JP2636754B2 - 半導体レーザ光増幅器 - Google Patents

半導体レーザ光増幅器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザ光増幅器
に関し、特に、量子細線構造を活性層とする半導体レー
ザ光増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】光増幅器は光通信、光交換システムの中
で最も重要なデバイスのうちの1つである。光増幅器の
主なものとしてはファイバー光増幅器と半導体レーザ光
増幅器がある。半導体レーザ光増幅器は、増幅波長域を
設計によって自由に設定できること、小型で集積化可能
なこと、消費電力が低いことなどの利点をもち、応用上
の期待が大きい。半導体レーザ光増幅器の特性において
重要な要素は、高い利得、高い飽和出力、および、利得
の偏波無依存性である。量子井戸を活性層に用いた光増
幅器は、バルクを活性層に用いる通常の光増幅器に比べ
て、飽和出力が大きいという利点をもち、研究が進んで
いる。ただ、量子井戸を活性層に用いた光増幅器では、
利得が入力光の偏波方向に大きく依存するという問題が
ある。この偏波依存性の問題を解決する方法として、量
子井戸活性層に引っ張り歪を導入する方法が提案され、
実際にも偏波依存性の低い光増幅器が実現している。こ
のように、量子構造を利用した光増幅器は今後の発展が
期待されている。
【0003】近年の半導体成長技術の発展により、量子
細線構造の作製が実現可能になっており、量子細線構造
を活性層に用いる光増幅器を作製することが可能になっ
ている。通常、量子細線構造は(100)基板上に作製
され、量子細線は[0,1,1]方向または[0,1,
−1]方向を向くものが作製される。量子細線レーザ構
造では高い利得や優れた温度特性が理論的に予測されて
いるため、量子細線を活性層に用いた光増幅器において
も、優れた特性が期待できる。納富らはアプライド・フ
ィジックス・レターズ(Applied Physic
s Letters),Vol.62,1993,p.
1094に、光を量子細線方向に進行させ増幅を行う半
導体レーザ光増幅器において、量子細線の断面形状を対
称的な形である正方形にすることによって、偏波無依存
の光増幅器ができることを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
断面が正方形の量子細線を活性層に用いた半導体レーザ
光増幅器においては、利得の偏波依存性を完全になくす
ことはできない。量子細線を構成する半導体は通常立方
対称の結晶構造をとっており、このために、価電子帯の
バンド構造は、異方性をもつ。このバンド構造の異方性
のために、通常の[0,1,1]方向または[0,1,
−1]方向を向く量子細線は、細線断面が対称的な形で
ある正方形であっても、細線に垂直な面内での光学的異
方性をもつ。この光学的異方性のため、(100)基板
上に作製された量子細線構造を活性層に用い、光を量子
細線方向に進行させ増幅を行う半導体レーザ光増幅器に
おいて、量子細線が[0,1,1]または[0,1,−
1]方向を向き、かつ、細線方向に垂直な細線断面形状
が正方形であるものでは、[1,0,0]方向に電場成
分をもつ偏光に対する増幅率の方が、[1,0,0]方
向に垂直な方向に電場成分をもつ偏光に対する増幅率よ
り大きくなってしまい、偏波無依存にはならない。
【0005】本発明は、このような従来の事情に対処し
てなされたもので、量子細線構造を活性層とする半導体
レーザ光増幅器において、偏波無依存な光増幅器を提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ光
増幅器は、(100)基板上または(100)基板の5
度以内の傾斜基板上に作製された量子細線構造を活性層
に用い、光を量子細線方向に進行させ増幅を行う半導体
レーザ光増幅器において、前記量子細線の方向が[0,
1,1]方向または[0,1,−1]方向を向き、か
つ、量子細線方向に垂直な細線断面形状で[100]方
向に垂直な方向の長さが[100]方向の長さよりも長
いことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明による半導体レーザ光増幅器が偏波無依
存な光学利得を示す理由を説明する。上記のように、
[0,1,1]方向または[0,1,−1]方向を向く
量子細線構造で、細線断面形状が正方形のものは、価電
子帯構造の異方性のため、細線に垂直な面内の光学的異
方性をもつ。無限障壁に囲まれた断面が正方形のGaA
s量子細線において、この面内光学的異方性を計算する
と、[100]方向に電場成分をもつ偏光に対する光学
利得は[100]方向に垂直な方向に電場成分をもつ偏
光に対する光学利得の約2倍になる。この光学的異方性
は、細線の断面形状を異方的にして、価電子帯の異方性
に起因する光学的異方性を細線断面形状の異方性に起因
する光学的異方性で打ち消すことによって、低減するこ
とができる。無限障壁に囲まれた断面が長方形の[0,
1,1]方向または[0,1,−1]方向を向くGaA
s量子細線において、面内光学的異方性を計算した結
果、長方形断面の[100]方向に垂直な方向の辺の長
さが[100]方向の辺の長さの1.3倍から2倍の範
囲で光学的異方性がほとんどなくなることが予測され
た。ここでは、(100)基板上に作製された断面形状
が長方形のGaAs量子細線についての計算結果を示し
たが、基板面方位が(100)から5度程度傾いても現
れる効果はほとんど変わらないことが計算より示され
る。また、量子細線を構成する物質がGaAsでなくて
も立方対称な結晶構造をもつ半導体からなる量子細線な
らば同様の効果が現れる。また、断面形状が長方形でな
くても、楕円等の異方的な形であれば同様の効果が現れ
る。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。ここでは、InP/InGaA
s系による量子細線レーザ光増幅器に本発明を適用した
実施例について説明する。図2は従来の断面が正方形の
量子細線を有する光増幅器の構造で、図1は本発明に関
する断面が[100]方向より[100]方向に垂直な
方向に長い長方形の量子細線を有する光増幅器の構造で
ある。試料の作製においては有機金属気相成長法(MO
CVD法)を用いた。図1、図2のいずれの場合におい
ても、初めに、n型InP(100)基板101上に厚
さ1.5μmのn型InPクラッド層102を成長し、
InGaAs量子細線103のもとになる厚さ20nmの
ノンドープInGaAs層が両側の厚さ20nmのノンド
ープInP障壁層104に挟まれた構造のInP/In
GaAs多重量子井戸層を成長する。次に、厚さ1.5
μm のp型InPクラッド層105、厚さ0.3μm の
p型InGaAs層106を順に成長し、電子ビームリ
ソグラフィーとドライエッチングによって、100nm周
期で、図1においては幅30nmの、図2においては幅2
0nmのストライプ状の領域以外のp型領域およびノンド
ープ領域をエッチングする。次に、エッチングでできた
溝をノンドープInP層104、p型InPクラッド層
105、p型InGaAs層106で順に埋め込んだ。
試料には、図1においては、[100]方向に20nm、
[0,1,−1]方向に30nmの長さをもつ長方形断面
のInGaAs量子細線が、図2においては、20nm角
の正方形断面のInGaAs量子細線103が形成さ
れ、電子ビームリソグラフィーによって、量子細線は
[0,1,1]方向を向いている。そして、ウエットエ
ッチング法によりメサを形成し、p型InP埋込層10
7、n型InP埋込層108、p型InGaAs埋込層
109を順に成長し、電力ブロック層を形成する。最後
に、n電極110とp電極111を設けて実施例の光増
幅器が作製される。なお、光の入力側と出力側には、I
nPからなる窓領域を設けて光の反射を防止した。いず
れの試料においても電極にバイアスをかけた状態で光を
[0,1,1]方向(細線方向)に入力することによっ
て、光が増幅される。図2の従来の光増幅器では、[1
00]方向の偏光の増幅度が[0,1,−1]方向の偏
光の増幅度の約2倍となるが、図1の光増幅器では[1
00]方向の偏光と[0,1,−1]方向の偏光で増幅
率がほぼ同じになり、偏波無依存の光増幅器が実現でき
た。
【0009】本発明の半導体レーザ光増幅器は実施例の
構造に限られるものではない。また、InP系など他の
材料にも適用できる。その場合光学的異方性がなくなる
ように細線の断面形状の[100]と垂直な方向の長さ
と[100]方向の長さを変えればよい。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による量子
細線を活性層とする半導体レーザ光増幅器は、偏波無依
存の光増幅が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に用いた本発明に関する半導体レーザ光
増幅器構造断面の概略図である。
【図2】従来例の半導体レーザ光増幅器構造断面の概略
図である。
【符号の説明】
101 n型(100)InP基板 102 n型InPクラッド層 103 InGaAs量子細線 104 ノンドープInP障壁層 105 p型InPクラッド層 106 p型InGaAs層 107 p型InP埋込層 108 n型InP埋込層 109 p型InGaAs埋込層 110 n電極 111 p電極

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(100)基板上または(100)基板の
    5度以内の傾斜基板上に作製された量子細線構造を活性
    層に用い、光を量子細線方向に進行させ増幅を行う半導
    体レーザ光増幅器において、前記量子細線の方向が
    [0,1,1]方向または[0,1,−1]方向を向
    き、かつ、量子細線方向に垂直な細線断面形状で[10
    0]方向に垂直な方向の長さが[100]方向の長さよ
    りも長いことを特徴とする半導体レーザ光増幅器。
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