JP2639093B2 - イオン処理装置 - Google Patents

イオン処理装置

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JP2639093B2
JP2639093B2 JP1111098A JP11109889A JP2639093B2 JP 2639093 B2 JP2639093 B2 JP 2639093B2 JP 1111098 A JP1111098 A JP 1111098A JP 11109889 A JP11109889 A JP 11109889A JP 2639093 B2 JP2639093 B2 JP 2639093B2
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恒雄 平松
真 中沢
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、処理室内でウェーハにイオンビームを照
射して当該ウェーハにイオン注入等の処理を施すイオン
処理装置に関する。
〔従来の技術〕
第3図は、従来のイオン処理装置の一例を部分的に示
す平面図である。
この例では二つの真空予備室6が、処理室2に、真空
弁(例えばゲート弁)4をそれぞれ介して隣接されてい
る。各真空予備室6と大気側との間には、真空弁を兼ね
る開閉扉14がそれぞれ設けられている。
処理室2は、ウェーハ12にイオンビームを照射してイ
オン注入等の処理を施すためのものであり、図示しない
真空排気装置によって真空排気される。
各真空予備室6は、ウェーハ12を処理室2に出し入れ
するためのものであり、図示しない真空排気装置によっ
て、処理室2内よりかは低真空に排気される。
各真空予備室6内には、複数枚(通常は25枚)のウェ
ーハ12を収納したユーザキャリア(ユーザが使用してい
る汎用のキャリア)10を設置できるキャリアステージ8
がそれぞれ設けられている。尚、キャリアあるいは後述
するカセットとは、周知のように、工程間の搬送を目的
として、複数枚のウェーハを収納する容器のことであ
る。
また処理室2内には、図示しないけれども、各真空予
備室6内のユーザキャリア10と処理室2内の処理場所と
の間でウェーハ12を搬送するウェーハ搬送手段が設けら
れている。このウェーハ搬送手段は、例えば、ベルト式
のもの、あるいは所要の自由度を有するロボットアーム
式のものである。
動作例を説明すると、一方の真空予備室6の開閉扉14
を開けて、当該真空予備室6内に、未処理のウェーハ12
を収納したユーザキャリア10を入れてこれをキャリアス
テージ8上に設置する。
そして、開閉扉14を閉じた後、当該真空予備室6内の
真空引きを行い、所定の真空度に達した後、真空弁4を
開く。
そして、処理室2内の図示しないウェーハ搬送手段に
よって、ユーザキャリア10からウェーハ12を1枚ずつ取
り出してそれを処理室2内の処理場所へ搬送し、そこで
当該ウェーハ12にイオンビームを照射してイオン注入等
の処理を施した後、再び元のユーザキャリア10内へ搬入
する。
ユーザキャリア10内の全てのウェーハ12の処理が終了
すると、真空弁4を閉じ、真空予備室6内を大気圧状態
に戻した後、開閉扉14を開いてユーザキャリア10を取り
出す。
以降は必要に応じて、上記と同様の動作が繰り返され
る。
尚、この例では真空予備室6を二つ設けているので、
一方の真空予備室6内のユーザキャリア10からウェーハ
12取り出して処理している間に、他方の真空予備室6内
のユーザキャリア10を交換することができ、これによっ
てスループットの向上を図っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが上記装置においては、例えば次のようなとき
は、ユーザキャリア10を真空予備室6内に持ち込むこと
ができないという問題がある。
ユーザキャリア10が汚れていたり、水分が付着した
りしているとき。
これは、そのようなユーザキャリア10を持ち込むと、
真空予備室6内の真空排気に多くの時間がかかってスル
ープットが低下したり、ゴミがウェーハ12の表面に付着
したりするからである。
ユーザキャリア10に、真空内へ持ち込むと不都合な
部品(例えばロット番号を記入した紙等)が付属されて
いるとき。
そこでこの発明は、上記のようなユーザキャリアを真
空予備室内に持ち込まずに済むようにしたイオン処理装
置を提供することを主たる目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、この発明のイオン処理装置
は、複数枚のウェーハをそれぞれ収納可能な複数のカセ
ットと、前記真空予備室内に設けられていて前記カセッ
トを1個設置できる第1のカセットステージと、前記真
空予備室の前方部に設けられていて前記カセットを複数
個並べて設置できかつ少なくとも左右にスライドする第
2のカセットステージと、この第2のカセットステージ
の前方部に設けられていて、前記カセットを当該カセッ
トステージ上と真空予備室内のカセットステージ上との
間で1個ずつ搬送するカセット搬送装置と、前記第2の
カセットステージの前方部に並べて設けられていて、複
数枚のウェーハを収納したキャリアをそれぞれ設置でき
る複数のキャリアステージと、この各キャリアステージ
と前記第2のカセットステージとの間に設けられてい
て、前者上の各キャリアと後者上の対応する各カセット
との間でウェーハを搬送する複数のウェーハ搬送手段と
を備えることを特徴とする。
〔作用〕
上記構成によれば、各キャリアステージ上に、複数枚
のウェーハを収納したキャリア(ユーザキャリア)をそ
れぞれ設置すれば良い。
この各ユーザキャリア内のウェーハは、各ウェーハ搬
送手段によって、第2のカセットステージ上の各カセッ
ト内へ移し替えることができる。
また、各カセットは、カセット搬送手段によって、真
空予備室内の第1のカセットステージ上に搬送したり、
そこから取り出して元のカセットステージ上に戻したり
することができる。
従って、真空予備室内へユーザキャリア持ち込まずに
済む。
〔実施例〕
第1図は、この発明の一実施例に係るイオン処理装置
を部分的に示す平面図である。尚、図中右側の真空予備
室6の前方部にも、左側の真空予備室6の前方部におけ
るのと同様の機構36が設けられているが、ここではその
図示を省略している。また、第3図の例と同一または相
当する部分には同一符号を付し、以下においては従来例
との相違点を主に説明する。
この実施例においては、各真空予備室6に対して、複
数枚(例えば25枚)のウェーハ12をそれぞれ収納可能な
二つのカセット(以下シャトルカセットと呼ぶ)20を備
えている。
このシャトルカセット20は、ウェーハ12を前後方向か
ら出し入れ可能である(例えば実開昭61−171252号公報
参照)。
そして、各真空予備室6内に、シャトルカセット20を
1個設置できる第1のカセットステージ22をそれぞれ設
けている。
また各真空予備室6と大気側との間は、この例では自
動化に対応することができるように、真空弁(例えばゲ
ート弁)24でそれぞれ仕切られている。
そして、各真空予備室6の前方部に、この例では二つ
のシャトルカセット20を左右に並べて設置できる第2の
カセットステージ26を設けている。このカセットステー
ジ26は、矢印Aのように左右にスライドする他、この例
では更に上下(紙面表裏方向)に昇降する。
また、このカセットステージ26の前方部に、シャトル
カセット20をつかむカセットホルダ32を有しており、そ
れをこの例では上下および矢印Bのように前後に動かし
て、シャトルカセット20をカセットステージ26上と真空
予備室6内のカセットステージ22上との間で1個ずつ搬
送するカセット搬送装置30を設けている。
また、カセットステージ26の前方部であってカセット
搬送装置30の左右に、前述したユーザキャリア10をそれ
ぞれ設置でき、しかもこの例では上下に昇降する二つの
キャリアステージ34を並べて設けている。
更に、この各キャリアステージ34とカセットステージ
26との間に、キャリアステージ34上のユーザキャリア10
とカセットステージ26上の対応する各シャトルカセット
20との間で矢印Cのようにウェーハ12を搬送するウェー
ハ搬送手段の例として、この例では2系統のウェーハ搬
送ベルト28をそれぞれ設けている。もっとも、ウェーハ
搬送手段には、ウェーハ搬送ベルト28の代わりに、所要
の自由度を有するロボットアーム式ものを用いても良
い。
第1図の装置の全体的な動作例を、第2図を参照して
説明する。
まず第2図(A)な示すように、二つのキャリアステ
ージ24上に、未処理のウェーハ12を収納したユーザキャ
リア10をそれぞれ設置する。このとき、カセットステー
ジ26上には二つの空のシャトルカセット20が設置されて
いるものとする。
そしてこの状態で、左側のウェーハ搬送ベルト28によ
って、左側のユーザキャリア10内のウェーハ12を左側の
シャトルカセット20内へ全枚移し替える。このとき、キ
ャリアステージ34は、ウェーハ12を1枚取り出す度にユ
ーザキャリア10を1ピッチ降下させ、カセットステージ
26は、ウェーハ12を1枚収納する度にシャトルカセット
20を1ピッチ上昇させる。尚、これと同様のハンドリン
グ方法が、例えば特開昭61−168934号公報に開示されて
いる。そしてウェーハ12の上記移し替えが終了したら、
カセットステージ26を右側へスライドさせる。
この時点では、真空予備室6の真空弁24が開いてお
り、そして第2図(B)に示すように、カセットステー
ジ26上の左側のシャトルカセット20を、カセット搬送装
置30によって、真空予備室6内に搬入してカセットステ
ージ22上に設置する。そして真空弁24を閉じ、真空予備
室6内を真空引きする。またそれと並行して、右側のウ
ェーハ搬送ベルト28によって、上記左側の場合と同様に
して、右側のユーザキャリア10内のウェーハ12を右側の
シャトルカセット20内へ全枚移し替える。
その間、真空予備室6内が所定の真空度に達したら、
真空弁4(第1図参照)を開いて、処理室2内の図示し
ないウェーハ搬送手段によって、シャトルカセット20内
からウェーハ12を1枚ずつ取り出してそれを処理室2内
の処理場所へ搬送し、そこで当該ウェーハ12にイオンビ
ームを照射してイオン注入等の処理を施した後、再び元
のシャトルカセット20内へ搬入する。
シャトルカセット20内の全てのウェーハ12の処理が終
了すると、真空弁4を閉じ、真空予備室6内を大気圧状
態に戻した後、真空弁24を開き、そして第2図(C)に
示すように、真空予備室6内のシャトルカセット20をカ
セット搬送装置30によって取り出してカセットステージ
26上に設置する。そして当該カセットステージ26を左側
へスライドさせる。
次いで、第2図(D)に示すように、カセットステー
ジ26上の右側のシャトルカセット20を、カセット搬送装
置30によって真空予備室6内に搬入してカセットステー
ジ22上に設置する。そして真空弁24を閉じ、真空予備室
6内を真空引きする。またそれと並行して、左側のウェ
ーハ搬送ベルト28によって、上記とは逆の動作で、左側
のシャトルカセット20内の処理済のウェーハ12を左側の
ユーザキャリア10内へ全枚移し替える。
その後は右側のシャトルカセット20およびユーザキャ
リア10についても上記と同様の動作が行われる。
更にこれ以降は必要に応じて、上記と同様の動作が繰
り返される。
尚、この例では、第1図中に示すように真空予備室6
を二つ設けており、かつその右側の真空予備室6の前方
部にも前述したように左側と同様の機構36を設けている
ので、一方の真空予備室6内にあるシャトルカセット20
内のウェーハ12を処理している間に、他方の真空予備室
6側において、処理済のウェーハ12を収納したシャトル
カセット20と未処理のウェーハ12を収納したシャトルカ
セット20との入れ替えを行うことができる。従って、真
空予備室6やその前方部の機構36が一つずつの場合に比
べてスループットが向上するが、もちろんこれらは一つ
ずつでも良く、あるいは三つずつ以上設けても良い。
以上のようにこの実施例の装置によれば、ユーザキャ
リア10を真空予備室6内に持ち込まずに済むので、それ
がたとえ汚れていたり、水分が付着していたり、あるい
は真空内へ持ち込むと不都合な部品が付属されていたと
しても、従来例のような問題は生じない。
また、上記のような動作は全て自動で行うことができ
るので、無人化対応も可能である。
尚、キャリアステージ34とカセットステージ26との間
におけるウェーハ12の各搬送経路途中に、ウェーハ12の
オリエンテーションフラットを一定方向に揃えるオリエ
ンテーションフラット合わせ手段(例えば特開昭61−26
8035号公報参照)を設けても良く、そのようにすれば、
ウェーハ12をシャトルカセット20に収納するときにその
オリエンテーションフラットを一定方向に揃えることが
できる。
また、各真空予備室6に対するシャトルカセット20の
数、カセットステージ26上に設置できるシャトルカセッ
ト20の数およびキャリアステージ34の数は、それぞれ二
個ずつ以上としても良い。
また、上記カセットステージ26、キャリアステージ34
更にはカセットステージ22を昇降式のものとするか否か
は、ウェーハ搬送手段やカセット搬送装置30を上下動可
能なものとするか否かとの対応で決めれば良い。例え
ば、カセットステージ26およびキャリアステージ34は、
ウェーハ搬送ベルト28の代わりに上下動可能なウェーハ
搬送手段を用いれば、必ずしも昇降式にする必要は無
い。また、カセットステージ22を昇降式のものにすれ
ば、上記カセット搬送装置30におけるカセットホルダ32
は必ずしも上下動させる必要は無い。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば、ユーザキャリア内の
ウェーハのシャトルカセット内に移し替え、このシャト
ルカセットを真空予備室内へ搬入することができるの
で、ユーザキャリアを真空予備室内へ持ち込まずに済む
ようになる。従って、ユーザキャリアを真空予備室内へ
持ち込むことに伴う問題が発生するのを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係るイオン処理装置を
部分的に示す平面図である。第2図は、第1図の装置の
動作例を説明するための概略図である。第3図は、従来
のイオン処理装置の一例を部分的に示す平面図である。 2……処理室、6……真空予備室、10……ユーザキャリ
ア、12……ウェーハ、20……シャトルカセット、22……
第1のカセットステージ、26……第2のカセットステー
ジ、28……ウェーハ搬送ベルト、30……カセット搬送装
置、34……キャリアステージ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウェーハにイオンビームを照射して処理を
    施すための処理室と、この処理室に真空弁を介して隣接
    されていてウェーハを処理室に出し入れするための真空
    予備室とを備えるイオン処理装置において、複数枚のウ
    ェーハをそれぞれ収納可能な複数のカセットと、前記真
    空予備室内に設けられていて前記カセットを1個設置で
    きる第1のカセットステージと、前記真空予備室の前方
    部に設けられていて前記カセットを複数個並べて設置で
    きかつ少なくとも左右にスライドする第2のカセットス
    テージと、この第2のカセットステージの前方部に設け
    られていて、前記カセットを当該カセットステージ上と
    真空予備室内のカセットステージ上との間で1個ずつ搬
    送するカセット搬送装置と、前記第2のカセットステー
    ジの前方部に並べて設けられていて、複数枚のウェーハ
    を収納したキャリアをそれぞれ設置できる複数のキャリ
    アステージと、この各キャリアステージと前記第2のカ
    セットステージとの間に設けられていて、前者上の各キ
    ャリアと後者上の対応する各カセットとの間でウェーハ
    を搬送する複数のウェーハ搬送手段とを備えることを特
    徴とするイオン処理装置。
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JP2704309B2 (ja) * 1990-06-12 1998-01-26 大日本スクリーン製造株式会社 基板処理装置及び基板の熱処理方法
CH691376A5 (de) * 1995-10-17 2001-07-13 Unaxis Balzers Ag Vakuumanlage zur Oberflächenbearbeitung von Werkstücken.
JP2009081032A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Axcelis Technologies Inc リボン形ビームを用いたイオン注入クラスターツール

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