JP3211838B2 - 半導体レーザ型光増幅器 - Google Patents

半導体レーザ型光増幅器

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JP3211838B2
JP3211838B2 JP06007091A JP6007091A JP3211838B2 JP 3211838 B2 JP3211838 B2 JP 3211838B2 JP 06007091 A JP06007091 A JP 06007091A JP 6007091 A JP6007091 A JP 6007091A JP 3211838 B2 JP3211838 B2 JP 3211838B2
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順一 橋本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は入射光を増幅して出力す
る半導体レーザ型光増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体レーザ型光増幅器
としては、例えば、以下の各文献1〜3に示されたもの
がある。
【0003】文献1;第51回応用物理学会・学術講演
会・予稿集・27a−R−1 文献2;Appl.Phys.Lett.,vol.56,No.13,pp1201 〜1203
(26 March 1990) 文献3;Digest of the Integrated Optics and Optica
l Communication Conference,Kobe Japan,Paper No.20C
2-3,1989 これらの文献には、通常のダブルヘテロ(DH)レーザ
型光増幅器または多重量子井戸(MQW)レーザ型光増
幅器の一般的な構造および製造方法が示されている。こ
れらの半導体レーザ型光増幅器は、半導体レーザの両へ
き開面にSiO2 ,Si3 4 ,Al2 3 といった誘
電体薄膜をコーティングし、へき開面の反射率を0.1
%〜0.01%程度の微少な値にまで低減することによ
って作製されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の各半
導体レーザ型光増幅器においては、半導体レーザの活性
層に平行な偏波光(TE波)に対しては、大きな利得を
もって低雑音増幅が行える。しかしながら、活性層に垂
直な偏波光(TM波)に対しては小さな利得しか有さな
い。このため、従来の半導体レーザ型光増幅器は、増幅
器に入射される光の偏波状態の違いにより、増幅率が異
なってしまうという欠点があった。この欠点により、従
来、半導体レーザ型光増幅器の実用化は妨げられてい
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解消するためになされたもので、光が伝播する光導波
層と該光導波層を挟んで形成されたクラッド層とを基板
上に備えて構成された半導体レーザ型光増幅器であっ
て、上記光導波層は、複数の活性層と当該複数の活性層
それぞれを隔てる障壁層とを有する第1の多重量子井戸
層と、複数の活性層と当該複数の活性層それぞれを隔て
る障壁層とを有するとともに、上記第1の多重量子井戸
層に積層された第2の多重量子井戸層と、上記第1の多
重量子井戸層と上記第2の多重量子井戸層とを挟んで形
成されるとともに伝播する光を上記活性層に閉じ込める
光閉じ込め層とを備えて構成され、上記クラッド層と上
記光閉じ込め層と上記第1の多重量子井戸層に含まれる
上記障壁層と上記第2の多重量子井戸層に含まれる上記
障壁層とは、上記基板と格子整合のとれた材料によって
形成され、上記第1の多重量子井戸層に含まれる上記複
数の量子井戸層それぞれは、上記基板の格子定数よりも
大きい格子定数を持つ材料によって形成されており、上
記第2の多重量子井戸層に含まれる上記複数の量子井戸
層それぞれは、上記基板の格子定数よりも小さい格子定
数を持つ材料によって形成されていることを特徴として
いる。
【0006】
【作用】格子定数の小さい活性層は格子整合のとれた他
の層から引っ張り応力を受ける。この結果、活性層のエ
ネルギバンドにおいてk=0のΓ点における価電子帯の
縮退状態は解け、軽い正孔の価電子帯は重い正孔の価電
子帯より低エネルギ側に存在するようになる。従って、
電子と軽い正孔との間の遷移が支配的になる。この遷移
によっては、TMモードに対して大きな利得が生ずるた
め、このような構造を有する光増幅器はTMモードの電
磁波に対して大きな増幅を行い得る。
【0007】
【実施例】図1(a)は本発明の一実施例による偏波無
依存型半導体レーザ型光増幅器の構造を示す断面図であ
る。この光増幅器は次のように製造される。
【0008】まず、n型半導体基板1上に、n型クラッ
ド層2、アンドープの第1光閉じ込め層3、アンドープ
の第1活性層4およびアンドープのバリア層5を順次エ
ピタキシャル成長する。以上の4層はn型半導体基板1
と格子整合しており、従って無歪である。次に、これら
の層よりも小さい格子定数を持つアンドープ材料で第2
活性層6をエピタキシャル成長する。この第2活性層6
の厚さは転位等の欠陥が生じない臨界膜厚以下の厚さに
形成する必要がある。その後、この第2活性層6上に、
アンドープの第2光閉じ込め層7、p型クラッド層8お
よびp型コンタクト層9を連続的にエピタキシャル成長
する。これら各層7〜9は層2〜5と同じ格子定数、従
ってn型基板1と格子整合のとれた材料を用いて形成す
る。
【0009】次に、半導体基板1が研磨されて薄片化さ
れ、薄片化された半導体基板1に接触したn型電極10
が形成される。また、最上層のp型コンタクト層9に接
触してp型電極11が形成される。最後にこの半導体レ
ーザ・ウエハがへき開され、両へき開面に無反射コーテ
ィング膜12a,12bが形成される。
【0010】このような構造において、格子定数の小さ
い第2活性層6は、格子定数の大きいバリア層5および
第2光閉じ込め層7から引っ張り応力を受け、歪みが発
生している。しかし、第2活性層6の厚さは上記のよう
に臨界膜厚以下の厚さに形成されているため、この歪み
応力によって欠陥を生じることはない。現に光ファイバ
増幅器の励起用光源には歪活性層を有する半導体レーザ
が用いられている。これに対して第1活性層4は第1光
閉じ込め層3およびバリア層5に格子整合しているた
め、歪は発生しない。
【0011】また、第1光閉じ込め層3,第1活性層
4,バリア層5,第2活性層6および第2光閉じ込め層
7からなる光導波層のエネルギバンドは、各半導体層に
対応して模式的に同図(b)に示されるような構造にな
る。無歪状態の第1活性層4における、波数k=0のΓ
点付近でのにエネルギバンド構造は図2(a)に示され
る。図に示されるように、k=0のΓ点においては軽い
正孔の価電子帯EVAと重い正孔の価電子帯EVBとは縮退
している。なお、Ec は伝導帯のエネルギバンドであ
る。
【0012】しかし、引っ張り歪みが発生している第2
活性層6における、波数k=0のΓ点付近でのエネルギ
バンドは同図(b)に示されるものとなる。すなわち、
Γ点における2つの価電子帯の縮退が解け、軽い正孔の
価電子帯EVAが重い正孔の価電子帯EVBよりも低エネル
ギ側に存在するようになる。従って、このバンド構造に
おいては電子と軽い正孔との間の遷移が支配的になり、
これによって生じる光増幅器の増幅作用は主としてTM
モード偏向波に対して行われるようになる。つまり、T
Mモード偏波に対して大きな利得が得られるようにな
る。このことは、量子力学を用いた理論によって明らか
にすることが出来る。
【0013】このため、本実施例による光増幅器におい
ては、TEモードの入射光に対しては主として無歪の第
1活性層4において通常の光増幅が行われ、TMモード
の入射光に対しては主として第2活性層6において十分
な光増幅が行われる。従って、本実施例による光増幅器
によれば、いかなる偏波状態の入射光に対しても十分大
きな利得をもって光増幅を行うことが可能になる。
【0014】このような構造の光増幅器において、無歪
みの第1活性層4に対しては、ダブルヘテロ(DH)構
造,単一量子井戸(SQW)構造および多重量子井戸
(MQW)構造のいずれの構造をも適用することが可能
である。引っ張り応力が加わって歪んだ第2活性層6に
対してはSQWまたはMQWのいずれかの構造を適宜採
用することが出来る。
【0015】なお、上記実施例では第1活性層4を無歪
みのものとして説明したが、次のような構造であっても
良い。つまり、第1活性層4の格子定数をこれを挟む第
1光閉じ込め層3およびバリア層5の各格子定数よりも
大きいものとし、第1活性層4に圧縮応力を加わえた構
造のものであっても良い。この構造では、TEモードの
偏波光に対する利得は上記実施例よりも大きいものとな
る。また、このように第1活性層4に圧縮応力を加えた
場合には、この第1活性層4にはSQWまたはMQWの
いずれかの構造を適宜採用することが出来る。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、格
子定数の小さい活性層は格子整合のとれた他の層から引
っ張り応力を受ける。この結果、活性層のエネルギバン
ドにおいてk=0のΓ点における価電子帯の縮退状態は
解け、軽い正孔の価電子帯は重い正孔の価電子帯より低
エネルギ側に存在するようになる。従って、電子と軽い
正孔との間の遷移が支配的になる。
【0017】この結果、TEモードの偏波光ばかりでな
く、TMモードの偏波光に対しても十分大きな利得を持
つ増幅作用が行えるようになる。このため、入射光の偏
波状態に依存しない、すなわち偏波無依存型の半導体レ
ーザ型光増幅器を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による半導体レーザ型光増幅
器の構造およびエネルギバンドを示す図である。
【図2】無歪状態の第1活性層におけるΓ点付近のエネ
ルギバンド構造および引っ張り歪みが加わった状態の第
2活性層におけるΓ点付近のエネルギバンド構造を示す
模式図である。
【符号の説明】
1…n型半導体基板 2…n型クラッド層 3…第1光閉じ込め層 4…第1活性層 5…バリア層 6…第2活性層 7…第2光閉じ込め層 8…p型クラッド層 9…p型コンタクト層 10…n型電極 11…p型電極 12a,12b…無反射コーティング膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光が伝播する光導波層と該光導波層を挟
    んで形成されたクラッド層とを基板上に備えて構成され
    た半導体レーザ型光増幅器において、 前記光導波層は、 複数の活性層と当該複数の活性層それぞれを隔てる障壁
    層とを有する第1の多重量子井戸層と、複数の活性層と
    当該複数の活性層それぞれを隔てる障壁層とを有すると
    ともに、前記第1の多重量子井戸層に積層された第2の
    多重量子井戸層と、前記第1の多重量子井戸層と前記第
    2の多重量子井戸層とを挟んで形成されるとともに伝播
    する光を前記活性層に閉じ込める光閉じ込め層とを備え
    て構成され、 前記クラッド層と前記光閉じ込め層と前記第1の多重量
    子井戸層に含まれる前記障壁層と前記第2の多重量子井
    戸層に含まれる前記障壁層とは、前記基板と格子整合の
    とれた材料によって形成され、 前記第1の多重量子井戸層に含まれる前記複数の量子井
    戸層それぞれは、前記基板の格子定数よりも大きい格子
    定数を持つ材料によって形成されており、 前記第2の多重量子井戸層に含まれる前記複数の量子井
    戸層それぞれは、前記基板の格子定数よりも小さい格子
    定数を持つ材料によって形成されていることを特徴とす
    る半導体レーザ型光増幅器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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