JP2640802B2 - 金属ガスケット - Google Patents

金属ガスケット

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JP2640802B2
JP2640802B2 JP24214993A JP24214993A JP2640802B2 JP 2640802 B2 JP2640802 B2 JP 2640802B2 JP 24214993 A JP24214993 A JP 24214993A JP 24214993 A JP24214993 A JP 24214993A JP 2640802 B2 JP2640802 B2 JP 2640802B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/02Cylinders; Cylinder heads  having cooling means
    • F02F1/10Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling
    • F02F2001/104Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling using an open deck, i.e. the water jacket is open at the block top face

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  • Gasket Seals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のオープンデ
ッキ型シリンダブロックとシリンダヘッドとの合わせ面
に介挿する金属ガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関のシリンダヘッドとシリ
ンダブロックとの合わせ面に金属ガスケットを介挿し、
さらにこの金属ガスケットの燃焼室周りにビードを形成
することによって、シリンダの燃焼室内で発生する高圧
の燃焼ガスやシリンダブロックとシリンダヘッドとを流
通する冷却水及び潤滑油が外部に漏洩するのを防止する
ようにしてある。
【0003】ところで、図16に示すように、オープン
デッキ型シリンダブロック36は、燃焼室33の周囲に
沿ってデッキ面を開放した冷却水通路39を形成してあ
るため、シリンダブロック36の燃焼室側ブロック36
aと外郭側ブロック36bとが冷却水通路39を隔てて
分離した構成とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような、オープ
ンデッキ型シリンダブロックの構成に起因して、その合
わせ面に介挿すべき金属ガスケットには以下のような問
題点が生じる。
【0005】(1)図16において、燃焼室33内での
燃焼爆発時には、燃焼室側ブロック36aと外郭側ブロ
ック36bとでは各デッキ面の振動及び動きに大きな変
化が生じるものである。従って、基板31と副板32と
を夫々一体的な板材で積層構成した従来の金属ガスケッ
トでは、燃焼室側ブロック36aと外郭側ブロック36
bの異なる動きに追従することができず、それによるシ
ール性能にも限度があった。
【0006】(2)金属ガスケットはシリンダヘッドと
シリンダブロックとをネジ締結することにより固定され
るが、この際、シリンダヘッドのボルト締結間に締め付
け歪が生じることによって、シリンダヘッドとシリンダ
ブロックの合わせ面に、ボルト締結間の中央を最大とす
る隙間が生じるため、金属ガスケットにも合わせ面の位
置に応じて厚さを変化させることが要求される。
【0007】(3)図16に示すように、金属ガスケッ
トを基板31と副板32とで積層し、副板32の燃焼室
33周りを折返して、基板31の燃焼室側内周35aを
折返し部34で挟持すると共に、基板31の燃焼室33
周りに断面半円形のフルビード35を形成した場合、燃
焼室33内での爆発によってシリンダブロック36とシ
リンダヘッド37の合わせ面が拡縮すると、フルビード
35の撓みによって基板31の燃焼室側内周35aの端
部が副板32の折返し部34内でスライドして該折返し
部34の屈曲部38の内端に許容外の応力を発生させ、
これが原因で折返し部34が屈曲部38で破損すること
が頻発していた。
【0008】なお、このような現象は、基板31のフル
ビード35の撓みに対する面に沿った方向の移動量がが
大であることと、該フルビード35が副板32に係止さ
れることなく独立して移動し得ることに起因する。
【0009】(4)また図16に示すように、シリンダ
ブロック36の冷却水通路39からシリンダヘッド37
の冷却水通路40へと流通する冷却水の流通量は、金属
ガスケットに設けた冷却水孔41の内径を調整すること
によって制御するようにしてあるため、この冷却水孔4
1の内径dはシリンダヘッド37とシリンダブロック3
6の冷却水通路39、40よりも小径に設定され、金属
ガスケットの冷却水孔41の周面がシリンダブロック3
6の冷却水通路39内に突出した露出部を形成する。
【0010】しかして、内燃機関の運転中における冷却
水キャビテーションによる影響のほかに、内燃機関の停
止直後に冷却水通路39内にて冷却水内に存在する気泡
42が浮上し、この気泡42が基板31における冷却水
通路39の上流側にエアー溜り43として滞留すると、
エアー溜り43が接触した基板31の上流側面の温度上
昇及び冷却水の部分的沸騰を招来し、その結果、基板3
1の上流側露出部に塗布したゴムコーティング31aを
剥離するという問題が生じていた。
【0011】本発明は、オープンデッキ型シリンダブロ
ックとシリンダヘッドとの合わせ面に介挿するのに適す
る金属ガスケットであって、上記のような従来の問題点
を解消し得た金属ガスケットを提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、デッキ面が冷却水通路5を隔てて燃焼室
側ブロック21aと外郭側ブロック21bとに分離した
オープンデッキ型シリンダブロック21とシリンダヘッ
ド22間に介挿する積層型の金属ガスケットにおいて、
前記シリンダブロック21側に位置する基板1は冷却水
通路5を隔てて燃焼室外周基板3と冷却水通路外周基板
4とに分離した状態で独立的に形成し、前記シリンダヘ
ッド22側に位置する副板2は一体的に形成して該副板
2の燃焼室6周りに形成した折返し部7によって前記燃
焼室外周基板3の燃焼室側内周3bを挟持すると共に、
前記副板2と前記燃焼室外周基板3とはリベット8等に
て固着し、前記副板2と前記燃焼室外周基板3とには前
記折返し部7の外周にて前記燃焼室側ブロック21a上
で互いに重合する段差ビード2a、3aを夫々形成し、
さらに前記冷却水通路5の位置において前記燃焼室外周
基板3と前記冷却水通路外周基板4とが前記冷却水通路
5を開放しているのに対して、前記副板2に形成した冷
却水孔9の少なくとも前記冷却水通路5の上流側はシー
ル用ゴムコーティング等を施さない非コーティング面2
bとしたことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】図1において、本発明の金属ガスケットは、基
板1が冷却水通路5を隔てて燃焼室外周基板3と冷却水
通路外周基板4とに分離してあるから、これらの基板
3、4の夫々の厚さ或は材質を自由に選定することがで
きる。
【0014】また基板1のうち、燃焼室外周基板3はそ
の燃焼室側内周3bが副板2の燃焼室6周りに形成した
折返し部7によって挟持され、冷却水通路外周基板4は
副板2に対してリベット8等にて固着され(図2及び図
3等を参照)、さらに副板2と燃焼室外周基板3には折
返し部7の外周にて燃焼室側ブロック21a上で互いに
重合する段差ビード2a、3aを形成してあるから、燃
焼室外周基板3は燃焼室側ブロック21aのデッキ面に
接触して副板2の折返し部7の形成部位にて1次シール
を為し、基板1と副板2の段差ビード3a、2aの形成
部位にて2次シールを為し、さらに冷却水通路外周基板
4は外郭側ブロック21bのデッキ面に接触して、夫々
異なるデッキ面の動きに追従することができる。
【0015】また、副板2と燃焼室外周基板3とは互い
に重合する段差ビード2a、3aで係合しているから、
デッキ面の面圧発生によって、段差ビード2a、3aは
同時に撓み、またこの段差ビード2a、3aは半円形の
ステップビードに比して、撓みに対する面に沿った方向
の移動量が小であるので、燃焼室外周基板3の燃焼室側
内周3bが副板2の折返し部7の折曲部7a内端に許容
外の応力を発生させることがない。
【0016】さらに、冷却水通路5の位置において、燃
焼室外周基板3と冷却水通路外周基板4とが冷却水通路
5を開放し、副板2の冷却水通路5の上流側を非コーテ
ィング面2bとしたことにより、冷却水通路5内に発生
した気泡12は、副板2の非コーティング面2bにエア
ー溜り13を形成するから、これによりゴムコーティン
グの剥れ現象が何ら生じない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0018】図1にはオープンデッキ型シリンダブロッ
ク21とシリンダヘッド22の合わせ面に介挿した本発
明による金属ガスケットの断面状況が示してある。
【0019】図1に示すように、オープンデッキ型シリ
ンダブロック21は、冷却水通路5を隔てて、デッキ面
が燃焼室側ブロック21aと外郭側ブロック21bとに
分離して形成されている。
【0020】このようなシリンダブロック21側に位置
する基板1は、シリンダブロック21の冷却水通路5を
隔てて燃焼室外周基板3と冷却水通路外周基板4とに分
離した状態で独立的に形成してある。これら基板3、4
は硬質金属板で形成し、予め、両面にゴムコーティング
3c、4cを施しておく。
【0021】これに対してシリンダヘッド22側に位置
する副板2は一枚の軟質金属板で形成し、シリンダブロ
ック21の冷却水通路5からの冷却水量を制御するため
に開口径Dを冷却水通路5の開口径より小径に絞り込ん
だ絞り孔11としてある。この副板2はシリンダヘッド
22側のみにゴムコーティング2cを施し、シリンダブ
ロック21側はゴムコーティングを施さないでおく。た
だし、錆び止め処理やスライド向上用の処理は行ってお
く。
【0022】このような副板2のコーティングを施して
いない側に、燃焼室外周基板3と冷却水通路外周基板4
とをその離間幅が冷却水通路5の開口径と一致するよう
に付設し、副板2の燃焼室6周りに形成した折返し部7
によって燃焼室外周基板3の燃焼室側内周3bを挟持す
ると共に、副板2と冷却水通路外周基板4とは後述する
位置でリベット8等にて固着する。
【0023】さらに、副板2と燃焼室外周基板3とには
折返し部7の外周にて燃焼室側ブロック21a上で互い
に重合する段差ビード2a、3aを夫々形成する。
【0024】このような副板2と基板1の積層構造にお
いては、シリンダブロック21側で燃焼室外周基板3と
冷却水通路外周基板4とが冷却水通路5の開口を完全に
開放してあるから、両基板3、4の冷却水通路5側の端
部は冷却水の流通に対面しないが、副板2の絞り孔11
はその非コーティング面2bを冷却水通路5の上流側に
露出した状態とする。
【0025】従って、冷却水通路5内に発生した気泡1
2は非コーティング面2bにエアー溜り13として滞留
するから、ゴムコーティングの剥れ現象のおそれは全く
なくなる。
【0026】また、燃焼室外周基板3と副板2の夫々に
形成した段差ビード3a、2aを重合したことにより、
燃焼室外周基板3が副板2に対して水平方向に係止され
た状態を保つ。これにより、デッキ面の面圧による段差
ビード3a、2aの撓みに対しては、双方の段差ビード
3a、2aが互いに一体的に弾性変形して燃焼室外周基
板3の燃焼室側内周3bが折返し部7内でスライドしな
いことと、段差ビード3a、2aの撓み量がステップビ
ードに比して小であることにより、燃焼室外周基板3の
燃焼室側内周3bが折返し部7の折曲部7a内端に許容
外の応力を発生させることがなく、従来の問題点であっ
た副板2の折返し部7の破損が防止される。
【0027】また、上記の構成により、燃焼室側ブロッ
ク21aのデッキ面には燃焼室外周基板3が接し、外郭
側ブロック21bのデッキ面には冷却水通路外周基板4
が接し、これらの基板3、4は冷却水通路5を隔てて分
離独立してあるから、夫々別個に燃焼室側ブロック21
aと外郭側ブロック21bの動きの差に追従することが
できる。
【0028】この際、副板2の折返し部7の形成部位に
て1次シールを為し、基板1と副板2の段差ビード3
a、2aの形成部位にて2次シールを為すものである。
【0029】また、シリンダヘッド22のボルト締結の
際に生じるシリンダヘッド22とシリンダブロック21
の合わせ面の隙間変化に応じて、燃焼室外周基板3と冷
却水通路外周基板4の厚さを独立して自由に選定するこ
とが可能となる。
【0030】図2は図1の金属ガスケットに基づいて4
気筒のオープンデッキ型シリンダブロックに適用するよ
うにした金属ガスケットの平面図であって、図2(a) は
副板2を表として見た図であり、図2(b) は図2(a) を
反転して基板1を表として見た図である。
【0031】図2(a) において、副板2は上述した通り
一枚板によって形成してあり、内燃機関の仕様及びシリ
ンダブロックに応じて燃焼室6、冷却水孔11(図1に
おける絞り孔11)、オイル孔13、締結用ボルト孔1
4が夫々穿設してある。
【0032】また、図2(b) において、基板1は複数の
燃焼室6、6…周りに連続した離間部を隔てて燃焼室外
周基板3と冷却水通路外周基板4とに分離して形成し、
副板2の折返し部7が燃焼室外周基板3の燃焼室側内周
3bを挟持してある。この図に示すように、燃焼室外周
基板3と冷却水通路外周基板4との分離した間に副板2
の非コーティング面2bが露出する。
【0033】またリベット8は、その取付け部を副板2
と冷却水通路外周基板4との外周の突出部として、この
リベット8がシリンダブロック21とシリンダヘッド2
2の合わせ面内に入らないようにしてある。
【0034】図3乃至図15に示す金属ガスケットは図
2(a) のA−A線に沿う断面状況を示し、本発明による
金属ガスケットの各種態様を示すものである。なお、図
4乃至図15にはシリンダブロック21とシリンダヘッ
ド22が図示していないが、いずれも図3に示すと同様
の配置である。
【0035】図3に示す金属ガスケットの基板は冷却水
通路5を隔てて燃焼室外周基板3と冷却水通路外周基板
4とに分離され、副板2は一体的に形成し、該副板2の
燃焼室6周りに形成した折返し部7によって燃焼室外周
基板3の燃焼室側内周3bを挟持してある。
【0036】また、副板2と燃焼室外周基板3とはシリ
ンダブロック21とシリンダヘッド22の合わせ面外に
突出部8aを形成して、該部分で双方の板をリベット8
等にて固着し、副板2と燃焼室外周基板3とには折返し
部7の外周にて燃焼室側ブロック21a上で互いに重合
する段差ビード2a、3aを夫々形成し、さらに冷却水
通路6の外周に段差ビード2a、3aを復帰する段差ビ
ード2’a、4’aが形成してある。
【0037】基板3、4の両面には予めゴムコーティン
グ3c、4cを施してあるが、副板2はシリンダヘッド
22側にゴムコーティング2cを施し、シリンダブロッ
ク21側にはコーティングを施してなく、冷却水通路5
の上流側に非コーティング面2bを露出してある。
【0038】なお、図3においては、シリンダヘッド2
2とシリンダブロック21の合わせ面の面圧によって生
じる金属ガスケットの荷重が黒塗り矢印で示してある。
夫々の矢印は幅と長さによって相対的な荷重の大きさと
範囲を示すものである。
【0039】この図に示すように、副板2の折返し部7
の形成部位にて燃焼室6の燃焼ガスに対する1次シール
を為し、基板1と副板2の段差ビード3a、2aの形成
部位にて2次シールを為し、さらに冷却水通路5を流通
する冷却水のシールを両方の段差ビード3a、2a及び
2’a、4’aで行うようにしてある。
【0040】図4に示す金属ガスケットは、段差ビード
2a、3a、及び2’a、4’aの折返し方向を図3の
金属ガスケットの反対方向としたものである。
【0041】図5に示す金属ガスケットは、副板2の折
返し部7の外周に設けた2次シール用の段差ビード2
a、3aと折返し部7の厚さ増大による一般部(折返し
部7以外の部分)の厚さ減少による隙間を補うために、
3次シール用として燃焼室外周基板3と冷却水通路外周
基板4の分離部を挟んで段差ビード2’a、3’a及び
2”a、4”aを設けたものである。
【0042】図6に示す金属ガスケットは、燃焼室外周
基板3の厚さを冷却水通路外周基板4の厚さよりも厚さ
tだけ厚くし、燃焼室外周基板3と副板2との接触面を
双方とも非コーティング面としたものである。
【0043】これにより燃焼室6周りにおける副板2の
折返し部7部位のゴムコーティング厚さ総計を減少させ
るようにし、ゴム層のへたり減少分を少なくするように
してある。
【0044】図7に示す金属ガスケットは、燃焼室外周
基板3と冷却水通路外周基板4の厚さを共通のものとし
て、副板2の折返し部7と燃焼室外周基板3との間に補
助板17を介挿してある。
【0045】図8に示す金属ガスケットは、副板2の折
返し部7内の燃焼室6側に燃焼室外周基板3と並列して
別の補助板17を設けたものである。
【0046】補助板17の板厚は燃焼室外周基板3の厚
さより大とし、燃焼室外周基板3の両面に設けたゴムコ
ーティング3cとこの燃焼室外周基板3の厚さの合計を
補助板17の板厚と略同様としてあり、補助板17には
ゴムコーティングを施さずに折返し部7内に介挿した結
果、折返し部7と補助板17との接触部分にはゴム層が
存在せず、該折返し部7位置におけるゴム層のへたり減
少は、燃焼室外周基板3の燃焼室側内周3bの一部と副
板2の折返し部7の外側のゴムコーティング2cに生じ
るだけとなる。
【0047】図9に示す金属ガスケットは、副板2の折
返し部7は燃焼室外周基板3の燃焼室側内周3bを直接
挟持しないが、副板2の折返し部7内に燃焼室外周基板
3と並列させた補助板17’を介挿し、該補助板17’
と折返し部7間に薄厚の補助板18を介挿すると共に、
該補助板18の外周を伸張し段差状に折曲げて燃焼室外
周基板3の燃焼室側内周3bを掛止することにより、該
燃焼室外周基板3を保持するようにしたものである。
【0048】この金属ガスケットは図8のものと異な
り、燃焼室外周基板3を副板2の折返し部7で挟持した
部分を全く持たないから、燃焼室外周基板3の一部分に
さえゴム層のへたりが生じないものである。
【0049】図10に示す金属ガスケットは、図9にお
ける補助板17’を用いることなく、図9で使用したと
同様の段差状の補助板18’だけを用いて燃焼室外周基
板3の燃焼室側内周3bを保持するようにしたものであ
り、図9の金属ガスケットより簡易にして同様の効果を
奏するものである。
【0050】図11に示す金属ガスケットは、図3の金
属ガスケットのシリンダヘッド22側に一枚板による補
助板20を設け、この補助板20のシリンダヘッド22
側だけにゴムコーティング20cを施すと共に、シリン
ダブロック21側の金属ガスケットに設けた段差ビード
2a、3a及び2’a、4’aに対応したシリンダヘッ
ド22側に突出する段差ビード20a、20’aを形成
し、さらにこの段差ビード20a、20’a間に絞り孔
11’を穿設して、シリンダブロック21側の金属ガス
ケットとリベット8で結合したものである。
【0051】このような複層型の金属ガスケットにより
段差ビードのビード撓み量を増大し、相手面の大きな歪
に対応させることにより、シール性能を向上することが
でき、また補助板20の冷却水通路における上流側は非
コーティング面20bとしてあるので、副板2の非コー
ティング面2bと同様にゴムコーティングの剥離を生じ
ないのである。
【0052】なお、補助板20はシリンダヘッド22側
にゴムコーティング20cを施してあるが、冷却水通路
5内の気泡はシリンダヘッド22側に浮上するのである
から、気泡が補助板20のゴムコーティング20cの面
上に溜ることはない。
【0053】図12に示す金属ガスケットは、図11に
示した金属ガスケットの副板2と補助板20の間に平板
状の一枚板28を介挿し、副板2の絞り孔11の相当位
置に絞り孔11’aを穿設し、この補助板28を基板4
と副板2と補助板20と共にリベット8で結合したもの
である。ただし、この金属ガスケットの補助板20は図
11のものと異なり両面にゴムコーティング20cが施
してある。
【0054】図13に示す金属ガスケットは、シリンダ
ブロック21側に図3と同様の金属ガスケットを配し、
シリンダヘッド22側の金属ガスケットにはいずれも絞
り孔11”を穿設した基板23と副板24を積層し、副
板24の燃焼室6周りの折返し部7で基板23の燃焼室
側内周23bを挟持すると共に、ガスケットの外周側に
おいて、シリンダブロック21側の冷却水通路外周基板
4と副板2及びシリンダヘッド22側の基板23と副板
24とを一括してリベット8で固定したものである。
【0055】図14に示す金属ガスケットは、図12に
示した金属ガスケットのシリンダブロック21側の副板
2とシリンダヘッド22側の副板24との間に補助板2
5を介挿し、この補助板25にも他の絞り孔11、1
1”に合わせて絞り孔11”aを穿設したものである。
【0056】図15に示す金属ガスケットは、シリンダ
ブロック21側に図4に示したと同様の金属ガスケット
を配し、シリンダヘッド22側に他の副板26を有して
図4の金属ガスケットとは反対方向に屈曲した折返し部
7’によってさらにシリンダヘッド22側に配した一枚
板による基板27の燃焼室側内周27bを挟持すると共
に、ガスケットの外周側において、シリンダブロック2
1側の冷却水通路外周基板4と副板2及びシリンダヘッ
ド22側の副板26と基板27とを一括してリベット8
で固定したものである。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属ガス
ケットによれば、上記で挙げた従来の問題点に対応して
次の効果を奏することができる。
【0058】(1)シリンダブロック21側に位置する
分離した基板1、即ち燃焼室外周基板3と冷却水通路外
周基板4とが独立してデッキ面の燃焼室側と外郭側の動
きに追従することができ、夫々の動きに応じたシール性
能を発揮することができる。この際、基板1の燃焼室6
の内周を挟んだ副板2の折返し部7が1次シールを為
し、燃焼室外周基板3と副板2の互いに重合する段差ビ
ード3a、2aが2次シールを為し、段差ビード3a、
2aのシール性能もより効果的なものとなる。 (2)燃焼室外周基板3と冷却水通路外周基板4の厚さ
を別個に自由に選定して、シリンダヘッド22のボルト
締結の際に生じるシリンダヘッド22とシリンダブロッ
ク21の合わせ面の隙間変化に対応させることができる
ことにより、シール性能の向上を図ることができる。
【0059】(3)燃焼室内の燃焼爆発によりビードが
撓んだ際、燃焼室外周基板3と副板2とが同時に弾性変
化して、燃焼室外周基板3の燃焼室側内周3bが折返し
部7内でスライドするのを防止できるため、副板2の折
返し部7を破損するおそれがなく、金属ガスケットの耐
久性の向上に寄与するものである。
【0060】(4)冷却水通路5内において、燃焼室外
周基板3と冷却水通路外周基板4とは冷却水通路5に対
面せず、副板2の冷却水通路5の上流側が非コーティン
グ面2bであることにより、エアー溜り13は副板2の
非コーティング面2bに面して滞留するからゴムコーテ
ィングの剥れ現象が発生せず、冷却水経路例えばサーモ
スタットのエア抜き孔等への詰まりによる冷却機能の低
減を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はオープンデッキ型シリンダブロックとシ
リンダヘッドの合わせ面に介挿した本発明による金属ガ
スケットの断面図である。
【図2】図2(a) は本発明による金属ガスケットの副板
側の平面図、図2(b) は基板側の平面図である。
【図3乃至図15】図3乃至図15は本発明による金属
ガスケットの各種態様を示す断面斜視図である。
【図16】図16はオープンデッキ型シリンダブロック
とシリンダヘッドの合わせ面に介挿した従来の金属ガス
ケットの断面図である。
【符合の説明】
1…基板、2…副板、2a…副板の段差ビード、2b…
非コーティング面、2c…副板のゴムコーティング、3
…燃焼室外周基板、3a…燃焼室外周基板の段差ビー
ド、3b…燃焼室外周基板の燃焼室側内周、3c…燃焼
室外周基板のゴムコーティング、4…冷却水通路外周基
板、4c…冷却水通路外周基板のゴムコーティング、5
…冷却水通路、6…燃焼室、7…折返し部、8…リベッ
ト、9…冷却水孔、11…絞り孔、12…気泡、13…
エアー溜り。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デッキ面が冷却水通路5を隔てて燃焼室側
    ブロック21aと外郭側ブロック21bとに分離したオ
    ープンデッキ型シリンダブロック21とシリンダヘッド
    22間に介挿する積層型の金属ガスケットにおいて、前
    記シリンダブロック21側に位置する基板1は冷却水通
    路5を隔てて燃焼室外周基板3と冷却水通路外周基板4
    とに分離した状態で独立的に形成し、前記シリンダヘッ
    ド22側に位置する副板2は一体的に形成して該副板2
    の燃焼室6周りに形成した折返し部7によって前記燃焼
    室外周基板3の燃焼室側内周3bを挟持すると共に、前
    記副板2と前記燃焼室外周基板3とはリベット8等にて
    固着し、前記副板2と前記燃焼室外周基板3とには前記
    折返し部7の外周にて前記燃焼室側ブロック21a上で
    互いに重合する段差ビード2a、3aを夫々形成し、さ
    らに前記冷却水通路5の位置において前記燃焼室外周基
    板3と前記冷却水通路外周基板4とが前記冷却水通路5
    を開放しているのに対して、前記副板2に形成した冷却
    水孔9の少なくとも前記冷却水通路5の上流側はシール
    用ゴムコーティング等を施さない非コーティング面2b
    としたことを特徴とする金属ガスケット。
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