JP2634438B2 - 不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導体およびその製造方法 - Google Patents
不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導体およびその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はD新規な不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導
体〔1〕 〔式中、R1、R2、R3、R4は、水素、炭素数1〜12個のア
ルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または、
任意の箇所にエステル基、カルバモイル基、アミド基、
ヒドロキシ基、イミダゾール基もしくはインドール基を
含むアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基であ
る〕および、それの製造法に関するものである。
体〔1〕 〔式中、R1、R2、R3、R4は、水素、炭素数1〜12個のア
ルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または、
任意の箇所にエステル基、カルバモイル基、アミド基、
ヒドロキシ基、イミダゾール基もしくはインドール基を
含むアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基であ
る〕および、それの製造法に関するものである。
本発明の化合物は、三つの窒素原子によってその中心
に金属原子を配位させ取り込むことができるため、金属
触媒反応や有機合成の不斉配位修飾剤として利用できる
ばかりでなく、重金属類の補足や光学活性化合物の分割
にも有用である。
に金属原子を配位させ取り込むことができるため、金属
触媒反応や有機合成の不斉配位修飾剤として利用できる
ばかりでなく、重金属類の補足や光学活性化合物の分割
にも有用である。
近年、不斉金属触媒を利用した不斉合成反応が、アミ
ノ酸、および医薬、農薬中間体の製造を目的として、さ
かんに研究されている。しかしながら本技術のポイント
となる不斉金属触媒の配位子としては、ホスフィン系化
合物が知られているが、不斉ホスフィン系化合物は製造
方法が煩雑である。またホスフィン系配位子を有する不
斉金属触媒は、還元反応のみで用いられており、酸化反
応への利用は著しく制限されている。
ノ酸、および医薬、農薬中間体の製造を目的として、さ
かんに研究されている。しかしながら本技術のポイント
となる不斉金属触媒の配位子としては、ホスフィン系化
合物が知られているが、不斉ホスフィン系化合物は製造
方法が煩雑である。またホスフィン系配位子を有する不
斉金属触媒は、還元反応のみで用いられており、酸化反
応への利用は著しく制限されている。
本発明は、不斉金属触媒に使用される工業的に有利な
不斉配位子、およびその製造方法を提供することを課題
とする。
不斉配位子、およびその製造方法を提供することを課題
とする。
本発明者は、工業的に有利な、不斉配位子を提供すべ
く鋭意検討した結果、軸不斉(アトロプ異性)と類似の
不斉環境を、新規な分子設計により、二つの不斉オキサ
ゾリンで造り出すことにより、本発明を完成させるに至
った。
く鋭意検討した結果、軸不斉(アトロプ異性)と類似の
不斉環境を、新規な分子設計により、二つの不斉オキサ
ゾリンで造り出すことにより、本発明を完成させるに至
った。
すなわち、本発明は、一般式〔1〕 〔式中、R1、R2、R3、R4は、水素、炭素数1〜12個のア
ルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または、
任意の箇所にエステル基、カルバモイル基、アミド基、
ヒドロキシ基、イミダゾール基もしくはインドール基を
含むアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基であ
る〕で表される不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導体、
およびピリジン−2,6−ジカルボン酸を、第一操作とし
て塩素化し、第二操作として一般式〔2〕 〔式中、R1、R2、R3、R4は、水素、炭素数1〜12個のア
ルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または、
任意の箇所にエステル基、カルバモイル基、アミド基、
ヒドロキシ基、イミダゾール基もしくはインドール基を
含むアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基であ
る〕を反応させ、アミドアルコールを生成させ、第三操
作として、さらに塩素化することにより、アミドアルコ
ール骨格を閉環し、第四操作として中和することによる
不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導体の製造方法であ
る。
ルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または、
任意の箇所にエステル基、カルバモイル基、アミド基、
ヒドロキシ基、イミダゾール基もしくはインドール基を
含むアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基であ
る〕で表される不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導体、
およびピリジン−2,6−ジカルボン酸を、第一操作とし
て塩素化し、第二操作として一般式〔2〕 〔式中、R1、R2、R3、R4は、水素、炭素数1〜12個のア
ルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または、
任意の箇所にエステル基、カルバモイル基、アミド基、
ヒドロキシ基、イミダゾール基もしくはインドール基を
含むアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基であ
る〕を反応させ、アミドアルコールを生成させ、第三操
作として、さらに塩素化することにより、アミドアルコ
ール骨格を閉環し、第四操作として中和することによる
不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導体の製造方法であ
る。
本製造法について、さらに詳しく説明する。
本発明における不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導体
としては、具体的には、例えば、2,6−ビス(4′−
(S)−メチル−2′−オキサゾリル)ピリジン、2,6
−ビス(4′−(R)−メチル−2′−オキサゾリル)
ピリジン、2,6−ビス(4′−(S)−エチル−2′−
オキサゾリル)ピリジン、2,6−ビス(4′−(R)−
エチル−2′−オキサゾリル)ピリジン、2,6−ビス
(4′−(S)−イソプロピル−2′−オキサゾリル)
ピリジン、2,6−ビス(4′−(S)−t−ブチル−
2′−オキサゾリル)ピリジン、2,6−ビス(4′−
(S)−sec−ブチル−2′−オキサゾリル)ピリジ
ン、2,6−ビス(4′−(S)−イソブチル−2′−オ
キサゾリル)ピリジン、2,6−ビス(4′−(S)−フ
ェニル−2′−オキサゾリル)ピリジン、2,6−ビス
(4′−(R)−フェニル−2′−オキサゾリル)ピリ
ジン、2,6−ビス(4′−(S)−ベンジル−2′−オ
キサゾリル)ピリジン、2,6−ビス(4′−(S)−p
−ヒドロキシベンジル−2′−オキサゾリル)ピリジ
ン、2,6−ビス(4′−(S)−2−(メチルチオ)エ
チル−2′−オキサゾリル)ピリジン、2,6−ビス
(4′−(S)−インドキシルメチル−2′−オキサゾ
リル)ピリジン、2,6−ビス(4′−(S)−イミダゾ
リルメチル−2′−オキサゾリル)ピリジンおよび2,6
−ビス(4′(S)−メルカプトメチル−2′−オキサ
ゾリル)ピリジンなどがあげられる。
としては、具体的には、例えば、2,6−ビス(4′−
(S)−メチル−2′−オキサゾリル)ピリジン、2,6
−ビス(4′−(R)−メチル−2′−オキサゾリル)
ピリジン、2,6−ビス(4′−(S)−エチル−2′−
オキサゾリル)ピリジン、2,6−ビス(4′−(R)−
エチル−2′−オキサゾリル)ピリジン、2,6−ビス
(4′−(S)−イソプロピル−2′−オキサゾリル)
ピリジン、2,6−ビス(4′−(S)−t−ブチル−
2′−オキサゾリル)ピリジン、2,6−ビス(4′−
(S)−sec−ブチル−2′−オキサゾリル)ピリジ
ン、2,6−ビス(4′−(S)−イソブチル−2′−オ
キサゾリル)ピリジン、2,6−ビス(4′−(S)−フ
ェニル−2′−オキサゾリル)ピリジン、2,6−ビス
(4′−(R)−フェニル−2′−オキサゾリル)ピリ
ジン、2,6−ビス(4′−(S)−ベンジル−2′−オ
キサゾリル)ピリジン、2,6−ビス(4′−(S)−p
−ヒドロキシベンジル−2′−オキサゾリル)ピリジ
ン、2,6−ビス(4′−(S)−2−(メチルチオ)エ
チル−2′−オキサゾリル)ピリジン、2,6−ビス
(4′−(S)−インドキシルメチル−2′−オキサゾ
リル)ピリジン、2,6−ビス(4′−(S)−イミダゾ
リルメチル−2′−オキサゾリル)ピリジンおよび2,6
−ビス(4′(S)−メルカプトメチル−2′−オキサ
ゾリル)ピリジンなどがあげられる。
本製造法は、第一操作より第四操作から成り立つが、
中間体を単離、精製することなく目的の化合物を得る所
に特徴を有する。
中間体を単離、精製することなく目的の化合物を得る所
に特徴を有する。
第一操作では、出発原料のピリジン−2,6−ジカルボ
ン酸を、塩素化剤で処理し、酸塩化物に変換する。塩素
化剤としては、例えば、塩化チオニル、ホスゲン、オキ
シ塩化リン、五塩化リン等が使用される。第二操作とし
て、光学活性アミルアルコールを加え、アミドアルコー
ルを生成させる。光学活性アミノアルコールは、相当す
る光学活性アミノ酸を、例えば、リチウムアルミニウム
水素化物を用いて還元することによって、容易に合成す
ることができる。光学活性アミノアルコールの原料とし
て光学活性アミノ酸を使用する場合には、例えば、L及
びDのアラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、t
−ブチルロイシン、アルギニン、リジン、ヒスチジン、
グルタミン酸、グルタミン、チロシン、フェニルアラニ
ン、フェニルグリシン、トリプトファン、メチオニン、
システイン、ドーパ等のアミノ酸、およびその誘導体が
代表例としてあげられる。また他に2−アミノプロパノ
ール、2−アミノブタノール等のα−アミノアルコー
ル、またLおよびDのセリン、またはスレオニンのエス
テル、アミド等を直接使用することもできる。この第二
操作では、塩化水素捕捉剤としてトリエチルアミン、ピ
リジン等の塩基を加えることもできる。第三操作とし
て、同じ反応溶液にさらに塩素化剤を加えることにより
アミドアルコール骨格が閉環し、オキサゾリン環が生成
する。塩素化剤としては、塩化チオニル、ホスゲン、オ
キシ塩化リン、五塩化リン等が使用される。第四操作と
して中和し、目的物を抽出、蒸留等の操作で得ることが
できる。また第二操作完了後、生成するアミドアルコー
ルを単離し溶媒の存在下で加熱脱水して一挙に目的物を
得ることもできる。
ン酸を、塩素化剤で処理し、酸塩化物に変換する。塩素
化剤としては、例えば、塩化チオニル、ホスゲン、オキ
シ塩化リン、五塩化リン等が使用される。第二操作とし
て、光学活性アミルアルコールを加え、アミドアルコー
ルを生成させる。光学活性アミノアルコールは、相当す
る光学活性アミノ酸を、例えば、リチウムアルミニウム
水素化物を用いて還元することによって、容易に合成す
ることができる。光学活性アミノアルコールの原料とし
て光学活性アミノ酸を使用する場合には、例えば、L及
びDのアラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、t
−ブチルロイシン、アルギニン、リジン、ヒスチジン、
グルタミン酸、グルタミン、チロシン、フェニルアラニ
ン、フェニルグリシン、トリプトファン、メチオニン、
システイン、ドーパ等のアミノ酸、およびその誘導体が
代表例としてあげられる。また他に2−アミノプロパノ
ール、2−アミノブタノール等のα−アミノアルコー
ル、またLおよびDのセリン、またはスレオニンのエス
テル、アミド等を直接使用することもできる。この第二
操作では、塩化水素捕捉剤としてトリエチルアミン、ピ
リジン等の塩基を加えることもできる。第三操作とし
て、同じ反応溶液にさらに塩素化剤を加えることにより
アミドアルコール骨格が閉環し、オキサゾリン環が生成
する。塩素化剤としては、塩化チオニル、ホスゲン、オ
キシ塩化リン、五塩化リン等が使用される。第四操作と
して中和し、目的物を抽出、蒸留等の操作で得ることが
できる。また第二操作完了後、生成するアミドアルコー
ルを単離し溶媒の存在下で加熱脱水して一挙に目的物を
得ることもできる。
反応温度は第一操作では、0〜200℃、好ましくは、1
0〜100℃、第二操作では、−100〜50℃、好ましくは、
−50〜30℃、第三操作では、0〜200℃、好ましくは、1
0〜100℃、第四操作では、0〜200℃、好ましくは、10
〜100℃で行われる。第三操作後、アミドアルコールを
単離して加熱閉環する場合の反応温度は、20〜300℃、
好ましくは、50〜150℃の範囲で行われる。
0〜100℃、第二操作では、−100〜50℃、好ましくは、
−50〜30℃、第三操作では、0〜200℃、好ましくは、1
0〜100℃、第四操作では、0〜200℃、好ましくは、10
〜100℃で行われる。第三操作後、アミドアルコールを
単離して加熱閉環する場合の反応温度は、20〜300℃、
好ましくは、50〜150℃の範囲で行われる。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明す
る。
る。
実施例 1 2,6−ビス(4′−(S)−イソプロピル−2′−オキ
サゾリル)ピリジン ピリジン−2,6−ジカルボン酸 8.35gと塩化チオニル
54mlを混合し加熱還流した。10時間後減圧濃縮し、5m
lのクロロホルムに溶解し、この溶液を、(S)−バリ
ノール11.3gとトリエチルアミン42mlを混合したクロロ
ホルム200ml溶液に、0℃冷却下滴下し、滴下後さらに
一日間攪拌した。再び塩化チオニル37mlを加え2時間還
流した。反応液を冷却水に注ぎクロロホルムで抽出し
た。抽出液を濃縮し、残査を1.5Nの水酸化ナトリウム水
溶液170mlとメタノール300mlで処理し、塩化メチレン抽
出し、濃縮した。酢酸エチル−ヘキサンより再結晶する
と、80%収率で標題化合物が白色結晶として得られた。
サゾリル)ピリジン ピリジン−2,6−ジカルボン酸 8.35gと塩化チオニル
54mlを混合し加熱還流した。10時間後減圧濃縮し、5m
lのクロロホルムに溶解し、この溶液を、(S)−バリ
ノール11.3gとトリエチルアミン42mlを混合したクロロ
ホルム200ml溶液に、0℃冷却下滴下し、滴下後さらに
一日間攪拌した。再び塩化チオニル37mlを加え2時間還
流した。反応液を冷却水に注ぎクロロホルムで抽出し
た。抽出液を濃縮し、残査を1.5Nの水酸化ナトリウム水
溶液170mlとメタノール300mlで処理し、塩化メチレン抽
出し、濃縮した。酢酸エチル−ヘキサンより再結晶する
と、80%収率で標題化合物が白色結晶として得られた。
融点152〜153℃、 〔α〕D−117゜(c=1.01,CH2Cl2)、IR(KBr)1637c
m-1 1 H NMR 単位 ppm (270MHZ,CDCl3,TMS) 0.94(d,6H)、1.06(d,6H)、1.88(m,2H)、4.18(m,
2H)、4.23(t,2H)、4.54(dd,2H)、7.86(t,1H)、
8.21(d,2H) 実施例 2 2,6−ビス(4′−(S)−t−ブチル−2′−オキサ
ゾリル)ピリジン ピリジン−2,6−ジカルボン酸 1.67gと塩化チオニル
11mlを混合し加熱還流した。10時間後減圧濃縮し、10
mlのクロロホルムに溶解し、この溶液を、(S)−t−
ブチルロイシノール2.85gとトリエチルアミン8.4mlを混
合したクロロホルム40ml溶液に、0℃冷却下滴下し、滴
下後さらに一日間攪拌した。再び塩化チオニル7.3mlを
加え2時間還流した。反応液を冷却水に注ぎクロロホル
ムで抽出した。実施例1と全く同じ処理にて標題化合物
の白色結晶が収率43%で得られた。
m-1 1 H NMR 単位 ppm (270MHZ,CDCl3,TMS) 0.94(d,6H)、1.06(d,6H)、1.88(m,2H)、4.18(m,
2H)、4.23(t,2H)、4.54(dd,2H)、7.86(t,1H)、
8.21(d,2H) 実施例 2 2,6−ビス(4′−(S)−t−ブチル−2′−オキサ
ゾリル)ピリジン ピリジン−2,6−ジカルボン酸 1.67gと塩化チオニル
11mlを混合し加熱還流した。10時間後減圧濃縮し、10
mlのクロロホルムに溶解し、この溶液を、(S)−t−
ブチルロイシノール2.85gとトリエチルアミン8.4mlを混
合したクロロホルム40ml溶液に、0℃冷却下滴下し、滴
下後さらに一日間攪拌した。再び塩化チオニル7.3mlを
加え2時間還流した。反応液を冷却水に注ぎクロロホル
ムで抽出した。実施例1と全く同じ処理にて標題化合物
の白色結晶が収率43%で得られた。
融点242〜243℃ 〔α〕D−114゜(c=1.07,CH2Cl2)、IR(KBr)1640c
m-1 1 H NMR 単位 ppm (270MHZ,CDCl3,TMS) 0.98(d,18H)、4.12(dd,2H)、4.33(t,2H)、4.48
(dd,2H)、7.86(t,1H)、8.27(d,2H) 実施例 3 2.6−ビス(4′−(R)−フェニル−2′−オキサゾ
リル)ピリジン ピリジン−2,6−ジカルボン酸 3.34gと塩化チオニル
54mlを混合し加熱還流した。10時間後減圧濃縮し、30
mlのクロロホルムに溶解し、この溶液を、(R)−フェ
ニルグリシノール11gのクロロホルム17ml溶液に、0℃
冷却下滴下し、滴下後さらに一日間攪拌した。再び塩化
チオニル15mlを加え2時間還流した。実施例1と全く同
じ処理にて標題化合物の白色結晶が収率70%で得られ
た。
m-1 1 H NMR 単位 ppm (270MHZ,CDCl3,TMS) 0.98(d,18H)、4.12(dd,2H)、4.33(t,2H)、4.48
(dd,2H)、7.86(t,1H)、8.27(d,2H) 実施例 3 2.6−ビス(4′−(R)−フェニル−2′−オキサゾ
リル)ピリジン ピリジン−2,6−ジカルボン酸 3.34gと塩化チオニル
54mlを混合し加熱還流した。10時間後減圧濃縮し、30
mlのクロロホルムに溶解し、この溶液を、(R)−フェ
ニルグリシノール11gのクロロホルム17ml溶液に、0℃
冷却下滴下し、滴下後さらに一日間攪拌した。再び塩化
チオニル15mlを加え2時間還流した。実施例1と全く同
じ処理にて標題化合物の白色結晶が収率70%で得られ
た。
融点171〜172℃ 〔α〕D+114゜(c=1.03,CH2Cl2)、IR(KBr)1645c
m-1 1 H NMR 単位 ppm (270MHZ,CDCl3,TMS) 4.43(t,2H)、4.93(dd,2H)、5.47(dd,2H)、7.30〜
7.40、7.86(t,1H)、8.35(d,2H) 実施例 4 2,6−ビス(4′−(R)−エチル−2′−オキサゾリ
ル)ピリジン ピリジン−2,6−ジカルボン酸 2.51gと塩化チオニル
54mlを混合し加熱還流した。10時間後減圧濃縮し、30
mlのクロロホルムに溶解し、この溶液を、2−(R)−
アミノ−1−ブタノールとトリエチルアミン8.4mlを混
合したクロロホルム60ml溶液に、0℃冷却下滴下し、滴
下後さらに一日間攪拌した。再び塩化チオニル11mlを加
え2時間還流した。反応液を冷却水に注ぎクロロホルム
で抽出した。実施例1と全く同じ処理にて標題化合物の
白色結晶が収率73%で得られた。
m-1 1 H NMR 単位 ppm (270MHZ,CDCl3,TMS) 4.43(t,2H)、4.93(dd,2H)、5.47(dd,2H)、7.30〜
7.40、7.86(t,1H)、8.35(d,2H) 実施例 4 2,6−ビス(4′−(R)−エチル−2′−オキサゾリ
ル)ピリジン ピリジン−2,6−ジカルボン酸 2.51gと塩化チオニル
54mlを混合し加熱還流した。10時間後減圧濃縮し、30
mlのクロロホルムに溶解し、この溶液を、2−(R)−
アミノ−1−ブタノールとトリエチルアミン8.4mlを混
合したクロロホルム60ml溶液に、0℃冷却下滴下し、滴
下後さらに一日間攪拌した。再び塩化チオニル11mlを加
え2時間還流した。反応液を冷却水に注ぎクロロホルム
で抽出した。実施例1と全く同じ処理にて標題化合物の
白色結晶が収率73%で得られた。
融点151〜152℃、 IR(KBr)1640cm-1 1 H NMR 単位 ppm (270MHZ,CDCl3,TMS) 1.02(t,6H)、1.63(m,2H)、1.79(m,2H)、4.15(t,
2H)、4.30(m,2H)、8.16(d,1H) 〔発明の効果〕 本発明によれば、軸不斉と類似の不斉環境を有する不
斉オキサゾリルピリジン誘導体を、簡便な方法により製
造することができる。
2H)、4.30(m,2H)、8.16(d,1H) 〔発明の効果〕 本発明によれば、軸不斉と類似の不斉環境を有する不
斉オキサゾリルピリジン誘導体を、簡便な方法により製
造することができる。
本発明における新規な不斉オキサゾリルピリジン誘導
体は、金属触媒反応や有機合成の不斉配位修飾剤として
利用できるばかりでなく、重金属類の補足や光学活性化
合物の分割にも有用であるなど、種々の用途に極めて重
要である。
体は、金属触媒反応や有機合成の不斉配位修飾剤として
利用できるばかりでなく、重金属類の補足や光学活性化
合物の分割にも有用であるなど、種々の用途に極めて重
要である。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式〔1〕 〔式中、R1、R2、R3、R4は、水素、炭素数1〜12個のア
ルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または、
任意の箇所にエステル基、カルバモイル基、アミド基、
ヒドロキシ基、イミダゾール基もしくはインドール基を
含むアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基であ
る〕で表される不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導体。 - 【請求項2】ピリジン−2,6−ジカルボン酸を、第一操
作として塩素化し、第二操作として一般式〔2〕 〔式中、R1、R2、R3、R4は、水素、炭素数1〜12個のア
ルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または、
任意の箇所にエステル基、カルバモイル基、アミド基、
ヒドロキシ基、イミダゾール基もしくはインドール基を
含むアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基であ
る〕を反応させ、アミドアルコールを生成させ、第三操
作として、さらに塩素化することにより、アミドアルコ
ール骨格を閉環し、第四操作として中和することによ
る、請求項1に記載の不斉ビスオキサゾリルピリジン誘
導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18447188A JP2634438B2 (ja) | 1988-07-26 | 1988-07-26 | 不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18447188A JP2634438B2 (ja) | 1988-07-26 | 1988-07-26 | 不斉ビスオキサゾリルピリジン誘導体およびその製造方法 |
Publications (2)
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