JP2637161B2 - 耐雷ホーン碍子装置 - Google Patents

耐雷ホーン碍子装置

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JP2637161B2
JP2637161B2 JP10943088A JP10943088A JP2637161B2 JP 2637161 B2 JP2637161 B2 JP 2637161B2 JP 10943088 A JP10943088 A JP 10943088A JP 10943088 A JP10943088 A JP 10943088A JP 2637161 B2 JP2637161 B2 JP 2637161B2
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哲也 中山
立美 市岡
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はジャンパ線を用いた耐張碍子装置に適用さ
れる耐雷ホーン碍子装置に関するものである。
{従来の技術及び発明が解決しようとする課題} 一般に、耐張碍子装置は鉄塔の支持アームの先端部に
対し左右一対の耐張碍子をほぼ水平方向に張設するとと
もに、該耐張碍子の先端部に架設した送電線の端部間を
ジャンパ線により電気的に接続している。そして、この
耐張碍子装置に避雷碍子を組み込む方法として従来支持
アームの中間部に避雷碍子を吊下し、該避雷碍子下端の
放電電極とジャンパ線に取着した放電電極とを所定の気
中放電間隙をもって対向されていた。
上記従来の装置は電圧階級が154kv以上と高い場合は
避雷碍子の重量も大きくなり、かつ支持アーム自信の長
さも長いので、この方法が望ましい。ところが、電圧階
級が22〜33KV程度に低くなると、支持アームの長さが短
くなるため避雷碍子とジャンパ線との絶縁距離の確保及
び避雷碍子と鉄塔との絶縁距離の確保が困難になるとい
う問題があった。
上記問題を解決する方法として、従来支持アームと耐
張碍子を連結する連結金具に取付アダプタを介して避雷
碍子を斜め上向きに支持し、耐張碍子と送電線を連結す
る連結金具に斜め上方へ支持した課電側の放電電極と、
前記避雷碍子の放電電極とを所定の気中放電間隙をもっ
て対向されていた。ところが、この碍子装置は避雷碍子
が耐張碍子の上方に位置しているため、該避雷碍子と上
相のジャンパ線との絶縁距離が確保できず、既設の耐張
碍子装置への適用が困難であるという問題があった。
本発明の第1の目的は、鉄塔あるいは異相と避雷碍子
との絶縁間隔を確保して既設の鉄塔へ適用を行うことが
できる耐雷ホーン碍子装置を提供することにある。
又、本発明の第2の目的は、前記第1の目的に加えて
接地側及び課電側の放電電極の放電間隙長の調節をさら
に容易に行うことができる耐雷ホーン碍子装置を提供す
ることにある。
さらに、本発明の第3の目的は、前記第1の目的に加
えて放電間隙長を常に一定に保持することができる耐雷
ホーン碍子装置を提供することにある。
{課題を解決するための手段} 請求項1記載の発明は、上記第1の目的を達成するた
め、塔体の支持アームに対し接地側連結金具を介して耐
張碍子を連結するとともに、該耐張碍子には電線側連結
金具を介して電線を張設し、前記両電線側連結金具の間
にはジャンパ線を架設し、前記耐張碍子のキャップ金具
には取付アダプタを介して避雷碍子を斜め下向きに支持
し、該避雷碍子の下端部に取着した接地側の放電電極
と、前記ジャンパ線に支持した課電側の放電電極との間
に所定の気中放電間隙を付与するという手段を採用して
いる。
又、請求項2記載の発明は、上記第2の目的を達成す
るため、請求項1記載の耐雷ホーン碍子装置において、
取付アダプタに、前記避雷碍子の上下方向の傾斜角度を
調節する角度調節手段を備えるという手段を採用してい
る。
さらに、請求項3記載の発明は、上記第3の目的を達
成するため、請求項1記載の耐雷ホーン碍子装置におい
て、ジャンパ線に補強棒を沿設するという手段を採用し
ている。
{作用} 請求項1記載の発明は、避雷碍子が耐張碍子のキャッ
プ金具に斜め下向きに取着され、下側に位置するジャン
パ線側に支持した放電電極と前記避雷碍子の放電電極と
を対向配置したので、避雷碍子と鉄塔あるいは異相のジ
ャンパ線との絶縁距離を確保し易く、既設の鉄塔への適
用が容易となる。
又、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の作
用に加えて、角度調節手段により避雷碍子の傾斜角度が
調整されるので、接地側及び課電側の放電電極の放電間
隙長の調節が容易となる。
さらに、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明
の作用に加えて、ジャンパ線が補強棒により補強されて
いるので、接地側及び課電側の放電電極の放電間隙長が
ほぼ一定に保持される。
{実施例} 以下、この発明を具体化した第一実施例を第1図〜第
4図について説明する。
鉄塔の支持アーム1には取付プレート2がボルトによ
り固定され、該プレート2にはUクレビス3,4が直列に
連結されている。一方のUクレビスリンク4には接地側
のホーン取付金具5が連結され、該取付金具5にはボー
ルクレビスリンク6を介して懸垂碍子7を多数直列に連
結してなる懸垂碍子連8が連結されている。前記懸垂碍
子7は碍子本体9と、この本体9の頭部に嵌合したキャ
ップ金具10と、碍子本体9の中心部に嵌合したピン金具
11とにより構成されている。課電側の前記懸垂碍子7の
ピン金具11にはソケットクレビスリンク12を介して課電
側のホーン取付金具13が連結され、該取付金具13には連
結リンク14を介して送電線15を架設する電線クランプ16
が連結されている。前記ホーン取付金具5,13には懸垂碍
子7の沿面閃絡を防止するためのアークホーン17が取着
されている。前記左右一対の電線クランプ16にはジャッ
パ線18が架設されている。
前記課電側の両ホーン取付金具13,13には前記ジャン
パ線18に沿うように補強棒19が架設され、該補強棒19と
ジャンパ線18は第2図に示すように、二つのクランプ片
20,21を側方から嵌合してボルト22により締め付け固定
することにより互いに連結され、ジャンパ線18の風圧な
どによる揺動を抑制するようにしている。前記補強棒19
の中央部寄りに位置するクランプ片20,21には第2図に
示すように課電側の放電電極23が支持されている。
一方、接地側端部に位置する懸垂碍子7のキャップ金
具10には、締付リング24及び取付アダプタ25を介して避
雷碍子26が装着されている。前記締付リング10は、第3,
4図に示すように、半円弧状をなす一対のリング片27,28
により形成され、両リング片27,28はボルト29により互
いにキャップ金具10の基端部に一体形成された環状凸条
10aに締付け固定されるようにしている。
前記一方のリング片27にはブラケット27aが固着さ
れ、該ブラケット27aには取付アダプタ25の基端部に固
定したブラケット25aがボルト30により固定されてい
る。前記ブラケット25aに形成したボルト挿通孔25bは長
孔状に形成され、取付アダプタ25の取付角度、つまり避
雷碍子26の取付角度を調節可能である。
前記取付アダプタ25には前記避雷碍子26ボルト31によ
り固定されている。この避雷碍子26は強化合成樹脂より
なる耐圧絶縁筒(図示略)と、その内部に収納した電圧
−電流特性が非直線性の酸化亜鉛を主材とする限流素子
32と、耐圧絶縁筒の上下両端部に嵌合固定した接地側及
び課電側の電込金具33,34と、さらに耐圧絶縁筒の外周
部にゴムモールドした絶縁外套体35とにより構成されて
いる。前記課電側の電極金具34には前記放電電極23と所
定の気中放電間隙Gをもって対向する接地側の放電電極
36が取着されている。なお、符号37,38は取付アダプタ2
5と電極金具34に取着した避雷碍子26の沿面閃絡を抑制
するためのアーキングリングである。
次に、前記のように構成した耐雷ホーン碍子装置につ
いて、その作用を説明する。
今、送電線15に雷撃によるサージ電流が流れると、そ
の電流はジャンパ線18、課電側の放電電極23を経て接地
側の放電電極36にフラッシオーバされ、避雷碍子26内部
の限流素子32を流れ、取付アダプタ25及び締付リング24
へ流れ、さらにキャップ金具10、ボールクレビスリンク
6、ホーン取付金具5、U−クレビスリンク4,3、取付
プレート2及び支持アーム1を経て鉄塔に流れ放電され
る。又、その後生じる続流は前記限流素子32と気中放電
間隙Gにより遮断される。
さて、本発明実施例では懸垂碍子7のキャップ金具10
に締付リング24と取付アダプタ25により避雷碍子26を下
向きに取着して避雷碍子26の下端部に設けた放電電極36
と、ジャンパ線側に設けた放電電極23を対向したので、
避雷碍子26と鉄塔及び上相のジャンパ線18との気中絶縁
間隙を充分に確保することができる。
又、前記実施例ではジャンパ線18の補強棒19を設けた
ので、ジャンパ線18が風圧により揺動して難くなり、従
って両放電電極23,36の放電間隙長に常に一定に保持す
ることができる。
さらに、前記実施例では取付アダプタ25の取付角度を
調節することにより避雷碍子26の上下方向の取付角度を
調節するようにしたので、支持アーム1、懸垂碍子連8
及びジャンパ線18により形成される比較的狭い空間内に
おいて、避雷碍子26を傾斜させて両放電電極23,36の放
電間隙長Gを大きい範囲で調節でき避雷碍子26の取付上
の自由度が向上する。
{発明の効果} 以上詳述したように、請求項1記載の発明は、鉄塔あ
るいは異相と避雷碍子との気中絶縁間隔を確保して既設
の鉄塔へ適用を行うことができる。
又、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効
果に加えて角度調節手段により避雷碍子の傾斜角度が調
整されるので、放電間隙長の調節を容易に行うことがで
きる効果がある。
さらに、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明
に効果に加えて放電間隙長を常に一定に保持することが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1記載の発明と請求項2記載の発明を含
んだ耐雷ホーン碍子装置の第1実施例を示す右半部の正
面図、第2図は課電側の放電電極の取付構造を示す段面
図、第3図は避雷碍子の取付構造を示す断面図、第4図
は避雷碍子の締付リング及び取付アダプタを示す拡大分
解斜視図である。 1……支持アーム、7……懸垂碍子、8……懸垂碍子
連、10……キャップ金具、10a……環状凸条、15……送
電線、18……ジャンパ線、19……補強棒、20,21……ク
ランプ片、22,29,30,31……ボルト、23(36)……接地
側(課電側)の放電電極、24……締付リング、25……取
付アダプタ、25a,27a……ブラケット、25b……ボルト挿
通孔、26……避雷碍子、27,28……リング片。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塔体の支持アームに対し接地側連結金具を
    介して耐張碍子を連結するとともに、該耐張碍子には電
    線側連結金具を介して電線を張設し、前記両電線側連結
    金具の間にはジャンパ線を架設し、前記耐張碍子のキャ
    ップ金具には取付アダプタを介して避雷碍子を斜め下向
    きに支持し、該避雷碍子の下端部に取着した接地側の放
    電電極と、前記ジャンパ線に支持した課電側の放電電極
    との間に所定の気中放電間隙を付与したことを特徴とす
    る耐雷ホーン碍子装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の耐雷ホーン碍子装置におい
    て、前記取付アダプタは、前記避雷碍子の上下方向の傾
    斜角度を調節する角度調節手段を備えている耐雷ホーン
    碍子装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の耐雷ホーン碍子装置におい
    て、ジャンパ線に補強棒を沿設したことを特徴とする耐
    雷ホーン碍子装置。
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