JP2637058B2 - 半回転かま - Google Patents

半回転かま

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JP2637058B2
JP2637058B2 JP6962195A JP6962195A JP2637058B2 JP 2637058 B2 JP2637058 B2 JP 2637058B2 JP 6962195 A JP6962195 A JP 6962195A JP 6962195 A JP6962195 A JP 6962195A JP 2637058 B2 JP2637058 B2 JP 2637058B2
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裕之 三井
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HIROSE SEISAKUSHO Ltd
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Brother Industries Ltd
HIROSE SEISAKUSHO Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、布を縫着するために用
いられる家庭用ミシンおよび工業用ミシンなどに備えら
れる半回転かまに関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、典型的な従来技術の半回転か
ま1を示す側面図であり、図11はその半回転かま1に
備えられる中かま3を示す平面図である。半回転かま1
に備えられる中かま3は、スタッド22が立設される底
部23と、底部23に連なる周縁部24とを有する。周
縁部24には剣先25が形成されるとともに、この剣先
25よりも半径方向内方側には糸案内突起26a,26
bが形成される。これらの糸案内突起26a,26b間
には針14が挿入される針落ち溝26cが形成される。
【0003】剣先25は、針14の移動経路の中心線L
1を含み、かつ中かま3の軸線L2に垂直な一平面より
も中かま3の底部23寄りに配置される。またこの剣先
25は、中かま3の一端部3aから他端部3bに向か
い、前記一平面に近接するように中かま3の開放端に向
かって、すなわち図11の右から左に向かって先細状に
形成される。針14は、中かま3の軸線L2方向に関し
て、ボビン6に巻回され、ボビンケース7に収納された
ボビン糸5を挿通して布に導くボビン糸出口202と剣
先25との間において上下に往復移動され、前記針落ち
溝26cに挿入される。
【0004】図12は、半回転かま1を示す正面図であ
る。半回転かま1は、図示しない大かまの内周面に形成
される軌溝に軌条2が嵌り込んで支持される。ボビンケ
ース7には回り止め部材7aが一体的に形成されてお
り、その先端部には、前記ボビン糸出口202である挿
通孔が形成される。この回り止め部材7aが図示しない
中かま押えの嵌合凹所に嵌合して、中かま3の半回転動
作に伴うボビンケース7の回転が阻止される。中かま3
を揺動駆動するドライバ4は、図示しないミシンの下軸
に同軸に固定され、前記軸線L2まわりに半回転駆動さ
れる。
【0005】このようにして半回転駆動される半回転か
ま1において、矢符B1,B2に示すように上下に往復
駆動される針14によってもたらされた針糸15は、針
の上下動に同期して半回転駆動される中かま3の剣先2
5によって、針14よりも中かま3の底部23寄りの位
置で剣先25によって捕えられ、中かま3が矢符A1方
向に半回転して針糸ループをボビンケース7の下方の位
置15aに導く。この針糸ループは前記剣先25ととも
に凹所13を形成する各糸案内突起26a,26bの案
内面17に沿って滑りながら矢符18の方向へ移動し、
ミシン本体に備えられる図示しない天秤の上昇動作によ
ってボビンケース7の外周面に乗移り、前記天秤が上昇
するにつれて針糸15がボビンケース7の外周面に摺動
しつつ糸越しする。こうして天秤によって上方に引上げ
られた針糸15は、ボビンケース7内のボビン6から引
出されたボビン糸5に係合して縫目が形成される。
【0006】図13は、縫着されるべき2枚の布19,
20が、正送りで送られるときの縫目の形成過程を模式
的に示す図である。各布19,20が正送り、すなわち
矢符C1で示すような剣先25が針糸15を捕捉すると
きの移動方向と逆方向に送られるとき、針糸15は、図
13(1)に示すように剣先25によって針14よりも
中かま3の底部23寄りで剣先25によって捕捉され
る。剣先25によって捕捉された針糸15は、針糸ルー
プを形成し、徐々に大きく広げられながらボビンケース
7を巻掛けるようにして、前述の図12に示すボビンケ
ース7の下方の位置15aに導かれる。この状態から、
前述のように天秤によって針糸ループの供給側張架部分
15bが矢符Dで示されるように引上げられることによ
って、図13(2)に示すようにボビンケース7を糸越
しする。このようにしてボビンケース7を糸越しした針
糸ループは、供給側張架部分15bがさらに引上げられ
ることによって図12(3)に示すように小さくなり、
針糸15がボビン糸5を巻掛けるようにして1つの縫目
が形成される。さらに前記針糸15が剣先25からボビ
ンケース7の外周面に乗移ったときには、中かま3は矢
符A2方向に逆回転して、初期位置(図12に示される
状態)に復帰し、再びドライバ4によって矢符A1方向
に駆動されて、針14の矢符B1方向の下降動作によっ
て剣先25の近傍にもたらされた針糸15を捕え針糸ル
ープを形成する。このような一連の動作が繰返されて、
図12(4)に示すように連続した縫目が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術で
は、縫着されるべき2枚の布19,20が逆送り、すな
わち図14の矢符C2で示す剣先25によって針糸15
が捕捉されるときの剣先25の移動方向と同一方向に送
られるときに、図14(6)に示す絡み縫目27が形成
されてしまう。図14は、各布19,20が逆送りされ
たときの縫目の形成過程を模式的に示す図である。針1
4によってもたらされる針糸15は、各布19,20が
正送りされるときと同様に剣先25によって、図14
(1)に示すように捕捉される。このとき、ボビンケー
ス7に収納されたボビン6から引出されているボビン糸
5は、針14に対し、矢符C2で示される送り方向にな
びいている。この状態から前述のように中かま3の回転
および天秤による前述のような引上げ動作によって図1
4(2)に示すように針糸15がボビンケース7の糸越
しをする。このとき針糸15は、供給側張架部分15b
が、ボビンケース7の中かま3の開放端側を通過し、縫
目側張架部分15cがボビンケース7の中かま3の底部
23側を通過して糸越しをする。ボビン糸5は、前述の
ように各布19,20の送り方向C2になびいており、
図14(1)で示すようにこのボビン糸5よりも中かま
3の底部23寄りに配置される針糸15が、図14
(2)で示すように縫目側張架部分15cから供給側張
架部分15bに向けて、ボビンケース7の下方の底部側
を通過し、ボビンケース7の下方を巻掛けるようにし、
ボビンケース7の中かま3の開放端寄りを通過し、ボビ
ンケース7に収納されるボビン6に巻回されたボビン糸
5を1周するように巻込んで前述の天秤に至り張架され
る。
【0008】この状態から天秤による引上げ動作が進む
ことによって、図14(3)に示すように針糸15によ
って形成される針糸ループが小さくなり、針糸15は、
ボビン糸5を1周するように張架される。この状態から
さらに天秤によって針糸15が引上げられると、図14
(4)に示すように針糸15は、縫着されるべき2枚の
布19,20に近いところでボビン糸5を1周するよう
に張架される。この状態からさらに天秤によって針糸1
5が引上げられることによって、図14(5)に示すよ
うに針糸15のループがさらに小さくなり、針糸15の
たるみが消失し、ボビン糸5を1周するように巻込んで
巻掛けられる。
【0009】このようにして縫着されるべき布19,2
0が矢符C2で示される方向に逆送りされることによっ
て、絡み縫目27が形成される。このような針糸15お
よびボビン糸5の係合が前述のような針14および中か
ま3の動作によって繰返され、図14(6)に示すよう
に絡み縫目27が形成された縫目が連続して形成され
る。
【0010】連続した縫目の中で、正常な縫目と絡み縫
目27とが混在すると縫目の直線性を乱したり、絡み縫
目27の部分での糸締まり不良が発生し縫製品質を著し
く損なう。
【0011】したがって本発明の目的は、縫着されるべ
き布を正送りまたは逆送りのどちらの送り方によって送
っても、絡み縫目ができることなく、正常な縫目を形成
することができる半回転かまを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、半回転かまに
おいて、剣先が、針の移動経路の中心線を含みかつ前記
中かまの軸線に垂直な一平面よりも中かまの開放端寄り
に配置され、中かまの周方向一端部から他端に向かって
前記一平面に近接する方向で、かつ開放端側から見て時
計まわりの方向に先細状に形成されこの剣先の先端は、
ボビン糸の出口と針の移動経路との間に配置されること
を特徴とする半回転かまである。
【0013】
【作用】本発明に従えば、縫着される布の送り方向に拘
わらず、任意の方向において絡み縫目のない連続した正
常な縫目で布を縫着することができる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の半回転かま70
を示す側面図であり、図2はその半回転かま70に備え
られる中かま50の平面図であり、図3は中かま50の
正面図であり、図4は、中かま50の剣先56付近を図
1の左斜め上方から見て示す拡大斜視図である。中かま
50は、スタッド51が立設される底部52と、この底
部52に連なる周縁部53とを有する。周縁部53に
は、中かま50の一端部54から他端部55に向けて周
方向に延びる軌条58が形成され、また他端部55に剣
先56が形成されるとともに、この剣先56寄りに半径
方向の内方側には、糸案内突起57が形成される。
【0015】剣先56は、軌条58に連なり、前記一端
部54から他端部55に向かって、中かま50の開放端
側から見て時計回りに延出し、その時計回りにかつ前記
中かま50の軸線L4方向底部52側に向けて先細状に
形成される。換言すれば、剣先56は、針59の移動経
路の中心線L3を含み、かつ中かま50の軸線L4に垂
直な一平面よりも中かま50の開放端寄りに配置され、
前記一端部54から他端部55に向かうにつれて、前記
一平面に近接するように先細状に形成される。針59
は、この剣先56よりも中かま50の底部52側の位置
で矢符E1,E2方向に上下に往復駆動される。剣先5
6は、このような針59によってもたらされる針糸77
(図5などに図示)を、ボビン60に巻回されるボビン
糸61と針59との間で捕捉する。また剣先56には、
先端62に連なり、その先端62よりも中かま3の開放
端側に退避する凹所63が形成される。この凹所63に
よって、針59によってもたらされた針糸を剣先56が
捕捉した後に、針59が矢符E1で示されるように上方
に向けて上昇されるとき、剣先56と針59とが干渉す
ることを防止することができる。
【0016】ボビン糸61が巻回されたボビン60を収
納し、中かま50に装着されたボビンケース71は針糸
77と絡んで縫目を形成するボビン糸61の出口となる
挿通孔203を有し、この挿通孔203は、前記剣先5
6の先端62よりも中かま50の開放端寄りに設けられ
る。
【0017】図5は半回転かま70を示す正面図であ
り、図6はその半回転かま70とドライバ72の分解斜
視図であり、図7は、その半回転かま70の全体斜視図
である。図示しないミシンベッドに設けられる針板の下
方に、前記中かま50を備える半回転かま70が配置さ
れる。半回転かま70は、図示しない大かまの内周面に
形成される軌溝に軌条58が嵌り込んで、前記中かま5
0が支持されており、この中かま50の底部52に立設
されたスタッド51にボビンケース71が装着され、こ
のボビンケース71にはボビン糸61が巻回されるボビ
ン60が収納される。
【0018】前記中かま50の軸線L4に関して周方向
に約180°ずれた反対側には、ドライバ72が配置さ
れる。このドライバ72のドライバ本体73に連なる取
付部74はミシンの下軸75に固定される。
【0019】縫製動作が開始されると、下軸75が軸線
L4まわりに矢符F1,F2方向に往復半回転駆動され
るとともに、この下軸75に連動する針59が中かま5
0およびドライバ72と同期して上下に往復駆動され、
前記針板に形成される針穴76を介して中かま50の剣
先56付近に針糸77がもたらされる。またボビンケー
ス71には回り止め部材71aが一体的に形成されてお
り、この回り止め部材71aが図示しない中かま押えの
嵌合凹所に嵌合して、中かま50の半回転動作に伴うボ
ビンケース71の回転が阻止されている。また前記ボビ
ンケース71内に収納されたボビン60に巻回されてい
るボビン糸61は、ボビンケース71の外周面78に設
けられるボビン糸調子ばね79によって弾発的に押付け
られながら前記回り止め部材71aに設けられたボビン
糸挿通孔203を介して、前記針穴76に導かれる。
【0020】前記ドライバ72は、下軸75の半回転駆
動によって矢符F1,F2方向に往復半回転駆動され
る。ドライバ72が矢符F1方向に回転したときには、
そのドライバ72の一端部80が中かま50の一端部5
4に形成される当接面86に当接して同一方向に押圧
し、これによってボビンケース71の回転が阻止された
状態で中かま50が矢符F1方向に半回転駆動される。
またドライバ72が矢符F2方向に回転したときには、
ドライバ72の他端部81が中かま50の剣先56およ
び糸案内突起57間に形成される凹所82の内面83に
当接して押圧し、これによってボビンケース71の回転
が阻止された状態で、中かま50が前記回転方向F1と
は逆方向である矢符F2方向に半回転駆動される。
【0021】以上のような構成によって、中かま50が
ドライバ72によって矢符F1方向に半回転駆動される
と、図5および図7に示されるように剣先56によって
捕えられた針糸77が針糸ループを形成し、針糸77が
中かま50の周縁部53によって案内されて針糸ループ
が広げられてボビンケース71に巻掛けられ、剣先56
の先端62が前記軸線L4および針59の中心線L3を
含む一平面に達する位置付近において、前記針糸77は
前記凹所82内から糸案内面84に沿って図5に矢符G
で示す方向に案内され、ボビンケース71の外周面78
に沿って通過する。針糸77がボビンケース71の外周
面78に乗り移ると、中かま50は矢符F2方向へ反転
して初期位置に復帰する。このような中かま50による
針糸77の糸越し動作が繰返され、これと同時に図7に
示すようにたとえばH方向に図示しない縫着されるべき
布が送られることによって、縫目が連続して形成され
る。
【0022】図8は、本発明に従う半回転かま70を用
い、正送りによって2枚の布87,88を縫着するとき
の縫目の形成過程を模式的に示す図である。矢符Hで示
されるように剣先56によって針糸77を捕捉するとき
の剣先56の移動方向とほぼ逆の方向に縫着されるべき
2枚の布87,88が送られる正送り時において、図8
(1)に示すように剣先56は、針59が各布87,8
8を挿通してもたらされる針糸77を捕捉する。このと
き剣先56は、中かま50の軸線方向に関してボビンケ
ース71に収納されるボビン60に巻回されたボビン糸
61と針59との間で針糸77を捕捉する。
【0023】剣先56によって捕捉された針糸77は、
中かま50が矢符F1方向に回転されることによって、
図8(2)に示すように針糸ループを形成し、ボビンケ
ース71の下方に向けて広げられていく。広げられた針
糸ループは、ボビンケース71を巻掛けるように張架さ
れ、1つ前の縫目に連なる縫目側張架部分89は、ボビ
ンケース71の中かま50の開放端側を通過し、前記天
秤を介して糸巻きリールに連なる供給側張架部分90
は、ボビンケース71の中かま50の底部52側を通過
して張架される。
【0024】このような状態から、中かま50によっ
て、前述した図5に示すような状態に針糸77が導か
れ、前記天秤による作用によって矢符J方向に供給側張
架部分89が引上げられることによって、図8(3)に
示すように針糸ループはボビンケース71を糸越しす
る。このようにして針糸ループがボビンケース71を糸
越しすることによって、針糸77は、縫目側張架部分8
9がボビン糸61の中かま50の開放端側を通過し、供
給側張架部分90がボビン糸61の中かま50の底部5
2側を通過するように巻掛けられる。
【0025】このような状態からさらに前記天秤により
針糸77が引上げられることによって針糸ループが小さ
くなり、図8(4)に示すように2枚の布87,88の
合わせ目付近でボビン糸61と針糸77とが相互に巻掛
けるように係合されて縫目が形成される。このような一
連の縫目の形成過程が繰返されることによって、図8
(5)に示すように正常な縫目が連続して形成され、2
枚の布87,88が縫着される。
【0026】図9は、本発明に従う半回転かま70を用
いて、逆送りによって2枚の布87,88を縫着すると
きの縫目の形成過程を模式的に示す図である。矢符Kで
示されるように剣先56によって、針糸77を捕捉する
ときの剣先56の移動方向と同じ方向に縫着されるべき
2枚の布87,88が送られる逆送り時において、図9
(1)に示すように剣先56は針59が各布87,88
を挿通してもたらされる針糸77を捕捉する。このと
き、剣先56は、中かま50の軸線方向に関してボビン
ケース71に収納されるボビン60に巻回されたボビン
糸61と針59との間で針糸77を捕捉する。このよう
にして捕捉された針糸77は、中かま50が前記F1方
向に回転されることによって針糸ループを形成し、ボビ
ンケース71の下方に向けて広げられる。このとき、針
糸ループの縫目側張架部分89は、ボビンケース71の
中かま50の開放端側を通過し、供給側張架部分90は
ボビンケース71の中かま50の底部52側を通過し、
ボビンケース71に巻掛けられるようにして張架され
る。
【0027】このような状態からさらに中かま50が回
転して図5に示すような位置に中かま50が配置され、
前述のように前記天秤によって供給側張架部分90がJ
方向に引上げられることによって、ボビンケース71を
糸越しする。このようにして糸越しした針糸ループは、
供給側張架部分90がボビン糸61の中かま50の底部
52側を通過し、縫目側張架部分89がボビン糸61の
中かま50の開放端側を通過し、ボビン糸61に巻掛け
られるように張架される。このとき、供給側張架部分9
0が、ボビンケース71の中かま50の底部52側を通
過して糸越しすることにより、供給側張架部分15Bが
中かま3の開放端側を通過する従来技術と異なり、ボビ
ン糸61によって邪魔されることはないので、ボビンケ
ース71の中かま50の開放端側に移動することができ
る。これによって、針糸77は、ボビン糸61との間で
前述の絡み縫目27を形成することはなく、単に巻掛け
られた状態となる。
【0028】このような状態からさらに前記天秤によっ
て供給側張架部分90が引上げられることによって針糸
ループが小さくなり、図9(4)に示すように2枚の布
87,88の合わせ目付近で針糸77とボビン糸61と
が相互に係合するように正常なきれいな縫目を形成する
ことができる。このような縫目の形成過程が繰返される
ことによって、図9(5)に示すような連続した縫目が
形成される。
【0029】このように本発明に従う半回転かま70を
用いることによって、針糸ループがボビンケース71を
糸越しした後に、供給側張架部分90がボビン糸61に
よって邪魔されることなく移動することができ、ボビン
糸61に針糸77を単に巻掛けるようにして係合するこ
とができ、縫着すべき2枚の布87,88が正送り、ま
たは逆送りによって送られても、きれいな正常な縫目を
形成することができる。したがって、縫目を形成する過
程で絡み縫目が発生することを防止することができるの
で、品質の向上された縫製製品を得ることができる。
【0030】上述の実施例において、半回転かま70
は、典型的な従来技術と同様に中かま50の開放端側か
ら見たときに時計まわりとなる矢符F1方向に回転しな
がら針糸77を捕捉するように構成されており、従来使
用されている半回転ミシンの駆動等の主要部分を変更し
ないで、単に半回転かまを含む一部の部品変更だけで、
本発明の目的が達成できる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、半回転か
まにおいて、剣先が、針の移動経路の中心線を含み、か
つ中かまの軸線に垂直な一平面よりも中かまの開放端寄
りに配置され、中かまの周方向一端部から他端部に向か
って前記一平面に近接する方向で、かつ開放端側から見
て時計回りの方向に先細状に形成されこの剣先の先端
は、ボビン糸の出口と針の移動経路との間に配置され
る。これによって、縫着されるべき布が正送りおよび逆
送りされる場合のいずれの場合においても、縫目の形成
過程において絡み縫目を作ることなく、連続した正常な
縫目を形成することができる。したがって美感のよい品
質の向上された縫製製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の半回転かま70を示す側面
図である。
【図2】その半回転かま70に備えられる中かま50を
示す平面図である。
【図3】その中かま50の正面図である。
【図4】その中かま50に形成される剣先56付近を図
1の左斜め上方から見て示す斜視図である。
【図5】半回転かま70を示す正面図である。
【図6】その半回転かま70とドライバ72を示す分解
斜視図である。
【図7】その半回転かま70を示す全体斜視図である。
【図8】半回転かま70を用いて正送りによって2枚の
布87,88を縫製するときの縫目の形成過程を模式的
に示す図であり、図8(1)〜図8(5)によって縫目
の各形成過程を示す。
【図9】半回転かま70を用いて逆送りによって2枚の
布87,88を縫製するときの縫目の形成過程を模式的
に示す図であり、図9(1)〜図9(5)によって縫目
の各形成過程を示す。
【図10】典型的な従来技術の中かま3を示す側面図で
ある。
【図11】その中かま3を示す平面図である。
【図12】半回転かま1を示す正面図である。
【図13】従来技術の半回転かま1を用いて正送りによ
って縫目が形成される形成過程を模式的に示す図であ
り、図13(1)〜図13(4)によって縫目の各形成
過程を示す。
【図14】従来技術の半回転かま1を用いて逆送りによ
って縫目が形成される形成過程を模式的に示す図であ
り、図14(1)〜図14(6)によって縫目の各形成
過程を示す。
【符号の説明】
50 中かま 54 中かま50の一端部 55 中かま50の他端部 56 剣先 58 軌条 59 針 60 ボビン 61 ボビン糸 62 剣先56の先端 70 半回転かま 71 ボビンケース 72 ドライバ 77 針糸 203 ボビン糸61の出口 L3 針59の移動経路の中心線 L4 中かま50の軸線

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針糸が挿通された状態で上下に移動され
    る針の移動経路に垂直な軸線まわりに揺動されるドライ
    バと、ドライバと同軸を成しかつ周方向に約180°ず
    れた位置に設けられドライバの揺動によって同一方向に
    駆動される中かまと、中かまに着脱可能に装着されるボ
    ビンケースと、ボビンケースに収納されかつボビン糸が
    巻回されるボビンとを備え、前記中かまには針によって
    供給される針糸を捕捉する剣先が形成される半回転かま
    において、 前記剣先は、針の移動経路の中心線を含みかつ中かまの
    軸線に垂直な一平面よりも中かまの開放端寄りに配置さ
    れ、中かまの周方向一端部から他端部に向かって前記一
    平面に近接する方向でかつ開放端側から見て時計まわり
    の方向に先細状に形成され、この剣先の先端は、ボビン
    糸の出口と針の移動経路との間に配置されることを特徴
    とする半回転かま。
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