JP2634092B2 - 回路の評価方法および評価装置 - Google Patents
回路の評価方法および評価装置Info
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Description
フリップフロップ回路等の回路の高速動作を評価する方
法ならびに装置に関するものである。
い無秩序な信号系列(PN)を発生するパルス発生器
(PNパルス発生器)を用いて図5に示す様な構成例で
評価されていた。以下、図5を用いて従来の技術を詳細
に説明する。
はデータラッチ・フリップフロップ(DFF)、3a,
3bは移相器、4a,4bは信号分岐装置、5はサンプ
リングスコープを示している。データラッチ・フリップ
フロップ(DFF)2は、データ入力端子Dとクロック
入力端子Cと真信号またはその補信号の出力端子Q,−
Qを有し、入力クロック信号に同期して、入力データを
当該入力クロック信号の前半の半周期で取り込み、後半
の半周期で真信号またはその補信号を出力する被評価回
路である。PNパルス発生器1のPNパルス出力は、移
相器3aを通し、信号分岐装置4aにより分岐して、デ
ータラッチ・フリップフロップ2のデータ入力端子Dと
サンプリングスコープ5の一つの入力端子に接続されて
いる。一方、PNパルス発生器1のクロック出力は、移
相器3bを通し、信号分岐装置4bにより分岐して、デ
ータラッチ・フリップフロップ2のクロック信号入力端
子Cとサンプリングスコープ5の別な入力端子に接続さ
れている。また、データラッチ・フリップフロップ2の
信号出力端子Qは、サンプリングスコープ5のさらに別
な入力端子に接続されている。なお、移相器3a,3b
は、測定において、PNパルス出力とクロック出力の位
相関係を設定あるいは調整するためのものである。
PNパルス出力,クロック出力とデータラッチ・フリッ
プフロップ2の出力信号をサンプリングスコープ5に接
続したり、あるいはサンプリングスコープに代えてデー
タ誤り検出器に接続したりして、被評価回路が正しく動
作するか否かを観測あるいは測定し、評価していた。
来の技術による評価システム構成では、評価可能な最高
のクロック周波数がPNパルス発生器1のパルス発生可
能速度で決定される。このため、PNパルス発生器1に
使用されている回路よりも高速な動作が可能な新しい回
路では、その動作限界を評価することが不可能であっ
た。
されたものであり、その目的は、例えばデータラッチ・
フリップフロップ回路等の回路の高速動作評価におい
て、評価可能な周波数の上限を高くできるようにする回
路の評価方法および評価装置を提供することにある。
め、本発明の回路の評価方法においては、少なくとも2
つの入力端子を有する被評価回路の該入力端子のそれぞ
れに一定の比率で周波数の異なる正弦波の周期信号を入
力し、前記被評価回路の出力波形を直接観測して、前記
入力された2つの正弦波の周期信号の位相差と周波数の
比率で決まる固有の出力パターンが得られるか否かによ
り回路動作を評価することを特徴としている。
いては、少なくとも2つの入力端子を有する被評価回路
の動作を評価する評価装置であって、第1の正弦波の周
期信号を発生する第1の標準発振器と、該第1の正弦波
の周期信号の周波数を一定比率倍した周波数の第2の正
弦波の周期信号を発生する第2の標準発振器と、前記第
1の標準発振器または前記第2の標準発振器の正弦波の
周期信号の位相を変化できる手段とを具備し、前記第1
の標準発振器および前記第2の標準発振器の各正弦波の
周期信号を前記被評価回路入力端子のそれぞれに接続
し、該被評価回路の出力端子に出力波形を観測する測定
手段を接続することを特徴としている。
一般的にPNパルス発生器よりも高い周波数の正弦波の
周期信号を発生可能な一般装置である二台の標準発振器
を用いて、一定比率で周波数の異なる正弦波の周期信号
を発生させ、これらを被評価回路の別々の入力端子に入
力して、2つの正弦波の周期信号の周波数の比率と位相
関係で決まる固有の出力パターンを利用して評価するこ
とにより、これまでよりも高周波領域まで評価可能にす
るとともに、実際の回路動作に合致した評価結果が得ら
れるようにする。また、被評価回路の出力波形にその入
力パターンに対応する結果が得られるか否かを評価エラ
ーの原因となり得る測定回路を介することなく直接観測
して被評価回路そのものの回路動作を評価可能にする。
なお、上記の一定比率を2.5倍とした場合には、回路
動作にとって最も苛酷な条件であって、クロッタ信号に
対しデータ信号の1または0の連続及び0と1交互の繰
り返しの両方を出力する条件を最低限含み、繰り返し動
作の長さも実際の観測に適切な出力パターンが得られ
る。また、2つの入力信号に挿入された「位相を変化で
きる手段(移相器)」は、単に各信号の位相差を調節す
るためのものであり、固有の出力パターンとその反転パ
ターンのうちどちらか一方を選択するためのものであ
る。
細に説明する。
の構成を示すブロック図である。本実施例においても、
データラッチ・フリップフロップを被評価回路とする場
合を例に説明する。図1において、SSG1は第1の標
準発振器、SSG2は第2の標準発振器、2はデータラ
ッチ・フリップフロップ回路、3a,3bは移相器、4
a,4bは信号分岐装置、5はサンプリングスコープで
ある。
ータ入力端子Dとクロック入力端子Cと真信号またはそ
の補信号の出力端子Q,−Qを有し、入力クロック信号
に同期して、入力データを当該入力クロック信号の前半
の半周期で取り込み、後半の半周期で真信号またはその
補信号を出力する被評価回路である。第1の標準発振器
SSG1と第2の標準発振器SSG2とは互いに位相同
期した周波数の異なる正弦波信号を発生する二台の標準
発振器であって、第1の標準発振器SSG1の発振周波
数f1と第2の標準発振器SSG2の発振周波数f2の
比が1:2.5となるように選定または設定する。図で
は、周波数の高いf2にf1を同期させる構成を示して
いるが、その逆であっても構わない。第1の標準発振器
SSG1の出力信号は、移相器3aを通して信号分岐装
置4aで分岐され、一つはデータ信号fDとしてデータ
ラッチ・フリップフロップ2のデータ入力端子Dに接続
され、もう一つは比較観測用信号としてサンプリングス
コープ5の一つの入力端子に接続される。一方、第2の
標準発振器SSG2の出力信号は、移相器3bを通して
信号分岐装置4bで分岐され、一つはクロック信号fC
としてデータラッチ・フリップフロップ2のクロック入
力端子Cに接続され、もう一つは比較観測用信号として
サンプリングスコープ5の別な入力端子に接続される。
また、データラッチ・フリップフロップ(DFF)2の
信号出力端子Qを、サンプリングスコープ5のさらに別
な入力端子に接続し、後記するように比較観測して被評
価回路の動作を評価する。なお、移相器3a,3bは、
各信号fC、fDの位相関係を設定あるいは調整する機
能を有する。
び作用を述べる。
示すタイムチャートである。データ信号fDの周波数は
クロック信号fCの1/2.5である。このため、データ
信号fDの位相の144度毎にクロック信号fCが入力さ
れ、図2(a)の様にデータ信号fDの11010の繰
り返し(1が二度続く5パルス周期の信号)に相当する
タイミングでクロック信号fCが入力される。つまり、
被評価回路(データラッチ・フリップフロップ2)が正
常な動作を行なったとするならば、その出力(Q)波形
として11010の繰り返しが得られる。また、データ
信号fDの位相を180°変化させると、図2(b)の
様にデータ信号fDの00101の繰り返し(0が2度
続く5パルス周期の信号)に相当するタイミングでクロ
ック信号fCが入力される。つまり、被評価回路が正常
な動作を行なったとするならば、その出力波形として0
0101の繰り返しが得られる。すなわち、データラッ
チ・フリップフロップの出力端子Q(または−Q)の出
力波形を観測して、11010または00101が得ら
れるか否かで回路の正常動作を判定することができる。
クロック信号(高い周波数側の周期信号)に対しデータ
信号(低い周波数側の周期信号)の1または0の連続及
び0と1交互の繰り返しの両方が含まれている。このパ
ターンは一定値(11又は00)の後、変化の速い(0
10または101)であり、回路動作にとって最も苛酷
な条件であるため、回路動作の判定に最も適したもので
ある。本実施例の評価システム構成では、評価可能な最
高のクロック周波数は、PNパルス発生器を使用しない
ため、パルス発生可能速度で決定されることはない。評
価限界はクロック周波数を発生する第2の標準発振器S
SG2により決定される。一般に標準発振器は、PNパ
ルス発生器のクロック周波数よりも高い周波数の正弦波
信号を発生可能である。このため、PNパルス発生器を
使用するよりも高い周波数範囲まで評価することが可能
になる。
3(a),(b)は図2(a),(b)に対応するサン
プリングスコープ5による実際の観測波形図、図4は従
来の評価方法と本発明の上記実施例による評価方法の評
価結果の比較図である。被評価回路としては、従来の技
術により評価できる最高動作クロック18.6Gbps
を持つデータラッチ・フリップフロップを使用した。図
2(a),(b)は繰り返し観測したサンプリング点の
集合で示されており、いずれのサンプリング点において
も図2(a),(b)に対応している。また、図4に示
すように、本実施例による評価方法においても、最高動
作周波数18.5GHzを確認でき、従来の評価方法と
良い一致を示している。これにより、本発明の実施例に
よる評価方法が従来の技術による場合とほぼ同精度な評
価が可能であることが確認され、本発明の有用性が確認
された。
ップフロップ回路を示したが、OR回路,AND回路を
始めとする各種のディジタル論理回路やオペアンプを使
用したコンパレータなど種々の回路の評価に使用できる
ことも明らかである。このように本発明は、その主旨に
沿って種々に応用され、種々の実施態様を取り得るもの
である。
回路の評価方法および評価装置によれば、従来のPNパ
ターン発生器という特別な装置を使用せず、一般装置で
ある二台の標準発振器を使用して評価用の入力パターン
を作成することができるので、PNパターン発生器の実
現できないクロック周波数範囲に於ても、超高速動作を
評価できる測定評価技術を提供できる優れた特長を持っ
ている。また、本発明は市販の標準発振器二台を使用す
ることで実現可能なため、特に今までの一般装置以外の
特別な装置を必要としない等、優れた特長も兼ね備えて
いる。
作に最も適した入力パターンで回路を評価できる利点が
ある。
ムチャート
測波形図
図
3a,3b…移相器、4a,4b…信号分岐装置、5…
サンプリングスコープ、SSG1…第1の標準発振器、
SSG2…第2の標準発振器。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも2つの入力端子を有する被評
価回路の該入力端子のそれぞれに一定の比率で周波数の
異なる正弦波の周期信号を入力し、前記被評価回路の出
力波形を直接観測して、前記入力された2つの正弦波の
周期信号の位相差と周波数の比率で決まる固有の出力パ
ターンが得られるか否かにより回路動作を評価すること
を特徴とする回路の評価方法。 - 【請求項2】 被評価回路がデータ入力端子とクロック
入力端子と真信号またはその補信号の出力端子を有する
回路であり、第1の周期信号を前記データ入力端子に接
続し、前記第1の周期信号の出力周波数の丁度2.5倍
の周波数の第2の周期信号を前記クロック入力端子に接
続し、前記被評価回路の真信号またはその補信号の出力
端子の出力波形を観測し、該出力波形の情報として、1
1010または00101が得られれば正常動作と判断
することを特徴とする請求項1記載の回路の評価方法。 - 【請求項3】 少なくとも2つの入力端子を有する被評
価回路の動作を評価する評価装置であって、第1の正弦
波の周期信号を発生する第1の標準発振器と、該第1の
正弦波の周期信号の周波数を一定比率倍した周波数の第
2の正弦波の周期信号を発生する第2の標準発振器と、
前記第1の標準発振器または前記第2の標準発振器の正
弦波の周期信号の位相を変化できる手段とを具備し、前
記第1の標準発振器および前記第2の標準発振器の各正
弦波の周期信号を前記被評価回路入力端子のそれぞれに
接続し、該被評価回路の出力端子に出力波形を観測する
測定手段を接続することを特徴とする回路の評価装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3008864A JP2634092B2 (ja) | 1991-01-29 | 1991-01-29 | 回路の評価方法および評価装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3008864A JP2634092B2 (ja) | 1991-01-29 | 1991-01-29 | 回路の評価方法および評価装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04252977A JPH04252977A (ja) | 1992-09-08 |
JP2634092B2 true JP2634092B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=11704562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3008864A Expired - Lifetime JP2634092B2 (ja) | 1991-01-29 | 1991-01-29 | 回路の評価方法および評価装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2634092B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5984168A (ja) * | 1982-11-08 | 1984-05-15 | Hitachi Micro Comput Eng Ltd | 測定装置 |
-
1991
- 1991-01-29 JP JP3008864A patent/JP2634092B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04252977A (ja) | 1992-09-08 |
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