき、そのフレーム相関くし形フイルタで分離される
輝度信号には、第2図(b)に示すように、妨害信号は
含まれないことになる。したがつて、高画質のしかも揺
れのない再生画像が得られることになる。
なお、色信号再生回路7では、低域変換搬送色信号を
高域に周波数変換する際、周知のように、APC(自動位
相制御)回路が用いられ、これにより、色信号再生回路
7から出力される搬送色信号は時間軸変動が除かれてい
る。この搬送色信号から復調されるベースバンドの色差
信号R−Y,B−Yは、ラインメモリ8′,8″での書込
み,読出しにより、書込制御回路9からの書込信号が含
む時間軸変動を含むことになるが、これら色差信号R−
Y,B−Yは輝度信号に比べて周波数帯域が充分低いた
め、この時間軸変動によつて色再現が損なわれることは
ない。
色信号再生回路7からの搬送色信号を、TBC13におい
て、ラインメモリで書込み、読出すことも考えられる
が、これから出力される搬送色信号には時間軸変動が生
ずることになり、フレーム相関くし形フイルタ16での妨
害信号の除去作用が減少するし、また、IDTVでは、出力
端子18から供給されるカラー映像信号を非標準方式の信
号とは判定しなくなる。これに対して、この実施例で
は、エンコーダ12では、時間軸変動がない標準の色副搬
送波でエンコードするから、フレーム相関くし形フイル
タ16の妨害信号除去作用を充分に発揮され、かつ出力端
子18のカラー映像信号は標準方式の信号となる。
第3図は第1図に示した再生系の変形例を示すブロツ
ク図であつて、21はフレームメモリ、22は加算路、23は
フレーム相関くし形フイルタであり、第1図に対応する
部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
第10図の説明から明らかなように、ライン相関くし形
フイルタで分離された輝度信号中には、nfHの周波数の
近傍で搬送色信号の周波数成分(第10図(c)の●印)
が混入しており、第1図においても、TBC13から出力さ
れる輝度信号Y中にこれが妨害信号として混入している
(第2図(a)の×印)。この妨害信号は、IDTVにおい
て、Y形のフレーム相関くし形フイルタによつて分離さ
れた輝度信号には含まれないが、C形のフレーム相関く
し形フイルタによつて分離される搬送色信号に残留す
る。
第3図では、TBC13から出力される輝度信号YもY形
のフレーム相関くし形フイルタ23を通すことにより、こ
の妨害成分を除去するようにしたものである。
輝度信号Yに混入している妨害信号は、搬送色信号の
周波数成分であつたものであるから、フレーム毎に反転
する。また、フレーム相関くし形フイルタ23では、輝度
信号Yをフレームメモリ21で遅延し、これと輝度信号Y
とを加算回路22で加算する。これにより、フレーム毎に
反転する成分が除去され、フレーム毎に反転しない成分
が抽出される。したがつて、フレーム相関くし形フイル
ム23からは、妨害成分が除去された輝度信号Yが得られ
る。
このようにして、出力端子18には、第4図(a)に示
すように、周波数nfH近傍、 近傍いずれにおいても妨害信号が含まれないカラー映像
信号が得られ、このカラー映像信号が供給されるIDTVで
は、C形のフレーム相関くし形フイルタにより、第4図
(b)に示すように、妨害成分を含まない搬送色信号が
得られることになる。したがつて、再生画像の画質がさ
らに向上することになる。
以上は、搬送色信号低域変換記録方式のVTRを例とし
たものであるが、VTRに限るものではないし、また、記
録時輝度信号と搬送色信号とを分離して夫々処理するも
のであれば、任意の映像信号記録再生装置であつてもよ
い。
ところで、搬送色信号低域変換記録方式のVTRにおい
ては、再生される低域変換搬送信号に隣接トラツクの低
域変換搬送色信号がクロストークとして混入する。これ
を除去するために、記録時に低域変換搬送色信号の位相
を1H毎に変化させるとともにその位相変化の方向を1ト
ラツク毎に反転させ、再生時には低域変換搬送色信号を
高域に周波数変換する際に位相を元に戻し、このように
処理された再生搬送色信号をC形のライン相関くし形フ
イルタに通すようにしている。この再生搬送色信号に混
入したクロストークは、上記の処理により、ライン(1
H)毎に反転しない成分であり、C形ライン相関くし形
フイルタはライン毎に反転する成分を通過させるもので
あるから、このライン相関くし形フイルタにより、再生
搬送色信号からクロストークを除去することができる。
このように、従来の搬送色信号低域変換記録方式によ
るVTRでは、クロストーク除去用のライン相関くし形フ
イルタが設けられているが、以下、第1図,第3図で示
したような妨害成分除去用のC形フレーム相関くし形フ
イルタ16をクロストーク除去に兼用可能とした本発明に
よる映像信号記録再生装置の一実施例を第5図,第6図
により説明する。但し、第5図はその記録系を示すブロ
ツク図であつて、24は入力端子、25はフレームメモリ、
26は加算回路、27は減算回路、28はくし形フイルタ、29
は輝度信号記録回路、30は加算回路、31は記録増幅器、
32は色信号記録回路、33はコンバータ、34はAPC回路、3
5はコンバータ、36はAFC(自動周波数制御)回路、37は
BPF(バンドパスフイルタ)、38は移相回路、39はセレ
クタ、40はLPF(ローパスフイルタ)、41は初期値設定
回路、42はリングカウンタである。また、第6図はその
再生系を示すブロツク図であつて、43はLPF、44はコン
バータ、45はBPF、46はAFC回路、47はCSC(発振器)、4
8はコンバータ、49はBPF、50は移相回路、51はセレク
タ、52は初期値設定回路、53はリングカウンタ、54は位
相差検出回路、55は1H遅延回路、56は減算回路、57はラ
イン相関くし形フイルタ、58はスイツチである。なお、
第5図,第6図において、第1図に対応する部分には同
一符号をつけて重複する説明を省略する。
まず、第5図において、入力端子24からNTSC方式のカ
ラー映像信号が入力され、くし形フイルタ28に供給され
てベースバンドの輝度信号Yと搬送色信号Cとに分離さ
れる。ここで、くし形フイルタ28はフレームメモリ25と
加算回路26、減算回路27とからなるフレーム相関くし形
フイルタであつて、フレームメモリ25と加算回路26とで
Y形のフレーム相関くし形フイルタが構成され、フレー
ムメモリ25と減算回路27とでC形のフレーム相関くし形
フイルタが構成されている。但し、フレームメモリ25の
代りにラインメモリを用いることにより、くし形フイル
タ28をライン相関くし形フイルタとしてもよい。
輝度信号Yは輝度信号記録回路29でFM変調などの処理
がなされ、FM輝度信号YFMが生成されて加算回路30に供
給される。
また、搬送色信号Cは色信号記録回路32に供給され
る。色信号記録回路32においては、搬送色信号Cはコン
バータ33に供給されるとともに、APC回路34に供給さ
れ、そのバースト信号に同期した3.58MHzの連続信号が
形成される。また、輝度信号記録回路29で輝度信号Yか
ら分離された周波数fHの水平同期信号HSがAFC回路36に
供給され、これに同期した629kHzの連続信号が生成され
る。APC回路34の出力信号とAFC回路36の出力信号はコン
バータ35に供給され、4.21MHzの連続信号が生成され
る。この信号は中心周波数4.21MHzのBPF37で不要成分が
除去され、移相回路38に供給される。この移相回路38は
順次90゜ずつ位相が異なる4.21MHzの周波数の4つの信
号を出力する。
一方、リングカウンタ42は輝度信号記録回路29から水
平同期信号HSをカウントし、セレクタ39の制御信号を出
力する。また、輝度信号記録回路29はビデオヘツド3,
3′が磁気テープ1を走査する毎にレベルが反転する30H
zの信号SW30を出力し、これによつてビデオヘツド3,3′
が磁気テープ1を走査開始するタイミングで、リングカ
ウンタ42が初期値設定回路41により初期値設定されると
ともに、カウントの方向が反転される。
セレクタ39はリングカウンタ42の出力によつて制御さ
れ、移相回路38からの4つの出力信号のいずれを搬送す
るが、リングカウンタ42のカウント値と移相回路38の出
力信号とが一対一に対応しており、セレクタ39はリング
カウンタ42が出力するカウント値に対応した移相回路38
の出力信号を選択する。
いま、移相回路38の1つの出力信号を移相0゜のφ
とし、これより順次90゜,180゜,270゜位相が遅れた出力
信号をφ90180270とする。また、リングカウンタ
42は0,1,2,3のカウント値を出力し、セレクタ39はカウ
ント値が0のとき信号φを選択し、以下、カウント値
が1,2,3のとき信号φ90180270を夫々選択するも
のとする。
リングカウンタ42は、信号SW30により、1トラツク
(1フイールド)毎にアツプカウント動作、ダウンカウ
ト動作と交互に切換えられてカウント方向が逆転され
る。そこで、いま、あるトラツク(フイールド)の再生
走査でリグカウンタ42がアツプカウント動作に設定さ
れ、……,0,1,2,3,0,……と繰り返しカウントしている
ものとすると、セレクタ39は……,φ030180
2700,……の順で移相回路38の出力信号を選択する
が、次のトラツク走査期間では、リングカウンタ42はダ
ウンカウント動作に制定されて……,0,3,2,1,0,……の
順にカウントし、セレクタ39は……,φ0270180,
φ900,……の順で移相回路38の出力信号を選択す
る。セレクタ39の出力信号φは、あるトラツク走査期間
で1H毎に位相が90゜ずつ遅れていくとすると、次のトラ
ツク走査期間で1H毎に位相が90゜ずつ進んでいく。
以上は従来のいわゆるVHS方式VTRで採用されているPS
(Phase Shift)方式と同様であるが、この実施例で
は、さらに、初期値設定回路41を用いることにより、各
フイールドでのセレクタ39の出力信号φの初期位相を規
定している。
すなわち、初期値設定回路41は信号SW30のエツジで動
作し、リングカウンタ42に初期値を設定する。各フイー
ルドでの初期値は、搬送色信号Cの1フレーム毎に、そ
の第1,第2の2つのフイールド期間内でのセレクタ39の
出力信号φの位相差が180゜異なるように設定される。
一例として、いま、搬送色信号Cのあるフレーム内で
第1,第2のフイールドの開始時点での初期値0をリング
カウンタ42に設定したとすると、次のフレームでは、第
1のフイールドの開始時点での初期値を0とし、第2の
フイールドの開始時点での初期値を3としてリングカウ
ンタ42に設定する。これにより、上記あるフレーム内で
は、セレクタ39の出力信号φは、第1のフイールドでφ
090180270,……の順で1Hずつ位相が遅れてい
き、第2のフイールドでφ027018090,……の
順で1Hずつ位相が進んでいき、第1,第2のフイールド間
の位相差は、0゜,−180゜,0゜,+180゜,……と1H毎
に変化する。次のフレーム内では、第1のフイールドで
φ030180270,……の順で1Hずつ位相が遅れて
いくが、第2のフイールドでφ180900270,…
…の順で1Hずつ位相が進んでいく。したがつて、第1,第
2のフイールド間の位相差は、+180゜,0゜,−180゜,0
゜,……と1H毎に変化する。したがつて、これら2つの
フレーム間では、第1,第2のフイールド間の位相差が18
0゜異なることになる。
このように位相が変化するセレクタ39の出力信号φは
コンバータ33に供給され、搬送色信号Cは色副搬送周波
数が629kHzの低域変換搬送色信号CLCに周波数変換され
る。この低域変換搬送色信号CLCはカツトオフ周波数1.3
MHzのLPFで不要成分が除去され、加算回路30に供給され
て輝度信号記録回路29からのFM輝度信号YFMと多重され
る。
なお、この低域変換搬送色信号CLCの色副搬送波は、
セレクタ39の出力信号φと同じ位相変化することはいう
までもない。
加算回路30からの多重信号は、記録増幅器31で増幅さ
れた後、ビデオヘツド3,3′に供給され、1トラツクに
1フイールドずつとなるように、磁気テープ1上に記録
される。
次に、第6図において、第1図と同様に、スイツチヤ
5から連続した再生信号が得られ、輝度信号再生回路6
でベースバンドの輝度信号が分離されてTBC13に供給さ
れる。また、この再生信号は色信号再生回路7に供給さ
れる。
色信号再生回路7においては、この再生信号が1.3MHz
のカツトオフ周波数のLPF43に供給されて低域変換搬送
色信号C′LCが分離され、コンバータ44と位相差検出回
路54とに供給される。コンバータ44では、先に説明する
ように、低域変換搬送色信号C′LCの色副搬送波と同じ
位相変化するセレクタ51の出力信号φ′により、低域変
換搬送色信号C′LCが3.58MHzの周波数で連続した色副
搬送波の搬送色信号に周波数変換され、BPF45に供給さ
れて帯域外の不要成分が除去される。
BPF45から出力される搬送色信号はAFC回路46に供給さ
れ、OSC47からの周波数が3.58MHzと一定の信号を基準と
してこの搬送色信号のバースト信号に位相同期した629K
Hzの連続信号が生成される。AFC回路46の出力信号はOSC
47の出力信号とコンバータ48に供給されて4.21MHzの周
波数の信号が生成され、中心周波数が4.21MHzのBPF49で
不要成分が除かれた後、移相回路50に供給される。
移相回路50は、第5図における移相回路38と同様に、
周波数がBPF49の出力信号と等しく位相が順次90゜ずつ
異なる信号φ′0,φ′90,φ′180,φ′270を出力する。
また、リングカウンタ53も、第5図におけるリングカウ
ンタ42と同様に、輝度信号再生回路6で輝度信号から分
離される水平同期信号HSをカウントし、また、ビデオヘ
ツド3,3′が磁気テープ1を走査開始する毎に(すなわ
ち、1トラツク毎に)レベルが反転する信号SW30のエツ
ジにより、アツプカウント動作とダウンカウント動作が
交互に切換えられる。セレクタ51も、第5図におけるセ
レクタ39と同様に、リングカウンタ53のカウント値に対
応した移相回路50の出力信号を出力する。
ここで、VTRのサーボにより、信号SW30のレベルと低
域変換搬送色信号C′LCの位相の変化方向との対応関係
は、第5図に示した記録系における信号SW30と低域変換
搬送色信号CLCの位相の変化方向との対応関係と一致し
ている。このために、低域変換搬送色信号C′LCの位相
が1H毎に90゜ずつ遅れるときにはセレクタ51の出力信号
φ′の位相も1H毎に90゜ずつ遅れるように、低域変換搬
送色信号C′LCの位相が1H毎に90゜ずつ進んでいるとき
にはセレクタ51の出力信号φ′の位相も1H毎に90゜ずつ
進むように、セレクタ51は移相回路50の出力信号φ′0,
φ′90180270を順次選択する。
また、位相差検出回路54は、低域変換搬送色信号C′
LCで1フレーム毎に第1,第2のフイールド間の位相差が
180゜変化するか否かを判定する。この位相差の変化が
あるときには、第5図における初期値設定回路41と同様
の初期値設定回路52を動作させ、信号SW30により、第5
図におけるリングカウンタ42と同様に、リングカウンタ
53の初期設定を行なわせる。これにより、低域変換搬送
色信号C′LCの各フレームの第1,第2のフイールド間の
位相差がセレクタ51の出力信号φ′にも同様に設定され
る。
このようにして、コンバータ44から出力される搬送色
信号の位相差が元のNTSC方式の形式に復元され、AFC回
路46の出力信号に低域変換搬送色信号C′LCと同じ時間
軸変動が含まれるから、コンバータ44の処理によつて得
られる搬送色信号には時間軸変動が含まれない。
BPF45から出力される搬送色信号は、スイツチ58のA
側に供給されるとともに、ライン相関くし形フイルタ57
を介してスイツチ58のB側に供給される。位相差検出器
54により、低域変換搬送色信号C′LCで1フレーム毎に
第1,第2のフイールド間の位相差が180゜変化すること
が検出されると、スイツチ58はA側に閉じ、BPF45から
出力された搬送色信号はスイツチ58を通り、TBC13で処
理されてフレーム相関くし形フイルタ16に供給される。
ここで、第7図において、1つおきのフレームを第1
のフレームとし、他の1つおきのフレームを第2のフレ
ームとすると(同図(a))、第5図において、初期設
定回路41により、第7図(b)に示すように、第1のフ
レームの第1,第2のフイールドの開始時点および第2の
フレームの第1のフイールドの開始時点で0゜、第2の
フレームの第2のフイールドの開始時点で180゜となる
ように、低域変換搬送色信号CLCの色副搬送波の位相が
設定されたものとする。なお、矢印は位相の変化方向を
示す。かかる低域変換搬送色信号CLCを記録再生する
と、隣接トラツクからのクロストークが混入するが、再
生低域変換搬送色信号C′LCの各フイールドの開始時点
でのクロストークの位相は第7図(c)に示すようにな
る。ここでは、再生低域変換搬送色信号C′LCを大きな
振幅で、クロストークを小さい振幅で示しているが、第
1のフレームでは各フイールドともその開始時点で低域
変換搬送色信号C′LCとクロストークとが同相となる
が、第2のフレームでは各フイールドともこれらが逆相
となる。
ここで、各フイールドとも低域変換搬送色信号C′LC
とクロストークとの1H毎の位相変化方向は互いに逆であ
る。
そこで、第6図におけるコンバータ44により、第7図
(c)に示すように位相変化する低域変換搬送色信号
C′LCをNTSC方式による搬送色信号に変換すると、第7
図(d)に示すように、搬送色信号の位相は一定とな
り、これに対して搬送色信号の位相を基準とすると、各
フイールド毎に1H毎の位相を小さい振幅で示すクロスト
ークは1H毎に位相反転し、しかも、フレーム間では位相
が反転していることになる。
すなわち、スイツチ58のA側から出力される搬送色信
号中に混入したクロストークは、搬送色信号がフレーム
毎に反転するから、フレーム毎に反転しない成分とな
り、したがつて、フレーム相関くし形フイルタ16でこの
クロストークが除かれる。
以上のように、第5図における色信号記録回路32で搬
送色信号が処理されて記録再生されたときには、再生搬
送色信号に残留している輝度信号の周波数成分ばかりで
なく、再生搬送色信号に混入したクロストークもフレー
ム相関くし形フイルタ16で除去することができる。フレ
ーム相関くし形フイルタ16のクロストークの除去作用に
より、従来のライン相関くし形フイルタを用いてクロス
トークを除去していた場合に比べ、再生画像の垂直方向
の色の広がりが低減し、画質がさらに向上することにな
る。
従来の搬送色信号低域変換記録方式によるVTRで記録
が行なわれた磁気テープ1を第6図の再生系で再生する
場合には、位相差検出回路54の検出出力により、リング
カウンタ53は信号SW30によつて、1トラツク毎にカウン
ト方向が反転されるだけであり、また、スイツチ58はB
側に閉じる。この場合、BPF45から出力される搬送色信
号に混入しているクロストークは1H毎に反転していない
(搬送色信号の位相を基準とすると、第7図(d)に示
すように、1H毎に反転している。しかし、1フレーム間
では反転していない)から、ライン相関くし形フイルタ
57によつて除去される。したがつて、フレーム相関くし
形フイルタ16は、第1図や第3図で説明したような、再
生搬送色信号に混入している輝度信号の残留成分を除去
する作用しかしない。
なお、第5図で示した記録系で記録が行なわれた磁気
テープ1を従来の搬送色信号低域変換記録方式のVTRで
再生する場合でも、くし形フイルタ28をフレーム相関く
し形フイルタとしたときには、記録再生される搬送色信
号に輝度信号の周波数成分が残留しないから、再生カラ
ー映像信号をIDTVに供給しても再生画像に妨害は生じな
い。
また、この実施例において、第7図に示したように、
低域変換搬送色信号などの位相を具体的数値をあげて説
明したが、これは説明の便宜上一例をあげたにすぎず、
1フレーム毎に第1,第2のフイールド間の位相差が180
゜異なるようにすればよい。
さらに、第6図において、第3図で説明したように、
Y形のフレーム相関くし形フイルタを追加し、これによ
つてTBC13から出力される輝度信号に混入している妨害
成分を除去するようにしてもよい。
さらに、第5図および第6図において、コンバータ33
と44、コンバータ35と48、BPF37と49、移相回路38と5
0、セレクタ39と51、初期値設定回路41と52、リングカ
ウンタ42と53を夫々同一とし、記録再生兼用としてもよ
い。
以上の第1図,第3図,第5図及び第6図において
は、フレーム相関くし形フイルタ16,23の代りに、フレ
ームメモリを遅延手段とするフレーム相関ノイズリデユ
ーサを用いるようにしてもよい。ノイズリデユーサの一
例を第8図に示す。この動作は良く知られたものである
から省略するが、この特性は第11図(b)と同様であ
り、また、係数回路の係数Kを大きくすることにより、
特性を急峻にできて上記妨害信号以外の雑音も充分に減
衰することができる。
しかしながら、フレーム相関くし形フイルタやフレー
ム相関ノイズリデユーサを用いると、特に、輝度信号に
対して、画像の動きによる残像が目立つ場合がある。こ
れを防止するために、たとえば第3図において、フレー
ム相関くし形フイルタ23(もしくはフレーム相関ノイズ
リデユーサ)とは並列に、第9図に示すように、Y形の
ライン相関くし形フイルタ59を設け、図示しない動き検
出器の検出出力によつて制御されるスイツチ60により、
通常はフレーム相関くし形フイルタ23から出力される輝
度信号Yを選択するが、動きが検出されたときには、ラ
イン相関くし形フイルタ59から出力される輝度信号Yを
選択するようにすればよい。
また、上記第1図,第3図,第5図及び第6図では、
低域変換搬送色信号にPS方式が用いられた場合について
説明したが、ベータ方式VTRや8ミリビデオなどで用い
られるPI(Phase Invert)方式を採用してもよいし、ま
た、NTSC方式ばかりでなく、PAL方式についても同様で
ある。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、時間軸変動の
ないカラー映像信号が得られるし、該カラー映像信号に
よりIDTVで画像表示する際の妨害成分の発生を防止する
ころができ、高画質の画像再生を実現できる。
さらに、搬送色信号低域変換記録方式において、再生
搬送色信号に混入させるクロストークをライン相関くし
形フイルタを用いることなく除くことができ、該ライン
相関くし形フイルタを用いることによつて生ずる色の垂
直方向の広がりを防止することができて、再生画像の画
質をさらに向上させることができる。
そして、かかる妨害成分の発生の防止とクロストーク
の除去は、同じフィルタ手段を用いて可能とするもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による映像信号記録再生装置の再生系の
基本構成を示すブロツク図、第2図(a)は第1図にお
ける再生系の出力カラー映像信号の周波数スペクトル
図、同図(b)はこの出力カラー映像信号からフレーム
相関くし形フイルタで分離された輝度信号の周波数スペ
クトル図、第3図は第1図に示した再生系の変形例を示
すブロツク図、第4図(a)は第3図における再生系の
出力カラー映像信号の周波数スペクトル図、同図(b)
はこの出力カラー映像信号からフレーム相関くし形フイ
ルタで分離された搬送色信号の周波数スペクトル図、第
5図は本発明による映像信号記録再生装置の一実施例の
記録系を示すブロツク図、第6図は同じく再生系を示す
ブロツク図、第7図は第5図及び第6図に示した実施例
におけるクロストークの位相を示す図、第8図はフレー
ム相関ノイズリデユーサの一例を示すブロツク図、第9
図は第5図及び第6図に示した実施例の変形例の要部を
示すブロツク図、第10図はライン相関くし形フイルタの
作用を示す説明図、第11図はフレーム相関くし形フイル
タの作用を示す説明図、第12図(a)は従来の搬送色信
号低域変換記録方式によるVTRの出力カラー映像信号の
周波数スペクトル図、同図(b)はこの出力カラー映像
信号からフレーム相関くし形フイルタで分離された輝度
信号の周波数スペクトル図である。 6……輝度信号再生回路、7……色信号再生回路、13…
…時間軸変動補正装置、16……C形のフレーム相関くし
形フイルタ、18……カラー映像信号の出力端子、23……
Y形のフレーム相関くし形フイルタ、24……カラー映像
信号の入力端子、28……くし形フイルタ、29……輝度信
号記録回路、32……色信号記録回路、33……コンバー
タ、39……セレクタ、41……初期値設定回路、42……リ
ングカウンタ、43……ローパスフイルタ、44……コンバ
ータ、51……セレクタ、52……初期値設定回路、53……
リングカウンタ、54……位相差検出回路、57……C形の
ライン相関くし形フイルタ、58……スイツチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 由紀夫 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (72)発明者 今村 修 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−312793(JP,A) 特開 昭63−99688(JP,A) 特開 平1−140887(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力カラー映像信号を輝度信号と搬送色信
    号とに分離する信号分離回路と、該輝度信号を周波数変
    調する輝度信号記録回路と、該搬送色信号を周波数変換
    して位相が1H(但し、1Hは1水平期間)毎に変化し、か
    つ1フィールド毎に位相の変化方向が反転する低域変換
    搬送色信号を生成する色信号記録回路とを備えて該周波
    数変調輝度信号と該低域変換搬送色信号とを多重して記
    録再生し、再生周波数変調輝度信号を周波数復調する輝
    度信号再生回路と、再生低域変換搬送色信号を前記位相
    の変化を除いて元の周波数の搬送色信号に変換する高域
    変換手段を有する色信号再生回路とを備えた映像信号記
    録再生装置において、 該色信号記録回路に、該低域変換搬送色信号の1フレー
    ム毎に第1,第2のフィールド間の位相差を180゜異なら
    せる位相変換手段を、該色信号再生回路に、該再生低域
    変換搬送色信号における該位相差をなくす位相復元手段
    を夫々設け、 さらに、該輝度信号再生回路からの該再生輝度信号の時
    間軸変動を補正する輝度信号補正手段と、該色信号再生
    回路からの再生搬送色信号の時間軸変動を補正する色信
    号補正手段と、該色信号補正手段からの該再生搬送色信
    号のフレーム毎に反転する成分を抽出する色信号フィル
    タ手段とを設けたことを特徴とする映像信号記録再生装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記色信号再生回路に、 前記低域変換搬送色信号で1フレーム毎に第1,第2のフ
    ィールド間での位相差が180゜変化するか否かを判別す
    る位相差検出手段と、 前記高域変換手段からの前記再生搬送色信号の1H毎に反
    転する成分を抽出するライン相関くし形フィルタと、 該位相差検出手段の判別出力によって制御され、前記高
    域変換手段からの前記再生搬送色信号と該ライン相関く
    し形フィルタの出力搬送色信号とのいずれか一方を選択
    して前記色信号補正手段に供給するスイッチと を設け、前記再生低域変換搬送色信号で1フレーム毎に
    第1,第2のフィールド間での位相差が180゜ずつ変化す
    るときのみ、該スイッチが前記高域変換手段からの前記
    再生搬送色信号を選択し、かつ前記位相復元手段が動作
    することを特徴とする映像信号記録再生装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記信号分離手段は、フレーム相関くし形フィルタであ
    ることを特徴とする映像信号記録再生装置。
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