JP2637364B2 - 遠心分離機 - Google Patents

遠心分離機

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JP2637364B2
JP2637364B2 JP6074985A JP7498594A JP2637364B2 JP 2637364 B2 JP2637364 B2 JP 2637364B2 JP 6074985 A JP6074985 A JP 6074985A JP 7498594 A JP7498594 A JP 7498594A JP 2637364 B2 JP2637364 B2 JP 2637364B2
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松本  孝
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MATSUMOTO KIKAI SEISAKUSHO KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B04CENTRIFUGAL APPARATUS OR MACHINES FOR CARRYING-OUT PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES
    • B04BCENTRIFUGES
    • B04B7/00Elements of centrifuges
    • B04B7/08Rotary bowls
    • B04B7/18Rotary bowls formed or coated with sieving or filtering elements

Landscapes

  • Centrifugal Separators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転しているバスケッ
ト内に原液を供給して、該原液を遠心力により固形物と
液分とに分離する遠心分離機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】遠心分離機のバスケットは、多数の透過
孔を有する円筒状の胴部と該胴部の一端を閉じる底板と
該胴部の他端に取り付けられた環状の端板とを有してい
る。バスケットの胴部の内周にはフィルタが取り付けら
れ、バスケット内に供給された原液中の液分はフィルタ
とバスケットの胴部の透過孔とを通して外部に排出され
る。
【0003】この種の遠心分離機においては、フィルタ
を通過せずに直接バスケットの透過孔を通して液が排出
されるのを防ぐために、バスケットの周壁部全体を覆う
ようにフィルタを取り付ける必要がある。
【0004】図8は従来の遠心分離機のバスケット1と
フィルタ2とを示したもので、同図に示されたバスケッ
トは、多数の透過孔hが形成された円筒状の胴部101
と、胴部101の軸線方向の一端を閉じるように設けら
れた底板102と、胴部101の他端に設けられたフラ
ンジ104に当接されてボルト105及びナット106
によりフランジに締結された環状の端板107とからな
っている。底板102の外周部及び端板107の外周寄
りの部分にはそれぞれ胴部101の内周に沿って延びる
溝部102a及び107aが設けられている。
【0005】フィルタ2は、バスケットの周方向の全長
に亘る長さとバスケットの胴部101の軸線方向寸法よ
りも大きな幅寸法(バスケットの軸線方向に測った寸
法)とを有していて、その両端が溝部102a内及び1
07a内に挿入され、溝部102aの内周とフィルタ2
との間、及び溝部107aの内周とフィルタ2との間に
それぞれパッキン3及び4が挿入されて、これらのパッ
キンによりフィルタ2の両端がシールされた状態で固定
されている。
【0006】上記の遠心分離機により原液の処理を行う
場合には、バスケットを高速回転させた状態でバスケッ
ト内に原液を供給し、液分を遠心力によりフィルタ2と
バスケットの胴部の透過孔hとを通して排出させること
により、原液を固形物と液分とに分離して、フィルタ2
の内周に固形物層を形成する。
【0007】所定量の固形物層が形成された後、バスケ
ットを低速回転させながら固形物層中に掻取刃を進入さ
せて該固形物を掻き取る掻取工程を行い、この掻取工程
でバスケットの底板上に落下した固形物をバキューム等
を利用した排出手段により外部に排出する。
【0008】掻取刃により固形物を掻き取る工程におい
ては、掻取刃をフィルタに接触する位置まで進入させる
ことはできないため、フィルタの内周に形成された固形
物のすべてを掻きとることはできず、掻取工程の終了時
にフィルタの内周に残留固形物層が形成されるのを避け
られない。
【0009】フィルタの内周に残留固形物層が形成され
ていると、フィルタの透過性能が失われるため、次の原
液の処理に先立って、該残留固形物層を除去することが
必要である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来フィルタ2として
は布製のフィルタ(濾布)が多く用いられていたが、布
製のフィルタを用いた場合にはその真円度が低いため、
固形物の掻取工程において、掻取刃をフィルタの内周に
接近させることは困難である。そのため、掻取工程の終
了時にフィルタの内周に残留する固形物層の厚さが10
〜5[mm]程度に達するのが普通である。
【0011】ところがフィルタの内周の残留固形物層の
厚さが10〜5[mm]にも達すると、該残留固形物層は
あたかも土壁のような状態でフィルタの内周に強固にこ
びりついた状態になって、その除去を簡単に行うことが
できないため、固形物の掻取工程が終了し、固形物を外
部に排出した後、次の原液の処理を行う場合には、それ
が同じロットの原液であっても、残留固形物に洗浄水を
吹き付けてフィルタから残留固形物を洗い流す洗浄工程
を行うことが必要になる。
【0012】このように布製のフィルタを用いた場合に
は、生成された固形物を排出した後、次の原液の処理に
先立ってフィルタから残留固形物を除去する洗浄工程を
行う必要があるため、原液の処理を繰り返し行う場合に
その作業能率が低下するのを避けられなかった。またフ
ィルタの洗浄工程を行って残留固形物を除去すると、せ
っかく形成された固形物が無駄になることになるので好
ましくない。
【0013】そこで最近、金属板に微細な孔を無数に形
成した多孔板や、金網を複数枚積層したもの等をフィル
タとして用いることが検討されるようになっている。多
孔板や金網のような自立性を有する材料からなるフィル
タを用いると、布製のフィルタを用いる場合に比べてフ
ィルタの真円度を高くすることができるため、バスケッ
トの内周に固形物層が形成された後、該固形物層中に掻
取刃を進入させる際に、掻取刃の進入深さを深くしてそ
の進入限界位置をフィルタに近い位置に設定することが
でき、フィルタの内周に形成される残留固形物層の厚さ
を1〜2[mm]程度まで薄くすることができる。
【0014】このように残留固形物層の厚さが薄くなる
とその機械的強度が弱くなり、該残留固形物を例えばバ
キュームにより吸引することによって容易にフィルタか
ら剥離させることが可能になるため、フィルタの洗浄工
程を行わずにフィルタの透過性能を回復させることが可
能になる。従って同じロットの原液であれば、フィルタ
の洗浄工程を行うことなく、次の原液の固液分離処理を
行わせることができ、作業能率を向上させることができ
る。またフィルタから剥離させた残留固形物は、既に回
収されている固形物とともに利用することができるた
め、固形物が無駄になるのを防ぐことができる。
【0015】多孔板や金網のような自立性を有する材料
からなるフィルタを用いる場合に、図8に示したように
フィルタ2の幅寸法をバスケットの胴部101の軸線方
向寸法よりも大きく設定すると、該フィルタ2をバスケ
ットの端板107の内周部107bの内側の開口部を通
して出し入れすることは困難であるため、フィルタを着
脱する際には、いちいち端板107を取り外して胴部1
01の端部を開口させる必要があり、はなはだ面倒であ
る。
【0016】そこで本出願人は先に、実願平5−580
53号において、フィルタの幅寸法(バスケットの軸線
方向に測った寸法)をバスケットの胴部の軸線方向寸法
よりも短く設定して、該フィルタを丸めた状態でバスケ
ットの端板の内側の開口部からバスケット内に挿入した
後、固定金具によりバスケットの胴部内周に取り付ける
ようにした遠心分離機を提案した。
【0017】ところが、既提案の遠心分離機のように、
フィルタを丸めた状態でバスケット内に挿入する方法を
とると、フィルタを丸めた際にフィルタが変形するた
め、バスケットの内周に固定されたフィルタの真円度を
高くする上で限界があることが明らかになった。
【0018】本発明の目的は、自立性を有する材料から
なるフィルタを変形させることなく、バスケットの胴部
の内周に取り付けて、フィルタの真円度を高くすること
ができるようにした遠心分離機を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、多数の透過孔
を有する円筒状の胴部と該胴部の一端を閉じる底板と該
胴部の他端に取り付けられた環状の端板とを有するバス
ケットと、自立性を有する材料により環状をなすように
形成されていてバスケットの胴部の内周面に沿って配置
されたフィルタとを備えた遠心分離機に係わるものであ
る。
【0020】本発明においては、上記フィルタが、バス
ケットの胴部の内周面に沿うように横断面が円弧状を呈
する形状に形成されてバスケットの周方向に並べて配置
された複数のフィルタエレメントにより構成される。各
フィルタエレメントは、バスケットの端板の内側の開口
部を通してバスケット内に挿入し得る大きさに形成され
ている。
【0021】上記のように、バスケットの端板の内側の
開口部を通してバスケット内に挿入し得る大きさに形成
したフィルタエレメントを胴部の内周に多数並べること
によりフィルタを構成するようにすると、各フィルタエ
レメントを変形させることなくバスケット内に挿入して
フィルタを構成できるため、各フィルタエレメントの曲
率を適正に設定しておくことにより、フィルタの真円度
を高めることができる。
【0022】なお本明細書においてフィルタを構成する
フィルタエレメントの数は、バスケットの胴部の内径
と、端板の内径とを考慮して、各フィルタエレメントの
大きさをバスケットの端板の内側の開口部を通してバス
ケット内に挿入し得る大きさとするのに必要な値に設定
する。通常は6〜10個のフィルタエレメントによりフ
ィルタを構成する。
【0023】上記フィルタエレメントをバスケットに固
定する手段は種々考えられる。例えば、バスケットの胴
部の一端側(底板側)の内周面及び他端側(端板側)の
内周面にそれぞれ対向するように形成された第1のフィ
ルタ押え具及び第2のフィルタ押え具を設けて、これら
のフィルタ押え具をバスケットに対して固定し、バスケ
ットの胴部の一端側に位置する各フィルタエレメントの
一端及び該胴部の他端側に位置する各フィルタエレメン
トの他端をそれぞれ第1のフィルタ押え具とバスケット
の胴部との間及び第2のフィルタ押え具とバスケットの
胴部との間に挟み込むことにより、各フィルタエレメン
トをバスケットに対して固定することができる。
【0024】上記のように構成する場合、フィルタ押え
具の取り付けを容易にするために、各フィルタエレメン
トをバスケットの胴部の軸線方向長さより短い長さを有
するように形成して、バスケットの胴部の一端側に位置
するフィルタの一端とバスケットの底板との間及び該胴
部の他端側に位置するフィルタの他端とバスケットの端
板との間にそれぞれ環状の隙間が形成されるようにする
のがよい。この場合第1及び第2のフィルタ押え具はそ
れぞれフィルタの一端側の隙間内及び他端側の隙間内に
嵌合された状態で胴部の内周面に当接する隙間充填部
と、フィルタの内周面にパッキンを介して当接される耳
部とにより構成できる。
【0025】上記のフィルタエレメントは必ずしもその
両端をフィルタ押え具により固定する必要はない。例え
ばフィルタエレメントの一端をバスケットの底板に設け
た溝部内に挿入して固定し、フィルタエレメントの他端
をフィルタ押え具により固定する構造にしてもよい。即
ち、バスケットの底板の外周側の部分に胴部の内周面に
沿って延びるフィルタ位置決め溝を該底板の全周に亘っ
て設けて、バスケットの胴部の一端側に位置する各フィ
ルタエレメントの一端を該フィルタ位置決め溝内に挿入
する。またバスケットの胴部の他端(端板側の端部)の
内周面に対向するように形成されたフィルタ押え具をバ
スケットに対して固定して、該フィルタ押え具とバスケ
ットの胴部との間に該胴部の他端側に位置する各フィル
タエレメントの他端を挟み込むとともに、フィルタ位置
決め溝内にOリングを圧入して、該Oリングにより各フ
ィルタエレメントの一端をバスケットの胴部の内周面に
押圧した状態で固定する。この場合も、隣り合うフィル
タエレメント相互間の継ぎ目及び各フィルタエレメント
とフィルタ押え具との間の継ぎ目はパッキンによりシー
ルする。
【0026】上記のように構成すると、バスケットの底
板に設けたフィルタ位置決め溝内に各フィルタエレメン
トの一端を挿入して並べていくことによりフィルタを構
成できるため、フィルタの組み立てを容易にすることが
できる。
【0027】上記のように、フィルタエレメントの他端
のみをフィルタ押え具により固定する場合にも、各フィ
ルタエレメントの他端がバスケットの端板の手前の位置
で終端するように各フィルタエレメントの長さを設定し
て、バスケットの胴部の他端側に位置するフィルタの端
部とバスケットの端板との間に隙間を形成し、フィルタ
押え具を、該隙間内に嵌合した状態でバスケットの胴部
の内周面に当接する隙間充填部と、フィルタの内周面に
パッキンを介して対向する耳部とにより構成することが
できる。
【0028】上記各フィルタ押え具はバスケットの周方
向の全体に亘るように設けるのが好ましい。各フィルタ
押え具をバスケットの周方向の全体に亘るように設ける
場合、各フィルタ押え具をバスケットの周方向に並ぶ複
数の押え部材に分割して、各押え部材をバスケットの端
板の内側の開口部を通してバスケット内に挿入し得る大
きさに形成する必要がある。
【0029】隣り合うフィルタエレメントの隣接端部
は、それぞれの端面がバスケットの周方向に対向した状
態で突き合わされるようにしてもよく、それぞれの隣接
端部が一部重なり合った状態で突き合わされるようにし
てもよく、それぞれの隣接端部を固定板により固定する
ようにしてもよい。いずれの場合も、フィルタエレメン
ト相互間の継ぎ目を通して固形物が通過するのを防ぐた
め、隣り合うフィルタエレメントの隣接端部間にパッキ
ンを挿入して、隣り合うフィルタエレメント相互間の継
ぎ目をシールしておくのが好ましい。特に隣り合うフィ
ルタエレメントの隣接端部を一部重合させることなく突
き合わせる場合には、パッキンによるシールが必要であ
る。隣り合うフィルタエレメントの隣接端部を一部重合
させた状態で突き合わせる場合、その突き合わせ部の構
造及びフィルタの材質によってはパッキンによるシール
を省略することができる。
【0030】なお隣り合うフィルタエレメントの隣接端
部を一部重合させた状態で突き合わせる場合には、隣り
合うフィルタエレメント相互間の継ぎ目が内周側に出っ
張らないようにするために、フィルタエレメントの突き
合わせ端部を斜め切りしたり、段部を有する形状にした
りする等の工夫が必要である。
【0031】フィルタ押え具を用いる場合には、該フィ
ルタ押え具とフィルタエレメントとの間にもパッキンを
介在させて、フィルタ押え具とフィルタエレメントとの
間の継ぎ目のシールを図るのが好ましい。
【0032】上記の構成では、各フィルタエレメントを
フィルタ押え具によりバスケットに固定するとしたが、
バスケットの胴部の一端側及び他端側にそれぞれ位置す
る各フィルタエレメントの一端及び他端にそれぞれ第1
及び第2の固定具を予め固定しておいて、各フィルタエ
レメントの第1及び第2の固定金具をバスケットの胴部
の一端及び他端の内周面にボルト止めすることにより、
各フィルタエレメントをバスケットに対して固定するよ
うにしても良い。
【0033】このように構成すると、バスケットの胴部
の内周にフィルタエレメントを順次並べて各フィルタエ
レメントの両端の固定金具をバスケットの胴部にボルト
止めするだけでフィルタを組み立てることができるた
め、フィルタの取り付けを容易にすることができる。
【0034】上記フィルタエレメントは、自立性を有す
る材料からなるものであればよく、各フィルタエレメン
トとしては、例えば金属板に微細な孔を無数に形成した
多孔板を用いることができる。また上記フィルタエレメ
ントとして、単一の金網、複数の金網の積層体、多孔性
セラミック、或いは多孔性焼結金属等からなる多孔性の
フィルタ板を用いることもできる。更に、金属板に微細
な孔を無数に形成した多孔板と上記多孔性のフィルタ板
とを最内周部に多孔板を位置させて積層した構造を有す
る積層体を用いることもできる。
【0035】金網等からなる多孔性のフィルタ板と多孔
板との積層体からなるフィルタエレメントを用いる場合
のフィルタエレメントの好ましい固定構造を示すと次の
通りである。
【0036】即ち、各フィルタエレメントを構成する多
孔板の周方向の両端に、金網等からなるフィルタ板の周
方向の両端面に沿ってバスケット側に折れ曲った折り曲
げ部と該折り曲げ部の先端からバスケットの内周に沿う
ように外側に折れ曲った耳部とを形成して、各フィルタ
エレメントのフィルタ板の外周面をバスケットの内周面
に当接させるとともに、その周方向の両端に形成された
多孔板の耳部をバスケットの内周面に当接させた状態で
配置する。そして、隣り合うフィルタエレメントの端部
の折り曲げ部間に形成された溝内にフィルタ固定板を嵌
合させて、該フィルタ固定板を隣り合うフィルタエレメ
ントの耳部にパッキンを介して当接させ、各フィルタ固
定板をバスケットにネジ止めして、フィルタ固定板とバ
スケットとの間に隣り合うフィルタエレメントの多孔板
の耳部を挟み込んだ状態で固定する。また、バスケット
の胴部の一端及び他端の内周面にそれぞれ対向する第1
のフィルタ押え具及び第2のフィルタ押え具を設けて、
バスケットの胴部の一端側に位置する各フィルタエレメ
ントの一端及び該胴部の他端側に位置する各フィルタエ
レメントの他端をそれぞれ第1のフィルタ押え具とバス
ケットの胴部との間及び第2のフィルタ押え具とバスケ
ットの胴部との間に挟み込んだ状態で固定する。
【0037】上記フィルタ固定板は、フィルタエレメン
トと同様に、バスケットの内周面に沿うようにその横断
面が円弧状を呈する形状に形成し、フィルタ固定板をバ
スケットにネジ止めした状態でフィルタ固定板の内周面
とその両側のフィルタエレメントの内周面とをほぼ同一
の円筒面上に位置させるか、またはフィルタ固定板の内
周面をフィルタエレメントの内周面よりも径方向の外側
に位置させる(フィルタ固定板の内周面をフィルタエレ
メントの内周面より出っ張らせない)ようにしておくの
が好ましい。
【0038】上記フィルタ固定板は、その軸線方向寸法
(バスケットの軸線方向に測った寸法)をフィルタエレ
メントの軸線方向寸法に等しくして、フィルタエレメン
トの全体に亘るように設けるのが好ましい。
【0039】上記フィルタエレメントを構成する多孔板
の少なくとも内周面は、摩擦係数が小さく、接着困難性
が高いポリテトラフルオルエチレンの被膜で覆っておく
のが好ましい。このように摩擦係数が小さく、接着困難
性を有する被膜でフィルタエレメントの内周面を覆って
おくと、フィルタからの固形物の剥離を容易にすること
ができるため、フィルタの内周に形成された残留固形物
の除去を容易にすることができる。
【0040】また各フィルタエレメントをステンレス鋼
等の金属板からなる多孔板により形成する場合には、そ
の少なくとも内周面を鏡面仕上げすることによっても残
留固形物の剥離性を良好にすることができる。
【0041】本発明において「自立性を有する材料」と
は、少なくとも自重により変形しない程度の剛性を有し
ていて、布のように自在に変形させることが困難な材料
(金属板、金属の薄板または金網等)を意味する。
【0042】
【作用】上記のように構成すると、各フィルタエレメン
トを変形させることなくバスケットの端板の内側の開口
部を通してバスケット内に挿入して、バスケットの胴部
の内周にフィルタエレメントを並べることによりフィル
タを構成できるため、各フィルタエレメントの曲率を正
しく設定しておくことにより、フィルタの真円度を高め
ることができる。従って本発明によると、バスケットの
端板を取り外すことなく、自立性を有する材料からなる
フィルタの着脱を行って、しかもフィルタの真円度を高
めることができる。フィルタの真円度を高めることがで
きると、固形物を掻き取る掻取工程において掻取刃をフ
ィルタの内周に近接した位置まで進入させることができ
るため、掻取刃の進入限界位置をフィルタの内周に近い
位置に設定して、掻取工程終了時にフィルタの内周に形
成される残留固形物層の厚みを薄くすることができる。
フィルタに形成される残留固形物層の厚みを薄くするこ
とができると、該残留固形物層を容易にフィルタから剥
離させることができるため、バキュームを利用して残留
固形物を容易にフィルタから除去することができる。従
って、1回の原液の処理が終了して固形物を排出した
後、洗浄工程を行うことなく次の原液の処理を行うこと
ができ、原液の処理能率を向上させることができる。ま
たフィルタの内周に残留した固形物を固形物のままで排
出できるため、せっかく形成された固形物が無駄になる
のを防ぐことができる。
【0043】
【実施例】図1ないし図3は本発明の実施例を示したも
ので、図1は全体の構造を示す縦断面図、図2(A)は
バスケットとその側壁部の内側に取り付けられたフィル
タとを示した縦断面図、図2(B)は本実施例で用いる
フィルタエレメントの接続部の構造を示した断面図、図
3は本実施例で用いるフィルタエレメントの斜視図であ
る。
【0044】図1において、11は円筒状に形成された
ケーシングで、ケーシング11はその中心軸線を鉛直方
向に向けた状態で配置されて、振動を吸収する緩衝装置
を備えた脚部12により支持されている。14はケーシ
ング1内に配置されて該ケーシングに対して回転自在に
支持されたバスケットで、このバスケットは、円筒状に
形成された胴部14aと、該胴部14aの軸線方向の一
端を閉じる底板14bと、環状に形成されて胴部14a
の軸線方向の他端に固定された端板14cとを有してお
り、胴部14aには多数の透過孔hが形成されている。
【0045】バスケットの底板14bの中央に設けられ
たボス部14b1に回転軸15が取り付けられ、この回転
軸15はケーシング11の底部に取り付けられた軸受装
置17により回転自在に支持されている。ケーシングの
下部にはインバータにより駆動される電動機や油圧モー
タ等からなる回転駆動源18が取り付けられ、回転駆動
源18の出力軸に回転軸16が連結されている。
【0046】バスケット13の底板14bの中央には固
形物を溜めるためのすり鉢状の凹部14b2が設けられ、
ケーシング11の上端に着脱可能に取り付けられた該ケ
ーシングの蓋板19を貫通させて設けられた固形物排出
管20が凹部14b2内に挿入されている。固形物排出管
20は図示しない吸引装置に接続されていて、バスケッ
トの底部の凹部14a2内に溜められた固形物が固形物排
出管20を通して外部に吸引排出されるようになってい
る。
【0047】21は蓋板19を貫通させてバスケット1
4内に挿入された原液供給パイプで、この原液供給パイ
プは、上下方向に間隔を開けて並ぶ複数の噴出口21a
を有している。原液供給パイプ21は、図示しない原液
タンクにバルブを介して接続されていて、この原液供給
パイプからバスケット14内に原液が供給される。
【0048】ケーシングの蓋板19にはまた掻取刃駆動
軸22が上下動自在かつ回転自在に取り付けられて該駆
動軸22がバスケット内に挿入され、駆動軸22の下端
に掻取刃23が取り付けられている。駆動軸22は蓋板
19の上に取り付けられた図示しない掻取刃駆動装置に
より駆動されて、掻取刃23を上下動させるとともに、
バスケット14の胴部14aに接近する方向と該胴部1
4aから離れる方向とに回動させる。
【0049】ケーシングの蓋板19を上下動自在かつ回
転自在に貫通させて固形物吸引管24が取り付けられ、
該固形物吸引管24の下端がバスケット14内に挿入さ
れている。固形物吸引管24の下端はバスケットの胴部
14a側に向くように直角に曲げられていて、直角に曲
げられた固形物吸引管24の端部にバスケットの胴部1
4a側に開口した吸引ノズル24aが設けられている。
【0050】ケーシング11内の下部には環状の導液枠
25が取り付けられている。この導液枠25は、ケーシ
ングの側壁部の下端に設けられた排液口11aに向って
下降するように傾斜した底部25aを有していて、バス
ケットの胴部の透過孔hを通して排出された液体が導液
枠25により案内されて排液口11aから外部に排出さ
れるようになっている。
【0051】バスケットの胴部14aの内周には、バス
ケットの胴部14aの内周に並べて配置された自立性を
有する多数のフィルタエレメント31,31,…により
環状を呈するように構成されたフィルタ30が取り付け
られている。フィルタ30を構成するフィルタエレメン
ト31は、バスケットの胴部14aの内周面に沿うよう
にその断面が円弧状を呈するように成形されている。フ
ィルタエレメント31は、バスケットの端板の内側の開
口部を通してバスケット内に挿入し得るように、その周
方向の一端と他端との間の直線距離が、バスケットの端
板14cの内周部の直径よりも小さく設定されていて、
所定枚数のフィルタエレメント31をバスケットの周方
向に並べることにより円環状を呈するフィルタ30が構
成されるように、各フィルタエレメント31の曲率半径
が設定されている。本実施例においては、固形物掻取工
程において、掻取刃23の先端とフィルタ30の内周面
との間の最短距離を1〜2[mm]にまで縮小するために
必要なフィルタの真円度を得るように、各フィルタエレ
メント31の加工精度を十分に高くしている。
【0052】フィルタエレメント31はバスケットの端
板の内側の開口部を通すことができる大きさを有してい
る必要があるが、各フィルタエレメント31の周長(円
弧の長さ)は適宜に設定できる。即ち、フィルタ30を
構成する多数のフィルタエレメント31,31,…はす
べて等しい周長を有していてもよく、異なる周長を有し
ていてもよい。
【0053】図3に示したように、本実施例で用いてい
るフィルタエレメント31は、複数枚の金網の積層体か
らなるフィルタ板31Aと、金属板に電子ビームを用い
て微細な孔を無数に形成したものからなる多孔板31B
とを、多孔板31Bを内周側に位置させて積層したもの
からなっていて、このフィルタエレメント31は、バス
ケットの端板の内側の開口部を通してバスケット内に挿
入し得る大きさに形成されている。
【0054】各フィルタエレメントを構成するフィルタ
板31Aは、バスケットの内周に沿うように円筒面状に
形成された外周面A1 と該外周面A1 と同心的に延びる
内周面A2 とを有し、フィルタ板31Aの周方向の両端
面は、バスケットの軸線方向と平行に延びるように形成
されている。各フィルタエレメント31を構成する多孔
板31Bの周方向の両端には、該フィルタ板31Aの周
方向の両端面に沿ってバスケット側(フィルタ板31A
の外周側)に折れ曲った折り曲げ部B1 と折り曲げ部B
1 の先端からバスケットの内周に沿うように外側に折れ
曲った耳部B2とが形成されている。各フィルタエレメ
ント31は、そのフィルタ板31Aの外周面A1 をバス
ケット14の胴部14aの内周面に当接させるととも
に、その周方向の両端に形成された多孔板の耳部B2 ,
B2 をバスケットの胴部の内周面に当接させた状態で配
置されている。隣り合うフィルタエレメントの多孔板の
折り曲げ部B1 ,B1 間に形成された溝部内に横断面が
円弧状を呈する帯板状のフィルタ固定板35が嵌合さ
れ、該フィルタ固定板が隣り合うフィルタエレメント3
1,31の多孔板の耳部B2 ,B2 に帯板状のパッキン
37を介して当接されている。そして各フィルタ固定板
35とパッキン37とバスケットの胴部14aとを貫通
した皿ネジ38が設けられて、該皿ネジ38のバスケッ
トの胴部から外方に突出した部分にナット39が螺合さ
れ、ナット39の締付によりフィルタ固定板35がバス
ケットの胴部に締結されている。ナット39には適宜の
個数の溝部39aが形成され、該溝部39aを通してネ
ジ38にピン40が打ち込まれてナットの緩み止めが図
られている。皿ネジ38及びナット39は、バスケット
の軸線方向に沿って所定の間隔をあけて複数箇所に設け
られており、各フィルタエレメントは、その両端の耳部
B2 ,B2 が、フィルタ固定板35とバスケットの内周
(胴部の内周)との間に挟みこまれた状態でバスケット
に対して固定されている。各皿ネジ38を貫通させるた
めにフィルタ固定板35に設けられた孔35aは、皿ネ
ジ38の頭部38aを嵌合させるように皿形に形成さ
れ、これにより皿ネジ38の頭部38aを、バスケット
の内径側に位置するフィルタ固定板35の内面から突出
させないようにしている。またフィルタ固定板35は、
そのバスケットの内径側に位置する面がフィルタエレメ
ント31の内周面と同一面上に位置するか、またはフィ
ルタエレメントの内周面より径方向の内側に突出しない
ように設けられている。
【0055】各フィルタ固定板35は、その軸線方向寸
法(バスケットの軸線方向に測った寸法)がフィルタエ
レメントの軸線方向寸法に等しく設定されていて、フィ
ルタエレメント31,31,…とこれらのフィルタエレ
メント相互間に配置されたフィルタ固定板35とが全体
として円環状をなしてバスケットの胴部14aの内周に
固定されている。
【0056】なお、本実施例では、ネジ38にナット3
9を螺合させているが、ナット39を設けることなく、
バスケットの胴部14aに設けたネジ孔にネジ38を螺
合させることにより各フィルタ固定板35をバスケット
の胴部に締結するようにしてもよい。
【0057】本実施例では各フィルタエレメント31及
びフィルタ固定板35が、バスケットの胴部14aの軸
線方向長さよりも短い長さを有するように形成されてい
て、胴部14aの軸線方向の中央に位置決めされた状態
で配置され、所定個数のフィルタエレメント31を胴部
14aの周方向に並べて環状のフィルタ30を構成した
際に、図2に示したように、フィルタ30の軸線方向の
一端とバスケットの底板14bとの間及びフィルタ30
の軸線方向の他端とバスケットの端板14cとの間にそ
れぞれバスケットの周方向に連続して延びる環状の隙間
G1 及びG2 が形成されるようになっている。
【0058】そして、バスケットの胴部14aの軸線方
向の一端(底板側の端部)側及び他端(端板側の端部)
側にそれぞれ第1のフィルタ押え具41及び第2のフィ
ルタ押え具42が配置されて、これらのフィルタ固定具
により各フィルタエレメント31の軸線方向の一端及び
他端がバスケット14に対して固定されている。
【0059】第1のフィルタ押え具41は、バスケット
の周方向に並ぶ多数の円弧状の押え部材41A,41
A,…により、バスケットの胴部14aの全周に亘るよ
うに設けられている。図2に見られるように、各押え部
材41Aは、フィルタ30の一端側の隙間G1 内に嵌合
されてバスケットの胴部14aの一端の内周面に当接さ
せられた隙間充填部41aと、フィルタエレメント31
及びフィルタ固定板35の一端の内周面にパッキン43
を介して当接させられた耳部41bとを一体に有するも
ので、各押え部材41Aを貫通させたボルト44が、胴
部14aの隙間G1 に臨む部分に形成された孔を通して
胴部14aの外周側に導出され、ボルト44の胴部14
aから突出した部分にナット45が螺合されて、各押え
部材41Aがバスケットの胴部14aに締結されてい
る。各フィルタエレメント31及びフィルタ固定板35
の一端はフィルタ押え具41とバスケットの胴部14a
との間に挟み込まれた状態でバスケットに対して固定さ
れている。
【0060】同様に、第2のフィルタ押え具42は、バ
スケットの周方向に並ぶ多数の円弧状の押え部材42
A,42A,…により、バスケットの胴部14aの全周
に亘るように設けられ、各押え部材42Aは、フィルタ
30の他端側の隙間G2 内に嵌合されてバスケットの胴
部14aの他端の内周面に当接させられた隙間充填部4
2aと、フィルタエレメント31及びフィルタ固定板3
5の他端の内周面にパッキン46を介して当接させられ
た耳部42bとを一体に有している。そして各押え部材
42Aを貫通させたボルト47が、胴部14aの隙間G
2 に臨む部分に形成された孔を通して胴部14aの外周
側に導出され、ボルト47の胴部14aから突出した部
分にナット48が螺合されて、各押え部材42Aがバス
ケットの胴部14aに締結されている。各フィルタエレ
メント31及びフィルタ固定板35の他端はフィルタ押
え具42と胴部14aとの間に挟み込まれた状態でバス
ケットに対して固定されている。
【0061】フィルタ押え具41及び42をそれぞれ構
成する押え部材41A及び42Aは、バスケットの端板
14cの内側の開口部を通してバスケット内に挿入し得
る大きさに形成されている。各押え部材は、各フィルタ
エレメント毎に(1つのフィルタエレメントに1つの押
え部材を対応させて)設けるようにしてもよいが、本実
施例では、押え部材41A及び42Aがそれぞれ複数の
フィルタエレメント31に跨がるように設けられてい
る。
【0062】なお本実施例では、フィルタ押え具41及
び42をそれぞれバスケットの胴部14aに固定するボ
ルト44及び47にそれぞれナット45及び48を螺合
させているが、ボルト44及び47をそれぞれバスケッ
トの胴部14aに設けたネジ孔に螺合させることによ
り、フィルタ押え具41及び42をバスケットに固定す
るようにしてもよい。
【0063】上記のように、フィルタ30をバスケット
の周方向に並ぶ多数のフィルタエレメントに分割して、
各フィルタエレメントをバスケットの端板の内側の開口
部を通してバスケット内に挿入し得る大きさに形成する
と、バスケットの端板14cを取り外すことなく、フィ
ルタの着脱を行うことができるため、自立性を有する材
料からなるフィルタの着脱作業を容易にすることができ
る。また各フィルタエレメントを変形させることなくバ
スケット内に挿入し得るため、各フィルタエレメントの
曲率を適正に設定しておくことにより、フィルタの真円
度を十分に高めることができる。
【0064】上記実施例において、フィルタエレメント
31のフィルタ板31Aは、多孔板31Bを支えて該多
孔板の内周の真円度を保つ働きと、多孔板31Bとバス
ケットの胴部14aとの間に間隔を保って、多孔板31
Bの微細な孔が、バスケットの胴部14aの透過孔hを
有しない部分により塞がれて、濾過性能が低下するのを
防ぐ働きとをする。従って、フィルタ板31Aの厚さ
は、多孔板31Bの内周の真円度を保ち、かつ多孔板3
1Bとバスケットの胴部14aとの間に所定の間隔を保
持するのに必要な大きさに設定する。
【0065】図1に示した遠心分離機により原液を固形
物と液体とに分離する処理を行う場合には、バスケット
14を高速回転させ、原液供給パイプ21からバスケッ
ト14内に原液を供給する。バスケット14内に原液を
供給すると、原液中の液分が遠心力によりフィルタ30
と胴部14aの透過孔hとを通してバスケット外に排出
されるため、フィルタ30の内周に固形物の層が形成さ
れていく。フィルタの内周に形成される固形物層が所定
の厚さを有する状態になったときに原液の供給を停止す
る。バスケットの回転を維持して液分の排出を完全に行
わせた後、バスケットの回転速度を低下させて、バスケ
ットを低速回転させながら、掻取刃23を固形物層中に
進入させ、該固形物をバスケットの底板14b側に落下
させる。掻取刃23により落下させられて凹部14b2内
に集められた固形物を固形物排出管20により吸引して
外部に排出する。
【0066】固形物の掻取工程及び排出工程が終了した
後、固形物吸引排出管24の先端のノズル24aをフィ
ルタ30側に回動させて該ノズルをフィルタ30の内周
面に近接させ、固形物吸引管24にパキュームを作用さ
せてフィルタ30の内周に形成されている残留固形物を
吸引する。
【0067】本発明に係わる遠心分離機では、フィルタ
30の真円度を高くすることができるため、固形物掻取
工程において、掻取刃23の進入限界位置をフィルタ3
0に近接した位置に設定することができ、該進入限界位
置における掻取刃23の先端とフィルタ30の内周面と
の間の距離を1〜2[mm]程度まで短縮することができ
る。そのため、フィルタ30の内周に生じる残留固形物
層の厚さを1〜2mm 程度まで薄くすることができる。こ
のように残留固形物層の厚さが薄くなると、固形物吸引
管24による吸引により残留固形物層を容易にフィルタ
から剥離させることができるため、該固形物吸引管24
を通して、または固形物排出管20を通して残留固形物
を外部に排出することができる。このようにしてフィル
タ30から残留固形物を除去することによりフィルタの
透過性能を回復させることができるため、同じロットの
原液であれば洗浄水によるフィルタの洗浄工程を行うこ
となく、次の原液の処理に移行することができ、原液の
処理を効率良く行うことができる。またフィルタの内周
に残留した固形物を利用できるため、せっかく形成され
た固形物が無駄になることがない。
【0068】図4(A)ないし(E)は本発明に係わる
遠心分離機で用いることができるフィルタエレメント3
1の種々の変形例を示したもので、同図(A)に示した
フィルタエレメント31は、所定の厚みが得られるよう
に複数枚の金網を積層して構成したフィルタ板からなっ
ている。
【0069】また図4(B)に示したフィルタエレメン
ト31は、多孔性を有するセラミックにより形成された
フィルタ板からなり、図4(C)に示したフィルタエレ
メント31は、ステンレス鋼等の耐蝕性を有する金属板
に電子ビームにより無数の微小孔Hを形成した多孔板か
らなっている。
【0070】図4(C)に示したように多孔板からなる
フィルタエレメント31を用いる場合には、フィルタエ
レメントの外周面をバスケットの胴部の内周面に密着さ
せるとフィルタエレメントに形成された微小孔がバスケ
ットの胴部の透過孔hが設けられていない部分により塞
がれて、有効に働くフィルタの透過孔の数が減少するた
め、液分の透過性能が低下する。そのため、図4(C)
に示した例では、フィルタエレメント31の周方向の両
端をバスケットの径方向に沿うように折り曲げて折り曲
げ部31a1,31a1を形成するとともに、該折り曲げ部
31a1,31a1の先端31a2,31a2をバスケットの胴
部14aの内周に添うように内側に折り曲げることによ
り、フィルタエレメント31の周方向の両端に脚部31
a,31aを形成している。このように多孔板からなる
フィルタエレメント31の両端を折り曲げて脚部31
a,31aを形成して、これらの脚部をバスケットの胴
部14aの内周に当接させた状態で各フィルタエレメン
トを配置するようにすると、フィルタエレメント31の
孔が塞がれることがないため、液分の透過性能が損なわ
れるのを防ぐことができる。
【0071】図4(D)に示したフィルタエレメント3
1は、図4(C)に示したものと同様に多孔板より形成
されているが、この例ではフィルタエレメントの少なく
とも内周面が、摩擦係数が小さく、接着困難性を有する
ポリテトラフルオルエチレンの被膜31bにより被覆さ
れている。このように多孔板からなるフィルタエレメン
トの少なくとも内周面を摩擦係数が小さく、接着困難性
を有する被膜で被覆しておくと、フィルタからの固形物
の剥離性を良好にすることができるため、フィルタの内
周から残留固形物を除去する作業を容易にすることがで
きる。
【0072】図4(E)に示したフィルタエレメント3
1は、金網からなるフィルタ板31Aと両端に耳部を有
しない多孔板31Bとを、多孔板31Bを内周側に位置
させて積層したものからなっている。この場合にも多孔
板31Bの内周面をポリテトラフルオルエチレンの被膜
により覆うと、フィルタからの固形部の剥離性を良好に
することができる。
【0073】図4(E)のように構成すると、多孔板3
1Bとバスケットの胴部の内周との間に金網31Aが介
在することになるので、バスケットの胴部の透過孔が設
けられていない部分により多孔板の微細な孔が塞がれる
のを防ぐことができる。従って多孔板の全ての孔を有効
に利用して濾過を効率よく行わせることができる。この
場合、フィルタ板31Aを構成する金網は目が比較的粗
いものでよい。
【0074】図1の実施例では、フィルタ30を構成す
るフィルタエレメント31の周方向端部をフィルタ固定
板によりバスケットの胴部に固定するようにしたが、各
フィルタエレメント31の周方向の両端を隣接する他の
フィルタエレメントの周方向端部に突き合わせた状態で
配置するようにしてもよい。
【0075】図5(A)ないし(F)は、フィルタエレ
メントの周方向端部の突き合わせ方の種々の例を示した
もので、図5(A)ないし(D)は、金網の積層体や、
セラミック板のような、相当の厚みを有する多孔性のフ
ィルタ板からなるフィルタエレメントを用いる場合を示
し、図5(E)及び(F)は金属多孔板のような、厚み
が比較的薄いフィルタ材料からなるフィルタエレメント
を用いる場合を示している。
【0076】図5(A)に示した例では、各フィルタエ
レメントの周方向の両端面がバスケットの径方向に沿う
ように形成されていて、隣り合うフィルタエレメント3
1,31の隣接端部がパッキンPを介して突き合わせ接
続されている。
【0077】図5(B)に示した例では、各フィルタエ
レメントの周方向の一端の内周側及び外周側にそれぞれ
段部31d及び31d´が形成されて、隣り合うフィル
タエレメント31,31の段部31d,31d´がパッ
キンPを介して突き合わせられている。この場合、隣り
合うフィルタエレメント31,31の継ぎ目に径方向の
内側への出っ張りが生じないように、段部の深さ及びパ
ッキン40の厚さを設定しておく必要がある。
【0078】また図5(C)に示した例では、各フィル
タエレメントの周方向の一端の内周側及び外周側にそれ
ぞれ段部31d及び31d´が形成されて、隣り合うフ
ィルタエレメント31,31の段部31d,31d´が
パッキンを介することなく突き合わせ接続されている。
この場合も、隣り合うフィルタエレメント31,31の
継ぎ目に径方向の内側への出っ張りが生じないように、
段部31d,31d´の厚さを設定しておく。
【0079】図5(D)に示した例では、各フィルタエ
レメント31の周方向の両端の端面を同じ方向に傾斜し
た傾斜端面31e,31e´とするように、各フィルタ
エレメントの周方向の両端を斜め切りして、隣り合うフ
ィルタエレメント31の傾斜端面31e,31e´を突
き合わせ接続している。
【0080】また図5(E)に示した例では、図5
(C)または(D)に示されたような多孔板からなるフ
ィルタエレメント31,31がパッキンPを介して突き
合わせ接続されている。
【0081】更に図5(F)に示した例では、多孔板か
らなるフィルタエレメント31の周方向の一端及び他端
にそれぞれ浅い段部31f及び張り出し部31gが形成
されていて、各フィルタエレメント31の一端の段部3
1fに隣接するフィルタエレメント31の他端の張り出
し部31gを重ね合わせた状態で、一連のフィルタエレ
メント31,31,…が突き合わせ接続されている。ま
た図5(F)に示した例では、隣り合うフィルタエレメ
ント31,31の間にパッキンPが挿入されている。こ
の場合、段部31fの深さは張り出し部31gの厚みよ
りも僅かに大きい程度に設定されていて、張り出し部3
1gを段部31fの上に重ねた状態で隣り合うフィルタ
エレメント31,31の継ぎ目に出っ張りが生じないよ
うになっている。
【0082】図5(A),(B),(E)及び(F)に
示したように、隣り合うフィルタエレメントの継ぎ目内
にパッキンを挿入して該継ぎ目をシールしておくと、フ
ィルタエレメントの継ぎ目から固形物が漏れるのを防ぐ
ことができる。
【0083】また図5(C)及び(D)に示したよう
に、隣り合うフィルタエレメントの隣接する端部どうし
を一部重合させた状態で突き合わせ接続することによっ
ても、フィルタエレメントの継ぎ目から固形物が漏れる
のを防ぐことができる。
【0084】なお図5(F)に示した例では、隣り合う
フィルタエレメント31,31の隣接する端部どうしを
一部重合させた上でパッキンPを挿入しているが、この
場合パッキンPを省略することもできる。
【0085】図5(E)及び(F)に示した例におい
て、多孔板からなるフィルタエレメント31とバスケッ
トの胴部の内周面との間に金網等からなるフィルタ板を
介在させて、該フィルタ板により多孔板を支える構造と
してもよい。
【0086】図6は本発明の他の実施例で用いるフィル
タエレメントを示したもので、この実施例では、バスケ
ットの胴部の一端側及び他端側にそれぞれ位置する各フ
ィルタエレメント31の一端及び他端にそれぞれ第1及
び第2の固定具51及び52が固定されて、各フィルタ
エレメントの第1及び第2の固定金具51及び52がバ
スケットの胴部の一端及び他端の内周面にボルト止めさ
れる。その他の点は前記の実施例と同様である。図6に
示すように、フィルタエレメント31の一端及び他端に
それぞれ第1及び第2の固定具51及び52を予め固定
しておいて、各フィルタエレメントの第1及び第2の固
定金具51及び52をバスケットの胴部の一端及び他端
の内周面にボルト止めすることにより、各フィルタエレ
メントをバスケットに対して固定するようにすると、バ
スケットの胴部の内周にフィルタエレメントを順次並べ
て各フィルタエレメントの両端の固定金具をバスケット
の胴部にボルト止めするだけでフィルタを組み立てるこ
とができるため、フィルタの取り付けを容易にすること
ができる。
【0087】図7は本発明の更に他の実施例を示したも
ので、この実施例では、バスケット14の底板14bの
外周側の部分に胴部14aの内周面に沿って延びるフィ
ルタ位置決め溝14b3が該底板の全周に亘って設けら
れ、各フィルタエレメント31の一端がフィルタ位置決
め溝14b3内に挿入されている。バスケットの胴部の端
板14c側の端部に該胴部の内周面に対向するフィルタ
押え具42が設けられて、該フィルタ押え具42がバス
ケット14に対して固定され、各フィルタエレメント3
1の他端が各フィルタ押え具42とバスケットの胴部1
4aとの間に挟み込まれた状態で固定されている。フィ
ルタ押え具42は、図1及び図2に示した実施例におい
てフィルタエレメント31の他端を固定するために用い
られているフィルタ押え具42と同じものであり、複数
の押え部材42A,42A,…からなっている。
【0088】なおこの実施例においても、ナット48を
用いることなく、ボルト47を螺合させるネジ孔をバス
ケットの胴部14aに設けるようにしてもよい。
【0089】フィルタ位置決め溝14b3内には、フィル
タの内周側に位置させてOリング53が圧入されて該O
リング53により各フィルタエレメントの一端がバスケ
ットの胴部の内周面に押圧された状態で固定されてい
る。この実施例では、フィルタ位置決め溝14b3の開口
部の内周側に、溝14b3と同心的に延びる浅い環状の溝
部14b4が形成され、該溝部14b4内に環状の押え板5
4が嵌合されている。押え板54は、頭部が該押え板の
表面から突出しないように設けられた皿ネジ55によ
り、バスケットの底板14bに固定され、この押え板5
4によりOリング53が溝14b3内に押え込まれてい
る。溝部14b4の深さは押え板54の厚さにほぼ等しく
設定され、押え板54がバスケットの底板14bの内面
から突出しないように配慮されている。その他の点は図
1及び図2に示した実施例と同様である。
【0090】なお図7の実施例において、Oリング53
が溝14b3から離脱するおそれがない場合には、押え板
54を省略することができる。
【0091】上記の各実施例では、バスケット14の回
転軸をケーシングの底部に支持しているが、バスケット
の回転軸をケーシングの蓋板19に取り付けた軸受装置
により支持する場合もある。また上記の実施例では、バ
スケットの底部に溜った固形物を固形物排出管20を通
して外部に吸引排出するとしたが、バスケット14の底
板に固形物排出孔を設けて、その排出孔から固形物を排
出するようにする場合もある。
【0092】上記の実施例では回転駆動源18をケーシ
ングの下部に取り付けて、該回転駆動源の出力軸をバス
ケットの回転軸に連結しているが、ケーシングの上方に
回転駆動源を配置する場合もあり、ケーシングの側方ま
たはケーシングの側壁に回転駆動源を配置して、該回転
駆動源の出力軸をベルト等を介してバスケットの回転軸
に伝達する場合もある。
【0093】上記の各実施例を示す図面では、バスケッ
トの端板14cが胴部14aと一体を成すように図示さ
れているが、実際には、分解修理を容易にするため、図
8に示した例と同様に、端板14cを胴部14aの他端
の開口部のフランジにボルト止めする構造とするのが好
ましい。
【0094】上記の実施例においては、フィルタから残
留固形物を除去するために独立の固形物吸引管24を設
けているが、掻取刃駆動軸22を中空に形成して、該掻
取刃駆動軸22を固形物吸引管として兼用するようにす
ることもできる。この場合には、中空にした掻取刃駆動
軸22内に連通する吸引ノズルを掻取刃23の先端に設
けて、掻取工程が終了した後、掻取刃23の先端を残留
固形物に向けた状態で掻取刃駆動軸22の中空部内にバ
キュームを作用させることにより、フィルタの内周に形
成された残留固形物層を除去することができる。
【0095】なお上記の説明では、フィルタの内周に形
成された残留固形物を吸引することによりフィルタから
剥離させて除去するとしたが、フィルタ30の内周に形
成された残留固形物層に圧縮ガスを吹き付けて、残留固
形物を吹き飛ばすことによって除去するようにしてもよ
い。
【0096】図1及び図2に示した実施例においては、
フィルタの真円度を損なわないようにするために、フィ
ルタ固定板35として、バスケットの胴部の周方向に沿
うように断面が円弧状を呈する形状に形成されたものを
用いたが、フィルタ固定板35の厚みを薄くして、その
内面(バスケットの内径側に向いた面)がフィルタエレ
メント31の内周面より内径側に突出しないようにする
場合には、フィルタ固定板35として、平板状のものを
用いることができる。
【0097】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、フィル
タをバスケットの周方向に並ぶ多数のフィルタエレメン
トに分割して、各フィルタエレメントをバスケットの端
板の内側の開口部を通してバスケット内に挿入し得る大
きさに形成したので、各フィルタエレメントを変形させ
ることなくバスケット内に挿入してフィルタを構成する
ことができる。従って本発明によれば、バスケットの端
板を取り外すことなく、自立性を有する材料からなるフ
ィルタの着脱を行って、しかもフィルタの真円度を高め
ることができ、掻取刃の進入限界位置をフィルタの内周
に近い位置に設定して、掻取工程終了時にフィルタの内
周に形成される残留固形物層の厚みを薄くすることがで
きる。
【0098】また本発明によれば、フィルタの内周に形
成された残留固形物を固形物のままで排出することがで
きるようになるため、無駄になる固形物の量を少なくす
ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体的な構成を示す縦断面図
である。
【図2】(A)は本発明の実施例におけるフィルタの取
付け構造を示した要部拡大断面図、(B)はフィルタエ
レメントの周方向端部の固定構造を示した拡大断面図で
ある。
【図3】図1の実施例で用いるフィルタエレメントの斜
視図である。
【図4】(A)ないし(E)はそれぞれ本実施例で用い
るフィルタエレメントの異なる構成例を示した斜視図で
ある。
【図5】(A)ないし(F)はそれぞれフィルタエレメ
ントの両端の突き合わせ部の形状の異なる例を示した要
部の断面図である。
【図6】本発明の他の実施例で用いるフィルタエレメン
トを示した斜視図である。
【図7】本発明の更に他の実施例の要部を示した縦断面
図である。
【図8】従来の遠心分離機のフィルタの取り付け構造を
示した要部の縦断面図である。
【符号の説明】
11 ケーシング 14 バスケット 14a 胴部 14b 底板 14b3 フィルタ位置決め溝 14c 端板 30 フィルタ 31 フィルタエレメント 31A フィルタ板 31B 多孔板 35 フィルタ固定板 37 パッキン 38 皿ネジ 41,42 フィルタ押え具 41a,42a 隙間充填部 41b,42b 耳部 44,47 ボルト 43,46 パッキン 51,52 固定具

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の透過孔を有する円筒状の胴部と該
    胴部の一端を閉じる底板と該胴部の他端に取り付けられ
    た環状の端板とを有するバスケットと、自立性を有する
    材料により環状をなすように形成されていて前記バスケ
    ットの胴部の内周面に沿って配置されたフィルタとを備
    えた遠心分離機において、 前記フィルタは、前記バスケットの胴部の内周面に沿う
    ように横断面が円弧状を呈する形状に形成されて前記バ
    スケットの周方向に並べて配置された複数のフィルタエ
    レメントからなり、 各フィルタエレメントは、前記バスケットの端板の内側
    の開口部を通して前記バスケット内に挿入し得る大きさ
    に形成されていることを特徴とする遠心分離機。
  2. 【請求項2】 多数の透過孔を有する円筒状の胴部と該
    胴部の一端を閉じる底板と該胴部の他端に取り付けられ
    た環状の端板とを有するバスケットと、自立性を有する
    材料により環状をなすように形成されていて前記バスケ
    ットの胴部の内周面に沿って配置されたフィルタとを備
    えた遠心分離機において、 前記フィルタは、前記バスケットの胴部の内周面に沿う
    ように横断面が円弧状を呈する形状に形成されて前記バ
    スケットの周方向に並べて配置された複数のフィルタエ
    レメントからなっていて、各フィルタエレメントは前記
    バスケットの端板の内側の開口部を通して前記バスケッ
    ト内に挿入し得る大きさに形成され、 前記バスケットの胴部の一端及び他端の内周面にそれぞ
    れ対向するように設けられた第1のフィルタ押え具及び
    第2のフィルタ押え具がバスケットに対して固定され
    て、前記バスケットの胴部の一端側に位置する各フィル
    タエレメントの一端及び前記胴部の他端側に位置する各
    フィルタエレメントの他端がそれぞれ前記第1のフィル
    タ押え具とバスケットの胴部との間及び第2のフィルタ
    押え具とバスケットの胴部との間に挟み込まれた状態で
    固定されていることを特徴とする遠心分離機。
  3. 【請求項3】 各フィルタエレメントは前記胴部の軸線
    方向長さより短い長さを有していて、バスケットの胴部
    の一端側に位置するフィルタの一端とバスケットの底板
    との間及び該胴部の他端側に位置するフィルタの他端と
    バスケットの端板との間にそれぞれ環状の隙間が形成さ
    れ、 前記第1及び第2のフィルタ押え具はそれぞれ前記フィ
    ルタの一端側の隙間内及び他端側の隙間内に嵌合された
    状態で前記胴部の内周面に当接された隙間充填部と、前
    記フィルタの内周面にパッキンを介して当接された耳部
    とを有していることを特徴とする請求項2に記載の遠心
    分離機。
  4. 【請求項4】 多数の透過孔を有する円筒状の胴部と該
    胴部の一端を閉じる底板と該胴部の他端に取り付けられ
    た環状の端板とを有するバスケットと、自立性を有する
    材料により環状をなすように形成されていて前記バスケ
    ットの胴部の内周面に沿って配置されたフィルタとを備
    えた遠心分離機において、 前記バスケットの底板の外周側の部分に前記胴部の内周
    面に沿って延びるフィルタ位置決め溝が該底板の全周に
    亘って設けられ、 前記フィルタは、前記バスケットの胴部の内周面に沿う
    ように横断面が円弧状を呈する形状に形成されて前記バ
    スケットの周方向に並べて配置された複数のフィルタエ
    レメントからなっていてバスケットの胴部の一端側に位
    置する各フィルタエレメントの一端が前記フィルタ位置
    決め溝内に挿入され、 各フィルタエレメントは前記バスケットの端板の内側の
    開口部を通して前記バスケット内に挿入し得る大きさに
    形成され、 前記バスケットの胴部の一端の内周面に対向するように
    設けられたフィルタ押え具がバスケットに対して固定さ
    れて、バスケットの胴部の他端側に位置する各フィルタ
    エレメントの他端が各フィルタ押え具とバスケットの胴
    部との間に挟み込まれた状態で固定され、 前記フィルタの内周側に位置させて前記フィルタ位置決
    め溝内にOリングが圧入されて該Oリングにより各フィ
    ルタエレメントの一端がバスケットの胴部の内周面に押
    圧された状態で固定されていることを特徴とする遠心分
    離機。
  5. 【請求項5】 隣り合うフィルタエレメント相互間の継
    ぎ目及び各フィルタエレメントとフィルタ押え具との間
    の継ぎ目がパッキンによりシールされていることを特徴
    とする請求項2,3または4に記載の遠心分離機。
  6. 【請求項6】 各フィルタ押え具はバスケットの周方向
    の全体に亘るように設けられていてバスケットの周方向
    に並ぶ複数の押え部材に分割され、 各押え部材は前記バスケットの端板の内側の開口部を通
    してバスケット内に挿入し得る大きさに形成されている
    請求項2,3,4または5のいずれかに記載の遠心分離
    機。
  7. 【請求項7】 多数の透過孔を有する円筒状の胴部と該
    胴部の一端を閉じる底板と該胴部の他端に取り付けられ
    た環状の端板とを有するバスケットと、自立性を有する
    材料により環状をなすように形成されていて前記バスケ
    ットの胴部の内周面に沿って配置されたフィルタとを備
    えた遠心分離機において、 前記フィルタは、前記バスケットの胴部の内周面に沿う
    ように横断面が円弧状を呈する形状に形成されて前記バ
    スケットの周方向に並べて配置された多数のフィルタエ
    レメントからなり、 各フィルタエレメントは前記バスケットの端板の内側の
    開口部を通して前記バスケット内に挿入し得る大きさに
    形成され、 前記バスケットの胴部の一端側及び他端側にそれぞれ位
    置する各フィルタエレメントの一端及び他端には第1及
    び第2の固定具が固定されて、各フィルタエレメントの
    第1及び第2の固定金具が前記バスケットの胴部の一端
    及び他端の内周面にボルト止めされ、 隣り合うフィルタエレメント相互間の継ぎ目及び各フィ
    ルタエレメントとフィルタ押え具との間の継ぎ目がパッ
    キンによりシールされていることを特徴とする遠心分離
    機。
  8. 【請求項8】 前記フィルタエレメントは金属板に微細
    な孔を無数に形成した多孔板からなっている請求項1,
    2,3,4,5,6または7のいずれかに記載の遠心分
    離機。
  9. 【請求項9】 前記フィルタエレメントは金網からなっ
    ている請求項1,2,3,4,5,6または7のいずれ
    かに記載の遠心分離機。
  10. 【請求項10】 前記フィルタエレメントは金属板に微
    細な孔を無数に形成した多孔板と金網とを内周側に多孔
    板を位置させて積層した積層体からなっている請求項
    1,2,3,4,5,6または7のいずれかに記載の遠
    心分離機。
  11. 【請求項11】 多数の透過孔を有する円筒状の胴部と
    該胴部の一端を閉じる底板と該胴部の他端に取り付けら
    れた環状の端板とを有するバスケットと、前記バスケッ
    トの胴部の内周面に沿うように横断面が円弧状を呈する
    形状に形成されて前記バスケットの周方向に並べて配置
    された複数のフィルタエレメントからなるフィルタとを
    備え、 各フィルタエレメントは、金属板に微細な孔を無数に形
    成した多孔板と該多孔板を構成する金属板よりも厚く形
    成された多孔性のフィルタ板とを多孔板を内周側に位置
    させて積層したものからなっていて、前記バスケットの
    端板の内側の開口部を通して前記バスケット内に挿入し
    得る大きさに形成され、 各フィルタエレメントを構成する多孔板の周方向の両端
    には、該フィルタエレメントを構成するフィルタ板の周
    方向の両端面に沿ってバスケット側に折れ曲った折り曲
    げ部と該折り曲げ部の先端からバスケットの内周に沿う
    ように外側に折れ曲った耳部とが形成されていて、各フ
    ィルタエレメントは、そのフィルタ板の外周面をバスケ
    ットの内周面に当接させるとともに、その周方向の両端
    に形成された多孔板の耳部をバスケットの内周面に当接
    させた状態で配置され、 隣り合うフィルタエレメントの多孔板の端部の折り曲げ
    部間に形成された溝内にフィルタ固定板が嵌合されて、
    該フィルタ固定板が隣り合うフィルタエレメントの耳部
    にパッキンを介して当接され、 各フィルタ固定板がバスケットにネジ止めされて、前記
    フィルタ固定板とバスケットの胴部との間に隣り合うフ
    ィルタエレメントの多孔板の耳部が挟みこまれた状態で
    固定され、 前記バスケットの胴部の一端及び他端の内周面にそれぞ
    れ対向するように設けられた第1のフィルタ押え具及び
    第2のフィルタ押え具がバスケットに対して固定され
    て、前記バスケットの胴部の一端側に位置する各フィル
    タエレメントの一端及び前記胴部の他端側に位置する各
    フィルタエレメントの他端がそれぞれ前記第1のフィル
    タ押え具とバスケットの胴部との間及び第2のフィルタ
    押え具とバスケットの胴部との間に挟み込まれた状態で
    固定されていることを特徴とする遠心分離機。
  12. 【請求項12】 前記フィルタエレメントを構成する多
    孔板の少なくとも内周面は、ポリテトラフルオルエチレ
    ンの被膜で覆われていることを特徴とする請求項8,1
    0または11のいずれかに記載の遠心分離機。
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