JP2631539B2 - 界面活性剤を含むハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

界面活性剤を含むハロゲン化銀写真感光材料

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JP2631539B2 JP33478388A JP33478388A JP2631539B2 JP 2631539 B2 JP2631539 B2 JP 2631539B2 JP 33478388 A JP33478388 A JP 33478388A JP 33478388 A JP33478388 A JP 33478388A JP 2631539 B2 JP2631539 B2 JP 2631539B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規な界面活性剤を含有するハロゲン化銀
写真感光材料に関するものであり、更に詳しくは、高濃
度の電解質の存在下でもハジキ、ムラ等の発生がなく、
被膜物性に優れ、均一に塗布することができ、また添加
剤に対する良好な分散剤となり、かつ写真特性に悪影響
を与えない特定の界面活性剤を含有するハロゲン化銀写
真感光材料に関する。
[発明の背景] 一般に写真感光材料は、支持体上に親水性コロイドを
含む写真構成層が複数設けられている。それらの写真構
成層は、下塗層、中間層、感光層、表面保護層等の種々
の機能を有し、従って、写真感光材料を製造するに当っ
ては、しばしば、支持体上にゼラチン等の親水性コロイ
ドを含む複数の異なった写真構成層を同時に重層塗布す
ることがあり、この際、塗布液は、これをハジキ等の塗
布故障などを起こすことなく均一に、かつ高速で、薄層
塗布することが要求される。この要求を満足するため
に、従来から塗布液に界面活性剤が添加されており、界
面活性剤として例えば特公昭45−5331号、同59−50969
号、特開昭51−3219号の各公報、ベルギー特許708347
号、同723690号明細書等にその記載が認められる。該界
面活性剤は単に塗布助剤として用いられるばかりでな
く、カプラー、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等の疎水性写
真添加剤の有機溶媒あるいはアクリル酸エステル等の疎
水性合成高分子等(以下ポリマーラテックスという。)
を分散物として含む親水性コロイド液を塗布する場合に
も、分散剤としても用いられる。
しかしながら、写真感光材料に用いられる界面活性剤
は写真感度、カブリ、階調などの写真特性や現像進行の
速さなどの迅速処理性を必要とする現像処理性(すなわ
ち、フィルム面に対するヌレが良好であること及び泡の
付着がないこと等)に悪影響を及ぼさないことが必要で
あるが、従来用いられている界面活性剤の多くは、高濃
度の電解質の存在下で親水性コロイド液等の塗布助剤と
してヌレの点で好ましくなく、また写真添加剤の分散剤
としては、粘度が高くしかも泡、ハジキ等の発生が多く
好ましくなかった。特にポリマーラテックスを親水性コ
ロイド層に添加して被膜物性を改良する場合、例えば、
米国特許第2,852,386号明細書、特公昭57−9051号、及
び特開昭57−200031号公報等に記載されている如く、親
水性コロイド層の引掻き強度、寸法安定性、柔軟性等を
考慮する必要があり、この場合には、ポリマーラテック
スがゼラチン中で凝集を生じやすく、分散安定性、ひい
ては塗布性への影響が常に懸念され、充分満足のゆくも
のではなかった。従って、界面活性剤を写真塗布液に添
加した場合、写真塗布液の均一な塗布が得られず、現像
時に現像ムラが発生するなどして従来からその改善が要
望されていた。
[発明の目的] 従って、本発明の目的は支持体に対する親水性コロイ
ドの塗布性に優れ、更に該コロイド中に疎水性写真用添
加物あるいはポリマーラテックスが含有されていても凝
集することなく均一に分散して被膜物性の向上を図り得
るとともに、感度、カブリ等の写真特性に影響しない優
れたハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
[発明の構成] 本発明は、支持体上の少なくとも一層の親水性コロイ
ド層に一般式[I]で表される化合物を含有することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によって、上記目
的を達成することができた。
一般式[I] [式中、Rは、炭素数6〜22のアルキル基、アルケニル
基、Mはカチオンを表す。m及びnは0〜3の整数でm
+n≧1である。] 以下、本発明を更に具体的に説明する。
一般式[I]において、Rは好ましくは炭素数が8〜
20のアルキル基、アルケニル基であり、直鎖でも分岐し
ていてもよい。分岐している場合には、炭素数4以上の
ものが好ましい。Mのカチオンとしては、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、アンモニウムが挙げられる。
一般式[I]のジフェニル基に結合しているSO3M基
は、該ジフェニルのどの位置に結合していてもよい。
次に一般式[I]で表される、本発明において好適に
用いられる界面活性剤を以下に示すが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
本発明に用いられる界面活性剤は各種写真用塗布液1K
g当り0.01〜50gの範囲で添加しうるが、通常は0.05〜5g
が適当である。添加方法としては、水又はメタノールも
しくは他の水と混合しうる溶媒に溶かした溶液として添
加するのが好ましい。
本発明に用いられる界面活性剤は本発明のハロゲン化
銀写真感光材料を構成する写真構成層である下塗層、中
間層、感光層、表面保護層、バック層等のいずれの親水
性コロイド層の塗布液に添加されてもよく、その親水性
コロイド層が感光性層であると、非感光性層であるとを
問わない。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、本発明に用い
られる界面活性剤の添加により低速塗布はもちろんのこ
と高速塗布(50m/分以上)においても極めて均一な親水
性コロラド層の塗膜が形成される。即ち塗布ムラや塗膜
のハジキが生じない。
また写真特性に影響を及ぼさず、例えば印刷用感光材
料では、網点品質を劣化させない。
本発明に用いられる界面活性剤剤は、写真感光材料中
にカプラー、アルキルハイドロキノン等のハイドロキノ
ン類、紫外線吸収剤、増感色素等の親油性物質(又は疎
水性物質)を含有させる場合の分散剤として有用であ
る。
この親油性物質は高沸点の水難溶性有機溶媒に溶解し
て得られる溶液を本発明の界面活性剤の存在下に親水性
コロイド水溶液中に微細かつ安定に分散させ、これを直
接塗布液として用いるか、それをさらに写真乳剤等の塗
布液に添加することができる。
本発明に用いられる界面活性剤は写真乳剤に多量に添
加した場合でも、写真特性に対する悪影響は全く認めら
れなかった。また本発明の界面活性剤は他のアニオン、
カチオン、ノニオン、両性タイプの界面活性剤と併用す
ることもできる。
この場合、これらの界面活性剤は複数の親水性コロイ
ド層のうち、同じ層でもよく又別々の層に添加してもよ
い。併用しうる他の界面活性剤としては例えば、小田良
平、寺村一広著[界面活性剤の合成と其応用](槙書店
1964年度版)に記載されているようなものである。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料において、本発明
に用いられる界面活性剤はポリマーラテックスと共に親
水性コロラド中に存在せしめられる。このようなポリマ
ーラテックスは公知の乳化重合法、溶液重合法または塊
状重合法で得たポリマーを再分散することにより容易に
製造することができる。これらの重合法のうち、乳化重
合法が好ましい。
この乳化重合法においては、反応温度が20〜180℃、
より好ましくは40〜100℃で、水と、水に対して10〜50
重量%の疎水性ビニルモノマーと、該モノマーに対して
0.05〜5重量%の重合開始剤と0.1〜20重量%の乳化剤
を用いて行なうことができる。
この際、本発明に用いられる界面活性剤を分散安定剤
として存在させることができ、また、目的に応じて重合
開始剤、濃度、反応温度、反応時間等を幅広く、かつ任
意に変更できる。
重合の際に本発明に用いられる界面活性剤を存在させ
るときは、本発明に用いられる界面活性剤は、写真用塗
布液中に添加される量の1部又は全部を用いることがで
きる。
本発明に用いられるポリマーラテックスの重合に際し
ては、本発明に用いられる界面活性剤と併用して他のア
ニオン性、カチオン性、両性、ノニオン性の界面活性剤
や、水溶性ポリマー等の乳化剤を用いることができる。
本発明に使用されるポリマーラテックスの重合法に用
いられる重合開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩
類、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸ナトリウム、
2,2′−アゾビス(2−アミノジプロパン)塩酸塩類等
の水溶性アゾ化合物、過酸化水素を用いることができ
る。
本発明に用いられるポリマーラテックスの分子量は2,
000〜1,000,000が好ましく、より好ましくは5,000〜50
0,000である。粒径は0.01〜1μmが好ましく、より好
ましくは0.01〜0.5μmである。
ポリマーラテックスを得るために用いられるモノマー
としては、重合可能なエチレン性モノマーであれば、特
に制限されないが、好ましくは疎水性ビニルモノマーで
ある。このような疎水性ビニルモノマーとしては特に、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニ
ル、スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエ
ン等が好ましく用いられる。
本発明に用いられるポリマーラテックスは、親水性コ
ロイドに対し80重量%以下が好ましく、より好ましくは
5重量%〜50重量%であり、その塗布量は親水性コロイ
ド層1m2当り約0.01g〜5.0gが好ましく、より好ましくは
0.1g〜1.0gである。本発明の界面活性剤は写真分野で一
般に使用される種々の親水性コロイド塗布組成物中に添
加して用いられる。
本発明の写真感光材料の親水性コロイド層を形成する
親水性コロイドとしては、最も代表的なゼラチンのほか
にセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、ポリアクリルアミドのような合成ポリマ
ー等の単独または混合物が挙げられる。このような親水
性コロイド中にはさらにポリアルキルアクリレート又は
ポリアルキルメタクリレート等のような水不溶性ポリマ
ーが分散されてもよい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、塩化銀、臭
化銀、沃化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀等、通
常の写真感光材料において用いられるハロゲン化銀が用
いられる。
またハロゲン化銀写真乳剤のほか、あらかじめ光や還
元性物質、貴金属塩などによって表面がかぶらされたハ
ロゲン化銀粒子をもつ直接ポジ型写真乳剤、或は表面現
像によってポジ像を与える内部潜像型写真乳剤を用いる
こともできる。
ハロゲン化銀乳剤は常法により、硫黄化合物、セレン
化合物、貴金属化合物等による化学増感、増感色素によ
る分光増感がされていてもよい。
本発明による親水性コロイド層を含む写真構成層を形
成するために用いられる塗布液はクロム明ばん、酢酸ク
ロム等のような無機硬膜剤、ホルムアルデヒド、ムコク
ロル酸、活性ハロゲン化合物、活性ビニル化合物、エチ
レンイミド化合物等のような有機硬膜剤等種々の写真用
硬膜剤を含んでいてもよい。
本発明の写真感光材料はアザインデン系化合物、フェ
ニルメルカプトテトラゾール等の種々の乳剤安定剤、カ
ブリ防止剤等を含んでいてもよい。又、その他、写真感
光材料を得るに必要とされる種々の添加剤例えばシリコ
ーン、含弗素化合物、脂肪酸エステル等の表面改質洗
剤、カラー感光材料における各種のカラーカプラー、フ
ィルター染料、イラジエーション防止染料等の染料、可
塑剤等を含有することができる。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料としては、通
常の白黒ハロゲン化銀写真感光材料(例えば、X−ray
用白黒感材、印刷用白黒感材等)通常の多層カラー写真
感光材料(例えばカラーリバーサルフィルム、カラーネ
ガティブフィルム、カラーポジティブフィルム等)、種
々の写真感光材料を挙げることができる。
本発明に用いられる支持体は写真構成層を支持し得る
素材であれば任意のものを用いることができ、例えば繊
維素エステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフ
タレート等のプラスチックフィルム、紙またはガラス等
が用いられる。
[実施例] 以下本発明を下記実施例に基いて説明するが、本発明
は下記実施例に限定されるものではない。尚、%表示
は、特に記載がない限り、重量%を示す。
実施例1 ゼラチン1%と沃臭化銀(沃化銀1.5モル%)6%を
含む高感度硬調乳剤を調整し、この写真乳剤にドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム0.01g、本発明に係る例
示化合物(2)を、乳剤1kg当り0.01〜2.5gの範囲で変
化させて2%水溶液として添加し、添加量の異なる試料
を下記第1表に示す如く調製し、更にその一部にはポリ
エチルアクリレートラテックス150g(固形分20重量%)
を添加した。これら各乳剤を下塗り層をもった三酢酸セ
ルロース支持体にそれぞれ塗布、乾燥した。
第一表に示すように例示化合物(2)の添加によっ
て、ハジキ数が非常に減少することがわかる。
またポリマーラテックスを含有していても例示化合物
(2)の添加量の増加に伴い、ハジキ数が非常に減少す
ることが判る。更に高感度硬調乳剤であってもカブリの
発生がないか、または極めて少なく、良好な写真特性を
得ることができた。
実施例2 ゼラチン10%と沃臭化銀(沃化銀7モル%)8%を含
むネガ写真乳剤1kg当りサボニン0.15gとポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル(ポリオキシエチレンの鎖
の長さ:15)0.06gを含む写真乳剤と、10%ゼラチン水溶
液1kgに対し例示化合物(2),(2),(4)又は比
較のための公知界面活性剤をそれぞれ0.10g添加した分
散液を準備した。
次いで、下塗を施したトリアセチルセルロース支持体
上に上記写真乳剤及び分散液を乾燥膜厚がそれぞれ5μ
及び1μになるように多層塗布方式で同時塗布し冷却セ
ットした後、乾燥して試料No.19〜25を作成した。得ら
れた試料の表面保護層を検査し各塗布液のハジキ点の数
を数えた。また水平に置いた各試料に市販のフェニドン
−ハイドロキノン現像液を滴下し接触角測定器(エルマ
社製ゴニオーメーターG−1型)により接触角を測定し
た。尚接触角の値が大きいほど現像液に写真フィルムを
浸漬した場合、フィルムが濡れにくく、泡が付着した
り、現像ムラを生ずる原因になる。したがって接触角の
値は小であるほど現像する上で良好であることを示す。
上記第2表から明らかな如く、本発明に係る試料No.2
0〜22は接触角が小さく、しかもハジキが殆どみられな
い。これに対してアニオン界面活性剤であるナトリウム
ラウリルサルフェート及びドデシルベンゼンスルホン酸
ソーダを添加した比較試料No.24,23では、ハジキ数は減
少するもののフィルム表面に滴下した現像液の接触角が
大きく、現像液に対する濡れ具合が悪く、現像ムラを生
じることが判る。
また、ノニオン界面活性剤であるポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル(n=10)を添加した比較試料
No.25では塗布時のハジキ数が多いことが判る。
更に上記各試料を市販現像液で現像した場合、第2表
に示す如く、感度、カブリ共に本発明の試料No.20〜22
は従来品である比較試料No.23〜25と何ら遜色なく、良
好であることが判る。
実施例3 両面に下引き層を有するポルエチレンフタレート支持
体の一方の側に、水溶性マゼンタ染料、ゼラチン及び下
記処方(1)でつくったエチルアクリレート重合体を含
むハレーション防止層を予め塗布しておく。一方、5.5
重量%のゼラチンと19.5モル%の臭化銀、80モル%の塩
化銀及び0.5モル%の沃化銀を含む熟成済の硬調ハロゲ
ン化銀乳剤に、3−カルボキシメチル−5−[2−(3
−エチル−チアゾリニデン)エチリデン]ローダニン、
4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラザインデン、ホルマ
リン、グリオキザール、エチレンオキサイド基50個を含
むポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル及びN−
(γ−ジエチルアミノプロピル)−N′−フェニル尿素
を各々通常用いられる量添加した後、2等分し、一方の
部分を更に4等分して下記処方(1)ないし(4)によ
って調整されたエチルアクリレート重合体の分散物に乳
剤1kgに対して200mlに加えてよく撹拌混合して4種類を
調製し、また2等分したうち、残りの部分は分散物を添
加せずにそのまま乳剤として用いた各部分の乳剤を、上
記支持体のハレーション防止層とは反対側の面に100cm2
当り55mgの銀が含まれる割合で上記調製乳剤を塗布し
た。
処方(1) 蒸留水12にエチルアクリレート3kgと分散剤として
本発明に係る例示化合物(2)100gを加え500〜800rpm
で撹拌し乳化せしめる。次いで重合開始剤の過硫酸カリ
0.15を加え、撹拌しながら、加熱し90〜100℃に保って
6時間反応を行なった。
反応後1時間水蒸気蒸留を行ない、若干の残留モノマ
ーを除き目的とした安定なエチルアクリレート重合体の
水性分散液を得た。尚、これらの分散液中の固体ビニル
重合体の粒子の大きさは約0.02〜0.1μの範囲に分布
し、殆どが0.05μ程度に揃った球状粒子であった。
処方(2) 処方(1)における例示化合物(2)に代えて下記ア
ニオン性界面活性剤(a)を用いて同様に分散物を調製
した。
処方(3) 例示化合物(2)に代えて下記アニオン性界面活性剤
(b)を用いて処方(1)に準じて分散物を調製した。
処方(4) 例示化合物(2)に代えてドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム(SDSと略す)を用い処方(1)に準じて
分散物を調製した。
塗布された各乳剤層の上に更に6%ゼラチン水溶液に
例示化合物(2)、上記界面活性剤(a)、(b)及び
SDSをそれぞれ1kgゼラチン水溶液に対して100mg加えた
塗布液を下記第3表に示す組合せで乾燥膜厚が1μにな
るように塗布して、保護層を形成し、試料No.26〜33を
作成した。
これらの各試料に、タングステン光源を用いて各試料
片面積の1/2には150線マゼンタコンタクトスクリーンを
通して、残り1/2にはスクリーンを通さないで、光楔露
光したのち、下記第4表に示す現像液I及びIIを用いて
現像温度25℃、現像時間2分で現像処理を行なった。
現像処理後、写真感度を測定し、かつ倍率100の光学
顕微鏡を用いて網点品質を観察し、下記第5表に示す結
果を得た。
上記第5表において感度、ガンマ、カブリ、網点品
質、ラテックスの安定性及び引掻き強度は下記の如く求
め、下記評価を行った。
感 度:第1表と同様である。
ガンマ:画像濃度1.0から2.0で変化させるに要する光
領域(1og E)を逆数で示した。
ラテックスの安定性:KNO3をポリマーラテックス40ml
中に0.5及び1.0g添加し、3時間放置後の凝集状態を下
記の如く評価した。(視覚判定) A:変化なし B:白濁 C:凝固物あり D:スラリー状 網点品質:50%網点を観察し、視覚的にA〜Dに級別
した。
A:優秀 B:実用上許容できる C:劣る D:非常に劣る 引掻き強度:上記処理工程で現像、定着、水洗したの
ち、水洗水に浸漬したまま重量をかけた金属針で膜表面
を引掻いて、傷のつく最低の金属針の重量(引掻き強
度)を求めた。
上記第5表から明らかな如く、本発明の例示化合物と
ポリマーラテックスを含有する感光材料試料No.26,30
は、イオン強度の異なる現像液I及びIIのいずれにおい
てもほぼ同一感度を与え、現像液への依存性が小さいこ
とを示している。
また本発明の例示化合物を用いて乳化重合させたポリ
マーラテックスを用いて試料No.30はその結果が示す如
く、電解質の存在下で安定であり、かつそれを添加した
ことにより優れた引掻き強度を得ることができ、しかも
感度変化は殆どない。
これに対して比較試料はポリマーラテックスの安定性
に劣り、リス型現像の網点品質も劣り(比較試料No.27
〜29参照)、また引掻き強度も小さいことが判る(比較
試料No.27〜29及びNo.31〜33参照)。例示化合物(2)
を例示化合物(5)に代えても効果が得られた。
実施例4 次に下引きしたトリアセチルセルロースフィルム支持
体上に下記組成からなる層を順次形成し多層カラー写真
感光材料を作成した。この際、カプラー、紫外線吸収剤
は、本発明に係る例示化合物(5)を乳剤1kg当り1.0g
添加して分散した。
第1層;ハレーション防止層(HC−1) 黒色コロイド銀を含むゼラチン層。
ゼラチン2.2g/m2 第2層;中間層(I.L) 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノンの乳化分散物
を含むゼラチン層。
ゼラチン1.2g/m2 第3層;低感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層(RL−1)平
均粒径()0.38μm,平均沃度含量(mol Ag2/molAgX,
以下同様)7.84%の八面体型沃臭化銀からなる単分散乳
剤(乳剤I)… 銀塗布量1.8g/m2 増感色素I…… 銀1モルに対して6×10-5モル 増感色素II…… 銀1モルに対して1.0×10-5モル 増感色素III…… 銀1モルに対して1.0×10-5モル シアンカプラー(C−1)…… 銀1モルに対して0.06モル カラードシアンカプラー(CC−1)…… 銀1モルに対して0.003モル DIR化合物(D−1)…… 銀1モルに対して0.0015モル DIR化合物(D−2)…… 銀1モルに対して0.002モル ゼラチン1.4g/m2 第4層;高感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層(RH−1)平
均粒径()0.65μm,平均沃度含量7.37%の八面体型沃
臭化銀からなる単分散乳剤(乳剤II)…… 銀塗布量1.3g/m2 増感色素I…… 銀1モルに対して3.0×10-5モル 増感色素II…… 銀1モルに対して5.0×10-6モル 増感色素III…… 銀1モルに対して6.0×10-6モル シアンカプラー(C−1)…… 銀1モルに対して0.02モル カラードシアンカプラー(CC−1)…… 銀1モルに対して0.0015モル DIR化合物(D−2)…… 銀1モルに対して0.001モル ゼラチン1.0g/m2 第5層;中間層(I.L.) 第2層と同じ、ゼラチン層。
ゼラチン1.0g/m2 第6層;低感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層(GL−1) 乳剤−I……銀塗布量1.5g/m2 増感色素IV…… 銀1モルに対して2.5×10-5モル 増感色素V…… 銀1モルに対して1.2×10-5モル 増感色素VI…… 銀1モルに対して1.0×10-5モル マゼンタカプラー(M−1)…… 銀1モルに対して0.05モル カラードマゼンタカプラー(CM−1)…… 銀1モルに対して0.009モル DIR化合物(D−1)…… 銀1モルに対して0.0010モル DIR化合物(D−3)…… 銀1モルに対して0.0030モル ゼラチン2.0g/m2 第7層;高感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層(GH−1) 乳剤−II……銀塗布量1.4g/m2 増感色素IV…… 銀1モルに対して1.5×10-5モル 増感色素V…… 銀1モルに対して1.0×10-5モル 増感色素VI…… 銀1モルに対して7.0×10-6モル マゼンタカプラー(M−1)…… 銀1モルに対して0.020モル カラードマゼンタカプラー(CM−1)…… 銀1モルに対して0.002モル DIR化合物(D−3)…… 銀1モルに対して0.0010モル ゼラチン1.8g/m2 第8層;中間層(2L) 第2層と同じ、ゼラチン層。
ゼラチン1.0g/m2 第9層;イエローフィルター層(YC−1) 黄色コロイド銀と2,5−ジ−t−オクチルハイドロキ
ノンの乳化分散物とを含むゼラチン層。
ゼラチン1.5g/m2 第10層;低感度青感性ハロゲン化銀乳剤層(BL−1) 単分散乳剤(乳剤I)…… 銀塗布量0.9g/m2 増感色素VII…… 銀1モルに対して1.3×10-5モル イエローカプラー(Y−1)…… 銀1モルに対して0.29モル ゼラチン1.9g/m2 第11層;高感度青感性乳剤層(BH−1) 単分散乳剤(乳剤II)…… 銀塗布量0.5g/m2 増感色素VII…… 銀1モルに対して1.0×10-5モル イエローカプラー(Y−1)…… 銀1モルに対して0.08モル DIR化合物(D−2)…… 銀1モルに対して0.0015モル ゼラチン1.6g/m2 第12層;第1保護層(Pro−1) 沃臭化銀(AgI 1モル% 平均粒径0.07μm) 銀塗布量0.5g/m2 赤外線吸収剤UV−1,UV−2を含むゼラチン層。
ゼラチン1.2g/m2 第13層;第2保護層(Pro−2) ポリメチルメタクリレート粒子 (直径1.5μm) エチルメタクリレート:メチルメタクリレート:メタク
リル酸の共重合体粒子(平均粒径2.5μm) ポリジメチルシロキサン 5mg/m2 及びホルマリンスカベンジャー(HS−1)を含むゼラチ
ン層 ゼラチン1.2g/m2 尚各層には上記組成物の他にゼラチン硬化剤(H−1,
H−2)を添加した。
試料を作成するのに用いた前記実施例以外の化合物は
下記のとおりである。
H−2 H2C=CHSO2CH2OCH2SO2CH=CH2 また、上記試料No.34を作製の際に界面活性剤として
用いた例示化合物に代えてドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウムを用い、その他は全て上記試料No.34と同様
にして比較試料No.35を作製した。
このようにして得られた試料No.34及び35のうち、本
発明に係る試料No.34は前記実施例で示したと同様、支
持体に対する乳剤等の塗布性は良好で、全く平滑に形成
され、下記第6表に示す如くハジキムラが形成されなか
った。これに対して比較試料No.35は第1表に示す結果
と同様の結果を示し、塗布性に劣るものであった。
次に上記試料No.34,35を白色光でウエッジ露光した
後、下記処理を行い、その結果を下記第6表に示した。
(処理工程) 発色現像 38℃ 3分15秒 漂 白 38℃ 6分30秒 水 洗 38℃ 3分15秒 定 着 38℃ 6分30秒 水 洗 38℃ 3分15秒 安定化 38℃ 1分30秒 乾 燥 各処理工程において使用した処理液組成は下記の通り
である。
[発色現像液] 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒド
ロキシエチル)−アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5 g 臭化ナトリウム 1.3 g ニトリロトリ酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5 g 水酸化カリウム 1.0 g 水を加えて1とする。
[漂白液] エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0ml 水を加えて1とし、アンモニア水を用いてpH=6.0
に調整する。
[定着液] チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH=6.0に調整す
る。
[安定液] ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ社製) 7.5ml 水を加えて1とする。
上記第6表からも明らかな如く、本発明試料No.34は
感度及びカブリ共に比較試料No.35よりも良好な結果を
示し、多層カラー写真感光材料においても上記各実施例
と同様の結果を示すことが判った。
[発明の効果] 本発明に用いられる界面活性剤を使用することによ
り、乳剤及びポリマーラテックスを含有した親水性コロ
イドの低速塗布は勿論のこと高速塗布性(70m/分以上)
に優れ、しかも、形成された塗膜の塗膜物性が向上する
とともに、写真特性が十分に確保されたハロゲン化銀写
真感光材料が得られる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上の少なくとも一層の親水性コロイ
    ド層に一般式[I]で表わされる化合物を含有すること
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式[I] [式中、Rは、炭素数6〜22のアルキル基、アルケニル
    基、Mはカチオンを表す。m及びnは0〜3の整数でm
    +n≧1である。]
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