JP2642137B2 - 調味蛋白素材の製造法 - Google Patents

調味蛋白素材の製造法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、噛んで味抜けが極めて少なく、冷えた状態
でも美味しい調味蛋白素材の製造法に関する。
(従来技術) 従来から、肉様蛋白素材に関する多くの発明がなされ
てきた。その主な製造法の一つにエクストルージョンク
ッキング法がある。肉様蛋白素材は、自体調味されてい
るものは稀であった。用途に合わせて2次味付けするか
らである。
近年、肉様蛋白素材を主体を主体とする食品(例え
ば、唐揚げ、ステーキ等)が人々に食されるようになっ
てくると、自体美味しい肉様蛋白素材が求められるよう
になってきた。
又、肉様蛋白素材の調味方法には、2次味付け(蛋白
素材を調味する)以外に1次味付け(蛋白素材の原料に
調味剤を配合して蛋白素材を調製)する方法も知られて
いるが、従来の技術で得られる調味蛋白素材は、噛むに
つれ味が早く抜けてくる問題を有している。
ところで、腐乳類は、豆腐の醗酵食品の一つで、中
国、台湾等で食されている。例えば、中国では主に豆腐
を原料として、通常脱水する等して水分を調整し、カビ
を生やし、調味液等に漬け、熟成させて腐乳を製造す
る。又、台湾では主に豆腐を原料として、通常脱水する
等して水分を調整し、豆腐の保形性を高め、麹液(米麹
液、豆麹液等)に漬け熟成させて腐乳を製造する。又、 も沖縄県の伝統的な腐乳様で、豆腐を天日乾燥等して水
分を減らし(通常50%程度)て保形性を持たせ、麹液
(米麹と沖縄焼酎「泡盛」他)に漬け熟成させたもので
ある。又、熊本県の五家荘では「みそ漬豆腐」が知ら
れ、これは豆腐を火であぶる等して水分を低下させて保
形性を持たせ、大豆、麦、餅米汁等に麹を生やして製造
した味噌に漬けて熟成させたものである。
しかし、未だこれら腐乳類を用いて蛋白素材を製造す
る方法は知られていない。
(解決しようとする問題点) 前項で述べたように、蛋白素材を調味(1次味付や2
次味付)しても、噛むにつれて味が早く抜けてしまう問
題を有する。又、唐揚げ等にすると、熱いうちは美味し
いが、冷えると美味しさ(美味しいと感じる風味)はか
なり減少してしまう問題を有する。
(問題を解決する手段) 本発明者等は前記問題を解決すべく鋭意研究するなか
で、数ある調味料、調味素材を検討し、腐乳類を用いれ
ば前記問題を解決できる知見を得て本発明を完成するに
到った。
即ち、本発明は、蛋白原料及び腐乳類を水系下にエク
ストルージョンクッキングする調味蛋白素材の製造法で
ある。
本発明に用いる蛋白原料は、大豆、菜種、落花生等の
油料種子から得られる蛋白、グルテン等の穀物から得ら
れる蛋白、その他の植物性蛋白、カゼイン、卵白、鳥獣
魚介類等から得られる動物性蛋白等の1種又は2種以上
を用いることができる。
本発明に用いる腐乳類は、豆腐を原料とした醗酵食品
で、醗酵・熟成の過程で麹等のカビが関与しているもの
である。例えば、(1)豆腐にカビを生やし調味液に漬
け熟成させたものや(2)豆腐を麹液に漬け熟成させた
ものが好適である。前者は例えば中国等の製造法、後者
は例えば台湾、沖縄県、熊本県の五家荘等の製造法が知
られている。腐乳類は乾燥したり、粉末化したりして用
いることもできる。
腐乳類に用いる豆腐は、大豆、脱脂大豆から常法によ
り製造される豆腐(市販の豆腐等)の他、大豆蛋白及び
油脂を主成分とし必要によりアルカリ土類金属塩を用い
て調製される大豆蛋白カード等であってもよい。豆腐に
カビを生やして調味液に漬けたり、或いはカビを生やさ
ずして麹液に漬ける際、豆腐が保形性を有し、雑菌汚染
されないように、又、カビが生えやすいように脱水或い
は乾燥等して水分を調整するほうが好ましい。通常、水
分50〜80%が好適である。
豆腐に生やすカビは、通常、モナスカス(Monascus)
属、ムコール(Mucor)属、リゾプス(Rhizopus)属、
アクチノムコール(Actinomucor)属等が一般的であ
る。カビの菌糸(胞子形成前が好ましい)によって包ま
れた豆腐は、必要に応じて塩漬した後、調味液に漬け
る。
調味液は米酒、食塩、香辛料を主成分としたものを用
いることができる。米酒等のアルコール分と食塩が熟成
中の腐敗を防止し、豆腐に生えたカビやその他の微生物
と調味液が熟成中に豆腐に旨みとテクスチャーを付与す
るものと推察される。又、紅麹菌(Monascus anka)を
着色用に用いることもできる。
又、豆腐を漬ける麹液は米麹、大豆麹等穀類の麹を用
いたものを用いることができる。即ち、米、麦、大豆等
を蒸して麹菌(Aspergillus属のカビ)を植え、醗酵さ
せたもので、公知の方法を用いて調製することができ
る。米麹の場合は糖分やアルコール分に富み、甘く美味
しいものが多く、大豆麹の場合はアミノ酸類に富み、旨
いものが多い。豆腐はこれらの麹液のなかで熟成され
る。
調味液又は麹液に漬けた後の熟成期間は好みに合わせ
て調節できるが、1年以下で充分であり、通常1カ月〜
半年程度が適当である。
熟成後得られる腐乳類は水分50〜80%の柔らかいチー
ズ状の滑らかな醗酵食品(腐乳は別名Chinese cheeseと
も呼ばれる)で、特有の匂いと強い旨みを有する。通
常、伝統的な腐乳は遊離アミノ酸含有量が10〜20%、非
蛋白態窒素が全窒素中の30〜80%(50〜70%が多い)を
示す。熟成の際、麹液に漬け込んだものより酒を主体と
する調味液に漬け込んだもののほうが直接還元糖含量の
低い傾向にあり、エクストルージョンクッキングの際の
加圧・加熱下におけるメイラード反応による着色が少な
いので、目的とする蛋白素材に応じて使い分けるこがで
きる。
腐乳類の使用量は、目的とする蛋白素材、蛋白原料と
その他の原料の割合、膨化の度合等により異なるので、
特にその量を限定するものではないが、エクストルージ
ョンクッキングにより組織化され膨化した蛋白素材を目
的とするときは、通常、水を除く原料100重量部に対し
腐乳類(水分50〜80%として)1重量部以上、好ましく
は5〜30重量部が適当である。腐乳類の熟成度にもよる
が、腐乳類が1重量部以上で、噛んでも味の抜けない、
冷えた状態でも美味しい蛋白素材に最も適したものが得
られる。膨化タイプの蛋白素材を目的とした場合、腐乳
類が30重量部を超えると膨化が妨げられる傾向にある。
又、低膨化若しくは非膨化タイプ(例えばシート状等)
では、エクストルージョンクッキングの加熱温度にもよ
るが50重量部程度用いても組織化できる。
その他の原料として、穀類、穀類の粉、その他の澱粉
原料、オカラやその他穀類由来の多糖類、海草や微生物
由来の多糖類、ガム質類等を併用することができる。澱
粉類は膨化を助け、組織を滑らかにする効果がある。多
糖類、ガム質は組織の改質に効果がある。更に、その
他、油脂や油脂含有エマルジョン(W/O型、O/W型を問わ
ない)を用いることも自由である。特に、エクストルー
ジョンクッキングが2軸エクストルーダーによる場合
は、原料に油分が含まれても容易に膨化タイプの蛋白素
材を得ることができ、油脂による食感の改質効果があ
る。
本発明にいう水系下とは、原料が水分を含んだ状態で
エクストルージョンクッキングされることをいい、水
は、水の他に腐乳類、豆乳、植物等の抽出エキス等に由
来するものであってもよい。又、水の添加方法も、エク
ストルージョンクッキング前でも途中の段階でもよい。
目的とする蛋白素材にもよるが、水分は、通常、原料
中10〜80重量%とすることができる。本発明において、
エクストルージョンクッキングは公知のエクストルーダ
ーを用い、加圧加熱下に押し出すことができる。1軸エ
クストルーダーであるか、2軸以上の複数軸エクストル
ーダーであるかを問わない。目的とする蛋白素材がより
肉様の組織や食感を指向するものであれば2軸エクスト
ルーダー若しくは複数軸エクストルーダーのほうが繊維
状構造に優れる蛋白素材が得られ好ましい。又、原料に
油分が含まれる場合等の組織化には2軸エクストルーダ
ー若しくは複数軸エクストルーダーのほうが好ましい。
加圧の程度は、通常、エクストルーダーの出口付近で
約0.5〜100kg/cm2程度とすることができる。
加熱の程度は、通常、エクストルーダーの出口付近で
約80℃〜250℃とすることができる。出口付近を冷却す
るしないは自由である。
押し出し口のダイ又はオリフィスは公知のものを用い
ることができる。押し出し方向もスクリューの押し出し
方向と同じでも、ペリフェラルダイのようにスクリュー
の遠心方向でもよい。目的に合わせて、出口ダイ若しく
はオリフィスの形状を選択することができる。単穴、複
穴、メッシュ状、ロングダイ等公知のものを用いること
ができる。
(実施例) 以下実施例により本発明の実施態様を説明する。
実施例1 表−1に示す原料配合にて蛋白素材を製造した。
尚、腐乳(水分70%)は中国産のものを用いた。又、
調味料は蛋白加水分解調味料(HVP=Hydrolised Vegeta
ble Protein)を用いた。
表−1の原料(腐乳の水分を除く)100重量部に対し
て約30重量部の加水量(腐乳の水分を含む)となるよう
に調整しながら、2軸エクストルーダー(L/D=14.4)
に供給し、バレル先端温度を150℃、スクリュー回転数2
50RPMにて丸型ダイ(5mmφ)から押し出し、連続的にカ
ッターで切断し10〜20mmφの粒状の組織状蛋白素材を得
た。
乾燥した各々の蛋白素材を6倍の湯で戻し、軽く水切
りし約3倍量加水の状態にして風味及び噛んだときの味
の抜け具合を検討した。
結果を表−2に示す。
実施例2 実施例1と同様にして蛋白素材を得、同様に湯戻しし
た後、市販唐揚げ粉を冷水で溶いた(1:1.2W/W)バッタ
ー液でバッタリングし、170〜180℃の天麩羅油で1分20
秒フライして、唐揚げを得た。
先ず、得られた唐揚げを水分の蒸散を防いで(ラップ
して)24時間放置した。これをA群とする。
次ぎに、前記と同様に唐揚げを調製した。これをB群
とする。
16名のパネラーによい、A群とB群とを比較試食して
もらい、風味の比較をしてもらった。
結果を表−3に示す。
以上のように、No.1に比べ、No.2〜No.6はB群に比べ
A群の風味劣化が極めて少ないものであった。
実施例3 実施例1のNo.5と同様にして、腐乳を台湾産のもの、
沖縄県の 五家荘の「みそ漬豆腐」に変えて蛋白素材を製造した。
実施例1のNo.5に比べ、台湾産の腐乳を用いた蛋白素
材のほうがやや茶色っぽい傾向にあったが、いずれも風
味、食感に優れ、噛んでも味抜けの極めて少ないもので
あった。
又、実施例2と同様にして唐揚げを製造し、冷えた後
の食感、風味を検査した結果、冷えた状態でも美味しい
ものであった。
(効果) 以上説明したように本発明により、噛んで味抜けが極
めて少なく、冷えても美味しい調味蛋白素材が得られる
ようなったものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛋白原料及び腐乳類を水系下にエクストル
    ージョンクッキングする調味蛋白素材の製造法。
JP10577388A 1988-04-28 1988-04-28 調味蛋白素材の製造法 Expired - Lifetime JP2642137B2 (ja)

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